JP2011014875A5 - - Google Patents
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本発明は、凹凸パターンを有するモールドによるインプリントを用いた構造体の製造方法に関する。
微細な構造体の製造方法として、ナノインプリント法と呼ばれる技術が非特許文献1に記載されている。この非特許文献1に記載されている方法を図4を用いて説明する。まず、基板41の表面上にレジスト42を塗布する(図4(a))。このレジスト42のガラス転位点温度以上に基板41を加熱し、それにより軟化したレジスト42に表面に所望の凹凸パターンを有するモールド43を押し付ける(図4(b))。モールド43をレジスト42に押し付けた状態で、基板41の温度をレジスト42のガラス転位温度以下に下げ、その後、レジスト42からモールド43を離間する(図4(c))。このとき、モールド43の凸パターン部で押された領域には、レジスト残膜44が残っている。通常、このレジスト残膜44は、たとえばECR(Electron Cyclotron Resonance)エッチングなどで除去される。上記のエッチングにより、所望のレジストパターンを得ることができる(図4(d))。
さらに、非特許文献2には、石英モールドを光硬化性樹脂に押し付けた状態で光照射し、光硬化性樹脂を硬化せしめ、パターンを形成する方法が記載されている。この際に、基板には、あらかじめエッチング層が形成されており、インプリントにより形成したパターンをマスクとし、光硬化性樹脂の残膜、及び該エッチング層がプラズマエッチングによりエッチングされる。この方式は一般的に光インプリントと呼ばれ、光硬化型樹脂を用いることにより基板温度を高温に上げる必要がなくなるため、パターンの位置ずれなどを抑制する効果がある。
従来のインプリント法はレジストに対する機械的加工方法であるため、上記の例のようにモールドでプレスした領域にレジストの残膜が発生する。このレジスト残膜はドライエッチングなどの手法で除去する必要がある。例えば、特許文献1には、インプリント後の残膜(残留材)を、アルゴンイオン流、フッ素含有プラズマ、反応性イオンエッチングガス、又はそれらの混合物等の環境下にさらすことにより、除去する方法が記載されている。
また、特許文献2乃至4には以下のインプリント法が記載されている。まず、石英モールドの凸部に遮光膜あるいは遮光部を形成し、モールドを光硬化性樹脂に押し付けた状態で、照射光を選択的に光硬化性樹脂に照射する。その後、光硬化性樹脂を現像することにより、遮光膜を有するモールド凸部の残膜を現像除去して、インプリントを行う。
しかしながら、特許文献1に記載のように、レジスト残膜をドライエッチングなどの手法で除去する場合には、図4(d)に示される想定図のようにレジストパターンの形状が劣化する、あるいは寸法制御性が劣化することが考えられる。即ち、ドライエッチング前のパターン形状(図4(d)の点線部分)が、エッチングにより後退してしまう。また、必要なパターンの線幅や形状をできるだけ保持しつつレジスト残膜を除去するために、異方性の高いエッチング方法を用いることとなり、エッチング処理時間が長くなるという問題があった。これらの問題は、所望のパターンがより複雑化、微細化するに従い、より顕著になる。
また、特許文献2乃至4に記載の方法では、次のような懸念点がある。まず、モールドが石英であるため、モールドを加工する装置が非常に高価となり、設備投資が嵩んでしまうという点が挙げられる。また、モールドの凸部に遮光膜を設けるために、モールド作成工程が複雑になるという点が挙げられる。
S.Y.Chou et al.,"Nanoimprint lithography",J.Vac.Sci.Technol.B 14(6),Nov/Dec 1996,pp4129−4133.
T.Bailey et al.,"Step and flash imprint lithography:Template surface treatment and defect analysis",J.Vac.Sci.Technol.B 18(6),Nov/Dec 2000,pp.3572−3577.
