JP2010245347A - 機能性デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造時に機能性デバイスの破損等がなく量産性に優れ、性能を向上しえる機能性デバイスの製造方法を提供することにある。
【解決手段】シリコン基板(基板)1の一表面側に形成された機能性薄膜2と、シリコン基板1の他表面側に形成され空洞5と、を備えた機能性デバイス10の製造方法であって、基礎となるシリコンウエハ(ウエハ)3における一表面側に機能性薄膜2を形成し、シリコンウエハ3から複数個の機能性デバイス10を分離するための分離予定領域6に沿って、シリコンウエハ3の前記一表面側に分離溝7を形成し、シリコンウエハ3の他表面側に分離予定領域6および空洞形成領域8を除いて金属層9を形成し、シリコンウエハ3の他表面側から金属層9をマスクとして分離予定領域6および空洞形成領域8をエッチングして空洞5の形成および機能性デバイス10の分離をする。
【選択図】図1
【解決手段】シリコン基板(基板)1の一表面側に形成された機能性薄膜2と、シリコン基板1の他表面側に形成され空洞5と、を備えた機能性デバイス10の製造方法であって、基礎となるシリコンウエハ(ウエハ)3における一表面側に機能性薄膜2を形成し、シリコンウエハ3から複数個の機能性デバイス10を分離するための分離予定領域6に沿って、シリコンウエハ3の前記一表面側に分離溝7を形成し、シリコンウエハ3の他表面側に分離予定領域6および空洞形成領域8を除いて金属層9を形成し、シリコンウエハ3の他表面側から金属層9をマスクとして分離予定領域6および空洞形成領域8をエッチングして空洞5の形成および機能性デバイス10の分離をする。
【選択図】図1
Description
本発明は、機能性薄膜が形成されたウエハから複数個の機能性デバイスに分離して機能性デバイスを製造するに際し、機能性デバイスの破損等がなく量産性に優れ、性能を向上しえる機能性デバイスの製造方法に関する。
従来から、基板の一表面側に形成された機能性薄膜を備え、前記機能性薄膜の一部と前記基板とを空間的に分離する空洞が前記基板に形成されてなる機能性デバイスとして、熱型赤外線センサや各種のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイス(たとえば、加速度センサ、ジャイロセンサ、超音波センサ、マイクロバルブなど)などが知られている。このような機能性デバイスの製造にあたっては、マイクロマシニング技術などを利用して、上述の基板の基礎となるウエハの一表面側に機能性薄膜を有する機能性デバイスを多数形成してから、その後、前記ウエハから複数個の機能性デバイスを分離している。
ここにおいて、ウエハから複数個の機能性デバイスに分離する場合、ダイヤモンド砥粒を結合剤で保持したブレードを高速回転させながらウエハを格子状に切断するダイサーを用いてダイシングを行うのが一般的であり、ウエハの切屑を除去するため、また、ブレードを冷却するために純水を吹き付けることが行われている。
しかしながら、機能性薄膜の一部を基板と空間的に分離する空洞が形成された機能性デバイスは、ICやLSIなど他の電子デバイスと比較して、構造的に脆弱でありダイシング時に用いられる純水の圧力などによって破損が生じる場合がある。そのため、図8に示す機能性デバイスの製造方法では、基板の基礎となるウエハ3’の一表面側に機能性薄膜を有する機能性デバイスを多数形成し、ウエハ3’の強度を高めるためウエハ3’の前記一表面側に、各機能性薄膜に対して空隙を介して別のウエハ80を接合させ密閉保護している。そして、ウエハ80を前記各機能性薄膜ごとにダイシング箇所6’aでダイシングし前記各機能性薄膜を保護する保護キャップを形成した後、前記各機能性デバイスごとに前記基板の基礎となるウエハ3’を分離予定領域6’でダイシングして機能性デバイスを製造することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
なお、図8では前記保護キャップの基礎となるウエハ80が、前記空隙を形成するため平面視において前記各機能性薄膜を囲むようにウエハ3’の前記一表面側に突出した脚部83が設けられている。ウエハ80の脚部83には接合層81が設けられ、ウエハ80の接合層81と、ウエハ3’の前記一表面側に設けられた接合枠82と、を共晶反応により接合させている。
ところで、上記特許文献1に記載された機能性デバイスの製造方法では、基板の基礎となるウエハ3’の一表面側にダイシング時に機能性薄膜を保護する保護キャップの基礎となるウエハ80を接合する工程が必要で、製造コストが高くなるという問題がある。また、形成された機能性デバイスは、機能性薄膜が保護キャップで気密封止されるため、気密封止された機能性デバイスの内部に不要な有機物が残留している場合がある。
この場合、不要な有機物から放出される脱ガスなどにより、機能性デバイスの機能が低下する場合がある。さらに、機能性デバイスとして赤外線センサを形成させた場合には、保護キャップが赤外線を吸収することで赤外線センサの特性を向上させることが難しい場合もある。
