JP2011016166A - 鋳造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】金型の湯口を常に高い温度に保持することが可能であると共に、湯口を加熱するための湯溜めが不要であり、これにより脱型毎の溶融金属の炉側はの戻しも必要がなく、鋳造サイクルを短くすることが可能であると共に、溶融金属に酸化物が発生しにくい鋳造装置。
【解決手段】鋳造装置は金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属をストーク8を介して金型4に充填した後、この金型4内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する。金型4の湯口9に至るその手前の溶融金属の流路をヒータ18で加熱される蓄熱体17で囲んでいる。金型4の湯口9に至るその手前の溶融金属の流路にセラミックコーティングが施されている。
【選択図】図1
【解決手段】鋳造装置は金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属をストーク8を介して金型4に充填した後、この金型4内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する。金型4の湯口9に至るその手前の溶融金属の流路をヒータ18で加熱される蓄熱体17で囲んでいる。金型4の湯口9に至るその手前の溶融金属の流路にセラミックコーティングが施されている。
【選択図】図1
Description
本発明は金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属を金型に充填した後、この金型内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する鋳造装置に関し、特に鋳物成型後の金型の脱型時における金型の湯口側での溶融金属の冷却、硬化を防止し、鋳造サイクルの短縮化、鋳造歩留まりの向上を図った鋳造装置に関する。
溶湯と鋳物形状のキャビティとの間の圧力差を利用して、キャビティ内に溶湯を充填して鋳造する方法に、低圧鋳造法、差圧鋳造法及び減圧鋳造法等がある。このうち低圧鋳造法は、溶解金属を収納した密閉炉に不活性ガスや二酸化炭素等のガスによる比較的低い圧力を付加し、この圧力で密閉炉内の溶融金属をストークを介して上方に押し上げ、密閉炉の上位に配置された鋳型に溶融金属を充填し、鋳物を製造する方法である。この低圧鋳造法は、車輌の部材等に使用されるアルミニウム合金等の鋳物製品を製造するのに広く利用されている。
図6は従来の低圧鋳造装置を示す断面図である。気密に密閉された密閉炉1の上部に設けたガス注入口20に不活性ガスや二酸化炭素等のガスの図示してない供給源が接続され、密閉炉1の中にガスが圧送される。密閉炉1の内部に上面が開口した耐熱黒鉛容器であるルツボ2が収納され、このルツボ2の外壁に沿ってヒータ3が配設されている。このルツボ2の中央部に密閉炉1の蓋に取付けられたストーク8の下端が浸漬されている。密閉炉1の上に下金型5と上金型6とからなる金型4が配置されている。下金型5と上金型6との合わせ面にそれぞれ凹部が形成されており、この下金型5と上金型6とを重ね合わせたときに、前記凹部により鋳物形状のキャビティ10が形成される。またこのキャビティ10内には必要に応じて中子7が収納される。前記ストーク8の上端は金型4の底部に設けられたキャビティ10に通じる湯口9に接続されている。
このような鋳造装置においては、不活性ガスをガス注入口20から密閉炉1内に注入する。このガス圧力により、ルツボ2内の溶融金属の湯面が加圧されて、溶融金属溶湯が押し上げられ、ストーク8を介して金型のキャビティ10内に充填される。キャビティ10に充填した溶融金属が冷却されて凝固した後、図示していない油圧機構により上金型6を上昇させてキャビティ10を開き、下金型5から鋳物を取り出す。
図7は密閉炉1に収納した溶融金属をストーク8’を通して湯溜め12に送り、この湯溜め12から金型4のキャビティ10内に充填する例である。密閉炉1の中の溶融金属は浸漬ヒータ13で加熱され、溶融状態が維持される。密閉炉1の中へは溶湯供給口11から溶融金属が供給される。ストーク8’から湯溜めに至る部分は溶融金属の温度低下による凝固を防ぐためヒータ3で加熱される。