JP2010273407A - エネルギー供給システム - Google Patents

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Toshishige Momose
敏成 百瀬
Hideki Hayakawa
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Abstract

【課題】余剰電力の短時間の変動に対しても、系統への逆潮や系統からの無駄な買電を発生させることなく、蓄電池及び電熱変換器を効率よく制御することが可能な、既に設置された発電機に蓄電池のみを後付け可能なエネルギー供給システムを提供する。
【解決手段】出力一定の発電装置10を有するエネルギー供給システム1において、発電装置10の発電時に、商用電力系統100からの供給電力が第1の所定値未満にならないように電熱変換器30の消費電力を調整し、電熱変換器30の消費電力が第2の所定値になるように蓄電池60の充電電力を調整する。
【選択図】図1

Description

本願発明は、商用電力系統に接続されている発電装置と、電熱変換器と蓄電池から構成されるエネルギー供給システムに関する。
エネルギー供給システムにおいて、通常、ガスエンジンや燃料電池などの発電機は、構内から系統へ逆潮できない。このため、発電機の発電により生じた余剰電力は、電気ヒーター等の電熱変換器により、熱として吸収されている。そこで、この余剰電力を二次電池に充電し、電力不足時に放電すればエネルギー効率が高くなるため、これまでに多数の提案がなされている。
例えば、特許文献1では、発電手段の余剰電力を充電し、かつ、その充電した電力を電力機器で消費することを可能にしながら、小型化及び低廉化を図り得る電力消費設備及びコージェネレーションシステムが開示されている。
特開2006−158148号公報
しかし、特許文献1に開示された電力設備及びコージェネレーションシステムでは、系統への逆潮を検出する電流センサーや、電気ヒーターのスイッチング回路の制御状態に基づいて余剰電力を求め、余剰電力有り情報により蓄電池の充電動作を、余剰電力有り情報の停止により放電動作を実行するという、蓄電池のオンオフ制御が記載されているのみであり、余剰電力の短時間の変動に対して、蓄電池と電気ヒーターとを高速に分担制御する方法については、全く記載されていなかった。
また、前記発明では、運転制御部が蓄電池と電気ヒーターとの両方を制御しているため、従来の電気ヒーターだけを制御している発電装置に対して、蓄電池のみを後付けで追加することはできなかった。
以下、本願の課題を説明するのに、先ず、この種の商用電力系統に接続されている発電装置と、電熱変換器と蓄電池から構成されるエネルギー供給システムの基本構成について説明するとともに、その問題点について説明する。
図8は、この種のエネルギー供給システムの構成を簡略化して示した図である。
システムは、電力を消費する構内電力系統101に商用電力系統100から電力線Lを介して電力を供給する電力系に付属されるものであり、発電電力供給系統102と蓄電電力系統103の両方が、この電力線Lに接続されている。発電電力供給系統102は、具体的には発電装置10から構成されており、この発電装置10で発電された電力を構内電力系統101に供給可能に構成されている。蓄電電力系統103は、具体的には蓄電装置50から構成されており、電力線Lから電力の供給を受けて蓄電池60に充電可能に構成されるとともに、蓄電池60から放電して電力線Lを介して構内電力系統101に電力の供給が可能とされている。
そして、このシステムでは、電力線Lを介して商用電力系統100に電力が供給される、所謂、逆潮を防止するために、発電電力供給系統102、蓄電電力系統103との合流点Jより商用電力系統100側の電力線Lに逆潮防止用電流センサーCT0、CT1を設けて、これら電流センサーCT0、CT1の検出情報に基づいて、発電装置10に設けられる電熱変換器30(具体的にはヒートポンプや電気ヒーター等)、及び、蓄電装置50に備えられる蓄電池60の充放電を制御する。蓄電池60の充放電制御は、具体的には蓄電池60と電力線Lとの間に設けられる双方向インバータ75により実行される。
逆潮を阻止するための構成に関して述べると、発電装置10は逆潮防止電流センサーCT0の検出情報に基づいて前記電熱変換器30の運転を制御するように構成されており、逆潮の可能性がある場合には、電熱変換器30を運転して、発電装置10において電力を消費し、電力線Lに電力が供給されないように制御する構成が採用されている。一方、蓄電装置50は逆潮防止電流センサーCT1の検出情報に基づいて蓄電池60の充放電を制御するように構成されており、逆潮の可能性がある場合には、蓄電池60を充電状態として、一定の電力量の供給を受けて充電作動する。一方、商用電力系統100から電力を買電する状態では、蓄電池60を放電状態として、一定の電力量を電力線L側に放電作動する。
ここで、従来技術では、蓄電池60の充放電は、一定量の電力を充電又は放電するように制御されていた。
さらに詳細に従来システムの運転状態を説明する。