そこで、本発明は、モールドをプレスすることにより得られたパターンの残膜を除去する際、そのレジストパターンの線幅精度、形状を劣化させることなく、微細なパターンを形成可能にする方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明の一は、ポジ型感光性樹脂層と、該ポジ型感光性樹脂を感光させる感光波長の光を吸収することが可能な吸収層と、がこの順に積層された基板を用意する工程と、凸部を有するモールドの前記凸部を前記ポジ型感光性樹脂層と前記吸収層との二層にプレスする工程と、前記二層と前記モールドとを離間させる工程と、前記光を前記二層の上面側から前記二層に照射する工程と、前記吸収層を除去する工程と、前記ポジ型感光性樹脂層を現像する工程と、をこの順で有する構造体の製造方法である。
また、本発明の一は、ポジ型感光性樹脂層と、該ポジ型感光性樹脂を感光させる感光波長の光を吸収することが可能な吸収層と、がこの順に積層された基板を用意する工程と、凸部を有し、前記光を透過するモールドの前記凸部を前記ポジ型感光性樹脂層と前記吸収層との二層にプレスする工程と、前記二層に前記モールドが接した状態で、前記光を前記モールドを透過させて前記二層に照射する工程と、前記吸収層を除去する工程と、前記ポジ型感光性樹脂層を現像する工程と、をこの順で有する構造体の製造方法である。
また、本発明の一は、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子を備えた基板と、前記液体の吐出口と連通する前記液体の流路の壁を備えた流路壁部材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、ポジ型感光性樹脂層と、該ポジ型感光性樹脂を感光させる感光波長の光を吸収することが可能な吸収層と、がこの順に積層された前記基板を用意する工程と、凸部を有するモールドの前記凸部を前記ポジ型感光性樹脂層と前記吸収層との二層にプレスする工程と、前記二層と前記モールドとを離間させる工程と、前記光を前記二層の上面側から前記二層に照射する工程と、前記吸収層を除去する工程と、前記ポジ型感光性樹脂層を現像して前記流路の型となる流路型部材を形成する工程と、前記流路壁部材となる被覆層を前記流路型部材を被覆するように設ける工程と、前記被覆層に前記吐出口を設ける工程と、前記流路型部材を除去して前記流路を形成する工程と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法である。
本発明によれば、残膜処理によるインプリントパターンの劣化が生じないため、構造体のパターン形状をより高精度に制御可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、図1(a)に示すように、ポジ型感光性樹脂層2と、該ポジ型感光性樹脂を感光させる感光波長の光を吸収することが可能な吸収層3と、がこの順に積層された基板1を用意する。これは、基板1上にポジ型感光性樹脂を堆積させてポジ型感光性樹脂層2を形成し、該ポジ型感光性樹脂層2の上に吸収層を形成するための材料として例えば感光性樹脂を堆積させて吸収層3を形成する(図1(a))。
まず、図1(a)に示すように、ポジ型感光性樹脂層2と、該ポジ型感光性樹脂を感光させる感光波長の光を吸収することが可能な吸収層3と、がこの順に積層された基板1を用意する。これは、基板1上にポジ型感光性樹脂を堆積させてポジ型感光性樹脂層2を形成し、該ポジ型感光性樹脂層2の上に吸収層を形成するための材料として例えば感光性樹脂を堆積させて吸収層3を形成する(図1(a))。
本発明における吸収層は、ポジ型感光性樹脂層2を形成する材料の感光波長領域の波長光を吸収する。全く透過させないものでも可能であるが、吸収することができれば一部は透過させてもよい。
また、吸収層3を形成するための感光性樹脂の例としては、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジド誘導体を含有するポジ型フォトレジストが好ましい。具体例としては、東京応化工業(株)から市販されているOFPR−800(商品名)、THMR−iP5700(商品名)等の汎用的なナフトキノン系ポジ型フォトレジストを用いることができる。
