JP2010503394A - 細胞クローンの選択方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象タンパクの高い生産性を示す細胞クローンの選択の為の新規方法を提供する。
【解決手段】ある方法においてタンパクの量は細胞が最初に継代される前に計測される。他の方法においてクラスAの粒子数が立方メートルあたり100未満である無菌環境条件下でハイスループット自動化プラットホームが使用される。
【選択図】なし

Description

本発明は細胞培養の分野に関する。細胞クローンの選択方法ならびにそれにより選択された宿主細胞株の生産に関する。本発明はさらに記載されたスクリーニング方法により産生された細胞を用いたタンパクの製造方法に関する。本発明はさらに迅速なハイスループットスクリーニングの為の自動化プラットホームに関し、これはタンパク、特に治療用タンパク質、特に抗体を作り出す哺乳類細胞の最初の継代の前に、細胞クローンを選抜することを意味する。
人の治療に使用される生物製剤の市場は成長し続けており、270種の新規生物製剤が臨床試験で評価されており2003年の売り上げは300億と見積もられている(Werner 2004)。現在、哺乳類の細胞からそのヒトのタンパクを正確に加工し修飾する能力を利用して製造される生物製剤の数が増加している。真核生物、特に哺乳類細胞からの好結果で高収量な生物製剤の生産はしたがって工程に使用される組換えモノクロナール細胞株の性質が重要であり、又はそれに依存する。さらに、治療タンパクを産生する哺乳類細胞株を作製するのにかかる時間は生物製剤を病院に提供するまでに必要な時間の主な部分を占める。これらすべての特徴を考慮して、選抜から生じる細胞株の品質(特にそれらの生産性に関して)を維持している間に新規産生細胞株を可能な限り早くスクリーニングする方法を開発する緊急な必要性が存在する。
哺乳類産生細胞の作製には一般的にバイオリアクター中で成長する細胞のポピュレーションを遺伝学的に可能な限り均一なものとすることを確かなものにするためにクローニング工程が必要とされる。限界希釈法(limited dilution)はモノクロナール細胞株を樹立するために簡単でよく確立された方法である。しかしながら、クローニング懸濁細胞に使用する場合、主な注意すべき点は、本当に、単一の親細胞から発生するポピュレーションを確かなものに得るために少なくとも二度希釈段階を繰り返す必要性があることである。魅力的で信頼できる代替手段はモノクロナール哺乳類細胞株を樹立する為の、蛍光標識細胞分取法(FACS)の使用である(WO2005019442)。
一般的に使用される哺乳類の産生細胞はそれらの産生物を恒常的に培地に分泌する。培地中の組換えタンパクを検出し定量する、最も一般的な方法は、IgG型抗体の検出の為のELISA法である。ELISAは非常に高感度な検出及びタンパクの定量を提供する一方で、そのプロトコルは一般的に時間がかかり、多くの工程を含む。これらの特性により、このアッセイ形式は自動化及びハイスループットの目的ではあまり魅力的でない。哺乳類の細胞培養における組換えタンパク濃度を検出するアッセイ法としての多数のELISAに代わる代替方法が示されてきた (Baker et al., 2002)。しかしながら、それらの多くは光学的なバイオセンサー又は高速クロマトグラフィーであり、それらはいまだ細胞株の樹立の早い段階における細胞培養の上清のハイスループットスクリーニングの実現には至っていない。
一般的に、治療用タンパクを産生する新たに樹立されたモノクロナール細胞株の特性付けには、代謝パラメーター、産生物の内容量及び産生物の質を分析するために試料を上清から採取する必要がある。いくつかのアプローチにより哺乳類の細胞培養中における分析対象の試料の量及びスループットを増加させることが示されてきたがこれらの概念はクローン選抜の最初期段階、つまり細胞が初めて継代する前における前記測定を可能にはしなかった(Ltkemyer et al., 2000)。
標準的な方法は時間がかかるだけでなく細胞培養のメンテナンスに高度な努力とそれによる経費がかかっていた。
従って、対象とするタンパクを大量に発現するこの細胞クローンの選択工程を加速させる必要性があった。さらに、高度産生細胞株を樹立する工程を加速させる必要があった。
本明細書において、最初に継代する前における細胞クローンの選択の為の新規方法を記載し、それにより前記細胞クローンは大量の対象タンパクを発現する方法について記載する。さらに治療タンパクのようなタンパクを血清を含まない及び/又は既知成分(chemically defined)の培地中に産生するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞のような細胞のハイスループットスクリーニングの為の新規自動化設備を記載する。設備は好ましくは96ウェルプレートにおける1つの細胞から成長するにつれてのモノクロナール (CHO)培養におけるタンパク(抗体)内容量を検出する為の均一時間分解蛍光(homogenous time resolved fluorescence)(HTRF(登録商標))アッセイのようなアッセイを行うロボット化ステーション又は自動プラットホームと関連したFACS-ベースの、単一細胞クローニングから成る。そのような自動化されたスクリーニングプラットホームの効率的な使用の鍵として、私たちは、既知成分の無血清培地で高いクローニング効率を達成するために、さらに自家フィーダー細胞の使用について説明する。この概念は、最初期クローンスクリーニングの為の第1の自動化されたプラットホームを表し、したがって、近い将来、細胞株の樹立における増加するスループットのために必須段階として機能するだろう。
均一時間分解蛍光(「HTRF(登録商標)」)アッセイには、それらが均質で、高感度で、多目的で、再現可能で、安全で、頑強であるという利点がある。発明者らは、免疫グロブリン型抗体の検出の為の標準的な時間のかかるELISA形式を代替する為にこのアッセイ形式を採用した。発明者らは、それらの組換えタンパクの生産性のために、新たに樹立したモノクローン抗体産生細胞株の可能な限り早いスクリーニングを可能にするように新規概念を設計した。同時に、データは、この概念が自動化によりどのように前記最初期スクリーニングの許容量を広くすることができるかを示す。1つのユニットは潜在的に10-20日間で何千ものクローンをスクリーニングすることができるだろう。
この観測の観点から、ここで説明されたモノクローン抗体細胞株の生産性の為の目新しいファストトラック(fast-track)品質評価は新規生産細胞株の樹立の為の信頼できる手順を確立するのに必要である開発時間を抜本的に減少させるだろう。
単一細胞クローニング後の可能な限り速いスクリーニング工程は、初代モノクロナール細胞培養、細胞株をもたらす単細胞培養のそれらの最初の継代前の分析であり、ここでは最初期スクリーニングともいう。最終的に治療タンパクを産生する初代ストック(primary stock)としてマスターセルバンク(master cell bank:MCB)をもたらす細胞培養の親培養が存在するので、本発明の重要な必要条件は全体のスクリーニング手順の全体を通じて、継続的に無菌であることである。これは鍵となる挑戦であり、ターゲットスクリーニングのような他の目的に使用される自動化プラットホームを用いたどのハイスループット選抜も合わないか少なくとも拡張できない。特定の層流フード構造が、自動検出及び選択工程の間、無菌を保証するために実行され、立方メートルあたり100粒子未満を意味する(無菌環境の定義を参照されたい)。
本発明は従来技術から自明なものではない。
最初期 スクリーニングを意味する継代前の細胞クローン選抜の概念は特に産生宿主細胞株選抜において今まで説明されたことがない。非継代細胞は培養の頑強さに関しては非常に繊細であるので、そのような選択を継代前の細胞に適用することは、明白ではない。この段階ではバックアップの培養が存在しないので、起こりうるコンタミネーションに関して前記培養を扱う際、さらに、高度な注意を払わなければならない。そのような非継代細胞がクローンのスクリーニングに関連するパターンで対象のタンパクを産生することは完全に予測できなかった。(実施例2を参照)。驚くべきことに、このような状況下で産生されるタンパク量は、単一細胞クリーニングの後、数日後(例えば、15日間)でも十分に検出可能である。これは細胞が最初に継代する前のクローンスクリーニングを可能にするために必須の事実である。単一細胞デポジットに使用される容器、例えば96ウェルプレートは、対象のタンパクを測定する前に細胞の培養及び継代中に一般的に使用されるより大きい容器と同じ拡散特性を示さない。非継代細胞のタンパク発現特性は、細胞培養パラメーターは比較可能ではないものの、驚くべきことに、予想外にバッチ培養における細胞の特性と似ている。これは、例えば治療用タンパクを産生する為に採用される最も一般的な工程様式であるバッチ様式又はバッチ由来様式と比較して特に有利な点である。任意のクローン選択の質は、最終的な産生形式において選択中に使用された培養様式がどれほど代表的かに非常に依存する。
特に驚くべきことはバッチ培養に似たタンパク発現特性が小さい容器内、特に96ウェルのようなマルチウェル容器内で、マルチウェル容器を振盪又は回転すること又は内部の培養培地を攪拌しなくても達成することができるという事実である。
