JP2010269717A - 車両の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第2電動機に対して専用の変速機の搭載を不要として装置の大型化を抑制できる車両の駆動装置を提供する。
【解決手段】駆動装置2は、キャリアCが内燃機関に、サンギアSが第1モータ・ジェネレータ4に、リングギアRが出力軸6にそれぞれ連結された動力分割機構5と、第1ドライブギア31を含み駆動輪10を正方向に回転可能な第1伝達機構と、第2ドライブギア32を含みその入力を変速させて駆動輪10を逆方向に回転可能な第2伝達機構と、出力軸6と第1ドライブギア31とが結合した状態と、出力軸6と第2ドライブギア32とが結合した状態とを切り替える第1クラッチC1と、第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先を、出力軸6と第2ドライブギア32との間で切り替え可能な第2クラッチC2及び第3クラッチC3と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】駆動装置2は、キャリアCが内燃機関に、サンギアSが第1モータ・ジェネレータ4に、リングギアRが出力軸6にそれぞれ連結された動力分割機構5と、第1ドライブギア31を含み駆動輪10を正方向に回転可能な第1伝達機構と、第2ドライブギア32を含みその入力を変速させて駆動輪10を逆方向に回転可能な第2伝達機構と、出力軸6と第1ドライブギア31とが結合した状態と、出力軸6と第2ドライブギア32とが結合した状態とを切り替える第1クラッチC1と、第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先を、出力軸6と第2ドライブギア32との間で切り替え可能な第2クラッチC2及び第3クラッチC3と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の駆動源として内燃機関とともに2つの電動機が設けられた車両の駆動装置に関する。
互いに差動回転可能なサンギア、リングギア及びキャリアを有する遊星歯車機構として構成され、かつキャリアが内燃機関に、サンギアが第1電動機に、リングギアが第2電動機にそれぞれ連結された動力分割機構と、リングギアから車両の駆動輪までの動力伝達経路に配置され、リングギアの回転を正転させ又は反転させたいずれかの状態で駆動輪に伝達する伝達機構とを備えた車両の駆動装置が知られている(特許文献1)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2が存在する。
特許文献1の駆動装置は、伝達機構によってリングギアの回転を正転させる場合のみならず反転させる場合においても、動力分割機構から出力された内燃機関の動力とともに第2電動機の動力がリングギアに対して伝達される構造になっている。このため、駆動輪の正転時及び反転時のそれぞれに対して第2電動機で駆動力を賄えるようにするには、第2電動機の減速比を大きくしたり、或いは第2電動機に対して複数の減速比を選択可能な専用の変速機を設けることが必要になる。第2電動機の減速比を大きくする場合には第2電動機の回転数を許容上限の最高回転数以下に収める必要から最高車速が低下する問題が生じる。また、専用の変速機を設ける場合にはその搭載スペースを確保する必要から装置の大型化を招く。
そこで、本発明は、第2電動機に対して専用の変速機の搭載を不要として装置の大型化を抑制できる車両の駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の駆動装置は、互いに差動回転可能な3つの回転要素を有し、前記3つの回転要素のいずれか一つの第1回転要素が内燃機関に、他の一つの第2回転要素が第1電動機に、残りの一つの第3回転要素が出力軸に、それぞれ連結された動力分割機構と、第1入力要素を有し、前記第1入力要素に対する所定回転方向の入力により駆動輪を正方向に回転可能な第1伝達機構と、第2入力要素を有し、前記第2入力要素に対する前記所定回転方向の入力を減速させて前記駆動輪を前記正方向とは反対の逆方向に回転可能な第2伝達機構と、前記出力軸と前記第1入力要素とが結合した第1結合状態と、前記出力軸と前記第2入力要素とが結合した第2結合状態とを切り替え可能な第1切替機構と、第2電動機の動力出力先を、前記出力軸と前記第2入力要素との間で切り替え可能な第2切替機構と、を備えることを特徴とする車両の駆動装置。(請求項1)。
