JP2011016139A - 鋳造装置 - Google Patents

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邦明 三浦
Makoto Asaha
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Abstract

【課題】金型の昇降温が速く、鋳造準備や鋳造サイクルを短くすることが可能であると共に、溶融金属の凝固時に生じやすいいわゆる引け巣や引け緩みが無く、表面の地肌も良好な鋳物を鋳造する。
【解決手段】溶融金属槽から溶融金属をストーク8を介して金型4に充填した後、この金型4内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する鋳造装置において、前記金型4を等方性黒鉛で作る。金型4の少なくともキャビティ10の内面にCrメッキ、化学Niメッキ等の硬質メッキ等を施す。また水冷される冷却ブロック17を上金型6に押し当て、上金型6と下金型5にそれぞれ個別にそれぞれ独立して加熱するヒータ18を設ける。これらにより湯口9、下金型5、上金型6の順で温度が高い温度勾配を形成し、キャビティ内の溶融金属を指向性凝固させる。
【選択図】図1

Description

本発明は金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属を金型に充填した後、この金型内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する鋳造装置に関し、特に金型に充填された溶融金属の冷却、硬化時に溶融金属の部分的な凝縮により生じるいわゆる引け巣や引け緩みが生じにくくした鋳造装置に関する。
溶湯と鋳物形状のキャビティとの間の圧力差を利用して、キャビティ内に溶湯を充填して鋳造する方法に、低圧鋳造法、差圧鋳造法及び減圧鋳造法等がある。このうち低圧鋳造法は、溶解金属を収納した密閉炉に不活性ガスや二酸化炭素等のガスによる比較的低い圧力を付加し、この圧力で密閉炉内の溶融金属をストークを介して上方に押し上げ、密閉炉の上位に配置された鋳型に溶融金属を充填し、鋳物を製造する方法である。この低圧鋳造法は、車輌の部材等に使用されるアルミニウム合金等の鋳物製品を製造するのに広く利用されている。
図5は従来の低圧鋳造装置を示す断面図である。気密に密閉された密閉炉1の上部に設けたガス注入口20に不活性ガスや二酸化炭素等のガスの図示してない供給源が接続され、密閉炉1の中にガスが圧送される。密閉炉1の内部に上面が開口した耐熱黒鉛容器であるルツボ2が収納され、このルツボ2の外壁に沿ってヒータ3が配設されている。このルツボ2の中央部に密閉炉1の蓋に取付けられたストーク8の下端が浸漬されている。密閉炉1の上に下金型5と上金型6とからなる金型4が配置されている。下金型5と上金型6との合わせ面にそれぞれ凹部が形成されており、この下金型5と上金型6とを重ね合わせたときに、前記凹部により鋳物形状のキャビティ10が形成される。またこのキャビティ10内には必要に応じて中子7が収納される。前記ストーク8の上端は金型4の底部に設けられたキャビティ10に通じる湯口9に接続されている。
このような鋳造装置においては、不活性ガスをガス注入口20から密閉炉1内に注入する。このガス圧力により、ルツボ2内の溶融金属の湯面が加圧されて、溶融金属溶湯が押し上げられ、ストーク8を介して金型のキャビティ10内に充填される。キャビティ10に充填した溶融金属が冷却されて凝固した後、図示していない油圧機構により上金型6を上昇させてキャビティ10を開き、下金型5から鋳物を取り出す。
図6は密閉炉1’に収納した溶融金属をストーク8’を通して湯溜め12に送り、この湯溜め12から金型4のキャビティ10内に充填する例である。密閉炉1’の中の溶融金属は浸漬ヒータ13で加熱され、溶融状態が維持される。密閉炉1’の中へは溶湯供給口11から溶融金属が供給される。ストーク8’から湯溜めに至る部分は溶融金属の温度低下による凝固を防ぐためヒータ3で加熱される。その他の構成は基本的に図5の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図7は図5により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属電磁ポンプの誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、これにより金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図5の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図8は図6により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8‘の中間部の外側に溶融金属電磁ポンプの誘導子14を設け、これに対応してストーク8’の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8‘の中の溶融金属に上方の推力を与え、これにより金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図6の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
