JP2011010836A - 梳き鋏 - Google Patents

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Abstract

【課題】一度に切断される髪の量を少なくし、滑らかな切れ味で髪を切断することができ、二枚の刃体が滑らかに擦れ合うと共に、髪を傷めるおそれが低減された梳き鋏を提供する。
【解決手段】枢着された二枚の刃体の少なくとも一方が、複数の櫛歯12が櫛溝11を介して連設された櫛刃体10である梳き鋏1であって、それぞれの櫛歯の刃元側端部17には、櫛歯の刃縁が突出した案内突部14が形成されており、それぞれの櫛歯の刃先側端部18から案内突部の基底部14bに至る切刃線15は、全ての櫛歯の基底部を結んだ仮想の刃線L1上にはないと共に、刃先側端部は仮想の刃線より低い位置にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、理美容用の梳き鋏に関するものである。
一般的な梳き鋏9は、複数の櫛歯102が櫛溝101を介して連設された櫛刃体100と、刃縁93が刃元Bから刃先Pまで全長にわたって切刃となった棒刃体90が枢着軸Aにより組み付けられて形成されており(図6参照)、閉じ操作に伴い、櫛歯102の刃縁103と棒刃体90の刃縁93との間に介在する髪は切断されるが、櫛溝101内に入り込んだ髪は切断されない。
このような梳き鋏の一種として、櫛歯の刃縁に、局所的にU字状、V字状等の凹部が形成された梳き鋏が、従前より種々提案されている。これは、凹部で髪を保持し、保持された分量の髪を確実に切断しようとするものである。ところが、このような構成では、一度に切断される髪の量が多く、髪形が不自然になりやすいものであった。また、鋏の閉じ操作に伴って、コツコツとした不連続な切断抵抗が生じ、使用感が悪いと共に長時間の使用は使用者の手に負担となるものであった。
そこで、凹部の形状や大きさの設定により、凹部における髪の捕捉量を少なくすることを意図した梳き鋏も提案されている(特許文献1参照)。これは、凹部の形状を半円形状とすると共に、刃元から刃先に向かって凹部の深さをより浅くする、或いは、刃先側で凹部を傾けることにより、刃先側で髪の捕捉量を減らし、鋏の閉じ操作の際の抵抗を低減させようとしたものである。
一方、本発明者は、櫛歯の刃縁線を櫛刃体の刃先側に向けて下降する方向に傾斜させた梳き鋏を提案している(特許文献2参照)。かかる構成により、刃縁線の傾斜に沿って髪の逃げが促進されるため、一度に切断される髪の量を少なくすることができ、切断抵抗が低減される。また、いわゆる引き切り(撫で切り)の効果により、滑らかに髪を切断することができる。
しかしながら、特許文献1の技術では、凹部を浅くすることで髪の切断量をある程度は少なくできるものの、切断抵抗を低減して滑らかな切れ味を実現するには、不十分なものであった。また、髪型の多様化により、“髪を梳いて髪量を減らす”というよりは、“髪型を創る”ためにも梳き鋏が用いられるようになってきている。これに伴い、梳き鋏の使用態様においても、静刃側の刃体をほぼ水平に移動させて切断を行う、従来通りの使用態様に加えて、刃体を縦方向や斜め方向に動かして使用することも行われるようになっている。そのため、上記のように、櫛歯の刃縁に凹部を備える梳き鋏では、刃体を縦方向や斜め方向に動かす際に、凹部に髪が引掛かり、髪を傷めてしまうという問題があった。
また、特許文献2の技術によれば、一度に切断される髪の量を少なくし、滑らかに髪を切断できる点でかなり改善されたものであったが、近年では、よりソフトな仕上がりの髪形が好まれる傾向があり、一度に切断される髪の量を、更に少なくすることができる梳き鋏が要請されている。
