JP2010185528A - ショックアブソーバ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化やコストの増加を抑制することが可能なショックアブソーバ装置を提供することにある。
【解決手段】ショックアブソーバ装置において、ピストン42は、作動液が流動する流路42aが形成され、第1液室40bの作動液を流路42aに流入させ第2液室40cに流出させながらシリンダの内部を摺動する。第1ギヤ50および第2ギヤ52は、作動液の流動により回転するよう流路42aに設けられ、作動液の流動に対して流動抵抗を発生させる。第1回転軸54および第2回転軸56の上端部と下端部とにかかる差圧を第1液室40bの作動液と第2液室40cとの作動液の差圧よりも低減するように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明はショックアブソーバ装置に関に関する。
オイルなどの作動液が充填されたシリンダの内部をピストンが摺動することにより減衰力を発生させるショックアブソーバが知られている。このようなショックアブソーバとして、例えば、シリンダの外部において、ショックアブソーバの作動液の液流に応じて発電した電気エネルギを消費させる制振装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭59−187124号公報
上述の特許文献1に記載する技術では、ショックアブソーバのシリンダ内の作動液をショックアブソーバの外部へ引き回す必要がある。このため、装置の小型化やコストの低減が困難となるおそれがある。
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、装置の大型化やコストの増加を抑制することが可能なショックアブソーバ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のショックアブソーバ装置は、作動液が流動する流路が形成され、第1液室の作動液を流路に流入させ第2液室に流出させながらシリンダの内部を摺動するピストンと、作動液の流動により回転するよう流路に設けられ、作動液の流動に対して流動抵抗を発生させる流動抵抗部材と、を備える。このショックアブソーバ装置は、流動抵抗部材の回転軸の第1端部と第2端部とにかかる差圧を第1液室の液圧と第2液室との液圧の差圧よりも低減するように構成されている。
流動抵抗部材の回転軸の両端部が、第1液室および第2液室に開放されていれば、第1液室の液圧と第2液室の液圧との差圧にもとづく力を受けうる。流動抵抗部材の回転軸の両端部がこの差圧力を受けると、流動抵抗部材が軸方向に押圧されて所望の回転をしないおそれがある。この態様によれば、流動抵抗部材の回転軸の第1端部と第2端部とにかかる差圧を第1液室の液圧と第2液室との液圧の差圧よりも低減することで、流動抵抗部材の所望の回転を可能とする。また、流動抵抗部材をピストンの内部に配置するため、作動液を流動させるための配管をショックアブソーバの外部に引き回す場合に比べて装置の大型化やコストの増加を抑制することができる。
ピストンは、第1端部と第1液室との間、および第2端部と第2液室との間に空気抜き穴を有してもよい。このように、流動抵抗部材の回転軸の周面と回転軸周りのピストンの内面との隙間に残留する空気が抜けるように構成することで、流動抵抗部材の回転を安定化することができる。
ピストンに連結される中空のピストンロッドをさらに備えてもよい。ピストンロッドの中空の空間には作動液が充填され、流路とピストンロッドの中空の空間とが連通していてもよい。これにより、ピストン内部の流路内にある空気をピストンロッドの中空の空間から抜くことができる。
流動抵抗部材は、2つ設けられ、ピストンは、ピストンロッドが連結されていない側に位置する2つの第1端部を連通する連通経路を有してもよい。連通経路は、ピストンロッドの中空の空間とつながっていてもよい。回転軸は、中空であり、連通経路は、回転軸の中空の空間を介してピストンロッドの中空の空間とつながっていてもよい。回転軸の周面と回転軸周りのピストンの内面との隙間とピストンロッドの中空の空間をつながらせることで、回転軸とピストンとの隙間にある空気をピストンロッドの中空の空間から抜くことができる。
回転する流動抵抗部材に制動力を与える制動手段と、流動抵抗部材に与える制動力を変化させることにより、ピストンに与えられる減衰力を制御する減衰力制御手段と、をさらに備えてもよい。流動抵抗部材に制動力を与えることにより、ピストンが低速に摺動する領域においても大きな減衰力を得ることが可能となる。このため、車両の操縦安定性を向上させることができ、車両のふらつき感も抑制することが可能となる。
