JP2010241628A - 炭化珪素単結晶の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱部材の構造が簡単で温度制御が容易な炭化珪素単結晶の製造装置を提供する。
【解決手段】筒状に形成された反応容器本体11の上部開口11bが蓋体12によって封鎖された黒鉛製反応容器10と、該黒鉛製反応容器10の外周側に連続して巻回された単一の加熱コイルからなる加熱部材とを備え、底部11aに昇華用原料50を収容し、反応容器の内面側12aに種結晶60を取り付ける炭化珪素単結晶の製造装置において、前記反応容器本体11の底部11aを巻回する下部コイル31および蓋体12を巻回する上部コイル32のコイルピッチP1,P3は、反応容器本体11の高さ方向中央部を巻回する中央部コイル33のコイルピッチP2よりも小さく設定している。
【選択図】図1
【解決手段】筒状に形成された反応容器本体11の上部開口11bが蓋体12によって封鎖された黒鉛製反応容器10と、該黒鉛製反応容器10の外周側に連続して巻回された単一の加熱コイルからなる加熱部材とを備え、底部11aに昇華用原料50を収容し、反応容器の内面側12aに種結晶60を取り付ける炭化珪素単結晶の製造装置において、前記反応容器本体11の底部11aを巻回する下部コイル31および蓋体12を巻回する上部コイル32のコイルピッチP1,P3は、反応容器本体11の高さ方向中央部を巻回する中央部コイル33のコイルピッチP2よりも小さく設定している。
【選択図】図1
Description
本発明は、炭化珪素単結晶を製造する際に用いる炭化珪素単結晶の製造装置に関する。
従来、炭化珪素を含む種結晶および昇華用原料から、炭化珪素単結晶(以下、単結晶と適宜省略する)を製造する炭化珪素単結晶の製造方法として昇華再結晶法が知られている。この昇華再結晶法に用いる製造装置は、大まかに、反応容器と加熱部材から構成され、反応容器本体の内部に粉体状の昇華用原料を収納し、反応容器本体の上部開口を蓋体によって封鎖し、該反応容器の内面側に種結晶を取り付けると共に、反応容器本体の外周側に加熱部材である加熱コイルを巻回している。そして、加熱コイルに電流を流して前記昇華用原料を加熱および昇華させて昇華ガスを発生させ、該昇華ガスを種結晶に供給することにより、この種結晶から炭化珪素の単結晶を成長させることができる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前述した特許文献1に記載された加熱コイルは、蓋体に取り付けた種結晶を加熱する上部コイルと、反応容器本体の底部に収納した昇華用原料を加熱する下部コイルとがそれぞれ独立して構成されており、上部コイルに流す電流値と下部コイルに流す電流値とを個別に調整する必要があった。従って、加熱部材の構造が複雑となり、上部コイルと下部コイルに流す電流の量を調整して加熱温度を調整する温度制御が困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、加熱部材の構造が簡単で温度制御が容易な炭化珪素単結晶の製造装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。
まず、本発明の第1の特徴は、反応容器(黒鉛製反応容器10)と、該反応容器の外周側に連続して巻回された単一の加熱コイルからなる加熱部材(加熱部材30)とを備え、前記反応容器の底部に昇華用原料(昇華用原料50)を収容し、前記底部に対向する前記反応容器の内面に種結晶(種結晶60)を取り付ける炭化珪素単結晶の製造装置(製造装置1)であって、前記加熱コイルは、複数のコイルピッチ(例えば、コイルピッチP1,P3)を有することを要旨とする。
このように、単一の加熱コイルの巻き数を変えてコイルピッチを調整することによって、1本の加熱コイルで巻きが密な部分と疎な部分とを形成しているため、構造が簡単で電力効率が高いという効果がある。
本発明の他の特徴においては、前記加熱部材は、前記底部を巻回する下部コイル(下部コイル31)と、前記底部に対向する前記反応容器の内面を巻回する上部コイル(上部コイル32)と、前記反応容器の高さ方向における中央部を巻回する中央部コイル(中央部コイル33)とにより構成され、前記上部コイルおよび下部コイルのコイルピッチ(コイルピッチP1,P3)は、中央部コイルのコイルピッチ(P2)よりも小さく設定したことを要旨とする。
