JP2010185009A - 窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物及び窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法 - Google Patents

窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物及び窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも高い発光強度を有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体を提供する。
【解決手段】III価の価数を持つユーロピウムからなるユーロピウム珪窒化物粉末を含有することを特徴とする窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を用いることにより、従来の方法よりもさらに高い発光強度を有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体を得ることが出来る。蛍光体原料混合物の製造方法は、ユーロピウム含有珪窒化物粉末と母体結晶原料化合物とを機械的に混合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、発光イオンとしてユーロピウムを含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の合成に用いる原料混合物に関するものであり、特にユーロピウム源としてユーロピウム含有珪窒化物粉末を含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料粉末に関する。
蛍光体は、蛍光表示管(VFD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、陰極線管(CRT)、白色発光ダイオード(LED)などに広く用いられている。
いずれの用途においても、蛍光体を発光させるためには、蛍光体を励起するためのエネルギーを蛍光体に供給する必要があり、真空紫外線、紫外線、電子線、青色光などの高いエネルギーを有した励起源により蛍光体は励起されて、可視光線を発する。
しかしながら、蛍光体は前記のような励起源に曝される結果、蛍光体の輝度が低下したり、或いは、励起源の出力の増大に起因する、蛍光体動作温度の上昇による蛍光体の輝度低下といった問題があり、輝度低下の少ない蛍光体が求められている。そのため、従来のケイ酸塩蛍光体、リン酸塩蛍光体、アルミン酸塩蛍光体、硫化物蛍光体などの蛍光体に代わり、輝度低下の少ない蛍光体として、窒化物系の蛍光体や酸窒化物系の蛍光体が提案されている。
上記窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の例として、α−サイアロン蛍光体がある(下記特許文献1参照)。このサイアロン蛍光体は、概略以下に述べるような製造プロセスによって製造される。まず、窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化ユーロピウム(Eu)、を所定のモル比に混合し、10気圧(1MPa)の窒素中において1700℃の温度で1時間保持してホットプレス法により焼成して製造される(例えば、特許文献1参照)。このプロセスで得られるEuイオンを固溶したαサイアロンは、450から500nmの青色光で励起されて550〜600nmの黄色の光を発する蛍光体となることが報告されている。
特許文献2には、MSi(MはII価の元素または希土類元素)と同一の結晶構造を持つ蛍光体が記載されている。また、特許文献3には、MSi(MはII価の元素)からなる蛍光体が記載されている。この蛍光体は、M元素をCaとした場合は黄色の発光を、Srとした場合は黄緑色の発光を、Baとした場合は青緑色の発光を示す。
別の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体として、例えば、特許文献4には、MSi、MSi、MSi11、MSi1123、M16Si1532、M13Si18Al121836、MSiAlON、MSiAlON10(ただし、MはII価の元素または希土類元素)を母体結晶として、これにEuやCeを付活した蛍光体が記載されており、これらの中には黄色に発光する蛍光体も記載されている。また、これらの蛍光体を用いたLED照明ユニットが知られている。
更に、CaSiN(下記特許文献5参照)、CaSiAlN(下記非特許文献1参照)、SrSiAlN(下記非特許文献2参照)、Sr−α−サイアロン(下記非特許文献3参照)、β−サイアロン(下記非特許文献4参照)などが報告されている。