加えて、梳き鋏では、鋏の閉じ操作に伴う二枚の刃体の擦れ合いは、連続的で滑らかなものとはならず、断続的になる。即ち、櫛刃体と擦れ合う他方の刃体は、櫛刃体の櫛溝部分と対面するごとに擦れ合う対象を失い、次に擦れ合う櫛歯と衝突する。そのため、このような衝突に起因する衝撃が低減された梳き鋏が望まれていた。また、梳き鋏では、二枚の刃体が擦れ合う際に、櫛歯の刃元側で髪が挟み込まれて髪が折れやすく、枝毛や切れ毛の原因となることがあった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、一度に切断される髪の量を少なくし、滑らかな切れ味で髪を切断することができ、二枚の刃体が滑らかに擦れ合うと共に、髪を傷めるおそれが低減された梳き鋏の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる梳き鋏は、「枢着された二枚の刃体の少なくとも一方が、複数の櫛歯が櫛溝を介して連設された櫛刃体である梳き鋏であって、それぞれの前記櫛歯の刃元側端部には、前記櫛歯の刃縁が突出した案内突部が形成されており、それぞれの前記櫛歯の刃先側端部から前記案内突部の基底部に至る切刃線は、全ての前記櫛歯の前記基底部を結んだ仮想の刃線上にはないと共に、前記刃先側端部は前記仮想の刃線より低い位置にある」ものである。
「刃元側端部」は、それぞれの櫛歯における刃縁の両端部のうち、刃元側の端部を指しており、「刃先側端部」は刃先側の端部を指している。
「仮想の刃線」は、櫛刃体の形状を全体的に捉えたときの刃線であり、「仮想の刃線より低い位置」とは、鋏を閉じ操作した際に他方の刃体と擦れ合う時期が、仮想の刃線上にある点より遅くなる位置を指している。
「切刃線」の形状は、刃先側端部が仮想の刃線より低い位置になるものであれば、曲線であっても直線であっても良い。例えば、仮想の刃線が円弧状である場合、切刃線は仮想の刃線より曲率の大きな円弧状であっても、仮想の刃線より曲率の小さな円弧状であっても良い。また、切刃線は、途中で曲率が変化する曲線であっても良い。また、複数の櫛歯について、それぞれの切刃線の形状は同一であっても異なっていても良い。
本発明の梳き鋏では、それぞれの櫛歯の刃元側端部に案内突部が形成されているため、鋏の閉じ操作に伴い、櫛刃体においては案内突部が最初に他方の刃体と接触する。これにより、案内突部の裏面は、他方の刃体を受け入れて、擦れ合いに案内する作用を奏する。従って、本発明の梳き鋏は、二枚の刃体が滑らかに擦れ合うため、閉じ操作が滑らかで使用感が良い。
また、二枚の刃体の間に挟まれた髪の多くは、案内突部に沿って滑り落ちやすい。そのため、鋏の閉じ操作に伴い櫛歯の刃元側端部付近で髪が挟み込まれることに起因して、髪が折れるおそれが低減される。そして、切刃線は刃先側端部が仮想の刃線より低い位置となるように形成されており、換言すれば、切刃線は刃先側に下降するように形成されているため、刃先側に向かって髪が逃げやすい。これにより、切刃線に沿って転がり、更には櫛溝内に落ちる髪の量を多くし、一度に切断される髪の量を少なくすることができる。また、切断される髪も、切刃線に沿って転がりながら切断されることとなるため、撫で切りの効果により、滑らかな切れ味で髪を切断することができる。加えて、切刃線に沿って転がりながら切断される髪は、生え際からの長さが不揃いとなるため、ソフトで自然な印象を与える髪形に仕上げることができる。
なお、本発明では、二枚の刃体のうち一方のみが櫛刃体であっても、双方の刃体が共に櫛刃体であっても良い。後者の場合、一方の櫛刃体の櫛溝と他方の櫛刃体の櫛溝が、共に重なり合う設定とすることが望ましい。
本発明にかかる梳き鋏は、「前記切刃線の長さは、前記櫛溝の開口幅の2倍〜6倍である」ものとすることができる。
