JP2010197575A - 投写型映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気により塵埃が装置内部へ侵入するのを防止し、明るさの維持率が良好でフィルタの交換回数が少ない投写型映像表示装置を提供する。
【解決手段】空気の取り入れ側から順に機械的に大粒な塵埃の侵入を遮蔽するプレフィルタと、プレフィルタを通過した塵埃を機械的に吸塵する帯電したプリーツ構造のメインフィルタを配置し、吸い込んだ空気を送風する送風ファン備え、前記送風ファンにより前記照明光学系を構成する部材の一部及び映像表示素子を冷却する構成とする。また、前記メインフィルタを振動させる構造として微細な粉塵を効率よく吸塵させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、映像表示素子と照明光学系を具備し、該照明光学系により得られた光束を映像表示素子により変調しスクリーン上に映像を投影する投写型映像表示装置に関し、特に、かかる装置の内部において、照明光学系と映像表示素子を冷却するための空気取り込み口に設けられる塵埃除去フィルタに関するものである。
例えば、液晶プロジェクタ装置や反射式映像表示プロジェクタ装置などの投写型映像表示装置は、光源から出射した光束を、照明光学系により、映像表示素子である液晶パネル又は反射型液晶パネルに照射・変調することで得られた映像を、投写レンズにより拡大投影する構成であるため、高輝度な光源を必要とする。更に、前述の映像表示素子及び照明光学系を構成する、所謂、光学部品は、小型であるため、入射光束の面パワー密度が大きくなる。このために、例えば、映像表示素子を液晶パネルとした場合には、当該液晶パネルや偏光板、更には、光学部品へ光が吸収され、発熱を生じる。更に、光源で発生する熱についても、装置外部に取り出す必要があった。
このため、従来から、例えば以下の特許文献1に記載されているように、モータによってファンを回転させて外気を装置内部に吸気し、前述した光学部品の発熱や光源の熱を、装置外部に放出していた。この時、装置外部の空気を吸気してその内部に送風する場合、装置外部の塵埃が装置に入り込んでしまう恐れがあり、通常、機械式又は静電式の塵埃除去フィルタを設ける構成が採用されていた。
更に、ファンによる吸気により装置の内部に塵埃が入り込むのを防止し、同時に、気流に対する抵抗を生じさせない集塵送風装置、及び、これを備えた投写型映像表示装置として、以下の特許文献2に記載された構成のものが提案されている。
特開2001−222065号公報 特開2005−95828号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された塵埃除去フィルタの捕集効率を向上させるためには、フィルタの開口部分(穴)の幅を、液晶パネルの画素サイズ(7〜13μm)の半分程度にする必要があるが、しかしながら、フィルタ穴の幅を小さくすると、フィルタの空気の流れに対して抵抗(圧損)が大きくなり、そのため、放熱効率が低下すると言う問題点がある。
更に、上記特許文献2に記載された集塵送風装置では、塵埃除去フィルタの代わりに電気的な集塵手段を設けることで、圧損を低減した構成の送風装置を提案している。この電気集塵手段を設けた送風装置では、一方の電極によりイオン化された塵埃は、メッシュ状の他方の電極で、クーロン力により吸引されて吸着するが、捕集率を向上するため、その電極間隔や形状を、印加電圧をパラメータとして最適化することが行われるが、しかしながら、その大きさや成分が異なる塵埃を100%近く捕集することは極めて困難であった。更に、上述した特許文献1にも示された従来技術では、塵埃の捕集率を高めるためには、塵埃除去フィルタの目付量を大きく(フィルタの穴を微細化)する必要があるが、しかしながら、塵埃保持量が小さいフィルタの場合には、直ぐに目詰まりを起すなどの課題があった。
一方、上記特許文献2に記載された集塵送風装置では、電気集塵手段を設けた送風装置を通過して装置内部に侵入した塵埃は、前述した電気集塵装置の作用によりイオン化され、映像表示素子や光学部品に活性化した状態で付着するため、投写型映像表示装置により得られる投影映像の明るさが低下し、又は、映像に斑点や色斑等が発生し、性能上大きな問題となることが、発明者により行われた種々の実験の結果、明らかになった。
そこで、本発明は、上記の従来技術に鑑みて達成されたものであり、ファンによる装置外部からの吸気により塵埃が装置内部に入り込むことを防止し、塵埃除去フィルタの目付量を大きく(フィルタの穴を微細化)しても、必要なフィルタ清掃のインターバルを長くでき、もって、メンテナンス期間を伸ばすことを可能とするだけでなく、更には、映像表示素子や光学部品に塵埃が付着することなく、長時間、良好な性能が維持できる投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、光源から出射した光束を照明光学系により映像表示素子に入射させ、当該映像表示素子で当該光束を変調し得られた映像を、投写レンズにより拡大投影する投写型映像表示装置であって、当該装置の筐体の一部には空気の取り入れ口が形成されたものにおいて、当該空気取り入れ口の内部には、塵埃除去フィルタと、装置外部の空気を前記塵埃除去フィルタを通過させて装置の内部に吸い込む送風機とを備え、前記送風機により吸い込んだ空気により前記照明光学系を構成する部材の一部及び前記映像表示素子を冷却し、かつ、当該複数種の目付け量の塵埃除去フィルタには、当該塵埃除去フィルタに振動を与える振動付与部を設けた投写型映像表示装置が提供される。