また、ダイサーを用いたダイシングによりウエハから複数個の機能性デバイスを分離する代わりに、エッチングによりウエハから複数個の機能性デバイスに分離することが提案されている。具体的には、図9に示すように基板1の基礎となるウエハにおける一表面側に機能性薄膜2’を形成し、ウエハにおける他表面側に複数個の機能性デバイスに分離するための分離予定領域6と、機能性薄膜2’の下部における基板の厚さを薄くする空洞5’を形成するための空洞形成領域8’と、を除いてマスク9’を形成し、ウエハにおける他表面側から分離予定領域6および空洞形成領域8’をエッチングすることで、基板1の前記他表面側に空洞5’を備えた機能性デバイスを前記ウエハから分離して製造する技術が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
なお、図9では、基板1の基礎となる前記ウエハの前記他表面側から前記ウエハをエッチングするのに先立って、予め基板1の基礎となる前記ウエハにおける前記一表面側に、前記機能性デバイスを分離するための分離溝7と、機能性薄膜2’を保護するレジスト層11’と、が形成されている。
しかしながら、エッチングに使用したマスク9’を基板1から分離するにあたり、マスク9’の剥離が必ずしも容易でない場合がある。この場合、エッチングにより前記ウエハから複数個の機能性デバイスを分離させるために用いられるマスク9’の剥離が十分ではないと、マスク9’の成分が機能性デバイスにおける前記他表面に残る場合がある。残ったマスク9’の材料は、機能性デバイスの基板1における前記他表面側の平滑性を損なわせる。また、機能性デバイスの基板1における前記他表面側からマスク9’の剥離を十分に行おうとすると、機能性デバイスにおける前記他表面側に損傷を生じ前記他表面側の平滑性が損なわれる場合もある。
このような機能性デバイスの基板1における前記他表面側の平滑性が損なわれると、後に機能性デバイスを実装基板側へ実装させるに際し、前記実装基板の実装面に対する垂直方向において機能性デバイスを高精度に実装させることが難しい。そのため、機能性デバイスの特性が低下する場合がある。
特に、基板の他表面側に機能性薄膜の一部を基板と空間的に分離する空洞を有する機能性デバイスを形成する場合、基板の基礎となるウエハをエッチングする深さが深くマスクも厚く強固に形成する必要がある。そのため、基板の他表面側に損傷なく平滑な面を形成することは難しい傾向にある。
そのため、このような機能性デバイスにおいては、実装基板に高精度に実装させることが難しく、機能性デバイスの機能を十分に発揮できない場合もある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、製造時に機能性デバイスの破損等がなく量産性に優れ、性能を向上しえる機能性デバイスとすることができる機能性デバイスの製造方法を提供することにある。
請求項1の発明は、基板と、該基板の一表面側に形成された機能性薄膜と、前記基板の他表面側に形成され前記機能性薄膜の一部を前記基板と空間的に分離する空洞と、を備えた機能性デバイスの製造方法であって、前記基板の基礎となるウエハにおける一表面側に前記機能性薄膜を形成する薄膜形成工程と、前記ウエハから複数個の機能性デバイスを分離するための分離予定領域に沿って、前記ウエハの前記一表面側に分離溝を形成する分離溝形成工程と、前記ウエハの他表面側に少なくとも前記分離予定領域および前記空洞を形成する空洞形成領域を除いて、分離された前記機能性デバイスを実装基板へ接合するための金属層を形成する金属層形成工程と、前記ウエハの前記他表面側から前記金属層をマスクとして前記分離予定領域および前記空洞形成領域をエッチングすることで前記空洞を形成するとともに前記機能性デバイスを前記ウエハから分離する分離工程と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、機能性デバイスを実装基板へ実装する際に前記機能性デバイスを前記実装基板へ接合することが可能な金属層を、前記機能性デバイスにおける空洞の形成およびウエハから前記機能性デバイスを分離するエッチング時のマスクとして利用しているので、製造時に前記機能性デバイスの破損等がなく量産性に優れ、性能を向上しえる機能性デバイスの製造方法とすることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記分離溝形成工程後であって前記金属層形成工程前に、前記ウエハの前記一表面側に仮固定シートを貼り付けるシート貼付工程を有することを特徴とする。
この発明によれば、前記分離工程によりウエハから分離された複数個の機能性デバイスは、仮固定シートに仮固定されているので、それぞれバラバラとなることがない。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記金属層形成工程後であって前記分離工程前に、前記ウエハの前記一表面側に仮固定シートを貼り付けるシート貼付工程を有することを特徴とする。
この発明によれば、前記分離工程によりウエハから分離された複数個の機能性デバイスは、仮固定シートに仮固定されているので、それぞれバラバラとなることがない。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記分離工程では、平面視における前記ウエハの外周部をリング形状に残して、複数個の機能性デバイスを分離することを特徴とする。