従来の梳き鋏では、一般的に、櫛歯の幅、即ち、枢着軸から刃先に向かう方向に沿った櫛歯の長さは、隣接する櫛歯間の櫛溝の幅と同程度であるため、櫛歯の刃縁に形成された切刃の長さも、櫛溝の幅と同程度である。これに対し、上記構成の本発明では、切刃線の長さを、従来の梳き鋏に比べてかなり長いものとしている。
上述のように、多くの髪が案内突部に沿って滑り落ち易く、切刃線に沿って刃先側に髪が転がりやすいために、切刃線が短過ぎる場合は、髪を逃がしながら滑らかに切断するという作用効果が十分に得られないおそれがある。本発明では、切刃線の長さを従来の梳き鋏よりかなり長くすることによって、髪を逃がしながら滑らかに切断するという作用効果を十分に得ることができると共に、切断される髪の本数をある程度確保することができる。加えて、切刃線の長さを櫛溝の開口幅の2倍〜6倍の範囲で加減することにより、一度に切断される髪の量が所望の量に設定された梳き鋏を、容易に設計及び製造することができる。
ここで、切刃線を長くすれば自ずと櫛歯の幅も長くなるが、これに伴う梳き鋏全体の質量増加を避けたい場合は、櫛歯の中間部分で櫛歯の幅を小さくしても良い。換言すれば、櫛溝の開口幅はそのままで、それより奥では櫛溝の幅を大きくする。或いは、櫛歯に貫通する長孔部を形成することによっても、鋏全体の質量を抑えることができる。
以上のように、本発明の効果として、一度に切断される髪の量を少なくし、滑らかな切れ味で髪を切断することができ、二枚の刃体が滑らかに擦れ合うと共に、髪を傷めるおそれが低減された梳き鋏を提供することができる。
第一実施形態の梳き鋏の要部正面図及び部分拡大図である。 切刃線の他の形状を例示する説明図である。 第二実施形態の梳き鋏の要部正面図及び部分拡大図である。 第三実施形態の梳き鋏の要部正面図及び部分拡大図である。 第一実施形態の梳き鋏の櫛歯に長孔部を形成した場合の要部正面図である。 従来の梳き鋏の構成を説明する正面図である。
以下、本発明の第一実施形態である梳き鋏1について、図1に基づいて説明する。梳き鋏1は、枢着された二枚の刃体の一方が、複数の櫛歯12が櫛溝11を介して連設された櫛刃体10である梳き鋏1であって、それぞれの櫛歯12の刃元側端部17には、櫛歯12の刃縁が突出した案内突部14が形成されており、それぞれの櫛歯12の刃先側端部18から案内突部14の基底部14bに至る切刃線15は、全ての櫛歯12の基底部14bを結んだ仮想の刃線L1上にはないと共に、刃先側端部18は仮想の刃線L1より低い位置にあるものである。加えて、切刃線15の長さは、櫛溝11の開口幅W1の約3倍の長さとなるように形成されている。
より詳細には、第一実施形態の梳き鋏1では、仮想の刃線L1は円弧状であり、切刃線15は仮想の刃線L1より曲率の大きな円弧状に形成されている。また、第一実施形態では、それぞれの櫛歯12の案内突部14先端を結んだ仮想線L11も円弧状である。なお、ここで言う“円弧状”は、真円の円周の一部に限定されず、楕円の周の一部や、一方向に滑らかに曲がる曲線を含む意で用いている。
また、梳き鋏1では、静刃が櫛刃体10であり、動刃は全長にわたり切刃線83が形成された棒刃体80となっている。櫛刃体10において、複数の櫛溝11は枢着軸Aを中心とする同心円弧状に形成されている。また、本実施形態では、各櫛歯12の幅はほぼ同一であり、櫛溝11の幅も刃元から刃先までほぼ同一となっている。
このような構成の梳き鋏1では、閉じ操作に伴い、案内突部14の裏面は、棒刃体80を受け入れて案内するため、二枚の刃体の擦れ合いが滑らかで使用感が良い。なお、案内突部14の裏面を、棒刃体80との接触に対する逃げ方向に面取りするように形成すると、上記の案内作用をより効果的に発揮する。