本発明によれば、投写型映像表示装置において、映像の投射中において、前記振動付与部によって、前記塵埃除去フィルタを振動させるので、前記塵埃除去フィルタを振動させない場合と比較して、冷却用の送風機(ファン)により吸気する場合に塵埃がセット内部に侵入し難く、映像表示素子や光学部品に塵埃が付着することなく、長時間、良好な性能が維持できる投写型映像表示装置を提供することが可能となる。また、前記塵埃除去フィルタに付着した塵埃を、前記とは異なる振動によって、塵埃除去フィルタから振るい落とすことも可能とすることで、前記塵埃除去フィルタの目詰まりを押え、前記塵埃除去フィルタのメンテナンスを行う期間の間隔を、従来よりも大幅に伸ばした、使い勝手にも優れた投写型映像表示装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施の形態になる投写型映像表示装置の外観を示す全体斜視図である。 上記本発明の投写型映像表示装置における塵埃除去フィルタ構成を示す斜視図である。 本発明の第一の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 本発明の第二の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 本発明の第三の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 本発明の第四の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 本発明の第五の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 本発明の第六の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 上記図3と同様、本発明の第一の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 上記図4と同様、本発明の第二の実施例になる塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 本発明の静電塵埃除去フィルタが塵埃を集塵する原理について説明する図である。 塵埃除去フィルタを構成する静電式不織布フィルタの性能の一例を示す図である。 本発明において試作した塵埃除去フィルタの内部構成を示す断面図である。 本発明において調査された浮遊粉塵の実測結果を示すデータを示す図である。 本発明において調査された浮遊粉塵の実測結果を示すデータを示す図である。 本発明において調査された浮遊粉塵の実測結果を示すデータを示す図である。 本発明の投写型映像表示装置の内部における照明光学系の配置及び作用を説明する図である。 冷却ファンを装置に対して横置きにした場合における投写型映像表示装置の内部における照明光学系の構成を示す図である。 本発明の投写型映像表示装置における冷却空気の流れと塵埃除去フィルタの配置の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の最良の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各図において、共通な機能を有する要素は、同一符号を付して示し、かつ、一度説明したものについては、その後、その説明を省略する。
添付の図1は、本発明の一実施形態になる投写型映像表示装置の外観を示す斜視図である。図において、当該投写型映像表示装置の筐体10の内部には、映像表示素子に光を効率よく照射するための照明光学系(ここでは図示せず)が設けられており、そして、この照明光学系を構成する部材の一部と共に上記の映像表示素子を冷却するため、外気を吸入する冷却風取り込み口12が筐体10の一部に形成された構成となっている。
なお、上記の冷却風取り込み口12には、ここでは図示しないファンと共に、塵埃除去フィルタの奥行き方向に、取り付け位置を規定するための位置決め(図示せず)を設けており、これにより、塵埃除去フィルタの挿入後に、メッシュ状のカバー13により装置の一部と一体化させ、保持・固定する構成となっている。一方、筐体10からの排気は、ランプ取り出し部11の奥側(図示せず)に排気口を設け、当該ランプを冷却した風を筐体10の外部に排気するようになっている。図2は、本発明の機械式(又は静電式)塵埃除去フィルタの一実施例を示す斜視図であり、本実施例では、発泡ウレタン2と、塵埃を電気的又は機械的に吸塵する(帯電した)不織フィルタ3−3とを組み合わせることにより構成する、所謂、複合フィルタ5−1である。図3から図11に示す本発明の実施形態としての機械式(又は静電式)塵埃除去フィルタの例は、上記図2に斜視図で示した塵埃除去フィルタを、A−A’方向から切り取った断面図である。
図3は、本発明の第一の実施形態になる塵埃除去フィルタの原理を判り易く説明するための原理図(図2のA−A’断面)である。図面の左側が投写型映像表示装置筐体の外部を、右側が筐体内部を示している。塵埃除去フィルタ3及び4は静電式の不織布を用いたフィルタであり、塵埃を電気的又は機械的に吸着させる作用を有する。このフィルタの穴(開口部)の微細度合は、目付量(g/m)で表されており、その数値が大きい程、塵埃を捕集する能力が高いことを示す。この静電式不織フィルタの一例として、例えば、東洋紡製のエレクトレット化スパンボンド不織布について、その目付量と共に、圧力損失、及び、粒径の異なる(0.3μと8μ)塵埃の捕集効率を纏めて図12に示す。