その他の構成は基本的に図6の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図8は図6により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属電磁ポンプの誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、溶融金属を金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図6の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図9は図7により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8‘の中間部の外側に溶融金属電磁ポンプの誘導子14を設け、これに対応してストーク8’の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8‘の中の溶融金属に上方の推力を与え、溶融金属を金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図7の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
このような低圧鋳造装置において、金型4のキャビティ10内で溶融金属が凝固したとき、凝固収縮した容積分の溶融金属が金型4の湯口9を通して常に供給されなければならない。そのために図6や図8で示すように、湯口9に接続されたストーク8が、それぞれルツボ2側から熱輻射で加熱され、ヒータ3‘で直接加熱されるようにしている。また図7や図9で示すように密閉炉1から離して金型4を配置しているものでは金型4の下に湯溜め12を設け、この湯溜め12をヒータ3で加熱している。このような構造とすることにより、金型4は温度の高い順に湯口9、下金型5、上金型6の順で温度勾配が形成され、キャビティ10内の溶融金属は上から下へと凝固していき、最後に湯口9の溶融金属が凝固するという指向性凝固がなされる。この間に凝固収縮した容積分の溶融金属は湯口9側からキャビティ10内に供給される。これによりいわゆる引け巣や引け緩みの無い鋳物を鋳造することが出来る。
低圧鋳造法は、ガスを巻き込まずにルツボ2や密閉炉1’内の酸化物の少ない溶融金属を静かに金型4のキャビティ10内に下から上へと充填することにより、気泡や酸化物を含まない鋳物を容易に鋳造出来る利点がある。さらに前記のような温度勾配により、キャビティ10内で上から下へと溶融金属の凝固が起こり、最後に湯口9の部分の溶融金属が凝固することにより、キャビティ10内で溶融金属が凝固して収縮した容積分だけ湯口9から溶融金属を追加して充填される。これによりキャビティ10内で溶融金属が凝固中に引け巣や引け緩みが起こらない。これらの理由から低圧鋳造法では重力鋳造法やダイカスト法等の他の鋳造法に比べて良質の鋳物を鋳造することが出来る。
しかし低圧鋳造法では金型4の熱容量が大きいうえに、ストーク8や湯溜め12にある溶融金属からの熱伝導により金型4に絶えず熱供給される。また溶融金属が凝固するときに放出される凝固潜熱により鋳造サイクル毎に金型4が温度上昇する。これらが原因でキャビティ10内に充填した溶融金属が凝固しにくい。キャビティ10内で溶融金属が凝固し、それが或る程度の強度になる温度、例えばアルミニウムの場合では400℃以下にならないと変形させずに鋳物を金型から取り出すことが出来ないので、1サイクルの鋳造時間が長くなってしまう。
鋳造サイクルが短く、量産性が高いダイカストの例では、金型のキャビティ内に溶融金属を射出、充填し、これを凝固させた後、脱型して鋳物を取り出し、キャビティの内面に離型剤を塗布し、金型を閉めるまでの1鋳造サイクルは小さい鋳物で数十秒程度であり、大きい鋳物でも数分以内である。これに対し、一般的に低圧鋳造では1鋳造サイクルが7分〜10数分かかる。
低圧鋳造において重要なのは前述した金型の温度勾配である。すなわち鋳物に引け巣や引け緩みを生じさせないようにするためにはキャビティ10の中に充填された溶融金属がまず湯口9から最も遠い位置から凝固を始め、最後に湯口9の部分で凝固することが必要となる。そのためには温度が高い順に湯口9、下金型5、上金型6の順で温度勾配を形成することが特に重要である。例えばストーク8を交換した後、その予熱が十分で無い場合には湯口9の温度が下がり、溶融金属が凝固してキャビティ10を塞いでしまうこともある。これを防ぐためには湯口9やストーク8の上端部の温度測定を行う必要がある。しかし温度測定に一般に使用される熱電対は溶融アルミニウム等の溶融金属に弱く、保護管で覆って測定をしなければならないため、湯口9やストーク8の上端部の温度を直接且つリアルタイムで測定することが出来ず、温度測定値に誤差やタイムラグが入ってしまう。