図9は、従来技術において、発電装置10が停止している場合の、電力需要と、蓄電池60からの放電電力との関係を示すグラフ図である。図9において、一例として蓄電池60の最大出力は1kWであり、また、逆潮防止のための余裕を50Wに設定している。この図のように、従来、逆潮防止用電力として50Wの電力を商用電力系統100から買電しつつ、残りの電力需要について、蓄電池からの放電によりまかなうこととして、逆潮が発生しないように、システムは制御されていた。
図10は、従来技術において、蓄電装置50の停止中に発電装置10が運転している場合の、電力需要と、電熱変換器30での電力消費との関係を示すグラフ図である。この図のように、蓄電装置50の停止中に発電装置10の運転により生じた余剰電力は、電熱変換器30での消費により回収していた。
この構成のシステムでは、商用電力系統100への逆潮防止用電流センサーCT0、CT1を有するのみであり、電熱変換器30と蓄電装置50を高速に分担制御することは考えられていなかったため、次のような問題点があった。
すなわち、図11のように、(1)発電装置10の発電中に蓄電池60への充電があった場合、発電による余剰電力を超えて、商用電力系統100から買電して充電を行うという問題点があった。
また、図12のように、(2)発電装置50の発電中に蓄電池60からの放電があった場合、発電装置50の発電電力が電熱変換器30で消費され、発電装置50の発電電力が有効利用されないという問題点があった。
図13は、図11、図12の課題を示すグラフ図である。図13は、前記発明における電力需要と、発電装置10が運転中の場合の、蓄電池60の充放電電力等の関係を示すグラフ図である。図13において、発電装置10の最大出力は1kWであり、逆潮防止用電力は50Wに設定している。
図13において、電力需要が発電装置10の最大出力を超えない範囲(電力需要が1kW未満の範囲)では、余剰電力が存在するため、蓄電池60は充電を行う。しかし、蓄電池60の充電電力について何らの制御も行わない場合、図13(a)で示す領域では、蓄電池60は商用電力系統100から買電を行いながら、余剰電力以上の充電を行う可能性がある。
また、図13において、電力需要が発電装置10の最大出力を超えた範囲(電力需要が1kWを超えた範囲)では、発電装置10で発電するとともに、蓄電池60から放電を行う。しかし、蓄電装置50の放電電力について何らの制御も行わない場合、図13(b)の領域では、発電装置10の発電電力が電熱変換器30で消費され、発電装置10の発電電力が有効に利用されない可能性がある。なぜなら、図12に示すように、発電装置10の運転中に生じた余剰電力は電熱変換器30で消費されるところ、蓄電池60の放電電力が大きい場合、発電装置10の発電電力の一部が余剰電力となるためである。
上記の課題に加え、発電装置の余剰電力の消費機器として、蓄電池と、電気ヒーター等の電熱変換器の2つが存在する場合、(3)蓄電池の充放電用インバータは電流が少ないと変換効率が低下してしまう、(4)発電効率と電気ヒーター効率の積は給湯器効率より低いので、電力として利用できる蓄電池の充電を優先したい、というジレンマがあるため、余剰電力の短時間の変動に対して、系統への逆潮や、系統からの無駄な買電を発生させることなく、2つの機器を効率よく制御することは困難であった。
そこで、本願発明の目的は、上記従来のエネルギー供給システムの有する問題点に鑑み、余剰電力の短時間の変動に対しても、系統への逆潮や、系統からの無駄な買電を発生させることなく、蓄電池及び電熱変換器を効率よく制御することが可能な、既に設置された発電機に蓄電池のみを後付け可能なエネルギー供給システムを提供することにある。
上記目的を達成するための本願発明に係るエネルギー供給システムは、商用電力系統に接続されている出力一定の発電装置と、電熱変換器と蓄電池から構成されるエネルギー供給システムであって、その特徴構成は、前記発電装置の発電時に、前記商用電力系統からの供給電力が、第1の所定値未満にならないように前記電熱変換器の消費電力を調整し、前記電熱変換器の消費電力が、第2の所定値になるように前記蓄電池の充電電力を調整する点にある。
上記の特徴構成によれば、出力一定の発電装置を有するエネルギー供給システムにおいて、電熱変換器での消費を主、蓄電池への充電を従として、電力の消費を簡易に制御することができる。
つまり、本願発明に係るエネルギー供給システムは、発電装置の発電時において、商用電力系統からの供給電力が第1の所定値未満にならないように制御することで、商用電力系統への逆潮を防止する。すなわち、第1の所定値は、商用電力系統への逆潮を防止するために設定する、発電装置の発電時の商用電力系統からの買電力量の下限値である。
また、電熱変換器の消費電力が第2の所定値になるように制御するため、発電装置の発電出力を第2の所定値より多く電熱変換器で消費することなく、余剰電力を蓄電池に充電することができる。すなわち、第2の所定値は、発電装置の発電時の電熱変換器での消費電力量の目標値である。
この構成では、電熱変換器での消費電力を、システムにおける電力余り状態の指標として、電力余りがある場合は、この電力を充電に回すことで、逆潮防止と過度の電熱変換防止の両方の目的を達成できる。
本願発明に係るエネルギー供給システムの更なる特徴構成は、前記発電装置の発電時に、前記商用電力系統からの供給電力が、第1の所定値と同一もしくはより大きな第3の所定値になるように、前記蓄電池の放電電力を調整する点にある。