図3及び図9に示した実施例では、例えば、冷却風の取り込み口に近い前段の静電式不織フィルタ3に、上記図12に示したEFA−24NHを採用し、符号3−3で示したようにプリーツ状にその形状を整え、同時に、符号3−1で示した枠内に固定する。この枠3−1を、剛性の高い振動伝播部3−2に取付け、符号3−4で示す振動付与部により、当該振動伝播部を介して、静電式不織フィルタを振動させる。この振動は、所定の周波数「f0」で一定としても良いが、筐体10内に取り込む冷却風の風速に合わせて変動させることによれば、更に効率よく、集塵することが可能となる。
更に説明すると、装置の動作中(即ち、投写中)において、振動伝播部3−2によって静電式不織フィルタを振動させると、振動させない場合に比較して、補足出来る塵埃量が多くなることが確認された。従って、本発明では、当該確認結果に基づき、投写中の投写映像表示装置において、当該装置の内部に入り込む塵埃の除去性能を従来よりも、改善するものである。
なお、上記振動伝播部3−2によって、前記静電式不織フィルタを振動させるに際しては、装置が投写中であるので、投写レンズや、光学系の部品が振動することによって、投写される投写像に影響が出ないように、配慮する必要がある。この時、静電式不織フィルタ3はプリーツ状に形を整えたことでその表面積が広がり、もって、その塵埃保持容量を大きくすることが出来る。後段の静電式不織フィルタ4には、前段の静電式不織フィルタよりも目付量が大きいEFA−36NHを用い、かつ、前段と同様に、符号4−3で示したように、プリーツ状にその形状を整えると共に、符号4−1で示した枠に固定する。以上述べたように、本発明の第一の実施例では、塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2、機械式(又は静電式)塵埃除去フィルタ3、機械式(又は静電式)塵埃除去フィルタ4から成る、即ち、4段構成のフィルタとし、筐体内に侵入する塵埃を遮断する。また、不織フィルタ3を、装置の投写中に振動させることで、塵埃の遮断の効率を向上させる。
図9は、上記図3と同一構成の実施例を示しており、これらの両図を用いて、本発明の第一の実施例についての説明を行なう。これらの図3及び図9に図示したように、装置本体に設けた機械式の塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)により、空気中に浮遊する塵埃aのうち、比較的寸法の大きい(例えば、500μm以上)塵埃を遮断する。次に、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2によって、中位の寸法の(例えば〜20μm)塵埃を遮断する。また、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ3(符号3−1〜3−4で示すフィルタで構成)によって、更に細かい(例えば、20〜10μm)塵埃を遮断する。更に、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ4(符号4−1〜4−3で示すフィルタで構成)によって比較的寸法の小さい(例えば、10μm以下)塵埃を遮断する。
一方、本発明の投写型映像表示装置では、その使用中において、又は、映像の投写を終了した時点において、やはり、前述した不織フィルタ3に設けた振動付与部3−4を振動させる。但し、この時に付与する振動は、前述した所定の周波数「f0」より低い周波数とし、これにより、塵埃除去フィルタに吸着した塵埃を当該振動により振り落とすことを目的とするものであり、これにより、フィルタの目詰まり時間を延ばすことが可能となる。
以上述べた構成の塵埃除去フィルタ5−2を備えてなる本発明の実施例である投写型映像表示装置によれば、外気に含まれる塵埃を効率よく集塵した後の清浄な空気を取り込み、例えば、遠心式送風機により送風し、照明光学系を構成する部材の一部及び映像表示素子を冷却することが可能となる。また、上述した塵埃除去フィルタは、装置とは別体とし、かつ、取り外し可能とすることによれば、顧客が必要に応じて取り外し、その掃除をするなど、自身でメンテナンスの実施が可能な構成することで、その使い勝手をさらに向上することが出来る。
図4は、本発明の第二の実施の形態を説明するための原理図(図2のA−A’断面)である。上記の図3同様、図面の左側は投写型映像表示装置筐体の外部を、右側が筐体内部を示す。これら塵埃除去フィルタ3及び4は、静電式の不織布を用いたフィルタであり、塵埃を電気的・機械的に吸着させる作用を有する。なお、上記図3及び図9に示した本発明の第一の実施例との違いは、塵埃除去フィルタ3と塵埃除去フィルタ4とを一体化した点である。
この第二の実施形態では、図4及び図10に示すように、例えば、冷却風の取り込み口12に近い前段の静電式不織フィルタ3に、上記図12に示したEFA−25NHを採用し、そして、符号3−3で示したようにプリーツ状にその形状を整えると共に、符号3−1で示した枠に固定する。この枠3−1を剛性の高い振動伝播部3−2に取り付け、そして、振動付与部3−4により、振動伝播部3−2を介して静電式不織フィルタ3−1を振動させる。それと共に、これらを一体化し、もって、固定された塵埃除去フィルタ4も同調して振動する。この振動は、上記第一の実施例と同様、所定の周波数「f0」で一定としても良いが、しかし、筐体内に取り込む冷却風の風速に合わせて変化させることによれば、更に効率よく、集塵することが可能となる。但し、振動するフィルタの重量の総和が大きくなる事から、上記第一の実施例に比べて、振動付与部3−4には大きな振動エネルギーを発生させる必要がある。
