JP2011025839A - 燃料遮断弁 - Google Patents

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JP2011025839A JP2009174245A JP2009174245A JP2011025839A JP 2011025839 A JP2011025839 A JP 2011025839A JP 2009174245 A JP2009174245 A JP 2009174245A JP 2009174245 A JP2009174245 A JP 2009174245A JP 2011025839 A JP2011025839 A JP 2011025839A
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Hiroaki Kito
宏明 鬼頭
Hiroshi Nishi
博 西
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Abstract

【課題】燃料遮断弁10は、燃料タンクFTの温度上昇に起因する閉弁動作の防止と過給油の防止という両方の仕様を満足させること。
【解決手段】燃料遮断弁10は、ケーシング20の弁室30Sに収納されたフロート機構50を備えている。給油時に、燃料が導入開口38dを塞ぐと、フロート機構50が接続通路31bを閉じる。給油時以外に燃料が導入開口38dを塞ぐと、燃料タンクFT内と弁室30Sとが通気孔32aのほかに、通気路39fも連通しているから、タンク内圧と弁室の圧力との差圧が大きくならず、フロート機構50の閉弁動作を生じることがなく、燃料タンクFTが密閉されない。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の燃料タンクの上部に配置されて、給油時の燃料タンク内の燃料蒸気を逃がすと共に燃料が所定液位になったときに燃料の流出を規制する燃料遮断弁に関する。
従来、燃料タンクの上部には、燃料の蒸発ガスをキャニスタへ逃すための接続通路を有する燃料遮断弁が装着されている。燃料遮断弁は、弁室内に燃料液位により浮力を増減して昇降するフロートを収納しており、このフロートの上部に接続通路を開閉する弁体を備えた構成が一般的である。燃料タンクの燃料液位が上昇すると、フロートが浮力を増大してフロートと一体に弁体が上昇することで接続通路が閉じられて、燃料の外部への流出が防止される。
こうした構成の一つとして特許文献1に記載されている燃料遮断弁は、給油時に満タンとなったことを検知するための満タン検知装置として機能する。すなわち、満タン検知装置は、弁室を形成するケーシングと、フロートとを備え、ケーシングの底面の導入開口を塞いだときに燃料タンクの内圧を高めて、タンク内圧と弁室との差圧により燃料を弁室内に導入して、フロートを上昇させて接続通路を閉じ、これにより、タンク内圧を高めてインレットパイプに燃料を満たし、給油ガンのセンサで燃料を検知することでオートストップを作動させるものである。また、満タン検知装置は、車両の傾斜に起因して燃料タンクが傾いた場合にも、燃料タンク内と外部との通気を確保するために、ケーシングの上部に通気孔を設けることで、ロールオーバーバルブとしての機能も兼用している。
しかしながら、従来の燃料遮断弁では、満タン状態または満タンに近い状態にて、走行中などに燃料温度が上昇して過剰な燃料蒸気が発生し、導入開口が塞がれた場合に、タンク内圧と弁室の圧力との差圧が大きくなり、弁室内に燃料が入り込んで、フロートが閉弁動作を行ない、外部への通気が十分に確保できない場合を生じる。こうした場合に対処するために、通気孔の通路面積を大きくして、上記差圧が大きくなるのを回避してフロートの閉弁動作を防止する手段が検討されている。しかし、通気孔の面積を大きくした場合に、給油時の差圧が速やかに大きくならず、過給油を生じやすい。このため、通気孔の通路面積を調整するだけでは、過剰な燃料蒸気の発生に伴う閉弁動作の防止と過給油の防止という両方の仕様を満足させることが難しいという問題があった。
特開2008−2383号公報
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、燃料タンクの温度上昇に起因する閉弁動作の防止と過給油の防止という両方の仕様を満足させる燃料遮断弁を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