また、櫛刃体10と棒刃体80との間に挟まれた髪の多くは、案内突部14に沿って滑り落ちやすい。そのため、刃元側端部17付近で髪が挟み込まれて、髪が折れるおそれが低減される。そして、切刃線15は、仮想の刃線L1より曲率の大きい円弧状に形成されていると共に、刃先側端部18が仮想の刃線L1より低い位置となるように形成されているため、案内突部14に沿って滑り落ちた髪は、更に切刃線15に沿って刃先側に逃げやすい。これにより、櫛溝11内に落ちる髪を多くし、一度に切断される髪の量を少なくすることができると共に、切断される髪も切刃線15に沿って転がりながら切断されるため、滑らかな切れ味で髪を切断することができる。また、切刃線15に沿って転がりながら切断される髪は長さが不揃いとなるため、ソフトで自然な髪型に仕上げることができる。
更に、本実施形態では仮想的な刃線L1が円弧状である。ここで、鋏においては、二枚の刃体の開いた角度(以下、「はさみ角」と称する)が大きいほど、鋏の閉じ操作に伴って髪が刃先方向に逃げやすい。例えば、刃が直線的に形成されている鋏では、はさみ角は閉じ操作に伴って小さくなるため、刃元側では髪は逃げやすく、刃先側では髪は二枚の刃体に挟持されて切断されやすい。これに対し、本実施形態のように刃線が円弧状の場合は、二枚の刃体の開閉に伴うはさみ角の変化がほとんどないため、刃元側から刃先側まで、髪の逃げ易さを同程度にすることができる。すなわち、一度に切断される髪の量を少なくできると共に、どの位置の切刃線15で髪が切断されるかによらず、切断される髪の量が均一になりやすい。
更に、切刃線15の長さが櫛溝11の開口幅W1の約3倍とかなり長いため、上記のように案内突部14の存在、切刃線15の形状、及び仮想的な刃縁線L1の形状によって、髪が極めて逃げやすいものとなっていても、切刃線15で切断される髪の本数が確保されると共に、髪を逃がしながら滑らかに切断するという作用効果を十分に奏することができる。なお、具体的には切刃線15の長さは2.5mm〜4.5mmであり、従来の梳き鋏の櫛歯の刃縁の長さ1mm〜1.5mmに比べてかなり長いものとなっている。
なお、第一実施形態における切刃線15の形状は、図1及び図2(a)に示すように、一部が仮想の刃線L1より僅かに膨出すると共に仮想の刃線L1より曲率の大きな円弧状であるが、刃先側端部18が仮想の刃線L1より低い位置にあるものであれば、これに限定されない。例えば、図2(b)に示すように、仮想の刃線L1より曲率の大きな円弧状であって、案内突部14の基底部14bから刃先側端部18まで、全長にわたり仮想の刃線L1より低くなっている切刃線15bとすることができる。或いは、図2(c)に示すように、仮想の刃線L1より曲率の小さな円弧状の切刃線15cとすることもできる。なお、図2(c)は、仮想の刃線L1より曲率半径が約10%大きな円弧状である場合を図示している。
また、切刃線が円弧状である場合、図2(a)〜(c)とは曲がる向きが逆の円弧状であっても良い。例えば、図2(d)に示すように、全体的に滑らかに弧を描く逆向き円弧状の切刃線15dとすることができる。この例のように、仮想の刃線L1より低い刃先側端部18に向かって滑らかに弧を描く場合、逆向き円弧状であっても髪を保持する作用は実質的に奏さず、髪を刃先側に逃がす作用が優先的に作用する。更に、図2(a)〜(d)に示す切刃線のように一方向に滑らかに曲がる曲線状に限定されず、図2(e)に示すように、途中で曲率が変化する曲線状の切刃線15eとすることもできる。加えて、円弧状や曲線状の場合に限られず、図2(f)に示すように、直線状の切刃線15fとすることもできる。