さらに、記載された最初期クローンスクリーニング概念で測定した力価曲線は、抗体のような治療用タンパクの高産生速度および収量の可能性のある新たに産生されたモノクロナール産生細胞株を予測することができる(概念の証明)ことが示される(実施例3を参照)。記載された最初期クローンスクリーニング方法によるクローンの序列のデータは「従来の」細胞拡張、例えばMAT6 形式の種培養(seed-stock culture)後の生産性データに性格に相関する。従って、データ(図5)は記載された最初期クローンスクリーニング概念を用いて測定した力価曲線が新たに樹立された、抗体のような治療タンパクの高い産生速度と収率の為のモノクロナール産生細胞株の可能性を予測することを表す。
哺乳類細胞の培養中のサンプリング及び試料管理の自動化の概念は文献に記載されている(Ltkemeyer et al., 2002)。しかしながら、これらの概念のうち初代モノクロナール細胞培養をそれらの組換えタンパクの生産性についてスクリーニングを可能にしたものはない。モノクロナール細胞は最初の継代前に少量中で一般的に培養する必要がある(例えば500μl、300μl又は好ましくは200μl)なぜなら細胞が生き残る為にそれら自身を培地に順応させる必要があるからである。これらの新規モノクロナール培養に関する確実なデータを得るために、培地の製品の特定の濃度は、少なくとも異なる3つの時点で定量化される必要がある。哺乳類細胞培養にとってこれらの時間は少なくとも24時間離れている必要がある。細胞培養に対するネガティブな影響を避けるため、時点あたりの試料体積は最初の培養体積の2.5% (v/v)を超えるべきではない。従って、そのような培養からの試料採取の為の厳しい要件として少量(<20μl、<10μl、<5μl好ましくは0.2〜5μl、最も好ましくは0.5〜2 μl)であること及び産生物の検出について高感度(IgG型抗体については少なくとも1mg/l)であることに制限されることである。好ましい検出範囲は1〜20mg/l又は1〜10mg/lである。高品質な選択工程のために必要な精度を達成するそのような少量の取り扱いはロボットピペッティングプラットフォームの使用を必要する。
HTRF(登録商標)アッセイは技術分野において公知である。それらは均質で、高感度で、多目的で、再現可能で、安全で、頑強であり、近年人気を獲得してきた。HTRF(登録商標)アッセイ形式のほとんどの現在の適用は薬物スクリーニングの分野におけるものである(Mellorら1998)。 (www.htrfassays.com)
しかしながら、HTRF(登録商標)アッセイに関するいかなる先行文献も例えば組み替えタンパクのようなタンパクの産生宿主細胞株のスクリーニング又は細胞クローンの選択方法における適用は示唆していない。
(図1)
A) 細胞クローンの選択の標準的な方法の概要
B) 細胞株の開発における最初期クローンスクリーニングの為のFACS及びロボットユニットの統合の概要:
FACSによりデポジットされた単一細胞が96ウェル内で細胞群に成長する間に新規モノクロナール細胞株の生産性の為の可能な限り最も早期のスクリーンが行われる。この概念は自動化 96ウェルインキュベーターの自動化力価測定を規則正しい間隔で行う無菌ユニットへの統合を必要とする。
(図2)96ウェル及び384ウェルアッセイ形式における抗体濃度のELISA及びHTRF(登録商標)ベース測定の比較:
IgG型抗体を産生するCHO DG44 モノクロナール細胞株は既知組成である無血清培地内で96ウェルプレートで培養される。上清を収集し、培地中の抗体濃度を、96ウェル形式におけるサンドイッチ型抗IgG ELISAにより、同時に96ウェル及び384ウェルアッセイ形式におけるHTRFにより測定する。ELISA及びHTRF(登録商標)形式において使用する2つの抗体は同じ供給源由来である。
(図3)HTRF(登録商標)ベース力価測定の為の自動化プラットホームの為の概念の概要:
単一細胞を含む96ウェルプレートをFACSユニットから自動化インキュベーターへ移動する。ソフトウェアが単一のプレートのインキュベーターからエアロックを介した無菌環境への移動をスケジュールする。細胞がインキュベーターに戻される間に培養体積の2.5% (v/v)未満の試料を各上清から取り除き、ピペッティングユニットで希釈する。ピペッティングユニットは次に試料及びHTRF(登録商標)試薬を384ウェルプレート内で混合し、それをインキュベートのために貯蔵ホテル(storage hotel)に移動する。2時間後にプレートを665 nm及び620 nmにおける測定のために読み取り装置に移動する。試料の追跡はバーコードプレート及びバーコードリーダーで保証する。
(図4)インキュベーター内での成長の間のクローンの可能な限り速いスクリーニング。
CHO細胞クローンの自動化HTRF(登録商標)ベース最初期スクリーニングによって得られた力価曲線:
IgG4型治療用抗体を発現する安定なCHO細胞プールはFACSによって96ウェル内に単一細胞デポジットした。細胞を自動化インキュベーターに移動し、自動化力価測定プログラムは単一細胞スクリーニングの15日後に開始する。抗体力価は各ウェルにつき3日ごとに計測する。
(図5)自動化HTRF(登録商標)ベース最初期スクリーニングによるクローンのスクリーニング及び最初期クローンスクリーニング及びMAT6形式における種培養からの生産性データの相関。
A) IgG産生 CHOクローンを96ウェルプレートにデポジットし、HTRF(登録商標)アッセイでクローニングの10、13、15及び17日後に測定した。
IgGタイプ1治療用抗体を発現する安定なCHO細胞プールはFACSによって96ウェル内に単一細胞デポジットされた。細胞を自動化インキュベーターに移動し、自動化力価測定プログラムは単一細胞スクリーニングの10日後に開始した。抗体力価をHTRF(登録商標)スクリーニング プラットホームにより各ウェルにつき2〜3日ごとに4回測定した。
各個々の列(異なる灰色の陰影)はそれぞれモノクロナール細胞株を表す単一の96ウェルの力価曲線を表す。
B) 力価によるクローンの等級付け
続いて、クローンは単一細胞デポジションの17日後に採集し、6ウェルプレートに拡張し3継代の間に力価測定を行う。最初期クローンスクリーニング(IECS)によって選択されたクローンの力価をMAT6スケールによって得た力価と比較した。IECSにおいて高い力価を有するクローンは又MAT6スケールにおいても高力価である。
具体的には、IECSによって上位クローンとして同定されたクローンの5つのうち4つが続いてMAT6スケール スクリーニングによって同様に上位クローンとして同定されたものと同じである。
表のダーク/グレーで埋められたセルは首位のクローンを表す。
細胞株の選択の標準的な方法の概要及び細胞株の開発における最初期クローンスクリーニングの為のFACS及びロボットユニットの統合の概要を示す。 96ウェル及び384ウェルアッセイ形式における抗体濃度のELISA及びHTRF(登録商標)ベース測定の比較を示す。 HTRF(登録商標)ベース力価測定の為の自動化プラットホームの為の概念の概要を示す。 CHO細胞クローンの自動化HTRF(登録商標)ベース最初期スクリーニングによって得られた力価曲線を示す。 自動化HTRF(登録商標)ベース最初期スクリーニングによるクローンのスクリーニング及び最初期クローンスクリーニング及びMAT6形式における種培養からの生産性データの相関を示す。
一般的な実施態様「含む」又は「構成される」は、より特定な実施態様「から成る」を包括する。さらに、単数形及び複数形は限定した方法で使用されない。この本発明において使用される用語は、以下の意味を有する。
「最初期」という用語はモノクロナール細胞株の樹立中の時点であってモノクロナール細胞がまだ初代培養であって継代していない時点を意味する。つまり、単一の親細胞クローンをバイアルの中にいれ、そこで数回***し、まだ分割されることなくモノクロナール細胞群に変化する。「最初期」と呼ばれかつ細胞がまだ掲題されていない時期は0〜60日、好ましくは1〜60日、より好ましくは1〜30日又は5〜60日又は5〜30日又は5〜25日又は10〜25日であり、もっとも好ましくは14〜25日である。
「初代培養」という語は、例えばFACS又は限界希釈法による単一細胞デポジション直後の最初の培養工程を意味する。
「モノクロナール細胞株」は全ての細胞が単一の親細胞由来である細胞株を意味する。モノクロナール産生細胞株は、全ての細胞が単一の親細胞由来である組換えタンパクを産生する細胞株を意味する。
「自動化」は少なくとも1つの工程が手動の操作無しに行われることを意味する。連続操作がコンピュータープログラムによってスケジュールされる。
「自動化プラットホーム」は異なる装置から成るプラットホームであって工程が完全に又は半自動化されたプラットホームで行われることを意味する。
「マルチウェル」は数個の同等な培養バイアル、典型的には6、12、24、96又は384ウェルから成る細胞培養装置を意味する。
「無菌」又は「無菌環境は」クラスAの粒子数が立方メートルあたり100未満であると定義される。無菌環境は好ましくは層流フードによりつくられる。
インキュベーターは細胞、好ましくは哺乳類細胞を37℃+/- 5℃及び3〜12%、好ましくは5〜10%のCO2濃度でインキュベーションする為の容器を意味する。