後段の静電式不織フィルタ4には、前段の静電式不織フィルタ3よりも目付量が大きいEFA−40NHを用い、符号4−3で示したように、プリーツ状にその形状を整えると共に、符号4−1で示した枠に固定する。以上に述べたように、本発明の第二の実施例においても、塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2、機械式の静電塵埃除去フィルタ3、機械式の静電塵埃除去フィルタ4から成る、即ち、4段構成のフィルタとして、筐体内に侵入する塵埃を遮断する。
図10は、上記図4と同一の構成からなる実施例であり、これらの両図を用い、以下に、本発明の第二の実施例についての説明を行なう。
これらの図4及び図10に図示したように、装置本体に設けた機械式の塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)により空気中に浮遊する塵埃aのうち、比較的寸法の大きい(例えば、500μm以上)塵埃を遮断する。次に、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2によって、中位の寸法の(例えば〜20μm)塵埃を遮断する。また、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ3(符号3−1〜3−4のフィルタで構成)によって、更に細かい(例えば、20〜10μm)塵埃を遮断する。更に、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ4(符号4−1〜4−3のフィルタで構成)によって、比較的寸法の小さい(例えば、10μm以下)塵埃を遮断する。
一方、本発明の第二の実施例としての投写型映像表示装置においても、その使用中又は映像投写を終了した時点において、前述した第一の実施例同様に、静電式不織フィルタ3に設けた振動付与部3−4を振動させる。ここでは、塵埃除去フィルタ3及び塵埃除去フィルタ4は、一体化された構成となっていることから、効率よく塵埃除去フィルタ4に振動が伝わることは言うまでも無い。なお、この時、付与する振動は、前述した所定の周波数「f0」より低い周波数とし、これにより、塵埃除去フィルタに吸着した塵埃を振動により振り落とすことで、フィルタの目詰まり時間を延ばすことが可能となる。
以上に述べた構成の塵埃除去フィルタ5−3を備えた本発明の実施例である投写型映像表示装置では、外気に含まれる塵埃を効率よく集塵した後の清浄な空気を取り込み、内部に設けた遠心式送風機により送風し、もって、照明光学系を構成する部材の一部及び映像表示素子を冷却することが可能となる。また、上述した塵埃除去フィルタは、装置と別体とし、かつ、取り外し可能とすることによれば、顧客が必要に応じて取り外し、掃除するなど、所謂、自身でメンテナンスを実施できるような構成とすることにより、本発明の第一の実施例同様に、その使い勝手が更に向上する。
図5は、本発明の第三の実施の形態を説明するための原理図(図2のA−A’断面)である。上記の図3同様、図面の左側は投写型映像表示装置筐体の外部を、右側は筐体内部を示す。塵埃除去フィルタ3及び4は、静電式の不織布を用いたフィルタであり、即ち、塵埃を電気的・機械的に吸着させる作用を有する。なお、上記図3及び図4に示した本発明の第一及び第二の実施例との違いは、振動付与部4−4が、塵埃除去フィルタ4に設けられている点である。
この第三の実施形態では、例えば、冷却風の取り込み口12に近い前段の静電式不織フィルタ3に、上記図12に示したEFA−24NHを採用し、そして、符号3−3により示したように、プリーツ状にその形状を整えることで、その表面積を広げ、かつ、その塵埃保持容量を大きくすると共に、符号3−1により示した枠に固定する。
後段の静電式不織フィルタ4には、前段の静電式不織フィルタよりも目付量が大きいEFA−36NHを用い、かつ、前段と同様、符号4−3で示したようにプリーツ状にその形状を整えると共に、符号4−1で示した枠に固定する。この枠4−1を、剛性の高い振動伝播部4−2に取付け、そして、振動付与部4−4により振動伝播部4−2を介して静電式不織フィルタ4を振動させる。なお、この振動は所定の周波数「f0」で一定としても良いが、しかしながら、筐体内に取り込む冷却風の風速に合わせて変動させることによれば、更に効率よく、集塵することが可能となる。
以上述べたように、本発明の第三の実施例では、塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ3、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ4から成る、所謂、4段構成のフィルタによって筐体内に侵入する塵埃を遮断する。
図6は、本発明の第四の実施の形態を説明するための原理図(図2のA−A’断面)である。上記の図4と同様、図面の左側は投写型映像表示装置筐体の外部を、右側は筐体内部を示す。塵埃除去フィルタ3及び塵埃除去フィルタ4は、静電式の不織布を用いたフィルタであり、即ち、塵埃を電気的・機械的に吸着させる作用を有する。なお、上記図4に示した第二の実施例との違いは、振動付与部4−4が塵埃除去フィルタ4に設けられている点である。
この第四の実施の形態では、例えば、冷却風の取り込み口12に近い前段の静電式不織フィルタ3には上記図12に示したEFA−25NHを採用し、かつ、符号3−3で示したようにプリーツ状にその形状を整えることにより、その表面積を広げ、かつ、その塵埃保持容量を大きくすると同時に、符号3−1で示した枠に固定する。