本発明によれば、装置の大型化やコストの増加を抑制することが可能なショックアブソーバ装置を提供することができる。
第1の実施形態に係るショックアブソーバ装置が搭載された車両を示す図である。 第1の実施形態に係るショックアブソーバの断面を示す図である。 図2におけるP−P断面図である。 ピストンの一部を示す斜視図である。 第2の実施形態に係るショックアブソーバの断面図である。
実施形態に係るショックアブソーバ装置は、作動液が流動する流路が形成され、シリンダ内部を摺動するピストンと、ピストン内部の流路にギヤとを備える。ピストンは、第1液室の作動液を流路に流入させ第2液室に流出させながらシリンダ内部を摺動し、ギヤは、作動液の流動により回転し、作動液の流動に対して流動抵抗を発生させる。実施形態に係るショックアブソーバ装置は、このギヤの回転を制御することで、適切な減衰力を発生しようとするものである。ここで、このギヤの回転軸の両端部がシリンダ内部の第1液室および第2液室に露出していれば、第1液室の液圧と第2液室の液圧との差圧にもとづく力を受けうる。ギヤの回転軸の両端部が、この差圧力を受けると、ギヤが軸方向に押圧されて所望の回転をせず、適切な減衰力が発生しないおそれがある。一方、製造時に、作動液を流路に注入する際に、ギヤの回転軸の周面とそれに対向するピストンの内面との隙間などに空気が残る場合がある。このような残留した空気によって、ギヤの回転が不安定になり、安定した減衰力が発生しないおそれがある。そこで、実施形態のショックアブソーバ装置は、ギヤの回転軸の両端部が、第1液室および第2液室に露出しないようにするとともに、空気抜き構造を設けた。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るショックアブソーバ装置200が搭載された車両10を示す。車両10は、車両本体12に4つの車輪14が組み付けられている。ショックアブソーバ装置200は、車輪14の各々に対応して車両本体12に設けられた、車輪速センサ16、ショックアブソーバ18A、発電モータ19、可変抵抗20、バネ上Gセンサ22、およびバネ下Gセンサ24を備える。また、ショックアブソーバ装置200は、舵角センサ26およびECU(Electronic control unit)30をさらに備える。
ECU30は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMなどを有し、ショックアブソーバ装置200を制御する。車輪速センサ16は、車輪14の回転速度に応じた信号をECU30に供給する。ショックアブソーバ18Aは、車輪14が支持される、いわゆるバネ下のサスペンションアーム(図示せず)と、車両客室が設けられたいわゆるバネ上の支持部材(図示せず)との間に介在し、車輪14に与えられた衝撃が車両客室へ伝達することを抑制する。ショックアブソーバ18Aには発電モータ19が取り付けられており、発電モータ19には可変抵抗20が接続されている。可変抵抗20の各々はECU30に接続されており、ECU30は可変抵抗20の抵抗値を制御する。なお、発電モータ19はバッテリに接続されていてもよい。これにより、発電モータ19で発電された電力を回生することが可能となる。
バネ上の車両客室における車輪14の各々に対応する箇所には、バネ上Gセンサ22が設けられている。サスペンションアームが連結されているバネ下の筐体であるサスペンションメンバ(図示せず)には、車輪14の各々に対応してバネ下Gセンサ24が設けられている。4つのバネ上Gセンサ22の各々は、それぞれが配置された車両客室における上下方向の加速度を検出する。4つのバネ下Gセンサ24の各々は、それぞれが配置されたサスペンションメンバにおける上下方向の加速度を検出する。舵角センサ26は、ステアリングホイール28の操舵角度を検出する。バネ上Gセンサ22、バネ下Gセンサ24、および舵角センサ26の検出値はECU30に出力される。
図2は、第1の実施形態に係るショックアブソーバ18Aの断面を示す。なお、本図には、ショックアブソーバ18Aに加えて、発電モータ19、可変抵抗20およびECU30を図示する。ショックアブソーバ18Aは、シリンダ40、ピストン42、ピストンロッド44、および取付部46を有する。取付部46はバネ下のサスペンションアームなどに固定される。このとき、取付部46は、シリンダ40の下方に配置される。