適用例1は、燃料タンクの上部に装着され、上記燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記接続通路を形成するケーシング本体と、該ケーシング本体の下部に配置することで該ケーシング本体とともに上記燃料タンク内と上記接続通路とを連通する弁室を形成する底部材とを有するケーシングと、
上記弁室に収納され、上記弁室内の燃料液位により上記接続通路を開閉するフロート機構と、
を備え、
上記ケーシング本体は、上記弁室の上部で該弁室と燃料タンク内とを連通する通気孔を有し、
上記底部材は、上記弁室と燃料タンク内とを連通する流通孔と、該流通孔を囲み燃料が第1液位に達したときに塞がれる導入通路形成部材と、該導入通路形成部材の外周側に配置され上記弁室と燃料タンク内とを連通しかつ燃料が上記第1液位より高い第2液位に達したときに塞がれる通気路と、を有し、
上記通気孔および上記通気路は、燃料が上記第1液位に達して上記導入開口が燃料により塞がれたときにタンク内圧と上記弁室の圧力との差圧が、給油時にて第1差圧を生じ、給油時以外にて上記第1差圧より小さい第2差圧を生じるように構成し、上記第1差圧は、上記フロート機構を上昇させて上記接続通路を閉じるように上記弁室内に燃料を導入する値であり、上記第2差圧は、上記通気路の上端よりも下方の液位までしか燃料を導入しない値であり、
さらに、上記通気路は、上記第2液位に達した燃料で塞がれたときに、タンク内圧と上記弁室の圧力との差圧により燃料を上記弁室に導入して上記フロート機構で上記接続通路を閉じるように構成したこと、を特徴とする。
適用例1に記載の燃料遮断弁を適用した燃料タンクにおいて、給油時に、燃料液位が第1液位に達して燃料が導入開口を塞ぐと、タンク内圧と弁室との圧力に第1差圧を生じて、燃料が弁室に入り、フロート機構が上昇して接続通路を閉じるから、オートストップを作動させることができる。一旦、オートストップが作動した後に、弁室の燃料は、通気路を通じて排出され、フロート機構が下降して接続通路を開き、タンク内圧が低下して、追加給油を許容する。しかし、追加給油により燃料が通気路を塞ぐと、弁室の燃料液位が上昇して、フロート機構が閉弁動作を行なって接続通路を閉じるから、過給油を防止することができる。
また、給油時以外であって満タンに近い状態にて、燃料タンクの温度上昇に起因して、燃料が導入開口を塞いだ場合において、このときの差圧は、給油時の第1差圧より小さい第2差圧であり、しかも、燃料タンク内と弁室とを通気する通路が、通気孔のほかに通気路もあり、速やかに差圧が解消される。つまり、弁室にフロート機構を浮上させるまでの燃料液位が高くなるほど大きな差圧を生じない。よって、フロート機構は、閉弁動作を起こさず、通気孔により通気が確保され、燃料タンクが密閉されない。
[適用例2]
適用例2の底部材は、上記導入通路形成部材の外周側を囲みかつ該導入通路形成部材との間に通気導入室および上記第2液位を規定する通気開口を形成する通気路形成部材を備え、上記通気導入室に上記通気路の下部開口を配置する構成をとってもよい。この構成により、通気路は、円筒形状の通気路形成部材により囲まれており、通気路形成部材の通気開口の全面が燃料で塞がれない限り、燃料を弁室側へ導かないから、燃料液面の揺れなどによって一時的に塞がれても、不用意なフロート機構の閉弁動作に至らない。
本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクの上部に取り付けられる燃料遮断弁を示す断面図である。 燃料遮断弁を分解した断面図である。 燃料遮断弁の下部を拡大した断面図である。 燃料遮断弁の下部を一部破断した斜視図である。 上部弁体の付近を示す断面図である。 上部弁体を分解した斜視図である。 燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。 燃料遮断弁の他の動作を説明する説明図である。 他の実施例にかかる燃料遮断弁を示す断面図である。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクFTの上部に取り付けられる燃料遮断弁10を示す断面図である。図1において、燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。タンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、給油時に燃料タンク内の燃料が所定液位まで上昇したときにキャニスタへの流出を規制するとともにオートストップを機能させ、過給油を防止し、さらに車両の傾斜時などに燃料の外部への流出を防止するロールオーバー弁として機能するものである。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを主要な構成として備えている。ケーシング20は、ケーシング本体30と、底部材35と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と底部材35とにより囲まれたスペースが弁室30Sになっており、この弁室30Sにスプリング70に支持されたフロート機構50が収納されている。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