次に、第二実施形態の梳き鋏2について、図3を用いて説明する。梳き鋏2は、枢着された二枚の刃体の一方が、複数の櫛歯22が櫛溝21を介して連設された櫛刃体20である梳き鋏2であって、それぞれの櫛歯22の刃元側端部27には、櫛歯22の刃縁が突出した案内突部24が形成されており、それぞれの櫛歯22の刃先側端部28から案内突部24の基底部24bに至る切刃線25は、全ての櫛歯22の基底部24bを結んだ仮想の刃線L2上にはないと共に、刃先側端部28は仮想の刃線L2より低い位置にあるものである。加えて、切刃線25の長さは、櫛溝21の開口幅W2の3〜4倍の長さとなるように形成されている。
より詳細には、第二実施形態の梳き鋏2では、仮想の刃線L2は円弧状であり、切刃線25は仮想の刃線L2より曲率の大きな円弧状に形成されている。また、第二実施形態では、それぞれの櫛刃12の案内突部24先端を結んだ仮想線L22も円弧状である。
梳き鋏2では、静刃が櫛刃体20であり、動刃は全長にわたり切刃線83が形成された棒刃体80となっている。櫛刃体20において、複数の櫛溝21は枢着軸Aを中心とする同心円弧状に形成されていると共に、刃縁における開口部より櫛溝21内部において溝幅が広くなるように、正面視で略楕円形状に形成されている。従って、櫛溝21が内部で広がっている分、それぞれの櫛歯22は、隣接する櫛歯22とつながっている基端から刃縁までの中間部分で細長く延び、刃縁側では刃縁に向かって幅広となる逆三角形状となっている。
このような構成の梳き鋏2では、第一実施形態と同様に、一度に切断される髪の量を少なくし、髪を逃がしながら滑らかに切断できると共に、二枚の刃体20,80が滑らかに擦れ合うと共に、髪を傷めるおそれが低減されている。
加えて、第二実施形態では、櫛溝21の幅を開口幅W2より内部側で大きくしているため、切刃線15を長くすることに伴って櫛歯22の幅も長くなることが防止され、梳き鋏2全体の質量の増加が抑制されている。更に、第二実施形態では櫛溝21内の空間が広く、多くの髪が収容されるため、一度に切断される髪の量をより少なくできると共に、櫛溝21内の空間が広いため、切断されなかった髪が櫛刃体20から抜けやすいものとなっている。
次に、第三実施形態の梳き鋏3について、図4を用いて説明する。この梳き鋏3では、枢着された二枚の刃体の双方が櫛刃体である。第一の櫛刃体30では、複数の櫛歯32が櫛溝31を介して連設されており、それぞれの櫛歯32の刃元側端部37には、櫛歯32の刃縁が突出した案内突部34が形成されており、それぞれの櫛歯32の刃先側端部38から案内突部34の基底部34bに至る切刃線35は、全ての櫛歯32の基底部34bを結んだ仮想の刃線L3上にはないと共に、刃先側端部38は仮想の刃線L3より低い位置にあるものである。加えて、切刃線35の長さは、櫛溝31の開口幅W3の約3倍の長さとなるように形成されている。
より詳細には、第三実施形態の梳き鋏3では、仮想の刃線L3は円弧状であり、切刃線35は仮想の刃線L3より曲率の大きな円弧状に形成されている。また、第三実施形態では、それぞれの櫛刃32の案内突部34先端を結んだ仮想線L33も円弧状である。
第二の櫛刃体40では、複数の櫛歯42が櫛溝41を介して連設されており、櫛溝41は第一の櫛刃体30の櫛溝31と重なり合う位置に形成されている。ここで、それぞれの櫛歯41の刃縁に沿って切刃線43が形成されている。なお、第二の櫛刃体40は、案内突部に相当する構成を備えていない。
より詳細には、梳き鋏3では、第一の櫛刃体30が静刃、第二の櫛刃体40が動刃となっている。複数の櫛溝31及び複数の櫛溝41は、枢着軸Aを中心とする同心円弧状に形成されている。また、本実施形態では、複数の櫛歯32及び複数の櫛歯42の幅は同一であり、櫛歯32の幅と櫛歯42の幅、及び櫛溝31の幅と櫛溝41の幅も、刃元から刃先までほぼ同一となっている。
このような構成の梳き鋏3によれば、第一実施形態及び第二実施形態と同様に、一度に切断される髪の量を少なくし、髪を逃がしながら滑らかに切断できると共に、二枚の刃体30,40が滑らかに擦れ合うと共に、髪を傷めるおそれが低減されている。
