JP2010274470A - 自己封止弁及びそれを備えた液体噴射装置並びに電子機器、液体充填方法 - Google Patents

自己封止弁及びそれを備えた液体噴射装置並びに電子機器、液体充填方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インク等の液体を自己封止弁等の弁体に充填する際に、充填された液体中の残存気泡を低減することができ、液体の吐出不良等の不具合を低減することができる弁体及びそれを備えた液体噴射装置並びに電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の自己封止弁13は、ハウジング21に形成された凹部22をフィルム23にて被覆し、この凹部22とフィルム23との間にインク24を収容するインク室25と、このフィルム23に設けられて、インク室25内のインク24の圧力を調整する圧力調整弁26と、ハウジング21に着脱可能に設けられ、装着した場合に圧力調整弁26を最大押圧位置にまで押圧してインク室25内の容積を強制的に最小化し、取り外した場合に、圧力調整弁26を押圧から開放するアダプター29とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、自己封止弁及びそれを備えた液体噴射装置並びに電子機器、液体充填方法に関するものである。
従来、液体噴射装置を備えた電子機器としてインクジェット式記録装置が広く知られている。このインクジェット式記録装置は、インク収容体から供給されるインクを、キャリッジに設けられた記録ヘッドのノズルからインク滴として吐出する構造であり、このキャリッジを移動させながら紙等の記録媒体に向けてインク滴を吐出して該記録媒体上にインクドットを形成することにより、記録を行うようになっていた。
ところで、一般に、インクジェット式記録装置に用いられるインクは、揮発性を有するインク溶媒に着色成分を溶解することによって構成されている。従って、ノズルから記録ヘッド内に気泡が浸入すると、この記録ヘッド内にてインク中のインク溶媒が蒸発し、インクが増粘してしまうことがあった。インクの増粘は、ノズルの目詰まりを引き起こし、引いてはドット抜け等の記録ヘッドの吐出不良を引き起こす原因となっていた。このため、記録ヘッドに浸入した気泡を排出させる必要があった。
このような問題を解決するインクジェット式記録装置として、インク収容体からのインクの供給を電磁ソレノイドバルブ等のバルブ装置にて遮断するとともに、記録ヘッドのノズル側から負圧をかけることで、強制的に同ノズルからインクを排出させるインクジェット式記録装置が提案されている(特許文献1)が、このインクジェット式記録装置では、さらに電磁ソレノイドバルブ等のバルブ弁装置を設ける必要があるために、駆動電源等の部品点数が増加し、インクジェット式記録装置が大型化するという問題点があった。
そこで、このような問題を解決するインクジェット式記録装置として、本体ケースに形成した凹部をフィルム材にて被覆して液体を収容する液体収容室と、前記液体収容室に液体を導入する導入部と、前記液体収容室から液体を導出する導出部と、前記導入部及び前記導出部に形成した流路の少なくとも一方を開閉することで、同導入部と同導出部との間の液体の流量を調整する開閉手段とを備え、前記フィルム材を介して前記開閉手段を付勢して、前記流路の少なくとも一方を閉路するとともに、前記導入部から前記液体収容室内に導入された液体の圧力が、前記フィルム材に付与されると、同付勢を緩和し、前記流路を開路する付勢手段を備えた弁体を有するインクジェット式記録装置が提案されている(特許文献2)。
特開2003−220711号公報 特開2005−297330号公報
ところで、特許文献2に記載のインクジェット式記録装置においては、キャップ部材により各ノズルを封止した後に、吸引ポンプを駆動させて同ノズルに負圧をかけ、この負圧が記録ヘッドから自己封止弁を介してインクの流路にまで到達して蓄積されると、この負圧によりインクが吸引され、自己封止弁を介して記録ヘッドに向かって一気に流動するようになっているので、インク充填時に自己封止弁内に気泡が侵入した場合、この気泡がインクの流動に伴ってノズルからキャップ部材に排出され、記録ヘッドのノズルから気泡を含むインク滴が記録媒体に向けて吐出され、その結果、インクの吐出不良が生じるという問題点があった。