図2は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、天井壁部31と側壁部32とにより囲まれたカップ形状であり、下部を開口30aとしている。天井壁部31の中央部には、下方に向けて突設された通路形成突部31aが形成されており、この通路形成突部31aに弁室30Sに接続する接続通路31bが貫通形成されている。接続通路31bの弁室30S側は、シール部31cになっている。側壁部32には、弁室30Sを燃料タンクFT内に接続するための通気孔32aがφ1.5mmで形成されている。通気孔32aは、第1液位FL1(図1)より上方に配置された透孔であり、周方向に2箇所、180゜の間隔で配置されている。
図3は燃料遮断弁10の下部を拡大した断面図、図4は底部材35を一部破断した斜視図である。図2ないし図4において、底部材35は、ケーシング本体30の開口30aを閉じるとともに、弁室30S内に燃料蒸気および液体燃料を導入するための部材である。底部材35は、ケーシング本体30の下端のフランジ32bに溶着される底板36と、底板36の中央部から突出した中央突部37と、中央突部37の外周側の底板36から下方に形成された導入通路形成部材38と、導入通路形成部材38の外周側の底板36から下方に形成された通気路形成部材39とを備えている。中央突部37には、流通孔36aが形成され、さらに流通孔36aを囲むように4カ所、流通孔36bが貫通形成されている。底板36の上面には、スプリング70の下端を支持するスプリング支持部36cが形成されている。スプリング支持部36cの外周部には、フロート機構50を載置するための4箇所の台座36dが設けられている。
導入通路形成部材38は、底板36の下面から円筒状に突出した筒形部38aと、筒形部38aの下端から拡径した円板部38bとを備えており、その内側を導入通路38cとしている。導入通路38cは、その下部の導入開口38dから流通孔36a,36bを介して弁室30Sに接続している。また、通気路形成部材39は、底板36の下面から円筒状に突出した筒形部39aと、筒形部39aの下端から拡径した円板部39bとを備えており、その内側を通気導入室39cとし、その下部を通気開口39dとしている。また、底板36には、通気管39eが突設されている。通気管39eは、その下部が通気導入室39c内に突出し、その上部が底板36の上面から突出し、通気路39fを通じて通気導入室39cから弁室30Sに接続している。通気路39fは、φ2.0mmに形成されている。
図2において、蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から側方へ突出した管体部42と、蓋本体41の外周に形成されたフランジ43とを備え、これらを一体に形成している。管体部42には、管通路42aが形成されており、この管通路42aの一端は、接続通路31bを通じてケーシング本体30の弁室30Sに接続され、他端はキャニスタ(図示省略)側に接続される。蓋本体41の下部には、ケーシング本体30の上端を溶着する内側溶着部43aが形成されており、また、フランジ43の下端部には、燃料タンクFTのタンク上壁FTaに溶着される外側溶着部43bが形成されている。
フロート機構50は、フロート52と、フロート52の上部に配置された上部弁体60とを備えている。フロート52は、第1フロート部53と、第2フロート部55とを備え、これらを爪の係合などにより一体に組み付け、第1フロート部53と第2フロート部55との間隙にスプリング70を配置することで、フロート機構50を上方に付勢している。第1フロート部53の上部には、弁支持部53aが形成されている。弁支持部53aは、上部弁体60を首振り可能に支持する部位であり、ほぼ円錐形状の突起(凸形状)である支持部53bを備えている。弁支持部53aの外周部には、上部弁体60を抜止するための環状突部53cが形成されている。
