JP2011010245A - 高周波電力増幅器 - Google Patents

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和弥 脇田
Masahiro Maeda
昌宏 前田
Kaname Motoyoshi
本吉  要
Hiroshi Sugiyama
寛 杉山
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【課題】低アイドル電流であっても利得の線形性が良い高周波電力増幅器を提供する。
【解決手段】本高周波電力増幅器は、ベースb1に入力される高周波信号を増幅してコレクタc1から出力する高周波信号増幅用HBT103と、一端が高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に接続され、他端が接地されたインダクタ104と、高周波信号増幅用HBT103のベースb1へバイアス電流を供給する直流電流供給用HBT111と、一端が直流電流供給用HBT111のエミッタe1に接続され、他端が高周波信号増幅用HBT103のベースb1に接続されたバイアス回路分離用インダクタ108と、直流電流供給用HBT111のベースb2に基準電圧を印加する基準電圧回路120と、一端が直流電流供給用HBT111のエミッタb2に接続され、他端が高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に接続されたバイアス回路分離用キャパシタ109とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は高周波電力増幅器に関し、より特定的には携帯電話を始めとする移動体通信機器に用いられる高周波電力増幅器に関する。
携帯電話に用いられる送信用電力増幅器は、半導体チップ、多層基板、チップ部品などを用いたモジュール構成が主流でありPA(Power Amplifier)モジュールと呼ばれる。携帯電話においてはマルチバンド化が進んでおり、端末に搭載されるPAモジュールの数が増加しているのに関わらず、ベースバンド部の面積増大によってRF部の小型化が進み、これに伴ってPAモジュールについてもさらなる小型化が求められている。PAモジュールを集積化、小型化するための回路技術の開発においては、小型化に伴う回路素子同士の近接によるカップリングや寄生容量、配線や各導体層の微細化によるインダクタンスや抵抗の増大などによる影響を考慮した回路設計が求められる。
高周波増幅器の集積化、小型化に関する回路技術としては、例えば、特許文献1では電力増幅回路において、増幅用トランジスタとバイアス回路との間に接地容量を設けることにより、増幅用トランジスタとバイアス回路を分離するために設けられているインダクタもしくは抵抗を小さくし、電力増幅回路を小型化することができる技術が記載されている。特許文献2では2段構成のマイクロ波帯アンプにおいて、前段アンプと後段アンプが位相の回転や利得の変化を互いに打ち消しあうようにバイアス設計することにより、位相や利得の変化を補償するための回路素子を削減し、アンプを小型化することができる回路技術が記載されている。
特開2005−175668号公報 特開平10−135750号公報
ところで、携帯電話などのモバイル機器は、より小型で軽量かつ長時間通話可能であることが望まれている。このような携帯電話を実現するためには、特に消費電力の大きい高周波電力増幅器の低消費電力化、すなわち高効率化が求められる。特に第3世代通信方式で用いられるW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式においては通信時に常時増幅器が動作するため、増幅器が時間分割で動作するTDMA(Time Division Multiple Access)方式に比べ、アイドル電流が消費電力に与える影響は大きい。
高周波電力増幅器では、アイドル電流は低出力および中出力時の消費電力に大きく影響する。アイドル電流を減らすと、増幅用トランジスタの動作はA級動作からB級動作に近づく。これにより、増幅器は入力信号が増大するにつれて電力増幅器の利得が増大するような入出力特性となり、利得の線形性が悪化する。
このような課題を解決する方法として、バイアス回路から増幅用トランジスタへバイアス電流を供給するためのバイアス線に挿入された抵抗の抵抗値を大きくすることで、増幅用トランジスタのベース電位を低下させることが考えられる。しかしながら、この場合には高出力時に抵抗の電圧降下が大きくなり、増幅用トランジスタへのバイアス電流の供給が不足するため、増幅器の出力が低下し、十分な出力電力が得られない。
また、新たに増幅器の利得の変化を補償するための回路を設けようとすると、それは増幅器の半導体チップ面積やモジュールのサイズを増大させる。
上記課題を鑑みて、本発明は、低アイドル電流であっても利得の線形性が良い高周波電力増幅器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る高周波電力増幅器は、ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する増幅トランジスタと、一端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、前記増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス供給トランジスタと、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのベースに接続された第2インダクタと、前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える。
この構成により、増幅トランジスタに入力される高周波信号により増幅トランジスタのエミッタ電位が振動する。この増幅トランジスタのエミッタ電位の振動は、キャパシタを介してバイアス供給トランジスタのエミッタへと伝わる。バイアス供給トランジスタのエミッタ電位が下がるときには、バイアス供給トランジスタのベース−エミッタ間電圧(以下、Vbeと記載)は高くなろうとするが、インピーダンスが低いためVbeは変化しない。よって、バイアス供給トランジスタのベース電位が低下する。つまり、バイアス供給トランジスタのベースの平均電位は低下する。これにより、増幅トランジスタに供給されるバイアス電流が低下するので、低アイドル電流であっても利得の線形性が良い高周波電力増幅器を実現することができる。