シリンダ40は円筒形に形成されており、シリンダ40の内部にはシリンダ室40aが形成されている。シリンダ室40aの下方にはフリーピストン64が配置されており、フリーピストン64の下方の領域に気室40dが設けられている。気室40dには空気などの気体が充填されており、フリーピストン64は、上方のシリンダ室40aと気室40dとの間の圧力の差に応じてシリンダ室40a内を上下方向に摺動する。
フリーピストン64より上方のシリンダ室40aには、作動液としてオイルが充填されている。ピストン42はシリンダ40の内径と略同一の外径を有する円柱状に形成されている。ピストン42はシリンダ室40aに挿入され、シリンダ室40aを上方の第1液室40bと下方の第2液室40cとに隔てる。ピストン42の上端には細長い円筒状のピストンロッド44の下端が同軸に固定される。シリンダ40の上方には挿通孔が設けられており、シリンダ40の上方に突出するようこの挿通孔にピストンロッド44が挿通される。シリンダ室40a内をピストン42が摺動することによって、シリンダ40からのピストンロッド44の突出量が変化し、ショックアブソーバ18A全体が伸縮する。
ピストン42には、作動液が流動する流路42aが形成されている。ピストン42は、シリンダ室40a内を上方および下方に摺動するときに、摺動する前方の液室の作動液を流路42aに流入させ後方の液室に流出させる。具体的には、ピストン42は、第2液室40cの作動液を流路42aに流入させ第1液室40bに流出させながらシリンダ室40a内を下方に摺動する。逆に、ピストン42は、第1液室40bの作動液を流路42aに流入させ第2液室40cに流出させながらシリンダ室40a内を上方に摺動する。流路42aは、ピストン42の軸方向と垂直な平面である上面および下面を有し、ピストン42内部においてピストン42の軸方向と垂直な方向に広がるように形成されている。
流路42a内には、流動抵抗部材として機能する第1ギヤ50および第2ギヤ52が配置されている。第1ギヤ50および第2ギヤ52は同一形状に形成されており、歯数などのギヤの諸元は同一となっている。第1ギヤ50および第2ギヤ52は、互いに噛合しながら各々の軸方向がピストン42の軸方向と平行となるよう配置される。第1ギヤ50は第1回転軸54に固定され、第2ギヤ52は第2回転軸56に固定される。ベアリングを介して第1回転軸54がピストン42に取り付けられ、第1ギヤ50がピストン42に回転可能に支持される。また、ベアリングを介して第2回転軸56がピストン42取り付けられ、第2ギヤ52がピストン42に回転可能に支持される。なお、流路42aは、ピストン42内部の作動液が充填される箇所を含んでよく、たとえば、第1ギヤ50および第2ギヤ52の回転軸の周面とピストン42との隙間などが含まれる。
ここで、図3を用いて流路42aの内部の構成について詳細に説明する。図3は、図2におけるP−P断面図である。流路42aは、噛合する第1ギヤ50および第2ギヤ52よりも微小に大きく形成された2つの大きな円弧を一体化したギヤの収容部分と、ギヤの収容部分と第1液室40bとを連通させる第1連通路42bと、ギヤの収容部分と第2液室40cとを連通させる第2連通路42cとが形成されている。第1連通路42bと第2連通路42cとは、ピストン42の中心をとおる直線上に設けられ、第1回転軸54と第2回転軸56を結ぶ直線に対して線対称に配置される。
流路42aの2つの円弧状のギヤの収容部分には、第1ギヤ50および第2ギヤ52が相互に噛合した状態で配置される。例えばピストン42が上方に摺動するとき、第1液室40bから第1連通路42bに作動液が流入し、第1連通路42b側の作動液が第2連通路42c側の作動液よりも高圧となる。第1ギヤ50と第2ギヤ52とは噛合していることから、この差圧によって図3に示すように第1ギヤ50が右回りに、第2ギヤ52が左回りに回転する。ピストン42が下方に摺動するときは、これとは逆に第1ギヤ50が左回りに、第2ギヤ52が右回りに回転する。このとき、第1ギヤ50および第2ギヤ52は、流動する作動液との間に流動抵抗を発生させる。このように、第1ギヤ50および第2ギヤ52は流動抵抗部材として機能する。第1ギヤ50および第2ギヤ52は、流路42a内の作動液の流動速度に応じた回転速度で回転する。
図2に戻る。第1回転軸54の上端には第3ギヤ58が固定されている。ピストンロッド44の内部にはロッド内回転軸62が挿通されており、ロッド内回転軸62の下端には第4ギヤ60が固定されている。第3ギヤ58と第4ギヤ60とは噛合している。以上より、第1ギヤ50が回転することにより第3ギヤ58および第4ギヤ60を介してロッド内回転軸62が回転される。