図5は上部弁体60の付近を示す断面図である。上部弁体60は、再開弁特性を改善するための弁であり、フロート52の弁支持部53aに昇降可能かつ首振り可能に支持されており、第1弁部61と、第1弁部61に装着されたシート部材64と、第2弁部65とを備えている。第1弁部61は、ほぼ円筒の第1弁本体62を備え、この第1弁本体62内に支持孔62aが軸方向に形成されている。第1弁本体62の上部には、シート部材64を取り付けるための取付部62bが形成されている。また、第1弁本体62の外周部には、環状凹所62cが形成され、その環状凹所62cに支持孔62aを外部に接続するための通気孔62dが4箇所形成されている。図6は上部弁体60を分解した斜視図である。第1弁本体62の下部には、スリット62eが形成されており、スリット62eにより固定片62iから係合片62gが弾性変形可能に形成されている。係合片62gには、係合穴62hが形成されている。
シート部材64は、シール部31c(図5)に着離する第1シート部64aと、支持孔62aに接続される接続孔64bと、接続孔64bの下端部に形成されたシール部64cと、取付部64dとを備え、ゴム材料により一体成形されている。シート部材64は、取付部64dで第1弁本体62の取付部62bに装着されており、第1シート部64aが第1弁本体62の上面に対して間隙を有することで、シール部31cに着座するときに弾性変形してシール性を高めている。
第2弁部65は、円筒形状の第2弁本体66を備えている。第2弁本体66には、下方を開放した有底孔66a(図5)が形成されており、この有底孔66aの底中央部に、凹形状の被支持部66bが形成されている。被支持部66bは、フロート52の支持部53b上に載置されることにより、第2弁部65が支持部53bを支点として首振り可能に支持されている。また、第2弁本体66の上面には、第2シート部66cが形成されており、第2シート部66cは、第1弁部61のシール部64cに着離することにより接続孔64bを開閉するように形成されている。第2弁本体66の下部には、抜止爪66dが2箇所に形成されており、第1弁本体62の係合穴62hに係合することにより、第1弁部61を第2弁部65に対して昇降可能に支持している。各々の抜止爪66dの上部には、係合穴66eが形成されており、フロート52の環状突部53c(図5)に係合することにより、第2弁部65がフロート52に対して昇降可能に支持および抜止めされている。また、第2弁本体66の外周部には、第2弁部65を上下方向にガイドするためのガイド突条66fが形成されている。ガイド突条66fは、第2弁本体66の側壁に周方向に等間隔に4箇所、上下方向にリブ形状に突設されており、支持孔62aの内壁面に摺動可能になっている。
(3) 燃料遮断弁10の動作
(3)−1 給油時の動作
図1に示すように、給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、導入通路形成部材38の導入開口38dから導入通路37aを経て、流通孔36a,36bから弁室30S内に流入し、また、通気孔32aを通じて弁室30Sに流入する。さらに、燃料蒸気は、弁室30Sから接続通路31b、管通路42aを通じて、キャニスタ側へ逃がされる。
そして、図7に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位が第1液位FL1に達して燃料が導入開口38dを塞ぐと、流通孔36a,36bより開口面積が小さい通気孔32aと通気路39fを通してのみ通気することとなるので、タンク内圧と弁室30S内の圧力との差圧(第1差圧)を生じて、燃料は、導入通路37a、流通孔36a,36bを通じて、弁室30Sに流れ込み、燃料液位が弁室30S内を上昇する。そして、弁室30S内の燃料液位が高さh0に達すると、フロート機構50の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、フロート機構50の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回りフロート機構50が一体になって上昇して、シート部材64がシール部31cに着座して接続通路31bを閉じる。これにより、さらにタンク内圧が上昇して、インレットパイプ内に燃料が溜まり、給油ガンのセンサに燃料が触れると、オートストップを働かせる。
その後、弁室30S内の燃料は、通気孔32aを通じて燃料タンクFT内から弁室30Sに空気が導入されつつ、流通孔36a,36bおよび通気路39fを通じて燃料タンクFT内へ排出され、通気孔32aは追加給油が実質的にできない程度に小さく形成されているので、フロート機構50が下降して、シート部材64がシール部31cから離れて、接続通路31bが開かれる。接続通路31bが開かれることで、タンク内圧が徐々に低下して、追加給油が可能になる。そして、給油が継続されて、燃料タンクFT内の燃料液位が第2液位FL2に達すると、通気開口39dが燃料で塞がれ、タンク内圧と弁室30Sとの圧力との差圧により、燃料が弁室30S内に流入し、フロート機構50の上昇により接続通路31bが再度閉じられ、タンク内圧の上昇により、インレットパイプ内の燃料液位が上昇する。これにより、これ以上の追加給油ができなくなる。