本発明の他の特徴においては、前記中央部コイル(中央部コイル33)のコイルピッチは、上部コイル(上部コイル32)または下部コイル(下部コイル31)のコイルピッチP3,P1の1.5〜20倍の範囲に設定したことを要旨とする。
本発明の他の特徴においては、前記下部コイル(下部コイル31)の上端から上部コイル(上部コイル32)の下端までの高さHは、反応容器(黒鉛製反応容器10)の高さhに対して、H<1.2×hを満たすことを要旨とする。
本発明によれば、構造が簡単で電力効率が高く、温度制御が容易な炭化珪素単結晶の製造装置を得ることができる。
次に、本発明に係る炭化珪素単結晶の製造装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
<炭化珪素単結晶の製造装置>
まず、本発明の実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構造を簡単に説明する。
まず、本発明の実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置の構造を簡単に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造装置の概略を示す断面図である。
図1に示すように、炭化珪素単結晶の製造装置1は、反応容器を構成する黒鉛製反応容器10と、黒鉛製反応容器10の外周側に連続して巻回された単一の加熱コイルからなる加熱部材30とを備える。具体的には、炭化珪素単結晶の製造装置1は、黒鉛製反応容器(反応容器)10と、該黒鉛製反応容器10の側面を覆う石英管20と、該石英管20の外周側に配置された加熱部材30とを有する。
炭化珪素単結晶の製造装置1は、黒鉛製反応容器10の底部11aに昇華用原料50を収容し、底部11aに対向する黒鉛製反応容器10の内面である蓋部12に種結晶60を取り付ける。
具体的には、前記黒鉛製反応容器10は、反応容器本体11および蓋体12からなり、支持棒40により移動されて石英管20の内部に固定される。反応容器本体11の底部11aには、炭化珪素を含む粉体である昇華用原料50が収容される。蓋体12は、反応容器本体11の上部開口11bを塞ぐと共に、反応容器本体11の上端部の内周面に螺合により着脱自在に設けられる。また、反応容器の内面側12aには、炭化珪素を含む種結晶60が接着剤によって固着されている。なお、反応容器本体11の内周面11cには、昇華ガスGを集めて種結晶60に導くガイド部材45が取り付けられている。
昇華用原料50は、炭化珪素を含む粉体の昇華用原料である。黒鉛製反応容器10の内部が所定の温度条件及び圧力条件になると、昇華用原料50は昇華して昇華ガスGとなり、種結晶60上に供給され再結晶して成長することにより、炭化珪素単結晶が形成される。
また、加熱部材30は、少なくとも反応容器本体11の底部11aに対応する高さ位置を含む位置に配設された下部コイル31と、少なくとも蓋体12に対応する高さ位置を含む位置に配設された上部コイル32と、反応容器本体11の高さ方向中央部に配置された中央部コイル33と、が連続して繋がって形成された単一の加熱コイルである。前記支持棒40を移動させて黒鉛製反応容器10の高さ位置を変えることにより、反応容器本体11の底部11aに収容された昇華用原料50に対応する高さ位置に下部コイル31を配置することができ、蓋体12に支持された種結晶60の高さ位置に、上部コイル32を配置することができる。なお、本実施形態では、上部コイル32および下部コイル31の巻き数をともに6回としたが、これに限定されず、成長させる単結晶の製造条件等に併せて種々の巻き数に設定することができる。
<加熱部材の構成>
図2は、本発明の実施形態に係る加熱部材の斜視図であり、図3は本発明の実施形態に係る反応容器と加熱部材を概略的に示した断面図である。
図2は、本発明の実施形態に係る加熱部材の斜視図であり、図3は本発明の実施形態に係る反応容器と加熱部材を概略的に示した断面図である。
図2に示すように、本発明の実施形態に係る加熱部材30は、一本の連続した加熱コイルであり、ほぼ同一径の螺旋形状に形成されている。図2,3に示すように、この加熱部材30は、下側に配置された下部コイル31と、上側に配置された上部コイル32と、これらの上部コイル32および下部コイル31の高さ方向中央部に配置された中央部コイル33とが一体形成されたものである。