また、前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、前記第1インダクタは、前記増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスであってもよい。
この構成により、小さいチップサイズで実現できる。
また、前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、前記半導体基板は、表面上に形成された前記増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、裏面上に形成されたグランド電極と、当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスであってもよい。
また、本発明に係る高周波電力増幅器は、ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する増幅トランジスタと、一端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地されたインダクタと、前記増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス供給トランジスタと、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのベースに接続された抵抗と、前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える。
また、前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、前記第1インダクタは、前記増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスであってもよい。
また、前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、前記半導体基板は、表面上に形成された前記増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、裏面上に形成されたグランド電極と、当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスであってもよい。
また、本発明に係る高周波電力増幅器は、ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する第1増幅トランジスタ及び第2増幅トランジスタを有し、前記第1増幅トランジスタの出力を前記第2増幅トランジスタの入力とする高周波電力増幅器であって、一端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、前記第1増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス電流供給トランジスタと、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第1増幅トランジスタのベースに接続された第2インダクタと、前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える。
この構成により、多段に接続された複数の増幅トランジスタを有する高周波電力増幅器においても、第1増幅トランジスタに供給されるバイアス電流が低下するので、低アイドル電流であっても利得の線形性が良い高周波電力増幅器を実現することができる。また、第2増幅トランジスタのエミッタの電位は、第1増幅トランジスタのエミッタの電位よりもより大きく振動する。よって、高周波電力増幅器の高出力時において、電力利得の増加を効果的に抑制できる。
また、前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記第2増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、前記第1インダクタは、前記第1増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスであってもよい。
また、前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、前記半導体基板は、表面上に形成された前記第2増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、裏面上に形成されたグランド電極と、当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスであってもよい。
また、本発明に係る高周波電力増幅器は、ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する第1増幅トランジスタ及び第2増幅トランジスタを有し、前記第1増幅トランジスタの出力を前記第2増幅トランジスタの入力とする高周波電力増幅器であって、一端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、前記第1増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス電流供給トランジスタと、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第1増幅トランジスタのベースに接続された抵抗と、前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える。
また、前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記第2増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、前記第1インダクタは、前記第1増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスであってもよい。