このような低圧鋳造装置において、金型4のキャビティ10内で溶融金属が凝固したとき、凝固収縮した容積分の溶融金属が金型4の湯口9を通して常に供給されなければならない。そのために図5や図7で示すように、湯口9に接続されたストーク8が、それぞれルツボ2側から熱輻射で加熱されたり、ヒータ3‘で直接加熱されるようにしている。また図6や図8で示すように密閉炉1から離して金型4を配置しているものでは金型4の下に湯溜め12を設け、この湯溜め12をヒータ3で加熱している。このような構造とすることにより、金型4は温度が高い順に湯口9、下金型5、上金型6の順で温度勾配が形成され、キャビティ10内の溶融金属は上から下へと凝固していき、最後に湯口9の溶融金属が凝固するという指向性凝固がなされる。この間に凝固収縮した容積分の溶融金属は湯口9側からキャビティ10内に供給される。これによりいわゆる引け巣や引け緩みの無い鋳物を鋳造することが出来る。
低圧鋳造法は、ガスを巻き込まずにルツボ2や密閉炉1’内の酸化物の少ない溶融金属を静かに金型4のキャビティ10内に下から上へと充填することにより、気泡や酸化物を含まない鋳物を容易に鋳造出来る利点がある。さらに前記のような温度勾配により、キャビティ10内で上から下へと溶融金属の凝固が起こり、最後に湯口9の部分の溶融金属が凝固することにより、キャビティ10内で溶融金属が凝固して収縮した容積分だけ湯口9から溶融金属を追加して充填される。これによりキャビティ10内で溶融金属が凝固中に引け巣や引け緩みが起こらない。これらの理由から低圧鋳造法では重力鋳造法やダイカスト法等の他の鋳造法に比べて良質の鋳物を鋳造することが出来る。
しかし低圧鋳造法では金型4の熱容量が大きいうえに、ストーク8や湯溜め12にある溶融金属からの熱伝導により金型4に絶えず熱供給される。また溶融金属が凝固するときに放出される凝固潜熱により鋳造サイクル毎に金型4が温度上昇する。これらが原因でキャビティ10内に充填した溶融金属が凝固しにくい。キャビティ10内で溶融金属が凝固し、それが或る程度の強度になる温度、例えばアルミニウムの場合では400℃以下にならないと鋳物を変形させずに金型から取り出すことが出来ないので、1サイクルの鋳造時間が長くなってしまう。
鋳造サイクルが短く、量産性が高いダイカストの例では、金型のキャビティ内に溶融金属を射出、充填し、凝固させた後、金型を開いて鋳物を取り出し、キャビティの内面に離型剤を塗布し、金型を閉めるまでの1鋳造サイクルは小さい鋳物で数十秒程度であり、大きい鋳物でも数分以内である。これに対し、一般的に低圧鋳造では1鋳造サイクルが7分〜10数分かかる。
低圧鋳造において重要なのは前述した金型の温度勾配である。すなわち鋳物に引け巣や引け緩みを生じさせないようにするためにはキャビティ10の中に充填された溶融金属がまず湯口9から最も遠い位置から凝固を始め、最後に湯口9の部分で凝固することが必要となる。そのためには温度の高い順に湯口9、下金型5、上金型6の順で温度勾配を形成することが特に重要である。例えばストーク8を交換した後、その予熱が十分で無い場合には湯口9の温度が下がり、溶融金属が凝固してキャビティ10を塞いでしまうこともある。これを防ぐためには湯口9やストーク8の上端部の温度測定を行う必要がある。しかし温度測定に一般に使用される熱電対は溶融アルミニウム等の溶融金属に弱く、保護管で覆って測定をしなければならないため、湯口9やストーク8の上端部の温度を直接且つリアルタイムで測定することが出来ず、温度測定値に誤差やタイムラグが入ってしまう。
低圧鋳造においてさらに他の問題は金型4のキャビティ10内の溶融金属の凝固が終了した後、図5と図6に示した密閉炉1、1’の圧力を下げ、図7と図8に示した電磁ポンプ14の出力を下げてストーク8や湯溜め12の溶融金属の液面を下げたとき、金型4とそれらストーク8や湯溜め12の間の接合部分からパッキンの間を通して空気が入り込み、ストーク8や湯溜め12の中の溶融金属に酸化膜が生じてしまうことである。さらに脱型のため上金型5を開いて鋳物を取り出すと、湯口9からストーク8や湯溜め12の中に空気が浸入し、その中の溶融金属に酸化膜が生じてしまうこともある。
金型は一般に鋼材で作られており、熱容量が大きく、昇降温に時間がかかる。例えば鋳造準備の昇温では1〜2時間のガスバーナー加熱で200℃程度の温度に予熱してから鋳造を開始する。鋳造サイクルを繰り返していくと金型の温度が徐々に上昇していくが、所定の定常温度(アルミニウムの鋳造の場合は約350℃)以上に金型の温度が高くならないように、金型やその周辺部材は自然放熱がなされ、飽和温度となるように設計されている。しかしこれでは金型の湯口にある溶融金属からの熱供給によって鋳物を変形させずに脱型出来る温度(アルミニウムの鋳造の場合は350℃ )以下に降温するのに時間がかかってしまう。
特開2006−334671号公報 特開2006−272448号公報 特開平11−216555号公報 特開平10−193035号公報
本発明は前記従来の鋳造装置における課題に鑑み、金型の昇降温が速く、鋳造準備や鋳造サイクルを短くすることが可能であると共に、溶融金属の凝固時に生じやすいいわゆる引け巣や引け緩みが無く、表面の地肌も良好な鋳物を鋳造することが出来る鋳造装置を提供することを目的とする。