蛍光体を用いた照明装置の従来技術として、青色発光ダイオード素子と青色吸収黄色発光蛍光体との組み合わせによる白色発光ダイオードが公知であり、各種照明用途に実用化されている。その代表例としては、特許第2900928号「発光ダイオード」(特許文献6)、特許第2927279号(特許文献7)「発光ダイオード」、特許第3364229号(特許文献8)「波長変換注型材料及びその製造方法並びに発光素子」などが例示される。
これらの発光ダイオードで、特によく用いられている蛍光体は一般式(Y、Gd)(Al、Ga)12:Ce3+で表わされる、セリウムで付活したイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体である。
このような照明装置は、例えば、特許文献9、特許文献10などに記載されているような公知の方法により製造することができる。
特開2002−363554号公報 特開2006−206729号公報 特開2004−277547号公報 特開2003−206481号公報 特開2002−322474号公報 特許第2900928号公報 特許第2927279号公報 特許第3364229号公報 特開平5−152609号公報 特開平7−99345号公報
Physica Status Solodi, A 203 (2006) 2712 J. Solid State Chemistry,Chem 第55回応用物理学会講演会予稿集 No.3, 1522, 29p−ZJ−10 (2008) Appl. Phys. Lett.,(2005) 86:21195
発光イオンとしてユーロピウムを用いる窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の従来の製造過程では、III価の価数を持つ酸化ユーロピウム或いは窒化ユーロピウムを含有する原料混合物が一般に用いられてきた。この場合、III価のユーロピウムは焼成過程でII価に還元されて、母体結晶中に取り込まれる。しかしながら、近年、これらの蛍光体中にはIII価のユーロピウムが相当量残留していることが明らかとなった。III価のユーロピウムの残留は、蛍光体の化学量論組成からの乖離をもたらし、その結果、十分に高い発光強度が得られないと言った問題があった。
加えて、窒化ユーロピウムは化学的安定性に乏しく、大気中での取り扱いは困難である。そのため、十分に管理されたグローブボックス等により厳重に空気と遮断された環境下で試料調整を行う必要があり、工程の複雑化や製造コストの上昇と言った問題があった。更に、グローブボックスと焼成炉が一体となった構造の製造設備を用いない限りは、焼成炉への試料の設置、真空引き等の工程で空気と接触させざるを得ないため不純物酸素が多く混入し、これも発光強度低下の原因となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来の方法よりもさらに高い発光強度を示す窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造を可能とする原料混合物を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、II価の価数を持つユーロピウムからなるユーロピウム珪窒化物粉末を含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を用いることにより、III価の価数を持つ酸化ユーロピウム或いは窒化ユーロピウムを含有する原料を用いた場合よりも高い発光強度が得られることを見出し、以下に示す本発明を完成させるに至った。
(1) ユーロピウム含有珪窒化物粉末を含有することを特徴とする窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
(2) 前記ユーロピウム含有珪窒化物粉末が、(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSi,(Eu,M1−x)Si(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。0<x≦1)から選ばれる1種以上であることを特徴とする(1)に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
(3) 平均粒径が100μm以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
(4) 前記ユーロピウム含有珪窒化物粉末と、Si,Al,アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素、Sc、Y、III価のランタニド系希土類元素から選ばれる元素を含有する母体結晶原料化合物とを含むことを特徴とする(1)乃至(3)の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