また、前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、前記半導体基板は、表面上に形成された前記第2増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、裏面上に形成されたグランド電極と、当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスであってもよい。
本発明に係る高周波電力増幅器によれば、低アイドル電流であっても利得の線形性が良い高周波電力増幅器を実現することができる。
第1の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。 バイポーラトランジスタのVbe−Ib特性を示すグラフである。 比較例の高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。 出力電力に対する直流電流供給用HBTのベース電位のシミュレーション結果を示すグラフである。 出力電力に対する高周波信号増幅用HBTの時間平均ベース電流のシミュレーション結果を示すグラフである。 出力電力に対する電力利得のシミュレーション結果を示すグラフである。 第1の実施形態に係る高周波電力増幅器の他の構成を示す回路図である。 第2の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。 第3の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。 第4の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する
(第1の実施形態)
本実施形態に係る高周波電力増幅器は、ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する増幅トランジスタと、一端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、前記増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス供給トランジスタと、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのベースに接続された第2インダクタと、前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える。これにより、本実施形態に係る高周波電力増幅器は、低アイドル電流であっても利得の線形性が良く、小型で簡易な回路構成を実現できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。
図1に示す高周波電力増幅器100Aは、入力整合回路101と、出力整合回路102と、高周波信号増幅用HBT(ヘテロジャンクションバイポーラトランジスタ)103と、インダクタ104と、チョークコイル105と、バイアス配線106と、抵抗107と、バイアス回路分離用インダクタ108と、バイアス回路分離用キャパシタ109と、バイアス回路110とを備える。
入力整合回路101は、高周波電力増幅器100Aの入力端子Pinに接続されている伝送ラインのインピーダンス(一般的に50Ω)と高周波信号増幅用HBT103の入力インピーダンスとの整合をとる。例えば、入力整合回路101は、伝送ラインに対して直列に挿入されたコンデンサと、一端が伝送ラインに接続され他端が接地されたインダクタとを含む。具体的には、入力整合回路101は、入力端子Pinと、高周波信号増幅用HBT103のベースb1に接続されている。つまり、入力端子Pinに入力された高周波信号は、入力整合回路101を介して、高周波信号増幅用HBT103に入力される。入力整合回路101は、インピーダンスを整合することにより、入力端子Pinに入力された高周波信号の高周波信号増幅用HBT103における反射を抑える。
出力整合回路102は、高周波信号増幅用HBT103の出力インピーダンスと、高周波電力増幅器100Aの出力端子Poutに接続されている外部の伝送ラインのインピーダンス(一般的には50Ω)との整合をとる。つまり、高周波信号増幅用HBT103に入力された高周波信号は高周波信号増幅用HBT103において増幅され、出力整合回路102を介して出力端子Poutから出力される。出力整合回路102は、インピーダンスを整合することにより、高周波信号増幅用HBT103において増幅された高周波信号の外部の伝送ラインにおける反射を抑える。
高周波信号増幅用HBT103は、増幅トランジスタであって、ベースb1に入力された高周波信号を増幅して、コレクタc1から出力する。ここで、ベースb1は入力整合回路101に接続され、エミッタd1はインダクタ104を介して接地され、コレクタc1は出力整合回路102と接続されている。なお、ベースb1は、抵抗107、バイアス回路分離用インダクタ108及びバイアス配線106を介してバイアス回路110にも接続されている。また、コレクタc1は、チョークコイル105を介して、コレクタ電源端子Vccにも接続されている。
インダクタ104は、一端が高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に接続され、他端が接地され、高周波信号増幅用HBT103の負帰還素子として機能する。
チョークコイル105は、高周波信号増幅用HBT103から出力された高周波信号が、コレクタ電源端子Vccに漏れることを防止する。
バイアス配線106は、バイアス回路110の出力端子と高周波信号増幅用HBT103のベースb1とを接続し、高周波信号増幅用HBT103へバイアス電流を供給するための配線である。
抵抗107は、バイアス配線106へ挿入され、一端がバイアス回路分離用インダクタ108を介して、バイアス回路110に接続され、他端が高周波信号増幅用HBT103のベースb1に接続されている。なお、抵抗107の一端は、バイアス回路分離用インダクタ108及びバイアス回路分離用キャパシタ109を介して、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に接続されている。
