JP4432890B2 - タンク用流路構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続するためのタンク用流路構造体に関する。
従来、この種のタンク用流路構造体は、例えば、燃料タンク内を外部に通気するための燃料遮断弁の一部として用いられている(特許文献1,2)。燃料遮断弁は、燃料タンクの上部に装着されており、外部(キャニスタ)に接続される接続通路をその上部に設けたケーシングと、ケーシングの弁室内に燃料液位により浮力を増減して昇降するフロートとを備えている。給油時などに燃料タンク内と外部との通気を確保するとともに、燃料タンクの燃料液位の上昇によりフロートが浮力の増大により上昇することで接続通路を閉じて燃料の外部への流出を防止している。
近年、車両の多様かつ大きな居住空間に対応するために、燃料タンクの扁平化が検討されている。しかし、従来の燃料遮断弁では、所定以上の流量を確保する接続通路の設計条件から、接続通路の通路面積を大きくするとともに接続通路の開口である接続孔の孔径を大きくしている。しかし、こうした通路面積を大きくした接続通路は、燃料遮断弁の高さ方向の形状が大きくなり、上述した燃料タンクの扁平化への支障になる。また、接続孔を大きくするために燃料タンク内から燃料の漏れる可能性が高い。
特開2002−137641号公報 特開平11−315765号公報
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、接続通路の通路面積を小さくしても、大きな流量を流すことができるタンク用流路構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクの内部と外部とを連通する接続孔に接続される接続通路を有するタンク用流路構造体において、
上記燃料タンクの上部に配置されかつ上記接続孔を有する通路形成部材と、
上記通路形成部材に取り付けられ該通路形成部材との間に上記接続通路を形成する蓋内壁を有する蓋本体と、該蓋本体に形成され外部に接続される管通路とを有する蓋体と、
を備え、
上記通路形成部材は、該通路形成部材の上部から突出されかつ上記接続通路を上記管通路へ滑らかな面で接続する通路形成面を有すること、
を特徴とする。
本発明にかかるタンク用流路構造体において、燃料タンク内の燃料蒸気は、接続孔から接続通路、管通路を通じて外部に流れる。接続通路は、燃料タンクの上部に設けた通路形成部材と蓋体の蓋内壁との間のスペースに、管通路に接続されるように形成されている。このような構成において、射出成形の金型の構成の点から、管通路と接続する箇所の断面形状を同一にすることが難しい場合がある。通路形成部材は、接続通路を管通路へ滑らかな面で接続する通路形成面を備えており、この通路形成面が接続通路から管通路へ流れる気流の乱流をなくして、圧力損失を低減する。よって、接続通路は、小さな流路面積であっても大きな流量を流すことができ、タンク用流路構造体の接続通路の高さを低くし、燃料タンクに取り付けたときにタンク装置の扁平化に寄与することができる。
本発明の好適な態様として、上記蓋内壁は、通路溝を有し、上記通路溝は、上記蓋内壁が上記通路形成部材に接合されることで上記接続通路を構成することができる。この構成において、通路形成部材および蓋内壁は、平面または曲面のいずれであってもよい。曲面とする場合には、例えば、上記通路形成部材は、上方に張り出した湾曲面からなる壁本体を備え、上記蓋内壁は、上記壁本体に密着する湾曲面から形成すると、接続通路の断面が偏平になり通路の高さを抑えるとともに広い通路面積にすることができる。さらに、本発明の態様において、上記管通路は、断面円形であり、上記通路形成面は、断面U字形である構成をとることができる。
さらに、本発明の好適な態様として、上記通路形成部材は、該通路形成部材の上部から突出しかつ上記通路溝に挿入されることで上記蓋本体を位置決めする位置決め部を有するガイド部を備え、上記ガイド部は、上記通路形成面を備える構成をとることができる。この構成によると、上記ガイド部の位置決め部は、通路溝に挿入されることで蓋本体を位置決めすることができ、また、ガイド部は、接続通路の通路形成面も構成し、気流を管通路にスムーズに流すことができる。このように、ガイド部は、位置決め作用の他に、連絡通路部の一部も形成しているので、その配置や構成を簡略化することができる。
また、本発明の他の態様は、
燃料タンク内を外部に接続する接続通路を連通遮断する燃料遮断弁において、
上壁を構成する通路形成部材と側壁とにより囲まれ燃料タンク内に接続される弁室を有し、上記接続通路の上記弁室側への開口である接続孔を上記通路形成部材に設けたケーシング本体と、