(5) 前記母体結晶原料化合物が、Si、SrSi、AlN、Ca、Si、Sr、CaSi、SrSi、SrO、SrCO、BaCO、SiO、CaSiN、SrSiN、の何れか2種以上を含むものであることを特徴とする(4)に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
(6) ユーロピウム含有珪窒化物粉末を含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を用いることを特徴とする窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
(7) ユーロピウム含有珪窒化物粉末を含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を焼成することを特徴とする窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
(8) 前記ユーロピウム含有珪窒化物粉末が、(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSi,(Eu,M1−x)Si(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。0<x≦1)から選ばれる1種以上であることを特徴とする(6)または(7)に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
(9) 前記蛍光体原料混合物として、(1)乃至(5)の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を用いることを特徴とする(6)または(7)に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
(10) 前記蛍光体原料混合物を、嵩密度40%以下の充填率に保持した状態で焼成することを特徴とする(6)乃至(9)の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
(11) 種子物質として、目的とする蛍光体の粉末を、前記蛍光体原料混合物100質量部に対し1〜50質量部の範囲で添加して焼成することを特徴とする(6)乃至(10)の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
(12) 前記蛍光体原料混合物を、0.1MPa以上100MPa以下の圧力の窒素雰囲気中において、1400℃以上2200℃以下の焼成温度で焼成することを特徴とする(6)乃至(11)の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
(13) 前記蛍光体原料混合物を、炭素若しくは炭素含有化合物の共存下で焼成することを特徴とする(6)乃至(12)の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
上記の構成によれば、従来の方法よりもさらに高い発光強度を有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体を得ることが出来る。
以下、本発明の実施形態である窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物について詳しく説明する。
本発明の実施形態である窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物(以下、蛍光体原料混合物という)は、発光イオンとしてユーロピウムを含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の合成に用いる原料混合物である。目的とする蛍光体の母体結晶としては、ASiN,ASi,ASi,ASi10,AAlSiN,AAl,AAlN,ARSi、ASi、ASi、ASi11、ASi1123、A16Si1532、A13Si18Al121836、ASiAlON、ASiAlON10、ASi,AlN,α−サイアロン、β−サイアロン、SrSi30−nAl2+n46−n,BaSi12、AAlSi(A;アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上、R;Sc、Y及びIII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上)などを例示することができる。