図3に示すように、下部コイル31のコイルピッチはP1、中央部コイル33のコイルピッチはP2、および、上部コイル32のコイルピッチはP3に設定されている。ここで、加熱部材30を構成する加熱コイルは、螺旋状に巻回されており、上下方向に隣接する加熱コイル同士の上下ピッチを示す。ただし、本実施形態では、中央部コイル33は、1回しか巻回していないため、中央部コイル33のコイルピッチP2は、中央部コイル33と上部コイル32の下端位置のコイルとの上下ピッチを示す。
これらのコイルピッチは、P2>P1、かつ、P2>P3に設定されている。また、P2は、P1の1.5倍から20倍の間のピッチに設定することが好ましい。即ち、1.5×P1<P2<20×P1を満足し、1.5×P3<P2<20×P3を満足することが好ましい。さらに、下部コイル31の上端から上部コイル32の下端までの上下高さをHとし、黒鉛製反応容器10の上下高さをhとすると、Hとhは、H<1.2×hの関係を満たすことが好ましい。
<炭化珪素単結晶の製造方法>
次いで、本実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法を順を追って説明する。
次いで、本実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法を順を追って説明する。
まず、図1に示すように、前述した昇華用原料50を準備し、黒鉛製反応容器10の反応容器本体11の底部11aに収容する。次に、種結晶60を反応容器の内面側12aに保持させたのち、蓋体12を反応容器本体11の上端に螺合させる。
次に、石英管20内にArガスを流入させながら、加熱部材30を構成する下部コイル31、中央部コイル33および上部コイル32に電流を流して黒鉛製反応容器10を加熱する。下部コイル31の通電によって昇華用原料50が加熱されるため、昇華用原料50が昇華して昇華ガスGが発生し、この昇華ガスGは、ガイド部材45によって集められて種結晶60に供給される。
一方、上部コイル32の通電により、種結晶60が加熱されるが、前記昇華用原料50の加熱温度は、種結晶60の加熱温度よりも高く設定し、昇華ガスGを種結晶60に供給することによって成長結晶が生成する。
このようにして、単結晶インゴットが形成され、こののち、所望とするサイズに成長した単結晶インゴットに外周研削加工等を施し、単結晶インゴットから半導体ウェハを切り出すスライス工程を経て、最終的に半導体ウェハが完成する。
<作用効果>
以下に、本発明の実施形態による作用効果を説明する。
以下に、本発明の実施形態による作用効果を説明する。
(1)本発明の実施形態による炭化珪素単結晶の製造装置1は、筒状に形成された反応容器本体11の上部開口11bが蓋体12によって封鎖された黒鉛製反応容器10と、該黒鉛製反応容器10の外周側に連続して巻回された単一の加熱コイルからなる加熱部材30とを備え、前記反応容器本体11の底部11aに昇華用原料50を収容し、反応容器の内面側12aに種結晶60を取り付ける炭化珪素単結晶の製造装置である。前記反応容器本体11の底部11aを巻回する下部コイル31および蓋体12を巻回する上部コイル32の少なくともいずれかのコイルピッチP1,P3は、反応容器本体11の高さ方向中央部を巻回する中央部コイル33のコイルピッチP2よりも小さく設定している。
このように、単一の加熱コイルの巻き数を変えてコイルピッチを調整することによって、1本の加熱コイルで巻きが密な部分と疎な部分とを形成しているため、構造が簡単で電力効率が高いという効果がある。
(2)前記上部コイル32および下部コイル31のコイルピッチP3,P1は、中央部コイル33のコイルピッチP2よりも小さく設定しているため、種結晶60と昇華用原料50とを同時に効率よく加熱することができる。
(3)前記中央部コイル33のコイルピッチP2は、上部コイル32または下部コイル31のコイルピッチP3,P1の1.5〜20倍に設定している。このため、反応容器本体11の高さ方向中央部の温度が、必要以上に低温になることを確実に抑制できる。反応容器本体11の高さ方向中央部の温度が、必要以上に低温になることを抑制することで、当該中央部において、昇華ガスが再結晶化することを確実に抑制できる。
(4)前記下部コイル31の上端から上部コイル32の下端までの高さHは、黒鉛製反応容器10の高さhに対して、H<1.2×hを満たしている。このため、上部コイル32および下部コイル31は、反応容器本体11の高さ方向において、中央部以外の反応容器本体11の部分を確実に加熱することができる。