上記の特徴構成によれば、商用電力系統への逆潮防止として、前記発電装置の発電時に、商用電力系統からの供給電力が第3の所定値になるように蓄電池をPID制御するだけなので、蓄電池の放電制御を容易に行うことができる。
また、商用電力系統からの供給電力が第3の所定値になるように蓄電池の放電電力を増加させることで、商用電力系統からの買電を抑え、なるべく蓄電池からの放電により電力需要をまかなう制御を行っている。
すなわち、第3の所定値は、発電装置が発電している場合の蓄電池からの放電時の商用電力系統からの買電力量の目標値といえる。また、商用電力系統への逆潮を防止するため、第3の所定値は、第1の所定値(商用電力系統への逆潮を防止するために設定する、発電装置の発電時の商用電力系統からの買電力量の下限値)と同一、もしくは、第1の所定値より大きな値である必要がある。その結果、商用電力系統からの買電量を所定量に抑えるシステムを構築することができる。
本願発明に係るエネルギー供給システムの更なる特徴構成は、前記発電装置の停止時に、前記商用電力系統からの供給電力が、第4の所定値になるように前記蓄電池の放電電力を調整する点にある。
上記の特徴構成によれば、商用電力系統への逆潮防止として、前記発電装置の停止時に、商用電力系統からの供給電力が第4の所定値になるように蓄電池をPID制御するだけなので、蓄電池の放電制御を容易に行うことができる。
また、商用電力系統からの供給電力が第4の所定値になるように蓄電池の放電電力を調整することで、商用電力系統からの買電を抑え、なるべく蓄電池からの放電により電力需要をまかなう制御を行っている。
すなわち、第4の所定値は、発電装置が停止している場合の蓄電池からの放電時の商用電力系統からの買電力量の目標値といえる。なお、蓄電池からの放電時の商用電力系統からの買電力量の目標値を設定する所定値として、前記第3の所定値と前記第4の所定値があるが、第3の所定値は「発電装置が発電している場合」、第4の所定値は「発電装置が停止している場合」の商用電力系統からの買電力量の目標値を設定するものである。すなわち、発電装置の発電時と停止時では、商用電力系統からの買電力量の目標値が異なり得るため、本願発明ではこれを第3の所定値、第4の所定値として、個別の値を設定可能としている。
本願発明に係るエネルギー供給システムの更なる特徴構成は、前記蓄電池の充電電力もしくは放電電力が所定のしきい値以下の場合には、前記蓄電池の充電や放電を停止する点にある。
上記の特徴構成によれば、蓄電池の充放電用変換器は電流が少ない場合には変換効率が低下するところ、蓄電池の充放電電力が所定のしきい値以下の場合には蓄電池の充放電を停止するため、エネルギー効率の低下を回避できる。すなわち、前記所定のしきい値は、蓄電池の充放電を行うための最小の電力量、すなわち、最小充電電力量、もしくは、最小放電電力量といえる。
本願発明に係るエネルギー供給システムの更なる特徴構成は、前記電熱変換器が電気で動作するヒートポンプ、電気ヒーターの少なくともいずれか一方を含んでいる点にある。
上記の特徴構成によれば、電熱変換器として、高効率な変換を行うヒートポンプ、高速な変換を行う電気ヒーター、のいずれをも採用できるため、目的に応じた適切な電熱交換器を採用したエネルギー供給システムを提供できる。
本願発明に係るエネルギー供給システムの構成図である。 第1実施形態における、発電装置が発電している時の蓄電池の充放電制御を示すグラフ図である。 第1実施形態における、発電装置が発電している時の蓄電池の充電制御を示すグラフ図である。 第1実施形態における、発電装置が発電している時の蓄電池の放電制御を示すグラフ図である。 第1実施形態における、発電装置が停止している時の蓄電池の放電制御を示すグラフ図である。 第1実施形態に係るエネルギー供給システムの制御を示すフロー図である。 別実施形態として、発電装置に発電電力検知センサーCT3を追加したエネルギー供給システムの構成図である。 従来のエネルギー供給システムの構成図である。 従来のエネルギー供給システムにおいて、発電装置が停止している場合の、電力需要と、蓄電池からの放電電力との関係を示すグラフ図である。 従来のエネルギー供給システムにおいて、蓄電池停止中に発電装置が運転している場合の、電力需要と、電熱変換器での電力消費との関係を示すグラフ図である。 従来のエネルギー供給システムにおける、電力余り状態での作動を示すイメージ図である。 従来のエネルギー供給システムにおける、電力不足状態での作動を示すイメージ図である。 従来のエネルギー供給システムにおける、蓄電池の充放電制御における課題を示すグラフ図である。
以下、本願発明に係るエネルギー供給システム1の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本願発明に係るエネルギー供給システムの構成を示す構成図である。
図1に示すように、本願発明に係るエネルギー供給システム1は、電力を消費する構内電力系統101と、この構内電力系統101に電力を供給する電力供給系統100、102、103とを有して構成されている。