バイアス回路分離用インダクタ108は、バイアス配線106へ挿入され、一端が抵抗107を介して高周波信号増幅用HBT103のベースb1に接続され、他端がバイアス回路110に接続されている。なお、バイアス回路分離用インダクタ108の他端は、バイアス回路分離用キャパシタ109を介して、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に接続されている。このバイアス回路分離用インダクタ108は、バイアス回路分離用キャパシタ109とともに、入力端子Pinから入力された高周波信号のバイアス回路110への漏れを防止する。
バイアス回路分離用キャパシタ109は、一端が高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に接続され、他端がバイアス回路分離用インダクタ108の他端に接続される。
バイアス回路110は、高周波信号増幅用HBT103のベースb1にバイアス電流を供給する。このバイアス回路110は、直流電流供給用HBT111、電流調整用抵抗112及び基準電圧回路120を備える。
直流電流供給用HBT111は、バイアス供給トランジスタであって、高周波信号増幅用HBT103に直流電流であるバイアス電流を供給するためのエミッタフォロア回路を構成するトランジスタである。エミッタe2がバイアス配線106に接続され、コレクタc2がリファレンス電圧端子Vrefに接続され、ベースb2は電流調整用抵抗112と基準電圧回路120との間に接続されている。
電流調整用抵抗112は、一端がリファレンス電圧端子Vrefに接続され、他端が基準電圧回路120及び直流電流供給用HBT111のベースb2に接続されている。
基準電圧回路120は、直流電流供給用HBT111のベースb2に基準電圧を印加する。具体的には、基準電圧回路120は、基準電圧用HBT121および122を含む。基準電圧用HBT121のベース電極およびコレクタ電極は、互いに電気的に接続され、電流調整用抵抗112を介してリファレンス電圧端子Vrefに接続される。基準電圧用HBT121のエミッタ電極は、基準電圧用HBT122のベース電極およびコレクタ電極に接続される。基準電圧用HBT122のベース電極およびコレクタ電極は互いに電気的に接続され、エミッタ電極は接地されている。
このように構成された基準電圧回路120は、直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位が上昇する場合に、基準電圧用HBT121及び122のインピーダンスが低くなることにより基準電圧用HBT121及び122のVbeが変化しない。よって、基準電圧用HBT121のベース、すなわち直流電流供給用HBT111のベースb2電位の上昇を抑制する。したがって、高出力時において、高周波信号増幅用HBT103に供給されるバイアス電流、すなわち高周波信号増幅用HBT103に流れる時間平均ベース電流が一層低下するので、高周波電力増幅器100Aの利得増加を一層抑制できる。
次に、第1の実施形態における高周波電力増幅器100Aの動作について説明する。
図1に示した高周波電力増幅器100Aにおいて、入力端子Pinに入力される高周波信号の振幅を大きくすると、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1からインダクタ104へ流れ込む電流が大きくなり、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1の電位が振動する。この電位の振動は、バイアス回路分離用キャパシタ109を介して、直流電流供給用HBT111のエミッタe2へ流れ込む。これにより、直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位が振動する。
図2は、典型的なバイポーラトランジスタのVbe(ベース−エミッタ間電圧)−Ib(ベース電流)特性を示すグラフである。ここで、図2において、直流電流供給用HBT111のエミッタが高周波信号による電位振動がなく、一定電位であるときの直流電流供給用HBT111の状態をA点とする。
高周波信号による電位振動で直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位が下がるとき、A点はより高Vbe側(図中右方向)に移動しようとする。しかし、高Vbe領域ではインピーダンスが低いためVbeは変化しない。つまり、直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位が下がるときにはVbeは一定であるため、エミッタe2の電位の低下に伴い、直流電流供給用HBT111のベースb2の電位が低下する。
一方、高周波信号による電位振動で直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位が上がるとき、図2においてA点は低Vbe側(図中左方向)に移動する。このとき、Vbeはオン電圧Vthまでの範囲で変化する。同時に、基準電圧回路120の基準電圧用HBT121および122のVbeがインピーダンスの低い高Vbe側に変化しようとする。しかし、上述したように高Vbe側領域ではインピーダンスが低いのでVbeは変化しない。よって、直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位があがるとき、基準電圧用HBT121のコレクタ電位、すなわち直流電流供給用HBT111のベースb2電位の上昇は抑制される。
以下では、図3に示す高周波電力増幅器を比較例として、本実施形態に係る高周波電力増幅器100Aの効果について説明する。
図3は、本実施形態の比較例の高周波電力増幅器の構成を示すブロック図である。同図に示す比較例の高周波電力増幅器は、図1に示した高周波電力増幅器100Aとほぼ同じであるが、インダクタ104を備えず、バイアス回路分離用キャパシタ109の代わりに接地容量C1を備える点が異なる。このように構成された比較例の高周波電力増幅器では、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1電位の振動は、直流電流供給用HBT111のエミッタe2へは流れ込まない。よって、直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位は振動しない。
