JP2011007162A - 火花点火式内燃機関の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】火花点火式内燃機関において、マグネトロンを用いて燃焼室内にプラズマを生成する場合、マグネトロンからのマイクロ波を放射するアンテナで放電すると、意図しないタイミングで混合気に着火し、必要なトルクを得ることができなくなる可能性が生じた。
【解決手段】燃焼室内に電界を生成する電界生成手段により生成される電界と点火プラグによる火花放電と反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の制御方法であって、電界生成手段により生成される電界を、火花放電する際に点火プラグにより生成される電界より弱く、かつ燃焼室内への放電不能な強度に設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼室内に生成される電界と点火プラグによる火花放電とを反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の制御方法に関するものである。
従来、車両、特には自動車に搭載される火花点火式内燃機関においては、点火プラグの中心電極と接地電極との間の火花放電により、点火時期毎に燃焼室内の混合気に着火している。このような点火プラグによる着火にあって、例えば燃料を直接気筒内に噴射する型式の内燃機関において、噴射した燃料を点火プラグの火花放電の位置に分布させないと、着火しないことが希に生じる。
このため、このような内燃機関では、点火プラグの火花放電を補うために、例えば特許文献1に記載のもののように、点火プラグの放電領域にプラズマ雰囲気を生成しておき、プラズマ雰囲気中にアーク放電を行うことにより、従来に比べて高い電圧を印加することなく燃焼室内の混合気に確実に着火し、安定した火炎を得ることができるように構成したものが知られている。
特開2007−32349号公報
ところで、大気圧下でプラズマを生成する方法として、マグネトロンを用いるものが考えられている。マグネトロンを用いて燃焼室内にプラズマを生成する場合、上述の特許文献1の補助電極のような、点火プラグ又はその周辺にマグネトロンからのマイクロ波を放射する電極つまりアンテナを備える必要がある。
このような場合に、例えば内燃機関の負荷の大きさに応じてマグネトロンの出力を高くすると、アンテナと燃焼室内壁との間で放電が生じることがある。つまり、本来、アンテナは、燃焼室内にプラズマを生成するための高周波電界を形成するものである。そのようなアンテナにおいて、点火プラグに先立って放電が生じた場合、意図しないタイミングで混合気に着火する可能性が高くなる。したがって、本来の点火時期における着火及び燃焼とは異なるために、必要なトルクを得ることができなくなる可能性が生じた。
そこで本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
すなわち、本願の請求項1に係る発明の火花点火式内燃機関の制御方法は、燃焼室内に電界を生成する電界生成手段により生成される電界と点火プラグによる火花放電と反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の制御方法であって、電界生成手段により生成される電界を、火花放電する際に点火プラグにより生成される電界より弱く、かつ燃焼室内への放電不能な強度に設定することを特徴とする。
このような構成によれば、電界生成手段により生成される電界は、点火プラグにより生成される電界の強度より低く、かつ燃焼室内への放電が不能な強度であるので、電界を形成している間において、点火プラグの火花放電以外に放電は生じない。したがって、圧縮された混合気が、点火時期以外のタイミングで不用意に着火することが抑制される。
電界を生成する電界生成手段としては、各種の周波数の電磁波を発生させる電磁波発生装置、燃焼室内に配置される一対の電極に交流電圧を印加する交流電圧発生装置、及び同じく一対の電極に脈流電圧を印加する脈流電圧発生装置などが挙げられる。
電磁波発生装置が発生する電磁波としては、マイクロ波及び各種無線通信例えばアマチュア無線において使用される周波数を含む高周波などが挙げられる。
交流電圧発生装置が出力する交流電圧は、上述の高周波と等しい周波数のものである。
脈流電圧発生装置は、周期的に電圧が変化する直流電圧を発生させるものであればよく、その直流電圧の波形は任意であってよい。すなわち、本願における脈流電圧は、0ボルトを含む基準となる電圧から、一定周期で一定電圧まで変化するパルス電圧や、一定周期で順次増減する電圧まで変化する、例えば交流電圧を半波整流したような波形の直流電圧、さらには交流に直流バイアスをかけた直流電圧などを含むものである。この場合において、一定周期は、上述の高周波における周波数に対応するものであってよい。なお、波形は、上述したものに限定されるものではなく、正弦波、鋸歯状波、三角波などであってもよい。