本発明では金型の昇降温を速くし、鋳造準備や鋳造サイクルの時間の短縮を図るために、熱容量を小さくし、しかも温度分布を形成しても熱応力が小さく、変形しにくいように熱膨張係数が小さく且つ金型に一般に使用されている鋼材と同様あるいはそれ以上の熱伝導率を有する材料で金型を作る。
このような要請に適う金型材料として選択し得るのは等方性黒鉛である。等方性黒鉛の単位容積当たりの熱容量は427kcal/m3℃であり、これは鋼材の858kcal/m3℃の1/2以下である。従って同じ容積の金型に同じ熱量を加えた場合を比較すると、鋼材製の金型に比べて等方性黒鉛製の金型の昇降温時間は1/2以下となる。しかも等方性黒鉛の熱伝導率は89kcal/mh℃であり、これは鋼材の39kcal/mh℃の2倍以上、線膨張係数は4.7×10−6/℃であり、これは鋼材の10.5×10−6/℃の1/2以下である。
他方、等方性黒鉛の欠点は強度が弱いことであるが、低圧鋳造のように0.01〜0.02MPa(0.1〜0.2kg/cm2)程度の低い圧力しかかからない場合は金型が破損することはない。すなわち十分な強度を確保することが出来る。
等方性黒鉛の他の問題としては表面が軟らかく、傷が付きやすいことである。これを解消するためにCrメッキ、Niメッキ、リンやホウ素を含んだ化学Niメッキ等を施し、表面コーティングをする。金型の表面にこれらのメッキを施すことにより、表面の傷防止だけでなく、加熱した時の表面の酸化に伴う炭酸ガスが発生して表面が減耗するのを防止することも出来る。従って、メッキは特に金型4のキャビティ10の内面に形成することが必要であり、金型のその他部分は必要に応じてメッキを施す。
前述したように等方性黒鉛は熱伝導率が鋼材の2倍以上あるので、均熱化しやすく、温度勾配を形成しにくい。そのため湯口、下金型、上金型の順で温度が高い温度勾配を形成し、キャビティ内の溶融金属を指向性凝固させるために、必要に応じて上金型を冷却する必要がある。例えば溶融金属を凝固させる時に水冷される冷却ブロックを上金型に押し当て、温度勾配を形成する。さらに上金型と下金型にそれぞれ個別にそれぞれ独立して加熱するヒータを設ける。例えば棒状のカートリッジヒータを上金型と下金型に埋め込む。
以上説明した通り、本発明による鋳造装置では熱容量の小さな等方性黒鉛の鋳型を使用することにより、予熱や鋳造サイクル時の金型の昇降温を速やかに行うことが出来、能率よく短時間に鋳物の鋳造を行うことが出来る。また、等方性黒鉛の欠点である表面の柔らかさも硬質のメッキを施すことにより改善することが可能である。さらに、熱伝導率が大きく、温度勾配を形成しにくいという等方性黒鉛製の金型の欠点も、冷却手段や加熱手段を用いることにより容易に解消することが出来、キャビティ内での溶融金属の指向性凝固が可能となる。
本発明による鋳造装置の一実施例を示す断面図である。 本発明による鋳造装置の他の実施例を示す断面図である。 本発明による鋳造装置の他の実施例を示す断面図である。 本発明による鋳造装置の他の実施例を示す断面図である。 鋳造装置の従来例を示す断面図である。 鋳造装置の他の従来例を示す断面図である。 鋳造装置の他の従来例を示す断面図である。 鋳造装置の他の従来例を示す断面図である。
本発明ではその目的を達成するため、金型に等方性黒鉛製のものを使用し、その表面に硬質メッキを施し、さらに温度勾配を形成するため冷却手段と加熱手段を個別に用い或いは併用した。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
図1は本発明による低圧鋳造装置の一実施例を示す断面図である。この低圧鋳造装置の構成は基本的に図5により前述した従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
気密に密閉された密閉炉1の上部に設けたガス注入口20に不活性ガスや二酸化炭素等のガスの供給源が接続され、密閉炉1の中にガスが圧送される。密閉炉1の内部に上面が開口した耐熱黒鉛容器であるルツボ2が収納され、このルツボの外壁に沿ってヒータ3が配設されている。このルツボ2の中央部に密閉炉1の蓋に取付けられたストーク8の下端が浸漬されている。密閉炉1の上に下金型5と上金型6とからなる金型4が配置されている。下金型5と上金型6との合わせ面にそれぞれ凹部が形成されており、この下金型5と上金型6とを重ね合わせたときに、前記凹部により鋳物形状のキャビティ10が形成される。またこのキャビティ10内には必要に応じて中子7が収納される。前記ストーク8の上端は金型4の底部に設けられたキャビティ10に通じる湯口9に接続されている。
このような鋳造装置において、本発明では等方性黒鉛で金型4、すなわち下金型5と上金型6さらには必要に応じて中子7を作る。等方性黒鉛の物性を鋼材の物性と共に表1に示す。
Figure 2011016139
等方性黒鉛の単位容積当たりの熱容量は鋼材の1/2以下である。従って同じ容積の金型に同じ熱量を加えた場合を比較すると、鋼材製の金型に比べて等方性黒鉛製の金型の昇降温時間は1/2以下となる。他方、等方性黒鉛の熱伝導率は鋼材の2倍以上、線膨張係数は鋼材の1/2以下である。