図4は、第1の実施形態の高周波電力増幅器100Aとその比較例の高周波電力増幅器との出力電力に対する直流電流供給用HBT111のベースb2電位のシミュレーション結果を示すグラフである。このシミュレーション結果から、第1の実施形態の高周波電力増幅器100Aでは、比較例の高周波電力増幅器と比較して、高出力時の直流電流供給用HBT111のベースb2電位が低下していることがわかる。
図5は、第1の実施形態の高周波電力増幅器100Aとその比較例との出力電力に対する高周波信号増幅用HBT103の時間平均ベースb1電流のシミュレーション結果を示すグラフである。このシミュレーション結果から、第1の実施形態の高周波電力増幅器100Aでは、比較例の高周波電力増幅器と比較して、高出力時における高周波信号増幅用HBT103の時間平均ベース電流が低下していることがわかる。
図6は、第1の実施形態の高周波電力増幅器100Aとその比較例の高周波電力増幅器との出力電力に対する電力利得のシミュレーション結果を示すグラフである。このシミュレーション結果から、第1の実施形態の高周波電力増幅器100Aでは、比較例の高周波電力増幅器と比較して、高出力時における電力利得の増加が抑制されていることがわかる。
上述の図4〜6のシミュレーション結果に示すように、本実施形態に係る高周波電力増幅器100Aは比較例に比べて、直流電流供給用HBT111のエミッタe2電位が高周波信号によって振動することにより、高出力時における直流電流供給用HBT111のベースb2の平均電位が低下する。これにより、高出力時において、高周波信号増幅用HBT103に供給されるバイアス電流、すなわち高周波信号増幅用HBT103に流れる時間平均ベース電流が低下するので、高周波電力増幅器100Aの利得増加を抑制する。よって、高出力時において、電力利得の増加を抑制できる。
以上のように、本実施形態に係る高周波電力増幅器100Aによれば、一端が高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に接続され、他端が直流電流供給用HBT111のエミッタe2に接続されたバイアス回路分離用キャパシタ109を備えることで、低アイドル電流であっても利得の線形性が良い高周波電力増幅器を実現できる。
また、基準電圧回路120が、基準電圧用HBT121および122を含む。この基準電圧用HBT121のベースおよびコレクタは、互いに電気的に接続され、電流調整用抵抗112を介してリファレンス電圧端子Vrefに接続され、また、直流電流供給HBT111のベースに接続されている。基準電圧用HBT121のエミッタは、基準電圧用HBT122のベース電極およびコレクタ電極に接続される。基準電圧用HBT122のベースおよびコレクタは互いに電気的に接続され、エミッタ電極は接地されている。
これにより、基準電圧回路120は、直流電流供給用HBT111のエミッタe2の電位が上昇する場合に、基準電圧用HBT121及び122のインピーダンスが低くなることにより基準電圧用HBT121及び122のVbeが変化しない。よって、基準電圧用HBT121のベース、すなわち直流電流供給用HBT111のベースb2電位の上昇を抑制する。したがって、高出力時において、高周波信号増幅用HBT103に供給されるバイアス電流、すなわち高周波信号増幅用HBT103に流れる時間平均ベース電流が一層低下するので、高周波電力増幅器100Aの利得増加を一層抑制できる。
なお、本実施形態において、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe2とグランドとの間に接続されたインダクタ104は、インダクタンスを有する微細な金属配線やマイクロストリップラインでも良いし、多層基板や半導体チップなどの貫通孔(ビアホール)でも良い。高周波的にわずかに電圧が検出できればよいので、インダクタンス値としては100MHz以上の周波数帯において0.05nH以上あればよく、大きな回路面積を必要としない。
また、バイアス配線106に挿入されているバイアス回路分離用インダクタ108を備えなくてもよい。図7は、バイアス回路分離用インダクタ108を備えない高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。同図に示す高周波電力増幅器100Bは、高周波電力増幅器100Aと比較して、バイアス回路分離用インダクタ108を備えず、抵抗107と直流電流供給用HBT211のエミッタe2との間にバイアス回路分離用キャパシタ109の一端が接続されている。このバイアス回路分離用キャパシタ109の他端はインダクタ104を介して接地されている。
この高周波電力増幅器100Bにおいても、高出力時に、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1からバイアス回路分離用キャパシタ109を介して高周波信号が直流電流供給用HBT111のエミッタe2に流入するので、高周波電力増幅器100Aと同様の効果を得ることができる。また、この場合も、入力端子Pinから入力された高周波信号のバイアス回路110への漏れを抑制する。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る高周波電力増幅器は、第1の実施形態と比較して、高周波電力増幅器が半導体基板に形成され、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に一端が接続されているインダクタが半導体基板のコンタクトの寄生インダクタンスである点が異なる。
図8は、第2の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。同図に示す高周波電力増幅器200は、半導体基板に形成されている。この半導体基板は、グランド電極と、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1とグランド電極とを電気的に接続するコンタクトである半導体基板ビアホール204と、基準電圧用HBT122のエミッタとグランド電極とを電気的に接続する半導体基板ビアホール205とを備える。この半導体基板ビアホール204及び205は寄生インダクタンスを有する。
これにより、本実施形態に係る高周波電力増幅器200においても、高出力時に、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1からバイアス回路分離用キャパシタ109を介して高周波信号が直流電流供給用HBT111のエミッタe2に流入する。このとき、半導体基板ビアホール205については流れる電流が少量であるため、基準電圧用HBT122のエミッタの電位は変化しない。