この構内電力系統101には、商用電力系統100から電力を買電して供給可能に構成されるとともに、エネルギー供給システム1を構成する発電電力供給系統102から、前記商用電力系統100と前記構内電力系統101とを結ぶ電力線Lに電力を供給して、構内電力系統101に電力を供給可能に構成されている。さらに、エネルギー供給システム1には蓄電池60を備えた蓄電電力系統103が備えられており、この蓄電電力系統103は、前記電力線Lに接続されており、蓄電池60は、前記電力線Lから電力の供給を受けて充電可能に構成されるとともに、必要な場合は、前記電力線Lへ放電可能に構成されており、放電電力を構内電力系統101に供給可能に構成されている。
蓄電池60の充電制御・放電制御は、蓄電池60と電力線Lとの間に設けられた双方向インバータ75による制御とされ、この双方向インバータ75には、本願にいう第1電流センサーである逆潮防止電流センサーCT1と、第2電流センサーである電熱変換器電流センサーCT2からの電流検出情報が入力されるように構成されている。
ここで、第1電流センサーCT1は、主に、商用電力系統100から電力線Lを経由して構内電力系統101に供給される電力を検出するためのセンサーであり、商用電力系統100から構内電力系統101に電力が供給される状態で供給電力が正となり、逆に、電力線Lから商用電力系統100に電力が流れる状態(所謂、逆潮状態)で供給電力は負となる。本願に係るエネルギー供給システム1では、この逆潮を阻止する必要があるため、逆潮防止電流センサーCT1の検出誤差を伴った電力値を第1の所定値とすると、逆潮防止電流センサーCT1により検出される電流値から求められる電力が第1の所定値(正の所定値)より大きい場合に、逆潮は阻止されていることとなる。
一方、電熱変換器電流センサーCT2は、発電電力供給系統102に設けられている電熱変換器30により消費されている電力を検出するためのセンサーであり、電力消費がなされる状態で消費電力が正となる。電熱変換器30で消費される消費電力の最大許容値を第2の所定値とすると、電熱変換器電流センサーCT2により検出される電流値から求められる電力が第2の所定値(正または零の所定値)より大きい場合には、電熱変換器30で許容値より大きな電力が消費されていることとなる。
図1に示すように、発電電力供給系統102は、具体的には発電装置10であり、動力発生機構としてのエンジン11、発電機14、給電用インバータ12、電熱変換器30を備えて構成されており、エンジン11から発生する動力により発電機14が運転されて、発生される電力が給電用インバータ12により周波数変換されて、先の電力線Lに供給されるように構成されている。
さらに、このエンジン11から発生する排熱は回収され、湯として貯湯槽13に貯められる構成が採用されている。
電熱変換器30は、ヒートポンプ、電気ヒーターの少なくともいずれか一方を含んで構成されている。ここで、ヒートポンプは高効率な変換を、電気ヒーターは高速な変換を行うことができるため、これらのうち、個々のエネルギー供給システム1の用途に応じた適切な電熱変換器30を採用できる。
さて、給電用インバータ12には、商用電力系統100と構内電力系統101とを結ぶ電力線Lに設けられた逆潮防止電流センサーCT0からの電流検出情報が入力されるように構成されており、この逆潮防止電流センサーCT0により検出される電流値から求められる電力が正の所定値より小さい場合には、逆潮が起こっていることとなる。そこで、このような逆潮が発生している状態では、給電用インバータ12は、発電機14により発生される電力の一部又は全部を電熱変換器30に送り、商用電力系統100に電力が流れる逆潮を阻止するように構成されている。
図1に示すように、蓄電電力系統103は、具体的には蓄電装置50であり、蓄電池60と双方向インバータ75とを備えて構成されており、先に説明した電力線Lから電力を充電可能且つ電力線Lへ電力を放電可能に構成されている。そして、双方向インバータ75には、逆潮防止電流センサーCT1と、電熱変換器電流センサーCT2からの検出情報が入力されるように構成されており、これらの検出情報に基づいて、蓄電池60の充放電を制御することで、商用電力系統100への逆潮を確実に防止しながら、発電電力供給系統102において発生される電力を有効に利用し、商用電力系統100からの買電をできるだけ抑制するように構成されている。
この双方向インバータ75における蓄電池60に対する充放電制御は、目標充電量及び目標放電量が変化した場合に、充電量及び放電量をその目標充電量及び目標放電量に追随させるものであり、所謂、PID制御を実行するものである。
[第1実施形態]
以下、本願では、発電電力供給系統102からの供給電力量が一定である第1実施形態について説明する。
第1実施形態を、図2、図3、図4、図5に基づいて説明する。
これらの図において、横軸は、構内電力系統101で消費される電力需要を示しており、縦軸は、発電電力供給系統102において発電される電力量、蓄電電力系統103に充電される又は蓄電電力系統103から放電される電力量を示している。
従って、これらの図において、斜め45度の右上がりの線が電力需要と発電電力供給系統102及び蓄電電力系統103との間で、電力の需給が均衡している状態を示す。これに対して、斜め45度の右上がりの線より上側に「充電」等が記載され、影が付されている領域が、発電電力供給系統102での発電量が需要電力より大きく余剰電力が発生している状態である。一方、斜め45度の右上がりの線より下側に「放電」等が記載され、影が付されている領域が、発電電力供給系統102での発電量が需要電力に満たず電力不足が発生している状態である。これらの図では、発電電力供給系統102から、常に、1kWの電力が供給されている状態を示している。