ピストンロッド44の上端には発電モータ19が取り付けられている。ピストンロッド44内のロッド内回転軸62は発電モータ19の内部機構に結合されており、発電モータ19はロッド内回転軸62の回転速度に応じて発電する。発電モータ19には可変抵抗20が接続されており、発電モータ19によって発電された電流は可変抵抗20に供給される。このように発電モータ19で発電された電力が可変抵抗20によって消費される際、ロッド内回転軸62などを介して、回転する第1ギヤ50に制動力が与えられる。このとき第1ギヤ50に噛合する第2ギヤ52にも同様に制動力が与えられる。したがって、発電モータ19および可変抵抗20は、第1ギヤ50および第2ギヤ52に制動力を与える制動手段として機能する。発電モータは、第1ギヤ50の回転速度に応じた制動力を第1ギヤ50に与える。ここで、第1ギヤ50および第2ギヤ52に与えられるトルクは、
T=q×ΔP/2π
T : トルク [N/m]
q : ギヤポンプ吐出量 [cc/rev]
ΔP : 流路42a内における第1連通路42b側と第2連通路42c側との差圧[MPa]
で表される。これを第1式とする。
また、発電モータ19のトルク理論式は、
T=Ke×Kt×N/R
Ke : 逆起電力定数 [V・sec/rad]
Kt : トルク定数 [N・m/A]
N : 第1ギヤ50の回転速度 [rad/sec]
R : 可変抵抗20の抵抗値 [Ω]
で表される。これを第2式とする。
第1式および第2式より、ΔPは、
ΔP=2π×Ke×Kt×N/(R×q)
で表される。これを第3式とする。この第3式に表されるように、可変抵抗20の抵抗値を変化させることによりΔPを変化させることができる。
ECU30は、可変抵抗20の抵抗値を変化させることにより、回転する第1ギヤ50および第2ギヤ52に与えられる制動力を変化させ、ピストン42に与えられる減衰力を制御する。したがって、ECU30は減衰力制御手段として機能する。また、第3ギヤ58、第4ギヤ60およびロッド内回転軸62は、発電モータ19と第1ギヤ50との間のトルク伝達手段として機能する。
ECU30は、車輪速センサ16、バネ上Gセンサ22、バネ下Gセンサ24、および舵角センサ26の検出結果を利用して、例えばスカイフック系における運動方程式や伝達関数などに基づいてショックアブソーバ18Aが発生させるべき目標減衰力を決定する。ECU30は、目標減衰力を発生させるための可変抵抗20の目標抵抗値を算出し、算出した目標抵抗値に可変抵抗20を変化させる。
第1の実施形態では、ECU30のROMには、車両10の速度と、ステアリングホイール28の舵角と、スカイフック系から予め算出されたショックアブソーバ18Aの伸長時および収縮時の目標減衰力とが相互に対応付けられたマップが格納されている。マップに対応付けられた目標減衰力は、伸長時および収縮時のそれぞれにおいて個別に設けられている。さらに、マップに対応付けられた目標減衰力は、バネ上の上下方向の加速度とバネ下の上下方向の加速度との差、すなわち、シリンダ40に対するピストン42の加速度に応じて段階的に設けられている。ECU30は、車輪速センサ16の検出値を利用して車両10の速度を算出する。また、ECU30は、バネ上Gセンサ22およびバネ下Gセンサ24の検出値を利用して、ショックアブソーバ18Aが伸長しているか収縮しているかを判定する。こうしてECU30は、算出した車両10の速度、伸長しているか収縮しているかの判定結果、ステアリングホイール28の舵角、およびバネ上Gセンサ22およびバネ下Gセンサ24の検出値に応じて、ショックアブソーバ18Aの目標減衰力を上述のマップを利用して設定する。なお、ショックアブソーバ18Aの伸縮を検出するストロークセンサが設けられていてもよく、ECU30は、このストロークセンサの検出値を利用してショックアブソーバ18Aが伸長しているか収縮しているかを判定してもよい。
なお、このときECU30は、車速が速くなるにしたがってショックアブソーバ18Aに高い減衰力を発生させてもよい。また、車両の旋回時は、旋回中心から遠い外側の車輪に対応するショックアブソーバに対し大きな圧縮力が与えられる。このため、ECU30は、舵角センサ26の検出値に基づいて車両10が左右どちらかの方向に旋回していると判定した場合、旋回外側の車輪14に対応するショックアブソーバ18Aに、直進時よりも高い減衰力を発生させてもよい。なお、ECU30は、舵角センサ26によって検出された舵角が大きいほど、旋回外側の車輪14に対応するショックアブソーバ18Aに高い減衰力を発生させてもよく、また、旋回時の車速が速いほど、旋回外側の車輪14に対応するショックアブソーバ18Aに高い減衰力を発生させてもよい。