よって本実施形態においても第1の実施形態に係る高周波電力増幅器と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る高周波電力増幅器200は、半導体基板に形成された半導体基板ビアホール204の寄生インダクタンスを利用することで、第1の実施形態に係る高周波電力増幅器100Aと比較して、小さいチップサイズで実現できる。
(第3の実施形態)
本実施形態に係る高周波電力増幅器は、第1の実施形態と比較して、グランド層を有する多層基板に実装され、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1に一端が接続されているインダクタが多層基板のコンタクトの寄生インダクタンスである点が異なる。
図9は、第3の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。同図に示す高周波電力増幅器300は、第1の実施形態に係る高周波電力増幅器100Aと比較して、多層基板に実装された半導体基板に形成されている点が異なる。
この半導体基板は、各素子が形成された面の裏面に形成された裏面端子301を備え、基準電圧用HBT122のエミッタと裏面端子301とを電気的に接続する半導体基板ビアホール302が形成されている。この半導体基板ビアホール302は、寄生インダクタンスを有する。なお、バイアス回路分離用キャパシタ109の一端、および高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1も、裏面端子301に接続されている。このうち、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1と裏面端子301とは、寄生インダクタンスのない配線で接続されている。
多層基板は、コンタクトである多層基板ビアホール304が形成され、この多層基板ビアホール304は、例えばバンプ及び多層基板の電極を介して、半導体基板の裏面端子301と電気的に接続されている。よって、半導体基板ビアホール302と裏面端子301とは、多層基板ビアホール304を介して接地されている。なお、高周波電力増幅器300のうち、多層基板ビアホール304は多層基板に形成され、それ以外の各素子は半導体基板に形成されている。また、この多層基板ビアホール304は、寄生インダクタンスを有する。
これにより、本実施形態に係る高周波電力増幅器300においても、高出力時に、高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1から裏面端子301及びバイアス回路分離用キャパシタ109を介して、高周波信号が直流電流供給用HBT111のエミッタe2に流入する。このとき、半導体基板ビアホール302によって、裏面端子301から基準電圧用HBT122のエミッタへ漏れる高周波信号が、遮断されるため、基準電圧用HBT122のエミッタの電位は変化しない。
よって本実施形態に係る高周波電力増幅器300においても第1の実施形態に係る高周波電力増幅器100Aと同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る高周波電力増幅器300は、多層基板に形成された多層基板ビアホール304の寄生インダクタンスを利用することで、第1の実施形態に係る高周波電力増幅器100Aと比較して、小さいチップサイズで実現できる。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る高周波電力増幅器は、ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する第1増幅トランジスタ及び第2増幅トランジスタを有し、前記第1増幅トランジスタの出力を前記第2増幅トランジスタの入力とする高周波電力増幅器であって、一端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、前記第1増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス電流供給トランジスタと、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第1増幅トランジスタのベースに接続された第2インダクタと、前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える。
図10は、第4の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す回路図である。
同図に示す高周波電力増幅器400は2段構成の増幅器を備える。第1の実施形態に係る高周波電力増幅器100Aと比較して、前段増幅器に含まれる高周波信号増幅用HBT103のエミッタe1がインダクタ104を介さずに接地され、バイアス回路分離用キャパシタ109の代わりにバイアス回路分離用キャパシタ409を備え、さらに、後段増幅器401を備える点である。なお、高周波信号増幅用HBT103は、第1増幅トランジスタとして機能する。
後段増幅器401は、高周波信号増幅用HBT403、インダクタ404、チョークコイル405、コレクタ電圧が供給されるコレクタ電源端子Vcc2、段間整合回路406及びバイアス回路410を備える。なお、高周波信号増幅用HBT403は、第2増幅トランジスタとして機能する。
高周波信号増幅用HBT403は、高周波信号増幅用HBT103で増幅された高周波信号をさらに増幅する、例えばバイポーラトランジスタである。高周波信号増幅用HBT403のベースは、バイアス回路410に接続され、また、段間整合回路406を介して高周波信号増幅用HBT103のコレクタc1に接続される。高周波信号増幅用HBT403のエミッタはインダクタ404を介して接地されている。高周波信号増幅用HBT403のコレクタはチョークコイル405を介して、コレクタ電圧が供給されるコレクタ電源端子Vcc2に接続され、また出力整合回路102を介して出力端子Poutに接続されている。