インキュベーターは好ましくは細胞培養バイアルを自動化プラットホームに連続的な又は予定された提示又は移動を可能とする自動化インキュベーターである。
「蛍光共鳴エネルギー転移」(「FRET」)は2つのフルオロフォアをドナー及びアクセプターとして使用する工程を意味する。エネルギー源(例えば閃光灯又は蛍光光度計レーザー)によるドナーの励起が、もし互いに近接していればアクセプターへのエネルギー転移の引き金となる。アクセプターは特定の波長で順に発光する。
このエネルギー転移の為に, 生体分子間の分子相互作用は各パートナーを蛍光標識と結合しエネルギー転移のレベルを検出することにより評価することができる。より重要には、エネルギー転移の測定としてのアクセプター発光は結合していない複合体から結合を分離する必要なしに検出することができることである。
「蛍光共鳴エネルギー転移」 (「FRET」)は励起状態にあるフルオロフォアドナーがその励起エネルギーを、非放射能性の双極子双極子相互作用により隣接する発色団アクセプターに転移する工程である。蛍光アクセプター分子の吸収スペクトルに重なる蛍光発光スペクトルを有するドナー分子を有しているなら、それらはお互いの間で非放射性の双極子双極子相互作用によりエネルギーを交換することができる。このエネルギー転移は、ドナー蛍光のアクセプター存在下の消光及びアクセプター蛍光の発光の増加により明らかになる。エネルギー転移効率は最も重要にはドナー及びアクセプター発色団を分離する距離の6乗の逆数に比例して変化する。重要な距離はいわゆるフォスターディスタンス(Forster distance:通常10〜100Å)である。現象は、ドナーの最大吸収(励起)に対応する波長の光で、標識された試料を励起し、アクセプターの最大発光に対応する波長における放出された光の検出することにより又はアクセプターの存在、非存在下のドナーの蛍光寿命の測定によって検出することができる。エネルギー転移効率がドナー- アクセプター間隔に依存することにより、細胞成分の相互作用の研究におけるこの現象の利用の基礎が提供される。FRETが起こる為に存在する必要性がある条件は: (1)ドナーは蛍光性であり、十分に長寿命でなければならない。; (2)転移は実際のアクセプターによる光の再吸収に関与しない;及び(3)ドナー及びアクセプター発色団の間の距離は比較的近い(通常10〜50Å以内)必要がある(Herman, 1998, Fluorescence Microscopy, Bios scientific publishers, Springer, 2nd edition, page 12)。
シグナルを発生するさらなる可能性はいわゆる「生物発光エネルギー転移」(BRET)システムによってもたらされる。このシステムはArai et al., 2001, Anal, Biochem. 289 (I), 77-81に記載されている。前記BRETシステムは本発明に使用することもできその感度はFRETのものよりも高い。Arai et al.には、ウミシイタケルシフェラーゼ(Renilla luciferase: Rluc)及び高感度黄色蛍光タンパク質(enhanced yellow fluorescent protein :EYFP)を含む例が示されている。さらに、分子間エネルギー転移がウミシイタケルシフェラーゼ(Rluc)及びオワンクラゲの「緑色蛍光タンパク質」(GFP)間で示されている(Wang et al. 2002, Mol. Genet. Genomics 268(2), 160-8)。ルシフェラーゼの基質セレンテラジン(coelenterazin)の存在下、GF発光はUV励起無しで508 nmで測定できる。こうして、475 nm (ルシフェラーゼ)及び508 nm (GFP)における「二重発光」を測定することができる。さらに、Ru(ll)-Os(ll)のような系統的に改変したランタノイドにおけるドナー、アクセプター相互作用は記載されている(Hurley & Tor, 2002, J. Am. Chem. SOC. 124(44), 1323-1 3241)。分析はフォスター(Forster)型 双極子-双極子エネルギー転移の機構を示している。
「FACS」は蛍光標識細胞分取法を意味する(Herzenberg LA, Sweet RG, Herzenberg LA. Fluorescence-activated cell sorting. Sci Am 1976;234:108-117を参照のこと)。「蛍光標識細胞分取法」(「FACS」)の採用により、その正確さのためにたった1回のクローニング工程しか必要でないので工程の開発時間の有意な削減が可能になる。ここに記載する概念は、クローンがそれらの生産性のために可能な限り早い段階でスクリーンされる設備から成る。図1B は前記最初期スクリーンが、FACS-ベース単一細胞デポジション後に96ウェルで育成した細胞の培養上清の産生物力価を計測することを示す。 さらに力価測定を完全に自動化された方法で384ウェル 形式で行うことで高産生クローンの為のハイスループット初代スクリーニングを可能とする。図1Aは対して細胞クローンを選択する標準的な方法の概要を示す。
「HTRF(登録商標)」アッセイは、ドナー及びアクセプター 分子間のFRETによりシグナルを発生させる「均一時間分解蛍光測定法」である。
HTRF(登録商標)(均一時間分解蛍光測定法)はTR-FRET、つまりFRET化学現象と長い発光半減期を有するフルオロフォアの使用の組み合わせを基礎とする技術である。一方HTRF(登録商標)は他のTR-FRET産物から分離する多くの特性を有するTR-FRET化学現象を基礎とする。これらは、非常に長い半減期を有するランタニド(ユーロピウム)の使用、Eu3+のクリプテートへの結合、アッセイの安定性の増加及び消光及び試料の干渉を補正することができるレシオ測定(ratiometric measurement)の使用を付与する実体を含む。他のHTRF(登録商標)法の特徴には均一なアッセイ形式、低バックグラウンド、アッセイの小型化の容易、DMSO及びEDTAのような添加剤への耐性、偽陽性/偽陰性の少なさ、細胞ベースの機能的アッセイが含まれる。
HTRF(登録商標)アッセイにおいて、ドナーは、多環式クリプテート内にケージ化されたEu3+(Eu-クリプテート)であり、一方アクセプターは改変されたアロフィコシアニンタンパクである。ドナーが337 nmにおけるレーザーによる励起により、アクセプターに、それらが非常に近接(690 A゜ )している際に620 nmでエネルギーが転移し、ミリセカンドの長期にわたる665nmにおける発光が起こる。発光の記録における50-lsの遅延及び665-及び620-nmの発光の比を分析することが、培地及び不対のフルオロフォアからの蛍光の干渉を最小限にする。
培地中のIgG型抗体の内容量を検出するために、Eu-クリプテートをFc領域に特異的に結合し、抗体がIgG 産物に結合した際に提示される抗ヒトIgG 抗体に結合し、一方kappa 軽鎖に特異的に結合する抗ヒトIgG 抗体 は複合体を完成するためにD2 アクセプターとして標識される。
「細胞培養」という用語は細胞の成長に適した環境下で一つの容器内で培養した複数の細胞をいう。
「懸濁」培養は液体培地内で成長する可能性があり、典型的な細胞培養容器の支持表面に付着しない培養細胞の懸濁をいう。これらの細胞のうちいくつかはこのような特性を時間をかけて獲得するように改変される場合もある。
細胞培養技術における「クローニング」と言う用語は、それにより多くの細胞群から単一の細胞が選択又は分離される工程をいう。このような単一の親細胞の娘細胞は同一/遺伝的に同一である。
「ハイスループット」という用語は少なくとも12時間以内におけるタンパク濃度の250測定、好ましくは12時間以内に500測定、より好ましくは12時間以内に2000測定、最も好ましくは12時間以内に4000測定を意味する。これは使用されるマルチウェルプレートの容量、例えば、96ウェルプレートに、試料を測定する自動化プラットホームの性能速度に比例した自動化インキュベーターに収まるプレートの数をかけたものによって計算される。2台のインキュベーター又はより大きいインキュベーターを使用することでスループットはそれに応じて1日に8000測定又はそれ以上に増加する。3日間毎に測定値の時間曲線を使用し、より多くのインキュベーター容量を使用することによって、3日以内に少なくとも24000測定までスループットを増加させることができるだろう。
本発明における「宿主細胞」はハムスターの細胞のような細胞、好ましくはBHK21、BHK TK-、CHO、CHO-K1、CHO-DUKX、CHO-DUKX B1及びCHO-DG44細胞又は任意の前記細胞株の誘導/前駆細胞を意味する。とりわけ好ましくはCHO-DG44、CHO-DUKX、CHO-K1及びBHK21及びさらにより好ましくはCHO-DG44及びCHO-DUKX細胞である。本発明のさらなる実施態様において、宿主細胞はマウス骨髄腫細胞も意味し、好ましくはNS0及びSp2/0細胞又は任意の前記細胞株の誘導/前駆細胞を意味する。本発明の意味において使用することができるマウス及びハムスター細胞の例は表1にまとめられている。しかしながらこれらの細胞の誘導/前駆細胞、を含む(これらに限定されない)他のヒト、マウス、ラット、サル及び齧歯類の細胞株を含む哺乳類細胞又は酵母、昆虫、鳥類及び植物細胞を含む真核細胞(これらに限定されない)、を本発明において使用することができ、特に生物製剤タンパクの産生のために使用することができる。