この駆動装置によれば、第2切替機構によって第2電動機の動力出力先を出力軸に切り替えた状態で第1切替機構によって第1結合状態と第2結合状態とを切り替えることにより、内燃機関及び第2電動機の少なくとも一方の動力が第1伝達機構を経由して駆動輪に伝達する状態と第2伝達機構を経由して駆動輪に伝達する状態とを切り替えることができる。これにより、内燃機関及び第2電動機の少なくとも一方を駆動源として、車両の駆動輪を正方向及び逆方向の両方向に駆動できる。また、第2切替機構によって第2電動機の動力出力先を第2伝達機構の第2入力要素に切り替えた状態で第2電動機の回転方向を逆転させることにより、第2入力要素に対する入力が所定方向とは反対方向となる。このため、第2電動機の回転を第2伝達機構にて減速しつつ駆動輪を正方向に駆動できる。このように、この駆動装置は、駆動輪が反対方向に駆動される時(車両後退時)に利用する第2伝達機構を、車両前進時において第2電動機の減速機として兼用できるため、第2電動機に対して専用の変速機の搭載が不要になる。従って、装置の大型化を抑制することができる。
本発明の駆動装置の一態様において、前記第2切替機構は、前記第2電動機の動力出力先を解放する解放状態へ変更可能に構成されており、前記第1切替機構にて前記第1結合状態に切り替えられた状態で、前記第2電動機の動力出力先を前記第2入力要素から前記出力軸へ切り替える場合、前記第2電動機の動力出力先を前記第2入力要素から前記解放状態へ変更し、その後前記第2電動機の回転方向を逆転させてから、前記第2電動機の動力出力先を前記出力軸へ切り替えるように前記第2切替機構及び前記第2電動機を制御する切替制御手段を更に備えてもよい(請求項2)。第2電動機前記第1切替機構にて前記第1結合状態に切り替えられ、かつ第2電動機の動力出力先が第2入力要素に切り替えられている場合は、内燃機関の動力が第1伝達機構を経由して、第2電動機の動力が第2伝達機構を経由して駆動輪にそれぞれ伝達され、駆動輪が正方向に駆動されている状態にある。この場合、第2伝達機構の第2入力要素は所定方向とは反対方向に回転し、出力軸の回転方向とは反対方向となっているため、第2電動機の動力出力先を出力軸に変更するとロック状態となりショックが発生する。この態様によれば、第2電動機の動力出力先を第2入力要素から出力軸へ切り替えるときに、第2切替機構にて第2電動機の動力出力先を解放状態へ変更し、その後第2電動機の回転方向を逆転させることにより、第2電動機から出力される動力の回転方向と切り替えようとする出力軸との回転方向とを揃えることができる。これにより、ショックの発生を抑制しつつ第2電動機の動力出力先を第2入力要素から出力軸へ切り替えることができる。
本発明の駆動装置の一態様において、前記第2電動機のみを駆動源とする電気走行モードを実行可能に構成され、前記第1切替機構は、前記出力軸と前記第1入力要素及び前記第2入力要素のそれぞれとの結合を解放する解放状態に切り替え可能に構成されており、前記電気走行モードの実行時において前記第1切替機構を前記解放状態に切り替えさせる解放制御手段を更に備えてもよい(請求項3)。この場合には、電気走行モードの実行時において、動力分割機構から駆動輪に至る動力伝達経路の途中が第1切替機構にて遮断される。これにより、第2電動機の駆動に伴って、動力分割機構並びにこの機構の各回転要素に連結された内燃機関、第1電動機及び出力軸がそれぞれ回転することが阻止される。つまり、第2電動機の駆動に伴ういわゆる引き摺り損失を低減できるので、燃費の向上に寄与する。
以上説明したように、本発明の駆動装置によれば、駆動輪が反対方向に駆動される時(車両後退時)に利用する第2伝達機構を、車両前進時において第2電動機の減速機として兼用できるため、第2電動機に対して専用の変速機の搭載が不要になるから、装置の大型化を抑制することができる。
図1は本発明の一形態に係る駆動装置が適用された車両の全体構成を概略的に示している。車両1はいわゆるハイブリッド車両として構成されている。周知のようにハイブリッド車両は、内燃機関を走行用の駆動力源として備えるとともに、電動機を他の走行用の駆動力源として備えた車両である。車両1は駆動輪と内燃機関とが車両前部に位置するFFレイアウトの車両として構成されている。