上記の蛍光体原料混合物には、発光イオンであるEu源として、(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSi,(Eu,M1−x)Si(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。0<x≦1)から選ばれる1種以上のユーロピウム含有珪窒化物粉末と、所望の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の母体結晶組成を得るための、Si,Al,アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素、Sc、Y、III価のランタニド系希土類元素から選ばれる元素を含有する母体結晶原料化合物とからなる。
発光イオンであるEu源として、(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSi,(Eu,M1−x)Si(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。0<x≦1)から選ばれる1種以上のユーロピウム含有珪窒化物粉末を用いることにより、酸化ユーロピウムや窒化ユーロピウムを用いた場合よりも高い発光強度を得ることが出来る。
また、本発明の蛍光体原料混合物に、種子として予め合成した目的とする蛍光体の粉末を添加してもよい。種子が添加されると、合成反応が促進されるため、低温での合成が可能となったり、より結晶度の高い蛍光体が得られて、発光強度が向上したりする。種子の添加量は、蛍光体原料混合物100質量部に対し、1〜50質量部の範囲である。
さらに、必要に応じて本発明の蛍光体原料混合物にフラックスを加えても良い。フラックスとしては、アルカリ金属のハロゲン化物あるいはアルカリ土類金属のハロゲン化物などが使用可能であるが、例えば、蛍光体原料混合物100質量部に対し、0.01〜20質量部の範囲で添加する。
本発明の蛍光体原料混合物は、平均粒径として100μm以下の粉体であることが好ましい。蛍光体原料混合物の平均粒径を100μm以下とすることで、均一な蛍光体原料混合物とすることができ、蛍光体の合成反応を容易にすることが出来る。
本発明の蛍光体原料混合物の製造方法は、ユーロピウム含有珪窒化物粉末と母体結晶原料化合物とを機械的に混合することにより得ることが出来る。
母体結晶原料化合物には、Si、SrSi、AlN、Ca、Si、Sr、CaSi、SrSi、SrO、SrCO、BaCO、SiO、CaSiN、SrSiN、の何れか2種以上を含むものを用いることができる。これらの化合物は、目的とする蛍光体の母結晶の組成に合わせて適宜選択すればよい。
混合方法は、溶媒を用いない乾式ミルによっても混合可能だが、一般には湿式ミルにより溶媒とともに混合される。溶媒を用いた湿式ミル法を用いたほうが、短時間で微視的に均一な蛍光体原料混合物を得ることができる。ミルの種類としては、ボールミル、振動ミル、アトリッションミル等を用いることができるが、設備費用の観点からはボールミルが適している。
混合に用いる溶媒は、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ヘキサン、アセトン、水等を用いることができるが、安全性等及び材料の酸化防止を勘案すると、エタノール、ヘキサンの何れかが好ましい。蛍光体原料混合物を構成する各種の材料と混合溶媒との比率は、混合スラリーの粘度によって決定される。好ましい混合スラリーの粘度は、50から500cps程度である。混合スラリーの粘度が50cpsより小さいと、混合スラリーの乾燥に要するエネルギー量が増大するため好ましくない。一方、混合スラリーの粘度が500cpsを越えると、均一な混合粉末を得るのに長時間を要するため好ましくない。
得られた混合スラリーは、乾燥機等に静置して溶媒を蒸発させてもよいが、スプレードライヤーを用いると、原料粉末の再分離を心配することなく、短時間で溶媒を除去した蛍光体原料混合物を得ることができる。また、スプレードライヤーを用いて得られた蛍光体原料混合物は、数十から数百μmの顆粒状を呈しているため、流動性に優れ、取り扱いが容易となる。
本発明の蛍光体原料混合物を用いた蛍光体の製造方法においては、通常の蛍光体の合成方法を用いることが出来る。
上記の蛍光体原料混合物は、嵩密度40%以下の充填率に保持した状態で焼成するとよい。嵩密度とは粉末の体積充填率であり、一定容器に充填したときの質量と体積の比を金属化合物の理論密度で割った値である。容器の材質としては、アルミナ、カルシア、マグネシア、黒鉛或いは窒化硼素を使用することが出来るが、金属化合物との反応性が低いことから、窒化ホウ素焼結体が適している。