上記通路形成部材に取り付けられ該通路形成部材との間に上記接続通路を形成する蓋内壁を有する蓋本体と、該蓋本体に形成され外部に接続される管通路とを有する蓋体と、
上記弁室内に収納され、上記燃料タンク内の燃料液面にしたがって昇降することで上記接続通路を開閉するフロートと
を備え、
上記通路形成部材は、該通路形成部材の上部から突出されかつ上記接続通路を上記管通路へ滑らかな面で接続する通路形成面を有すること、を特徴とする。
本発明の態様のように、燃料タンク内を外部に接続する接続通路を連通遮断することで、燃料タンク内の外部との通気を確保するとともに燃料の流出を防止する燃料遮断弁に好適に適用することができる。この燃料遮断弁に用いた場合には、接続通路の流路抵抗を低減させたので、接続孔を小さくでき、再開弁特性に有利である。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
本実施例にかかるタンク用流路構造体は、自動車の燃料タンクの上部に取り付けられる燃料遮断弁に好適に適用することができる。図1は燃料遮断弁10の断面図である。図1において、燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。このタンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを主要な構成として備えている。ケーシング20は、ケーシング本体30と、底部材37と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と底部材37とにより囲まれたスペースが弁室30Sになっており、この弁室30Sにスプリング70に支持されたフロート機構50が収納されている。
また、ケーシング本体30の上部と蓋体40との間には、弁室30Sを外部に対して接続する接続通路42が形成されている。接続通路42は、燃料タンクFT内の燃料蒸気を弁室30Sを通じて外部へ逃がすとともに、給油時に燃料タンクFT内の燃料が所定液位FL1まで上昇したときにキャニスタへの流出を規制してオートストップを機能させるものである。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
図2は燃料遮断弁10を分解した断面図である。図3はケーシング本体30を示す斜視図である。ケーシング本体30は、上壁を形成する通路形成部材31と、側壁32とにより囲まれたカップ形状であり、その下部を開口30aとしている。通路形成部材31は、上方に張り出した湾曲面からなる壁本体31aと、壁本体31aの外周部に沿って形成された内側溶着用フランジ31bとを備えている。通路形成部材31の中央部には、接続通路42の一部を構成する接続孔31dが貫通形成されている。接続孔31dの弁室30S側は、シール部31c(図2)になっている。
また、図3に示すように、通路形成部材31の外周部には、蓋体40を位置決めするためのガイド部33が突設されている。ガイド部33は、位置決め部33aと、接続通路42の一部を構成する通路形成面33bとを備えている。位置決め部33aは、平行な立壁33c,33cから形成されている。通路形成面33bは、立壁33c,33cの間に曲面に形成されている。
図2に戻り、側壁32の上部には、燃料タンクFT内と弁室30Sとを接続する第1連通孔32aが形成されている。また、側壁32の内壁には、フロート52をガイドするための周方向に設けた4カ所のリブ32cが設けられている。底部材37は、ケーシング本体30の開口30aの一部を閉じるとともに、弁室30S内に燃料蒸気および液体燃料を導入するための部材である。底部材37は、底板38と、円筒部39とを一体に形成し、底板38の外周部でケーシング本体30の下端に溶着されている。底板38には、流通孔38a,38bが形成されている。円筒部39には、導入通路39aを備えており、導入開口39bからの燃料蒸気および液体燃料を流通孔38a,38bを通じて弁室30S内に導く。
蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から側方へ突出した管体部45とを備え、これらを一体に形成している。管体部45内は、断面円形の管通路45aとなっており、この管通路45aの一端は、接続通路42を通じてケーシング本体30の弁室30Sに接続され、他端はキャニスタ(図示省略側)に接続される。
蓋本体41は、湾曲した蓋内壁41aと、蓋内壁41aの外周部のフランジ46とを備えている。フランジ46は、ケーシング本体30の内側溶着用フランジ31bを溶着する内側溶着端46aと、内側溶着端46aの外周部に延設され燃料タンクFTのタンク上壁FTaに溶着される外側溶着部46bとを備えている。