表1: ハムスター及びマウスの産生細胞株
Figure 2010503394
宿主細胞は、完全に無血清条件下で及び任意でいかなる動物由来のタンパク/ペプチドを含まない培地で樹立、順応、培養されることが最も好ましい。Ham's F12 (Sigma社、ダイセンホーフェン、ドイツ)、RPMI-1640 (Sigma社)、Dulbecco's Modified Eagle's 培地(DMEM; Sigma社)、Minimal Essential 培地(MEM; Sigma社)、Iscove's Modified Dulbecco's 培地(IMDM; Sigma社)、CD-CHO (Invitrogen 社、カールスバッド、カリフォルニア)、CHO-S-Invtirogen)、無血清CHO培地(Sigma社)及びタンパク無添加CHO培地(Sigma社)のような商業的に利用可能な培地は例示的で適切な栄養溶液である。任意の培地は必要に応じて様々な化合物が添加されていてもよく、前記化合物の例としてはホルモン及び/又は他の成長因子 (インスリン、トランスフェリン、上皮成長因子、インスリン様成長因子のような)、塩(塩化ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムのような)、バッファー (HEPESのような)、ヌクレオシド(アデノシン、チミジンのような)、グルタミン、グルコース又は他の相当するエネルギー源、抗体、微量元素が挙げられる。任意の他の必須の添加物は当業者に知られた適切な濃度で含まれる。本発明において無血清培地の使用が好ましいが、適切な量の血清が添加された培地も宿主細胞の培養に使用することができる。選択可能な遺伝子を発現する遺伝子的に改変された細胞の成長及び選択のためには適切な選択試薬が培地に添加される。
「タンパク」という用語はアミノ酸残基シークエンス又はポリペプチドに互換的に使用され、任意の長さのアミノ酸ポリマーを意味する。これらの用語はまた糖鎖付加、アセチル化、リン酸化又はタンパクプロセッシング(しかしこれらに限定されない)を含む反応により翻訳後に改変されたタンパクを含む。改変又は変更、例えば他のタンパクへの変更、アミノ酸シークエンスの置換、削除又は挿入を、分子がその生物学的機能活性を維持しながらポリペプチドの構造内に行うことができる。例えば特定のアミノ酸配列置換はポリペプチド又はその基礎となる核酸コード配列において行うことができ、似た特性を有するタンパクを得ることができる。
対象タンパクをコードする対象遺伝子を有する発現ベクターは選択増幅 マーカー遺伝子を含んでいてもよい。
「選択増幅マーカー遺伝子」は通常、これらの条件下で真核細胞が成長するのに必要な酵素をコードする。例えば、選択増幅マーカー遺伝子は、トランスフェクトされた宿主細胞を選択薬剤メトトレキセート(MTX)の存在下で育成した際に増幅するDHFRをコードする。非限定的な例である表3に示した選択遺伝子も本発明の実施に使用することができる増幅マーカー遺伝子である。表3に列挙された選択増幅マーカー遺伝子については参照として組み込まれる Kaufman, Methods in Enzymology, 185:537-566 (1990)を参照されたい。従って、本明細書に記載された任意の方法で遺伝子的に改変された宿主細胞は本発明に含まれ、そのなかで選択増幅 マーカー遺伝子はジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、グルタミン合成酵素、CAD、アデノシン脱アミノ酵素、アデニレート脱アミノ酵素、UMP合成酵素、IMP 5'-脱水素酵素,キサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、HGPRTase、チミジンキナーゼ、チミジル酸合成酵素、P-糖タンパク 170、リボヌクレオチド還元酵素、アスパラギン合成酵素、アルギニノコハク酸合成酵素、オルニチン脱炭酸酵素、HMG CoA還元酵素、アセチルグルコサミン転移酵素、スレオニル-tRNA 合成酵素又はNa+K+-ATPaseの機能を有するポリペプチドをコードする。
表2: 選択増幅マーカー遺伝子
Figure 2010503394

Figure 2010503394
本発明は生物製剤ポリペプチド/タンパクの産生の為の宿主細胞の樹立に適している本発明は、高められた細胞増殖率を示している細胞による多数の異なる対象遺伝子の高収量発現に特に適している。
「対象遺伝子」、「選択されたシークエンス」又は「産生遺伝子」は本明細書において同じ意味であり、所望の生産物という用語によっても表される対象生成物又は対象タンパクをコードする任意の長さのポリヌクレオチドシークエンスをいう。選択されたシークエンスは全長又は切断型(truncated)遺伝子、融合又は標識された遺伝子であって良く、cDNA、ゲノムDNA又はDNA フラグメントであって良く、好ましくはcDNAである。それは未変型のシークエンスすなわち自然発生型であって良く、変異していても又は記載されたようにまたは別に改変されていてもよい。これらの改変には選択された宿主細胞、ヒト化または標識化(tagging)におけるコドンの使用を最適化する為のコドン最適化を含む。選択されたシークエンスは分泌、細胞質、核、膜結合又は細胞表面ポリペプチドをコードすることができる。
「対象タンパク」にはタンパク、ポリペプチドそれらの断片、ペプチドが含まれ、それら全ては選択された宿主細胞に発現することができる。所望のタンパクは例えば抗体、酵素、サイトカイン、リンホカイン、接着分子、受容体及びそれらの誘導体又は断片であって良く任意の他のポリペプチドはアゴニストとして提供することができ及び/又は治療又は診断用途を有する。所望のタンパク/ポリペプチドの例は以下に示す。
対象生産物アンチセンスRNAであっても良い。
対象タンパク又は所望のタンパクは上記の通りである。特に所望のタンパク/ポリペプチド又は対象タンパクは例えば、インシュリン、インスリン様増殖因子、hGH、tPA、インターロイキン (IL)、例えば IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17、IL-18、インターフェロン(IFN)α、IFNβ、IFNγ、IFNω又はIFNτのようなサイトカイン、TNFα及びTNFβ、TNFγのような腫瘍壊死因子 (TNF)、TRAIL; G-CSF、GM-CSF、M-CSF、MCP-1及びVEGF(これらに制限されない)。また、エリスロポエチン又は任意の他のホルモン増殖因子の生産も含まれる。本発明の方法はまた抗体またはそれらのフラグメントの生産の為に使用することができる。 前記フラグメントには例えばFab フラグメント (抗原結合性フラグメント= Fab)が含まれる。Fab フラグメントは隣接する定常領域で共に保持された両方の鎖の可変領域から成る。これらはプロテアーゼによる消化によって、例えばパパインを用いて従来の抗体から形成されるが、一方、同様のFab フラグメントは遺伝子工学により生産されても良い。さらに抗体 フラグメントはペプシンを用いたたんぱく質分解性の開裂により調製されるF(ab')2 フラグメントを含む。
遺伝子工学的方法を用いて重鎖(VH)及び軽鎖(VL)の可変領域のみからなる短縮した抗体フラグメントを産生することが可能である。これらはFvフラグメント(可変フラグメント= 可変部位のフラグメント)という。これらのFv-フラグメントは定常鎖のシステインによる2本鎖間の共有結合を有しないので、Fvフラグメントはしばしば安定化される。重鎖及び軽鎖の可変領域を、例えば10〜30アミノ酸、好ましくは15アミノ酸の短いペプチドフラグメントで連結することが有利である。このようにしてペプチドリンカーで連結したVH及びVLから成るペプチド単鎖を得る。この種の抗体タンパクは単鎖-Fv (scFv)として知られている。この種のscFv-抗体 タンパクの例は、Hustonら(1988, PNAS 16: 5879-5883)に記載された先行技術から公知である。
近年、scFvを多量体誘導体として調製する為の様々な戦略が開発されてきた。これは特に改良された薬物動態学的及び体内分布特性ならびに結合活性の増加を有する組換え 抗体を導くことを意図している。scFvの多量化を達成するために、scFvは多量化ドメインを有する融合タンパクとして調製された。多量化ドメインは例えばIgGのCH3領域又はロイシンジッパードメインのようなコイルドコイル構造 (へリックス構造)であっても良い。しかしながら、scFvのVH/VL領域間の相互作用が多量化(例えば、二重、三重及び五重特異性抗体)に使用される戦略がある。二重特異性抗体は当業者にとって二価のホモ二量体のscFv誘導体を意味する。scFv分子内のリンカーを5〜10アミノ酸に短縮することによりVH/VL鎖内の重なりが起こるホモ二量体の形成が導かれる。二重特異性抗体はさらにジスルフィド架橋を導入して安定化しても良い。先行技術からの二重特異性抗体-抗体タンパクの例はPerisic ら(1994, Structure 2: 1217-1226)に見られる。
ミニボディー(minibody)は当業者にとって二価でホモ二量体のscFv 誘導体を意味する。イムノグロブリン、好ましくは IgG、最も好ましくはIgG1のCH3領域ををヒンジ領域(例えばIgG1からも)及びリンカー領域を介してscFvに結合する二量化領域として含む融合タンパクから成る。従来技術からのミニボディー-抗体タンパクの例はHu ら(1996, Cancer Res. 56: 3055-61)に記載されている。