また、ポジ型感光性樹脂層2を形成するための材料としては、ポジ型の感光性樹脂であれば特に制限されずに用いることができるが、例えば主鎖分解型ポジ型レジストが挙げられる。主鎖分解型ポジ型レジストとしては、例えばポリメチルイソプロペニルケトン又はメタクリル酸エステルを主成分とする高分子の主鎖分解型ポジ型レジスト等が挙げられる。さらに、メタクリル酸エステルを主成分とする高分子の主鎖分解型ポジ型レジストとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート等のホモポリマー、メタクリル酸メチルとメタクリル酸、アクリル酸、グリシジルメタクリレート又はフェニルメタクリレート等との共重合体を挙げることができる。
ポジ型感光性樹脂層2の膜厚としては、例えば3〜20μmとすることができ、4〜10μmとすることが特に好ましい。
また、吸収層3の膜厚としては、例えば2〜10μmとすることができ、3〜5μmとすることが特に好ましい。
次に、前記ポジ型感光性樹脂層2及び吸収層3とからなる二層に、所望の凸部4aを有するモールド4をプレスし、二層一括インプリントを行う(図1(b))。
インプリントする方法としては、例えば、基板1をポジ型感光性樹脂及び感光性樹脂のガラス転移点よりも高い温度にて加熱し、前記モールド4の凸部4aを、ポジ型感光性樹脂層2及び吸収層3の二層に対してプレスする。このプレスにより、ポジ型感光性樹脂層の上面から基板に向かう方向に凹部が形成される。
また、モールド4のプレスにより形成される凹部内の吸収層(凹部の底部に位置する吸収層)が、後工程で照射される光が透過する膜厚以下になるようにプレスする。
次に、モールド4を二層から離間する(図1(c))。
モールド4を離型する場合は、例えば、基板1を前述のガラス転移点よりも低い温度まで下げた後に、モールド4を離型することができる。
離型の際、二層上の凹凸パターンにおけるモールド4の凸部に対応する凹部には、吸収層の残膜部である凹部吸収層31、そして残膜部である凹部吸収層31の下側に凹部ポジ型感光性樹脂層21の残膜部が残る。該凹部吸収層31は、ポジ型感光性樹脂層2の上層に残る上部吸収層32(モールド4の凸部4aの根元に対応する部分)よりも薄くなる。凹部吸収層31が上部吸収層32よりも薄くなる理由としては、プレスによる樹脂層の圧縮や、感光性樹脂が凹部の壁面に引き延ばされて凹部底面の樹脂量が減るため等が考えられるが、特に本発明はこれらの推測に制限されない。
また、凹部吸収層31照射される光の遮断性を有する膜厚よりも薄くなる。凹部吸収層31の膜厚としては、例えば0より大きく1μm以下とすることができ、0.5μm以下とすることが好ましい。また、凹部ポジ型感光性樹脂層21の膜厚としては、0より大きく3μm以下とすることができ、より好ましくは1μm以下とすることが好ましい。
一方、上部吸収層は、2〜10μmとすることができ、3〜5μmであることがより好ましい。
次に、図1(d)のように形成した凹凸パターンに対し、ポジ型感光性樹脂層2の感光波長領域を含む光を照射する(図1(d))。
この際、上部吸収層32は照射される光を吸収しポジ型感光性樹脂層2まで透過させない膜厚であるため、この下側(基板側)にある凸部ポジ型感光性樹脂層2は感光しない。一方、凹部吸収層31は、上述のように照射される光の遮断性を有する膜厚よりも薄くなっているため、この下側にある凹部ポジ型感光性樹脂層21は感光する(図1(d))。ポジ型感光性樹脂が主鎖分解型である場合は、この感光により主鎖が分解される。
また、この光照射により凹部吸収層31は感光する。上部吸収層32においては、上側部分(34)のみが感光する(図1(d))。
また、この露光工程は、図1(b)に示す状態で行ってもよい。より詳しく説明すると、モールドをプレスした状態(図1(b))で露光してもよく、モールドを離型してから露光してもよい。
この光照射はパターン全体に対して上面側(図の上側から)行うものであり、且つ平行光であれば良い。
次に、感光した凹部吸収層33及び上部吸収層32(感光した部分34を含む)を除去液にて除去する(図1(e))。
次に、感光した凹部ポジ型感光性樹脂層23を現像液にて除去することで、構造体200が完成する(図1(f))。
上記の形成方法は、フォトリソグラフィーにて微細パターンを形成するのに比較しても、メリットを挙げることができる。即ち、フォトマスクを用いて本発明と同等のパターンを形成する場合、フォトレジストを感光せしめるための(光)エネルギーを照射する必要があるが、本発明においては、残膜として残った部分(凹部ポジ型樹脂層)を除去可能な量のエネルギーのみを照射すれば良い。