又、本願の請求項2に係る発明の火花点火式内燃機関の制御方法は、レーザにより燃焼室内に生成される電界と点火プラグによる火花放電と反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の制御方法であって、レーザにより電界を生成するに際して、レーザエネルギを着火不能なレベルに設定することを特徴とする。
レーザは、出力を変更することが可能なレーザ発振装置により生成され、光ファイバを介して燃焼室内に照射するように構成されるものが挙げられる。
本発明は、以上説明したような構成であり、電界を形成するための電界生成手段を介して放電を抑制することにより、意図した点火時期で、かつ点火プラグの位置において、確実に混合気に着火し、燃焼させることができる。
本発明の実施形態の概略構成を示す構成説明図。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。 本発明の実施形態において使用できる電磁波発生装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態において使用できる交流電圧発生装置の構成を示すブロック図。 図5におけるHブリッジ回路の一例を示す回路図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に1気筒の構成を概略的に示したエンジン100は、自動車用の3気筒のものである。エンジン100の吸気系1には、図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、そのスロットルバルブ2の下流にはサージタンク3が設けられている。サージタンク3が連通するシリンダヘッド4側の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあり、この燃料噴射弁5を電子制御装置6により制御するようにしている。そして、燃焼室7の天井部分には、点火プラグ8及び後述するマイクロ波発生装置11とで燃焼室7内に電界を生成する電界生成手段を構成するアンテナ9が取り付けてある。この実施形態におけるアンテナ9は、モノポール型アンテナで、燃焼室7の天井の点火プラグ8の近傍位置に取り付けられている。点火プラグ8には、イグナイタを一体に備える点火コイル10が交換可能に取り付けられている。アンテナ9は、棒状のもので、絶縁体を介して燃焼室7の壁に取り付けられ、燃焼室7内に突出して設けられる。アンテナ9は、マイクロ波発生装置11に図示しない導波管及び同軸ケーブルを介して接続されている。また、排気系12には、図示しないマフラに至るまでの管路に三元触媒(以下、触媒13と称する)が配設され、その上流にはO2センサ14が取り付けられている。
電磁波発生装置であるマイクロ波発生装置11は、マグネトロン15とマグネトロン15を制御する制御回路16とを備えてなる。マグネトロン15が出力するマイクロ波は、導波管及び同軸ケーブルによりアンテナ9に印加される。又、制御回路16には、電子制御装置6から出力されるマイクロ波発生信号nが入力される構成で、制御回路16は、入力されるマイクロ波発生信号nに基づいてマグネトロン15が出力するマイクロ波の出力時期及び出力電力を制御するものである。
電子制御装置6は、中央演算処理装置18と、記憶装置19と、入力インターフェース20と、出力インターフェース21とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。中央演算処理装置18は、記憶装置19に格納された後述のプログラムを実行して、エンジン100の運転制御を行うものである。
そしてエンジン100の運転制御を行うために必要な情報が入力インターフェース20を介して中央演算処理装置18に入力されるとともに、中央演算処理装置18は出力インターフェース21を介して制御のための信号を燃料噴射弁5などに出力する。具体的には、入力インターフェース20には、サージタンク3内の吸入空気の圧力を検出するための吸気圧センサ22から出力される吸気圧信号a、エンジン回転数を検出するための回転数センサ23から出力される回転数信号b、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ24から出力されるIDL信号c、エンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ25から出力される水温信号d、エンジン100が吸入する新気の温度を検出するための吸気温センサ26から出力される吸気温信号e、燃焼室7から排気弁を介して排出された排気ガス中の酸素濃度を検出するためのO2センサ14から出力される電圧信号fなどが入力される。一方、出力インターフェース21からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号p、イグナイタ10に対して点火信号m及びマイクロ波発生装置11に対してマイクロ波発生信号nなどが出力されるようになっている。
