JP2010501537A - 増殖性障害の治療に有用なモルホリノピリミジン誘導体 - Google Patents

増殖性障害の治療に有用なモルホリノピリミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

式(I)
Figure 2010501537

の化合物又はその医薬的に許容される塩、それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、及び療法における、例えば癌のような増殖性疾患、特にmTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素により仲介される疾患の治療におけるそれらの使用。

Description

本発明は、モルホリノピリミジン誘導体、それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、及び療法における、例えば癌のような増殖性疾患、特にmTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素により仲介される疾患の治療におけるそれらの使用に関する。
今日、腫瘍遺伝子と腫瘍抑制遺伝子の脱調節が、例えば細胞増殖の増加又は細胞生存の増加により、悪性腫瘍の形成に寄与することは、よく理解されている。PI3K/mTORファミリーにより仲介されるシグナル伝達経路が、増殖及び生存が含まれる数多くの細胞プロセスにおいて中心的な役割を有して、これらの経路の脱調節が広範囲のヒト癌や他の疾患において原因因子になることも知られている。
マクロライド抗生物質、ラパマイシン(シロリムス)の哺乳動物の標的は、酵素のmTORである。この酵素は、プロテインキナーゼのホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ関連キナーゼ(PIKK)ファミリーに属し、これには、ATM、ATR、DNA−PK、及びhSMG−1も含まれる。mTORは、他のPIKKファミリーメンバーのように、検出可能な脂質キナーゼ活性を保有しないが、その代わりにセリン/スレオニンキナーゼとして作用する。mTORシグナル伝達についての知見の多くは、ラパマイシンの使用に基づく。ラパマイシンは、12kDaイムノフィリンFK506結合タンパク質(FKBP12)へ初めに結合して、この複合体がmTORシグナル伝達を阻害する(Tee and Blenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29-37)。mTORタンパク質は、触媒キナーゼドメイン、FKBP12−ラパマイシン結合(FRB)ドメイン、C末端近傍の推定レプレッサードメイン、及びN末端の20までのタンデム反復HEATモチーフ、並びにFRAP−ATM−TRRAP(FAT)及びFAT C末端ドメインからなる(Huang and Houghton, Current Opinion in Pharmacology, 2003, 3, 371-377)。
mTORキナーゼは、細胞増殖の主要な調節因子であり、翻訳、転写、mRNA代謝回転、タンパク安定性、アクチン細胞骨格再構成、及び自食作用が含まれる、広範囲の細胞機能を調節することが示されてきた(Jacinto and Hall, Nature Reviews Molecular and Cell Biology, 2005, 4, 117-126)。mTORキナーゼは、増殖因子(インスリン又はインスリン様増殖因子のような)や栄養素(アミノ酸及びグルコースのような)からのシグナルを統合して、細胞増殖を調節する。mTORキナーゼは、増殖因子により、PI3K−Akt経路を介して活性化される。哺乳動物細胞中のmTORキナーゼの最もよく特性決定された機能は、2つの経路を介した翻訳の調節、即ち、5’−末端オリゴピリミジン系(tract)(TOP)を担うmRNAの翻訳を高めるリボソームS6K1の活性化と、CAP依存性mRNA翻訳を可能にする4E−BP1の抑制である。
一般的には、研究者は、ラパマイシンと細胞内標的としてのmTORへのその特異性に基づいた関連ラパマイシン類似体での阻害を使用して、mTORの生理学的及び病理学的な役割を探究してきた。しかしながら、最新のデータは、ラパマイシンがmTORシグナル伝達機能に対して多様な阻害作用を表示することを示唆して、mTORキナーゼドメインの直接的な阻害は、ラパマイシンにより達成されるより実質的により広い抗癌活性を表示する可能性があることを示唆する(Edinger et al., Cancer Research, 2003, 63, 8451-8460)。この理由からすれば、mTORキナーゼ活性の強力で選択的な阻害剤は、mTORキナーゼ機能のより完全な理解を可能にして、有用な療法剤を提供するのに有用であろう。
今日、PI3K経路のようなmTORの上流の経路が癌において頻繁に活性化されていることを示すかなりの証拠がある(Vivanco and Sawyers, Nature Reviews Cancer, 2002, 2, 489-501; Bjornsti and Houghton, Nature Reviews Cancer, 2004, 4, 335-348; Inoki et al., Nature Genetics, 2005, 37, 19-24)。例えば、異なるヒト腫瘍において突然変異しているPI3K経路の要素には、増殖因子受容体の活性化変異と、、PI3K及びAktの増幅及び/又は過剰発現が含まれる。
さらに、内皮細胞増殖もmTORシグナル伝達に依存している可能性があるという証拠がある。内皮細胞増殖は、PI3K−Akt−mTORシグナル伝達経路の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)活性化により刺激される(Dancey, Expert Opinion on Investigational Drugs, 2005, 14, 313-328)。さらに、mTORキナーゼシグナル伝達は、低酸素症誘導因子−1α(HIF−1α)の発現に対する効果を介してVEGF合成を一部制御すると考えられている(Hudson et al., Molecular and Cellular Biology, 2002, 22, 7004-7014)。故に、腫瘍の血管新生は、腫瘍と間質細胞による低酸素症誘導性のVEGF合成によるものと、PI3K−Akt−mTORシグナル伝達を介した内皮の増殖及び生存のVEGF刺激による、2つのやり方でmTORキナーゼシグナル伝達に依存するのかもしれない。
上記の知見は、mTORキナーゼの薬理学的阻害剤が、癌腫及び肉腫のような固形腫瘍と白血病及びリンパ様悪性腫瘍を含んでなる様々な形態の癌の治療にとって療法的に有用であることを示唆する。特に、mTORキナーゼの阻害剤は、例えば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、及び気管支肺胞上皮癌が含まれる)及び前立腺癌と、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、並びに白血病(ALL及びCMLが含まれる)、多発性骨髄腫、及びリンパ腫の治療に療法的に有用であるはずである。
腫瘍形成に加えて、mTORキナーゼは、一群の過誤腫症候群においてある役割を果たすという証拠がある。最近の研究は、TSC1、TSC2、PTEN、及びLKB1のような腫瘍抑制タンパク質がmTORキナーゼシグナル伝達をしっかり制御することを示した。これらの腫瘍抑制タンパク質の損失は、mTORキナーゼシグナル伝達の上昇の結果として、多様な過誤腫状態をもたらす(Tee and Blenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29-37)。mTORキナーゼの調節不全との分子上の関連が確定された症候群には、ポイツ−ジェガース症候群(PJS)、カウデン病、バンナヤン−ライリー−ルバルカバ症候群(BRRS)、プロテウス症候群、レルミット−デュクロ(Lhermitte-Duclos)病、及び結節硬化症(TSC)が含まれる(Inoki et al., Nature Genetics, 2005, 37, 19-24)。これらの症候群を有する患者は、特徴的に、多数の臓器において良性の過誤腫性腫瘍を発症する。
最近の研究は、他の疾患におけるmTORキナーゼの役割を明らかにした(Easton & Houghton, Expert Opinion on Therapeutic Targets, 2004, 8, 551-564)。ラパマイシンは、抗原誘発性のT細胞、B細胞の増殖と抗体産生を阻害することによって、強力な免疫抑制薬であることが証明された(Sehgal, Transplantation Proceedings, 2003, 35, 7S-14S)ので、mTORキナーゼ阻害剤は、有用な免疫抑制薬でもあり得る。mTORのキナーゼ活性の阻害は、再狭窄の予防、即ち、血管系疾患の治療におけるステントの導入に応答した血管構造中の正常細胞の望ましくない増殖の制御にも有用であるかもしれない(Morice et al., New England Journal of Medicine, 2002, 346, 1773-1780)。さらに、ラパマイシン類似体のエベロリムスは、心臓の同種移植片脈管障害の重症度及び発症を抑えることができる(Eisen et al., New England Journal of Medicine, 2003, 349, 847-858)。mTORキナーゼ活性の上昇は、心不全の重要な危険因子として臨床的に重要であり、心筋細胞の細胞サイズの増加の結果である、心肥大症と関連づけられてきた(Tee & Blenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29-37)。従って、mTORキナーゼ阻害剤は、癌に加えて、多種多様な疾患の予防及び治療に有用であることが期待されている。
また、いくつかのこれらモルホリノピリミジン誘導体は、ホスファチジルイノシトール(PI)3−キナーゼファミリーのキナーゼに対して阻害活性を有する可能性があると考えられている。
ホスファチジルイノシトール(PI)3−キナーゼ(PI3K)は、細胞表面受容体の下流のシグナル伝達因子としても、構成的な細胞内膜とタンパク質転送経路においても機能する普遍的な脂質キナーゼである。すべてのPI3Kは、ホスホイノシチドを3−ヒドロキシ部位でリン酸化する脂質キナーゼ活性と、さほどよく特性決定されていないプロテインキナーゼ活性のある、二重特異性酵素である。ホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸[PI(3,4,5)P]、ホスファチジルイノシトール3,4−二リン酸[PI(3,4)P]、及びホスファチジルイノシトール3−モノリン酸[PI(3)P]を含んでなるPI3K触媒反応の脂質産物は、細胞増殖、接着、生存、細胞骨格再構成、及び小胞輸送に必須な経路が含まれる、多様なシグナル伝達経路のセカンドメッセンジャーを構成する。PI(3)Pは、すべての細胞に構成的に存在して、そのレベルは、アゴニスト刺激の後でも劇的に変化しない。逆に、PI(3,4)PとPI(3,4,5)Pは、通常、ほとんどの細胞で非存在であるが、それらは、アゴニスト刺激により急速に蓄積される。
PI3Kに産生される3−ホスホイノシチドセカンドメッセンジャーの下流効果は、プレクストリン相同(PH)ドメインや最近同定されたFYVE及びphoxドメインのような3−ホスホイノシチド結合ドメインを含有する標的分子により仲介される。PI3Kの十分に特性決定されたタンパク標的には、PDK1とプロテインキナーゼB(PKB)が含まれる。さらに、Btk及びItkのようなチロシンキナーゼも、PI3K活性に依存している。
脂質キナーゼのPI3Kファミリーは、その生理学的な基質特異性に従って、3つの群へ分類することができる(Vanhaesebroeck et al., Trends in Biol. Sci., 1997, 22, 267)。クラスIII PI3K酵素は、PIだけをリン酸化する。対照的に、クラスII PI3K酵素は、PIとPI4−リン酸[PI(4)P]をともにリン酸化する。クラスI PI3K酵素は、PI、PI(4)P、及びPI4,5−ビスリン酸[PI(4,5)P]をリン酸化するが、生理学的な細胞基質であると考えられているのは、PI(4,5)Pだけである。PI(4,5)Pのリン酸化は、脂質セカンドメッセンジャー、PI(3,4,5)Pを産生する。脂質キナーゼスーパーファミリーのより遠縁のメンバーは、mTOR(上記に考察した)やDNA依存性キナーゼのような、タンパク基質内のセリン/スレオニン残基をリン酸化するクラスIVキナーゼである。PI3K脂質キナーゼの中で最も研究されて理解されているのは、クラスI PI3K酵素である。
クラスI PI3Kは、p110触媒サブユニットと調節サブユニットからなるヘテロ二量体である。このファミリーは、調節パートナーと調節の機序に基づいて、クラスIa酵素とクラスIb酵素へさらに分割される。クラスIa酵素は、5つの別個の調節サブユニット(p85α、p55α、p50α、p85β、及びp55γ)と二量体化する、3つの別個の触媒サブユニット(p110α、p110β、及びp110δ)からなり、すべての触媒サブユニットは、すべての調節サブユニットと相互作用して、多様なヘテロ二量体を形成することが可能である。クラスIa PI3Kは、一般に、受容体チロシンキナーゼの増殖因子刺激(その調節サブユニットSH2ドメインの、活性化受容体又はIRS−1のようなアダプタータンパク質の特定のホスホチロシン残基との相互作用を介する)に応答して活性化される。p110αとp110βがともにすべての細胞型で構成的に発現されるのに対し、p110δの発現は、白血球集団と一部の上皮細胞に限定されている。対照的に、単一のクラスIb酵素は、p101調節サブユニットと相互作用するp110γ触媒サブユニットからなる。さらに、クラスIb酵素は、Gタンパク質共役型受容体系(GPCRs)に応答して活性化されて、その発現は、白血球と心筋細胞に限られているらしい。
今日、クラスIa PI3K酵素が、直接的又は間接的に、多種多様なヒト癌の腫瘍形成に寄与することを示すかなりの証拠がある(Vivanco and Sawyers, Nature Reviews Cancer, 2002, 2, 489-501)。例えば、p110αサブユニットは、卵巣(Shayesteh et al., Nature Genetics, 1999, 21, 99-102)や頚部(Ma et al., Oncogene, 2000, 19, 2739-2744)の腫瘍のような一部の腫瘍で増幅されている。より最近になって、p110α触媒サブユニットの触媒部位内の活性化変異が結腸直腸領域や***及び肺の腫瘍のような様々な他の腫瘍と関連づけられてきた(Samuels et al., Science, 2004, 304, 554)。卵巣や結腸の癌のような癌でも、p85α調節サブユニットにおいて腫瘍関連性の変異が確認されている(Philp et al., Cancer Research, 2001, 61, 7426-7429)。直接的な効果に加えて、クラスIa PI3Kの活性化は、例えば、受容体チロシンキナーゼ、GPCR系、又はインテグリンのリガンド依存型又はリガンド非依存型の活性化により、シグナル伝達経路の上流で起こる腫瘍形成イベントに寄与すると考えられている(Vara et al., Cancer Treatment Reviews, 2004, 30, 193-204)。そのような上流のシグナル伝達経路の例には、PI3K仲介経路の活性化をもたらす、多様な腫瘍における受容体チロシンキナーゼ、erbB2の過剰発現(Harari et al., Oncogene, 2000, 19, 6102-6114)とras腫瘍遺伝子の過剰発現(Kauffmann-Zeh et al., Nature, 1997, 385, 544-548)が含まれる。さらに、クラスIa PI3Kは、様々な下流のシグナル伝達イベントにより引き起こされる腫瘍形成に間接的に寄与する場合がある。例えば、PI(3,4,5)PのPI(4,5)Pへの戻し変換を触媒するPTEN腫瘍抑制ホスファターゼの効果の喪失は、PI(3,4,5)PのPI3K仲介性の産生の脱調節を介して、ごく広い範囲の腫瘍に関連づけられている(Simpson and Parsons, Exp. Cell Res., 2001, 264, 29-41)。さらに、他のPI3K仲介性シグナル伝達イベントの効果の増強は、例えばAktの活性化により、多様な癌へ寄与すると考えられている(Nicholson and Anderson, Cellular Signalling, 2002, 14, 381-395)。
腫瘍細胞における増殖及び生存のシグナル伝達に仲介する役割に加えて、クラスIa PI3K酵素が、腫瘍に関連した間質細胞における腫瘍形成に寄与するという証拠がある。例えば、PI3Kシグナル伝達は、VEGFのような血管新生促進因子へ応答して、内皮細胞における血管新生イベントに仲介する上で重要な役割を担うことが知られている(Abid et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 2004, 24, 294-300)。クラスI PI3K酵素は、運動や遊走にも関与している(Sawyer, Expert Opinion Investig. Drugs, 2004, 13, 1-19)ので、PI3K酵素阻害剤は、腫瘍細胞の浸潤及び転移の阻害を介して、療法上の利益を提供するはずである。さらに、クラスI PI3K酵素は、炎症性細胞の腫瘍形成促進効果に寄与する免疫細胞の調節に重要な役割を担う(Coussens and Werb, Nature, 2002, 420, 860-867)。
上記の知見は、クラスI PI3K酵素の薬理学的阻害剤が、癌腫及び肉腫のような固形腫瘍と白血病及びリンパ様悪性腫瘍を含んでなる異なる形態の癌疾患が含まれる様々な疾患の治療にとって療法的に有用であることを示唆する。特に、クラスI PI3K酵素の阻害剤は、例えば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、及び気管支肺胞癌が含まれる)、及び前立腺癌と、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、並びに白血病(ALL及びCMLが含まれる)、多発性骨髄腫、及びリンパ腫の治療に療法的に有用であるはずである。
クラスIb PI3KであるPI3Kγは、この酵素を欠くマウスにおいて最終的に実証されたように、GPCRにより活性化される。従って、PI3Kγ欠損動物に由来する好中球及びマクロファージは、プロテインチロシンキナーゼ共役型受容体を介したクラスIa PI3Kへのシグナル伝達がインタクトである一方で、様々な化学走化性の物質(IL−8、C5a、fMLP、及びMIP−1aのような)での刺激に応答してPI(3,4,5)Pを産生することができなかった(Hirsch et al., Science, 2000, 287 (5455), 1049-1053; Li et al., Science, 2002, 287 (5455), 1046-1049; Sasaki et al., Science, 2002, 287 (5455), 1040-1046)。さらに、PI3Kγ−ヌル細胞においては、PKBのPI(3,4,5)P仲介性リン酸化がこれらのGPCRリガンドにより惹起されなかった。まとめると、上記の結果は、少なくとも安定期の造血細胞では、PI3KγがGPCRにより in vivo で活性化される唯一のPI3Kアイソフォームであることを実証した。野生型及びPI3Kγ−/−マウス由来のマウス骨髄由来好中球と腹膜マクロファージについて in vitro で試験したとき、化学走化性及び接着のアッセイでは、低下したが、完全には抑制しないパフォーマンスが観測された。しかしながら、このことは、組織へのIL−8推進性の好中球浸潤の強い損害へ翻訳された(Hirsch et al., Science, 2000, 287, (5455), 1049-1053)。最近のデータは、PI3Kγを欠く細胞ではランダム遊走が損なわれなかったので、PI3Kγが、運動への機械力の産生ではなく、むしろ経路発見プロセスに関与することを示唆している(Hannigan et al., Proc. Nat. Acad. of Sciences of U.S.A., 2002, 99(6), 3603-8)。PI3Kγを呼吸疾患の病理へ結びつけるデータは、PI3Kγが内毒素誘発性の肺浸潤と急性の肺損傷をもたらす好中球の活性化の調節において中心的な役割を担うという実証よりもたらされた(Yum et al., J. Immunology, 2001, 167(11), 6601-8)。PI3Kγが白血球では高度に発現されているものの、その損失が造血に干渉するするようには見えないという事実と、PI3Kγ−ヌルマウスが生存可能であり、生殖能があるという事実は、このPI3Kアイソフォームを潜在的な薬物標的としてさらに意義付けるものである。ノックアウトマウスを用いた研究も、PI3Kγが肥満細胞活性化に必須の増幅因子であることを立証した(Laffargue et al., Immunity, 2002, 16(3), 441-451)。
このように、腫瘍形成に加えて、クラスI PI3K酵素は、他の疾患においてある役割を担うとする証拠がある(Wymann et al., Trends in Pharmacological Science, 2003, 24, 366-376)。クラスIa PI3K酵素と単一のクラスIb酵素は、ともに免疫系の細胞において重要な役割を担う(Koyasu, Nature Immunology, 2003, 4, 313-319)ので、それらは、炎症とアレルギーの適応症への療法上の標的になる。最近の報告は、PI3Kγ及びPI3Kδを欠失しているマウスが生存可能であるが、弱化した炎症及びアレルギー応答を有することを実証している(Ali et al., Nature, 2004, 431(7011), 1007-11)。PI3Kの阻害は、抗炎症効果を介して、又は直接的には心筋細胞に直接影響を及ぼすことによって、心臓血管系疾患を治療するのにも有用である(Prasad et al., Trends in Cardiovascular Medicine, 2003, 13, 206-212)。従って、クラスI PI3K酵素の阻害剤は、癌に加えて多種多様な疾患の予防及び治療に有用であることが期待される。