図4は燃料遮断弁10の上部を示す断面図である。図5は蓋体40の底面図である。蓋本体41(通気路本体)の蓋内壁41aは、球面の一部に倣った湾曲面であり、通路形成部材31の壁本体31aに嵌合するように形成されている。蓋内壁41aと壁本体31aとの間であって、管体部45側には、接続通路42が形成されている。
接続通路42は、弁室30S側の接続孔31dから管通路45aへ接続し、接続孔31dと流路面積がほぼ同じ通路であり、蓋内壁41aに形成された通路溝44aと壁本体31aとによって通路に沿って塞がれることにより形成されている。接続通路42は、接続孔31dからの上昇気流を水平方向に向かわせる曲通路部43と、曲通路部43に接続されかつ水平方向に配置され気流を管通路45aに導く連絡通路部44とを備えている。
曲通路部43は、接続孔31dに接続された傾斜面43aと、接続孔31dの上方に配置された平面から形成された通路上面43bとを備えている。傾斜面43aは、曲通路部43の接続孔31dと対向する面として形成され、つまり上記接続孔31dの周縁部から上方へ傾斜するように形成されている。傾斜面43aの円弧形状は、接続孔31dの中心Opから管通路45a側および下方に偏心した中心Owをその円弧の中心とした形状である。
図6は燃料遮断弁10の平面図、図7は図6の7A−7A、7B−7B線に沿った拡大断面図および図4の7C−7C線に沿った断面図、図8ないし図10は図6の8−8線、9−9線、10−10線にそれぞれ沿った断面図である。図7(A)(B)に示すように、傾斜面43aは、上記管通路45aの軸線に垂直な面で切った断面が直線状をなすように構成され、換言すれば、図7(C)に示すように、接続孔31dを含む面と平行な面で切った断面が直線状をなすように構成され、これにより、接続孔31dから流出する上昇気流を水平方向に向かわせる作用がある。
図8に示すように曲通路部43を構成する通路上面43bは、傾斜面43aの上端から連続しかつ接続孔31dの一部の上方に対向配置された平面に形成されている。
図9および図10に示すように、連絡通路部44は、通路上面43bの断面形状を徐々に管通路45aの断面円形に向かうように形成されている。すなわち、通路溝44aは、平面である通路上面43bを、断面円形の管通路45aに接続するために徐々に断面変形を円形に近づくように滑らかな曲面としている。また、壁本体31aは、通路溝44aを塞ぐことで連絡通路部44を構成するとともに、ガイド部33の上面に形成された通路形成面33bにより断面円形の管通路45aと連続した曲面で接続されるように形成されている。なお、このような構成により接続通路42は、弁室30Sをキャニスタ側に接続しているが、その作用については後述する。
図2に示すようにフロート機構50は、再開弁特性を向上させた2段の弁構造であり、フロート52と、フロート52の上部に配置された上部弁体60とを備えている。フロート52は、第1フロート部53と、第2フロート部57とを備え、これらを一体に組み付けている。第1フロート部53の上部には、弁支持部55が突設されている。弁支持部55は、上部弁体60を首振り可能に支持する部位であり、ほぼ円錐形状の突起(凸形状)である支持突部55aを備え、弁支持部55の外周部に上部弁体60を抜止するための環状突部55bが形成されている。第1フロート部53の外周部と第2フロート部57の内周部の間隙には、スプリング収納間隙53aが設けられており、スプリング70が配置されている。
上部弁体60は、接続通路42を開閉するとともに、再開弁特性を改善するための弁であり、フロート52の弁支持部55に昇降可能かつ首振り可能に支持されている。図11は上部弁体60を構成する第1弁部61および第2弁部65を分解して示す斜視図、図12は上部弁体60を示す断面図である。第1弁部61は、ほぼ円筒の第1弁本体62と、シート部材64とを備えている。第1弁本体62内には、支持孔62aが軸方向に形成されている。第1弁本体62の上部には、シート部材64を取り付けるための取付部62bが形成されている。また、第1弁本体62の外周部には、環状凹所62cが形成され、その環状凹所62cに支持孔62aを外部に接続するための通気孔62dが4箇所形成されている。第1弁本体62の下部には、スリット62eが形成されており、スリット62eにより固定片62iから係合片62gが弾性変形可能に形成されている。係合片62gには、係合穴62hが形成されている。
シート部材64は、シール部31cに着離する第1シート部64aと、支持孔62aに接続される連通孔64bと、連通孔64bの下端部に形成されたシール部64cと、取付部64dとを備え、ゴム材料により一体成形されている。シート部材64は、取付部64dで第1弁本体62の取付部62bに装着されており、第1シート部64aが第1弁本体62の上面に対して間隙を有することで、シール部31cに着座するときに弾性変形してシール性を高めている。