駆動装置2は、内燃機関3と、第1モータ・ジェネレータ4と、内燃機関3及び第1モータ・ジェネレータ4がそれぞれ連結された動力分割機構5と、動力分割機構5からの動力が伝達される出力軸6と、第2モータ・ジェネレータ7と、出力軸6及び第2モータ・ジェネレータ7から出力された動力を駆動輪10に伝達するための動力伝達機構8とを備えている。内燃機関3は、火花点火型の多気筒内燃機関として構成されており、その動力は入力軸15を介して動力分割機構5に伝達される。入力軸15は出力軸6と同軸に配置されていて、入力軸15及び出力軸6は軸線Axの回りに回転する。入力軸15と内燃機関3との間には不図示のダンパが介在しており、内燃機関3のトルク変動はダンパにて吸収される。第1モータ・ジェネレータ4と第2モータ・ジェネレータ7とは同様の構成を持っていて、電動機としての機能と発電機としての機能とを兼ね備えている。第1モータ・ジェネレータ4は本発明に係る第1電動機に、第2モータ・ジェネレータ7は本発明に係る第2電動機にそれぞれ相当する。
動力分割機構5は、相互に差動回転可能な3つの回転要素を持つシングルピニオン型の遊星歯車機構として構成されており、外歯歯車であるサンギアSと、そのサンギアSに対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギアRと、これらのギアS、Rに噛み合うピニオン20を自転かつ公転自在に保持するキャリアCとを備えている。この形態では、入力軸15がキャリアCに、第1モータ・ジェネレータ4がサンギアSに、出力軸6がリングギアRにそれぞれ連結されている。従って、キャリアCが本発明に係る第1回転要素に、サンギアSが本発明に係る第2回転要素に、リングギアRが本発明に係る第3回転要素にそれぞれ相当する。
動力伝達機構8は、軸線Ax上に同軸に配置された3つのドライブギア31、32、33と、第1ドライブギア31又は第2ドライブギア32のいずれか一方を出力軸6に対して選択的に結合可能な第1クラッチC1と、第2ドライブギア32と第3ドライブギア33とを結合又は解放可能な第2クラッチC2と、第3ドライブギア33と出力軸6とを結合又は解放可能な第3クラッチC3とを備えている。また、動力伝達機構8は、第1ドライブギア31と噛み合う中間ギア34と、第2ドライブギア32と中間ギアとの間に介在するリバース機構35とを備えている。なお、図示の便宜上、第1ドライブギア31と中間ギア34とは離れて図示されているが、これらのギアは互いに噛み合っている。
第1クラッチC1は、第1ドライブギア31と出力軸6とを結合する第1結合状態、第2ドライブギア32と出力軸6とを結合する第2結合状態及び各ギア31、32と出力軸6との結合を解放する解放状態の3つの状態を切り替えることができる。第2クラッチC2は第1ドライブギア31と第2ドライブギア32とを結合する結合状態と、その結合を解放する解放状態とを切り替えることができる。第3クラッチC3は、第3ドライブギア33と出力軸6とを結合する結合状態と、その結合を解放する解放状態とを切り替えることができる。図1に示された各クラッチC1〜C3の状態は、いずれも解放状態である。
リバース機構35は第2ドライブギア32と噛み合う大径ギア35aと、この大径ギア35aよりも小歯数で中間ギア34と噛み合う小径ギア35bとを有し、これらのギア35a、35bはギア軸35cによって結合されている。更に、動力伝達機構8は中間ギア34と噛み合う差動装置37と、駆動輪10と差動装置37とを連結するドライブ軸38とを備えている。第2モータ・ジェネレータ7の出力軸7aにはモータギア39が設けられており、そのモータギア39は第3ドライブギア33に噛み合っている。
各クラッチC1〜C3を適宜操作することにより、動力分割機構5及び第2モータ・ジェネレータ7からそれぞれ出力された動力を駆動輪10に伝達する動力伝達経路を切り替えることができ、それにより複数の駆動モードを実現できる。各クラッチC1〜C3の制御はコンピュータユニットとして構成された車両制御装置40にて行われる。車両制御装置40は車両1の適正な走行状態を得るための各種制御プログラムを保持している。車両制御装置40は、これらのプログラムを実行することにより各クラッチC1〜C3に対する制御の他にも、内燃機関3や各モータ・ジェネレータ4、7等の制御対象に対する制御を行っている。
駆動装置2が実現する駆動モードとしては、車両1の進行方向によって区別すると、車両1を前進させる前進モードと車両1を後退させる後退モードとがある。そして、前進モードは、車両1の低車速時に実行される低速モードと、高車速時に実行される高速モードとを含んでいる。図2は、各クラッチC1〜C3の状態と各駆動モードとを対応付けた作動係合表を示している。