PI3Kとホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ関連キナーゼ(PI3KK)を阻害する、ウォルトマンニンとクエルセチン誘導体、LY294002が含まれる、いくつかの化合物が同定されている。これらの化合物は、他のキナーゼよりPI3K及びPI3KKの適度に特異的な阻害剤であるが、それらは、効力が不足して、PI3Kファミリー内での選択性をほとんど表示しない。
従って、癌、炎症性又は閉塞性の気道疾患、免疫又は心臓血管系の疾患の治療における使用にさらに有効なmTOR及び/又はPI3K阻害剤を提供することは、望ましいであろう。
当該技術分野では、モルホリノピリミジン誘導体とPI3K阻害剤が知られている。
国際特許出願WO2004/048365は、PI3K酵素阻害活性を保有して、癌の治療に有用である化合物を開示する。これらの化合物は、本発明の化合物とは、そのアリールアミノ及びヘテロアリールアミノ置換基に関して異なる、アリールアミノ及びヘテロアリールアミノ置換ピリミジンである。これらの置換基は、本発明の−XR置換基と同等ではない。癌の治療に有用なPI3K活性の阻害剤がヨーロッパ特許出願1 277 738号に開示され、それは、キナゾリン及びピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体のような4−モルホリノ置換二環系ヘテロアリール化合物と4−モルホリノ置換三環系ヘテロアリール化合物に言及するが、単環系ピリミジン誘導体には言及しない。
4−モルホリン−4−イル−6−(フェニルスルホニルメチル)−2−ピリジン−4−イル−ピリミジンや4−{6−[(フェニルスルホニル)メチル]−2−ピリジン−2−イルピリミジン−4−イル}モルホリンのようないくつかの化合物がケミカル・アブストラクトのデータベースに登録されているが、有用性は示されておらず、これらの化合物がmTOR及び/又はPI3K阻害活性、又は有用な療法特性を有することへの示唆はない。
驚くべきことに、我々は、ある種のモルホリノピリミジン誘導体が有用な療法特性を保有することを見出した。理論上の束縛に縛られたくはないが、この誘導体の療法上の有用性は、mTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素(クラスIa酵素及び/又はクラスIb酵素のような)へのその阻害活性に由来すると考えられている。PI3K/mTORファミリーにより仲介されるシグナル伝達経路は、増殖や生存が含まれる数多くの細胞プロセスにおいて中心的な役割を担うので、そしてこれらの経路の脱調節が広範囲のヒト癌や他の疾患の原因因子となるので、上記の誘導体は、療法上有用であることが期待される。特に、上記の誘導体は、抗増殖及び/又はアポトーシス特性を有することが期待され、そのことは、それらが癌のような増殖性疾患の治療に有用であることを意味する。本発明の化合物は、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患、又は心臓血管系疾患のような様々な非悪性腫瘍疾患より生じる非制御の細胞増殖を阻害することにも有用であるかもしれない。
全般に、本発明の化合物は、mTORキナーゼに対して強力な阻害活性を保有するが、該化合物は、1以上のPI3K酵素(クラスIa酵素及び/又はクラスIb酵素のような)に対しても強力な阻害活性を保有する可能性がある。
本発明の側面により、増殖性疾患の治療における医薬としての使用のための、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩を提供する[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]。
本発明の別の側面により、増殖性疾患の治療における医薬としての使用のための、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−CROHであり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]を提供する。
本発明の別の側面により、増殖性疾患の治療における医薬としての使用のための、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−CROHであり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]を提供する。
本発明の別の側面により、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]の、増殖性疾患の治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明の別の側面により、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−CROHであり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]の、増殖性疾患の治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明の別の側面により、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−CROHであり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]の、増殖性疾患の治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる側面により、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]も提供する。
本発明のさらなる側面により、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−CROHであり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]も提供する。
本発明のさらなる側面により、式(I):
Figure 2010501537
の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中、
mは、0、1、2、3又は4であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、−R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及びNRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−CROHであり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]も提供する。
式(I)のある化合物は、立体異性型で存在することが可能である。本発明には、式(I)の化合物のすべての幾何異性体及び光学異性体と、ラセミ体が含まれるその混合物が含まれると理解される。互変異性体とその混合物も、本発明の側面を形成する。溶媒和物とその混合物も、本発明の側面を形成する。例えば、式(I)の化合物の好適な溶媒和物は、例えば、ヘミ水和物、一水和物、二水和物、又は三水和物のような水和物、又はその代替量の水和物である。
本発明は、本明細書に定義されるような式(I)の化合物、並びにその塩に関する。医薬組成物に使用の塩は医薬的に許容される塩であろうが、式(I)の化合物とその医薬的に許容される塩の生成には、他の塩も有用であり得る。本発明の医薬的に許容される塩には、例えば、そのような塩を生成するのに十分に塩基性である、本明細書に定義されるような式(I)の化合物の酸付加塩を含めてよい。そのような酸付加塩には、限定されないが、フマル酸、メタンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、クエン酸、及びマレイン酸と、リン及び硫と生成される塩が含まれる。さらに、式(I)の化合物が十分に酸性である場合、塩は塩基性塩であり、例には、限定されないが、アルカリ金属(例えば、ナトリウム又はカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム又はマグネシウム)塩、又は有機アミン(例えば、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、ジベンジルアミン、又はリジンのようなアミノ酸)塩が含まれる。
式(I)の化合物は、in vivo 加水分解可能エステルとして提供してもよい。カルボキシ又はヒドロキシ基を含有する、式(I)の化合物の in vivo 加水分解可能エステルは、例えば、ヒト又は動物の体内で切断されて元の酸又はアルコールを産生する、医薬的に許容されるエステルである。そのようなエステルは、試験動物へ(例えば静脈内に)試験対象の化合物を投与して、その後で試験動物の体液を検査することによって同定することができる。
カルボキシに適した医薬的に許容されるエステルには、C1−6アルコキシメチルエステル(例えば、メトキシメチル)、C1−6アルカノイルオキシメチルエステル(例えば、ピバロイルオキシメチル)、フタリジルエステル、C3−8シクロアルコキシカルボニルオキシC1−6アルキルエステル(例えば、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル)、1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル(例えば、5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチル)、及びC1−6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル(例えば、1−メトキシカルボニルオキシエチル)が含まれ;本発明の化合物中のいずれのカルボキシ基で生成してもよい。
ヒドロキシに適した医薬的に許容されるエステルには、リン酸エステル(ホスホロアミドの環状エステルが含まれる)のような無機エステルとα−アシルオキシアルキルエーテル、並びに、エステル分解の in vivo 加水分解の結果として、元のヒドロキシ基をもたらす関連化合物が含まれる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例には、アセトキシメトキシと2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシが含まれる。ヒドロキシの in vivo 加水分解可能エステル形成基の選択物には、C1−10アルカノイル、例えば、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、置換ベンゾイル及びフェニルアセチル;C1−10アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルをもたらす)、例えば、エトキシカルボニル;ジC1−4アルキルカルバモイル及びN−(ジC1−4アルキルアミノエチル)−N−C1−4アルキルカルバモイル(カルバメートをもたらす);ジC1−4アルキルアミノアセチル及びカルボキシアセチルが含まれる。フェニルアセチル及びベンゾイル上の環置換基の例には、アミノメチル、C1−4アルキルアミノメチル、及びジ(C1−4アルキル)アミノメチル、並びに、環窒素原子よりメチレン連結基を介してベンゾイル環の3若しくは4位へ連結するモルホリノ又はピペラジノが含まれる。他の興味深い in vivo 加水分解可能エステルには、例えば、RC(O)OC1−6アルキル−CO−(ここでRは、例えば、ベンジルオキシ−C1−4アルキル、又はフェニルである)が含まれる。そのようなエステル中のフェニル基上の好適な置換基には、例えば、4−C1−4ピペラジノ−C1−4アルキル、ピペラジノ−C1−4アルキル、及びモルホリノ−C1−4アルキルが含まれる。
式(I)の化合物は、ヒト又は動物の体内で分解されて式(I)の化合物をもたらすプロドラッグの形態で投与してもよい。当該技術分野では、様々な形態のプロドラッグが知られている。そのようなプロドラッグ誘導体の例については:
a)「プロドラッグの設計(Design of Prodrugs)」H. Bundgaard 監修(エルセヴィエ、1985)、及び「酵素学の方法(Methods in Enzymology)」42巻、309-396頁、K. Widder, et al. 監修(アカデミック・プレス、1985);
b)「医薬品設計及び開発教程(A Textbook of Drug Design and Development)」Krogsgaard-Larsen and H. Bundgaard 監修、第5章「プロドラッグの設計及び応用(Design and Application of Prodrugs)」H. Bundgaard 著、113-191頁 (1991);
c)H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38 (1992);
d)H. Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285 (1988);及び
e)N. Kakeya, et al., Chem Pharm Bull, 32, 692 (1984) を参照のこと。
本明細書において、一般用語「Cp−qアルキル」には、直鎖と分岐鎖の両方のアルキル基が含まれる。しかしながら、「プロピル」のような個別アルキル基への言及は、直鎖バージョン(即ち、n−プロピル及びイソプロピル)だけに特定されて、「tert−ブチル」のような個別の分岐鎖アルキル基への言及は、分岐鎖バージョンだけに特定される。
p−qアルキルや他の用語中の接頭語Cp−q(ここでpとqは、整数である)は、該基に存在する炭素原子の範囲を示し、例えば、C1−4アルキルには、Cアルキル(メチル)、Cアルキル(エチル)、Cアルキル(n−プロピル及びイソプロピルのようなプロピル)、及びCアルキル(n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、及びtert−ブチル)が含まれる。
用語Cp−qアルコキシは、−O−Cp−qアルキル基を含む。
用語Cp−qアルカノイルは、−C(O)アルキル基を含む。
用語ハロには、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードが含まれる。
「カルボシクリル」は、3〜14の環原子を含有する、飽和、不飽和、又は一部飽和の単環系、二環系、又は三環系の環系であり、ここで環CH基は、C=O基で置き換えられてよい。「カルボシクリル」には、「アリール」、「Cp−qシクロアルキル」、及び「Cp−qシクロアルケニル」が含まれる。
「アリール」は、芳香族の単環系、二環系、又は三環系カルボシクリル環系である。
「Cp−qシクロアルケニル」は、少なくとも1つのC=C結合を含有する、不飽和又は一部飽和の単環系、二環系、又は三環系のカルボシクリル環系であり、ここで環CH基は、C=O基で置き換えられてよい。
「Cp−qシクロアルキル」は、飽和の単環系、二環系、又は三環系カルボシクリル環系であり、ここで環CH基は、C=O基で置き換えられてよい。
「ヘテロシクリル」は、1、2、3又は4の環原子が窒素、イオウ又は酸素より選択される3〜14の環原子を含有する、飽和、不飽和、又は一部飽和の単環系、二環系、又は三環系の環系であり、該環は、炭素連結でも窒素連結でもよく、ここで環窒素又はイオウ原子は、酸化されてよく、ここで環CH基は、C=O基で置き換えられてよい。「ヘテロシクリル」には、「ヘテロアリール」、「シクロヘテロアルキル」、及び「シクロヘテロアルケニル」が含まれる。
「ヘテロアリール」は、1、2、3又は4の環原子が窒素、イオウ又は酸素より選択される5〜10の環原子を特に有する、芳香族の単環系、二環系、又は三環系ヘテロシクリルであり、ここで環の窒素又はイオウは、酸化されてよい。
「シクロヘテロアルケニル」は、1、2、3又は4の環原子が窒素、イオウ又は酸素より選択される5〜10の環原子を特に有する、不飽和又は一部飽和の単環系、二環系、又は三環系ヘテロシクリル環系であり、該環は、炭素連結でも窒素連結でもよく、ここで環窒素又はイオウ原子は、酸化されてよく、ここで環CH基は、C=O基で置き換えられてよい。
「シクロヘテロアルキル」は、1、2、3又は4の環原子が窒素、イオウ又は酸素より選択される5〜10の環原子を特に有する、飽和の単環系、二環系、又は三環系の複素環式環系であり、該環は、炭素連結でも窒素連結でもよく、ここで環窒素又はイオウ原子は、酸化されてよく、ここで環CH基は、C=O基で置き換えられてよい。
本明細書は、合成語を利用して、1より多い官能基を含んでなる基について記載する場合がある。本明細書において他に記載しなければ、そのような用語は、当該技術分野で理解されているように解釈されたい。例えば、カルボシクリルCp−qアルキルは、カルボシクリルにより置換されたCp−qアルキルを含み、ヘテロシクリルCp−qアルキルは、ヘテロシクリルにより置換されたCp−qアルキルを含み、そしてビス(Cp−qアルキル)アミノは、同じでも異なってもよい2つのCp−qアルキル基により置換されたアミノを含む。
ハロCp−qアルキルは、1以上のハロ置換基、特に1、2又は3のハロ置換基により置換されたCp−qアルキル基である。同様に、ハロCp−qアルコキシのような、ハロを含有する他の一般用語は、1以上のハロ置換基、特に1、2又は3のハロ置換基を含有してよい。
ヒドロキシCp−qアルキルは、1以上のヒドロキシル置換基により、特に1、2又は3のヒドロキシ置換基により置換されたCp−qアルキル基である。同様に、ヒドロキシCp−qアルコキシのような、ヒドロキシを含有する他の一般用語は、1以上、特に1、2又は3のヒドロキシ置換基を含有してよい。
p−qアルコキシCp−qアルキルは、1以上のCp−qアルコキシ置換基、特に1、2又は3のCp−qアルコキシ置換基により置換されるCp−qアルキル基である。同様に、Cp−qアルコキシCp−qアルコキシのようなCp−qアルコキシを含有する他の一般用語は、1以上のCp−qアルコキシ置換基、特に1、2又は3のCp−qアルコキシ置換基を含有してよい。
任意選択の置換基が、「1又は2」、「1、2又は3」、又は「1、2、3又は4」の基又は置換基より選択される場合、この定義には、特定基の1つより選択されるすべての置換基(即ち、すべての置換基は同じである)、又は特定基の2以上より選択される置換基(即ち、置換基は同じでない)が含まれると理解されたい。
本発明の化合物は、コンピュータ・ソフトウェア(ACD/Name バージョン8.0)の支援により命名した。
「増殖性疾患」には、癌のような悪性腫瘍疾患、並びに、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患、又は心臓血管系疾患のような非悪性腫瘍疾患が含まれる。
あらゆるR基、又はそのような基のあらゆる部分又は置換基に適した意義には:
1−4アルキルに:メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、及びtert−ブチル;
1−6アルキルに:C1−4アルキル、ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、3−メチルブチル、及びヘキシル;
3−6シクロアルキルに:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル;
3−6シクロアルキルC1−4アルキルに:シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、及びシクロヘキシルメチル;
アリールに:フェニル、及びナフチル;
アリールC1−4アルキルに:ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、及びナフチルエチル;
カルボシクリルに:アリール、シクロヘキセニル、及びC3−6シクロアルキル;
ハロに:フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード;
1−4アルコキシに:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びイソプロポキシ;
1−6アルコキシに:C1−4アルコキシ、ペンチルオキシ、1−エチルプロポキシ、及びヘキシルオキシ;
1−6アルカノイルに:アセチル、プロパノイル、及び2−メチルプロパノイル;
ヘテロアリールに:ピリジル、イミダゾリル、キノリニル、シンノリル、ピリミジニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、フラニル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、及びベンゾチエニル;
ヘテロアリールC1−4アルキルに:ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジルメチル、ピリジルエチル、ピラジニルメチル、ピラジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピリミジニルプロピル、ピリミジニルブチル、イミダゾリルプロピル、イミダゾリルブチル、キノリニルプロピル、1,3,4−トリアゾリルプロピル、及びオキサゾリルメチル;
ヘテロシクリルに:ヘテロアリール、ピロリジニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼチジニル、モルホリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、インドリニル、ジヒドロ−2H−ピラニル、及びテトラヒドロフラニルが含まれる。
この記載に使用する用語について与えた例は、限定的ではないことに留意すべきである。
m、X、Y及びY、R、R、及びRの特別な意義は、以下の通りである。そのような意義は、本発明のあらゆる側面、又はその一部と、そして本明細書で規定する定義、特許請求項、又は態様のいずれにも関連して、適宜使用してよい。