嵩密度を40%以下の状態に保持したまま焼成するのは、蛍光体原料混合物を構成する粉末粒子の周りに自由な空間がある状態で焼成すると、反応生成物が自由な空間に結晶成長することによる結晶同士の接触が少なくなるため、欠陥が少ない結晶を合成することが出来るためである。
蛍光体原料混合物の充填量は、嵩密度40%以下の充填率を保持した状態で、蛍光体原料混合物の嵩体積と使用する容器体積の比率として20体積%以上であることが好ましい。蛍光体原料混合物の充填量を、使用する容器の20体積%以上として焼成するのは、蛍光体原料混合物に含まれる揮発性成分の揮散が抑制され、焼成過程での組成のずれが抑制されるためである。更に、充填量を20体積%以上とすると、容器中への蛍光体原料混合物の充填量が増大し、経済的でもある。
焼成は、0.1MPa以上100MPa以下の圧力の窒素雰囲気中において行う。窒素雰囲気圧力が0.1MPaより小さいと、蛍光体原料混合物の揮散が顕著となり、組成のずれを生じ、発光強度が低下する。一方、窒素雰囲気圧力が100MPaより大きくても、蛍光体原料混合物の揮散を抑制する効果は変わらないため、不経済であり、何れも好ましくない。
焼成温度は、一般に1400℃以上2200℃以下の範囲で行なう。焼成温度が1400℃より低いと目的とする蛍光体を得るのに長時間を要し、2200℃より高いと、原料の溶融が始まるため、何れも好ましくない。
焼成に用いる炉は、焼成温度が高温であり焼成雰囲気が窒素を含有する不活性雰囲気であることから、金属抵抗加熱方式または黒鉛抵抗加熱方式が好適であり、炉の高温部の材料として後述する理由からも、炭素を用いた電気炉が特に好適である。焼成の手法は、常圧焼結法やガス圧焼結法などの外部から機械的な加圧を施さない手法が、嵩密度を低く保ったまま焼成するために好ましい。
また、炭素若しくは炭素含有化合物の共存下で蛍光体原料混合物を焼成すると、蛍光体原料混合物が還元性雰囲気と接するため、特に酸素含有量が多い蛍光体原料混合物を用いた場合には、高輝度の蛍光体が得られるため好ましい。
ここで用いられる炭素若しくは炭素含有化合物は、無定形炭素、黒鉛、炭化珪素等であればよく、特に限定されないが、好ましくは無定形炭素、黒鉛等である。カーボンブラック、黒鉛粉末、活性炭、炭化珪素粉末等及びこれらの成型加工品、焼結体等が例示可能だが、何れも同様の効果を得ることが出来る。
共存の態様としては、粉末状炭素を蛍光体原料混合物中に含有させる場合、炭素若しくは炭素含有化合物からなる容器を用いる場合、炭素或いは炭素含有化合物以外の材質からなる容器の内部あるいは外部に配置する場合、炭素若しくは炭素含有化合物からなる発熱体や断熱体として用いる場合等があるが、何れの配置方法を採用しても同様の効果を得ることが出来る。
焼成によって得られた蛍光体を含有する焼成塊は、アルミナ、窒化ケイ素またはαサイアロン製の粉砕媒体もしくはライニング材からなるボールミル、ジェットミル等の通常用いられる粉砕機により粉砕する。粉砕は平均粒径50μm以下となるまで施す。平均粒径が50μmを越えると、粉体の流動性と樹脂への分散性が悪くなり、発光素子と組み合わせて発光装置を形成する際に部位により発光強度が不均一となる。
平均粒径の下限は特に限定されないが、一般に0.5μm以下の粒度に粉砕するためには長時間を要し、更に、蛍光体の欠陥が多くなることから、発光強度の低下をもたらすことがある。
粉砕媒体もしくはライニング材をアルミナ、窒化ケイ素またはαサイアロン製とするのは、粉砕過程での不純物混入が少なく、また、混入した不純物も発光強度を大きく低下させることがないためである。特に、鉄や鉄属元素を含有する粉砕媒体もしくはライニング材からなる粉砕機を用いて粉砕すると、蛍光体が黒色に着色し、更に後述する熱処理工程で鉄や鉄属元素が蛍光体中に取り込まれ、著しく発光強度が低下するため好ましくない。
粉砕により得られた蛍光体粉末は、必要に応じて分級を行い、所望の粒度分布とする。分級の方法としては、篩い分け、風力分級、液体中での沈降法、淘汰管分級などの方法を用いることができる。また、分級工程は表面処理工程の後で行っても差し支えない。
焼成後の蛍光体粉末、粉砕処理後の蛍光体粉末または分級による粒度調整後の蛍光体粉末は、必要に応じて窒素、アンモニア、水素から選ばれる1種または2種以上の雰囲気中、600℃以上2200℃以下の温度で熱処理する工程に供される。アルミナ、窒化ケイ素またはαサイアロン製の粉砕媒体もしくはライニング材からなる粉砕装置を用いると、粉砕工程での不純物の混入が抑制される。また、粉砕後の粉末を窒素、アンモニア、水素から選ばれる1種または2種以上の雰囲気中、600℃以上2200℃以下の温度で熱処理することにより、粉砕工程で導入された欠陥が低減し、発光強度を回復させることができる。
熱処理温度が600℃より低いと、蛍光体の欠陥除去の効果が少なく、発光強度を回復させるためには長時間を要するため好ましくない。一方、熱処理温度が2200℃より高いと、蛍光体粉末の一部が融解したり、粒子同士が再度固着するため好ましくない。