金型は一般に鋼材で作られており、熱容量が大きく、昇降温に時間がかかる。例えば鋳造準備の昇温では1〜2時間のガスバーナー加熱で200℃程度の温度に予熱してから鋳造を開始する。鋳造サイクルを繰り返していくと金型の温度が徐々に上昇していくが、所定の定常温度(アルミニウムの鋳造の場合は約350℃)以上に金型の温度が高くならないように、金型やその周辺部材は自然放熱がなされ、飽和温度となるように設計されている。しかしこれでは金型の湯口にある溶融金属からの熱供給によってキャビティ内の変形させずに鋳物を脱型出来る温度(アルミニウムの鋳造の場合は350℃ )以下に降温するのに時間がかかってしまう。
また逆にキャビティ内の鋳物を変形しない温度まで降下させたとき、湯口の手前にあるストークや湯溜めの温度が金型側に奪われてしまい、溶融金属の凝固点付近まで温度が下がってしまう。この温度で金型に溶融金属を注入すると溶融金属がキャビティの中で一部凝固し、これが溶融金属のキャビティ内での流動を妨げるいわゆる湯回り不良が起こしてしまう。よってそのまま溶融金属をキャビティに充填することは出来ないので、一旦ストークや湯溜めの溶融金属を密閉炉1、1’側に戻して再加熱してから再供給するという面倒な操作が必要となる。またこのとき湯溜めやストークに空気が入り込み、溶融金属の空気と接触する部分に酸化物が出来てしまい、酸化物の除去作業等のメンテナンスが必要となる。
湯溜め12を大きくすれば溶融金属の温度低下を抑えることが出来るが、装置が大形になってしまう。この湯溜めは金型の湯口を加熱し、この湯口から金型の上にいくに従って次第に温度が低くなるような温度勾配を形成する必要から、金型の下に配置しなければならない。そのため低圧鋳造装置ではダイカスト鋳造機のように金型を横に置いて鋳造することが出来ない。金型を湯溜めの上に配置すると金型の位置は必然的に高くなる。それだけ金型の取り付け、金型の開閉を行うための油圧機構等も高い位置に配置しなければならず、操作やメンテナンスが面倒である。
本発明は前記従来の鋳造装置における課題に鑑み、金型の湯口を常に高い温度に保持することが可能であると共に、湯口を加熱するための湯溜めが不要であり、これにより脱型毎の溶融金属の炉側への戻しも不要となり、鋳造サイクルを短くすることが可能であると共に、溶融金属に酸化物が発生しにくい鋳造装置を提供することを目的とする。
本発明では前記の目的を達成するため、キャビティの湯口に溶融金属を導く流路部分に熱容量の大きな蓄熱体を設け、この蓄熱材としては穴加工などの機械加工が出来てヒータを取り付けやすい鋳鉄や無機系蓄熱材である酸化マグネシウム等を鋳鉄で鋳ぐるだ成型体を用い、この蓄熱体をヒータで加熱して湯口の温度の維持を図るようにした。これにより、脱型時に湯口の温度の低下を防ぎ、湯口の手前にある溶融金属を炉側に戻す必要がなくなり、鋳造サイクルの短縮化、溶融金属の酸化物の発生防止等を可能とした。
金型の湯口にストークを接続し、このストークの湯口側の周囲に蓄熱体を設けてもよいが、蓄熱体の内壁を溶融金属の流路とし、これにストークを接続してもよい。後者の場合は、蓄熱体に囲まれた溶融金属の流路の内面はセラミックコーディングを施すか或いは蓄熱体の中に肉薄のセラミック管を挿入するとよい。ストークがセラミックからなる場合は、ストークの一部がそのセラミック管を兼ねることも出来る。
以上説明した通り、本発明による鋳造装置では湯溜めに湯口の保温のための機能を持たせる代わりに、ヒータによる加熱される蓄熱体を湯口の手前の流路に配置したので、脱型時に湯口の手前の溶融金属が冷却されず、溶融金属を一旦炉側に戻す動作が不要となる。また、蓄熱体をヒータで加熱することによって金型側の温度降下を防ぐことが出来るので、いわゆる湯回り不良も防止出来る。溶融金属を一旦炉側に戻す際に生じていた溶融金属の酸化物も発生しない。これらにより鋳造サイクルの短縮と鋳造歩留まりの向上を図ることが出来る。
本発明ではその目的を達成するため、金型の湯口の手前の流路に蓄熱体を配置し、これをヒータで加熱して湯口を保温するようにした。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
図1は本発明による低圧鋳造装置の一実施例を示す断面図である。この低圧鋳造装置の構成は基本的に図6により前述した従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
気密に密閉された密閉炉1の上部に設けたガス注入口20に不活性ガスや二酸化炭素等のガスの供給源が接続され、密閉炉1の中にガスが圧送される。密閉炉1の内部に上面が開口した耐熱黒鉛容器であるルツボ2が収納され、このルツボの外壁に沿ってヒータ3が配設されている。このルツボ2の中央部に密閉炉1の蓋に取付けられたストーク8の下端が浸漬されている。密閉炉1の上に下金型5と上金型6とからなる金型4が配置されている。下金型5と上金型6との合わせ面にそれぞれ凹部が形成されており、この下金型5と上金型6とを重ね合わせたときに、前記凹部により鋳物形状のキャビティ10が形成される。またこのキャビティ10内には必要に応じて中子7が収納される。前記ストーク8の上端は金型4の底部に設けられたキャビティ10に通じる湯口9に接続されている。