図2から明らかなように、第1クラッチC1が第1結合状態に切り替えられることにより前進モードが実現され、第2結合状態に切り替えられることにより後退モードが実現される。第1結合状態においては、出力軸6の回転が第1ドライブギア31に入力され、その入力が中間ギア34、差動装置37及びドライブ軸38を経由して駆動輪10に伝達される。それにより、車両1を前進させる方向である正方向に駆動輪10を回転させることができる。従って、第1ドライブギア31は本発明に係る第1入力要素に相当し、第1ドライブギア31、中間ギア34、差動装置37及びドライブ軸38によって本発明に係る第1伝達機構が構成される。また、第2結合状態においては、出力軸6の回転が第2ドライブギア32に入力され、その入力がリバース機構35、中間ギア34、差動装置37及びドライブ軸38を経由して駆動輪10に伝達される。それにより、車両1を後退させる方向である逆方向に駆動輪10を回転させることができる。従って、第2ドライブギア32は本発明に係る第2入力要素に相当し、第2ドライブギア32、リバース機構35、中間ギア34、差動装置37及びドライブ軸38によって本発明に係る第2伝達機構が構成される。
前進モードにおいては、第2クラッチC2を結合状態に、第3クラッチC3を解放状態にそれぞれ切り替えることにより、第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先を第2ドライブギア32に切り替えることができる。これにより、低速モードが実現される。そして、これとは反対に、第2クラッチC2を解放状態に、第3クラッチC3を結合状態にそれぞれ切り替えることにより、第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先を出力軸6に切り替えることができる。これにより、高速モードが実現される。従って、第2クラッチC2及び第3クラッチC3のそれぞれを操作することにより、第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先が第2ドライブギア32と出力軸6との間で切り替えられるため、第2クラッチC2及び第3クラッチC3によって本発明に係る第2切替機構が構成される。
次に、図3〜図8を参照しながら、各駆動モードの詳細を説明する。なお、これらの図に示された「MG1」は第1モータ・ジェネレータ4を、「ENG」は内燃機関3を、「OUT」はドライブ軸38を、「MG2」は第2モータ・ジェネレータ7をそれぞれ示す。また、図中で各要素に付された細い矢印線は各要素の回転方向を示している。図9〜図11についても同様である。
(前進モード:低速モード)
図3は低速モードの実行時における動力伝達の状態を示した説明図であり、図4は低速モードの実行時における共線図である。
図3は低速モードの実行時における動力伝達の状態を示した説明図であり、図4は低速モードの実行時における共線図である。
これらの図に示すように、低速モード時においては、第1クラッチC1にて出力軸6と第1ドライブギア31とが結合されるため、内燃機関3から出力された動力は太い実線の矢印線で示すように、第1ドライブギア31及び中間ギア34を経由して差動装置37に至る。更に、第2クラッチC2にて第3ドライブギア33と第2ドライブギア32とが結合されて第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先が第2ドライブギア32に切り替えられるため、第2モータ・ジェネレータ7から出力された動力は太い破線の矢印線で示すように、第2ドライブギア32、リバース機構35及び中間ギア34を経由して差動装置37に至る。この場合、第2ドライブギア32及び第3ドライブギア33の回転方向は出力軸6の回転方向とは反対方向となっている。このため、リバース機構35を経て変速された回転方向は内燃機関3側の回転方向と揃う。従って、低速モード時においては、第2モータ・ジェネレータ7のトルクをリバース機構35を利用して増幅しつつ中間ギア34に伝達できるから第2モータ・ジェネレータ7の必要トルクを低減できる。
(前進モード:高速モード)
図5は高速モードの実行時における動力伝達の状態を示した説明図であり、図6は高速モードの実行時における共線図である。
図5は高速モードの実行時における動力伝達の状態を示した説明図であり、図6は高速モードの実行時における共線図である。
これらの図に示すように、高速モード時においては、第1クラッチC1にて出力軸6と第1ドライブギア31とが結合されるため、内燃機関3から出力された動力は太い実線の矢印線で示すように、第1ドライブギア31及び中間ギア34を経由して差動装置37に至る。更に、第3クラッチC3にて出力軸6と第3ドライブギア33とが結合されて第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先が出力軸6に切り替えられるため、第2モータ・ジェネレータ7から出力された動力は太い破線の矢印線で示すように、第1ドライブギア31及び中間ギア34を経由して差動装置37に至る。これにより、高速モード時においては、第2モータ・ジェネレータ7の回転数を抑えることができる。