熱処理は、窒素、アンモニア、水素から選ばれる1種または2種以上の雰囲気中で行うのがよい。これらの雰囲気中で熱処理を行うと、蛍光体粉末が酸化されることなく、欠陥を除去することができる。また、雰囲気圧力は、焼成と同様、0.1MPa以上100MPa以下の圧力の下で行うのが好ましい。
雰囲気圧力が0.1MPaより小さいと、熱処理温度によっては蛍光体構成元素の一部が揮散し、発光強度が低下する。一方、窒素雰囲気圧力が100MPaより大きくても、蛍光体粉末の分解を抑制する効果は変わらないため、不経済であり、何れも好ましくない。
さらに、焼成後に生成物を水または酸の水溶液からなる溶剤で洗浄することにより、生成物に含まれるガラス相、第二相、または不純物相の含有量を低減させることができ、輝度が向上する。この場合、酸は、硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、有機酸等の単体または混合物から選ぶことができ、なかでもフッ化水素酸と硫酸の混合物を用いると不純物の除去効果が大きい。
本発明の蛍光体原料混合物を構成するユーロピウム含有珪窒化物粉末は、(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSi,(Eu,M1−x)Si(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。0<x≦1)から選ばれる1種以上の粉末からなる。Mを構成する元素は、目的とする蛍光体に応じて、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上の中から選択される。言うまでもなく、Mを含有しない場合(x=0)も本発明の蛍光体原料混合物を構成することが出来る。
ユーロピウム含有珪窒化物粉末の粒度は、平均粒径として100μm以下であることが好ましい。平均粒径として100μm以下であることにより、均一な蛍光体原料混合物とすることが可能となり、それにより、蛍光体の合成反応を容易にすることが出来る。
ユーロピウム含有珪窒化物粉末の純度は可能な限り高純度であることが望ましいが、特に、Fe,Co,Niの含有量はトータルとして1000ppm以下が望ましい。Fe,Co,Niの含有量がトータルとして1000ppmを越えると、目的とする蛍光体中に深い準位が形成され、発光強度の低下をもたらすため好ましくない、
ユーロピウム含有珪窒化物粉末の製造方法は、珪窒化物合成用原料を非酸化性雰囲気中で加熱すればよい。珪窒化物合成用原料としては、酸化物もしくは加熱により酸化物を形成するEuの化合物、酸化物もしくは加熱により酸化物を形成するM(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。)の化合物単体、炭素もしくは加熱により炭素を形成する化合物、珪素、窒化珪素もしくは加熱により窒化珪素を形成する化合物、窒化物もしくは加熱により窒化物を形成するEuの化合物もしくは単体、窒化物もしくは加熱により窒化物を形成するMの化合物もしくは単体を適宜組み合わせて用いることができる。
ユーロピウム含有珪窒化物粉末の製造方法には、大別して、
(i)酸化物もしくは加熱により酸化物を形成するEuの化合物と、必要に応じて酸化物もしくは加熱により酸化物を形成するM(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。)の化合物と、炭素もしくは加熱により炭素を形成する化合物と、珪素、窒化珪素、もしくは加熱により窒化珪素を形成する化合物とを均一に混合し、少なくとも窒素もしくはアンモニアを含有する非酸化性雰囲気中で加熱する方法、
(ii)窒化物もしくは加熱により窒化物を形成するEuの化合物もしくは単体と、必要に応じて窒化物物もしくは加熱により窒化物物を形成するM(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。)の化合物もしくは単体と、珪素、窒化珪素、もしくは加熱により窒化珪素を形成する化合物とを均一に混合し、少なくとも窒素もしくはアンモニアを含有する非酸化性雰囲気中で加熱する方法、
(iii)酸化物もしくは加熱により酸化物を形成するEuの化合物と、必要に応じて酸化物もしくは加熱により酸化物を形成するM(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。)の化合物と、珪素、窒化珪素、もしくは加熱により窒化珪素を形成する化合物とを均一に混合し、少なくとも窒素もしくはアンモニアを含有する還元性雰囲気中で加熱する方法、