このインクの吐出不良は、記録媒体上の記録がかすれて不鮮明になったり、記録されなかったり、等の不具合を生じさせる要因になっており、自己封止弁内における残存気泡の低減、及び残存気泡に起因する吐出不良の低減が問題となっていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、インク等の液体を自己封止弁等の弁体に充填する際に、充填された液体中の残存気泡を低減することができ、液体の吐出不良等の不具合を低減することができる自己封止弁及びそれを備えた液体噴射装置並びに電子機器、液体充填方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような自己封止弁及びそれを備えた液体噴射装置並びに電子機器、液体充填方法を提供した。
本発明の自己封止弁は、ケース本体に形成された凹部をフィルム材にて被覆し、前記凹部と前記フィルム材との間に液体を収容する液体収容室と、前記液体収容室に液体を導入する導入部と、前記液体収容室から液体を導出する導出部と、前記フィルム材に設けられ、前記液体収容室内の前記液体の圧力を調整する圧力調整手段と、前記ケース本体に着脱可能に設けられ、前記ケース本体に装着した場合に、前記圧力調整手段を押圧し前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させるアダプターと、を備えてなることを特徴とする。
この構成によれば、フィルム材に、液体収容室内の前記液体の圧力を調整する圧力調整手段を設け、さらに、前記ケース本体に、このケース本体に装着した場合に、前記圧力調整手段を押圧して前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させて該液体収容室内に前記液体を充填するアダプターを着脱可能に設けたので、このアダプターにより圧力調整手段を押圧して前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させることにより、インク充填時に気泡の溜まり易い液体収容室内の容積が縮小され、この液体収容室内に充填される液体中に大きな気泡が残存し難くなる。
これにより、液体充填時における液体収容室内の液体中の残存気泡を排除することができ、したがって、この液体収容室から導出される液体中の残存気泡に起因する吐出不良等の不具合を防止することができる。
以上により、この自己封止弁を含む流路内の液体中の残存気泡を排除することができ、この自己封止弁から導出される液体の吐出不良等の不具合を防止することができる。
本発明においては、前記アダプターに、前記圧力調整手段を最大押圧位置に押圧する突起を設けてなることが好ましい。
この構成によれば、アダプターに圧力調整手段を最大押圧位置に押圧する突起を設けたことで、このアダプターの押圧力が突起を介して圧力調整手段に集中し、小さな押圧力で圧力調整手段を最大押圧位置にまで効率的に押圧することができる。
本発明においては、前記アダプターに、前記ケース本体に装着するための係止部を設けてなることが好ましい。
この構成によれば、アダプターに、ケース本体に装着するための係止部を設けたことで、アダプターをケース本体に確実かつ容易に装着させることができる。
本発明の液体噴射装置は、本発明の自己封止弁を備えた液体噴射装置であって、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体を貯留するとともに、前記自己封止弁を介して前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容体とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、液体収容体から自己封止弁を介して液体噴射ヘッドに液体を供給することにより、自己封止弁から導出される液体中の残存気泡を低減する。これにより、液体噴射ヘッドに供給される液体中の残存気泡を低減することができ、この液体噴射ヘッドから吐出される液体の吐出時の吐出不良等の不具合を防止することができる。
本発明の電子機器は、本発明の液体噴射装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、液体噴射装置から吐出される液体の吐出時の吐出不良等の不具合を防止することで、この電子機器の品質及び信頼性を向上させることができる。