この発明によれば、複数個の機能性デバイスから不要なウエハの外周部を一括して分離することができ、量産性良く前記機能性デバイスを製造することができる。また、ダイサー等によりダイシングする場合に通常使用されるフラットリングなどの冶具を用いることなく分離することも可能となる。
請求項1の発明では、基板の一表面側に形成された機能性薄膜と、前記基板の他表面側に形成され前記機能性薄膜の一部を前記基板と空間的に分離する空洞と、を備えた機能性デバイスを製造するにあたって、前記基板の基礎となるウエハの他表面側に少なくとも分離予定領域および空洞を形成する空洞形成領域を除いて、分離された前記機能性デバイスを実装基板へ接合するための金属層を形成し、前記ウエハの前記他表面側から前記金属層をマスクとして前記分離予定領域および前記空洞形成領域をエッチングすることで前記空洞を形成するとともに前記機能性デバイスを前記ウエハから分離している。これにより、製造時に前記機能性デバイスの破損等がなく量産性に優れ、性能を向上しえる機能性デバイスの製造方法が提供できるという顕著な効果を奏する。
(実施形態1)
本実施形態では機能性デバイスとして赤外線アレイセンサを図2に基づいて説明し、その赤外線アレイセンサを構成する熱型赤外線検出部を図3に基づいて説明する。また、赤外線アレイセンサとなる機能性デバイスの製造方法を図1に基づいて説明する。
本実施形態では機能性デバイスとして赤外線アレイセンサを図2に基づいて説明し、その赤外線アレイセンサを構成する熱型赤外線検出部を図3に基づいて説明する。また、赤外線アレイセンサとなる機能性デバイスの製造方法を図1に基づいて説明する。
図2の赤外線アレイセンサ32は、赤外線イメージセンサなどに用いられるものであり、図2(a)には、m×n個(図示例では、2×2個)の熱型赤外線検出部30が2次元アレイ状に配置されている。なお、図2(b)では、熱型赤外線検出部30における熱電対型のセンシングエレメント(感温部)20の熱起電力に対応する電圧源として等価回路で示してある。
この赤外線アレイセンサ32を構成する熱型赤外線検出部30を拡大すると図3(a)のごとき構成となり、図3(a)のA−A’断面図を図3(b)に示す。図3(b)には、基板であるシリコン基板1の一表面側に形成されたシリコン酸化膜11と、シリコン酸化膜11上に形成されたシリコン窒化膜12と、シリコン窒化膜12上に形成されたセンシングエレメント20と、シリコン窒化膜12の表面側でセンシングエレメント20を覆うように形成された層間絶縁膜17と、層間絶縁膜17上に形成されたパッシベーション膜19との積層構造をパターニングすることで機能性薄膜2を形成してある。
ここにおいて、機能性薄膜2の一部は、シリコン基板1の他表面側から形成された空洞5によってシリコン基板1と空間的に分離されており、空洞5と連通するスリット4が機能性薄膜2の厚み方向に貫設されている。また、シリコン基板1の他表面には、赤外線アレイセンサ32を後述する実装基板となるパッケージ側へ接合することが可能な金属層9が設けられている。機能性薄膜2のうち、空洞5によってシリコン基板1と空間的に分離された部分が、赤外線を吸収する赤外線吸収部21を構成している。
熱型赤外線検出部30は、層間絶縁膜17をBPSG(Boro-PhosphoSilicate Glass)膜により構成するとともに、パッシベーション膜19をPSG(Phospho SilicateGlass)膜と当該PSG膜上のNSG(Non-doped Silicate Glass)膜との積層膜により構成してあり、層間絶縁膜17とパッシベーション膜19との前記積層膜が赤外線吸収膜22を兼ねている。
ここで、赤外線吸収膜22の屈折率をn、検出対象の赤外線の中心波長をλとするとき、赤外線吸収膜22の厚さtをλ/4nに設定すると、検出対象の波長(例えば、8〜12μm)の赤外線の吸収効率を高めることができ高感度化を図ることができる。たとえば、n=1.4、λ=10μmである場合にはt≒1.8μmとすればよく、層間絶縁膜17の膜厚を0.8μm、PSG膜の膜厚を0.5μm、NSG膜の膜厚を0.5μmとしてある。なお、パッシベーション膜19は、PSG膜とNSG膜の積層膜に限らず、たとえば、シリコン窒化膜で形成することもできる。
センシングエレメント20は、図3(a)のように赤外線吸収部21とシリコン基板1とに跨って形成されたp型ポリシリコン層15、n型ポリシリコン層13、および赤外線吸収部21の赤外線入射面側でp形ポリシリコン層15の一端部とn形ポリシリコン層13の一端部とを電気的に接合した金属材料(例えば、Al−Siなど)からなる接続部23で構成されるサーモパイルを備えている。
ここで、センシングエレメント20を構成する前記サーモパイルは、シリコン基板1の一表面側で互いに隣り合う熱電対のp型ポリシリコン層15の他端部とn型ポリシリコン層13の他端部とが金属材料(例えば、Al−Siなど)からなる配線18で接合されることにより、4個直列接続している。前記サーモパイルは、n型ポリシリコン層13の一端部とp型ポリシリコン層15の一端部と接続部23とで赤外線吸収部21側の温接点を構成し、p型ポリシリコン層15の他端部とn型ポリシリコン層13の他端部と配線18とでシリコン基板1側の冷接点を構成している。