(後退モード)
図7は後退モードの実行時における動力伝達の状態を示した説明図であり、図8は後退モードの実行時における共線図である。
図7は後退モードの実行時における動力伝達の状態を示した説明図であり、図8は後退モードの実行時における共線図である。
これらの図に示すように、後退モード時においては、第2クラッチC2にて出力軸6と第2ドライブギア32とが結合されるため、内燃機関3から出力された動力は太い実線の矢印線で示すように、第2ドライブギア32、リバース機構35及び中間ギア34を経由して差動装置37に至る。更に、第3クラッチC3にて出力軸6と第3ドライブギア33とが結合されて第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先が出力軸6に切り替えられるため、第2モータ・ジェネレータ7から出力された動力は太い破線の矢印線で示すように、第2ドライブギア32、リバース機構35及び中間ギア34を経由して差動装置37に至る。これにより、駆動輪10を正方向とは反対の逆方向に駆動して車両1を後退させることができる。
次に、低速モードから高速モードへの切り替え時における特徴的な制御について、図9を参照しながら説明する。図9は低速モードから高速モードへの切替過程の状態を示した図であり、低速モード時の共線図と切替過程の共線図とを並べて示している。上述したように、低速モードでは、出力軸6と第2ドライブギア32とが互いに反対方向に回転しているため、第2クラッチC2を結合状態から解放状態へ、第3クラッチC3を解放状態から結合状態へそれぞれ同時に切り替えると、つまり第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先を第2ドライブギア32から出力軸6へ切り替えると、ロック状態となりショックが発生する。そこで、図9で示すように、車両制御装置40は、第2クラッチC2を結合状態から解放状態に切り替えて第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先を解放しつつ、内燃機関3の出力トルクを増加させ(直達トルクを増加させ)、その後、第2モータ・ジェネレータ7の回転方向を逆転させつつ第1ドライブギア31(出力軸6)と第3ドライブギア33との回転数を同期させる。そして、その同期を確認してから、第3クラッチC3を解放状態から結合状態へ切り替えて、第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先を出力軸6に切り替える。これにより、モード切替時のショックの発生を抑制することができる。また、駆動装置2においては、低速モードから高速モードへの切替過程で第2モータ・ジェネレータ7の動力出力先が解放されるため、駆動輪10側の影響を受けることなく第2モータ・ジェネレータ7の回転方向を逆転させることができる。以上の制御を車両制御装置40が実行することにより、車両制御装置40は本発明に係る切替制御手段として機能する。
駆動装置2は、低速モードにおいて内燃機関3及び第1モータ・ジェネレータ4をそれぞれ停止させて第2モータ・ジェネレータ7のみを駆動源とする電気走行モードを実行することができる。電気走行モードを実行する際に、図3に示したように第1クラッチC1にて第1ドライブギア31と出力軸6とが結合された状態であると、第2モータ・ジェネレータ7の駆動に伴って、動力分割機構5並びにキャリアCに連結された内燃機関、サンギアSに連結された第1モータ・ジェネレータ4及びリングギアRに連結された出力軸6がそれぞれ回転することになる。それらの回転を行う分だけ引き摺り損失が発生する。そこで、駆動装置2は電気走行モード時においてこれらを切り離す解放制御を行っている。
図10は電気走行モードの実行時における動力伝達の状態を示した説明図であり、図11は電気走行モードの実行時における共線図である。これらの図に示すように、電気走行モードを実行する際に、車両制御装置40は第1クラッチC1を解放状態に切り替える。それにより、動力分割機構5から駆動輪10に至る動力伝達経路の途中が第1クラッチC1にて遮断される。従って、動力分配機構5、第1モータジェネレータ4及び内燃機関3が切り離されるため、引き摺り損失を低減することができる。これにより、燃費の向上に寄与できる。以上の制御を車両制御装置40が実行することにより、車両制御装置40は本発明に係る解放制御手段として機能する。