本発明の1つの側面において、mは、0、1、2又は3である。
別の側面において、mは、0、1又は2である。
さらなる側面において、mは、0又は1である。
なお別の側面において、mが0であるときは、Rは非存在である。
なお別の側面において、mは1であり、Rはメチルである。
Y及びY
本発明の1つの側面において、YはNであり、YはCRである。
別の側面において、YはNであり、YはCHである。
なお別の側面において、YはCRであり、YはNである。
さらなる側面において、YはCH又はCFであり、YはNである。
なおさらなる側面において、YはCHであり、YはNである。

本発明の1つの側面において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基である。
別の側面において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基である。
さらなる側面において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基である。
さらなる側面において、Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、及び−S(O)CR−より選択される連結基である。
なお別の側面において、Xは、−SCR−、−S(O)CR−、及び−S(O)CR−より選択される連結基である。
別の側面において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基である。
別の側面において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−SCH−、−S(O)CH−、−S(O)CH−、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基である。
別の側面において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基である。
別の側面において、Xは、−NRCH−、−OCH−、−SCH−、−S(O)CH−、及び−S(O)CH−より選択される連結基である。
さらなる側面において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NH−、−C(O)N(CH)−、−NHC(O)−、及び−N(CH)C(O)−より選択される連結基である。
さらなる側面において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−SCH−、−S(O)CH−、−S(O)CH−、−C(O)NH−、−C(O)N(CH)−、−NHC(O)−、及び−N(CH)C(O)−より選択される連結基である。
なおさらなる側面において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基である。
なおさらなる側面において、Xは、−NHCH−、−N(CH)CH−、−OCH−、−SCH−、及び−S(O)CH−より選択される連結基である。
別の側面において、Xは、−SCH−又は−S(O)CH−である。
別の側面において、Xは、−SCH−、−SCH(CH)−、又は−SC(CH−である。
別の側面において、Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、又は−S(O)C(CH−である。
別の側面において、Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、又は−S(O)C(CH−である。
別の側面において、Xは、−S(O)CH−である。
別の側面において、Xは、−S(O)C(CH−である。

本発明の1つの側面において、Rは、C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル、アリール、C3−10シクロアルキルC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、シクロへテロアルキル、ヘテロアリール、シクロへテロアルキルC1−4アルキル、ヘテロアリールC1−4アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、及び−NRCOR10より選択される1以上の基により置換されていてもよい。
別の側面において、Rは、アダマンチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピロリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピラジニルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、及び−NRCOR10より選択される1、2又は3の置換基により置換されていてもよい。
さらなる側面において、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、及び、−CONHCHより選択される1又は2の置換基により置換されていてもよい。
なお別の側面において、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−CHCHNC(O)CH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、及び3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルより選択される基である。
なお別の側面において、Rは、メチルである。
X−R
1つの態様において、X−Rは、−C(CHOH又は−CHOHである。
1つの態様において、X−Rは、−CHOHである。

本発明の1つの側面において、Rは、カルボシクリル又はヘテロシクリルより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、Rは、カルボシクリル又はヘテロシクリルより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、Rは、5若しくは6員のカルボシクリル又はヘテロシクリルより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、Rは、5若しくは6員のカルボシクリル又はヘテロシクリルより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、Rは、6員アリールと5若しくは6員ヘテロアリールより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び、NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、Rは、6員アリールと5若しくは6員ヘテロアリールより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及びNR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
別の側面において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
別の側面において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
別の側面において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
別の側面において、Rは、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
別の側面において、Rは、−NR17SO18により置換されて、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、フェニル又はピリジルである。
別の側面において、Rは、−NHSO18により置換されて、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、フェニル又はピリジルである。
別の側面において、Rは、−NHSO18により置換されて、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよいフェニルである。
別の側面において、Rは、−NR17SO18により置換されていてもよい、フェニル又はピリジルである。
別の側面において、Rは、−NHSO18により置換されていてもよい、フェニル又はピリジルである。
別の側面において、Rは、
Figure 2010501537
[式中、AとAは、CH又はNより選択され、但し、A又はAの少なくとも1つは、CHである]である。
別の側面において、Rは、
Figure 2010501537
[式中、AとAは、CH又はNより選択され、但し、A又はAの少なくとも1つは、CHである]である。

本発明の1つの側面において、Rは、水素又はメチルである。
別の側面において、Rは、水素である。
及び
本発明の別の側面において、Xが、−NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、又は−NRS(O)−であるとき、RとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の別の側面において、Xが、−NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、又は−NRS(O)−であるとき、RとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5若しくは6員の複素環式環を形成し、ここで1の環炭素原子は、N又はOに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。