なお、金属材料で形成された接続部23は、n型ポリシリコン層13およびp型ポリシリコン層15に対して、層間絶縁膜17に形成したコンタクトホール25を通してそれぞれ、電気的に接続させてある。
また、本実施形態の赤外線アレイセンサ32は、図2(a)のように各熱型赤外線検出部30におけるセンシングエレメント20の一端が各別に接続された複数個(図示例では、4つ)の出力用パッド24(Vout−1、Vout−2、Vout−3、Vout−4)と、熱型赤外線検出部30におけるセンシングエレメント20の他端が共通接続された1個の基準バイアス用パッド26(Vref)とを備えており、全ての熱型赤外線検出部30の出力を時系列的に読み出すことができるようになっている。
なお、センシングエレメント20は、一端が垂直読み出し線27を介してそれぞれ出力用パッド24と電気的に接続され、他端が基準バイアス用パッド26に接続された共通基準バイアス線29に基準バイアス線28を介して電気的に接続されている。ここで、たとえば、基準バイアス用パッド26(Vref)の電位を1.65Vとしておけば、出力用パッド24(Vout−1、Vout−2、Vout−3、Vout−4)からは、画素Aにおける熱型赤外線検出部30の出力電圧(1.65V+センシングエレメント20の出力電圧)をそれぞれ読み出すことができる。
赤外線吸収部21となる矩形領域の四隅には、機能性薄膜2の厚み方向に貫通するスリット4をシリコン基板1の前記一表面側からエッチングにより形成してある。スリット4は、各熱電対を熱的に分離させ熱型赤外線検出部30のセンサ感度を向上させることができる。なお、スリット4の形状は矩形だけでなく、三角形、楕円形や円形など所望に応じて種々選択することができる。
また、シリコン基板1の前記他表面側に形成された空洞5は、機能性薄膜2をシリコン基板1側から熱的に分離を生じさせて熱型赤外線検出部30の感度を向上させることができる。空洞5は、たとえば、機能性薄膜2の前記一表面側にスリット4を形成した後、シリコン基板1の前記他表面側から金属層9をエッチングマスクとして深堀反応性イオンエッチング(DeepReactive Ion Etching:以下、DRIEという)法を用いて異方性エッチングすることにより形成することができる。
シリコン基板1の前記他表面側から見た空洞5の形状は、矩形の他、三角形、楕円形や円形など所望に応じて種々選択して形成することができる。さらに、本実施態様では赤外線吸収部21の赤外線入射面側に、n型ポリシリコン層13およびp型ポリシリコン層15のパターニング時に電気的に接続されていないn型補償ポリシリコン層14およびp型補償ポリシリコン層16を残している。このようなn型補償ポリシリコン層14やp型補償ポリシリコン層16は、機能性薄膜2における応力バランスの均一性を高めることができる。また、n型補償ポリシリコン層14やp型補償ポリシリコン層16は、機能性薄膜2の薄膜化を図りながらも反りを防止し、熱型赤外線検出部30のセンサ感度を向上させることができる。こうして積層された機能性薄膜2の厚みは、シリコン基板1の厚みと比較して十分に薄い。機能性薄膜2の厚みは、上述した赤外線吸収膜22等により構成された機能性薄膜2の厚みに限られず、たとえば、0.1μm〜10μm程度の厚みとすることもできる。
以下、上述の赤外線アレイセンサ32となる機能性デバイスの製造方法について、図1および図4に基づき説明する。
まず、基板たるシリコン基板1の基礎となるウエハたるシリコンウエハ3を洗浄し、シリコンウエハ3の一表面側に上述の機能性薄膜2となる各薄膜を、CVD法による成膜、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて順次形成する。引き続きフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により、シリコンウエハ3から複数の機能性デバイス10を分離するための分離予定領域6に沿って、シリコンウエハ3における前記一表面側から機能性薄膜2の厚み方向に分離溝7を形成する分離溝形成工程を行う。
ここで、上述のスリット4を形成させることができる。すなわち、スリット4は、量産性の向上のために分離溝7と同時にシリコンウエハ3の前記一表面側をエッチングすることにより同時に形成させてもよいし、エッチングによる形状制御性を向上させるためにスリット4と分離溝7とを別々に形成させる別工程で形成してもよい。なお、シリコンウエハ3における前記一表面側に形成された分離溝7は、平面視におけるシリコンウエハ3の外周部をリング形状に残して形成してある。
次に、金属Crをターゲット材料とし、シリコンウエハ3における機能性薄膜2が形成されている前記一表面側とは反対面側となる他表面側の全面にスパッタリング法によりCr膜を形成する。続いて、ターゲット材料を前記金属Crから金属Auに変更し、シリコンウエハ3の前記他表面側に形成された前記Cr膜上の全面にAu膜をスパッタリング法により形成する。これにより、シリコンウエハ3において機能性薄膜2が形成されている前記一表面側とは反対面側となる前記他表面側の全面に前記Cr膜と、該Cr膜上のAu膜からなる金属積層膜が形成される。