本発明の液体充填方法は、液体収容体から自己封止弁を介して液体噴射ヘッドに液体を充填する液体充填方法であって、前記自己封止弁は、ケース本体に形成された凹部をフィルム材にて被覆し、前記凹部と前記フィルム材との間に液体を収容する液体収容室と、前記液体収容室に液体を導入する導入部と、前記液体収容室から液体を導出する導出部と、前記フィルム材に設けられ、前記液体収容室内の前記液体の圧力を調整する圧力調整手段と、を備えており、
前記圧力調整手段を押圧して前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させる工程と、前記自己封止弁を含む前記液体収容体から前記液体噴射ヘッドまでの流路を負圧化する工程と、この負圧化した状態で、前記液体収容体から前記液体を前記液体噴射ヘッドまで流入させる工程と、を備えてなることを特徴とする。
この構成によれば、圧力調整手段を押圧して液体収容室内の容積を強制的に縮小させ、次いで、自己封止弁を含む液体収容体から液体噴射ヘッドまでの流路を負圧化し、その後、この負圧化した状態で、液体収容体から液体を液体収容室内に流動させ、液体収容室内に液体を充填する。これにより、インク充填時に気泡の溜まり易い液体収容室内の容積が縮小され、この液体収容室内に充填される液体中に気泡が残存し難くなる。これにより、液体充填時における液体収容室内の液体中の残存気泡を排除することができ、したがって、この液体収容室から導出される液体中の残存気泡に起因する吐出不良等の不具合を防止することができる。
本発明においては、前記圧力調整手段を最大押圧位置に押圧して前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させることが好ましい。
この構成によれば、液体充填時における液体収容室内の容積が強制的に最小化され、この液体収容室内に充填される液体中に気泡がさらに残存し難くなる。これにより、液体充填時における液体収容室内の液体中の残存気泡を確実に排除することができ、したがって、この液体収容室から導出される液体中の残存気泡に起因する吐出不良等の不具合を確実に防止することができる。
本発明においては、前記液体を前記液体噴射ヘッドまで流入させた後に、前記圧力調整手段を押圧から開放する工程を備えてなることが好ましい。
この構成によれば、液体を液体噴射ヘッドまで流入させた後に、圧力調整手段を押圧から開放することにより、液体収容室内に充填された液体は液体噴射ヘッドに向かって一気に流動するが、液体収容室内または液体噴射ヘッド内に侵入した気泡は、この液体の流動に伴って液体噴射ヘッドから外部へ向かって排出され、液体収容室内または液体噴射ヘッド内に滞留する虞はない。これにより、液体充填時における液体収容室内または液体噴射ヘッド内における液体中の残存気泡を確実に排除することができ、したがって、この液体収容室から導出される液体中の残存気泡に起因する吐出不良等の不具合を確実に防止することができる。
本発明の一実施形態のインクジェット式プリンタの概略構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のインクジェット式プリンタの記録ヘッドへのインクの供給系を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の自己封止弁を示す断面図である。 本発明の一実施形態の自己封止弁のアダプターを取り外した状態を示す断面図である。
本発明の弁体及びそれを備えた液体噴射装置並びに電子機器を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
ここでは、電子機器としてインクジェット式記録装置であるインクジェット式プリンタを、液体噴射装置の液体噴射ヘッドとしてインクジェット式プリンタの記録ヘッドを、弁体としてインクジェット式プリンタの自己封止弁を、それぞれ例に取り説明する。
本発明の実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造とは縮尺や数等が異なっている。
図1は、本実施形態におけるインクジェット式プリンタ(以下、単にプリンタと略称する)の概略構成を示す斜視図、図2は、同プリンタの記録ヘッドへのインクの供給系を示すブロック図である。