図11および図12において、第2弁部65は、円筒形状の第2弁本体66を備えている。第2弁本体66には、下方を開放した有底孔が形成されており、この有底孔の底中央部に、凹形状の被支持部66bが形成されている。被支持部66bは、フロート52の弁支持部55上に載置されることにより、第2弁部65が弁支持部55を支点として首振り可能に支持されている。
また、第2弁本体66の上面には、第2シート部66cが形成されており、この第2シート部66cは、第1弁部61のシール部64cに着離することにより連通孔64bを開閉するように形成されている。第2弁本体66の下部には、抜止爪66dが4箇所形成されており、第1弁本体62の係合穴62hに係合することにより、第1弁部61を第2弁部65に対して昇降可能に支持している。各々の抜止爪66dの上部には、係合穴66eが形成されており、フロート52の環状突部55bに係合することにより、第2弁部65がフロート52に対して昇降可能に支持および抜止されている。また、第2弁本体66の外周部には、第2弁部65を上下方向にガイドするためのガイド突条66fが形成されている。ガイド突条66fは、第2弁本体66の側壁に周方向に等間隔に4箇所、上下方向にリブ形状に突設されており、支持孔62aの内壁面に摺動可能になっている。
また、上部弁体60の重心は、被支持部66bより下方に設定されている。このための構成として、固定片62iが下方の重量を大きくするために形成されている。また、弁支持部55を凸形状に、被支持部66bを凹形状にすることで、上部弁体60とフロート52との中心合わせが容易にでき、しかも支点に対して重心を下方に設定し易くなるので、上部弁体60の姿勢も安定する。
(3) 燃料遮断弁10の組付作業
図2において、燃料遮断弁10を組み付けるには、ケーシング本体30の弁室30S内にフロート機構50を組み付けた後に、底板38の外周部をケーシング本体30の下部に溶着する。さらに、ケーシング本体30の内側溶着用フランジ31bおよび蓋体40の内側溶着端46aを熱板などで加熱し、さらに、ケーシング本体30の位置決め部33aを、蓋体40の通路溝44aに合わせて挿入することでケーシング本体30と蓋体40とを位置決めして、溶着一体化する。
(4) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。図1に示すように、給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、円筒部39の導入開口39bから導入通路39aを経て、流通孔38a,流通孔38bから弁室30S内に流入する。さらに、燃料蒸気は、弁室30Sから接続通路42、管通路45aを通じて、キャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンクFT内の燃料液位が所定液位FL1に達すると、燃料は導入開口39bを塞ぐことにより、燃料タンクFT内のタンク内圧が上昇する。この状態では、タンク内圧と弁室30S内の圧力との差圧が大きくなり、液体燃料が導入通路39a、流通孔38a,38bを通じて、弁室30Sに流れ込み、燃料液位が弁室30S内を上昇する。弁室30S内の燃料液位が高さh0に達すると、フロート52の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、フロート機構50の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回りフロート機構50が一体になって上昇して、第1弁部61のシート部材64がシール部31cに着座して接続孔31dを閉じる。このとき、インレットパイプ内に燃料が溜まり、給油ガンに燃料が触れると、オートストップを働かせる。これにより、燃料タンクへの給油の際等に、燃料タンクから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が燃料タンク外へ流出するのを防止することができる。
一方、燃料タンクFT内の燃料が消費されて、燃料液位が低下すると、図12に示すように、フロート52は、その浮力を減少して下降する。フロート52の下降により、第2弁部65の抜止爪66dとフロート52の環状突部55bとの係合を介して、フロート52は、第2弁部65を引き下げる。これにより、第2シート部66cは、シール部64cから離れて、連通孔64bを開く。連通孔64bの連通により第1弁部61の下方の圧力は、接続通路42の付近と同じ圧力になる。抜止爪66dが係合穴62hに係合しているから、第2弁部65を介して第1弁部61も引き下げる。そして、第1弁部61が下降することで、シート部材64がシール部31cから離れて、接続通路42が開かれる。このように連通孔64bの通路面積を接続孔31dの通路面積より小さく設定することで、上部弁体60は、小さな力で開弁し、再開弁特性の向上を促進するように作用する。