インダクタ404は、一端が高周波信号増幅用HBT403のエミッタに接続され、他端が接地され、第1の実施形態におけるインダクタ104と同様に、高周波信号増幅用HBT403の負帰還素子として機能する。
チョークコイル405は、チョークコイル105と同様に、高周波信号増幅用HBT403から出力された高周波信号が、コレクタ電源端子Vcc2に漏れることを防止する。
段間整合回路406は、高周波信号増幅用HBT103の出力インピーダンスと、高周波信号増幅用HBT403の入力インピーダンスとの整合をとることで、高周波信号の反射を防止する。
バイアス回路410は、バイアス回路110と同様の構成を有し、高周波信号増幅用HBT403へバイアス電流を供給する。
このように構成された後段増幅器401は、前段増幅器の出力である高周波信号増幅用HBT103のコレクタc1から出力された高周波信号をさらに増幅して、出力整合回路102を介して出力端子Poutへ出力する。
バイアス回路分離用キャパシタ409は、第1の実施形態におけるバイアス回路分離用キャパシタ109と異なり、一端がバイアス配線106に接続され、他端が後段増幅器401における高周波信号増幅用HBT403のエミッタに接続されている。これにより、本実施形態においても、高周波電力増幅器400が高出力時に、高周波信号増幅用HBT403のエミッタからバイアス回路分離用キャパシタ409を介して高周波信号が直流電流供給用HBT111のエミッタe2に流入するので、本実施形態においても第1の実施形態に係る高周波電力増幅器100Aと同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態に係る高周波電力増幅器400は、多段の増幅器を有する高周波電力増幅器において、低アイドル電流であっても利得の線形性が良い高周波電力増幅器を実現できる。また、後段増幅器401が有する高周波信号増幅用HBT403のエミッタの電位は、前段増幅器における高周波信号増幅用HBT103のエミッタの電位と比較して、より大きく変動する。バイアス回路分離用キャパシタ409は、この電位の変動が大きい高周波信号増幅用HBT403のエミッタとバイアス配線106との間に挿入されているので、第1の実施形態に係る高周波電力増幅器100Aと比較して、高周波電力増幅器400の高出力時に高周波電力増幅器400の電力利得の増加をより効果的に抑制できる。
なお、本実施形態において、高周波電力増幅器400は、前段増幅器と後段増幅器を備えたが、3つ以上の増幅器を備えてもよい。また、バイアス回路分離用インダクタ108又は抵抗107を備えなくてもよい。
以上、本発明に係る高周波電力増幅器について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を当該実施形態に施したものや、異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、高周波電力増幅器100Aは、抵抗107を備えなくてもよい。この場合も、入力端子Pinから入力された高周波信号のバイアス回路110への漏れを抑制する。つまり、抵抗107及びバイアス回路分離用インダクタ108はそれぞれ、入力端子Pinから入力された高周波信号のバイアス回路110への漏れを抑制する高周波抑制素子として機能する。
以上に述べたように、本発明の高周波電力増幅器は、低アイドル電流時においても電力利得の線形性が良いため、携帯電話を初めとする通信機器などに利用することができる。
100A、100B、200、300、400 高周波電力増幅器
101 入力整合回路
102 出力整合回路
103、403 高周波信号増幅用HBT
104、404 インダクタ
105、405 チョークコイル
106 バイアス配線
107 抵抗
108 バイアス回路分離用インダクタ
109、409 バイアス回路分離用キャパシタ
110、410 バイアス回路
111 直流電流供給用HBT
112 電流調整用抵抗
120 基準電圧回路
121、122 基準電圧用HBT
204、205、302 半導体基板ビアホール
301 裏面端子
304 多層基板ビアホール
401 後段増幅器
406 段間整合回路
C1 接地容量
Pin 入力端子
Pout 出力端子
Vcc、Vcc2 コレクタ電源端子
Vref リファレンス電圧端子

Claims (12)

  1. ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する増幅トランジスタと、
    一端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、
    前記増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス供給トランジスタと、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのベースに接続された第2インダクタと、
    前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える
    高周波電力増幅器。
  2. 前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、
    前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、
    前記第1インダクタは、前記増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスである
    請求項1記載の高周波電力増幅器。
  3. 前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、
    前記半導体基板は、
    表面上に形成された前記増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、
    裏面上に形成されたグランド電極と、
    当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、
    前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスである
    請求項1記載の高周波電力増幅器。
  4. ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する増幅トランジスタと、