また、フォトマスクとフォトレジストとを近接(プロキシ)露光する場合、フォトマスクにおける回折光の影響で、パターンの解像性が悪化する。しかし、本発明では、遮光のための感光性樹脂層がマスクとなり、いわばコンタクト露光を行うのと同じ原理となる。このためパターンの解像度は良好となり、LER(ラインエッジラフネス)、LWR(ラインウォールラフネス)も良好となる。これはインプリント本来の利点をそのまま生かせるということになり、フォトリソグラフィーに対する大きなアドバンテージとなる。
本発明はIC基板などの半導体製造分野の他、MEMS(Micro ElectroMechanical Systems)分野において、有用な技術である。特にMEMS分野においては、インクジェット記録ヘッド、ハードディスクドライブヘッドなどの有効な製造方法として活用可能である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
まず、Si基板上に、ポジ型感光性樹脂としてポリメチルイソプロペニルケトンをスピンコートにて塗布し、ポジ型感光性樹脂層2を形成した。塗布後の膜厚は10μmであった。続いて、この上に感光性樹脂として東京応化工業社製ポジレジストOFPR−800(商品名)をスピンコートにて4μm塗布し、吸収層3を形成した(図1(a))。
まず、Si基板上に、ポジ型感光性樹脂としてポリメチルイソプロペニルケトンをスピンコートにて塗布し、ポジ型感光性樹脂層2を形成した。塗布後の膜厚は10μmであった。続いて、この上に感光性樹脂として東京応化工業社製ポジレジストOFPR−800(商品名)をスピンコートにて4μm塗布し、吸収層3を形成した(図1(a))。
ここで、モールド4として、Siに凹凸形状を作製したものを準備した。凹凸の深さは15μm、パターンのピッチは12μm(凸部幅5μm、凹部幅7μm)である。
次に、Si基板1を150℃に加熱し、Siモールド4をプレスしインプリントした(図1(b))。
インプリントには明昌機工社製ナノインプリント装置を使用し、プレス圧力は70MPaにて行った。
前記インプリント装置にて基板温度を40℃まで冷却後、離間を行った(図1(c))。
次に、ポリメチルイソプロペニルケトンの感光波長域の光を照射可能なDeep−UV露光装置(ウシオ電機社製UX−3000SC)を用いて、6000mJ/cm2で全面露光を行った(図1(d))。この際、凹部吸収層31の膜厚は0.3μmと薄くなっていたため、露光の光エネルギーが透過し、凹部ポジ型感光性樹脂層21が感光した。一方、上部吸収層32は、3μmと十分に厚かったため、光を下方に位置する凸部ポジ型感光性樹脂層2に透過させなかった。
次に、OFPR−800を剥離(剥離液には以下の組成の混合液を使用)し(図1(e))、続いてポリメチルイソプロペニルケトンを現像(現像液にはメチルイソブチルケトンを使用)し(図1(f))、構造体200を形成することができた。
<剥離液組成>
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 60vol%
エタノールアミン 5vol%
モルフォリン 20vol%
イオン交換水 15vol%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 60vol%
エタノールアミン 5vol%
モルフォリン 20vol%
イオン交換水 15vol%
形成した構造体は、パターン高さ18μm、パターンピッチ12μm(凸部幅7μm、凹部幅5μm)であった。
本実施例で作製した構造体には残膜はなく、この構造体をMEMSなどの永久構造物そのものとして使用可能である。さらに、この構造体上に、別の構造体を積層した後、先の構造体を溶出することで、中空構造を形成することも可能である。
(実施例2)
本実施例ではポジ型感光性樹脂層2を実施例1と同様に形成した。また、感光性樹脂として東京応化工業社製ポジレジストTHMR−iP5700(商品名)を用い、スピンコートにて4.5μm塗布・形成した。
本実施例ではポジ型感光性樹脂層2を実施例1と同様に形成した。また、感光性樹脂として東京応化工業社製ポジレジストTHMR−iP5700(商品名)を用い、スピンコートにて4.5μm塗布・形成した。
また、モールド4は実施例1と同じものを使用し、インプリント装置及び条件も実施例1と同一である。
図1(d)にて行う光照射には、290nm〜400nmの波長の光をカットする光学フィルターを具備したDeep−UV露光装置(UX−3000SC)にて5000mJ/cm2全面露光を行った。
続いて実施例1同操作を行うことで、構造体を形成した。
この結果、実施例1と同等の構造体200を形成した。
(実施例3)