第1の実施形態において、ショックアブソーバ装置200は、第1回転軸54および第2回転軸56の上端部と下端部とにかかる差圧を、第1液室40bの液圧と第2液室40cの液圧との差圧よりも低減するように構成されている。具体的には、第1回転軸54および第2回転軸56の上端側および下端側それぞれに差圧低減部材を圧入する。
ここで、図4を用いて差圧を低減する構成について詳細に説明する。図4は、ピストン42の一部を示す斜視図である。なお、本図では、破線を用いてピストン42の内部の構成を示す。差圧低減部材78は、第2回転軸56の上端側のピストン42に圧入される。
差圧低減部材78は、円柱状に形成されている。空気抜き穴66は、差圧低減部材78の側面に軸方向に沿って溝状に形成されている。差圧低減部材78を第2回転軸56の上端側に圧入することにより、非常に小さい空気抜き穴66を形成することができる。空気抜き穴66の直径は、第1連通路42bおよび第2連通路42cの直径より非常に小さくなるよう形成されており、差圧が発生しているピストン42の摺動時に、空気抜き穴66はオリフィスとして作用し、第2回転軸56の上端部にかかる圧力変動を小さくする。
第2回転軸56の上端部と差圧低減部材78との間のピストン42内部には、狭小液室75が形成される。第2回転軸56とそれに対向するピストン42の内面との隙間などに残留した空気は、狭小液室75に一時的に溜まり、空気抜き穴66から第1液室40bに抜ける。これにより、第2ギヤ52の回転を安定化することができる。なお、狭小液室75に一時的に溜まった空気は、第2回転軸56とピストン42の隙間に残留した空気より第2ギヤ52の回転に与える影響が小さい。
図2に戻って、第2回転軸56の上端側の空気抜き穴66と同様に、第2回転軸56の下端側、第1回転軸54の上端側および下端側にそれぞれ空気抜け穴70、空気抜け穴68、および空気抜き穴72が設けられる。また、第2回転軸56の上端側の狭小液室75と同様に、第2回転軸56の下端側、第1回転軸54の下端側にそれぞれ狭小液室71、および狭小液室73が設けられる。また、第1回転軸54の上端側にも、第1回転軸54の上端部と差圧低減部材との間に狭小液室(図示せず)が設けられる。以上のように、第1の実施形態に係るショックアブソーバ装置200は、第1回転軸54および第2回転軸56の上端部および下端部に空気抜け穴が形成された差圧低減部材を圧入することで、各空気抜き穴66、68、70、72から空気を抜くことができる。また、ショックアブソーバ装置200は、ピストン42の摺動時に、第1回転軸54および第2回転軸56の上端部および下端部のそれぞれにおける圧力変動を小さくし、第1液室40bの液圧と第2液室40cの液圧との差圧が第1回転軸54および第2回転軸56に伝達されることを抑制することができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係るショックアブソーバ18Bの断面図である。なお、ショックアブソーバ18Aに代えてショックアブソーバ18Bが搭載されたこと以外は、第2の実施形態に係るショックアブソーバ装置200の構成は第1の実施形態と同様である。また、ショックアブソーバ18Bにおいて第1の実施形態に係るショックアブソーバ18Aと同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態に係るショックアブソーバ18Bは、第1回転軸54および第2回転軸56の上端部および下端部を、第1液室40bおよび第2液室40cから差圧を受けないように遮断して、第1回転軸54および第2回転軸にかかる差圧を第1液室40bの液圧と第2液室40cの液圧との差圧より低減するように構成している。
ショックアブソーバ18Bは、ピストン42内部に空気が残留しないようにするために、ピストンロッド44の中空の空間と、第1回転軸54および第2回転軸56の上端部および下端部とが直接的または間接的に連通されている。そして、作動液の充填時に、ピストンロッド44の上端から空気が抜かれ、シリンダ40に作動液が真空充填される。これにより、第1回転軸54および第2回転軸56の周面とそれに対向するピストン42の内面との隙間に残留しうる空気を減らすことができる。なお、ピストンロッド44の中空の空間の作動液は、ピストン42の摺動時にもほとんど流動せず、ピストンロッド44の中空の空間の上端部に残った空気は、ショックアブソーバ18Bの作動に影響しない。以下、具体的に、空気抜き構造について説明する。