気密に密閉された密閉炉1の上部に設けたガス注入口20に不活性ガスや二酸化炭素等のガスの供給源が接続され、密閉炉1の中にガスが圧送される。密閉炉1の内部に上面が開口した耐熱黒鉛容器であるルツボ2が収納され、このルツボの外壁に沿ってヒータ3が配設されている。このルツボ2の中央部に密閉炉1の蓋に取付けられたストーク8の下端が浸漬されている。密閉炉1の上に下金型5と上金型6とからなる金型4が配置されている。下金型5と上金型6との合わせ面にそれぞれ凹部が形成されており、この下金型5と上金型6とを重ね合わせたときに、前記凹部により鋳物形状のキャビティ10が形成される。またこのキャビティ10内には必要に応じて中子7が収納される。前記ストーク8の上端は金型4の底部に設けられたキャビティ10に通じる湯口9に接続されている。
このような鋳造装置において、ストーク8とこれに続く金型4の湯口9との間に蓄熱体17を設ける。蓄熱体17の中心は空孔となっていて、その部分がストーク8と金型4の湯口9との間の溶融金属の流路となっている。この流路の内面にはセラミックコーティング19を施す。このセラミックコーティング19に替えて蓄熱体17の中心の溶融金属の流路にセラミック管を内装してもよい。
この蓄熱体17にはそれを加熱するヒータ18を設ける。例えば図1に示すように棒状のカートリッジヒータ18を蓄熱体17に埋め込む。
この蓄熱体17にはそれを加熱するヒータ18を設ける。例えば図1に示すように棒状のカートリッジヒータ18を蓄熱体17に埋め込む。
このようなヒータ18で加熱される蓄熱体17を金型4の湯口9の手前に配置することにより、金型4の湯口9の温度が維持され、金型4には湯口9、下金型5、上金型6の順で温度が高い温度勾配が形成される。これによりキャビティ10内の溶融金属は上から下へと凝固していき、最後に湯口9の溶融金属が凝固するという指向性凝固がなされる。このとき凝固収縮した容積分の溶融金属は湯口9側からキャビティ10内に追加供給される。よっていわゆる引け巣や引け緩みの無い鋳物を鋳造することが出来る。
この鋳造装置で鋳物を鋳造する場合は不活性ガスをガス注入口20から密閉炉1内に注入する。このガス圧力により、ルツボ2内の溶融金属の湯面が加圧されて、溶融金属溶湯が押し上げられ、ストーク8を介して金型のキャビティ10内に充填される。キャビティ10に充填した溶融金属が冷却されて凝固した後、図示していない油圧機構により上金型6を上昇させてキャビティ10を開き、下金型5から鋳物を取り出す。この鋳物を取り出すための脱型のときに湯口9が前記蓄熱体17で温度が維持されるため、湯口9の手前にある溶融金属をルツボ2側に戻す必要がなくなる。
図2は密閉炉1’に収納した溶融金属を密閉炉1’からその外部に引き出したストーク8を通して金型4のキャビティ10内に充填する例である。密閉炉1’の中の溶融金属は浸漬ヒータ13で加熱され、溶融状態が維持される。密閉炉1’の中へは溶湯供給口11から溶融金属が供給される。ストーク8は密閉炉1’から金型4のキャビティ10の湯口9に至るまで連続して設けられている。このストーク8には溶融金属の温度低下による凝固を防ぐためヒータ9で加熱される。さらにストーク8の金型4の湯口9に近い部分の周囲には蓄熱体17が設けられている。換言するとストーク8のその部分が蓄熱体17により囲まれている。
この蓄熱体17にはそれを加熱するヒータ18を設ける。例えば棒状のカートリッジヒータ18を蓄熱体17に埋め込む。ストーク8の内面にはセラミックコーティング19を施すが、ストーク8がセラミックからなる場合はその必要は無い。その他の構成は基本的に図1の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図3は図1により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属の誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、これを金型4のキャビティ10内に充填する。また蓄熱体17の中心の溶融金属の流路にはセラミックコーティングに替えてセラミック管19’が内装されている。