以下に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の実施例を通してさらに具体的に説明する。
図4〜図6は、実施例のうち従来例1,2および本発明例に係る黒鉛製反応容器と加熱コイルを示す断面図である。
実施例に係る黒鉛製反応容器及び加熱コイルは、図1の黒鉛製反応容器10と加熱コイル70と比べて、断熱部材65を備える点で異なっている。また、従来例1,2に係る加熱コイルは、コイルピッチが一定である点で、図1の加熱コイル70と、本発明例に係る加熱コイルと異なる。
実施例に係る黒鉛製反応容器及び加熱コイルは、上述した点を除き、図1と同様であるため、詳細の説明は省略する。
(測定条件)
図7は、実施例に係る黒鉛製反応容器及び加熱コイル加熱条件を示すための黒鉛製反応容器と加熱コイルを示す断面図である。図8は、実施例に係る黒鉛製反応容器の温度条件を説明するための図である。図8は、図7の矢印Aに沿って、黒鉛製反応容器内の温度が、どのように変化するかを示している。図8は、高品質な炭化珪素単結晶を成長するための温度条件を示している。但し、ここで説明する温度条件は、求められる結晶品質等によって、適宜設定されるべきものである。従って、必ずしもこの温度条件を満たす必要はない。
図7は、実施例に係る黒鉛製反応容器及び加熱コイル加熱条件を示すための黒鉛製反応容器と加熱コイルを示す断面図である。図8は、実施例に係る黒鉛製反応容器の温度条件を説明するための図である。図8は、図7の矢印Aに沿って、黒鉛製反応容器内の温度が、どのように変化するかを示している。図8は、高品質な炭化珪素単結晶を成長するための温度条件を示している。但し、ここで説明する温度条件は、求められる結晶品質等によって、適宜設定されるべきものである。従って、必ずしもこの温度条件を満たす必要はない。
ところで、高品質な炭化珪素単結晶を得るためには、成長速度を一定の値(例えば、本実施例においては、0.3mm/h)以下に抑制する必要がある。
成長速度は、昇華用原料の表面と、種結晶の表面との温度差、すなわち図8における温度差ΔTに依存する。このため、成長速度を一定の値以下に抑制するために、温度差ΔTを一定の値以下(例えば、本実施例においては、30度以下)にする必要がある(条件1)。
また、炭化珪素単結晶の成長を継続的に持続するために、昇華用原料の底部(図7におけるz=0)から、昇華用原料の表面(図7におけるz=Zsur)、種結晶の表面(図7におけるz=Z seed)までの温度は、一様に低下する必要がある。つまり、昇華用原料の底部をz=0として、黒鉛製反応容器の上下方向に沿って、Z軸を形成し、任意のZにおける温度をT(z)と定義すれば、炭化珪素単結晶の成長を継続的に持続するための条件は、数式(1)となる(条件2)。
[数1]
dT(z)/dz<0(但し、0<z<Z seed))・・・数式(1)
これによれば、種結晶の表面には、常に昇華用原料の底部側から、原料が供給されるため、炭化珪素単結晶の成長を持続させることができる。
dT(z)/dz<0(但し、0<z<Z seed))・・・数式(1)
これによれば、種結晶の表面には、常に昇華用原料の底部側から、原料が供給されるため、炭化珪素単結晶の成長を持続させることができる。
(測定結果)
図9は、従来例1及び従来例2に係る黒鉛製反応容器内の測定結果を示す図である。図10は、実施例に係る黒鉛製反応容器の測定結果を示す図である。
図9は、従来例1及び従来例2に係る黒鉛製反応容器内の測定結果を示す図である。図10は、実施例に係る黒鉛製反応容器の測定結果を示す図である。
<従来例1>
図4は、従来例1に係る黒鉛製反応容器10と加熱コイル70の断面を示している。黒鉛製反応容器10は、図1とほぼ同様の構造をなしており、反応容器本体11の底部に昇華用原料50を収容し、反応容器の内面側12aに種結晶60を配設し、かつ、種結晶の周囲にガイド部材45を設置した。また、黒鉛製反応容器10の外周側には、黒鉛製反応容器10から間隔をおいて螺旋状に巻回した加熱コイル70を配設した。この加熱コイル70は、巻数が10であり、同一ピッチにて巻回した。そして、加熱コイル70の高さ方向中央部を昇華用原料50の上面の高さに対応させた。この状態で、加熱コイル70に電流を流し、黒鉛製反応容器10の外周を加熱した。