本発明の1つの側面において、Rは、水素又はメチルである。
別の側面において、Rは、水素である。
別の側面において、Rは、メチルである。

本発明の1つの側面において、Rは、水素又はメチルである。
別の側面において、Rは、水素である。
別の側面において、Rは、メチルである。

本発明の1つの側面において、Rは、水素又はメチルである。
別の側面において、Rは、水素である。
別の側面において、Rは、メチルである。

本発明の1つの側面において、Rは、水素又はハロである。
別の側面において、Rは、水素又はフルオロである。
さらなる側面において、Rは、水素である。

本発明の1つの側面において、Rは、水素、又はハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、及びビス(C1−4アルキル)アミノより選択される1、2又は3の置換基により置換されていてもよいC1−4アルキルである。
別の側面において、Rは、水素、又は1、2又は3のハロ置換基により置換されていてもよいC1−4アルキルである。
さらなる側面において、Rは、水素、メチル、又はトリフルオロメチルである。
10
本発明の1つの側面において、R10は、水素である。
11
本発明の1つの側面において、R11は、水素、又はC1−4アルキル、アリール、及びシクロへテロアルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、ヒドロキシ、及びシアノより選択される1、2又は3の基により置換されていてもよい。
別の側面において、R11は、水素、ヒドロキシ又はシアノで置換されていてもよいメチル、フェニル、又はピロリジニルである。
別の側面において、R11は、水素又はメチルである。
12
本発明の1つの側面において、R12は、水素又はメチルである。
17
本発明の1つの側面において、R17は、水素、又はC1−4アルキル、アリール、及びシクロへテロアルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、ヒドロキシ、及びシアノより選択される1、2又は3の基により置換されていてもよい。
別の側面において、R17は、水素、ヒドロキシ又はシアノで置換されていてもよいメチル、フェニル、又はピロリジニルである。
別の側面において、R17は、水素又はメチルである。
別の側面において、R17は、水素である。
18
本発明の1つの側面において、R18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、R18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ピロリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、アザインドリル、インドリル、キノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ベンゾチエニル、フェニルC1−6アルキル、ナフチルC1−6アルキル、ピロリルC1−6アルキル、イミダゾリルC1−6アルキル、イソキサゾリルC1−6アルキル、ピラゾリルC1−6アルキル、フラニルC1−6アルキル、チエニルC1−6アルキル、ピリジニルC1−6アルキル、ピリミジニルC1−6アルキル、ピリダジニルC1−6アルキル、アザインドリルC1−6アルキル、インドリルC1−6アルキル、キノリニルC1−6アルキル、ベンズイミダゾリルC1−6アルキル、ベンゾフラニルC1−6アルキル、ジベンゾフラニルC1−6アルキル、ベンゾチエニルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、R18は、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、及びピリミジニルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の1つの側面において、R18は、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、及び1H−ピラゾール−3−イルより選択される基である。
本発明の1つの側面において、R18は、水素、又はメチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、及び4−フルオロフェニルより選択される基である。
本発明の1つの側面において、式(I)の化合物の亜集合、又はその医薬的に許容される塩を提供し;
mは、0、1又は2であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−NRC(O)−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、及び−NRCOR10より選択される1以上の基により置換されていてもよい;
又は、X−Rは、−C(CHOH又は−CHOHであり;
は、アリール及びヘテロアリールより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、メチルであり;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
又は、Xが、−NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−NRC(O)−、又は−NRS(O)−であるとき、RとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5若しくは6員の複素環式環を形成し、ここで1の環炭素原子は、N又はOに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
そして
18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の別の側面において、式(I)の化合物の亜集合、又はその医薬的に許容される塩を提供し;
mは、0、1又は2であり;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基であり;
は、アダマンチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピロリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピラジニルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、及び−NRCOR10より選択される1、2又は3の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−C(CHOH又は−CHOHであり;
は、5若しくは6員のアリール及びヘテロアリールより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
それぞれのRは、存在するとき、メチルであり;
は、水素又はC1−6アルキルである;
又は、Xが−NRCH−又は−NRC(O)−であるとき、RとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5若しくは6員の複素環式環を形成し、ここで1の環炭素原子は、N又はOに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11とR12は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;そして
18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
式(I)の化合物の別の特別な群、又はその医薬的に許容される塩において:
mは、0又は1であり;
YはCHであって、YはNであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基であり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、及び−CONHCHより選択される1又は2の置換基により置換されていてもよく;
又は、−XRは、−C(CHOH又は−CHOHであり;
は、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、及びチアゾリルより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、存在するとき、メチルであり;
11とR12は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;そして
18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
式(I)の化合物のさらに特別な群、又はその医薬的に許容される塩において:
mは、1であり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基であり;
YはCHであって、YはNであり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、及び−CONHCHより選択される1又は2の置換基により置換されていてもよく;
は、−NHSO18により置換されて、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよいフェニル又はピリジルであり;
は、メチルであり;そして
18は、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、及びピリミジニルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
式(I)の化合物のさらに特別な群、又はその医薬的に許容される塩において:
mは、1であり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基であり;
YはCHであって、YはNであり;
は、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−CHCHNC(O)CH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、及び3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルより選択される基であり;
は、
Figure 2010501537
[式中、AとAは、CH又はNより選択され、但し、A又はAの少なくとも1つは、CHである;
17は、水素であり;
18は、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、及び1H−ピラゾール−3−イルより選択される基である]であり、そして
は、メチルである。
本発明の1つの側面において、式(Ia)又は(Ib):
Figure 2010501537
の化合物の亜集合、又はその医薬的に許容される塩を提供し;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR−、−NRC(O)−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
は、C1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、及び−NRCOR10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよい;
又は、X−Rは、−C(CHOH又は−CHOHであり;
は、アリール及びヘテロアリールより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、メチルであり;
とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;又は
Xが、−NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−NRC(O)−、又は−NRS(O)−であるとき、RとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5若しくは6員の複素環式環を形成し、ここで1の環炭素原子は、N又はOに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;そして
18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
本発明の別の側面において、式(Ia)又は(Ib):
Figure 2010501537
の化合物の亜集合、又はその医薬的に許容される塩を提供し;
YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
Xは、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基であり;
は、アダマンチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピロリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピラジニルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、及び−NRCOR10より選択される1、2又は3の置換基により置換されていてもよく;
又は、X−Rは、−C(CHOH又は−CHOHであり;
は、5若しくは6員のアリール及びヘテロアリールより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、メチルであり;
は、水素又はC1−6アルキルである;
又は、Xが−NRCH−又は−NRC(O)−であるとき、RとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5若しくは6員の複素環式環を形成し、ここで1の環炭素原子は、N又はOに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
11とR12は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;そして
18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
式(Ia)又は(Ib):
Figure 2010501537
の化合物の別の特別な群、又はその医薬的に許容される塩において:
YはCHであって、YはNであり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基であり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、及び−CONHCHより選択される1又は2の置換基により置換されていてもよく;
又は、−XRは、−C(CHOH又は−CHOHであり;
は、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、及びチアゾリルより選択され、該基は、−NHSO18により置換されて、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
は、メチルであり;
11とR12は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、及びビス(C1−6アルキル)アミノより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;そして
18は、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
式(Ia)又は(Ib):
Figure 2010501537
の化合物のさらに特別な群、又はその医薬的に許容される塩において:
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基であり;
YはCHであって、YはNであり;
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、及び−CONHCHより選択される1又は2の置換基により置換されていてもよく;
は、−NHSO18により置換されて、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、フェニル又はピリジルであり;
は、メチルであり;そして
18は、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、及びピリミジニルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい。
式(Ia)又は(Ib):
Figure 2010501537
の化合物のさらに特別な群、又はその医薬的に許容される塩において:
mは、1であり;
Xは、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、及び−S(O)C(CH−より選択される連結基であり;
YはCHであって、YはNであり;
は、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−CHCHNC(O)CH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、及び3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルより選択される基であり;
は、
Figure 2010501537
[式中、AとAは、CH又はNより選択され、但し、A又はAの少なくとも1つは、CHである;
17は、水素であり;そして
18は、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、及び1H−ピラゾール−3−イルより選択される基である]であり、そして
は、メチルである。
本発明の別の側面は、「実施例」のいずれか1つから選択される化合物、又は化合物の組合せ、又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明はまた、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の製造方法を提供する。
X=−S(O)CR−である式(I)の化合物は、例えば、Oxone(登録商標)を水及びエタノールの混合溶媒系において室温で使用することによって、X=SCR−である式(I)の化合物を酸化することによって製造することができる。
Figure 2010501537
X=ROCR−である式(I)の化合物は、任意選択的にトリエチルアミンのような好適な塩基とテトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒の存在下での、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(II)の化合物とRX=HOCR−である式(I)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=RNCR−である式(I)の化合物は、任意選択的にトリエチルアミンのような好適な塩基とテトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒の存在下での、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(II)の化合物とRX=HRNCR−である式(I)の化合物の反応によって;又は、NaCNBHのような好適な還元剤の存在下での、式(III)の化合物とRX=HRNCR−である式(I)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
=−S(O)CR−、−SCR−、−OCR−、−RNCR−、−S(O)CR−である式(I)の化合物は、任意選択的にトリエチルアミンのような好適な塩基とテトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒の存在下での、式(V)の化合物とLが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(IV)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=−SCR−である式(I)の化合物は、エタノールのような好適な溶媒中での、チオ尿素とLが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(IV)の化合物の反応により式(VI)の化合物を生成してから、これを引き続き、水酸化ナトリウムのような好適な塩基とN,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒の存在下に式(II)の化合物と反応させて製造することができる。
Figure 2010501537
X=−RNC(O)−である式(I)の化合物は、式:RNHのアミンと式(VII)の化合物の反応に続く、HATUのようなカップリング剤の使用又は塩化アシルへの変換のような文献に知られた方法による、該カルボン酸の好適な活性化によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=−S(O)CR−である式(I)の化合物は、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中の水素化ナトリウム又はカリウムtert−ブトキシドのような好適な塩基の存在下での、X=−S(O)CH−である式(I)の化合物の式(VIII)の化合物との連続反応に続く、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(IX)の化合物との反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=HOCR−である式(I)の化合物は、好適な溶媒における、グリニャール試薬のような式(XI)及び式(XII)の好適な有機金属試薬と式(X)の化合物の反応により製造することができる。RとRが異なる場合、式(X)の化合物のワインレブ(Weinreb)アミドへの変換と式(XI)の有機金属試薬との反応に次ぐ、後続の工程での式(XII)の有機金属試薬との反応といった、文献に知られた技術を使用することが可能であり得る。
Figure 2010501537
式(I)の化合物は、1,4−ジオキサンのような好適な溶媒中の好適な金属触媒(パラジウム又は銅のような)の存在下に、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIII)の化合物と好適な有機金属試薬(ホウ酸:RB(OH)又はホウ酸エステル:RB(OR)、等のような)より製造することができる。あるいは、Rが窒素、酸素、又はイオウ原子を介してピリミジン環へ連結する場合、式(I)の化合物は、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIII)の化合物より、N,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中の炭酸カリウムのような好適な塩基の存在下での、必要とされるアミン、アルコール、又はチオールとの反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
式(XIII)の化合物は、上記に列挙されるか、あるいは文献に知られている、酸化、アルキル化、還元アミノ化、等のような技術によって、式(XIII)の別の化合物へ変換することができると理解されよう。
=−S(O)CR−、−SCR−、−OCR−、−RNCR−、−S(O)CR−である式(XIII)の化合物は、任意選択的にトリエチルアミンのような好適な塩基とテトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒の存在下での、式(V)の化合物とLが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(XIV)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=−SCR−である式(XIII)の化合物は、エタノールのような好適な溶媒中での、チオ尿素とLが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(XIV)の化合物の反応により式(XV)の化合物を生成してから、これを引き続き、水酸化ナトリウムのような好適な塩基とN,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒の存在下に式(II)の化合物と反応させて製造することができる。
Figure 2010501537
X=−RNC(O)−である式(XIII)の化合物は、式:RNHのアミンと式(XVI)の化合物の反応に続く、HATUのようなカップリング剤の使用又は塩化アシルへの変換のような文献に知られた方法による、該カルボン酸の好適な活性化によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=−S(O)CR−である式(XIII)の化合物は、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中の水素化ナトリウム又はカリウムtert−ブトキシドのような好適な塩基の存在下での、X=−S(O)CH−である式(XIII)の化合物の式(VIII)の化合物との連続反応に続く、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(IX)の化合物との反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=HOCR−である式(XIII)の化合物は、好適な溶媒における、グリニャール試薬のような式(XI)及び式(XII)の好適な有機金属試薬と式(XVII)の化合物の反応により製造することができる。RとRが異なる場合、式(XVII)の化合物のワインレブアミドへの変換と式(XI)の有機金属試薬との反応に次ぐ、後続の工程での式(XII)の有機金属試薬との反応といった、文献に知られた技術を使用することが可能であり得る。
Figure 2010501537
式(IV)の化合物は、1,4−ジオキサンのような好適な溶媒中の好適な金属触媒(パラジウム又は銅のような)の存在下に、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)であり、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(XIV)の化合物と好適な有機金属試薬(ホウ酸:RB(OH)又はホウ酸エステル:RB(OR)、等のような)より製造することができる。あるいは、Rが窒素、酸素、又はイオウ原子を介してピリミジン環へ連結する場合、式(IV)の化合物は、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIV)の化合物より、N,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中の炭酸カリウムのような好適な塩基の存在下での、必要とされるアミン、アルコール、又はチオールとの反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
式(X)の化合物は、1,4−ジオキサンのような好適な溶媒中の好適な金属触媒(パラジウム又は銅のような)の存在下に、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)であり、Rが水素又はC1−4アルキル基である式(XVII)の化合物と好適な有機金属試薬(ホウ酸:RB(OH)又はホウ酸エステル:RB(OR)、等のような)より製造することができる。あるいは、Rが窒素、酸素、又はイオウ原子を介してピリミジン環へ連結する場合、式(X)の化合物は、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XVII)の化合物より、N,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中の炭酸カリウムのような好適な塩基の存在下での、必要とされるアミン、アルコール、又はチオールとの反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