三重特異性抗体(triabody)は当業者にとって三価でホモ三量体のscFv 誘導体を意味する(Kortt et al. 1997 Protein Engineering 10: 423-433) VH-VLがリンカーシークエンス無しに直接融合するScFv誘導体が三量体を形成する。
当業者には、二価、三価又は四価構造を有しscFvから誘導されるいわゆるミニ抗体も良く知られている。多量体化は二価、三価又は四価コイルドコイル構造によって行われる (Pack ら、 1993 Biotechnology 11:, 1271-1277; Lovejoy ら、 1993 Science 259: 1288-1293; Pack et al., 1995 J. Mol. Biol. 246: 28-34)。
本発明は細胞クローン選択方法であって、以下の工程
a)対象タンパクを発現している単一細胞を個々の容器の培地中に入れる工程、
b)少なくとも1日細胞を培養する工程、
c)細胞が最初の継代をする前に各容器から培養の一定分量を取り除く工程、
d)各一定分量中の対象タンパクの量を測定する工程、
e)各一定分量中のタンパク測定量に従ってクローンを選択する工程、
を特徴とする前記方法である。
好ましい実施態様はスループットが少なくとも12時間以内に250測定(タンパク濃度の)、好ましくは12時間以内に500測定より好ましくは12時間以内に2000測定、最も好ましくは少なくとも12時間以内に4000測定又は一定分量である、発明の方法である。
本発明の他の好ましい実施態様は工程c)が無菌環境、クラスAの粒子数が立方メートルあたり100未満で行われる発明の方法である。
本発明の特定の実施態様は、少なくとも1つの工程がマルチウェルプレート内で行われる方法、ならびに少なくとも工程d)がマルチウェルプレート内で行われる方法、ならびにマルチウェルプレートが96ウェルプレート又は384ウェルプレート、好ましくは 384ウェルプレートである、発明の方法である
他の好ましい実施態様は工程a)が96ウェルプレート内で行われ、工程d)が384ウェルプレート内で行われる方法から成る。
本発明のさらに好ましい実施態様はクローン/クローン培養をバッチ様力価曲線を得るのに十分な期間、好ましくは5〜15日、試料を2〜3日ごとに採取することによりモニターする発明の方法である。
本発明はさらに細胞クローンの選択方法に関し、以下の工程
a. 対象タンパクを発現している単一細胞をマルチウェル容器の培地中にデポジットする工程、
b. 誘導した細胞培養を10回継代する工程、
c. 前記マルチウェル容器を自動化インキュベーターに移動する工程、
d. 続いて前記マルチウェル容器をインキュベーターからエアロックを介してクラスAの粒子数が立方メートルあたり100未満である無菌環境に移動する工程
e. 各容器から培養の一定分量を取り除く工程、
f. 細胞がインキュベーターに戻される間に試料をピペッティングユニットを用いて希釈する工程
g. 希釈した試料とアッセイ反応液を他のマルチウェル容器内で混合する工程、
h. 工程g)のマルチウェル容器をインキュベーションのために貯蔵ホテルに移動する工程、:
i. 工程h)のマルチウェルプレートを読み取り装置に移動する工程、
j. 各容器中の対象タンパクの量を測定する工程であって、これによりスループットが少なくとも12時間以内に250測定であり、好ましくは12時間以内に500測定であり、より好ましくは12時間以内に2000測定であり、最も好ましくは4000測定又は一定分量である工程
を特徴とする、前記方法に関する。
発明の方法の好ましい実施態様は試料の追跡はバーコードプレート及びバーコードリーダーで保証されている方法である。
他の好ましい実施態様は工程b)における継代の数が0であり、工程e)が細胞が最初に継代する前に行われる方法である。
さらに好ましい実施態様は、マルチウェルプレートが96ウェルプレート又は384ウェルプレート、好ましくは384ウェルプレートである方法ならびに工程a)からe)が 96ウェルプレート内で行われ、工程g)からj)が384ウェルプレート内で行われる方法である。
さらに特定な実施態様はモノクロナール細胞の培養の為のマルチウェル容器が最大時間5分でインキュベーターから取り除かれ、工程e)においてマルチウェル容器の蓋が1分、好ましくは 0秒以内未満取り除かれる、発明の方法である。
他の好ましい実施態様は工程a)の細胞が対象タンパクを発現させるために対象遺伝子を含む発現ベクターでトランスフェクトされている、任意の発明の方法である。
特定の実施態様は、単一細胞が蛍光標識細胞分取法 (FACS)又は限界希釈法を用いて産生される任意の発明の方法である。
他の特定の実施態様は第1の方法の工程b)の培養時間及び第2の方法の工程b)における1つの継代から次までの時間が1〜60日又は1〜30日又は5〜60日又は5〜30日又は10〜60日又は10〜30日又は5〜30日又は5〜25日又は好ましくは4〜25日である、任意の方法である。
好ましい実施態様は、第1の方法の工程c)における一定分量及び第2の方法の工程e)の一定分量が細胞培養上清からである、任意の発明の方法である。
他の好ましい実施態様は、一定分量が<20μl、<10μl、<5μl好ましくは0.2〜5 μl、最も好ましくは0.5〜2μlの体積である、任意の発明の方法である。
他の好ましい実施態様は一定分量が細胞培養体積の2.5%(v/v)未満であり、タンパク測定の検出感度が少なくとも1mg/lである任意の発明の方法である。
さらに好ましい実施態様は一定分量が細胞培養体積の2.5%(v/v)未満であり、測定の範囲が1〜20mg/l又は1〜10mg/lである任意の発明の方法である。
好ましい実施態様は工程a)における細胞培養培地が500μl、300μl又は好ましくは200μlの体積である、任意の発明の方法である。
他の好ましい実施態様は測定工程が酵素免疫測定法(enzyme linked immuno-sorbent assay :ELISA)又は好ましくは均一時間分解蛍光測定法(homogeneous time-resolved fluorometry assay :HTRF)、好ましくはHTRF及び特に好ましくはHTRFアッセイが
a. IgG型抗体のFc部分及び
b. IgG型抗体の軽鎖
に対する抗体の検出を含む方法によって行われる任意の発明の方法である。
特定の好ましい実施態様は、抗体の検出が抗 h IgG (Fc)とユーロピウムクリプテートドナーの複合体及び抗 h κ 軽鎖とD2 アクセプターの複合体による任意の発明の方法である。
他の好ましい実施態様は、培地が無血清及び/又は動物性成分無添加及び/又はタンパク無添加及び/又は既知組成である任意の発明の方法である。
他の特に好ましい実施態様は、細胞が懸濁培養中で育成される任意の発明の方法である。
さらに特定の好ましい実施態様は選択されたクローンが多量の対象タンパクを発現すると測定された細胞の上位30%、好ましくは上位20%及び最も好ましくは上位10%である、任意の発明の方法である。
任意の発明の方法の他の好ましい実施態様はマルチウェル容器を振盪又は回転又は内部の培地を攪拌することなしに行う方法である。
他の好ましい実施態様は自家フィーダー細胞を使用することをさらに特徴とする任意の発明の方法である。好ましくは、デポジットした細胞がCH-又はBHK-細胞である場合に使用されるフィーダー細胞がハムスター細胞であり、デポジットした細胞がNSO細胞である場合に、マウス骨髄腫細胞がフィーダー細胞として使用される方法である。より好ましくは、デポジットした細胞が1mLの培地あたり100〜200.000個のフィーダー細胞の存在下育成される方法である。
他の好ましい実施態様は、対象タンパクが治療用タンパクである、好ましくはタンパクが抗体、特に治療用抗体である、任意の発明の方法である。
他の特定の実施態様は、デポジットした細胞がハムスター細胞、例えばCHO又はBHK細胞である、またはデポジットした細胞がマウス骨髄腫細胞、例えばNSO細胞である任意の発明の方法である。
本発明はさらに、任意の上記の細胞クローンを選択する方法を用いて細胞株の樹立におけるスループットを増加させる方法に関する。
本発明は真核細胞、例えば哺乳類細胞における、無血清培養条件化でタンパクを産生する方法に関し、以下の工程:
a. 対象タンパクをコードする対象遺伝子を含む真核細胞を産生する工程、
b. 細胞の増殖を許容する無血清条件化での細胞の培養工程
c. 単一細胞を96ウェルプレートのようなマルチウェル容器へデポジットする工程
d. 前記単一細胞の培養であって、任意に自家フィーダー細胞の存在下の前記培養工程
e. 前述の任意の1つの発明の方法によるクローン細胞のスクリーニング工程
f. 多量の対象タンパクを発現すると測定された細胞の上位30%、好ましくは上位20%及び最も好ましくは上位10%の選択細胞を培養する工程
g. 例えば細胞を上清から分離することによる対象タンパクの収集工程及び
h. 対象タンパクの精製工程
に従うこと特徴とする、前記方法に関する。
好ましい実施態様は対象タンパクが組換え タンパク、好ましくは治療タンパク、より好ましくは抗体である方法である。
本発明はさらに記載された方法のうち任意の1つの方法によるタンパク産物に関する。