後段の静電式不織フィルタ4には、前段の静電式不織フィルタよりも目付量が大きいEFA−40NHを用い、前段と同様、符号4−3で示したようにプリーツ状にその形状を整えると共に、符号4−1で示した枠に固定する。この枠4−1を、剛性の高い振動伝播部4−2に取付け、振動付与部4−4により、振動伝播部4−2を介して、静電式不織フィルタ4全体を振動させると共に、一体化された静電式不織フィルタ3も同時に振動させる。この振動は、所定の周波数「f0」で一定としても良いが、しかしながら、筐体内に取り込む冷却風の風速に合わせて変動させることにより、更に効率よく、集塵することが可能となる。
以上述べたように、本発明の第四の実施例によれば、塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ3、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ4から成る、所謂、4段構成のフィルタによって、筐体内に侵入する塵埃を遮断する。
次に、図7及び図8は、本発明の第五の実施の形態と第六の実施の形態を説明するための原理図(図2のA−A’断面)である。ここでも、上記第一の実施の形態から第四の実施の形態と同様、図面の左側は投写型映像表示装置筐体の外部を、右側は筐体内部を示す。塵埃除去フィルタ3及び4は、所謂、静電式の不織布を用いたフィルタであり、即ち、塵埃を電気的・機械的に吸着させる作用を有する。なお、上記図3、図4、図5及び図6に示した本発明の第一から第四の実施例との違いは、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ3、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ4とが一体化されている点である。なお、それぞれのフィルタの構成及び作用については、上記第四の実施例までの説明と同様であるので、ここでは省略する。
一方、以上に述べた第三から第六の実施例になる塵埃除去フィルタを用いた投写型映像表示装置においても、その使用中又は映像投写を終了した時点で、前述した第一の実施例同様、静電式不織フィルタ3に設けた振動付与部3−4を振動させる。これによれば、塵埃除去フィルタ3及び塵埃除去フィルタ4は一体化された構成となっていることから、効率よく、塵埃除去フィルタ4に振動が伝わることは言うまでも無い。
また、この時に付与する振動は、前述した所定の周波数「f0」より低い周波数とし、もって、塵埃除去フィルタに吸着した塵埃を振動により振り落とすことにより、フィルタの目詰まり時間を延ばすことが可能となる。
以上に述べた構成の塵埃除去フィルタを備えてなる本発明の実施例である投写型映像表示装置によれば、外気に含まれる塵埃を効率よく集塵した後の清浄な空気を取り込み、内部の遠心式送風機により、照明光学系を構成する部材の一部及び映像表示素子を冷却することが出来る。また、上述した塵埃除去フィルタは、装置と別体として、かつ、取り外し可能とすることにより、顧客が必要に応じて取り外して掃除するなど、自身でそのメンテナンスが実施できるように構成することが出来、もって、本発明の第一及び第二の実施例同様に使い勝手を更に向上する。
次に、以上に述べた構成の塵埃除去フィルタを備え、かつ、冷却用ファンを含めた投写型映像表示装置の内部における照明光学系の配置及び作用について、図17及び図18を用いて説明する。
図17において、光源ユニット101から出射した光束は、UVカットフィルタ102でその紫外線がカットされ、インテグレータとしての一対のマルチレンズアレイ103a、103bに入射する。なお、通常、紫外線カットは、他の光学素子でも行うが、赤外線カットも含め、本発明の要点ではないことから、ここでは、その詳しい記載は省略する。
マルチレンズアレイ103a、103bには、凸レンズ(セル)が二次元状に配置されており、マルチレンズアレイ103aに入射した光束は、マルチレンズアレイ103bの各セルに光源像を二次元状に形成する。それぞれ集光した光源像は、偏光変換素子104により、自然光から振動方向が一定方向の直線偏光に変換される。これは、後述する映像表示素子122a、122b、122cが、振動方向が一定方向の直線偏光のみしか通過させないからである。また、マルチレンズアレイ103a、103bで二次元状に分割された光源像は、重畳作用を有する重畳レンズ105の働きにより、映像表示素子122a、122b、122cの映像表示面上に重畳される。なお、光は、上記重畳レンズ105と映像表示素子122a、122b、122cとの間にある色分解光学系により、赤色・緑色・青色の3色に分解される。
重畳レンズ105を通り、かつ、全反射ミラー106aで光路が折り返された、偏向方向が一定の光束は、先ず、第1のダイクロイックミラー107aによって、その青色の光束が透過するが、他方、赤色と緑色の光束は反射される。青色の光束は、その後、全反射ミラー106bで反射され、更に、コンデンサレンズ108bを経て、青色用の映像表示素子122bに照射される。赤色と緑色の光束は、第2のダイクロイックミラー107bによって、緑色の光束が反射され、他方、赤色の光束は透過する。緑色の光束は、コンデンサレンズ108aを経て、緑色用の映像表示素子122aに照射される。赤色の光束は、全反射ミラー106c、106dで反射され、コンデンサレンズ108cを経て、赤色用の映像表示素子112cに照射される。なお、赤色光の光路はその光路長が青色や緑色より長いことから、リレーレンズ109、110を用いて、更に写像されている。