以上説明したように、駆動装置2によれば、駆動輪10が反対方向に駆動される後退モード時に利用するリバース機構35を、前進モード時(低速モード時)において第2モータ・ジェネレータ7の減速機として兼用しているので、第2モータ・ジェネレータ7に対して専用の変速機の搭載が不要になる。従って、装置の大型化を抑制することができる。
本発明は上記形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の形態にて実施できる。上述した動力分割機構の構成は一例にすぎず、これを機構学上等価な別形態に変更することも可能である。また、動力分割機構の各回転要素に対する連結関係も別形態に変更することも可能である。更に、動力分割機構を遊星歯車機構で構成することは一例にすぎず、例えば歯車ではない摩擦車(ローラ)を回転要素として持つ遊星ローラ機構に置き換えて実施することも可能である。
上記形態においては、第1伝達機構及び第2伝達機構をそれぞれ構成する複数の構成要素間に、中間ギア34、差動機構37及びドライブ軸38が共通要素として存在するが、こうした共通要素を含まずに第1伝達機構と第2伝達機構とが完全に独立した形態で実施することもできる。また、第1切替機構及び第2切替機構を構成するクラッチC1〜C3は例示にすぎない。従って、クラッチ以外の他の手段によって第1切替機構及び第2切替機構を構成することも可能である。なお、クラッチを用いる場合においてはその形式は問わず、例えば摩擦式や噛み合い式のクラッチを用いることができる。
1 車両
2 駆動装置
3 内燃機関
4 第1モータ・ジェネレータ(第1電動機)
5 動力分割機構
6 出力軸
7 第2モータ・ジェネレータ(第2電動機)
10 駆動輪
31 第1ドライブギア(第1入力要素)
32 第2ドライブギア(第2入力要素)
40 車両制御装置(切替制御手段、解放制御手段)
C1 第1クラッチ(第1切替機構)
C2、C3 第2クラッチ、第3クラッチ(第2切替機構)
2 駆動装置
3 内燃機関
4 第1モータ・ジェネレータ(第1電動機)
5 動力分割機構
6 出力軸
7 第2モータ・ジェネレータ(第2電動機)
10 駆動輪
31 第1ドライブギア(第1入力要素)
32 第2ドライブギア(第2入力要素)
40 車両制御装置(切替制御手段、解放制御手段)
C1 第1クラッチ(第1切替機構)
C2、C3 第2クラッチ、第3クラッチ(第2切替機構)
Claims (3)
- 互いに差動回転可能な3つの回転要素を有し、前記3つの回転要素のいずれか一つの第1回転要素が内燃機関に、他の一つの第2回転要素が第1電動機に、残りの一つの第3回転要素が出力軸に、それぞれ連結された動力分割機構と、
第1入力要素を有し、前記第1入力要素に対する所定回転方向の入力により駆動輪を正方向に回転可能な第1伝達機構と、
第2入力要素を有し、前記第2入力要素に対する前記所定回転方向の入力を変速させて前記駆動輪を前記正方向とは反対の逆方向に回転可能な第2伝達機構と、
前記出力軸と前記第1入力要素とが結合した第1結合状態と、前記出力軸と前記第2入力要素とが結合した第2結合状態とを切り替え可能な第1切替機構と、
第2電動機の動力出力先を、前記出力軸と前記第2入力要素との間で切り替え可能な第2切替機構と、を備えることを特徴とする車両の駆動装置。 - 前記第2切替機構は、前記第2電動機の動力出力先を解放する解放状態へ変更可能に構成されており、
前記第1切替機構にて前記第1結合状態に切り替えられた状態で、前記第2電動機の動力出力先を前記第2入力要素から前記出力軸へ切り替える場合、前記第2電動機の動力出力先を前記第2入力要素から前記解放状態へ変更し、その後前記第2電動機の回転方向を逆転させてから、前記第2電動機の動力出力先を前記出力軸へ切り替えるように前記第2切替機構及び前記第2電動機を制御する切替制御手段を更に備える、請求項1に記載の駆動装置。 - 前記第2電動機のみを駆動源とする電気走行モードを実行可能に構成され、
前記第1切替機構は、前記出力軸と前記第1入力要素及び前記第2入力要素のそれぞれとの結合を解放する解放状態に切り替え可能に構成されており、
前記電気走行モードの実行時において前記第1切替機構を前記解放状態に切り替えさせる解放制御手段を更に備える、請求項1又は2に記載の駆動装置。
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