続いて、シリコンウエハ3の前記他表面側であって、少なくともシリコンウエハ3から複数の機能性デバイス10を分離するための分離予定領域6と、機能性薄膜2の一部をシリコン基板1から空間的に分離するための空洞5を形成する空洞形成領域8に相当する前記金属積層膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により除去する。これにより、シリコンウエハ3の前記他表面側に少なくとも分離予定領域6および空洞5を形成する空洞形成領域8を除いて、分離された機能性デバイス10を後述する実装基板たるパッケージ側へ接合するための金属層9を形成する金属層形成工程を行うことができる。このようにシリコンウエハ3における前記他表面側の全面に金属層9を一括して形成することで、機能性デバイス10におけるシリコン基板1の前記他表面に、金属層9を略均一の厚みで形成することができる。
なお、前記金属積層膜を形成するのに先立って、予めシリコンウエハ3の前記他表面側から機能性薄膜2側と接続可能な貫通配線を貫設している場合、金属層9は、シリコン基板1に貫設する前記貫通配線を介して機能性薄膜2からの出力を外部に取り出すための電極として機能することができる(図示しない)。
次に、シリコンウエハ3の機能性薄膜2が形成された前記一表面側にレジスト膜11を塗布形成する。レジスト膜11は、機能性デバイス10の製造時に機能性薄膜2の機械的強度を高め機能性薄膜2を保護するために好適に設けられるものであり、必ずしも必要ない。
続いて、シリコンウエハ3の前記一表面側にレジスト膜11を介して仮固定シート12を貼り付けるシート貼付工程を行う(図1(a))。
ここにおいて、仮固定シート12は、後にシリコンウエハ3から分離された複数個の機能性デバイス10がバラバラにならないようにするものであって、分離された複数個の機能性デバイス10を仮固定シート12から、機能性デバイス10を損傷することなく容易に剥離可能に構成してある。具体的には、仮固定シート12は、厚さが1〜500μm程度のプラスティックやポリエステルなどの基材上に粘着剤が塗布されたシートを好適に用いることができる。仮固定シート12として、紫外線を照射することにより接着力が低下する紫外線剥離型粘着シート、水溶液に浸すことで接着力が低下する水溶性剥離型粘着シートあるいは、加熱により接着力が低下する加熱剥離型粘着シートを好適に用いることができる。
分離された複数個の機能性デバイス10を仮固定シート12から短時間で剥離する場合、量産性に鑑み仮固定シート12の接着力を低下させるためには、前記水溶性剥離型粘着シートよりも前記加熱剥離型粘着シート又は前記紫外線剥離型粘着シートの方が好ましい。また、前記紫外線剥離型粘着シートに比べて前記加熱剥離型粘着シートの方が残留接着力が少なく、機能性薄膜2に損傷を与えることなく剥離しやすい観点でより好ましい。
このような加熱剥離型粘着シートは、熱膨張性微粒子が含有された前記粘着剤(たとえば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤など)がポリエステルなどの基材に塗布され、粘着剤層を有するシートとして用いることができる。前記熱膨張性微粒子としてはイソブダン、プロパン、ペンタンなどの加熱により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する殻に内包させたマイクロカプセルなどが挙げられる。
次に、シリコンウエハ3の前記他表面側における分離予定領域6および空洞形成領域8を除いて形成された金属層9をマスクとして、DRIE法を用いてシリコンウエハ3の前記他表面側から分離予定領域6および空洞形成領域8を異方性エッチングする。この異方性エッチングにより、機能性デバイス10における機能性薄膜2の一部をシリコン基板1と空間的に分離する空洞5を形成するとともに機能性デバイス10をシリコンウエハ3から分離する分離工程を行うことができる(図1(b))。
本実施形態では、分離工程後においても、仮固定シート12にレジスト膜11を介して複数個の機能性デバイス10の前記一表面側が個別に固定されているので、シリコンウエハ3から分離された複数個の機能性デバイス10がバラバラとなることなく機能性デバイス10を製造することができる。
また、複数個の機能性デバイス10をシリコンウエハ3から分離する分離工程により、図4に示す如く、平面視におけるシリコンウエハ3の外周部41は、リング形状に残されている。これにより、製造された複数個の機能性デバイス10から不要なウエハの外周部41を一括して分離することができ、量産性良く機能性デバイス10を製造することができる。また、ダイサー等によりダイシングする場合に通常使用されるフラットリング等の冶具を用いることなく、複数個の機能性デバイス10をシリコンウエハ3から分離することも可能となる。なお、外周部41の前記リング形状は、完全なリングだけでなく機能性デバイス10の製造において量産性が大きく低下するなどの不具合がなければ一部を開口した形状とすることもできる。