    一端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地されたインダクタと、
    前記増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス供給トランジスタと、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのベースに接続された抵抗と、
    前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える
    高周波電力増幅器。
  5. 前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、
    前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、
    前記第1インダクタは、前記増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスである
    請求項4記載の高周波電力増幅器。
  6. 前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、
    前記半導体基板は、
    表面上に形成された前記増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、
    裏面上に形成されたグランド電極と、
    当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、
    前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスである
    請求項5記載の高周波電力増幅器。
  7. ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する第1増幅トランジスタ及び第2増幅トランジスタを有し、前記第1増幅トランジスタの出力を前記第2増幅トランジスタの入力とする高周波電力増幅器であって、
    一端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、
    前記第1増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス電流供給トランジスタと、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第1増幅トランジスタのベースに接続された第2インダクタと、
    前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える
    高周波電力増幅器。
  8. 前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、
    前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記第2増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、
    前記第1インダクタは、前記第1増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスである
    請求項7記載の高周波電力増幅器。
  9. 前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、
    前記半導体基板は、
    表面上に形成された前記第2増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、
    裏面上に形成されたグランド電極と、
    当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、
    前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスである
    請求項8記載の高周波電力増幅器。
  10. ベースに入力される高周波信号を増幅してコレクタから出力する第1増幅トランジスタ及び第2増幅トランジスタを有し、前記第1増幅トランジスタの出力を前記第2増幅トランジスタの入力とする高周波電力増幅器であって、
    一端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続され、他端が接地された第1インダクタと、
    前記第1増幅トランジスタのベースへバイアス電流を供給するバイアス電流供給トランジスタと、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第1増幅トランジスタのベースに接続された抵抗と、
    前記バイアス供給トランジスタのベースに基準電圧を印加する基準電圧回路と、
    一端が前記バイアス供給トランジスタのエミッタに接続され、他端が前記第2増幅トランジスタのエミッタに接続されたキャパシタとを備える
    高周波電力増幅器。
  11. 前記高周波電力増幅器は、グランド層を有する多層基板に実装され、
    前記多層基板は、少なくとも1つの層を貫通し、前記グランド層と前記第2増幅トランジスタのエミッタとを電気的に接続するコンタクトを有し、
    前記第1インダクタは、前記第1増幅トランジスタのエミッタから前記コンタクトを介した前記グランド層までの寄生インダクタンスである
    請求項10記載の高周波電力増幅器。
  12. 前記高周波電力増幅器は、半導体基板に形成され、
    前記半導体基板は、
    表面上に形成された前記第2増幅トランジスタのエミッタ用のエミッタ電極と、
    裏面上に形成されたグランド電極と、
    当該半導体基板を貫通し、前記エミッタ電極と前記グランド電極とを電気的に接続するコンタクトとを有し、
    前記第1インダクタは、前記エミッタ電極から前記コンタクトを介した前記グランド電極までの寄生インダクタンスである
    請求項10記載の高周波電力増幅器。
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