ここで、図3は、図2における余剰電力が発生している領域を主に拡大して示した図であり、図4は、図2における電力不足となっている領域を主に拡大して示した図である。
[電力余り状態]
図3において、上下方向の矢印で「蓄電池への充電」として記載している領域(右下がりの斜線領域)は、余剰電力が存在し、この余剰電力の一部が蓄電電力系統103へ送られて、蓄電池60に充電される電力の領域である。この電力領域より上側の帯状の濃く影付けられた領域が、電熱変換器30に送られて消費される電力の領域である。
従って、図3に示す余剰電力が発生している状態では、出力一定の発電装置10により発電が行われ、発電電力が電力需要を上回っているため、余剰電力が生じ、発電により生じた余剰電力は、電熱変換器30での消費、及び、蓄電池60への充電により回収されている。
本願発明において、蓄電池60への充電を行う場合、双方向インバータ75は、余剰電力を超えて、商用電力系統100からの買電を行いながら充電が行われることを避けるために、電熱変換器電流センサーCT2により検出される電熱変換器30での消費電力が第2の所定値(電熱変換器30での消費電力量の目標値)であるように確認しながら、蓄電池60への充電電力を調整する。
図3では、電熱変換器電流センサーCT2により検出される電熱変換器30での消費電力が小さくなるように、双方向インバータ75で蓄電池60への充電電力を制御している。
一方、蓄電装置50は、充電電力が最小充電電力量より小さい場合には、双方向インバータ75の変換効率が低下するため、充電を停止し、全ての余剰電力を電熱変換器30で消費するように電流を制御する。図3では、充電電力量がA(W)より小さい場合、充電電力量が最小充電電力量より小さくなるため、この場合には、蓄電池60への充電を停止し、全ての余剰電力を電熱変換器30で消費している。
なお、本願発明に係るエネルギー供給システム1は、逆潮防止のため、電力余り状態においても、商用電力系統100から、所定量の電力を買電している。図3では視覚的な理解を助けるため、この商用電力系統100から買電している電力を白抜きで表しているが、買電した当該電力は他の供給電力と同様に、構内電力系統101での消費、蓄電池60への充電、電熱変換器30での消費、のいずれかで消費される。
[電力不足状態]
図4において、上下方向の矢印で「蓄電池からの放電」として記載している領域(右下がりの斜線領域)は、電力需要を満たすため、蓄電電力系統103から構内電力系統101へ電力が送られて、蓄電池60が放電している電力領域である。この電力領域より上側の実線で囲まれた空白領域が、逆潮を確実に阻止するための余裕電力領域である。
従って、図4に示す電力不足が発生している状態では、電力需要が発電装置10の発電電力を上回っているため、発電電力供給系統102からの給電、及び、蓄電池60からの放電により、電力需要に対応している。
ここで、本願発明において、蓄電池60から放電を行う場合、蓄電装置50は、商用電力系統100への逆潮防止のため、逆潮防止用電流センサーCT1が第3の所定値(商用電力系統100への逆潮を防止するために設定する、商用電力系統100からの買電力量の目標値)になるように、双方向インバータ75で蓄電池60からの放電電力を制御する。図4では、逆潮防止用電流センサーCT1が60Wになるように、双方向インバータ75で蓄電池60からの放電電力を制御している。但し、この場合でも、第3の所定値には、第1の所定値(発電装置10の発電時の、商用電力系統100からの買電力量の下限値)と同一、もしくは、第1の所定値より大きな値を設定する。商用電力系統100への逆潮を防止するためである。
従って、電力不足状態において、双方向インバータ75による蓄電池60の放電制御は、逆潮防止用電流センサーCT1の検出値が第3の所定値となることを目標として、その差分だけ蓄電池60から放電することになる。
また、本願発明では、蓄電池60からの放電電力が所定の最小放電電力量未満の場合は、蓄電池60からの放電を行わない。この場合には、蓄電池60からの放電電力変換を行う双方向インバータ75の変換効率が低下するためである。図4では、放電電力が最小放電電力量B(W)未満の場合は、蓄電池60からの放電を行わず、発電装置10からの発電、及び、商用電力系統100からの買電により対応している。
なお、図5では、発電装置10が停止している場合での電力不足状態における、電力需要と蓄電池60の放電出力の関係を表しているが、考え方は発電装置10が発電している場合と同じであるため、説明を割愛する。すなわち、図5の考え方は、図4において、発電装置10の発電出力が最大発電電力量である1kWを越え、蓄電池60から放電を行っている部分と同じである。ただしこの場合、商用電力系統100からの買電力量の目標値は第4の所定値となる。
[第1実施形態における制御]
図6は、第1実施形態におけるエネルギー供給システム1の制御フローを示したものである。この制御フローは、逐次、時間間隔を持って繰り返される。制御フローは大きく、(1)商用電力系統への逆潮防止のための制御、(2)余剰電力の有無に基づく制御((2−A)電力余り状態を想定した制御、(2−B)電力不足状態を想定した制御)、(3)エネルギー変換効率を考慮した制御、からなる。