次に、シリコンウエハ3から分離された複数個の機能性デバイス10を仮固定シート12から剥離する。この剥離工程では、複数個の各機能性デバイス10を仮固定シート12側から取り除くため、仮固定シート12の特性に応じて紫外線照射処理、水溶液への投入処理、加熱処理等を行えばよい。たとえば、仮固定シート12として加熱剥離型粘着シートを用いた場合は、仮固定シート12を熱風乾燥器、ホットプレート、近赤外線ランプなどにより加熱すればよい。
加熱により、前記加熱剥離型粘着シートの粘着剤中に含有された熱膨張性微粒子が大きく膨らむことにより粘着剤層表面に微小な凹凸が生じ、仮固定シート12と各機能性デバイス10とが面で接着した比較的強固な接着から点での接着へと変化する。その結果、仮固定シート12の接着面積が減少し粘着力が大きく低下する。仮固定シート12は、機能性デバイス10を破壊することなく、機能性デバイス10の前記一表面側から比較的簡単に剥離することができる。
引き続き、機能性デバイス10の前記一表面側に形成されているレジスト膜11を、アッシング(灰化)処理により除去することで機能性デバイス10を形成することができる(図1(c))。
なお、レジスト膜11をアッシング処理により除去する方法としては、紫外線や高周波マイクロ波を酸素ガスに照射させて生成したオゾンにレジスト膜11を晒すことによりレジスト膜11を除去することができる。これによりレジスト膜11の除去だけでなく、機能性デバイス10の表面にあるスリット4内、分離溝7の側壁や空洞5に付着した不要な有機物を分解表面脱離により除去することも可能となる。また、機能性デバイス10を後述する実装基板たるパッケージに実装した後、アッシング処理によりレジスト膜11を除去してもよい。
このような方法により製造された機能性デバイス10は、機能性デバイス10の損傷が少なく、機能性デバイス10をパッケージ側へ接合させることが可能な金属層9を有する機能性デバイス10を量産性よく製造することができる。
なお、前記分離溝形成工程後であって前記金属層形成工程前に、シリコンウエハ3の前記一表面側に仮固定シート12を貼り付ける代わりに、前記金属層形成工程後であって前記分離工程前に、シリコンウエハ3の前記一表面側に仮固定シート12を貼り付けるシート貼付工程を行ってもよい。この場合においても、前記分離工程によりシリコンウエハ3から分離された複数個の機能性デバイス10は、仮固定シート12に仮固定されているので、それぞれバラバラとなることがない。
次に、上述の工程で形成された機能性デバイス10を用いて半導体装置を構成する例を図5で説明し、この半導体装置の機能を図6で説明する。
半導体装置50は、図5の平面図に示すように、上記で説明した熱型赤外線検出部30を4個持った赤外線アレイセンサ32と、この赤外線アレイセンサ32と別途形成され赤外線アレイセンサ32と協働する信号処理用ICチップ33と、をパッケージ36の凹部の内底面側に固定配置させてある。
赤外線アレイセンサ32の出力用パッド24および基準バイアス用パッド26と、信号処理用ICチップ33の入力用パッド31と、をワイヤ(たとえば、金線やアルミニウム線など)35でワイヤボンディングさせている。ワイヤボンディング装置によりワイヤ35を効率的に接続させるために、平面視矩形状である赤外アレイセンサ32の一方の辺側に各出力用パッド24と基準バイアス用パッド26が配置され、同様に赤外線アレイセンサ32の各出力用パッド24等が配置された辺と対向する信号処理用ICチップ33の一方の辺側に各入力用パッド31を配置してある。このように信号処理用ICチップ33の入力用パッド31を赤外線アレイセンサ32の出力用パッド24等と隣接して配置させた場合、ワイヤ35の配線長を短くすることができ、ノイズの影響を受け難く高センサ感度の半導体装置50とすることができる。
信号処理用ICチップ33では、図6に示すように赤外線アレイセンサ32の各出力用パッド24(Vout-1、Vout-2、Vout-3、Vout-4)および基準バイアス用パッド26(Vref)からの出力電力を信号処理用ICチップ33側の各入力用パッド31(Vin-1、Vin-2、Vin-3、Vin-4)で受けている。信号処理用ICチップ33は、赤外線アレイセンサ32の各熱型赤外線検出部30における各出力電力をマルチプレクサ(Multiplexer:以下、MUXという)により、一つの信号として選択的に順次出力し、増幅回路(Amplifier:以下、AMPという)により、前記信号を増幅処理できるように構成してある。
次に、本実施形態の半導体装置50を製造する製造工程について図7を用いて説明する。
半導体装置50は、図7(b)に示すように凹部を備え該凹部の内底面36a側に赤外線アレイセンサ32および信号処理用IC33が実装されたパッケージ36と、赤外線アレイセンサ32に赤外線を入射させるレンズ形状のキャップ52を備えパッケージ36の前記凹部を気密封止するリッド51と、を備えている。
より具体的には、半導体装置50に用いられるパッケージ36は、赤外線アレイセンサ32や信号処理用IC33を前記凹部の内底面36aに配置可能なものでありセラミック材料などで形成することができる。パッケージ36の前記凹部の内壁には、パッケージ36の外部から入射した不要な赤外線が赤外線アレイセンサ32のノイズとならないように、電磁シールドとして機能する金属膜37(例えば、Au膜)が形成させている。