式(XVIII)の化合物は、1,4−ジオキサンのような好適な溶媒中の好適な金属触媒(パラジウム又は銅のような)の存在下に、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIX)の化合物と好適な有機金属試薬(ホウ酸:RB(OH)又はホウ酸エステル:RB(OR)、等のような)より製造することができる。あるいは、Rが窒素、酸素、又はイオウ原子を介してピリミジン環へ連結する場合、式(XVIII)の化合物は、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIX)の化合物より、N,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中の炭酸カリウムのような好適な塩基の存在下での、必要とされるアミン、アルコール、又はチオールとの反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
式(XX)の化合物は、1,4−ジオキサンのような好適な溶媒中の好適な金属触媒(パラジウム又は銅のような)の存在下に、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XXI)の化合物と好適な有機金属試薬(ホウ酸:RB(OH)又はホウ酸エステル:RB(OR)、等のような)より製造することができる。あるいは、Rが窒素、酸素、又はイオウ原子を介してピリミジン環へ連結する場合、式(XX)の化合物は、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XXI)の化合物より、N,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中の炭酸カリウムのような好適な塩基の存在下での、必要とされるアミン、アルコール、又はチオールとの反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(I)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXII)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
式(XXII)の化合物は、上記に列挙されるか、あるいは文献に知られている、酸化、アルキル化、還元アミノ化、等のような技術によって、式(XXII)の別の化合物へ変換することができると理解されよう。
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(IV)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXIV)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)であり、Rが水素又はC1−4アルキル基である式(X)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXV)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)である式(XVIII)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXVI)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)であり、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XX)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXVII)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)であり、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIII)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXVIII)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
式(XIII)の化合物は、上記に列挙されるか、あるいは文献に知られている、酸化、アルキル化、還元アミノ化、等のような技術によって、式(XIII)の別の化合物へ変換することができると理解されよう。
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)であり、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIV)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXIX)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)であり、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)であり、Rが水素又はC1−4アルキル基である式(XVII)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXX)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)であり、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XIX)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXXI)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
が脱離基(ハロ、トシル、メシル、等のような)であり、Lが脱離基(ハロ、トシル、メシル、−SMe、−S(O)Me、等のような)である式(XXI)の化合物は、任意選択的にN,N−ジメチルホルムアミドのような好適な溶媒中のトリエチルアミンのような好適な塩基の存在下での、式(XXIII)の化合物と式(XXXII)の化合物の反応によって製造することができる。
Figure 2010501537
X=HNCH−である式(I)の化合物は、エタノールのような好適な溶媒中、水素ガスとパラジウム担持カーボンのような好適な触媒での水素化のような還元によって、式(XVIII)の化合物より製造することができる。
Figure 2010501537
X=HNC(O)−である式(I)の化合物は、例えば、水−エタノール混合物のような好適な溶媒中の水酸化ナトリウムでの加水分解によって、式(XVIII)の化合物より製造することができる。
Figure 2010501537
X=HNCR−である式(I)の化合物は、有機金属試薬(XI)及び(XII)との反応によって、式(XVIII)の化合物より製造することができる。
Figure 2010501537
X=HNCH−である式(XIII)の化合物は、エタノールのような好適な溶媒中、水素ガスとパラジウム担持カーボンのような好適な触媒での水素化のような還元によって、式(XIX)の化合物より製造することができる。
Figure 2010501537
X=HNC(O)−である式(XIII)の化合物は、例えば、水−エタノール混合物のような好適な溶媒中の水酸化ナトリウムでの加水分解によって、式(XIX)の化合物より製造することができる。
Figure 2010501537
X=HNCR−である式(XIII)の化合物は、有機金属試薬(XI)及び(XII)との反応によって、式(XIX)の化合物より製造することができる。
Figure 2010501537
基は、はじめは炭素環式又は複素環式アミン(窒素で保護してもよく、そのような保護基には、限定しないが、ニトロ、tert−ブトキシ、カルバメート、等が含まれる)としてどの段階でも導入して、合成中の後続の段階で(適正な脱保護化の後で)、好適な塩基の存在下での塩化スルホニル(又は他の好適に活性化された種)との反応、又は文献に知られているスルホンアミドを形成する他の方法によってスルホンアミドへ変換することができると理解されよう。
本発明の化合物中の様々な環置換基のあるものは、上記に言及する方法に先立つか、又はその直後に標準的な芳香族置換反応によって導入しても、慣用の官能基修飾によって生成してもよく、それ自体も本発明の方法の側面に含まれると理解されよう。例えば、式(I)の化合物は、標準の芳香族置換反応によるか又は慣用の官能基修飾によって式(I)のさらなる化合物へ変換することができる。こうした反応及び修飾には、例えば、芳香族置換反応の手段による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、及び置換基の酸化が含まれる。こうした手順の試薬及び反応条件は、化学の技術分野においてよく知られている。芳香族置換反応の特別な例には、濃硝酸を使用するニトロ基の導入、例えばハロゲン化アシル及びルイス酸(三塩化アルミニウムのような)をフリーデル・クラフツ条件の下で使用するアシル基の導入;ハロゲン化アルキル及びルイス酸(三塩化アルミニウムのような)をフリーデル・クラフツ条件の下で使用するアルキル基の導入;並びに、ハロゲン基の導入が含まれる。特別な修飾の例には、例えば、ニッケル触媒を用いた接触水素化、又は塩酸の存在下に加熱しながら鉄で処理することによる、ニトロ基のアミノ基への還元;アルキルチオのアルキルスルフィニル又はアルキルスルホニルへの酸化が含まれる。
本明細書に言及される反応のいくつかでは、化合物中の鋭敏な基を保護することが必要である/望ましい場合があることが理解されよう。保護化が必要であるか又は望ましい例と保護化に適した方法は、当業者に知られている。慣用の保護基は、標準的な実践に従って使用してよい(例示として、T. W. Green,「有機合成の保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(1991)を参照のこと)。このように、アミノ、カルボキシ又はヒドロキシのような基が反応体に含まれるならば、本明細書に言及される反応のいくつかでは、該基を保護することが望ましい場合がある。
アミノ又はアルキルアミノ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルのようなアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル又はt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、又はアロイル基、例えばベンゾイルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。従って、例えば、アルカノイル又はアルコキシカルボニル基のようなアシル基、又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような好適な塩基での加水分解によって外してよい。あるいは、t−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、例えば、塩酸、硫酸、又はリン酸、又はトリフルオロ酢酸のような好適な酸での処理により外してよく、ベンジルオキシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上での水素化により、又はルイス酸、例えばtris(トリフルオロ酢酸)ホウ素での処理によって外してよい。一級アミノ基に適した代わりの保護基は、例えばフタロイル基であり、これは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミンでの、又はヒドラジンでの処理により外してよい。
ヒドロキシ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルのようなアルカノイル基、アロイル基、例えばベンゾイル、又はアリールメチル基、例えばベンジルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。従って、例えば、アルカノイルのようなアシル基又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような好適な塩基での加水分解によって外してよい。あるいは、ベンジル基のようなアリールメチル基は、例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上での水素化により外してよい。
カルボキシ基に適した保護基は、例えばエステル化基(例えばメチル又はエチル基であり、これは、例えば、水酸化ナトリウムのような塩基での加水分解によって外すことができる)、又は例えばtert−ブチル基(例えば、酸、例えばトリフルオロ酢酸のような有機酸での処理により外すことができる)、又は、例えばベンジル基(例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上での水素化により外すことができる)である。
保護基は、化学の技術分野でよく知られた慣用技術を使用して、合成中のどの好便な段階でも外してよい。
本明細書に定義する中間体の多くは新規であり、これらを本発明のさらなる特徴として提供する。
生物学的アッセイ
以下のアッセイを使用して、本発明の化合物の、mTORキナーゼ阻害剤として、PI3キナーゼ阻害剤として、PI3キナーゼシグナル伝達経路の活性化の in vitro 阻害剤として、そしてMDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞の増殖の in vitro 阻害剤としての効果を測定することができる。
(a)In Vitro mTORキナーゼアッセイ
本アッセイでは、AlphaScreen技術(Gray et al., Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234-245)を使用して、組換えmTORによるリン酸化を阻害する試験化合物の能力を決定した。
Vilella-Bach et al., Journal of Biochemistry, 1999, 274, 4266-4272 に記載のように、mTORのアミノ酸残基1362〜2549(EMBL受入れ番号:L34075)が含まれるmTORのC末端トランケーションをHEK293細胞においてFLAGタグ付き融合物として安定的に発現させた。このHEK293 FLAGタグ付きmTOR(1362〜2549)安定細胞系を、10%加熱不活性化胎仔ウシ血清(FCS;シグマ、ドーセット州プール、イギリス、カタログ番号:F0392)、1% L−グルタミン(ギブコ、カタログ番号:25030−024)、及び2mg/mlジェネティシン(G418硫酸塩;Invitrogen社、イギリス、カタログ番号:10131−027)を含有するダルベッコ改良イーグル増殖培地(DMEM;Invitrogen社、ペイズリー、イギリス、カタログ番号:41966−029)において、37℃、5% COで、70〜90%の集密度まで定型的に維持した。哺乳動物HEK293細胞系における発現に続き、発現したタンパク質を、標準の精製技術を使用して、FLAGエピトープタグを利用して精製した。
試験化合物は、DMSO中の10mMストック溶液として調製して、求められるように水へ希釈して、ある範囲の最終アッセイ濃度を得た。各化合物希釈液のアリコート(2μl)をGreiner 384ウェル低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(Greiner Bio−one)のウェルへ入れた。組換え精製mTOR酵素、1μMビオチニル化ペプチド基質(ビオチン−Ahx−Lys−Lys−Ala−Asn−Gln−Val−Phe−Leu−Gly−Phe−Thr−Tyr−Val−Ala−Pro−Ser−Val−Leu−Glu−Ser−Val−Lys−Glu−NH;Bachem UK社)、ATP(20μM)、及び緩衝溶液[Tris−HCl(pH7.4)緩衝液(50mM)、EGTA(0.1mM)、ウシ血清アルブミン(0.5mg/ml)、DTT(1.25mM)及び塩化マンガン(10mM)を含んでなる]の30μl混合物を室温で90分間撹拌した。
試験化合物の代わりに5% DMSOを使用することによって、最大酵素活性に対応する最大シグナルをもたらす対照ウェルを創出した。試験化合物の代わりにEDTA(83mM)を加えることによって、完全に阻害された酵素に対応する最小シグナルをもたらす対照ウェルを創出した。これらのアッセイ溶液を室温で2時間インキュベートした。
p70 S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体(Cell Signalling Technology,カタログ番号9206B)を含有する、EDTA(50mM)、ウシ血清アルブミン(BSA;0.5mg/ml)、及びTris−HCl(pH7.4)緩衝液(50mM)の混合物の10μlの添加により各反応を止めて、AlphaScreenストレプタビジンドナーとプロテインAアクセプタビーズ(200ng;パーキンエルマー、それぞれカタログ番号6760002B及び6760137R)を加えて、アッセイプレートを暗所に室温で約20時間放置した。680nmでのレーザー光励起より生じるシグナルを、Packard Envision機器を使用して読み取った。
mTOR仲介性リン酸化の結果として、リン酸化したビオチニル化ペプチドが in situ 生成される。AlphaScreenストレプタビジンドナービーズと会合したリン酸化ビオチニル化ペプチドは、AlphascreenプロテインAアクセプタビーズと会合したp70 S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体と複合体を生成する。680nmでのレーザー光励起時に、このドナービーズ:アクセプタビーズ複合体は、測定し得るシグナルを産生する。従って、mTORキナーゼ活性の存在は、アッセイシグナルをもたらす。mTORキナーゼ阻害剤の存在下では、シグナル強度が低下する。
所与の試験化合物についてのmTOR酵素阻害をIC50値として表した。
(b)In Vitro PI3K酵素アッセイ
本アッセイでは、AlphaScreen技術(Gray et al., Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234-245)を使用して、組換えI型PI3K酵素による脂質PI(4,5)P2のリン酸化を阻害する試験化合物の能力を決定した。
標準の分子生物学技術とPCRクローニング技術を使用して、cDNAライブラリーより、ヒトPI3K触媒及び調節サブユニットをコードするDNA断片を単離した。選択したDNA断片を使用して、バキュロウイルス発現ベクターを作成した。特に、p110α、p110β、及びp110δのIa型ヒトPI3K p110アイソフォーム(EMBL受入れ番号:p110α、p110β、及びp110δについて、それぞれHSU79143、S67334、Y10055)のそれぞれの全長DNAをpDEST10ベクター(Invitrogen社、ファウンテンドライブ、ペイズリー、イギリス)へサブクローニングした。このベクターは、6−Hisエピトープタグを含有するFastbac1のGateway適応バージョンである。アミノ酸残基144〜1102に対応するIb型ヒトPI3K p110γアイソフォーム(EMBL受入れ番号:X8336A)の切断型と全長ヒトp85α調節サブユニット(EMBL受入れ番号:HSP13KIN)も、6−Hisエピトープタグを含有するpFastBac1ベクターへサブクローニングした。このIa型p110コンストラクトをp85α調節サブユニットと同時発現させた。標準バキュロウイルス発現技術を使用するバキュロウイルス系での発現に続いて、標準の精製技術を使用して、Hisエピトープタグを利用して、発現タンパク質を精製した。
標準の分子生物学技術とPCRクローニング技術を使用して、cDNAライブラリーより、ホスホイノシチド(Grp1)PHドメインへのヒトの一般的な受容体のアミノ酸263〜380に対応するDNAを単離した。生じるDNA断片を、Gray et al., Analytical Biochemistry, 2003, 313:234-245 に記載されるように、GSTエピトープタグを含有するpGEX 4T1大腸菌発現ベクター(アマーシャム・ファルマシア・バイオテク、エセックス州レインハム、イギリス)へサブクローニングした。標準技術を使用して、GSTタグ付きGrp1 PHドメインを発現させて、精製した。
試験化合物は、DMSO中の10mMストック溶液として調製して、求められるように水へ希釈して、ある範囲の最終アッセイ濃度を得た。各化合物希釈液のアリコート(2μl)をGreiner 384ウェル低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(Greiner Bio−one,Brunel Way,グローセスター州ストーンハウス、イギリス、カタログ番号:784075)のウェルへ入れた。それぞれの選択した組換え精製PI3K酵素(15ng)、DiC8−PI(4,5)P2基質(40μM;Cell Signals社、Kinnear Road,コロンバス、アメリカ、カタログ番号:901)、アデノシン三リン酸(ATP;4μM)、及び緩衝溶液[Tris−HCl(pH7.6)緩衝液(40mM,10μl)、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS;0.04%)、ジチオスレイトール(DTT;2mM)、及び塩化マグネシウム(10mM)を含んでなる]の混合物を室温で20分間振り混ぜた。
試験化合物の代わりに5% DMSOを使用することによって、最大酵素活性に対応する最小シグナルをもたらす対照ウェルを創出した。試験化合物の代わりにウォルトマンニン(6μM;Calbiochem/Merck Bioscience,Padge Road,Beeston,ノッチンガム、イギリス、カタログ番号:681675)を加えることによって、完全に阻害された酵素に対応する最大シグナルをもたらす対照ウェルを創出した。これらのアッセイ溶液も室温で20分間振り混ぜた。
EDTA(100mM)、ウシ血清アルブミン(BSA,0.045%)、及びTris−HCl(pH7.6)緩衝液(40mM)の混合物の10μlの添加により各反応を止めた。
ビオチニル化−DiC8−PI(3,4,5)P3(50nM;Cell Signals社、カタログ番号:107)、組換え精製GST−Grp1 PHタンパク質(2.5nM)、及びAlphaScreen 抗GSTドナー及びアクセプタビーズ(100ng;Packard Bioscience社、Station Road,バークシャー州パングボーン、イギリス、カタログ番号:6760603M)を加えて、アッセイプレートを暗所に室温で約5〜20時間放置した。680nmでのレーザー光励起より生じるシグナルを、Packard AlphaQuest機器を使用して読み取った。
PI(3,4,5)P3は、PI(4,5)P2のPI3K仲介性リン酸化の結果として in situ 生成される。AlphaScreen抗GSTドナービーズと会合したGST−Grp1 PHドメインタンパク質は、Alphascreenストレプタビジンアクセプタビーズと会合したビオチニル化PI(3,4,5)P3と複合体を形成する。この酵素的に産生されるPI(3,4,5)P3は、PHドメインタンパク質への結合に関して、ビオチニル化PI(3,4,5)P3と競合する。680nmでのレーザー光励起時に、このドナービーズ:アクセプタビーズ複合体は、測定し得るシグナルを産生する。従って、PI(3,4,5)P3を形成してその後ビオチニル化PI(3,4,5)P3と競合するPI3K酵素活性は、シグナルの低下をもたらす。PI3K酵素阻害剤の存在時には、シグナル強度が回復される。
所与の試験化合物のPI3K酵素阻害をIC50値として表した。
(c)In Vitro ホスホ−Ser473Aktアッセイ
本アッセイは、Acumen Explorer技術(Acumen Bioscience社)、レーザースキャニングにより作成される造影の特徴を迅速に定量するために使用し得るプレートリーダーを使用して評価されるように、Akt中のセリン473のリン酸化を阻害する試験化合物の能力を決定する。
MDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞系(LGC Promochem,ミドルセックス州テッディントン、イギリス、カタログ番号:HTB−132)を、10%加熱不活性化FCSと1% L−グルタミンを含有するDMEMにおいて、70〜90%の集密度まで、37℃、5% COで定型的に維持した。
このアッセイのために、標準の組織培養法を使用して、「Accutase」(Innovative Cell Technologies社、カリフォルニア州サンディエゴ、アメリカ、カタログ番号:AT104)を使用して培養フラスコより上記細胞を剥離し、培地に再懸濁させて、1.7×10細胞/mlを得た。黒色Packard 96ウェルプレート(パーキンエルマー、マサチューセッツ州ボストン、アメリカ、カタログ番号:6005182)の内側60ウェルのそれぞれへアリコート(90μl)を播いて、約15000細胞/ウェルの密度を得た。培養基のアリコート(90μl)を外側ウェルへ入れて、エッジ効果を防いだ。この細胞を5% COとともに37℃で一晩インキュベートして、それらを付着させた。
2日目、この細胞を試験化合物で処理して、5% COとともに37℃で2時間インキュベートした。試験化合物は、DMSO中の10mMストック溶液として調製して、求められるように増殖培地で連続希釈して、求められる最終試験濃度の10倍である濃度の範囲を得た。各化合物希釈液のアリコート(10μl)を(同一3検体で)ウェルに入れて、最終の必要濃度を得た。最小応答の対照として、各プレートに、100μM LY294002(カルビオケム、ビーストン、イギリス、カタログ番号:440202)の最終濃度を有するウェルを含めた。最大応答の対照として、ウェルには、試験化合物の代わりに1% DMSOを含めた。インキュベーションに続き、1.6%ホルムアルデヒド水溶液(シグマ、ドーセット州プール、イギリス、カタログ番号:F1635)で、室温で1時間の処理により、プレートの内容物を固定した。
その後のすべての吸引及び洗浄工程は、Tecan 96ウェルプレート洗浄機(吸引速度:10mm/秒)を使用して行った。固定化溶液を除去して、プレートの内容物をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS;50μl;ギブコ、カタログ番号:10010015)で洗浄した。このプレートの内容物を、PBS及び0.5% Tween−20の混合物からなる細胞浸透化緩衝液のアリコート(50μl)で、室温で10分間処理した。「浸透化」緩衝液を除去して、PBS及び0.05% Tween−20の混合物中5%乾燥スキムミルクからなるブロッキング緩衝液[「Marvel」(登録商標);Premier Beverages,スタッフォード、イギリス]のアリコート(50μl)の室温で1時間の処理により、非特異的な結合部位を遮断した。「ブロッキング」緩衝液を除去して、「ブロッキング」緩衝液ですでに500倍希釈したウサギ抗ホスホ−Akt(Ser473)抗体溶液(50μl/細胞;Cell Signalling,Hitchin,ハーツ、イギリス、カタログ番号:9277)とともにこの細胞を室温で1時間処理した。PBS及び0.05% Tween−20の混合物において、細胞を3回洗浄した。引き続き、「ブロッキング」緩衝液ですでに500倍希釈したAlexafluor488標識化ヤギ抗ウサギIgG(50μl/ウェル;Molecular Probes,Invitrogen社、ペイズリー、イギリス、カタログ番号:A11008)とともに細胞を室温で1時間インキュベートした。PBS及び0.05% Tween−20の混合物で細胞を3回洗浄した。PBSのアリコート(50μl)を各ウェルへ加えて、プレートを黒いプレートシーラーで密封して、蛍光シグナルを検出して、解析した。
各化合物について入手した蛍光の用量応答データを解析して、Akt中のセリン473の阻害の度合いをIC50値として表した。
(d)In Vitro MDA−MB−468ヒト乳腺癌増殖アッセイ
本アッセイは、Cellomics Arrayscan技術を使用して評価されるように、細胞増殖を阻害する試験化合物の能力を決定する。MDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞系(LGC Promochem,カタログ番号:HTB−132)を本明細書の生物学的アッセイ(b)に記載のように定型的に維持した。
この増殖アッセイでは、Accutaseを使用して培養フラスコよりこの細胞を剥離して、100μlの完全増殖培地において8000細胞/ウェルの密度で黒色Packard96ウェルプレートの内側60ウェルへ播いた。外側ウェルには、100μlの滅菌PBSを含めた。この細胞を5% COとともに37℃で一晩インキュベートして、それらを付着させた。
2日目、この細胞を試験化合物で処理して、5% COとともに37℃で48時間インキュベートした。試験化合物は、DMSO中の10mMストック溶液として調製して、求められるように増殖培地で連続希釈して、ある範囲の試験濃度を得た。各化合物希釈液のアリコート(50μl)をウェルに入れて、この細胞を5% COとともに37℃で2日間インキュベートした。各プレートに試験化合物のない対照ウェルを含めた。