本実施例では、ポジ型感光性樹脂としてメタクリル酸メチル−メタクリル酸の共重合体(モノマー組成比=90:10)を用い、膜厚5μmとなるようにスピンコートにて塗布し、ポジ型感光性樹脂層2を形成した。また、感光性樹脂層は実施例1と同様に形成した。
本実施例では、ポジ型感光性樹脂としてメタクリル酸メチル−メタクリル酸の共重合体(モノマー組成比=90:10)を用い、膜厚5μmとなるようにスピンコートにて塗布し、ポジ型感光性樹脂層2を形成した。また、感光性樹脂層は実施例1と同様に形成した。
モールド4として凹凸の深さが8μm、ピッチは8μm(凸部幅4μm、凹部幅4μm)のものを使用した。インプリント装置には同じく明昌機工社製ナノインプリント装置を使用した。
本実施例においては基板1の温度を170℃に加熱し、プレス圧力70MPaにてインプリントを行った。なお離型は、同様に40℃まで冷却後に行った。
以降、Deep−UV全面照射、剥離、現像工程については、実施例1と同一条件にて行った。
この結果、Si基板1上に、パターン高さ10μm、パターンピッチ8μm(凸部幅4μm、凹部幅4μm)の構造体を形成した。
(実施例4)
本実施例におけるポジ型感光性樹脂としてメタクリル酸メチル−メタクリル酸の共重合体(モノマー組成比=90:10)を用いて塗布し(5μm)、ポジ型感光性樹脂層2を形成した。また、感光性樹脂としてTHMR−iP5700を用いて塗布し(4.5μm)、吸収層3を形成した。
本実施例におけるポジ型感光性樹脂としてメタクリル酸メチル−メタクリル酸の共重合体(モノマー組成比=90:10)を用いて塗布し(5μm)、ポジ型感光性樹脂層2を形成した。また、感光性樹脂としてTHMR−iP5700を用いて塗布し(4.5μm)、吸収層3を形成した。
モールド及びインプリントについては実施例3と同一条件で行った。また、Deep−UV全面照射、剥離、現像に関しては、実施例2と同一条件にて行った。この結果、実施例3と同等の構造体を形成した。
(実施例5)
本実施例ではインプリントを行う際の条件を、二段階のステップで変更して行った(図2参照)。なお、記載していない構成、条件などについては、全て実施例1と同一である。
本実施例ではインプリントを行う際の条件を、二段階のステップで変更して行った(図2参照)。なお、記載していない構成、条件などについては、全て実施例1と同一である。
まず、第一ステップとして、モールドの先端が吸収層3の膜厚の分だけプレスされるよう、モールドの位置を制御する(図2b)。
その後1分間、保持時間として静止した後、第二ステップとして、モールドを最終的な位置までプレスする(図2c)。
以降、実施例1と同一条件にて、離型、照射、剥離、現像を行い、実施例1と同等の構造体を形成した。
(実施例6)
本実施例では、プレス圧力の条件以外は実施例5同様に二段階のステップにてインプリントを行った。
本実施例では、プレス圧力の条件以外は実施例5同様に二段階のステップにてインプリントを行った。
第一ステップにおいては、プレス圧力を30MPaに下げてインプリントを行った。第二ステップは実施例1同様の圧力である70MPaでインプリントした。
この結果、実施例1と同等の構造体を形成した。
(実施例7)
本実施例では、温度条件以外は実施例5同様に二段階のステップにてインプリントを行った。
本実施例では、温度条件以外は実施例5同様に二段階のステップにてインプリントを行った。
第一ステップにおいては、基板1の温度を120℃に加熱し、インプリントを行った。
第二ステップは実施例1同様の条件である150℃でインプリントした。なおモールド4の離型は40℃に冷却後に行った。
この結果、実施例1と同等の構造体を形成した。
(実施例8)
本実施例では、使用したモールド以外は実施例1と同様にインプリントを行った。モールドとしては石英モールドを使用した。石英モールドは、全面照射時のDeep−UV光を透過する。
本実施例では、使用したモールド以外は実施例1と同様にインプリントを行った。モールドとしては石英モールドを使用した。石英モールドは、全面照射時のDeep−UV光を透過する。
図3に示すとおり、石英モールド8をプレスした状態で、離型前にDeep−UV光の全面照射を行った。その後、離型を行うことで、実施例1と同等の構造体を形成した。
(実施例9)
本実施例では、液体吐出ヘッドの一例としてのインクジェット記録ヘッドを製造する方法の一例を示す。
本実施例では、液体吐出ヘッドの一例としてのインクジェット記録ヘッドを製造する方法の一例を示す。