このプリンタ1は、プリンタの主要部を収納する略直方体状のフレーム2と、このフレーム2の上面2aに設けられた給紙トレイ3と、このフレーム2の前面2bに設けられた排紙トレイ4とにより構成され、この給紙トレイ3及び排紙トレイ4は、ヒンジ構造(図示略)によりフレーム2に対して折り畳み収容可能となっている。
このフレーム2内の底面近傍には、プラテン5が、その長手方向が前面2bの長手方向に沿うように配設され、このプラテン5には、紙送り機構(図示略)により給紙トレイ3からフレーム2内に供給された記録用紙が給送されるようになっている。そして、この給送された記録用紙は、排紙トレイ4からフレーム2外へ排出されるようになっている。
このフレーム2内には、プラテン5と平行にガイド部材6が架設され、このガイド部材6には、該ガイド部材6に沿って移動可能なキャリッジ7が挿通され支持されている。また、このフレーム2内にはキャリッジモータ(図示略)が取り付けられ、このキャリッジモータは、一対のプーリ(図示略)に掛け装されたタイミングベルト(図示略)を介してキャリッジ7に駆動連結されている。これにより、キャリッジモータ(図示略)が駆動すると、その駆動力がタイミングベルト(図示略)を介してキャリッジ7に伝達され、この駆動力を受けたキャリッジ7は、ガイド部材6に案内されプラテン5と平行(主走査方向)に往復移動するようになっている。
このキャリッジ7の下面(プラテン5と対向する面)には記録ヘッド(液体噴射ヘッド)8が設けられている。この記録ヘッド8は、上記の記録用紙に対向するようにノズル形成面(図示略)を有しており、このノズル形成面には、1列あたりn個(nは自然数)のノズルからなるノズル列(図示略)が6列形成されている。
ここでは、説明の便宜上、1列あたりn個のノズルからなるノズル列を6列形成したが、1列あたりのノズルの数及びノズル列の数は、上記に限定されることなく、適宜変更可能である。
このキャリッジ7は、フレーム2内に設置された第1の弁装置9にチューブT1を介して接続され、この第1の弁装置9は、フレーム2内に装着された第1のインクカートリッジ(液体収容体)10にチューブT2を介して接続されている。さらに、このキャリッジ7は、フレーム2内に設置された第2の弁装置11にチューブT3を介して接続され、この第2の弁装置11は、フレーム2内に装着された第2のインクカートリッジ(液体収容体)12にチューブT4を介して接続されている。
これにより、この第1のインクカートリッジ10に貯留されたインクは、チューブT2を介して第1の弁装置9に供給され、この第1の弁装置9に供給されたインクはチューブT1を介してキャリッジ7に設けた自己封止弁13に供給された後に、この自己封止弁13から記録ヘッド8に供給されるようになっている。同様に、第2のインクカートリッジ12に貯留されたインクは、チューブT4を介して第2の弁装置11に供給され、この第2の弁装置11に供給されたインクはチューブT3を介してキャリッジ7の自己封止弁13に供給された後に、この自己封止弁13から記録ヘッド8に供給されるようになっている。
自己封止弁13は、記録ヘッド8に適宜インクを供給するためのものであり、図3に示すように、ハウジング(ケース本体)21の一主面に凹部22が形成され、この凹部22の周囲にフィルム(材)23の周縁部が固定されてこの凹部22全体がフィルム23にて被覆され、この凹部22とフィルム23との間の空間部がインク(液体)24を収容するインク室(液体収容室)25とされ、このインク室25には、1次室(図示略)からインク室25にインク24を導入する導入部26と、インク24を記録ヘッド8へ向けて導出する導出部27とが形成されている。このフィルム23の中央部には、インク室25内のインク24の圧力を調整する断面T字状の圧力調整弁(圧力調整手段)28が取り付けられて一体化されている。
このハウジング21には、アダプター29が着脱可能に取り付けられている。このアダプター29は、自己封止弁13をキャリッジ7に取り付ける際に装着するもので、ハウジング21を収容する凹部31が形成され、この凹部31の中央部には、頂面が圧力調整弁28の表面積より大でありかつ圧力調整弁28をフィルム23の膜厚方向の最大押圧位置に押圧する突起32が形成され、さらに、この凹部31の開口部の両端には、ハウジング21に装着するためのツメ部(係止部)33が互いに対向するように設けられている。
この状態では、1次室(図示略)からインク室25までの流路が開放状態になっている。