その他の構成は基本的に図1の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図4は図2により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、ストーク8の途中に設けた溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわち密閉炉1’のストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属の誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、溶融金属を金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図2の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図5は図2により前述した従来の鋳造装置において、金型4を横方向に配置した横型射出鋳造装置を示したものである。金型4の湯口9も横に開くため、ストーク8の湯口側は横向きとなり、この部分の周囲に蓄熱体17が配置される。この蓄熱体17にそれを加熱するヒータ18を設けることは前述した図2の実施例と同じである。
この実施例では金型4が横向きなので、同金型4を取り付けたり或いは上金型を開いて脱型するための油圧機構を金型4の横に配置することが出来る。これにより同油圧機構を低い位置に設置出来る利点がある。
この実施例では金型4が横向きなので、同金型4を取り付けたり或いは上金型を開いて脱型するための油圧機構を金型4の横に配置することが出来る。これにより同油圧機構を低い位置に設置出来る利点がある。
さらにこの図5に示した実施例では図2の実施例と異なり、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、密閉炉1’の中の溶融金属に浸漬した錘21とストーク8の途中に設けた溶融金属電磁ポンプにより行う。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属の誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。また密閉炉1’の中の溶融金属に錘21を浸漬し、この錘21の上下動によりストーク8側の溶融金属の液位を調整する。
密閉炉1’内の錘2により同密閉炉1’内の溶融金属をストーク8側に押し出し、ストーク8内の溶融金属が誘導子14による誘導磁界が作用する液位、具体的には溶融金属の液位が誘導子14を越える液位とする。この状態で誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、これを金型4のキャビティ10内に充填する。
その他の図5に示した実施例の構成は基本的に図2の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
その他の図5に示した実施例の構成は基本的に図2の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
本発明は、鋳造準備及び鋳造サイクルの時間を短くして歩留まり良く鋳物の鋳造を行うことが出来るので、車輌の部材等に使用されるアルミニウム合金等の鋳物製品を能率よく製造するのに利用することが可能である。
4 金型
8 ストーク
9 金型の湯口
17 蓄熱体
18 ヒータ
19 セラミックコーティング
19’ セラミック管
8 ストーク
9 金型の湯口
17 蓄熱体
18 ヒータ
19 セラミックコーティング
19’ セラミック管
Claims (5)
- 金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属をストーク8を介して金型4に充填した後、この金型4内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する鋳造装置において、金型4の湯口9に至るその手前の溶融金属の流路をヒータ18で加熱される蓄熱体17で囲んだことを特徴とする鋳造装置。
- 金型4の湯口9に至るその手前の溶融金属の流路にセラミックコーティング19を施したことを特徴とする請求項1に記載の鋳造装置。
- 金型4の湯口9に至るその手前の溶融金属の流路にセラミック管19’を内装したことを特徴とする請求項1に記載の鋳造装置。
- 湯溜めによらず蓄熱材で金型4の湯口9からその奥部にわたる指向性を有する様な温度勾配を発生させることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の鋳造装置。
- 湯口9を横向きに向けて金型4を配置したことを特徴とする請求鋼に記載の横型射出鋳造装置。
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