図4は、従来例1に係る黒鉛製反応容器10と加熱コイル70の断面を示している。黒鉛製反応容器10は、図1とほぼ同様の構造をなしており、反応容器本体11の底部に昇華用原料50を収容し、反応容器の内面側12aに種結晶60を配設し、かつ、種結晶の周囲にガイド部材45を設置した。また、黒鉛製反応容器10の外周側には、黒鉛製反応容器10から間隔をおいて螺旋状に巻回した加熱コイル70を配設した。この加熱コイル70は、巻数が10であり、同一ピッチにて巻回した。そして、加熱コイル70の高さ方向中央部を昇華用原料50の上面の高さに対応させた。この状態で、加熱コイル70に電流を流し、黒鉛製反応容器10の外周を加熱した。
この結果、図9に示すように、昇華用原料の表面と、種結晶の表面との温度差ΔTは、25度であった。しかしながら、上記条件2を満たしていない結果となった。
<従来例2>
従来例2では、図4の従来例1とほぼ同様の装置を用いているが、加熱コイル80の高さ位置を従来例1よりも下側に下げ、加熱コイル80の高さ方向中央部が反応容器本体11の底部11aの高さ位置に対応するように配置した。
従来例2では、図4の従来例1とほぼ同様の装置を用いているが、加熱コイル80の高さ位置を従来例1よりも下側に下げ、加熱コイル80の高さ方向中央部が反応容器本体11の底部11aの高さ位置に対応するように配置した。
この結果、図9に示すように、昇華用原料の表面と、種結晶の表面との温度差ΔTは、60度であった。このため、上記条件1を満たしていない結果となった。
<本発明例>
本発明例では、加熱コイル90を、上側の上部コイル91と、下側の下部コイル92とから構成し、これらの上部コイル91と下部コイル92とを一本の単一コイルによって一体に繋げた。
本発明例では、加熱コイル90を、上側の上部コイル91と、下側の下部コイル92とから構成し、これらの上部コイル91と下部コイル92とを一本の単一コイルによって一体に繋げた。
この結果、図10に示すように、昇華用原料の表面と、種結晶の表面との温度差ΔTは、25度であった。また、上記条件2を満たす結果となった。
<結果>
以上のように、本発明によれば、上記条件1と上記条件2とを同時に満たすことができるため、良質な単結晶インゴットを作製することができることが判明した。
以上のように、本発明によれば、上記条件1と上記条件2とを同時に満たすことができるため、良質な単結晶インゴットを作製することができることが判明した。
G…昇華ガス、 1…炭化珪素単結晶の製造装置
10…黒鉛製反応容器(反応容器) 11…反応容器本体
11a…底部
11b…上部開口
12…蓋体
30…加熱部材
31…下部コイル(加熱部材)
32…上部コイル(加熱部材)
33…中央部コイル(加熱部材)
50…昇華用原料
60…種結晶
10…黒鉛製反応容器(反応容器) 11…反応容器本体
11a…底部
11b…上部開口
12…蓋体
30…加熱部材
31…下部コイル(加熱部材)
32…上部コイル(加熱部材)
33…中央部コイル(加熱部材)
50…昇華用原料
60…種結晶
Claims (4)
- 反応容器と、該反応容器の外周側に連続して巻回された単一の加熱コイルからなる加熱部材とを備え、前記反応容器の底部に昇華用原料を収容し、前記底部に対向する前記反応容器の内面に種結晶を取り付ける炭化珪素単結晶の製造装置であって、
前記加熱コイルは、複数のコイルピッチを有することを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。 - 前記加熱部材は、
前記底部を巻回する下部コイルと、
前記底部に対向する前記反応容器の内面を巻回する上部コイルと、
前記反応容器の高さ方向における中央部を巻回する中央部コイルとにより構成され、
前記上部コイルおよび前記下部コイルのコイルピッチは、前記中央部コイルのコイルピッチよりも小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 - 前記中央部コイルのコイルピッチP2は、前記上部コイルまたは前記下部コイルのコイルピッチP3,P1の1.5〜20倍の範囲に設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
- 前記下部コイルの上端から前記上部コイルの下端までの高さHは、前記反応容器の高さhに対して、H<1.2×hを満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
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