4日目、BrdU標識化試薬(シグマ、カタログ番号:B9285)を1:1000の最終希釈で加えて、この細胞を37℃で2時間インキュベートした。培地を除去して、各ウェル中の細胞をエタノール及び氷酢酸の混合物(90%エタノール、5%氷酢酸、及び5%水)の100μlでの室温で30分間の処理により固定化した。各ウェル中の細胞をPBS(100μl)で2回洗浄した。各ウェルへ塩酸水溶液(2M,100μl)を加えた。室温で20分後、細胞をPBSで2回洗浄した。過酸化水素(3%,50μl;シグマ、カタログ番号:H1009)を各ウェルへ加えた。室温で10分後、このウェルをPBSで再び洗浄した。
BrdU取込みは、1% BSA及び0.05% Tween−20を含有するPBSで40倍希釈したマウス抗BrdU抗体(50μl;Caltag,カリフォルニア州バーリンゲーム、アメリカ、カタログ番号:MD5200)との室温で1時間のインキュベーションによって検出した。非結合の抗体をPBSの2回の洗浄で除去した。取り込まれたBrdUの可視化のために、Alexa fluor488−標識化ヤギ抗マウスIgGの1000倍希釈液を含有するPBS(50μl)及び0.05% Tween−20緩衝液で細胞を室温で1時間処理した。細胞核の可視化のために、Hoechst染色液(Molecular Probes,カタログ番号:H3570)の1000倍希釈液を加えた。次いで、各プレートをPBSで洗浄した。引き続き、各ウェルへPBS(100μl)を加えて、Cellomicsアレイスキャンを使用してプレートを分析して、全細胞数とBrdU陽性細胞の数を評価した。
各化合物で入手した蛍光の用量応答データを解析して、MDA−MB−468細胞増殖の阻害の度合いをIC50値として表した。
式(I)の化合物の薬理学的特性は、予測されるように、構造変化に伴って変動するが、全般に、式(I)の化合物により保有される活性は、上記の試験(a)〜(d)の1以上において以下の濃度又は用量で実証し得ると考えられている:
試験(a):mTORキナーゼに対するIC50は、多くの化合物で10μM未満、特に5μM未満;実施例4では、IC50を3つの場合で測定して、その数値は、3.32、2.49、及び2.25μMであった。
試験(b):p110γ Ib型ヒトPI3Kに対するIC50は、10μM未満;そして、p110α Ia型ヒトPI3Kに対するIC50は、10μM未満;実施例4では、IC50を3つの場合で測定して、その数値は、>134、54、>698μMであり、本化合物が選択的mTOR阻害剤であり得ることを示した。
試験(c):Akt中のSer473に対するIC50は、多くの化合物で100μM未満、特に35μM未満;実施例4では、IC50を3つの場合で測定して、その数値は、11.29、24.05、及び>31.88μMであった。
試験(d):20μM未満のIC50
本発明の化合物は、それらが薬理学的活性を有する点で有利である。特に、本発明の化合物は、mTORキナーゼ及び/又はクラスIa PI3K酵素(例、PI3Kα、PI3Kβ、及びPI3Kδ)とクラスIb PI3K酵素(PI3Kγ)のようなホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)の酵素を調節する(特に、阻害する)。より特別には、本発明の化合物は、mTORキナーゼを調節する(特に、阻害する)。より特別には、本発明の化合物は、1以上のPI3K酵素を調節する(特に、阻害する)。式(I)の化合物の阻害特性は、本明細書に示す試験手順を使用して、そして実験の部において実証し得る。従って、式(I)の化合物は、mTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素により、そして特にmTORキナーゼにより仲介される、ヒト及び非ヒト動物の状態/疾患の治療(療法的又は予防的)に使用し得る。
本発明はまた、本明細書に定義されるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される希釈剤又は担体と一緒に含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、経口使用に(例えば、錠剤、トローチ剤、硬又は軟カプセル剤、水性又は油性の懸濁液剤、乳剤、分散性の散剤又は顆粒剤、シロップ剤又はエリキシル剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、又は水性又は油性の溶液剤又は懸濁液剤として)、吸入による投与に(例えば、微細化散剤又は液体エアゾール剤として)、通気による投与に(例えば、微細化散剤として)、又は非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、又は筋肉内投薬用の無菌の水性又は油性溶液剤として、又は直腸投薬用の坐剤として)適した形態であってよい。
本発明の組成物は、当該技術分野でよく知られている慣用の医薬賦形剤を使用して、慣用の手順により入手してよい。従って、経口使用に企図される組成物は、例えば、1以上の着色剤、甘味剤、芳香剤及び/又は保存剤を含有してよい。
1以上の賦形剤と組み合わせて単一の剤形をもたらす有効成分の量は、治療される宿主と特別な投与経路に依存して必然的に変動するものである。例えば、ヒトへの経口投与に企図される製剤は、一般に、例えば、1mg〜1g(より好適には、1〜250mg、例えば1〜100mg)の活性剤を含有し、組成物全体の約5〜約98重量パーセントで変動し得る適正で簡便な量の賦形剤と配合される。
式(I)の化合物の療法又は予防目的の用量のサイズは、よく知られた医学の諸原理に従って、疾患状態の本質及び重症度、動物又は患者の年齢及び性別、そして投与の経路に従って当然ながら変動するものである。
式(I)の化合物を療法又は予防の目的で使用するときには、分割用量が求められるならば、一般に、例えば、1mg/kg〜100mg/kg体重の範囲の1日用量を受けるように投与されるものである。一般に、非経口投与を利用するときは、より低い用量が投与される。従って、例えば、静脈内投与では、例えば、1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲の用量を一般に使用する。同様に、吸入による投与では、例えば、1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲の用量を使用する。典型的には、単位剤形は、約10mg〜0.5gの本発明の化合物を含有するものである。
本明細書に述べるように、mTORキナーゼ及びPI3K酵素は、腫瘍形成だけでなく、他の数多くの疾患において種々の役割を担うことが知られている。我々は、式(I)の化合物が、mTORキナーゼ、及び/又は1以上のPI3K酵素の阻害により得られると考えられる強力な抗腫瘍活性を保有することを見出した。
故に、本発明の化合物は、抗腫瘍剤として有用である。特に、本発明の化合物は、固形及び/又は液性腫瘍疾患の封じ込め及び/又は治療における抗増殖、アポトーシス、及び/又は抗浸潤剤として有用である。特に、本発明の化合物は、mTOR及び/又はクラスIa PI3K酵素及びクラスIb PI3K酵素のような1以上のPI3K酵素の阻害に感受性がある腫瘍の予防又は治療に有用であることが期待される。さらに、本発明の化合物は、mTOR及び/又はクラスIa PI3K酵素及びクラスIb PI3K酵素のような1以上のPI3K酵素の阻害により単独で、又はそれに一部仲介される腫瘍の予防又は治療に有用であることが期待される。従って、該化合物は、mTOR酵素阻害効果をそのような治療を必要とする温血動物において産生するために使用することができる。ある種の化合物は、PI3K酵素阻害効果をそのような治療を必要とする温血動物において産生するために使用することができる。
上記に述べたように、mTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素の阻害剤は、癌と特に癌腫及び肉腫のような固形腫瘍、並びに白血病とリンパ様悪性腫瘍のような増殖性疾患の治療に、そして特に、例えば、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、及び気管支肺胞上皮癌が含まれる)と前立腺癌、そして胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、及び白血病[急性リンパ球性白血病(ALL)及び慢性骨髄性白血病(CML)が含まれる]、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療に療法上有用であるはずである。
本発明のさらなる側面により、ヒトのような温血動物における医薬品としての使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる側面により、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生における使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる側面により、ヒトのような温血動物におけるアポトーシス効果の産生における使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる特徴により、ヒトのような温血動物における癌のような増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としての使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる側面により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生のための使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生に使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる側面により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物におけるアポトーシス効果の産生のための使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物におけるアポトーシス効果の産生における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物における癌のような増殖性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤として使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、抗増殖効果をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において産生するための方法であって、該方法は、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、固形腫瘍疾患の封じ込め及び/又は治療による抗浸潤効果をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において産生するための方法であって、該方法は、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物における癌のような増殖性疾患の予防又は治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、そのような治療を必要とするヒトのような温血動物における癌のような増殖性疾患の予防又は治療の方法であって、該方法は、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面により、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤、及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関与する、mTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素(クラスIa酵素及び/又はクラスIb PI3K酵素のような)の阻害に感受性がある腫瘍の予防又は治療における使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤、及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関与する、mTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素(クラスIa酵素及び/又はクラスIb PI3K酵素のような)の阻害に感受性がある腫瘍の予防又は治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤、及び遊走能力をもたらすシグナル伝達工程に関与する、mTORキナーゼ及び/又は1以上のPI3K酵素(クラスIa酵素及び/又はクラスIb PI3K酵素のような)の阻害に感受性がある腫瘍の予防又は治療の方法であって、該方法は、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面により、mTORキナーゼ阻害効果及び/又はPI3K酵素阻害効果(クラスIa PI3K酵素又はクラスIb PI3K酵素阻害効果のような)をもたらすことにおける使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、mTORキナーゼ阻害効果及び/又はPI3K酵素阻害効果(クラスIa PI3K酵素又はクラスIb PI3K酵素阻害効果のような)をもたらすことに使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる側面により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を投与することを含む、mTORキナーゼ阻害効果及び/又はPI3K酵素阻害効果(クラスIa PI3K酵素又はクラスIb PI3K酵素阻害効果のような)をもたらすための方法も提供する。
本発明のさらなる特徴により、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患、又は心臓血管系疾患の治療における使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる特徴により、癌腫及び肉腫のような固形腫瘍と白血病及びリンパ様悪性腫瘍の治療における使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる特徴により、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、及び気管支肺胞上皮癌が含まれる)と前立腺癌の治療における使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる特徴により、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、及び白血病(ALL及びCMLが含まれる)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療における使用のための、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患、又は心臓血管系疾患の治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、癌腫及び肉腫のような固形腫瘍と白血病、及びリンパ様悪性腫瘍の治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、及び気管支肺胞上皮癌が含まれる)と前立腺癌の治療における使用のための医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、及び白血病(ALL及びCMLが含まれる)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療における使用のための医薬品の製造おける使用を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を投与することを含む、癌、炎症性疾患、閉塞性気道疾患、免疫疾患、又は心臓血管系疾患をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において治療するための方法を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を投与することを含む、癌腫及び肉腫のような固形腫瘍と白血病、及びリンパ様悪性腫瘍をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において治療するための方法を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を投与することを含む、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、及び気管支肺胞上皮癌が含まれる)と前立腺癌をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において治療するための方法を提供する。
本発明のさらなる特徴により、本明細書に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を投与することを含む、胆管、骨、膀胱、頭頚部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頚部及び外陰部の癌、及び白血病(ALL及びCMLが含まれる)、多発性骨髄腫及びリンパ腫をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において治療するための方法を提供する。
本明細書で述べたように、式(I)の化合物の in vivo 効果は、式(I)の化合物の投与後にヒト又は動物の体内で生成される1以上の代謝産物によって一部発揮されてよい。
さらに本発明は、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩、又は式(I)の化合物を含んでなる医薬組成物又は製剤を、腫瘍疾患の制御に使用の別の治療と同時に、又は連続的に、又はそれとの組合せ調製物として投与する、組合せ療法に関する。
特に、本明細書に定義される治療は、単独療法として適用しても、本発明の化合物に加えて、慣用的な外科又は放射線療法、又は化学療法を伴ってもよい。従って、本発明の化合物は、癌の治療用の既存の療法剤との組合せにおいても使用し得る。
組合せに使用し得る好適な薬剤には以下が含まれる:
(i)アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン及びニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えば、5−フルオロウラシル及びテガフールといったフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、及びゲンシタビンのような抗葉酸剤);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン及びミトラマイシンのようなアントラサイクリン類);有糸***阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビンのようなビンカアルカロイドと、パクリタキセル及びタキソテールのようなタキソイド類);及びトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン及びカンプトテシン)のような、医科腫瘍学において使用されるような抗増殖/抗新生物薬とその組合せ;
(ii)抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン)、エストロゲン受容体ダウンレギュレータ(例えば、フルベストラント)、抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、及び酢酸シプロテロン)、LHRLアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリン、及びブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール、及びエキセメスタン)、並びにフィナステリドのような5α−レダクターゼの阻害剤といった、細胞増殖抑止剤;
(iii)抗浸潤剤(例えば、4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願WO01/94341)及びN−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキサミド(ダサチニブ;BMS−354825;J. Med. Chem., 2004, 47, 6658-6661)のようなc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、及びマリマスタトのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤と、ウロキナーゼプラスミノゲンアクチベータ受容体機能の阻害剤);
(iv)増殖因子機能の阻害剤:例えば、そのような阻害剤には、増殖因子抗体と増殖因子受容体抗体(例えば、抗erbB2抗体のトラスツズマブ[HerceptinTM]と抗erbB1抗体のセツキシマブ[C225])が含まれる;そのような阻害剤にはまた、例えば、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、表皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)、及び6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)のようなEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、及びラパチニブのようなerbB2チロシンキナーゼ阻害剤)、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤、イマチニブのような血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、セリン/スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY43−9006)のようなRas/Rafシグナル伝達阻害剤)、並びに、MEK及び/又はAktキナーゼを介した細胞シグナル伝達の阻害剤が含まれる;
(v)血管内皮増殖因子の効果を阻害するような抗血管新生剤[例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体のベバシズマブ(AvastinTM)、及び4−(4−ブロモ−2−フルオロアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;WO01/32651内の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;WO00/47212内の実施例240)、バタラニブ(PTK787;WO98/35985)、及びSU11248(スニチニブ;WO01/60814)のようなVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、並びに他の機序により作用する化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、及びアンジオスタチン)];
(vi)コンブレタスタチンA4のような血管傷害剤と、国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434、及びWO02/08213に開示される化合物;
(vii)アンチセンス療法、例えば、ISIS2503、抗rasアンチセンス剤のような、上記に列挙される標的へ指向されるもの;
(viii)異常p53又は異常BRCA1若しくはBRCA2のような異常遺伝子を置換するアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ、又は細菌の窒素レダクターゼ酵素を使用するようなGDEPT(遺伝子指向型酵素プロドラッグ療法)アプローチ、及び、多剤耐性遺伝子治療のような、化学療法又は放射線療法への患者耐性を高めるアプローチが含まれる、遺伝子治療アプローチ;並びに
(ix)インターロイキン2、インターロイキン4、又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインでのトランスフェクションのような、患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるための ex-vivo 及び in-vivo アプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた樹状細胞のようなトランスフェクトされた免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた腫瘍細胞系を使用するアプローチ、及び抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチが含まれる、免疫療法アプローチ。
これから本発明を、以下の例示の実施例を参照してさらに説明する。
他に述べなければ、出発材料は、市販品を利用可能であった。溶媒と市販試薬はいずれも研究用グレードであり、受け取ったままに使用した。
実施例において、H NMRスペクトルは、Bruker DPX300(300MHz)、Bruker DRX400(400MHz)機器又はBruker DRX500(500MHz)機器で記録した。クロロホルム−d(δ7.27ppm)、ジメチルスルホキシド−d(δ2.50ppm)、又はアセトン−d(δ2.05ppm)の中央ピークを内部標準として使用した。以下の略語を使用した:s,一重項;d,二重項;t,三重項;q,四重項;m,多重項;br,ブロード。
シリカゲル(0.04〜0.063mm,Merck)を使用して、カラムクロマトグラフィーを行った。全般に、アセトニトリル及び水[0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含有する]の混合物を溶出液として10ml/分の流速で使用する分取用HPLCにKromasil KR−100−5−C18逆相カラム(250×20mm,Akzo Nobel)を使用した。
以下の方法を液体クロマトグラフィー(LC)/質量スペクトル(MS)分析に使用した:
HPLC:Agilent 1100又はWaters Alliance HT(2790&2795)。
質量分析計:Waters ZQ ESCi。
HPLCカラム
使用した標準HPLCカラムは、Phemonenex Gemini C18 5μm,50×2mmである。
酸性HPLC法
使用した移動相は、移動相A: 水、移動相B:アセトニトリル、移動相C:50:50 水:MeCN(v/v)中の1%ギ酸である。
各方法の後に、5ml流速を0.45分間使用する迅速平衡化を行う。
4種の一般的なHPLC法が利用可能である:
5分モニター酸性法
Figure 2010501537
早期溶出化合物のための早期酸性法
Figure 2010501537
中期溶出化合物のための中期酸性法
Figure 2010501537
後期溶出化合物のための後期酸性法
Figure 2010501537
塩基性HPLC法
いくつかの事例では、化合物イオン化又は求められるクロマトグラフィー分離のいずれかのために標準の酸性法が不適切である場合がある。そのような場合、4種の同等の塩基性HPLC法が利用可能である。
使用した移動相は、移動相A: 水、移動相B:アセトニトリル、移動相D:アセトニトリル中の0.1% 880アンモニアである。
各方法の後に、5ml流速を0.45分間使用する迅速平衡化を行う。
モニター塩基性法
Figure 2010501537
早期溶出化合物のための早期塩基性法
Figure 2010501537
中期溶出化合物のための中期塩基性法
Figure 2010501537
後期溶出化合物のための後期塩基性法
Figure 2010501537
以下の方法を液体クロマトグラフィー(LC)/質量スペクトル(MS)分析に使用した:機器:Agilent 1100;カラム:Waters「Symmetry」2.1×30mm;化学イオン化(APCI)を使用する質量スペクトル分析;流速:0.7ml/分;吸収波長:254nm;溶媒A:水+0.1% TFA;溶媒B:アセトニトリル+0.1% TFA;溶媒勾配:15〜95%溶媒B、2.7分間に続いて95%溶媒B、0.3分間。
以下の方法をLC分析に使用した:
方法A:機器:Agilent 1100;カラム:Kromasil C18逆相シリカ、100×3mm,5μm粒径;溶媒A:0.1% TFA/水、溶媒B:0.08% TFA/アセトニトリル;流速:1ml/分;溶媒勾配:10〜100%溶媒B、20分間に続いて100%溶媒B、1分間;吸収波長:220、254、及び280nm。全般に、生成物の保持時間を注記した。
方法B:機器:Agilent 1100;カラム:Waters「Xterra」C8逆相シリカ、100×3mm,5μm粒径;溶媒A:水中0.015Mアンモニア、溶媒B:アセトニトリル;流速:1ml/分、溶媒勾配:10〜100%溶媒B、20分間に続いて100%溶媒B、1分間;吸収波長:220、254、及び280nm。全般に、生成物の保持時間を注記した。
本明細書において、又は以下の例示の実施例において、以下の略語を使用する:
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩;
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロリン酸塩;
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール;
HOAT 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール;
NMP N−メチルピロリジン−2−オン;
DMSO ジメチルスルホキシド;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
DMA N,N−ジメチルアセトアミド;
THF テトラヒドロフラン;
DME 1,2−ジメトキシエタン;
DCCI ジシクロヘキシルカルボジイミド;
MeOH メタノール;
MeCN アセトニトリル;
DCM ジクロロメタン;
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン;
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン;
RT 室温(ほぼ17〜25℃);
tR 保持時間;
m/z 質量/電荷比。
化学名は、IUPAC準拠名を作成する、OpenEye Scientific Software(www.eyesopen.com)からのLexichem Toolkit(v.1.40)を使用するソフトウェアによって作成した。
実施例1:N−[2−(ヒドロキシメチル)−4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2010501537
1,4−ジオキサン(10ml)中のN−[4−ブロモ−2−(ヒドロキシメチル)フェニル]メタンスルホンアミド(250mg)、酢酸カリウム(263mg)、及びビス(ピナコラート)ジボロン(273mg)の混合物を5分間脱気した。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加物(44mg)を加えて、この反応物を80℃まで3時間加熱した。2−クロロ−4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン(261mg)、エタノール(0.75ml)、炭酸ナトリウムの2M溶液(2.7ml)、及び追加の1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加物(54mg)を加えて、この加熱をさらに3時間続けた。冷却した反応混合物を真空で濃縮し、メタノールに溶かして、SCX−2カラム上へロードした。このカラムをメタノールで洗浄して、化合物をメタノール中7Nアンモニアで取り出した。この溶液を真空で濃縮して、残渣をDCM中0〜5%メタノールで溶出させるシリカでクロマトグラフ処理した。生じる固形物をジエチルエーテルで摩砕して、所望の材料(62mg)を白い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.07 (3H, s), 3.22 (3H, s), 3.74 (8H, s), 4.53 (2H, s), 4.69 (2H, s), 5.44 (1H, s), 6.89 (1H, s), 7.45 (1H, d), 8.23-8.26 (1H, m), 8.43 (1H, s), 9.10 (1H, s)。
質量スペクトル; M+H+ 457。
試験(a)平均IC50 5μM。
N−[4−ブロモ−2−(ヒドロキシメチル)フェニル]メタンスルホンアミドの製造について以下に記載する:
N−[4−ブロモ−2−(ヒドロキシメチル)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2010501537
5−ブロモ−2−メタンスルホンアミド−安息香酸メチル(1.34g)をTHF(30ml)に溶かして、0℃へ冷やした。この溶液へ水素化アルミニウムリチウム(8.7ml,1M THF溶液)を15分にわたりゆっくり加えた。この反応物をそのまま室温へ温めて2時間撹拌した後で、水でクエンチして濾過した。この溶液を真空で濃縮し、残渣をDCM中2.5%メタノールで溶出させるシリカでクロマトグラフ処理して、所望の材料(333mg)を白い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.01 (3H, s), 4.61 (2H, s), 5.40 (1H, s), 7.26 (1H, d), 7.45-7.48 (1H, m), 7.62 (1H, d), 9.05-9.05 (1H, m)。
質量スペクトル; M-H+ 280。
5−ブロモ−2−メタンスルホンアミド−安息香酸メチル
Figure 2010501537
メタノール(40ml)及び水(4ml)中の2−(ビス(メチルスルホニル)アミノ)−5−ブロモ−安息香酸メチル(1.68g)撹拌溶液へ水素化ホウ素ナトリウム(659mg)を0℃で少量ずつ加えた。この反応物をそのまま室温へ温めて、そのまま2時間撹拌した。他の分量の水素化ホウ素ナトリウムを0℃で加えて、そのまま18時間撹拌した。水(10ml)と炭酸ナトリウム(2M)(5ml)を加えて、反応をクエンチした。この反応物を真空乾燥させて、酢酸エチル(50ml)と水(50ml)の間で分画した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空乾燥させて、所望の材料(1.34g)を白い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.14 (3H, d), 3.89 (3H, s), 7.52-7.57 (1H, m), 7.78-7.81 (1H, m), 7.99 (1H, d)。
質量スペクトル; M-H+ 306。
2−(ビス(メチルスルホニル)アミノ)−5−ブロモ−安息香酸メチル
Figure 2010501537
2−アミノ−5−ブロモ安息香酸メチル(1g)をTHF(20ml)及びトリエチルアミン(3.6ml)に溶かした。この混合物を氷浴中で0℃へ冷やして、塩化メタンスルホニル(1ml)をゆっくり加えた。この反応物をそのまま0℃で15分間撹拌してから、そのまま室温で19時間撹拌した。この反応物を水(10ml)でクエンチして、真空で濃縮した。この反応物を酢酸エチル(50ml)と水(50ml)の間で分画し、有機物を乾燥(MgSO)させ、濾過し、真空で濃縮して、所望の材料(1.68g)を白い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.52 (6H, s), 3.87 (3H, s), 7.58 (1H, d), 7.94-7.97 (1H, m), 8.10 (1H, d)。
質量スペクトル; M+H+ 386。
2−クロロ−4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジンの製造について以下に記載する。
2−クロロ−4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン
Figure 2010501537
2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン(10.56g)のDCM(230ml)懸濁液を(窒素下に)磁気で撹拌して、−5℃へ冷やした。トリエチルアミン(6.78ml)を加えた後、反応温度を−5℃以下に維持しながら、モルホリン(3.85ml)のDCM(30ml)溶液を滴下により加えた。この反応物を室温で1時間撹拌してから、この有機混合物を水(300ml)で洗浄した。有機相を乾燥(MgSO)させ、濾過し、蒸発させて茶褐色の固形物とし、これをDCM中50%酢酸エチルで溶出させるシリカでクロマトグラフ処理して、所望の材料(6.81g)を白い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.12 (3H, s), 3.63 (4H, s), 3.68-3.70 (4H, m), 4.45 (2H, s), 6.96 (1H, s)。
質量スペクトル: MH+ 292。
2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン
Figure 2010501537
6−(メチルスルホニルメチル)−1H−ピリミジン−2,4−ジオン(12.72g)をオキシ塩化リン(125ml)に懸濁させて、窒素下に還流で14時間加熱した。この溶液を冷やして、真空で濃縮した。この残渣へ氷水(250ml)をゆっくり加えてから、生成物をDCM(3×200ml)で抽出した。この有機物を真空で濃縮して、所望の材料(10.56g)を茶褐色の固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.14 (3H, s), 4.79 (2H, s), 7.88 (1H, s)。
質量スペクトル: (M-H)- 239。
6−(メチルスルホニルメチル)−1H−ピリミジン−2,4−ジオン
Figure 2010501537
6−(クロロメチル)ウラシル(10.00g)をDMF(300ml)に溶かして、メタンスルフィン酸ナトリウム塩(7.64g)を加えた。この反応物を125℃で1時間加熱した。この反応物をそのまま冷やし、濾過し、濾液を真空で濃縮して、所望の材料(12.72g)を黄色い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (DMSO-d6) δ 3.10 (3H, s), 4.27 (2H, s), 5.63 (1H, s), 10.94 (1H, s), 11.16 (1H, s)。
実施例2:N−[[4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]フェニル]メチル]メタンスルホンアミド
Figure 2010501537
[4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンアミン(72mg)をDCM(4ml)に懸濁させて、トリエチルアミン(0.056ml)で処理した。次いで、塩化メタンスルホニル(0.024ml)を滴下して、この反応物を室温で一晩撹拌した。この反応物を水(2ml)の添加によりクエンチして、層を分離させた。水層をDCM(2×2ml)で抽出して、合わせた有機物を乾燥させ、濾過し、エバポレートして緑色のオイルとし、これを塩基性の分取用HPLCシステムで精製した。生成物含有分画をメタノールで予め溶出させたSCXカラム上へロードし、メタノールで洗浄してから、メタノール中7Nアンモニアで溶出させた。所望の分画を真空でエバポレートして、所望の材料(20mg)を白い固形物として得た。
LCMS スペクトル: MH+ 441.58, 保持時間 1.41 方法: モニター酸性。
NMR スペクトル: 1H NMR (300.132 MHz, DMSO-d6) δ 2.89 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 3.71 (s, 8H), 4.25 (d, 2H), 4.51 (s, 2H), 6.91 (s, 1H), 7.45 (m, 2H), 7.62 (m, 1H), 8.34 (m, 2H)。
試験(a)平均IC50 6.8μM。
出発材料の[4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンアミンは、以下のように製造した。
[4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンアミン
Figure 2010501537
2−メチルスルファニル−4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン(228mg)、[4−(アミノメチル)フェニル]ボロン酸(310mg)、チオフェン−2−カルボン酸銅(I)(373mg)、及びPd(PPh(35mg)をマイクロ波容器へ加えてから、1,4−ジオキサン(5ml)を加えた。この系を密封して、マイクロ波反応器において130℃で1時間加熱した。さらなるPd(PPh(10mg)を加えて、この反応物を130℃まで20分間加熱した。この混合物を、先にメタノールで溶出させたSCXカラムへ移した。次いで、このSCXカラムをメタノールでフラッシュした後、所望の材料をメタノール中7Nアンモニアで溶出させた。この分画を蒸発させて、所望の化合物(129mg)をクリーム色の固形物として得た。
LCMS スペクトル: MH+ 363.55, 保持時間 0.83 方法: モニター酸性。
2−メチルスルファニル−4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン
Figure 2010501537
2−メチルスルファニル−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−4−オール(15g,63.97mmol)をオキシ塩化リン(100ml)において還流でほぼ1時間加熱した。オキシ塩化リンを蒸発させ、残渣を水酸化ナトリウム溶液で中和して、酢酸エチル中へ抽出した。次いで、生じる混合物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートして乾固させて、粗製のクロロ生成物を得た。次いで、これをDCMに溶かし、モルホリン(319mmol、28ml)を加えて、反応物を室温で撹拌した。完了時に、生じる沈殿を白い固形物として採取した。濾液の濃縮によりさらなる固形物を得て、合わせて13.7gの収量を得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (300.132 MHz, DMSO) δ 2.45 (s, 3H), 3.49-3.74 (m, 8H), 4.37 (s, 2H), 6.66 (s, 1H) ppm。
LCMS スペクトル: MH+ 304.50, 保持時間 1.49分、方法 : モニター塩基性。
2−メチルスルファニル−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−4−オール
Figure 2010501537
6−(クロロメチル)−2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−オール(19.07g,100mmol)をアセトニトリル(400ml)に懸濁させた。この撹拌懸濁液へメタンスルフィン酸ナトリウム塩(12.255g,120mmol)とDMF(100ml)を加えた。次いで、この反応物を100℃まで加熱して黒ずんだ懸濁液を得て、LCMSによりモニタリングした。完了したらすぐに、溶媒を除去し、生じる生成物に1:1 MeOH:DCM(200ml)を加えて、酢酸(10ml)で酸性化した。生じる沈殿を採取し、水(200ml)とMeOH(100ml)で洗浄し、真空で一晩乾燥させて、表題化合物(16.45g)を白い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (300.132 MHz, DMSO) δ 2.50 (s, 3H), 3.12 (s, 3H), 4.39 (s, 2H), 6.25 (s, 1H), 13.09 (s, 1H) ppm。
LCMS スペクトル: MH+ 235.2, 保持時間 0.5 分, 方法: 5分早期塩基性。
6−(クロロメチル)−2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−オール
Figure 2010501537
S−メチル−2−チオシュード尿素硫酸塩(20g,71.85mmol)、4−クロロアセト酢酸エチル(10.755ml,79.04mmol)、及び炭酸ナトリウム(13.925g,107.78mmol)を水(100ml)に溶かして、室温で一晩撹拌した。反応はTLCによりモニタリングして、完了したらすぐに、反応沈殿を採取し、上清を6N塩酸で中和してさらに多くの反応沈殿を得て、これも採取した。次いで、合わせた沈殿を水(×3)で洗浄して、オフホワイトの固形物を入手した。これを60℃の真空で48時間乾燥させて、所望の化合物(43.2g)を薄黄色/白色の固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (300.132 MHz, CDCl3) δ 2.59 (s, 3H), 4.35 (s, 2H), 6.41 (s, 1H), 12.70 (s, 1H) ppm。
質量スペクトル: M+ 190。
実施例3:N−[4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]フェニル]シクロプロパンスルホンアミド
Figure 2010501537
ピリジン(4ml)中の4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]アニリン(52mg)へシクロプロパンスルホニルクロリド(53mg)を加えて、この反応物を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応混合物へPS−トリスアミン樹脂(200mg)を加えて、この混合物を2時間振り混ぜてから、濾過し、メタノールで洗浄した。合わせた有機物をエバポレートして乾固させてから、DMSO(1ml)に溶かし、極性が減少する水及びアセトニトリル(2%ギ酸を含有する)の混合物を溶出液として使用する、Phenomenex「Gemini」分取用逆相カラム(5ミクロンシリカ、直径21.2mm、長さ100mm)を使用する分取用HPLCによって精製して、表題化合物.(33mg)を得た。
LCMS スペクトル: M+H+ 453.45; 保持時間 2.59 方法: モニター酸性。
試験(a)平均IC50 0.88μM。
以下の化合物は、適正な塩化スルホニルを使用する、類似したやり方で製造した。
Figure 2010501537
実施例3a:試験(a)平均IC50 1.4μM。
実施例3b:試験(a)平均IC50 4μM。
実施例3c:試験(a)平均IC50 6μM。
実施例3d:試験(a)平均IC50 7.1μM。
4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]アニリンの製造について以下に記載する:
4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]アニリン
Figure 2010501537
2−メチルスルファニル−4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン(1.00g,3.3mmol)、4−アミノフェニルボロン酸(904mg,6.60mmol)、チオフェン−2−カルボン酸銅(I)(1.64g,8.58mmol)、Pd(PPh(153mg,0.04当量、0.13mmol)をマイクロ波容器へ加えて、1,4−ジオキサン(20ml)を加えた。この系をNで脱気し、密封し、マイクロ波反応器において130℃で1時間加熱した。冷却後すぐにこの反応物を水へ注いで、生じる沈殿を濾過により採取し、真空で乾燥させて、表題化合物(988mg)をオフホワイトの固形物として得た。
LCMS スペクトル: MH+ 349.41, 保持時間 1.43 方法: モニター酸性。
NMR スペクトル: 1H NMR (300.132 MHz, DMSO-d6) δ 3.20 (3H, s), 3.61-3.83 (8H, m), 4.43 (2H, s), 5.57 (1H, s), 6.60 (2H, d), 6.70 (1H, s), 8.04 (2H, d)。
実施例4:N−[4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2010501537
ピリジン(3ml)中の4−[4−(メチルスルホニルメチル)−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−2−イル]アニリン(53mg,0.15mmol)へ塩化メタンスルホニル(21mg,0.18mmol)を加えて、この反応物を室温で2時間撹拌した。この混合物へ水(10ml)を加えて、沈殿を濾過により採取した。この固形物を分取用HPLCにより精製して、所望の材料(29mg)を白い固形物として得た。
LCMS スペクトル: M+H+ 427.4; 保持時間 1.38 方法: モニター酸性。
NMR スペクトル: 1H NMR (300.132 MHz, DMSO-d6) δ 3.08 (3H, s), 3.22 (3H, s), 3.75 (8H, s), 4.57 (2H, s), 6.93 (1H, s), 7.33 (2H, d), 8.30 (2H, d), 10.12 (1H, s)。
試験(a)平均IC50 2.6μM。
実施例5:N−[[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]メチル]メタンスルホンアミド
Figure 2010501537
[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンアミン(100mg,0.27mmol)のDCM(5ml)溶液へトリエチルアミン(0.038ml,0.27mmol)を加えた。塩化メタンスルホニル(0.021ml,0.27mmol)を加えて、この反応物を室温で2時間撹拌した。この有機物を水(5ml)で洗浄し、乾燥(MgSO)させて、真空で濃縮した。この粗製材料を、DCM中0〜5%メタノールで溶出させるシリカで精製して、所望の材料(90mg)を白い固形物として得た。
LCMS スペクトル: M+H+ 455; 保持時間 1.61 方法: モニター塩基性。
NMR スペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, CDCl3) δ1.36 (d, 3H), 2.89 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 3.35 (m, 1H), 3.60 (t, 1H), 3.79 (m, 2H), 4.05 (d, 1H), 4.18 (d, 1H), 4.27 (s, 2H), 4.39 (d, 2H), 4.49 (s, 1H), 4.80 (s, 1H), 6.52 (s, 1H), 7.43 (d, 2H), 8.36 (d, 2H)。
試験(a)平均IC50 4.5μM。
[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンアミンの製造について以下に記載する。
[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンアミン
Figure 2010501537
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン(1.0g,3.27mmol)を7:3:2 DME:水:エタノールの混合物中18% DMF溶液(9ml)に溶かした。次いで、4−アミノメチルフェニルボロン酸塩酸塩(0.92g,4.91mmol)、2M炭酸ナトリウム溶液(3ml)、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム触媒(115mg,0.16mmol)をこの溶液へ加えて、窒素雰囲気下に90℃で16時間還流した。この反応物をそのまま室温へ冷やしてから、酢酸エチルと水の間で分画した。この有機物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、濃縮乾固させた。この粗製オイルをDCM中0〜5%メタノールで溶出させるシリカでクロマトグラフ処理して、所望の材料(400mg)をクリーム色の固形物として得た。
LCMS スペクトル: M-H- 375; 保持時間 1.58 方法: モニター塩基性。
NMR スペクトル: 1H NMR (400.132 MHz, CDCl3) δ 1.36 (d, 3H), 3.08 (s, 3H), 3.34 (m, 1H), 3.60 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.83 (d, 1H), 3.94 (s, 2H), 4.05 (m, 1H), 4.18 (m, 1H), 4.26 (s, 2H), 4.49 (m, 1H), 6.50 (s, 1H), 7.40 (d, 2H), 8.33 (d, 2H)。
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン
Figure 2010501537
2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン(30g,0.13mol)をジクロロメタンに溶かし、−5℃で撹拌した(窒素下)。トリエチルアミン(17.4ml,0.13mol)を加えて、澄明な茶褐色の溶液を得た。(3S)−3−メチルモルホリンをジクロロメタンに溶かし、反応物を−5℃に保ちながら滴下した。次いで、冷却浴を外して、この混合物を1時間撹拌した。この反応混合物を還流で2時間加熱してから、反応混合物を水で洗浄し、乾燥させてから、蒸発させた。この粗製材料を分取用HPLCにより精製して、所望の材料(19.3g)を固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.21-1.23 (m, 3H), 3.11 (s, 3H), 3.19-3.26 (m, 1H), 3.42-3.49 (m, 1H), 3.58-3.62 (1H, m), 3.73 (d, 1H), 3.92-3.96 (m, 2H), 4.27-4.31 (m, 1H), 4.45 (s, 2H), 6.92 (s, 1H)。
LCMS スペクトル: MH+ 306, 保持時間 1.42 分、方法 5分酸性。
2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジンの製造については先に記載した。
実施例6:N−[4−[4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン−2−イル]フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2010501537
2−クロロ−4−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]−6−(メチルスルホニルメチル)ピリミジン(150mg,0.49mmol)を7:3:2 DME:水:エタノールの混合物中18% DMF溶液(1.5ml)に溶かした。次いで、4−アミノメチルフェニルボロン酸塩酸塩(0.74mmol)、2M炭酸ナトリウム溶液(0.5ml)、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム触媒(18mg,0.02mmol)をこの溶液へ加えて、窒素雰囲気下に90℃で16時間還流した。この反応物をそのまま室温へ冷やしてから、酢酸エチルと水の間で分画した。この有機物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、濃縮乾固させた。この粗製固形物をDCMに溶かし、不溶性の不純物を濾過により除去してから、濾液を分取用HPLCにより精製して、所望の化合物(87mg)を白い固形物として得た。
NMR スペクトル: 1H NMR (400.13 MHz, DMSO-d6) δ 1.24 (3H, d), 2.93 (3H, s), 3.21 (3H, s), 3.24 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.65 (1H, m), 3.78 (1H, d), 3.98 (1H, m), 4.16 (1H, d), 4.43 (1H, s), 4.48 (2H, s), 6.76 (1H, s), 7.17 (2H, d), 8.21 (2H, d)。
LCMS スペクトル: M+H+ 441; 保持時間 1.45 方法: モニター酸性。
試験(a)平均IC50 1μM。