以上のようにして、青色用の映像表示素子122bと、緑色用の映像表示素子122aと、赤色用の映像表示素子122cとに照射された各光束は、その後、クロスプリズム111により色合成され、投射レンズ120に入射する。
なお、以上の照明光学系の原理説明において、実際の照明光学系に存在する所定の偏光光線以外の光線をカットする偏光板、各色の偏光光線の振動方向を制御する位相差板などについては、本発明の要点ではないことから、ここでは、その詳しい記載は省略する。
次に、図17は、冷却ファン112b(ここでは図示せず)を装置に対して縦置きにした場合の構成を示す配置図であり、図において、装置本体に取り付けられ、機械式の塵埃除去フィルタ1と共に、複数種類の機械式及び静電塵埃除去フィルタとを組み合わせてなる集塵フィルタ収納部20を通過した空気は、冷却ファン112b(ここでは図示せず)により、ダクト113を通して、映像表示素子や偏向板(ここでは図示せず)を冷却する。また、集塵フィルタ収納部20は、装置内部にネジ止め、又は、接着・固定される。
次に、図18は、冷却ファン112aを装置に対して横置きにした場合における構成を示す図であり、上記図17に示した実施例と同様に、装置本体に取り付けられた機械式の塵埃除去フィルタ1と共に、複数種類の機械式及び静電塵埃除去フィルタとを組み合わせてなる集塵フィルタ収納部20を通過した空気は、冷却ファン112b(ここでは図示せず)により、ダクト113を通して、映像表示素子や偏向板(ここでは図示せず)を冷却する。また、集塵フィルタ収納部20は、装置内部にネジ止め、又は、接着・固定される。
図19は、本発明の投写型映像表示装置において、塵埃除去フィルタ(ここでは図示せず)を収める集塵フィルタ収納部20と、送風ファン112a、112b(ここでは図示せず)と、ダクト113とが、照明光学系の主要部品である映像表示素子122c、122b、122a及びクロスプリズム(ここでは図示せず)に対し、どのように配置されているかを示すための、具体的な実施例を示す図である。装置外部から吸い込まれる空気に含まれる塵埃を、集塵フィルタ収納部20の内部に収めた塵埃除去フィルタ(ここでは図示せず)により集めて装置内部に取り込み、送風ファン112a、112b(ここでは図示せず)により、ダクト113を通して送風し、もって、照明光学系の主要部品を冷却する。具体的には、装置に一体に形成したプレフィルタにより、機械的に、空気中に浮遊する塵埃aのうちの比較的寸法の大きい(例えば、500μm以上)塵埃を遮断する。
次いで、上記の収納部20の内部には、上記図3を用いてその基本原理を説明したように、塵埃除去フィルタ3及び4を静電式の不織布を用いたフィルタで構成され、空気中の塵埃を電気的・機械的に吸着させることにより吸引した空気の塵埃を除去し、送風ファン112a、112b(ここでは図示せず)によって、照明光学系を構成する部材の一部及び映像表示素子を冷却する構成とし、上記図3及び図13にその構成を示した塵埃除去フィルタを試作し、上記図19に示した収納部20の内部に収めた試作機を作成し、その効果を検証した。
この静電式不織フィルタとしては、例えば、東洋紡製のエレクトレット化スパンボンド不織布を使用し、冷却風の取り込み口12に近い前段の静電式不織フィルタ3には、上記図12に示したEFA−24NHを採用すると共に、符号3−3で示したようにプリーツ状にその形状を整え、そして、枠3−1に固定する。この枠3−1を、剛性の高い振動伝播部3−2に取付け、振動付与部3−4により、振動伝播部3−2を介して、静電式不織フィルタを振動させた。この振動は、1000Hz〜5000Hz程度の周波数を有するものであることが好ましいが、しかしながら、除去塵埃除去フィルタの重量によっては、更に、この周波数範囲以外の振動でも有効である。また、塵埃除去フィルタの集塵量によって、筐体10内に取り込む冷却風の風速が変化するが、この風速の変化に合わせ、即ち、風速が速い程、振動周波数を高くすることによれば、更に効率よく、集塵することが可能となる。
静電式不織フィルタ3は、プリーツ状にその形状を整えたことで、その表面積が広がり、もって、その塵埃保持容量を大きくすることができた。後段の静電式不織フィルタ4には、前段の静電式不織フィルタより目付量が大きいEFA−36NHを用い、前段と同様、符号4−3に示したようにプリーツ状にその形状を整えると共に、符号4−1で示した枠に固定する構成とした。以上に述べたように試作した塵埃除去フィルタは、塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ3、機械式(又は静電式)の塵埃除去フィルタ4から成る、所謂、4段構成のフィルタとした。
なお、上述した4段構成の防塵除去フィルタは、使用環境での空気中の浮遊塵埃の粒径を調査し、調査した粒径分布の塵埃ほぼ網羅できるよう、例えば、後段(送風機側)に向かう程、捕捉する塵埃の粒径が小さくなるように配置されることが好ましい。
なお、試作機では、装置本体に設けた機械式の塵埃除去フィルタ1(プレフィルタ)により、空気中に浮遊する塵埃aのうち、比較的寸法の大きい(例えば、500μm以上)塵埃を遮断する。次に、発泡ウレタンから成る機械式の塵埃除去フィルタ2によって、中位の寸法(例えば、500〜20μm)の塵埃を遮断する。また、機械式の静電塵埃除去フィルタ3(フィルタ3−1〜3−4で構成)によって、更に細かい(例えば、20〜10μm)塵埃を遮断する。更に、機械式の静電塵埃除去フィルタ4(フィルタ4−1〜4−3で構成)によって、比較的寸法の小さい(例えば、10μm以下)塵埃を遮断する構成とした。