一方、走行時の燃料液面変動等により、燃料液位が低下すると、通気孔32aを通じて燃料タンクFT内から弁室30Sに空気が導入されつつ、弁室30S内の燃料液位が低下し、フロート機構50が下降して、接続通路31bが開かれる。
(3)−2 車両の傾斜時などの動作
図1において、燃料遮断弁10は、燃料タンクFT内を、通気孔32aから弁室を通じて、および導入通路37a、流通孔36a,36bから弁室30Sを通じて、接続通路31b、管通路42aを通じて外部(キャニスタ)への通気を確保している。車両の傾斜などにより、燃料タンクFTへの燃料液位が第1液位FL1に達しても、導入通路37a、流通孔36a,36bを通じて、燃料が徐々に弁室30Sに流入し、フロート機構50を浮上させる浮力を与える。フロート機構50の上昇で上部弁体60が接続通路31bを閉塞することにより、燃料タンクFTからの燃料の流出を防止する。
(3)−3 満タン状態における誤作動防止動作
図8において、燃料タンクFT内の燃料液位が第1液位FL1(満タン液位)に近い状態であり、かつフロート機構50が下降位置にあり、接続通路31b(図1参照)を開いている状態にあるとする。この状態にて、外気や車両の温度上昇に起因して燃料タンクFT内の温度上昇があってタンク内圧が上昇すると、燃料液位が導入通路形成部材38の下端に達して、導入開口38dを塞ぐ場合がある。このような状態にて、タンク内圧と導入通路37aおよび弁室30Sとの差圧により、導入通路37aおよび弁室30Sに燃料が流入する。しかし、このときの差圧は、給油時の第1差圧より小さい第2差圧であるから、弁室30Sの液位h1は、最も高い位置で通気路39fの上端よりも下方であり、フロート機構50も浮上せず、下降位置を維持する。すなわち、燃料タンクFT内と弁室30Sに対する通路が通気孔32aのほかに、通気路39fもあるから、第2差圧では、弁室30Sに高さh1(図8)まで燃料が入ることがなく、フロート機構50の閉弁動作をさせない。よって通気孔32aを介して外部への通気が確保され、燃料タンクFTが密閉されない。
(4) 実施例の作用・効果
上記実施例の構成により、以下の作用・効果を奏する。
(4)−1 図7に示すように、給油時に、燃料液位が第1液位FL1に達して燃料が導入開口38dを塞ぐと、タンク内圧と弁室30Sとの圧力に第1差圧を生じて、燃料が弁室30Sに入り、フロート機構50が上昇して接続通路31bを閉じるから、オートストップを作動させることができる。一旦、オートストップが作動した後に、弁室30Sの燃料は、通気路39fを通じて排出され、フロート機構50が下降して接続通路31bを開き、タンク内圧が低下して、追加給油を許容する。しかし、追加給油により燃料が第2液位FL2に達して通気開口39dを塞ぐと、弁室30Sの燃料液位が上昇してフロート機構50が閉弁動作を行なって接続通路31bを閉じるから、過給油を防止することができる。
(4)−2 図8に示すように、給油時以外であって満タンに近い状態にて、燃料タンクFTの温度上昇に起因して、燃料が導入開口38dを塞いだ場合において、このときの差圧は、給油時の第1差圧より小さい第2差圧であり、しかも、燃料タンクFT内と弁室30Sとを通気する通路が、通気孔32aのほかに通気路39fもあり、速やかに差圧が解消される。つまり、弁室30Sにフロート機構50を浮上させるまでの高い液位とする差圧を生じない。よって、フロート機構50は、閉弁動作を起こさず、通気孔32aにより通気が確保され、燃料タンクが密閉されない。
(4)−3 通気路39fは、その下端の開口が通気開口39dより高い位置にあり、その上端の開口が底板36の上面より高い位置にあるから、追加給油により第2液位FL2の付近に燃料がある場合において、温度上昇により、燃料で塞がれても、その通気路39fの上方まで燃料が上昇して弁室30Sに燃料が入り難いから、不用意な閉弁動作を生じない。
(4)−4 図3に示すように、通気路39fは、円筒形状の通気路形成部材39により囲まれており、通気路形成部材39の通気開口39dの全面が燃料で塞がれない限り、燃料を弁室30S側へ導かないから、燃料液面の揺れなどによって一時的に塞がれても、不用意なフロート機構50の閉弁動作に至らない。
(5) 他の実施例