この制御は、発電装置10が発電中であるかどうかにより異なる(ステップS101)。発電装置10が発電中の場合は、ステップS102以降のステップで、電力変換器30の消費電力、蓄電地60の充放電を制御する。一方、発電装置10が発電中でない場合は、ステップS171以降のステップで、蓄電池60の放電電力を制御する。
A.発電装置が発電中の場合の制御
まず、発電装置10が発電中の場合、すなわち、ステップS102以降の制御について説明する。
(1)商用電力系統への逆潮防止のための制御
ステップS102では、商用電力系統100への逆潮を防止するため、逆潮防止用電流センサーCT0で検出される商用電力系統100からの供給電力が第1の所定値未満にならないように、電熱変換器30の消費電力を調整する。第1の所定値は、逆潮防止用電流センサーCT0の誤差を考慮した場合の、商用電力系統100への逆潮を防止するための、商用電力系統100からの買電量の下限値である。逆潮防止用電流センサーCT0で検出される検出情報に基づいて求まる電力量がこの値を超えている限り、逆潮が阻止されていることとなる。
ステップS102において、エネルギー供給システム1は、商用電力系統100からの供給電力が第1の所定値より小さい場合(商用電力系統100への逆潮が発生している可能性がある)は、第1の所定値より小さい分だけ電熱変換器30の消費電力を増加させることで発電電力供給系統102から商用電力系統100への供給電力を減少させ、商用電力系統100からの買電を増加させることで、商用電力系統100からの供給電力が第1の所定値未満にならないように制御する。これにより、商用電力系統100への逆潮を防止する。
(2)余剰電力の有無に基づく制御
ステップS102では、商用電力系統100への逆潮防止の観点から電熱変換器30の消費電力を調整したが、ステップS102に続くステップS103以降のステップではさらに、余剰電力の有無の観点から、蓄電池60の充放電電力を制御する。
(2−A)電力余り状態を想定した制御
第1実施形態に係るエネルギー供給システム1では、ステップS103以降、ステップS104までのステップで、電力余り状態を想定した制御を行う。電力余り状態では、エネルギー供給システム1は、余剰電力を蓄電池60に充電する。
ステップS103では、エネルギー変換効率を考慮した蓄電池60の制御を行うべく、蓄電池60の充電電力が所定のしきい値より大きいか否かを判断する。所定のしきい値とは、図3の最小充電電力量A(W)であり、双方向インバータ75の変換効率の低下の有無を判断するしきい値となる。
ステップS103において、蓄電池60の充電電力が所定のしきい値(最小充電電力量)より大きい場合は、双方向インバータ75の変換効率に問題がないため、ステップS104で蓄電池60の充電電力を制御する。
一方、ステップS103において、蓄電池60の充電電力が所定のしきい値(最小充電電力量)より大きくない場合は、電熱変換器30での消費電力と、双方向インバータ75の変換効率を考慮した電力消費制御を行うべく、ステップS131で、電熱変換器30での消費電力が所定のしきい値(最小充電電力量)と第2の所定値の和より大きいか否かを判断する。
ステップS131において、電熱変換器30での消費電力が所定のしきい値(最小充電電力量)と第2の所定値の和より大きい場合は、ステップS132で蓄電池60への充電を開始する。双方向インバータ75の変換効率が問題とならない所定のしきい値(最小充電電力量)の充電を行ってもなお、電熱変換器30で第2の所定値の電力消費が可能だからである。そして、続くステップS104で、蓄電池60への充電電力を調整する。
一方、ステップS131において、電熱変換器30での消費電力が所定のしきい値(最小充電電力量)と第2の所定値の和より大きくない場合は、蓄電池60への充電を開始することなく、ステップS105で蓄電池60の放電電力を制御する。
ステップS104では、電熱変換器30での過度な電力消費を防止するため、電熱変換器電流センサーCT2で検出される電熱変換器30の消費電力が第2の所定値になるように、蓄電池60の充電電力を調整する。第2の所定値は、発電装置10が発電中の場合の、電熱変換器30での消費電力量の目標値である。
ステップS104において、電熱変換器30の消費電力が第2の所定値より大きい場合は、蓄電池60の充電電力を増加させることで電熱変換器30の消費電力を減少させ、電熱変換器30の消費電力が第2の所定値になるように制御する。電熱変換器30での電力消費を第2の所定値に抑え、余剰電力を蓄電池60への充電に当てるためである。
(2−B)電力不足状態を想定した制御
以上のステップS104までの制御は、電力余り状態を想定した制御であったが、ステップS105以降では、電力不足状態を想定した制御を行う。電力不足状態では、エネルギー供給システム1は、蓄電池60から放電を行うことにより、電力需要に対応する。
ステップS105では、エネルギー変換効率を考慮した蓄電池60の制御を行うべく、蓄電池60の放電電力が所定のしきい値より大きいか否かを判断する。所定のしきい値とは、図4の最小放電電力量B(W)であり、双方向インバータ75の変換効率の低下の有無を判断するしきい値である。
ステップS105において、蓄電池60の放電電力が所定のしきい値(最小放電電力量)より大きい場合は、双方向インバータ75の変換効率に問題がないため、ステップS106で蓄電池60の放電電力を制御する。