加えて、第三実施形態の梳き鋏3では、閉じ操作に伴って第一櫛刃体30の櫛溝31と第二櫛刃体40の櫛溝41が重なり合うため、髪が抜き取られる際に当たる刃が存在せず、髪が傷つくおそれがない。加えて、二枚の櫛刃体30,40が閉じられた際に、櫛溝31と櫛溝41とが連通して大きな空間となるため、この空間内に髪が拡がり、極めて容易に抜き取ることができる。更に、上記の実施形態でも同様であるが、櫛溝31,41が枢着軸Aを中心とした同心円弧状であるため、鋏の開閉操作、即ち、枢着軸Aを中心とする櫛刃体30,40の回動運動に伴って、櫛溝31,41内の髪が櫛溝の側壁と擦れにくく、摩擦による髪の傷みが低減されている。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、第一実施形態及び第三実施形態のように櫛歯が幅広である場合、図5に示すように、櫛歯12を貫通する長孔部19を設けても良い。このようにすることにより、櫛刃体10bの質量が軽くなり、使用者の手にかかる負担が軽減される。ここで、図5は、長孔部19以外の構成は第一実施形態と同様である梳き鋏1bを例示している。図示のように、長孔部19の幅を櫛溝11の幅とほぼ同一とし、櫛溝11と同様に枢着軸Aを中心とした同心円弧状となるよう長孔部19を形成すれば、外観上も美しい。
また、上記の実施形態では、一つの梳き鋏の複数の櫛歯において、それぞれの切刃線の形状が等しい場合を図示して例示したが、これに限定されず、刃元から刃先までの位置に応じて切刃線の形状を変化させても良い。このような構成にすることにより、髪の滑りやすさ、切刃線に沿って転がり櫛溝内に落ちる髪の量を、刃元から刃先までの位置に応じて加減することができる。例えば、刃元から刃先に向かって円弧状の切刃線の曲率を徐々に大きくすることにより、一度に切断される髪の量をより少なくすることができる。
更に、上記の実施形態では、一つの梳き鋏の複数の櫛歯について、櫛歯の幅ひいては切刃線の長さが等しい場合を図示して例示したが、これに限定されず、切刃線の長さを刃元から刃先までの位置に応じて変化させても良い。このような構成にすることにより、切刃線に沿って転がりながら切断される髪の量を、刃元から刃先までの位置に応じて加減することができる。例えば、刃元から刃先に向かって櫛歯の幅を短くすることにより、切断される髪の量をより少なくすることができる。
1,1b,2,3 梳き鋏
10,20,30 櫛刃体
11,21,31 櫛溝
12,22,32 櫛歯
14,24,34 案内突部
14b、24b,34b 基底部
15,15b,15c,15d,15e,15f,25,35 切刃線
17,27,37 刃元側端部
18,28,38 刃先側端部
実用新案登録第2523676号公報 特開2003−230774号公報

Claims (2)

  1. 枢着された二枚の刃体の少なくとも一方が、複数の櫛歯が櫛溝を介して連設された櫛刃体である梳き鋏であって、
    それぞれの前記櫛歯の刃元側端部には、前記櫛歯の刃縁が突出した案内突部が形成されており、
    それぞれの前記櫛歯の刃先側端部から前記案内突部の基底部に至る切刃線は、全ての前記櫛歯の前記基底部を結んだ仮想の刃線上にはないと共に、前記刃先側端部は前記仮想の刃線より低い位置にある
    ことを特徴とする梳き鋏。
  2. 前記切刃線の長さは、前記櫛溝の開口幅の2倍〜6倍である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の梳き鋏。
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