この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、図9に示す底部材35Bのように、通気管39Beは、導入通路形成部材38Bの外周側に配置し、通気路形成部材(図3参照)で囲まない構成であってもよい。
10…燃料遮断弁
20…ケーシング
30…ケーシング本体
30S…弁室
30a…開口
31…天井壁部
31a…通路形成突部
31b…接続通路
31c…シール部
32…側壁部
32a…通気孔
32b…フランジ
35…底部材
35B…底部材
36a,36b…流通孔
36…底板
36c…スプリング支持部
36d…台座
37…中央突部
37a…導入通路
38…導入通路形成部材
38B…導入通路形成部材
38a…筒形部
38b…円板部
38c…導入通路
38d…導入開口
39…通気路形成部材
39a…筒形部
39b…円板部
39c…通気導入室
39d…通気開口
39e…通気管
39f…通気路
39Be…通気管
40…蓋体
41…蓋本体
42…管体部
42a…管通路
43…フランジ
43a…内側溶着部
43b…外側溶着部
50…フロート機構
52…フロート
53…第1フロート部
53a…弁支持部
53b…支持部
53c…環状突部
55…第2フロート部
60…上部弁体
61…第1弁部
62…第1弁本体
62a…支持孔
62b…取付部
62c…環状凹所
62d…通気孔
62e…スリット
62g…係合片
62h…係合穴
62i…固定片
64…シート部材
64a…第1シート部
64b…接続孔
64c…シール部
64d…取付部
65…第2弁部
66…第2弁本体
66a…有底孔
66b…被支持部
66c…第2シート部
66d…抜止爪
66e…係合穴
66f…ガイド突条
70…スプリング
FT…燃料タンク
FTa…タンク上壁
FTb…取付穴

Claims (2)

  1. 燃料タンク(FT)の上部に装着され、上記燃料タンク(FT)内と外部とを接続する接続通路(31b)を開閉することで燃料タンク(FT)と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
    上記接続通路(31b)を形成するケーシング本体(30)と、該ケーシング本体(30)の下部に配置することで該ケーシング本体(30)とともに上記燃料タンク(FT)内と上記接続通路(31b)とを連通する弁室(30S)を形成する底部材(35)とを有するケーシング(20)と、
    上記弁室(30S)に収納され、上記弁室(30S)内の燃料液位により上記接続通路(31b)を開閉するフロート機構(50)と、
    を備え、
    上記ケーシング本体(30)は、上記弁室(30S)の上部で該弁室(30S)と燃料タンク(FT)内とを連通する通気孔(32a)を有し、
    上記底部材(35)は、上記弁室(30S)と燃料タンク(FT)内とを連通する流通孔(36a,36b)と、該流通孔(36a,36b)を囲み燃料が第1液位(FL1)に達したときに塞がれる導入通路形成部材(38)と、該導入通路形成部材(38)の外周側に配置され上記弁室(30S)と燃料タンク(FT)内とを連通しかつ燃料が上記第1液位(FL1)より高い第2液位(FL2)に達したときに塞がれる通気路(39f)と、を有し、
    上記通気孔(32a)および上記通気路(39f)は、燃料が上記第1液位(FL1)に達して上記導入開口(38d)が燃料により塞がれたときにタンク内圧と上記弁室(30S)の圧力との差圧が、給油時にて第1差圧を生じ、給油時以外にて上記第1差圧より小さい第2差圧を生じるように構成し、上記第1差圧は、上記フロート機構(50)を上昇させて上記接続通路(31b)を閉じるように上記弁室(30S)内に燃料を導入する値であり、上記第2差圧は、上記通気路(39f)の上端よりも下方の液位までしか燃料を導入しない値であり、
    さらに、上記通気路(39f)は、上記第2液位(FL2)に達した燃料で塞がれたときに、タンク内圧と上記弁室(30S)の圧力との差圧により燃料を上記弁室(30S)に導入して上記フロート機構(50)で上記接続通路(31b)を閉じるように構成したこと、
    を特徴とする燃料遮断弁。
  2. 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
    さらに、上記底部材(35)は、上記導入通路形成部材(38)の外周側を囲みかつ該導入通路形成部材(38)との間に通気導入室(39c)および上記第2液位(FL2)を規定する通気開口(39d)を形成する通気路形成部材(39)を備え、上記通気導入室(39c)に上記通気路(39f)の下部開口を配置した燃料遮断弁。
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