電子制御装置6には、吸気圧センサ22から出力される吸気圧信号aと回転数センサ23から出力される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン100の運転状態に応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間を補正して燃料噴射弁5の開成時間、すなわちインジェクタ最終通電時間を決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵してある。
このエンジン100にあっては、始動後の通常運転状態ではマイクロ波発生装置11が発生するマイクロ波を上述した出力時期に合わせてアンテナ9から燃焼室7内に放射し、それにより生成される電界と点火プラグ8による火花放電とを反応させてプラズマを生成して、混合気に着火するように構成されている。電界は、火花放電開始とほぼ同時あるいは火花放電開始直後あるいは火花放電開始直前に生成すればよい。プラズマを生成する場合、マイクロ波がアンテナ9に印加されることにより、燃焼室7内には、点火プラグ8による火花放電に対して直交する方向に電界が形成される。なお、火花放電開始直後とは、遅くとも火花放電を構成する誘導放電の開始時が好ましい。
具体的には、点火プラグ8による火花放電が電界中でプラズマになり、当該プラズマにて混合気に着火を行うことで火炎伝播燃焼の始まりとなる火炎核が火花放電のみの点火に比べて大きくなるとともに燃焼室7内に大量のラジカルが発生することで燃焼が促進される。
これは、火花放電による電子の流れ及び火花放電によって生じたイオンやラジカルが、電界の影響を受け振動、蛇行することで行路長が長くなり、周囲の水分子や窒素分子と衝突する回数が飛躍的に増加することによるものである。イオンやラジカルの衝突を受けた水分子や窒素分子は、OHラジカルやNラジカルになると共に、イオンやラジカルの衝突を受けた周囲の気体は電離した状態、言換するとプラズマ状態となることで、飛躍的に混合気への着火領域が大きくなり、火炎伝播燃焼の始まりとなる火炎核も大きくなるものである。
この結果、火花放電と電界とが反応し発生したプラズマにより混合気に着火するため、着火領域が拡大し、点火プラグ8のみの二次元的な着火から三次元的な着火になる。したがって、初期燃焼が安定し、上述したラジカルの増加に伴って燃焼が燃焼室7内に急速に伝播し、高い燃焼速度で燃焼が拡大する。
このような構成において、エンジン100は、点火プラグ8により燃焼室7内に火花放電を形成し、アンテナ9により電界を形成して、火花放電と電界とを反応させてプラズマを生成して混合気に着火するように運転を制御されるもので、エンジン100の運転状態を検出し、検出した運転状態に応じてアンテナに供給する高周波電力を調整する制御プログラムにより、制御される。この制御プログラムにあっては、火花放電する際に点火プラグ8により形成される電界より弱く、かつアンテナ9を介しての燃焼室7内への放電不能な強度に電界の強度を設定している。この電界の強度は、マグネトロン15の出力を制御することにより、常にこの設定した電界強度を下回るように制御するものである。
以下、この内燃機関100の制御の概略手順を、図2に示すフローチャートにより説明する。
ステップS1では、エンジン100の運転状態を検出する。エンジン100の運転状態は、例えばエンジン回転数と吸気管圧力とに基づいて検出するものである。この場合、運転状態は、低回転、中回転及び高回転に対して、低負荷、中負荷及び高負荷をそれぞれ組み合わせて検出するものである。
ステップS2では、検出した運転状態に基づいてマグネトロン15の出力を決定する。マグネトロン15の出力は、エンジン100の運転状態が低回転、低負荷である場合に小さく、高回転、高負荷である場合に大きくなるように設定してある。この場合に、マグネトロン15の出力に対しては、その上限値が設定してある。すなわち、マグネトロン15の出力は、高回転、高負荷の運転状態においても、燃焼室7内に形成する電界の強度が、点火プラグ8が火花放電する際に形成される電界の強度より弱くなるように、又、電界の供給電極としてのアンテナ9と供給電極に対する接地電極である燃焼室7内壁との間での放電を不能にする強度の電界を形成するのに十分な出力に、上限値により制限されるものである。