以上に述べた4段構成の防塵除去フィルタを試作するにあたっては、国などを含む異なる地域において、即ち、異なる使用環境下(居室や実験室)での空気中の浮遊塵埃について、その粒径を調査した。この調査の結果を図14に示す。この図からも明らかなように、例えば、浮遊粉塵粒径0.3μm〜0.5μmの区分(範囲)では、空気1リットル当りの地域Bでの粒子個数は、40000〜50000個であり、他方、これとは異なる地域Aでの粒子個数は、240000個と、約5倍であった。同様に、浮遊粉塵粒径0.5μm〜0.7μmの区分では、空気1リットル当りの地域Bでの粒子個数が2000〜3000個であるのに対し、異なる地域Aでは、65000個と、約30倍であった。
また、上記の結果を、浮遊粉塵の粒径別にその面積を求め、その結果を、添付の図15に示す。その結果、地域Aにおける使用環境での空気中の浮遊塵埃の粒径は、1.0μm〜2.0μmの区分での値が最大となった。
更に、上記の結果から、浮遊粉塵の粒径別に単位体積(m)当たりの重量を求め、その結果を添付の図16に示す。その結果、地域Aの使用環境での空気中の浮遊塵埃の重量は、その粒径が1.0μm〜2.0μmの区分において、その値が最大となり、更に、浮遊塵埃の粒径が0.3μm〜0.7μmの区分での値がこれに続いた。この結果から、上述した塵埃除去フィルタは、その目付量が異なる複数種の塵埃除去フィルタを有する構成とした。
更に、図11を用いて、静電塵埃除去フィルタが塵埃を集塵する原理について説明する。静電塵埃除去フィルタは、例えば、金属細管から押し出されたポリマー溶液又はポリマー溶融体に高電圧を印加することで、エレクトレット化したサブミクロン〜数十ナノメータまでの極細繊維を作り出し、これをアース電極上で重ねることで不織布を作成することにより製造される。なお、その粉塵保持容量を増やすため、不織布をプリーツ状にその形状を整えることにより、その見かけ上の表面積を大きくすることが出来る。
この時、空気中の浮遊粉塵bは、筐体の外側(図11の左側)から内部(図11の右側)に、遠心式の送風機により吸引される冷却風と共に筐体内部に侵入しようとするが、プリーツ状に形成された静電塵埃除去フィルタの谷部3−3c附近では、その圧力損失により風速が遅くなり、静電力と共に機械力により細かい繊維の目に付着する。その後、フィルタの目詰まりによって、図の傾斜部3−3bでも圧力損失が徐々に上昇し、その風速が遅くなることにより、同様に、静電力と共に機械力により、粉塵が細かい繊維の目に付着する。このため、繊維の目より細かい塵埃を効率よく集塵するためには、フィルタそのものを高速に振動させれば良い。他方、一旦吸着した塵埃をフィルタから振り落とすには、フィルタが持つ静電力や機械力を超えた外力(この場合は、振動)を、塵埃とフィルタに同時に加えれば良い。
以上の事実を検証するため、上述した静電塵埃除去フィルタの試作機を投写型映像表示装置にセットし、装置の使用中、及び、映像投写を終了した時点において、前述した静電式不織フィルタ3に設けた振動付与部3−4又は4−4を振動させた。この時付与する振動としては、以下の表1にも示すように、フィルタによって浮遊粉塵を捕捉する場合には、1000Hz〜5000Hz程度とし、他方、振動をこれよりも周波数の低い300Hz以下とすることによれば、塵埃除去フィルタに吸着した塵埃を、振動によって振り落とすことが可能であった。塵埃除去フィルタに吸着した塵埃を振動によって、更に効率よく振り落とすためには、100Hz以下の周波数の振動を与えることが好ましいことが確認された。また、フィルタに与える振動は、浮遊粉塵を捕捉する場合には、±4μm程度の振幅を、他方、振動によって振り落とす場合には、±100μm程度の振幅を持つことが好ましい。
Figure 2010197575
なお、振動を付与する具体的な手段としては、例えば、振動モータを使用し、その回転数を制御することにより振動の周波数を変え、又は、スピーカのボイスコイルを使用し、振動の周波数、振幅をかえて振動させるることなどが考えられる。この結果、塵埃除去フィルタを浮遊粉塵の多い地域で使用しても、目詰まり時間を延ばすことが可能となる。
以上に述べた構成の塵埃除去フィルタを備えた、本発明の実施例である投写型映像表示装置では、外気に含まれる塵埃を効率よく集塵した後の清浄な空気を、内部の遠心式送風機により照明光学系を構成する部材の一部及び映像表示素子を冷却する構成とすることにより、映像表示素子や光学部品に塵埃が付着することを従来よりも低減し、長時間、良好な性能が維持できる投写型映像表示装置を提供することが可能となる。また、上述した塵埃除去フィルタは、装置と別体とし、かつ、取り外し可能とすることにより、顧客が必要に応じて取り外して掃除することを可能とし、もって、自身でメンテナンスを実施可能な構成することで、装置の使い勝手を更に向上する。
以上のように、本発明によれば、映像表示素子と照明光学系をその筐体内部に具備し、照明光学系により得られた光束を映像表示素子により変調してスクリーン上に映像を投影する投写型映像表示装置、例えば、液晶プロジェクタ装置や、反射式映像表示プロジェクタ装置であって、特に、その防塵性に優れ、映像表示素子や光学部品に塵埃が付着することが改善され、長時間、良好な性能が維持できる投写型映像表示装置を提供することが可能となる。
11…ランプ取り外し部,10…投写型映像表示装置,12…冷却風取り込み口