ピストンロッド44は、中空に形成される。収容空間76は、第3ギヤ58および第4ギヤ60より大きくピストン42内部に形成され、第3ギヤ58と第4ギヤ60を収容する。収容空間76は、ピストンロッド44の中空の空間と連通する。収容空間76は、第1回転軸54および第2回転軸56の上端側と連通し、第1回転軸54の周面とそれに対向するピストン42の内面との隙間と連通する。ピストンロッド44が連結されていない側に位置する第1回転軸54および第2回転軸56の下端部は、ピストン42内部に形成される連通経路74により連通される。
連通経路74は、ピストンロッド44の中空の空間とつながっている。具体的には、第1回転軸54および第2回転軸56が中空に形成され、連通経路74は、第1回転軸54および第2回転軸56の中空の空間を介してピストンロッド44の中空の空間とつながってよい。また、連通経路74と収容空間76とを直接的につなぐ連結経路を、ピストン42内部に設けてよい。これにより、ピストンロッド44の中空の空間と第1回転軸54および第2回転軸56の下端部が連通経路74と連結経路を介して間接的につながる。以上より、第1回転軸54および第2回転軸56の上端側および下端側は、ピストンロッド44の中空の空間とつながり、ピストンロッド44の上端から第1回転軸54および第2回転軸56の周面とそれに対向するピストン42の内面との隙間の空気を抜くことができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を本実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。
10 車両、 12 車両本体、 14 車輪、 16 車輪速センサ、 18A,18B ショックアブソーバ、19 発電モータ、 20 可変抵抗、 22 バネ上Gセンサ、 24 バネ下Gセンサ、 26 舵角センサ、 28 ステアリングホイール、 30 ECU、 40 シリンダ、 40a シリンダ室、 40b 第1液室、 40c 第2液室、 40d 気室、 42 ピストン、 42a 流路、 42b 第1連通路、 42c 第2連通路、 44 ピストンロッド、 46 取付部、 50 第1ギヤ、 52 第2ギヤ、 54 第1回転軸、 56 第2回転軸、 58 第3ギヤ、 60 第4ギヤ、 62 ロッド内回転軸、 64 フリーピストン、 66 空気抜き穴、 74 連通経路、 75 狭小液室、 76 収容空間、 78 差圧低減部材、 200 ショックアブソーバ装置。

Claims (6)

  1. 作動液が流動する流路が形成され、第1液室の作動液を前記流路に流入させ第2液室に流出させながらシリンダの内部を摺動するピストンと、
    作動液の流動により回転するよう前記流路に設けられ、作動液の流動に対して流動抵抗を発生させる流動抵抗部材と、を備え、
    前記流動抵抗部材の回転軸の第1端部と第2端部とにかかる差圧を前記第1液室の液圧と前記第2液室との液圧の差圧よりも低減するように構成されていることを特徴とするショックアブソーバ装置。
  2. 前記ピストンは、前記第1端部と前記第1液室との間、および前記第2端部と前記第2液室との間に空気抜き穴を有することを特徴とする請求項1に記載のショックアブソーバ装置。
  3. 前記ピストンに連結される中空のピストンロッドをさらに備え、
    前記ピストンロッドの中空の空間には作動液が充填され、前記流路と前記ピストンロッドの中空の空間とが連通していることを特徴とする請求項1に記載のショックアブソーバ装置。
  4. 前記流動抵抗部材は、2つ設けられ、
    前記ピストンは、前記ピストンロッドが連結されていない側に位置する2つの前記第1端部を連通する連通経路を有し、
    前記連通経路は、前記ピストンロッドの中空の空間とつながっていることを特徴とする請求項3に記載のショックアブソーバ装置。
  5. 前記回転軸は、中空であり、
    前記連通経路は、前記回転軸の中空の空間を介して前記ピストンロッドの中空の空間とつながっていることを特徴とする請求項4に記載のショックアブソーバ装置。
  6. 回転する前記流動抵抗部材に制動力を与える制動手段と、
    前記流動抵抗部材に与える制動力を変化させることにより、ピストンに与えられる減衰力を制御する減衰力制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のショックアブソーバ装置。
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