これら突起32及びツメ部33の形状や個数等は、突起32やツメ部33がその機能を十分に発揮することができるように設定すればよく、本実施形態の形状や個数に限定されることはない。
この自己封止弁13は、アダプター29をハウジング21に装着した場合、このアダプター29の突起32が圧力調整弁28をフィルム23の膜厚方向の最大押圧位置に押圧してインク室25の容積を縮小させて最小化することにより、インク充填時に気泡の溜まり易いインク室25内の容積が最小化され、その結果、このインク室25内に導入されるインク24中に気泡が残存し難くなるようになっている。
また、このインク室25内のインク24に気泡34が発生した場合においても、この気泡34は従来より小さく、したがって、この気泡34を含むインク24が記録ヘッド8に送られたとしても、記録ヘッド8から吐出されるインクの吐出不良等の不具合は生じない。
このインク室25にインク24が充填された状態でアダプター29をハウジング21から取り外した場合、図4に示すように、アダプター29の突起32が圧力調整弁28から離れ、圧力調整弁28が突起32の押圧から開放されるようになっている。この場合、インク室25内のインク24に気泡34が発生した場合においても、この気泡24は従来より小さく、したがって、この気泡34を含むインク24が記録ヘッド8に送られたとしても、記録ヘッド8から吐出されるインクの吐出不良等の不具合は生じない。
さらに、この自己封止弁13は、記録ヘッド8からインクが吐出されて記録ヘッド8内に負圧が発生すると、開状態となって記録ヘッド8内にインクを導入するようになっている。また反対に、記録ヘッド8内にインクがあって、かつ、この記録ヘッド8内に負圧が発生していないときには、閉状態となって記録ヘッド8内に導入されるインクの量を制限して、インクの過剰導入による各ノズルのインクの漏洩を抑制するようになっている。
また、第1のインクカートリッジ10は、ブラック、シアン、マゼンダをそれぞれ貯留するインクパック(図示略)を備え、第2のインクカートリッジ12は、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダをそれぞれ貯留するインクパック(図示略)を備えている。そして、これら各インクパックは、フレーム2内に設けられた加圧ポンプ(図示略)から、第1及び第2のインクカートリッジ10、12内に供給される加圧空気により押圧され、それぞれチューブT2、T4にインクを圧送するようになっている。
すなわち、第1のインクカートリッジ10からは、ブラック、シアン、マゼンダが、第2のインクカートリッジ12からは、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダが、それぞれ第1及び第2の弁装置9、11を介して記録ヘッド8に供給されるようになっている。そして、記録ヘッド8に流入したインクは、圧電素子(図示略)により加圧されて各ノズルからインク滴としてそれぞれ吐出されることにより、ドットを形成するようになっている。
このプリンタ1では、キャリッジ7を往復移動させながらインク滴を記録用紙に吐出させ印刷するための領域を印刷領域としている。さらに、プリンタ1には、非印刷時にキャリッジ7を退避させてノズルをクリーニングするための非印刷領域が設けられ、この非印刷領域には、図1に示すように、キャップホルダ14が設けられている。
キャップホルダ14には、記録ヘッド8のノズル形成面と対向するように、キャップ部材15が設けられている。このキャップ部材15は、記録ヘッド8のノズル(図示略)から吐出されるインクを受け止めるためのものである。そして、キャップホルダ14は、駆動機構(図示略)を介してキャップ部材15を移動させ、このキャップ部材15の可撓性を有する当接部(図示略)を記録ヘッド8のノズル形成面に密着させることにより、各ノズルを封止するようになっている。
このキャップ部材15には、このキャップ部材15内と連通する連通孔を備えた接続部(図示略)が形成され、この接続部には、チューブT5を介して吸引ポンプ16の吸引口(図示略)が接続されている。この吸引ポンプ16は、チューブT5を介してキャップ部材15内に負圧をかけるためのものであり、駆動することで記録ヘッド8の各ノズルからキャップ部材15内に吐出されたインクを吸引するようになっている。吸引ポンプ16の排出口(図示略)には、チューブT6を介して廃インクタンク17が接続されている。この廃インクタンク17は、キャップ部材15から吸引されたインクを貯留するためのタンクである。