一方、ステップS105において、蓄電池60の放電電力が所定のしきい値(最小放電電力量)より大きくない場合は、商用電力系統100からの供給電力と、双方向インバータ75の変換効率を考慮した電力供給制御を行うべく、ステップS151で、商用電力系統100からの供給電力が所定のしきい値(最小放電電力量)と第3の所定値の和より大きいか否かを判断する。
ステップS151において、商用電力系統100からの供給電力が所定のしきい値(最小放電電力量)と第3の所定値の和より大きい場合は、ステップS152で蓄電池60からの放電を開始する。双方向インバータ75の変換効率が問題とならない所定のしきい値(最小放電電力量)の放電を行ってもなお、商用電力系統100から一定の電力量(第3の所定値)を買電できるためである。そして、続くステップS106で、蓄電池60からの放電電力を調整する。
一方、ステップS151において、商用電力系統100からの供給電力が所定のしきい値(最小放電電力量)と第3の所定値の和より大きくない場合は、蓄電池60からの放電を開始することなく、一旦制御フローを終了する(エンド)。
ステップS106では、逆潮防止用電流センサーCT1で検出される商用電力系統100からの供給電力が、第3の所定値になるように、蓄電池60の放電電力を調整する。第3の所定値は、発電装置10が発電している場合の蓄電池からの放電時の、商用電力系統100からの買電力量の目標値である。
具体的には、ステップS106において、商用電力系統100からの供給電力が第3の所定値より大きい場合は、蓄電池60の放電電力を増加させることで商用電力系統100からの供給電力を減少させ、商用電力系統100からの買電力量が第3の所定値になるように制御する。商用電力系統100からの買電よりも、蓄電池60からの放電による電力供給を優先するためである。ただし、エネルギー変換効率を考慮した制御を行うために、続いてステップS107に進み、蓄電池60の放電の判断を行う。
一方、ステップS106において、商用電力系統100からの供給電力が第3の所定値より小さい場合は、蓄電池60の放電電力を減少させることで、商用電力系統100からの供給電力を増加させ、商用電力系統100からの供給電力が第3の所定値になるように制御する。商用電力系統100から第3の所定値の電力供給が行われるようにすることで、蓄電池60からの過剰な放電を防止するためである。
以上のステップS106における蓄電池60の放電電力を調整した後、本願発明のエネルギー供給システム1は、エネルギー変換効率を考慮すべく、続くステップS107以降で、蓄電池60の充放電電力に基づいた制御を行う。
B.発電装置による発電を行わない場合の制御
続いて、発電装置10が発電中でない場合、すなわち、ステップS171以降の制御について説明する。ステップS101において、発電装置10が発電中でない場合は、ステップS171以降のステップで、蓄電池60の放電電力を制御する。
ステップS171では、エネルギー変換効率を考慮した蓄電池60の制御を行うべく、蓄電池60の放電電力が所定のしきい値より大きいか否かを判断する。所定のしきい値とは、図5の最小放電電力量B(W)であり、双方向インバータ75の変換効率の低下の有無を判断するしきい値である。
ステップS171において、蓄電池60の放電電力が所定のしきい値(最小放電電力量)より大きい場合は、双方向インバータ75の変換効率に問題がないため、ステップS172で蓄電池60の放電電力を制御する。
一方、ステップS171において、蓄電池60の放電電力が所定のしきい値(最小放電電力量)より大きくない場合は、商用電力系統100からの供給電力と、双方向インバータ75の変換効率を考慮した電力供給制御を行うべく、ステップS191で、商用電力系統100からの供給電力が所定のしきい値(最小放電電力量)と第4の所定値の和より大きいか否かを判断する。
ステップS191において、商用電力系統100からの供給電力が所定のしきい値(最小放電電力量)と第4の所定値の和より大きい場合は、ステップS192で蓄電池60からの放電を開始する。双方向インバータ75の変換効率が問題とならない所定のしきい値(最小放電電力量)の放電を行ってもなお、商用電力系統100に対して第4の所定値の電力供給が要求されるからである。そして、続くステップS172で、蓄電池60からの放電電力を調整する。
一方、ステップS191において、商用電力系統100からの供給電力が所定のしきい値(最小放電電力量)と第4の所定値の和より大きくない場合は、蓄電池60からの放電を開始することなく、一旦制御フローを終了する(エンド)。
ステップS172では、逆潮防止用電流センサーCT1で検出される商用電力系統100からの供給電力が、第4の所定値になるように、蓄電池60の放電電力を調整する。第4の所定値は、発電装置10が停止している場合の、商用電力系統100からの買電力量の目標値である。発電装置10が停止している場合に、商用電力系統100からの買電を抑え、なるべく蓄電池60からの放電により電力需要をまかなうための制御である。