また、金属膜37は、その一部がパッケージ36の前記凹部の内底面36a側において切り欠いてパターンが形成されており、一部が赤外線アレイセンサ32の金属層9と接合するための金属パターン(図示していない)として機能するように形成されている。さらに、金属膜37を切り欠いて形成させた前記金属パターンの他の一部は、信号処理用IC33と電気的に接続させるための電極としても機能させることが可能であり、前記金属パターンの一部と、信号処理用IC33と、をワイヤ35で電気的に接続させてある。
赤外線アレイセンサ32と信号処理用IC33とは、ワイヤ35を介して電気的に接続されている。前記金属パターンは、パッケージ36に貫設された貫通電極(図示していない)を介してパッケージ36の外部に設けられた外部電極38,38と電気的に接続されている。
このような半導体装置50を製造するため、真空チャンバ内で、赤外線アレイセンサ32の金属層9を、予めパッケージ36の前記凹部の内底面36aに形成された前記金属パターン上に位置合わせして配置させ、押圧しながら加熱する。これにより、赤外線アレイセンサ32の金属層9と、パッケージ36の前記凹部の内底面36aに形成させた前記金属パターンと、を拡散接合して、赤外線アレイセンサ32をパッケージ36に実装することができる。
より具体的には、赤外線アレイセンサ32は、不活性ガスとしてアルゴン雰囲気を充填させた真空チャンバ内で、赤外線アレイセンサ32に設けられた最表面がAu膜となる金属層9をパッケージ36に予め設けた少なくとも表面がAuからなる前記金属パターン上に位置合わせして配置する。配置された赤外線アレイセンサ32をパッケージ36の前記凹部の内底面36a側に押圧しながら300℃から400℃の温度で加熱する。これにより、赤外線アレイセンサ32の金属層9と、パッケージ36の前記凹部の内底面36aに設けられた前記金属パターンと、をAuAu拡散接合により直接接合して固定している(図7(a))。
ここで、拡散接合とは、母材を密着させて母材の融点以下の温度条件で、塑性変形をできるだけ生じない程度に加圧し接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合する方法である。そのため、半田や樹脂等の接着剤による実装と異なり、固体のまま接合することができるために制御性よく接合することが可能となる。拡散接合を半導体装置50の実装に利用すると、赤外線アレイセンサ32は、パッケージ36の前記凹部の内底面36aに設けられた前記金属パターン上に、パッケージ36の前記凹部の内底面36aに対して垂直方向の位置関係が接合前後で変化することが実質的になく実装することができる。
拡散接合においては、接合する材料などに応じ常温(たとえば、25℃)で接合させてもよいし、加熱しながら接合させてもよい。常温で拡散接合させる場合、たとえば、接合面へアルゴンのプラズマ、イオンビームや原子ビームを真空中で照射して各接合面の活性化を行ってから接合面同士を接触して接合させればよい。このような常温での拡散接合は、赤外線アレイセンサ32とパッケージ36の直接接合時に応力を緩和させる点でより好ましい。なお、パッケージ36の前記凹部の内側は、赤外線アレイセンサ32とパッケージ36との接合強度を向上させるために、拡散接合に先立って表面洗浄する活性化工程を設けることがより好ましい。
なお、赤外線アレイセンサ32の金属層9をパッケージ36側へ接合させるためには、拡散接合の代わりに陽極接合を用いて接合することもできる。この場合は、たとえば、赤外線アレイセンサ32の金属層9の最表面が酸素と反応性が高い活性金属としてCr膜で形成し、金属層9をパッケージ36の凹部の内底面36aに形成された前記金属パターンに接合させる代わりに、金属層9をアルミノケイ酸塩系(Na2O−Al2O3−Ba2O3−SiO2系)のガラス組成物からなるパッケージ36の凹部の内底面36a側に直接接合すればよい。
次に、信号処理ICチップ33を、接着層39(たとえば、ガラスやAuSi、半田が挙げられる。有機物であればエポキシ樹脂を好適に用いることができるが、無機物を用いることがより好ましい。)を用いてパッケージ36の前記凹部の内底面36a側に接着させる。具体的には、パッケージ36と、信号処理用ICチップ33の裏面と、を半田により接着させる。なお、信号処理ICチップ33は、接着層39によりパッケージ36の前記凹部の内底面36a側に実装させる代わりに、赤外線アレイセンサ32と同様にしてパッケージ36の前記凹部の内底面36a側と拡散接合や陽極接合により実装させてもよい。
引き続き、赤外線アレイセンサ32の各出力用パッド24および基準バイアス用パッド26と、信号処理用ICチップ33の各入力用パッド31などと、をワイヤ35により個別にワイヤボンディングして電気的に接続させる。
本実施形態の半導体装置50では、パッケージ36は、赤外線アレイセンサ32の金属層9をパッケージ36の前記凹部の内底面36aに設けられた前記金属パターンと拡散接合させた後、赤外線アレイセンサ32のセンサ感度を低下させないためにアッシング(灰化)処理をして、製造過程等で生ずる不要な有機物を除去してある。なお、信号処理用ICチップ33は、赤外線アレイセンサ32やパッケージ36と同時に不要な有機物を除去してもよいし、別途に不要な有機物を除去してもよい。