これにより、キャップ部材15によるノズルの封止の際に吸引ポンプ16が駆動すると、このノズルにはキャップ部材15を介して負圧がかかり、インクが吸引される。そして、吸引されたインクは、キャップ部材15からチューブT5、吸引ポンプ16、チューブT6を順に流動した後に、廃インクタンク17内に流入し廃インクとして貯留される。
ここで、記録ヘッド8を取り替えたとき等に、記録ヘッド8にインクを充填する場合について説明する。
この記録ヘッド8の交換に伴って、予め、第1のインクカートリッジ10及び第2のインクカートリッジ12のインクの供給を停止し、第1の弁装置9及び第2の弁装置11を非連通状態としておく。
また、この自己封止弁13は、記録ヘッド8と共にキャリッジ7に取り付けられているが、この自己封止弁13をキャリッジ7に取り付ける場合には、アダプター29をハウジング21に装着した状態で取り付ける。
ここで、アダプター29をハウジング21に装着するには、まず、アダプター29とハウジング21とを対向配置し、アダプター29の突起32とハウジング21の圧力調整弁28とを位置合わせした状態でアダプター29をハウジング21に嵌め込む。この際、ツメ部33がハウジング21に係止されるので、アダプター29はハウジング21に確実に固定され、外れることはない。
また、アダプター29がハウジング21に装着された状態では、アダプター29の突起32が圧力調整弁28を最大押圧位置まで押圧することにより、インク室25の容積が最小化されるようになっている。
次いで、キャップ部材15により記録ヘッド8の各ノズル(図示略)を封止し、吸引ポンプ16を駆動させて、各ノズルに負圧をかける。この負圧は、自己封止弁13及びチューブT1、T2を介して第1の弁装置9及び第2の弁装置11にまで達する。
このようにして、記録ヘッド8から自己封止弁13を介して第1の弁装置9及び第2の弁装置11にまで負圧が蓄積された後に、第1の弁装置9及び第2の弁装置11を開放し、第1のインクカートリッジ10及び第2のインクカートリッジ12から第1の弁装置9及び第2の弁装置11を介して自己封止弁13に向けてインクの供給を開始する。
これにより、第1の弁装置9及び第2の弁装置11に導入されたインクは、チューブT1、T2にまで達した負圧により吸引され、自己封止弁13を介して記録ヘッド8に向けて一気に流動することとなる。その結果、自己封止弁13内または記録ヘッド8内に侵入した気泡34は、この自己封止弁13内または記録ヘッド8内のインク24の流動に伴って、記録ヘッド8の各ノズルからキャップ部材15に排出される。
このとき、インク室25は突起32により容積が強制的に縮小されているために、導入されるインク24の流速が速くなり、したがって、インク24が充填されたインク室25には気泡が残存し難くなり、吐出不良も生じ難くなる。また、このインク室25内のインク24に気泡34が発生した場合であっても、この気泡34は従来より小さく、したがって、この気泡34を含むインク24が記録ヘッド8に送られたとしても、記録ヘッド8から吐出されるインクの吐出不良等の不具合は生じない。
このインク室25にインク24を充填する場合、インク24の流速は、0.3mL/秒以上であることが好ましい。インク24の流速を0.3mL/秒以上とすることにより、インク室25におけるインク24の滞留を防止し、インク24内に気泡が滞留するのを防止することが可能である。
このインク24の充填時におけるインク室25内の流速を0.3mL/秒以上と制御することで、インク室25内のインク24の導入及び導出の際に、インク室25内に気泡34が残存するのを防止することができる。したがって、自己封止弁13内及び該自己封止弁13を含む流路内のインク中の残存気泡をさらに低減することができ、この自己封止弁13から導出されるインク24の吐出不良等の不具合をさらに防止することができる。
次いで、このインク室25にインク24が充填された状態で、アダプター29をハウジング21から取り外す。