本発明はさらに記載された方法のうち任意の1つの方法を用いた産生宿主細胞株を選択する方法に関する。
本発明はさらに記載された方法のうち任意の1つの方法により選択された産生宿主細胞株に関する。
特定の実施態様は、宿主細胞が真核細胞であり、特に哺乳類細胞であり、好ましくは宿主細胞がハムスター又はマウス骨髄腫細胞であり、特にCHO-又はBHK-細胞又はNSO細胞である、産生宿主細胞株である。
本発明はさらに、記載されているような生物製剤用タンパクの製造の為の産生宿主細胞株の使用に関する。
さらに、本発明はクラスAの粒子数が立方メートルあたり100未満である無菌環境を確立するのに適し、任意の記載した発明の方法を行う自動化プラットホームに適した層流フードに関する。
本発明はさらに細胞の最初期ハイスループット スクリーニング方法に関し、
以下の工程:
a)対象タンパクを発現するように遺伝子的に改変されたトランスフェクトされた細胞
の単一細胞クローニングを行う工程
b)自動化プラットホームを用いてマルチウェルプレート方式において育成されたモノ
クロナール細胞の初代培養における前記対象タンパクを検出するのに適したタンパ
ク検出アッセイを行う工程
c)初代培養の無菌環境を維持しながら行う工程
を特徴とする、前記方法に関する。
特定の実施態様において、本発明はさらに自動化 プラットホームを用いた細胞の最初期 ハイスループット スクリーニング方法に関し、以下の工程:
a.単一細胞を含む96ウェルプレートがFACSユニットを自動化インキュベータ
ーに移動する工程
b.ソフトウェアが単一のプレートのインキュベーターからエアロックを介した
無菌環境への移動を連続敵意スケジュールする工程
c.細胞がインキュベーターに戻される間に上清がピペッティングユニットによ
り除去され希釈される工程
d.ピペッティングユニットが次に試料及びアッセイ試薬をマルチウェルプレー
ト内で混合しそれらをインキュベーションのために貯蔵ホテルに移動する工程
e.2時間後プレートを読み取り装置に移動し予想された波長において測定する
工程
f.試料の追跡はバーコードプレート及びバーコードリーダーで保証した。
が行われる前記方法に関する。
任意の発明の方法の好ましい実施態様において、自動化設備を用いて得たデータの量により上記の細胞培養条件下における各特定の細胞タイプの典型的な力価特性の作製が可能である。これらの特性は従って、外挿することができるためにクローン選択に必要な計測の数を減少させるために使用することができる。このことはまた任意の前記設備の可能な最大スループットを増加させるだろう。
採取する試料の数及び/又は選択工程の時間枠の制限を望む場合は、記載した設備によりそれらのクローンの力価ポテンシャル(titer potential)を評価するのに使用する典型的な力価特性を作製することが可能である (数学的モデル化アプローチ)。力価ポテンシャルは培養が最初の継代前に達する最終的なタンパク濃度を意味する。
力価ポテンシャルは培養が最初の継代前に達する最終的なタンパク濃度を意味する。
本発明の実行には特に指定しない限り、当該技術分野における細胞生物学、細胞培養、免疫学等の従来の技術を採用する。これらの方法は最新の文献で完全に明らかにされている。例えば、 Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989); Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology (1987, updated); Brown ed., Essential Molecular Biology, IRL Press (1991); Goeddel ed., Gene Expression Technology, Academic Press (1991); Bothwell et al. eds., Methods for Cloning and Analysis of Eukaryotic Genes, Bartlett Publ. (1990); Wu et al., eds., Recombinant DNA Methodology, Academic Press (1989); Kriegler, Gene Transfer and Expression, Stockton Press (1990); McPherson et al., PCR: A Practical Approach, IRL Press at Oxford University Press (1991); Gait ed., Oligonucleotide Synthesis (1984); Miller & Calos eds., Gene Transfer Vectors for mammalian cells (1987); Butler ed., Mammaliancell Biotechnology (1991); Pollard et al., eds., Animal Cell Culture, Humana Press (1990); Freshney et al., eds., Culture of Animal cell, Alan R. Liss (1987); Studzinski, ed., Cell Growth and Apoptosis, A Practical Approach, IRL Press at Oxford University Presss (1995); Melamed et al., eds., Flow Cytometry and Sorting, Wiley-Liss (1990); Current Protocols in Cytometry, John Wiley & Sons, Inc. (updated); Wirth & Hauser, Genetic Engineering of Animals Cell, in: Biotechnology Vol. 2, Phler ed., VCH, Weinheim 663-744; the series Methods of Enzymology (Academic Press, Inc.), and Harlow et al., eds., 抗体: A Laboratory Manual (1987)を参照されたい。
上で一般的に記載された発明は以下の実施例を参照することでより容易に理解される。実施例は単に本発明の特定の実施態様を例示する目的のために含まれるものであり、いかなる方法によっても発明の限定を意図するものではない。
実施例
材料及び方法
細胞培養
産生及び開発スケールにおいて使用する全ての細胞株は、系列の種培養として、表面通気されたT-フラスコ (Nunc社、デンマーク)でインキュベーター内(Thermo社、ドイツ)において又は空気と5% CO2の混合物を散布されたスピナーフラスコ(Wheaton社、米国)で特別に設計されたインキュベータールーム内において37℃の温度で維持した。
種培養は2〜3日毎に2E5〜3E5 細胞/mLの播種密度で継代した。細胞濃度は全ての培養において血球計数器を用いて測定した。生存率はトリパンブルー排出法で評価した。培養は、マスター、実働又は安全な細胞バンク由来であり、少なくとも無菌性、マイコプラズマ及び外来性ウィルスの存在について徹底的に試験した。全ての操作はエアーフィルターされた実験室において、現在の優良製造規範(current Good Manufacturing Practices:cGMP)に従った厳格な方法の下におこなった。全てのCHO産生細胞は中で培養され、その組成はべーリンガーインゲルハイム独占であった。
組換えタンパク(対象タンパク)を産生する細胞株はタンパクをコードするDNAを含むプラスミドをCHO細胞内に安定にトランスフェクトすることにより作製した。安定な細胞プール(ポリクロナール細胞群)は例えばSautter and Enenkel: Selection of high-producing CHO細胞 using NPT selection marker with reduced enzyme activity.Biotechnol Bioeng. 2005 Mar 5;89(5):530-8に記載されるような選択工程を適用することにより作製した。
単一細胞ソーティング
パルスプロセッシング、ソートエンハンスメントモジュール及び自動化細胞ポジションユニットを備えたFACS Vantage (Coulter EPICS ALTRA HyPerSort System))フローサイトメーター装置を分析及び細胞sortingに用いた。488 nmに調整したアルゴンレーザー(Coherent)を使用した。レーザー出力は220 mWであった。生存細胞は前方散乱光(forward scatter (FSC))対、側方散乱光(side scatter (SSC))のドットプロットに従った全ての単一細胞を含むゲートを設定することでソートした。ソートした細胞は200μlの成長培地を含む96ウェル マイクロタイタープレートにウェルあたり2個の細胞を自動化細胞でポジションユニットを用いてデポジットした。無菌ソーティングの為に、セルソーターの管状部品はシース液(sheath fluid)として1時間それぞれ以下の溶液70%エタノール、滅菌H2Oを流すことで洗浄し滅菌した。
HTRFアッセイ