ステップS172において、商用電力系統100からの供給電力が第4の所定値より大きい場合は、蓄電池60の放電電力を増加させることで商用電力系統100からの供給電力を減少させ、商用電力系統100からの買電力量が第4の所定値になるように制御する。商用電力系統100からの買電よりも、蓄電池60からの放電による電力供給を優先して電力消費に回すためである。ただし、エネルギー変換効率を考慮した制御を行うために、ステップS107で、蓄電池60の放電の判断を行う。
一方、ステップS172において、商用電力系統100からの供給電力が第4の所定値より小さい場合は、蓄電池60の放電電力を減少させることで、商用電力系統100からの供給電力を増加させ、商用電力系統100からの供給電力が第4の所定値になるように制御する。商用電力系統100から第4の所定値の電力供給が行われるようにすることで、蓄電池60からの過剰な放電を防止するためである。
これまで説明してきた構成において、第1の所定値、第2の所定値、第3の所定値、第4の所定値は、システムを構成する機器の特性に従ってそれぞれ設定されるが、一例を示すと、第1の所定値:50W、第2の所定値:0W、第3の所定値:60W、第4の所定値:50Wとできる。
(3)エネルギー変換効率を考慮した制御
ステップS107では、蓄電池60の充放電電力が所定のしきい値以下であるかどうかを確認する。しきい値には、図3の最小充電電力量A(W)や、図4及び図5の最小放電電力量B(W)を設定する。蓄電装置50の充放電用変換器75は電流が少ないとエネルギー変換効率が低下するため、エネルギー変換効率を考慮した蓄電池60の充放電制御を行うためである。これら所定のしきい値A、Bは、例えば100W程度である。
ステップS107において、蓄電池60の充放電電力が所定のしきい値(最小充電電力量、又は、最小放電電力量)以下の場合は、ステップS108で蓄電池60の充放電を停止し、このタイミングでの制御を終了する(エンド)。エネルギー変換効率が低い範囲では、蓄電池60の充放電を行わないための制御である。
一方、ステップS107において、蓄電池60の充放電電力が所定のしきい値より大きい場合は、蓄電池60の充放電を停止することなく、このタイミングでの本願発明に係るエネルギー供給システムの制御を終了する(エンド)。ある程度のエネルギー変換効率を期待できるため、蓄電池60の充放電を停止する必要がないためである。
なお、先に述べたように、上記の制御フローは、エネルギー供給システム1が稼動している間、適宜繰り返し実行される。
[別実施形態]
(1)第2の実施形態として、図7のように、発電装置の発電開始の検知のために、電流センサーCT3を追加することも考えられる。検知の方法としては、発電や連系の際のLEDの発光をCDS等の受光素子で検知する方法があるが、電流による検知であれば、確実である。
(2)電熱変換器への入力電流により消費される電力は、電熱変換器の等価抵抗と入力電流から求めることができるので、蓄電池システム側で等価抵抗を設定可能にすれば、異なる特性の電熱変換器を備えた多様な発電装置にも、入力電流を検出する電流センサーのみで対応できる。
以上、本願発明のエネルギー供給システムについて、その実施例に基づいて説明したが、本願発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、適宜その構成を変更することができるものである。
本願発明のエネルギー供給システムによれば、余剰電力の短時間の変動に対しても、系統への逆潮や、系統からの無駄な買電を発生させることなく、蓄電池及び電熱変換器を効率よく制御することが可能な、既に設置された発電装置に蓄電池のみを後付け可能なエネルギー供給システムを提供することができる。
1 エネルギー供給システム
10 発電装置
30 電熱変換器
60 蓄電池
100 商用電力系統

Claims (5)

  1. 商用電力系統に接続されている出力一定の発電装置と、電熱変換器と蓄電池から構成されるエネルギー供給システムにおいて、
    前記発電装置の発電時に、
    前記商用電力系統からの供給電力が、第1の所定値未満にならないように前記電熱変換器の消費電力を調整し、
    前記電熱変換器の消費電力が、第2の所定値になるように前記蓄電池の充電電力を調整する
    エネルギー供給システム。
  2. 前記発電装置の発電時に、
    前記商用電力系統からの供給電力が、
    第1の所定値と同一もしくはより大きな第3の所定値になるように
    前記蓄電池の放電電力を調整する
    請求項1のエネルギー供給システム。
  3. 前記発電装置の停止時に、
    前記商用電力系統からの供給電力が、
    第4の所定値になるように
    前記蓄電池の放電電力を調整する
    請求項1又は2に記載のエネルギー供給システム。
  4. 前記蓄電池の充電電力もしくは放電電力が所定のしきい値以下の場合には、
    前記蓄電池の充電や放電を停止する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のエネルギー供給システム。
  5. 前記電熱変換器が
    電気で動作するヒートポンプ、電気ヒーターの
    少なくともいずれか一方を含んでいる
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のエネルギー供給システム。
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