ただし等方性黒鉛は表面が軟らかく、傷が付きやすい。そこでCrメッキ、Niメッキ、リンやホウ素を含んだ化学Niメッキ等を施し、表面を硬質コーティングする。金型の表面にこれらのメッキを施すことにより、表面の傷防止だけでなく、加熱した時の表面の酸化に伴う炭酸ガス発生による表面が減耗するのを防止することも出来る。
前述したように等方性黒鉛は熱伝導率が鋼材の2倍以上あるので、均熱化しやすく、温度勾配を形成しにくい。そのため湯口、下金型、上金型の順で温度が高い温度勾配を形成し、キャビティ内の溶融金属を指向性凝固させるために、図1に示すように上金型を冷却する冷却手段を設ける。図1に示すように、冷却水路19を設けた冷却ブロック17を上金型6の上面に押し当て、温度勾配を形成する。冷却水路19の中には図1に矢印で示すように冷却水が循環する。冷却ブロック17を上金型6の上面に弾力的に押し当てるため、押しバネ21を備えている。
さらに上金型6と下金型5に個別にそれぞれ独立して加熱するヒータ18、18を設ける。例えば図1に示すように棒状のカートリッジヒータ18、18を上金型6と下金型5に埋め込む。
これら冷却手段と加熱手段とを併用することにより、金型4は湯口9、下金型5、上金型6の順で温度が高い温度勾配が形成され、キャビティ10内の溶融金属は上から下へと凝固していき、最後に湯口9の溶融金属が凝固するという指向性凝固が行われる。これにより、キャビティ10内の溶融金属が凝固するとき、凝固収縮した容積分の溶融金属を湯口9側からキャビティ10内に追加供給することが出来る。これによりいわゆる引け巣や引け緩みの無い鋳物を鋳造することが出来る。
この鋳造装置で鋳物を鋳造する場合は不活性ガスをガス注入口20から密閉炉1内に注入する。このガス圧力により、ルツボ2内の溶融金属の湯面が加圧されて、溶融金属溶湯が押し上げられ、ストーク8を介して金型のキャビティ10内に充填される。キャビティ10に充填した溶融金属が冷却されて凝固した後、図示していない油圧機構により上金型6を上昇させてキャビティ10を開き、下金型5から鋳物を取り出す。
図2は密閉炉1’に収納した溶融金属をストーク8’を通して湯溜め12に送り、この湯溜め12から金型4のキャビティ10内に充填する例である。密閉炉1’の中の溶融金属は浸漬ヒータ13で加熱され、溶融状態が維持される。密閉炉1’の中へは溶湯供給口11から溶融金属が供給される。ストーク8’から湯溜めに至る部分は溶融金属の温度低下による凝固を防ぐためヒータ3で加熱される。その他の構成は基本的に図1の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図3は図1により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属の誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、これを金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図1の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図4は図2により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、ストーク8の途中に設けた溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属の誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、これを金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図2の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
本発明は、鋳造準備及び鋳造サイクルの時間を短くして鋳物の鋳造を行うことが出来るので、車輌の部材等に使用されるアルミニウム合金等の鋳物製品を能率よく製造するのに利用することが可能である。
4 金型
5 金型の下金型
6 金型の上金型
9 金型の湯口
10 金型のキャビティ
17 冷却ブロック

Claims (4)

  1. 金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属をストーク8を介して金型4に充填した後、この金型4内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する鋳造装置において、金型4を等方性黒鉛により形成したことを特徴とする鋳造装置。
  2. 少なくとも金型4のキャビティ10の内面にメッキを施したことを特徴とする請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 金型4内で湯口9からその反対側へと温度勾配を形成するため、金型4を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の鋳造装置。
  4. 金型4内で湯口9からその反対側へと温度勾配を形成するため、金型4の一部を冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の鋳造装置。
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