(5) 実施例の作用・効果
本実施例にかかる接続通路42の作用効果について、図13を用いて説明する。
(5)−1 図1に示すように給油により燃料タンクFTの燃料液位が上昇したときに、燃料タンク内の燃料蒸気は、弁室30Sから接続孔31d、接続通路42、管通路45aを通じて外部に流れる。図13において、接続通路42は、接続孔31dと流路面積がほぼ同じである曲通路部43および連絡通路部44から構成されているから、流れの妨げとなる壁面などがなく、圧力損失が小さい。
(5)−2 接続孔31dから流出する上昇気流は、曲通路部43内を流れるときに水平方向へ曲げられ、連絡通路部44から管通路45aを通じて外部に流される。接続孔31dから流出した一部の上昇気流は、曲通路部43の傾斜面43aに当たり、他の上昇気流は、通路上面43bに当たる。傾斜面43aは、図7に示すように接続孔31dに対向配置された曲面であり、かつ接続孔31dと平行な面(水平面)で切ったときに直線状の面であるから、上昇気流を曲通路部43の中心部に集中するような流れとしないで、小さな圧力損失で上昇気流を連絡通路部44へ流す。すなわち、傾斜面43aに当たった気流は、曲通路部43内で局部的に圧力が集中せず、連絡通路部44へ導かれるから、圧力損失を低減する。
(5)−3 曲通路部43の通路上面43bの箇所における断面形状は、管通路45aのように断面円形でないが、連絡通路部44は、その断面形状を徐々に管通路45aの断面円形に滑らかに接続するように形成されているので、接続通路42内の気流の乱流をなくして、圧力損失を低減する。
(5)−4 接続通路42は、その圧力損失が少なく、小さな流路面積であっても大きな流量を流すことができる。よって、燃料遮断弁10は、小さな流路面積で構成することができるから、接続通路42の高さを低くすることで、燃料タンクに取り付けたときにタンク装置の扁平化に寄与することができる。
(5)−5 接続通路42は、圧力損失が小さく、その開口である接続孔31dの通路面積も小さくできるので、上部弁体60が開くための力を小さくすることができ、再開弁特性を向上させることができる。
(5)−6 図3に示すようにガイド部33の位置決め部33aは、ケーシング本体30と蓋体40との方向の回転を阻止し、組付作業を簡単にする。また、ガイド部33の上面には、通路形成部材31の湾曲面から連続しかつ滑らかに接続する通路形成面33bが設けられているから、接続通路42の高さを低くすることに寄与するとともに、接続通路42から管通路45aへの気流を整流とし、よって圧力損失を低減できる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例のタンク用流路構造体は、給油時の満タン液位であるときに接続通路を閉じる満タン規制バルブに用いたが、これに限らず、車両の傾斜時などに燃料タンクの流出を防止するロールオーバーバルブに用いてもよい。
さらに、タンク用流路構造体は、燃料遮断弁の他に、フィラーパイプの循環回路などの燃料蒸気を外部に通気するための各種のタンク用継手などに適用することもできる。
本発明の一実施例にかかる燃料遮断弁を示す断面図である。 燃料遮断弁を分解した断面図である。 ケーシング本体を示す斜視図である。 燃料遮断弁の上部を示す断面図である。 蓋体の底面図である。 燃料遮断弁の平面図である。 傾斜面の形状を説明する説明図である。 図6の8−8線に沿った断面図である。 図6の9−9線に沿った断面図である。 図6の10−10線に沿った断面図である。 上部弁体を構成する第1弁部および第2弁部を分解して示す斜視図である。 上部弁体を示す断面図である。 燃料遮断弁の接続通路の作用を説明する説明図である。
符号の説明
10...燃料遮断弁
20...ケーシング
30...ケーシング本体
30S...弁室
30a...開口
31...上壁
31a...壁本体
31b...内側溶着用フランジ
31c...シール部
31d...接続孔
32...側壁
32a...第1連通孔
32c...リブ
33...ガイド部
33a...位置決め部
33b...通路形成面
33c...立壁
37...底部材
38a,38b...流通孔
38...底板
39...円筒部
39a...導入通路
39b...導入開口