HTRFアッセイはドナー及びアクセプター分子間のFRETによるシグナルを発生する均一時間分解蛍光測定法である。
ドナーは、多環式クリプテート内にケージ化されたEu3+(Eu-クリプテート)であり、一方アクセプターは改変されたアロフィコシアニンタンパクである。ドナーが337 nmにおけるレーザーによる励起により、アクセプターに、それらが非常に近接(690Å)している際に620 nmでエネルギーが転移し、ミリセカンドの長期にわたる665nmにおける発光が起こる。発光の記録における50-lsの遅延及び665-及び620-nmの発光の比を分析することが、培地及び不対のフルオロフォアからの蛍光の干渉を最小限にする。培地中のIgG型抗体の内容量を検出するために、Eu-クリプテートをFc領域に特異的に結合し、抗体がIgG 産物に結合した際に提示される抗ヒトIgG 抗体に結合し、一方κ軽鎖に特異的に結合する抗ヒトIgG 抗体は複合体を完成するためにD2アクセプターとして標識される。このアッセイ形式は培地中のIgG型抗体の検出を1 mg/lより低い濃度で可能にする。
HTRF(登録商標)アッセイは完全自動化ピペッティングプラットホームで無菌条件下行われる。単一細胞を含む96ウェルプレートはFACSユニットから自動化インキュベーターに移動される。ソフトウェアが単一のプレートのインキュベーターからエアロックを介した無菌環境への移動をスケジュールする。細胞がインキュベーターに戻される間に培養体積の2.5% (v/v)未満の試料が各上清から除去され、ピペッティングユニットにより希釈される。ピペッティングユニットは続いて試料及びHTRF(登録商標)試薬を384ウェルプレート内で混合しそれらをインキュベーションのために貯蔵ホテルに移動する。2時間後プレートを665 nm及び620 nmにおける測定のために読み取り装置に移動する。試料の追跡はバーコードプレート及びバーコードリーダーで保証した。
抗h IgG (Fc)のユーロピウムクリプテートドナーへの結合
抗体は最初にリン酸バッファー(50mM pH8)中で透析しMillipore社のBiomax チップ(30 000 M.Wで除外)を用いて1mg/mLまで濃縮する。抗体は次にN-ヒドロキシ-スクシンイミドで活性化したクリプテートと30分間、室温で、分子比15(クリプテート/抗体)で反応させた。抗体クリプテート複合体は最終的に未反応のフルオロフォアからG25スーパーファインゲルで精製した。
抗 h κ軽鎖のD2 アクセプターへの結合
抗体は最初にリン酸バッファー(50mM pH8.5)中で透析しMillipore社のBiomax チップ(30 000 M.Wで除外)を用いて1mg/mLまで濃縮する。抗体は次にN-ヒドロキシ-スクシンイミドで活性化したD2と1時間、室温で、分子比5(D2 / 抗体)で反応させた。抗体D2複合体は最終的に未反応のフルオロフォアからG25スーパーファインゲルで精製した。
実施例1:
無菌環境においてCHO細胞の培養上清中のIgG 抗体のHRTF-ベース測定を実行するロボットプラットホーム
図1Bは使用した最初期スクリーン設備の概要を示す。96ウェルで育成し、つづいてFACS-ベース 単一細胞デポジションした細胞の培養上清の生産物力価を測定した。さらに384ウェル 形式内における完全自動化方式で行う力価測定により高産生クローンの為のハイスループット初代スクリーニングが可能になった。
記載されたHTRFアッセイを従来のELISAの代わりに使用することが実行可能かどうか評価するために、いくつかのIgG産生 CHO 細胞群について抗体産生を両方のアッセイを並べて用いて評価した (図 2)。加えて現在の96ウェル 形式から384ウェル 形式に移行することでアッセイの成績に影響を与えるかについても評価した。図 2は、全ての細胞群に対し広い範囲の絶対的抗体濃度0.025〜10mg/lに渡ってこれらのアッセイ形式間の良好な相関を示している。全体的に見て、384ウェル HTRF 形式に基づくCHO細胞群の任意の生産性ベースの序列は本来のELISA 形式を採用した場合と同じ結果をもたらした。
384ウェルHTRF 形式は自動化されており、42個の、細胞クローンを含む96ウェルプレートを保持するソースインキュベーターと連結していた。最初期クローンスクリーニング プラットホームの配置は図 3に示されている。プラットホームはFreedom EVO 200 basic module (Tecan社、スイス)、Te-MO-96 3/5、Te-MO WRC及びTe-MO Refill stations (Tecan社 スイス)から成るピペッティングユニット、Ultra Evolution Reader (Tecan)、LPR240 Karussell (Liconics社)、Cytomat 2C インキュベーター(Thermo社)及びコンピューターユニット (Dell社)から成る。インキュベーターは続いて全てのプレートをエアーロックを通じて、各培養上清の試料が採取される中央のピペッティングユニットに提示する。最初の希釈工程後、全てのさらなる反応は384ウェル内で行われる。試料を4つ連続して希釈しドナー及びアクセプター溶液と共にインキュベートする。プレートは測定前に2時間インキュベートした。プラットホームは最大スループットのためにFACTSソフトウェア(Tecan社、スイス)を用いて最適化した。このスケジューリングにより42個の細胞培養源プレートからのHTRF-ベースの抗体の定量が約12時間以内で可能となった。これは、1回実行することで4000を超えるモノクロナール細胞株を抗体分泌についてスクリーンすることができる能力と解釈することができる現在のスループットはまた他のインキュベーターユニットで同じ日の内にスクリーンすることができる。3日毎に力価測定すると仮定すれば、記載された自動化スクリーニングプラットホームはさらに24000のモノクロナール細胞株の上清を同時にスクリーンするまで拡大することができる。
実施例2
IgG-4 型抗体産生のモノクロナールCHO細胞自動化最初期スクリーニング
IgG4型抗体をコードする遺伝子を既知組成の無血清培地内で育成したCHO DG44 細胞内にトランスフェクトし、ネオマイシンで選択することにより安定な細胞プールを作製した。細胞は、自家フィーダー細胞を上記のように使用することを含むFACS-ベース単一細胞クローニングに供した。単一細胞クローニングの15日後に42個のプレートを自動化インキュベーター内に移動し、最初期クローンスクリーニングプログラムを開始した。すべてのクローン培養の上清は3日毎に採取し抗体濃度は記載されたHTRFアッセイによって測定した。
図 4 は96ウェル内の単一細胞から成長した16個の代表的なクローンCHO培養 (パネル1〜16に示す)の結果を示す。ほとんどの培養について、力価曲線は単一細胞デポジション後15日あたりにおいて指数増殖期に入る(パネル4、11及び14に示されたクローンのように)ことを示す。しかしながら、いくつかの培養は抗体濃度が15日及び25日の間にすでにプラトーレベルに達するようなより速い増殖動力学(growth kinetics)を示す(クローンパネル 8及び12に示されたクローンのように)。
いくつかの培養は測定の最後の時点において初期の指数増殖期に入ったばかりである(9及び13に示したクローンのように)。
採取するタンパクの数及び/又は選択工程の時間枠の制限を望む場合は、所望の設定によりそれらのクローンの力価ポテンシャルを評価するのに使用する典型的な力価特性を作製することが可能である (数学的モデル化アプローチ)。力価ポテンシャルは培養が最初の継代前に達する最終的なタンパク濃度を意味する。
これらのデータは、どのようにこの最初期スクリーニング概念が高及び低産生クローンを素早く区別することができ、何千ものクローンをこの初代スクリーンに含むことができるかを示す。
実施例3
IgG-1型抗体産生モノクロナールCHO細胞の自動化最初期スクリーニングならびにMAT6ウェル内におけるさらなる継代培養及び最初期クローンスクリーニングとMAT6スケールにおける生産性の比較
IgG1型抗体をコードする遺伝子を既知組成の無血清培地内で育成したCHO DG44 細胞内にトランスフェクトし、安定な細胞プールをネオマイシンで選択することで作製した。細胞は、自家フィーダー細胞を上記のように使用することを含むFACS-ベース単一細胞クローニングに供した。単一細胞クローニングの10日後にプレートを自動化インキュベーター内に移動し、最初期クローンスクリーニングプログラムを開始した。すべてのクローン培養の上清は2〜3日毎に4回採取し抗体濃度は記載されたHTRFアッセイによって測定した。
クローンは単一細胞デポジションの17日後に採集し、6ウェルプレートに拡張し3継代の間に力価測定を行う。IECSにおいて高い力価を有するクローンはまたMAT6スケールにおいても高い力価を示し、両方の形式における上位クローンの5つのうち4つが同じである。図 5に示されたデータは記載された最初期クローンスクリーニング概念で測定した力価曲線は、抗体のような治療用タンパクの高産生速度および収量の可能性のある新たに産生されたモノクロナール産生細胞株を予測することを表す。
実施例4
IgG-1型抗体産生モノクロナールNS0細胞の自動化最初期スクリーニング