ステップS3では、決定した出力となるようにマグネトロン15を制御する。
このように、マグネトロン15の出力は、エンジン100の運転状態に応じて制御するものであるが、その上限の出力を上限値により規制しているので、アンテナ9と燃焼室7内壁との間で放電が生じることはない。したがって、それぞれの気筒において、設定された点火時期毎に、点火プラグ8の位置において混合気に着火することができる。したがって、電界による火花放電の増幅、つまり電界と火花放電との反応により生成したプラズマにより大きくした火花放電により、良好な燃焼状態でエンジン100を運転することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
マイクロ波発生装置としては、上述のようなマグネトロンに代えて、進行波管などであってよく、さらには半導体によるマイクロ波発振回路を備えるものであってもよい。
加えて、上述の実施形態においては、モノポール型のアンテナを説明したが、ビーム型のアンテナであってもよい。
さらには、点火プラグ8の中心電極をアンテナとして機能させて、高周波給電部とするものであってもよい。この場合、高周波を一定の電圧で中心電極に継続して印加すると、中心電極の温度が過剰に上昇するため、中心電極の耐熱温度に基づいて設定する上限温度を下回るように、高周波の電圧を制御するものである。
一方、電磁波発生装置における電磁波の周波数についてはマイクロ波の周波数帯に限られるものではなく、点火プラグ8の火花放電部分に電界を生成しプラズマを生成させることが可能な周波数であればよい。したがって、電磁波発生装置としては、例えば図3に示すような構成のものが好適である。
図3に示す電磁波発生装置30は、例えば300MHzの電磁波を発振する送信機31と、送信機31の出力端に同軸ケーブル32で接続されるマッチングチューナ(又はアンテナチューナ)33と、マッチングチューナ33の出力端に不平衡ケーブル34で接続されるとともにイグナイタ35にも接続されるミキサ36とを備えている。この例にあっては、点火プラグ8の中心電極8aが電磁波を放射するアンテナとして機能するもので、したがって、ミキサ36は、マッチングチューナ33を介して送信機31が出力する電磁波を点火プラグ8の中心電極8aに印加するとともに、イグナイタ35からの点火信号を中心電極8aに印加する。ミキサ36は、送信機31からの電磁波とイグナイタ35からの点火信号を混合するものである。
この例では、送信機31からの電磁波により、中心電極8aと接地電極8bとの間に電界が生成される。生成された電界と、中心電極8aと接地電極8bとの間に発生する火花放電とが反応してプラズマが生成され、混合気に着火するものである。
以上に説明した電磁波発生装置に代えて、交流電圧発生装置を使用するものであってもよい。図4に示す交流電圧発生装置40は、車両用のバッテリ41の電圧例えば約12V(ボルト)を昇圧回路であるDC−DCコンバータ42にて300〜500Vに昇圧し、その後、図5に例示するHブリッジ回路43にて周波数が約1MHz〜500MHz、好ましくは100MHzの交流に変化させ、さらに昇圧トランス44により約4kVp‐p〜8kVp‐pに昇圧する構成である。
このような交流電圧発生装置40において、例えば点火プラグ8の中心電極8aと接地電極8bとを、電界を生成するための一対の電極とする場合、上述の電磁波発生装置30と同様に、交流電圧の出力端部となる昇圧トランス44とイグナイタと点火プラグ8との間にはミキサが配置される。そして、中心電極8aと接地電極8bとの間に高圧の交流電圧を印加することで、放電域である点火プラグ8の間隙に上記周波数帯であって極性が交互に入れ替わる電界が生成される。したがって、生成された電界と火花放電とが反応してプラズマが点火プラグ8周辺に生成され、混合気を着火するものである。なお、この一対の電極を中心電極8aと接地電極8bとで構成するものの場合に、接地電極8bに代えて、シリンダヘッド、シリンダブロックあるいはピストンで代用するものであってもよい。
一対の電極は、上述した点火プラグ8の中心電極8aと接地電極8bとを使用する以外に、点火プラグ8を挟む位置に電極を配置する構成でもよい。すなわち、所定の距離離して、対向して一対の電極を配置する。この場合に、点火プラグ8がその電極間に位置するように、一対の電極は配置する。この場合においても、電極の一方を、接地電極、シリンダヘッド、シリンダブロックあるいはピストンで代用するものであってもよい。