40...蓋体
41...蓋本体(通気路本体)
41a...蓋内壁
42...接続通路
43...曲通路部
43a...傾斜面
43b...通路上面
44...連絡通路部
44a...通路溝
45...管体部
45a...管通路
46...フランジ
46a...内側溶着端
46b...外側溶着部
50...フロート機構
52...フロート
53...第1フロート部
53a...スプリング収納間隙
55...弁支持部
55a...支持突部
55b...環状突部
57...第2フロート部
60...上部弁体
61...第1弁部
62...第1弁本体
62a...支持孔
62b...取付部
62c...環状凹所
62d...通気孔
62e...スリット
62g...係合片
62h...係合穴
62i...固定片
64...シート部材
64a...第1シート部
64b...連通孔
64c...シール部
64d...取付部
65...第2弁部
66...第2弁本体
66b...被支持部
66c...第2シート部
66d...抜止爪
66e...係合穴
66f...ガイド突条
70...スプリング
FT...燃料タンク
FTa...タンク上壁
FTb...取付穴

Claims (6)

  1. 燃料タンク(FT)の内部と外部とを連通する接続孔(31d)に接続される接続通路(42)を有するタンク用流路構造体において、
    上記燃料タンク(FT)の上部に配置されかつ上記接続孔(31d)を有する通路形成部材(31)と、
    上記通路形成部材(31)に取り付けられ該通路形成部材(31)との間に上記接続通路(42)を形成する蓋内壁(41a)を有する蓋本体(41)と、該蓋本体(41)に形成され外部に接続される管通路(45a)とを有する蓋体(40)と、
    を備え、
    上記通路形成部材(31)は、該通路形成部材(31)の上部から突出されかつ上記接続通路(42)を上記管通路(45a)へ滑らかな面で接続する通路形成面(33b)を有すること、
    を特徴とするタンク用流路構造体。
  2. 請求項1に記載のタンク用流路構造体において、
    上記蓋内壁(41a)は、通路溝(44a)を有し、
    上記通路溝(44a)は、上記蓋内壁(41a)が上記通路形成部材(31)に接合されることで上記接続通路(42)を構成する、タンク用流路構造体。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタンク用流路構造体において、
    上記通路形成部材(31)は、上方に張り出した湾曲面からなる壁本体(31a)を備え、上記蓋内壁(41a)は、上記壁本体(31a)に密着する湾曲面から形成された、タンク用流路構造体。
  4. 請求項2または請求項3のいずれかに記載のタンク用流路構造体において、
    上記管通路(45a)は、断面円形であり、上記通路形成面(33b)は、上記通路形成面(33b)は、断面U字形であるタンク用流路構造体。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のタンク用流路構造体において、
    上記通路形成部材(31)は、該通路形成部材(31)の上部から突出しかつ上記通路溝(44a)に挿入されることで上記蓋本体(41)を位置決めする位置決め部(33a)を有するガイド部(33)を備え、
    上記通路形成面33bは、上記ガイド部(33)に備えられたタンク用流路構造体。
  6. 燃料タンク(FT)内を外部に接続する接続通路(42)を連通遮断する燃料遮断弁において、
    上壁を構成する通路形成部材(31)と側壁(32)とにより囲まれ燃料タンク(FT)内に接続される弁室(30S)を有し、上記接続通路(42)の上記弁室(30S)側への開口である接続孔(31d)を上記通路形成部材(31)に設けたケーシング本体(30)と、
    上記通路形成部材(31)に取り付けられ該通路形成部材(31)との間に上記接続通路(42)を形成する蓋内壁(41a)を有する蓋本体(41)と、該蓋本体(41)に形成され外部に接続される管通路(45a)とを有する蓋体(40)と、
    上記弁室(30S)内に収納され、上記燃料タンク(FT)内の燃料液面にしたがって昇降することで上記接続通路(42)を開閉するフロート(52)と
    を備え、
    上記通路形成部材(31)は、該通路形成部材(31)の上部から突出されかつ上記接続通路(42)を上記管通路(45a)へ滑らかな面で接続する通路形成面(33b)を有すること、
    を特徴とする燃料遮断弁。
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