以上により、自己封止弁13内のインク24中の残存気泡を低減することができ、この自己封止弁13から導出されるインク24の吐出不良等の不具合を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態の自己封止弁13によれば、インク室25を有するハウジング21にアダプター29を着脱可能に取り付けたので、このアダプター29により圧力調整弁28を最大押圧位置に押圧してインク室25内の容積を強制的に最小化することにより、インク充填時に気泡の溜まり易いインク室25内の容積が強制的に最小化され、その結果、このインク室25内に充填されるインク24中の気泡を排除することができる。したがって、このインク室25から導出されるインク中の残存気泡に起因する吐出不良等の不具合を防止することができる。
また、本実施形態のプリンタ1によれば、自己封止弁13を備えたので、この自己封止弁13から吐出されるインク24の吐出時の吐出不良等の不具合を防止することができ、プリンタ1としての品質及び信頼性を向上させることができる。
1…プリンタ、8…記録ヘッド、10…第1のインクカートリッジ、12…第2のインクカートリッジ、13…自己封止弁、21…ハウジング、22…凹部、23…フィルム、24…インク、25…インク室、26…導入部、27…導出部、28…圧力調整弁、29…アダプター、31…凹部、32…突起、33…ツメ部、34…気泡。

Claims (8)

  1. ケース本体に形成された凹部をフィルム材にて被覆し、前記凹部と前記フィルム材との間に液体を収容する液体収容室と、
    前記液体収容室に液体を導入する導入部と、
    前記液体収容室から液体を導出する導出部と、
    前記フィルム材に設けられ、前記液体収容室内の前記液体の圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記ケース本体に着脱可能に設けられ、前記ケース本体に装着した場合に、前記圧力調整手段を押圧し前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させるアダプターと、
    を備えてなることを特徴とする自己封止弁。
  2. 前記アダプターに、前記圧力調整手段を最大押圧位置に押圧する突起を設けてなることを特徴とする請求項1記載の自己封止弁。
  3. 前記アダプターに、前記ケース本体に装着するための係止部を設けてなることを特徴とする請求項1または2記載の自己封止弁。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の自己封止弁を備えた液体噴射装置であって、
    液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体を貯留するとともに、前記自己封止弁を介して前記液体噴射ヘッドに前記液体を供給する液体収容体とを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項4記載の液体噴射装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  6. 液体収容体から自己封止弁を介して液体噴射ヘッドに液体を充填する液体充填方法であって、
    前記自己封止弁は、ケース本体に形成された凹部をフィルム材にて被覆し、前記凹部と前記フィルム材との間に液体を収容する液体収容室と、
    前記液体収容室に液体を導入する導入部と、
    前記液体収容室から液体を導出する導出部と、
    前記フィルム材に設けられ、前記液体収容室内の前記液体の圧力を調整する圧力調整手段と、
    を備えており、
    前記圧力調整手段を押圧して前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させる工程と、
    前記自己封止弁を含む前記液体収容体から前記液体噴射ヘッドまでの流路を負圧化する工程と、
    この負圧化した状態で、前記液体収容体から前記液体を前記液体噴射ヘッドまで流入させる工程と、
    を備えてなることを特徴とする液体充填方法。
  7. 前記圧力調整手段を最大押圧位置に押圧して前記液体収容室内の容積を強制的に縮小させることを特徴とする請求項6記載の液体充填方法。
  8. 前記液体を前記液体噴射ヘッドまで流入させた後に、前記圧力調整手段を押圧から開放する工程を備えてなることを特徴とする請求項6または7記載の液体充填方法。
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