1…プレフィルタ,2…機械式塵埃除去フィルタ,3−1…枠,3−2…振動伝播部,3−3…機械式(静電)塵埃除去フィルタ,3−4…振動付与部,4−1…枠,4−2…機械式(静電)塵埃除去フィルタ,5−1…機械式塵埃除去フィルタ,5−2…機械式塵埃除去フィルタ,5−3…機械式塵埃除去フィルタ,5−4…機械式塵埃除去フィルタ,5−5…機械式塵埃除去フィルタ,5−6…機械式塵埃除去フィルタ,5−7…機械式塵埃除去フィルタ,a…浮遊粉塵,b…浮遊粉塵,c…浮遊粉塵,3−3a…機械式(静電)塵埃除去フィルタ山部,3−3b…機械式(静電)塵埃除去フィルタ傾斜部,3−3c…機械式(静電)塵埃除去フィルタ谷部,112a…送風ファン,112b…送風ファン,120…投写レンズ、122a,122b,122c…映像表示素子、101…光源ユニット、102…UVカットフィルタ、103a,103b…マルチレンズアレイ、104…偏光変換素子、105…重畳レンズ、106a,106b,106c,106d…全反射ミラー、107a,107b…ダイクロイックミラー、108a,108b,108c…コンデンサレンズ、109、110…リレーレンズ、111…クロスプリズム,113…ダクト,20…機械式(静電)塵埃除去フィルタ収納部,126,127,128…入射側偏光板。

Claims (13)

  1. 光源から出射した光束を照明光学系により映像表示素子に入射させ、当該映像表示素子で当該光束を変調し得られた映像を、投写レンズにより拡大投影する投写型映像表示装置であって、当該装置の筐体の一部には空気の取り入れ口が形成されたものにおいて、
    当該空気取り入れ口の内部には、塵埃除去フィルタと、装置外部の空気を前記塵埃除去フィルタを通過させて装置の内部に吸い込む送風機とを備え、前記送風機により吸い込んだ空気により前記照明光学系を構成する部材の一部及び前記映像表示素子を冷却し、かつ、当該複数種の目付け量の塵埃除去フィルタには、当該塵埃除去フィルタに振動を与える振動付与部を設けたことを特徴とする投写型映像表示装置。
  2. 前記請求項1に記載した投写型映像表示装置において、前記振動付与部は、前記投写型映像表示装置により映像を投射している時であって前記送風機により空気が吸い込まれている時、前記塵埃除去フィルタに振動を与えることを特徴とする投写型映像表示装置。
  3. 前記請求項2に記載した投写型映像表示装置において、前記振動付与部は、更に、前記投写型映像表示装置による映像の投射を停止した後おいても、前記塵埃除去フィルタに振動を与え、かつ、映像投射時での振動の周波数は、映像投射停止時での振動の周波数よりも高いことを特徴とする投写型映像表示装置。
  4. 前記請求項1に記載した投写型映像表示装置において、前記複数種の目付量の塵埃除去フィルタの一部又は全部を連結して構成し、そのうちの少なくとも一種類は静電塵埃除去フィルタで構成され、かつ、当該静電塵埃除去フィルタ近傍に前記振動付与部を設けたことを特徴とする投写型映像表示装置。
  5. 前記請求項1に記載した投写型映像表示装置において、前記複数種の目付量の塵埃除去フィルタを、個々に、併設することで構成したことを特徴とする投写型映像表示装置。
  6. 前記請求項1に記載した投写型映像表示装置において、前記複数種の目付量の塵埃除去フィルタのうち、前記送風機に近い位置に配設した塵埃除去フィルタの目付量が最も大きいことを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  7. 前記請求項1に記載の投写型映像表示装置において、
    前記振動付与部は、前記塵埃除去フィルタに所定周波数の振動を付与することを特徴とする投写型映像表示装置。
  8. 前記請求項7に記載の投写型映像表示装置において、前記振動付与部を振動させることで前記塵埃除去フィルタに第一の所定周波数f0の振動を付与し塵埃除去フィルタに機械的に塵埃を付着させ、かつ該塵埃除去フィルタを第一の所定周波数f0より低い周波数で振動させることで付着した塵埃の少なくとも一部を除去することを特徴とする請求項9に記載の投写型映像表示装置。
  9. 前記請求項1に記載の投写型映像表示装置において、前記振動付与部を振動モータで構成したことを特徴とする投写型映像表示装置。
  10. 前記請求項1に記載の投写型映像表示装置において、塵埃除去フィルタはプリーツ状にその形状を整形されていることを特徴とする投写型映像表示装置。
  11. 光源から出射した光束を照明光学系により映像表示素子に入射させ該映像表示素子で変調することで得られた映像を投写レンズにより拡大投影する投写型映像表示装置で該筐体内部には空気の取り入れ側から順に複数種の目付量の塵埃除去フィルタを配置し、前記塵埃除去フィルタを通過した空気を吸い込んで送風する送風機とを備え、
    前記送風機により発生した風により前記照明光学系を構成する部材の一部及び映像表示素子を冷却し、かつ該塵埃除去フィルタは複数種の目付量の塵埃除去フィルタ個々を併設することで構成したことを特徴とする投写型映像表示装置。
  12. 前記請求項11に記載の投写型映像表示装置において、
    前記送風機に近い位置に配設した塵埃除去フィルタの目付量が最も大きいことを特徴とした投写型映像表示装置。
  13. 前記請求項11に記載の投写型映像表示装置において、
    前記塵埃除去フィルタは複数種の目付量の塵埃除去フィルタのその一部または全部を連結して構成したことを特徴とする投写型映像表示装置。
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