このような不要な有機物を除去するためのアッシング処理は、パッケージ36内に配置された赤外線アレイセンサ32や信号処理用ICチップ33などの大きさ、数、使用材料によって随時適用することができるが、たとえば、光励起アッシングとしてオゾンアッシング装置やプラズマアッシング装置を利用することができる。
次に、予め開口部を有する金属製(たとえば、コバール金属)の蓋をリッド51として用い、リッド51の前記開口部に低融点ガラスなどを用いてシリコンからなるレンズ形状を有するキャップ52を気密接合させたものをパッケージ36の気密封止用に準備する。パッケージ36の前記凹部の上端部には、リッド51と接合するための接合金属膜が予め形成しており、該接合金属膜とリッド51とを真空チャンバ内でシーム溶接を行う。これにより、パッケージ36の前記凹部の内部をレンズ形状のキャップ52を有するリッド51で気密封止した半導体装置50を形成することができる(図7(b))。
こうして形成された半導体装置50を駆動させる場合、たとえば、基準電圧として1.65Vを印加させると、出力用パッド24側には個々の熱型赤外線検出部30に生じた電圧が基準電圧に加えてそれぞれ出力される。出力された信号を信号処理用ICチップ33のMUXにて熱型赤外線検出部30ごとに順次切り替えるとともに信号処理用ICチップ33のAMPにて増幅することで、赤外線アレイセンサ32の出力を得ることができる。
本実施形態では、機能性デバイス10として、赤外線アレイセンサ32を例示したが、この他、1軸加速度センサ、2軸加速度センサ、3軸加速度センサ、ジャイロセンサ、圧力センサ、マイクロアクチュエータ、マイクロホン、超音波センサなどにも利用できる。
1 シリコン基板(基板)
2 機能性薄膜
3 シリコンウエハ(ウエハ)
5 空洞
6 分離予定領域
7 分離溝
8 空洞形成領域
9 金属層
10 機能性デバイス
2 機能性薄膜
3 シリコンウエハ(ウエハ)
5 空洞
6 分離予定領域
7 分離溝
8 空洞形成領域
9 金属層
10 機能性デバイス
Claims (4)
- 基板と、該基板の一表面側に形成された機能性薄膜と、前記基板の他表面側に形成され前記機能性薄膜の一部を前記基板と空間的に分離する空洞と、を備えた機能性デバイスの製造方法であって、
前記基板の基礎となるウエハにおける一表面側に前記機能性薄膜を形成する薄膜形成工程と、
前記ウエハから複数個の機能性デバイスを分離するための分離予定領域に沿って、前記ウエハの前記一表面側に分離溝を形成する分離溝形成工程と、
前記ウエハの他表面側に少なくとも前記分離予定領域および前記空洞を形成する空洞形成領域を除いて、分離された前記機能性デバイスを実装基板へ接合するための金属層を形成する金属層形成工程と、
前記ウエハの前記他表面側から前記金属層をマスクとして前記分離予定領域および前記空洞形成領域をエッチングすることで前記空洞を形成するとともに前記機能性デバイスを前記ウエハから分離する分離工程と、を有することを特徴とする機能性デバイスの製造方法。 - 前記分離溝形成工程後であって前記金属層形成工程前に、前記ウエハの前記一表面側に仮固定シートを貼り付けるシート貼付工程を有することを特徴とする請求項1に記載の機能性デバイスの製造方法。
- 前記金属層形成工程後であって前記分離工程前に、前記ウエハの前記一表面側に仮固定シートを貼り付けるシート貼付工程を有することを特徴とする請求項1に記載の機能性デバイスの製造方法。
- 前記分離工程では、平面視における前記ウエハの外周部をリング形状に残して、複数個の機能性デバイスを分離することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の機能性デバイスの製造方法。
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JP2009093310A JP2010245347A (ja) | 2009-04-07 | 2009-04-07 | 機能性デバイスの製造方法 |
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Cited By (2)
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WO2012161221A1 (ja) * | 2011-05-24 | 2012-11-29 | 電気化学工業株式会社 | 仮固定用接着剤組成物 |
JP2016167574A (ja) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | 株式会社東芝 | 半導体装置の製造方法 |
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2009
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WO2012161221A1 (ja) * | 2011-05-24 | 2012-11-29 | 電気化学工業株式会社 | 仮固定用接着剤組成物 |
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