IgG1 型抗体をコードしている遺伝子を既知成分の無血清培地中で培養するNS0細胞にトランスフェクトし、ネオマイシン及び ピューロマイシンを用いた選択により安定な細胞プールを作製した。細胞は、材料及び方法の項に記載するようにFACS-ベース単一細胞クローニングに供した。単一細胞クローニングの15日後に42プレートを自動化インキュベーターに移動し最初期クローンスクリーニングプログラムを開始した。全てのクローン培養の上清を3日ごとに採取し、記載されたHTRFアッセイで抗体濃度を測定した。クローンはこれらのデータに従って序列化し、続いて選択したクローンを6ウェルプレートに拡張し、以前に得たデータを検証するために3継代の間、力価定量を行った。

Claims (43)

  1. 細胞クローンの選択方法であって、以下の工程
    a. 対象タンパクを発現している単一細胞を個々の容器の培地中にデポジットする工程、
    b. 少なくとも1日細胞を培養する工程、
    c. 細胞が最初の継代をする前に各容器から培養の一定分量を取り除く工程、
    d. 各一定分量中の対象タンパクの量を測定する工程、
    e. 一定分量中のタンパク測定量に従ってクローンを選択する工程、
    によることを特徴とする前記細胞クローンの選択方法。
  2. スループットが少なくとも12時間以内に250測定であり、好ましくは12時間以内に500測定であり、より好ましくは12時間以内に2000測定であり、最も好ましくは4000測定である、請求項1記載の方法。
  3. 工程c)がクラスAの粒子数が立方メートルあたり100未満である無菌環境下で行われる、請求項1又は2記載の方法。
  4. 少なくとも1つの工程がマルチウェルプレート内で行われる、請求項1〜3いずれか1項記載の方法。
  5. 少なくとも工程d)がマルチウェルプレート内で行われる、請求項4記載の方法。
  6. マルチウェルプレートが96ウェルプレート又は384ウェルプレートであり、好ましくは384ウェルプレートである、請求項4又は5記載の方法。
  7. 工程a)が96ウェルプレートで行われ、工程d)が384ウェルプレートで行われる、請求項4〜6いずれか1項記載の方法。
  8. 細胞クローンの選択方法であって、以下の工程
    a. 対象タンパクを発現している単一細胞をマルチウェル容器の培地中にデポジットする工程、
    b. 誘導した細胞培養を10回継代する工程、
    c. 前記マルチウェル容器をインキュベーターに移動する工程、
    d. 続いて前記マルチウェル容器をインキュベーターからエアロックを介してクラスAの粒子数が立方メートルあたり100未満である無菌環境に移動する工程
    e. 各容器から培養の一定分量を取り除く工程、
    f. 細胞がインキュベーターに戻される間に試料をピペッティングユニットを用いて希釈する工程
    g. 希釈した試料とアッセイ反応液を他のマルチウェル容器内で混合する工程、
    h. 工程g)のマルチウェル容器をインキュベーションのために貯蔵ホテルに移動する工程、
    i. 工程h)のマルチウェルプレートを読み取り装置に移動する工程、
    j. 各容器中の対象タンパクの量を測定する工程、
    k. これによりスループットが少なくとも12時間以内に250測定であり、好ましくは12時間以内に500測定であり、より好ましくは12時間以内に2000測定であり、最も好ましくは4000測定である工程、
    によることを特徴とする前記細胞クローンの選択方法。
  9. 試料追跡がバーコードプレート及びバーコードリーダーで確認される、請求項8記載の方法。
  10. 工程b)における継代の数が0であり、工程e)が細胞が最初に継代する前に行われる、請求項8又は9記載の方法。
  11. マルチウェルプレートが96ウェルプレート又は384ウェルプレート、好ましくは384ウェルプレートである、請求項8〜10いずれか1項記載の方法。
  12. 工程a)からe)が96ウェルプレート内で行われ、及び工程g)からj)が384ウェルプレートで行われる、請求項8〜11いずれか1項記載の方法
  13. 工程a)の細胞が対象タンパクを発現させるために対象遺伝子を含む発現ベクターでトランスフェクトされている、請求項1〜12いずれか1項記載の方法。
  14. 単一細胞が蛍光標識細胞分取法 (FACS)又は限界希釈法を用いて産生される請求項1〜13いずれか1項記載の方法。
  15. 請求項1の工程b)の培養時間及び請求項9の工程b)における1つの継代から次までの時間が1〜60日又は1〜30日又は5〜60日又は5〜30日又は10〜60日又は10〜30日又は5〜30日又は5〜25日又は好ましくは4〜25日である、請求項1〜14いずれか1項記載の方法。
  16. 請求項1の工程c)における一定分量及び請求項9の工程e)の一定分量が細胞培養上清からである、請求項1〜15いずれか1項記載の方法。
  17. 一定分量が<20μl、<10μl、<5μl好ましくは0.2〜5μl、最も好ましくは0.5〜2μlの体積である、請求項16記載の方法
  18. 一定分量が 細胞培養体積の2.5% (v/v)未満であり、タンパク測定の検出感度が少なくとも1mg/lである、請求項16記載の方法。
  19. 工程a)における細胞培養培地が500μl、300μl又は好ましくは200μlの体積である、請求項1〜18いずれか1項記載の方法。
  20. 測定工程が酵素免疫測定法(ELISA)又は好ましくは均一時間分解蛍光測定法(HTRF)、好ましくはHTRFによって行われる、請求項1〜19いずれか1項記載の方法。
  21. HTRFアッセイが、
    a. IgG型抗体のFc部分 及び
    b. IgG型抗体の軽鎖
    に対する抗体を検出することを含む、請求項17記載の方法
  22. 抗体の検出が抗 h IgG (Fc)とユーロピウムクリプテートドナーの複合体及び抗 h κ 軽鎖とD2 アクセプターの複合体による、請求項21記載の方法。
  23. 培地が無血清及び/又は動物性成分無添加及び/又はタンパク無添加及び/又は既知組成である、請求項1〜22いずれか1項記載の方法。
  24. 細胞が懸濁培養中で育成される、請求項1〜23いずれか1項記載の方法。
  25. 選択されたクローンが多量の対象タンパクを発現すると測定された細胞の上位30%、好ましくは上位20%及び最も好ましくは上位10%である、請求項1〜24いずれか1項記載の方法。
  26. 方法がさらに自家フィーダー細胞を使用することを特徴とする、請求項1〜25いずれか1項記載の方法。
  27. デポジットした細胞がCH-又はBHK-細胞である場合に使用されるフィーダー細胞がハムスター細胞であり、デポジットした細胞がNSO細胞である場合に、マウス骨髄腫細胞がフィーダー細胞として使用される、請求項26記載の方法。
  28. デポジットした細胞が1mLの培地あたり100〜200,000個のフィーダー細胞の存在下育成される請求項26又は27記載の方法。
  29. 対象タンパクが治療用タンパクである、請求項1〜28いずれか一項記載の方法。
  30. タンパクが抗体、特に治療用抗体である、請求項1〜29いずれか1項記載の方法。
  31. デポジットした細胞がハムスター細胞、例えばCHO又はBHK細胞である、請求項1〜30いずれか1項記載の方法。
  32. デポジットした細胞がマウス骨髄腫細胞、例えばNSO細胞である、請求項1〜30記載の方法。
  33. 請求項1〜32記載の方法を用いて細胞株の樹立におけるスループットを増加させる方法。
  34. 真核細胞、例えば哺乳類細胞における、無血清培養条件化でタンパクを産生する方法であって、以下の工程:
    a. 対象タンパクをコードする対象遺伝子を含む真核細胞を産生する工程、
    b. 細胞の増殖を許容する無血清条件化での細胞の培養工程
    c. 単一細胞を96ウェルプレートのようなマルチウェル容器へデポジットする工程
    d. 前記単一細胞の培養であって、任意に自家フィーダー細胞の存在下の前記培養工程
    e. 請求項1〜33に記載された任意の1つの方法によるクローン細胞のスクリーニング工程
    f. 多量の対象タンパクを発現すると測定された細胞の上位30%、好ましくは上位20%及び最も好ましくは上位10%の選択細胞を培養する工程
    g. 例えば細胞を上清から分離することによる対象タンパクの収集工程及び
    h. 対象タンパクの精製工程
    に従うこと特徴とする、前記方法。
  35. 対象タンパクが組換えタンパクである、請求項34記載の方法。
  36. 対象タンパクが治療用タンパクである、請求項34又は35記載の方法。
  37. 対象タンパクが抗体である、請求項34〜36いずれか1項記載の方法。
  38. 請求項34〜37いずれか1項記載の方法により産生されたタンパク産生物。
  39. 請求項1〜32いずれか1項記載の方法を用いて産生宿主細胞株を選択する方法。
  40. 請求項39記載の方法により選択された、産生宿主細胞株。
  41. 宿主細胞が真核細胞、特に哺乳類細胞である、請求項40記載の産生宿主細胞株。
  42. 宿主細胞がハムスター又はマウス骨髄腫細胞、特にCHO-又はBHK-細胞又はNSO細胞である、請求項41記載の産生宿主細胞株。
  43. 請求項40〜42いずれか1項記載の産生宿主細胞株の生物製剤用タンパクの製造の為の使用。
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