なお、このような交流電圧発生装置に代えて、脈流発生装置を使用するものであってもよい。つまり、一対の電極間に交流を印加する代わりに、パルス電圧などの脈流電圧を印加することにより、一対の電極間に電界を生成するものである。脈流発生装置は、交流電圧発生装置と同様に、バッテリから供給される直流をDC?DCコンバータで昇圧し、高圧の直流を所定周期で断続することにより脈流とし、その脈流を昇圧トランスにより昇圧して一対の電極に印加する構成である。脈流発生装置の場合、Hブリッジ回路に代えて周期的にオン・オフするスイッチング回路を用いる。このような脈流発生回路を使用することによっても、一対の電極間に電界を生成することができ、上述の実施形態同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
この他の実施形態においては、電界生成手段を構成する電磁波発生装置であるレーザ発振装置により、燃焼室内に電界を生成する。
レーザ発振装置は、レーザダイオードと、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)とシリンドリカルレンズを含むレンズアセンブリとを組み合わせた構成である。このレーザ発振装置は、例えばパルス発振方式で、一秒当たりのパルス数を増減することにより平均出力すなわちレーザエネルギを制御する。レーザ発振装置から出力されるレーザは、光ファイバを介して燃焼室7に送られる。この場合、光ファイバは、点火プラグのハウジングの中を通過してその先端が中心電極と接地電極との間隙に向けて取り付けられる。レーザは、火花放電に先立って、火花放電が生じる位置に照射される。
光ファイバから射出されるレーザは、電界の生成領域であり火花放電の生成領域である点火プラグ8の中心電極8aと接地電極8bとの間隙に集中するように照射される。したがって、レーザの指向性により電界を所期の位置に生成することができ、プラズマを混合気の着火に最も好適な位置に生成することができる。
このような構成において、上述の実施形態と同様にして、レーザ発振装置の出力を制御することにより、レーザにより電界を生成するに際して、レーザエネルギを着火不能なレベルに設定して、レーザを燃焼室内に照射する。すなわち、エンジン100の運転状態をエンジン回転数と吸気管圧力とに基づいて検出し、検出した運転状態に基づいてレーザ発振装置の出力を決定し、決定した出力となるようにレーザ発振装置を制御する。エンジン100の運転状態と出力との関係は、上述の実施形態と同様に、低回転、低負荷である場合はレーザ発振装置の出力を小さく、高回転、高負荷である場合は大きくするように設定してある。
レーザ発振装置のこのような出力の制御において、高回転、高負荷の運転状態において、着火不能となるように、出力に対して上限値を設定している。このようにレーザ発振装置の出力を制御することにより、それぞれの運転状態において、レーザエネルギは火花放電と反応してプラズマを生成するのに十分な電界を生成する。しかも、レーザ発振装置がレーザを圧縮された混合気に照射しても、そのレーザエネルギが着火に十分な温度にまで混合気を加熱することがないので、レーザの照射による着火は生じない。
したがって、それぞれの気筒において、設定された点火時期毎に、点火プラグ8の位置において混合気に着火することができる。その結果、電界による火花放電の増幅、つまり電界と火花放電との反応により生成したプラズマにより大きくした火花放電により、良好な燃焼状態でエンジン100を運転することができる。
なお、レーザ発振装置は、上述した構成の固体レーザ発振装置に限られるものではなく、レーザエネルギを可変する構成のよく知られたものであってよく、連続発振方式のものであってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の活用例として、ガソリンや液化天然ガスを燃料として点火プラグによる火花放電を着火に必要とする火花点火式内燃機関に活用することができる。
6…電子制御装置
7…燃焼室
8…点火プラグ
15…マグネトロン
18…中央演算処理装置
19…記憶装置
20…入力インターフェース
21…出力インターフェース
9…アンテナ

Claims (2)

  1. 燃焼室内に電界を生成する電界生成手段により生成される電界と点火プラグによる火花放電と反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の制御方法であって、
    電界生成手段により生成される電界を、火花放電する際に点火プラグにより生成される電界より弱く、かつ燃焼室内への放電不能な強度に設定する火花点火式内燃機関の制御方法。
  2. レーザにより燃焼室内に生成される電界と点火プラグによる火花放電と反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の制御方法であって、
    レーザにより電界を生成するに際して、レーザエネルギを着火不能なレベルに設定する火花点火式内燃機関の制御方法。
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