Claims (33)

  1. 式(I):
    Figure 2010501537
    の化合物、又はその医薬的に許容される塩[式中:
    mは、0、1、2、3又は4であり;
    YとYは、独立して、N又はCRであり、但し、YとYの一方がNであって、他方がCRであり;
    Xは、−CR=CR−、−CR=CRCR−、−CRCR=CR−、−C≡C−、−C≡CCR−、−CRC≡C−、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)CR−、−NRC(O)NRCR−、−NRS(O)CR−、−S(O)NRCR−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR−、−S(O)NR−、及び−NRS(O)−より選択される連結基であり;
    は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−SR、−SOR、−SO、−COR、−CO、−CONR10、−NR10、−NRCOR10、−NRCO10、−NRCONR1015、−NRCOCONR1015、及び−NRSO10より選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
    は、C1−6アルキル、カルボシクリル、及びヘテロシクリルより選択される基であり、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−SR11、−SOR11、−SO11、−COR11、−CO11、−CONR1112、−NR1112、−NR11COR12、及び−NR11COCONR1216より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
    それぞれのRは、存在するとき、ハロ、シアノ、ニトロ、−R13、−OR13、−SR13、−SOR13、−SO13、−COR13、−CO13、−CONR1314、−NR1314、−NR13COR14、−NR13CO14、及び−NR13SO14より独立して選択され;
    とRは、独立して、水素又はC1−6アルキルであり;
    又はRとRは、それらが付く単数又は複数の原子と一緒に5〜10員の炭素環式又は複素環式の環を形成し、ここで1、2又は3の環炭素原子は、N、O又はSに置き換わっていてもよく、そして該環は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
    とRは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、及びC1−6アルキルより独立して選択され;
    は、水素、ハロ、シアノ、及びC1−6アルキルより選択され;
    とR10は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
    11、R12、及びR17は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
    13、R14、R15、R16、及びR18は、独立して、水素、又はC1−6アルキル、カルボシクリル、カルボシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい]。
  2. 式(I)の化合物が式(Ia)又は(Ib):
    Figure 2010501537
    [式中、R、R、R、X、Y、及びYは、請求項1に記載の式(I)の化合物について定義される通りである]の化合物、又はその医薬的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  3. がメチルである、請求項1又は2に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  4. がCRであり、YがNである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  5. がCHであり、YがNである、請求項4に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  6. Xが、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NRCR−、−NRC(O)NRCR−、−S(O)NRCR、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  7. Xが、−NRCR−、−OCR−、−SCR−、−S(O)CR−、−S(O)CR−、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基である、請求項6に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  8. Xが、−NRCH−、−OCH−、−OCH(CH)−、−OC(CH−、−SCH−、−SCH(CH)−、−SC(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、−S(O)C(CH−、−C(O)NR−、及び−NRC(O)−より選択される連結基である、請求項7に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  9. Xが、−S(O)CH−、−S(O)CH(CH)−、又は−S(O)C(CH−である、請求項8に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  10. が、アダマンチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピロリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、フラニルエチル、チエニルメチル、チエニルエチル、ピリジニルメチル、ピリジニルエチル、ピリミジニルメチル、ピリミジニルエチル、ピラジニルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、R、−OR、−COR、−CONR10、−NR10、及び−NRCOR10より選択される1、2又は3の置換基により置換されていてもよい、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  11. が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェネチル、ピリジニル、ピラゾリルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、及びピラジニルエチルより選択される基であり、該基は、アミノ、ハロ、シアノ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NHCOCH、−CONH、及びCONHCHより選択される1又は2の置換基により置換されていてもよい、請求項10に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  12. が、メチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CHCHOH、−CHCHNC(O)CH、フェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、4−アセトアミドフェニル、4−アミノフェニル、ピリジン−4−イル、ピリジン−2−イル、2−オキソピロリジン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、及び3−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルより選択される基である、請求項11に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  13. がメチルである、請求項12に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  14. が、5若しくは6員のカルボシクリル又はヘテロシクリルより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  15. が、6員アリールと5若しくは6員ヘテロアリールより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及びNR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項14に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  16. が、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、ハロ、シアノ、ニトロ、−R11、−OR11、−COR11、−CONR1112、−NR1112、及び−NR11COR12より独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項15に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  17. が、フェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリルより選択され、該基は、−NR17SO18により置換されて、そして、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項16に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  18. が、−NR17SO18により置換され、そして、フルオロ、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、−CONH、−CONHCH、及び−CON(CHより独立して選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、フェニル又はピリジルである、請求項17に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  19. が、
    Figure 2010501537
    [式中、AとAは、CH又はNより選択され、但し、A又はAの少なくとも1つは、CHである]である、請求項18に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  20. 17が水素である、請求項14〜19のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  21. 18が、水素、又はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、及びヘテロアリールC1−6アルキルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  22. 18が、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、チエニル、イミダゾリルメチル、イソキサゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、及びピリミジニルより選択される基であり、該基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ビス(C1−6アルキル)アミノ、アミノC1−6アルキル、(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、ビス(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミノ、C1−6アルキルスルホニル(C1−6アルキル)アミノ、スルファモイル、C1−6アルキルスルファモイル、ビス(C1−6アルキル)スルファモイル、C1−6アルカノイルアミノ、C1−6アルカノイル(C1−6アルキル)アミノ、カルバモイル、C1−6アルキルカルバモイル、及びビス(C1−6アルキル)カルバモイルより選択される1以上の置換基により置換されていてもよい、請求項21に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  23. 18が、水素、又はメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH(シクロプロピル)、−CHCHNMe、−CH(CH)CHOH、−C(CHCHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、チエン−2−イル、−CH(イミダゾール−2−イル)、−CH(イミダゾール−3−イル)、イソキサゾリル−3−イル、6−オキソ−1H−ピリジン−2−イル、5−メチルイソキサゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−4−イル、6−メトキシピリジン−3−イル、5−フルオロピリジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、及び1H−ピラゾール−3−イルより選択される基である、請求項22に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  24. 18が、水素、又はメチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、及び4−フルオロフェニルより選択される基である、請求項23に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  25. 「実施例」のいずれか1つ、又はその医薬的に許容される塩より選択される、請求項1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  26. 増殖性疾患の治療における医薬品として使用のための、請求項1〜25のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩。
  27. 請求項1〜25のいずれか1項に定義された式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、増殖性疾患の治療における使用のための医薬品の製造における使用。
  28. 請求項1〜25のいずれか1項に定義された式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生のための使用。
  29. 請求項1〜25のいずれか1項に定義された式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生における使用のための医薬品の製造における使用。
  30. 抗増殖効果をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において産生するための方法であって、請求項1〜25のいずれか1項に定義された式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む、前記方法。
  31. 癌、炎症性疾患、閉塞気道疾患、免疫疾患、又は心臓血管系疾患をそのような治療を必要とするヒトのような温血動物において治療する方法であって、請求項1〜25のいずれか1項に定義された式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を投与することを含む、前記方法。
  32. 請求項1〜25のいずれか1項に定義された式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される希釈剤又は担体と一緒に含んでなる医薬組成物。
  33. 医薬品として使用のための、請求項1〜25のいずれか1項に定義された式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩。
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