まず、図5(a)において、基板1上にはインク記録液を吐出させるためのエネルギー発生素子として、発熱抵抗体10が形成されている。この基板1上に、実施例1と方法と同様に熱インプリント方式でインプリントを行って、パターンを形成した(図5(a)〜(f)は図1(a)〜(f)に対応する。)。この際に用いる材料組成、工程条件などは、実施例1と同じである。
次に、図5(g)に示すように、本発明の一例の構造体の製造方法により得られた構造体200をインク流路の型である流路型部材として用いる。流路型部材200上に被覆層として光硬化型感光性樹脂5を被覆する。光硬化型感光性樹脂5としては、表1の組成からなる樹脂を用いた。
次に、図5(h)に示すように、フォトマスク11を用いてUV照射を行う。照射にはキヤノン社製マスクアライナーMPA−600Superを用い、1J/cm2照射した。露光部5bは硬化し、未露光部5aは硬化しない。
次に、図5(i)に示すように、キヤノン社製コーターデベロッパーCDS−630を用い、90℃でポストベーク、メチルイソブチルケトンとキシレンの混合液による現像により、未露光部5aを除去してインク吐出口6を形成した。
この後、図5(j)に示すように、インク供給のための供給口を形成(不図示)し、流路型部材200を除去し、インク吐出口に連通するインク流路7を形成し、インクジェット記録ヘッドを作製した。
本実施例にて作製したインクジェット記録ヘッドでは、光硬化型感光性樹脂がインクジェット記録ヘッドの流路壁部材300となる。そして、この流路壁部材300が基板1と接する部分は、ポジ型感光性樹脂層2をインプリントし、残膜が発生する部分に相当する。本発明の流路型部材200の形成方法は残膜を確実に除去できるので、流路壁部材と基板との密着性に優れたインクジェット記録ヘッドを得ることができる。
(実施例10)
本実施例では、実施例9と同様、インクジェット記録ヘッドの製造方法の一例を示す。まず図5(g)までは実施例9と同様の工程を行った。
本実施例では、実施例9と同様、インクジェット記録ヘッドの製造方法の一例を示す。まず図5(g)までは実施例9と同様の工程を行った。
続いて、図6(a)において、光硬化型感光性樹脂5として化薬マイクロケム社製SU8−3010(商品名)を用いた。そして、図6(b)に示すように、光透過性であり且つインク吐出口の対応する部分に凸形状9aを有する石英モールド9にて、インプリントを行った。続けてUV光照射を行った。照射はMPA−600Superで1J/cm2行い、ポストベークを95℃にて行った。
そして、石英モールド9を離型し、図6(c)に示すように、インク吐出口6を形成した。この際、光硬化型感光性樹脂5(ここではSU−8)のインプリントによる光硬化型感光性樹脂の残膜50は、流路型部材200(ここではポリメチルイソプロペニルケトン)の内部に押し込まれた形で留まる。
この後、図6(d)に示すように、実施例9同様にインク供給口を形成(不図示)し、流路型部材200を溶出し、更に残膜50を同時にインク供給口より除去することで、インク流路7を形成し、インクジェット記録ヘッドを作製した。
なお、光硬化型感光性樹脂の残膜50の大きさは、インク供給口(不図示)の開口部に比べ十分に小さいため、インク流路内に留まることなく、除去可能であった。
(実施例11)
また、図6(b)にてUV光照射を行う際、石英モールド9として、遮光膜を選択的に被覆した石英モールドを用いることも可能である。この場合、石英モールド9の凸部であって、インク吐出口6に相当する部分にCrなどの金属遮光膜を設けることで、光硬化型感光性樹脂の残膜50に相当する部分は光硬化しなくなる。したがって、実施例10と同様、インク流路内に留まることなく、除去可能である。
また、図6(b)にてUV光照射を行う際、石英モールド9として、遮光膜を選択的に被覆した石英モールドを用いることも可能である。この場合、石英モールド9の凸部であって、インク吐出口6に相当する部分にCrなどの金属遮光膜を設けることで、光硬化型感光性樹脂の残膜50に相当する部分は光硬化しなくなる。したがって、実施例10と同様、インク流路内に留まることなく、除去可能である。
1 基板
2 ポジ型感光性樹脂層
3 吸収層
4 モールド
11 フォトマスク
21 凹部ポジ型感光性樹脂層
23 感光した凹部ポジ型感光性樹脂層
31 凹部吸収層
33 感光した凹部吸収層
2 ポジ型感光性樹脂層
3 吸収層
4 モールド
11 フォトマスク
21 凹部ポジ型感光性樹脂層
23 感光した凹部ポジ型感光性樹脂層
31 凹部吸収層
33 感光した凹部吸収層
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