(vi)(i)〜(iii)の方法を組み合わせた方法があるが、いずれの方法を用いても所望のユーロピウム含有珪窒化物粉末を得ることが出来る。
上記した製造方法の内、(i)及び(iii)の方法で用いられる、加熱により酸化物を形成する化合物は、炭酸塩、水酸化物等、(i)の方法で用いられる炭素もしくは加熱により炭素を形成する化合物は、無定形炭素、黒鉛、樹脂等であり、カーボンブラック、黒鉛粉末、活性炭粉末、フェノール樹脂等である。
(i)から(iii)の方法で用いられる加熱により窒化珪素を形成する化合物としては、シリコンジイミド、ポリシラザン等がある。
(i)の方法で用いられる、加熱により酸化物及び炭素を形成する化合物としては、カルボン酸塩がある。
また、(i)もしくは(ii)の方法で用いられる窒素、アンモニア以外の非酸化性雰囲気としては、水素、アルゴン等を挙げることができる。
更に、(iii)の方法で用いられる窒素、アンモニア以外の還元性雰囲気としては、水素、シアン化水素、浸炭性ガスである天然ガス、メタン(CH)、プロパン(C)、ブタン(C10)などの炭化水素や、一酸化炭素(CO)などの炭素酸化物などを挙げることが出来る。
ユーロピウム含有珪窒化物粉末の製造方法に於いては、予め合成した目的とするユーロピウム含有珪窒化物粉末を、種子物質として原料中に添加してもよい。このようにすることにより、合成反応が促進され、より不純物相の少ないユーロピウム含有珪窒化物を得ることができる。
種子物質として添加するユーロピウム含有珪窒化物粉末の添加量は、原料100質量部に対し、1〜50質量部の範囲とすることが好ましい。ユーロピウム含有珪窒化物粉末の添加量が1質量部未満の場合には、添加量が少なすぎるので、合成反応を促進する効果がほとんど見られない。逆に、ユーロピウム含有珪窒化物粉末の添加量が50質量部を超える場合には、合成反応に用いられる原料の量が少なくなり、生成するユーロピウム含有珪窒化物粉末の量が少なくなり好ましくない。
また、反応物同士の反応性を高めるために、フラックスを添加して反応させてもよい。フラックスとしては、アルカリ金属化合物(LiCl,NaC1、KCl,LiF,NaF,KF等)やアルカリ土類金属化合物(CaF,SrF,BaF,CaC1,SrCl,BaCl等)やハロゲン化アンモニウム(NHCl,NHF等)やハロゲン化アルミニウム(AlCl,AlF等)などから、適宜選択して用いる。フラックスの添加量は特に限定されないが、通常は、蛍光体原料混合物に対し、外割で0.1〜5質量%程度である。
ユーロピウム含有珪窒化物粉末の製造方法における珪窒化物合成用原料は、ボールミル等を用いた、粉末の乾式、湿式混合の他に、溶剤等に溶解した原料を用いて、液相状態を経て、珪窒化物合成用原料とすることもできる。この場合、全ての原料を液相としても良いが、一部の原料を液相とし、他の原料を固相としても差し支えない。
珪窒化物合成用原料は、空隙率80%以下とされて焼成されるのが好ましい。空隙率が80%以上の状態で焼成された場合には、珪窒化物合成用原料同士の接触が少ないことから、目的とするユーロピウム含有珪窒化物粉末の合成に長時間を要したり、残留酸素や残留炭素が増大したりするため好ましくない。
珪窒化物合成用原料を収容する容器の材質としては、アルミナ、カルシア、マグネシア、黒鉛或いは窒化硼素などを挙げることができるが、この中では、金属化合物との反応性が低いことから、黒鉛もしくは窒化ホウ素焼結体が好ましい。
また、珪窒化物合成用原料は、前記の容器に充填しても良いが、予め金型等で加圧を行い所望の空隙率とした成型体を用いると、合成反応の促進や残留酸素、残留炭素の低減に効果的であるばかりでなく、一度の焼成で合成できるユーロピウム含有珪窒化物粉末の量が増えるため経済的でもある。
ユーロピウム含有珪窒化物粉末の製造方法において、好ましい焼成温度は1400〜2200℃であり、更に好ましい焼成温度は、目的とするユーロピウム含有珪窒化物粉末が(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSiの場合は1400〜1800℃であり、目的とするユーロピウム含有珪窒化物粉末が(Eu,M1−x)Siの場合は1500〜2200℃である。尚、Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上であり、xは、0<x≦1の範囲である。
焼成工程は、一次焼成を行った後、再度混合を行った上で、二次焼成を行ってもよい。さらにまた、前記焼成工程を繰り返し、複数回に分けて実施してもよい。このようにすることにより、反応性を一層向上することができ、残留酸素、残留炭素等の不純物を更に低減することができる。
上記のように、複数回の焼成を行う場合には、使用する雰囲気ガスを各焼成工程において適宜選択することができる。たとえば、焼成次数及び焼成温度が低い場合に、還元効果が大きな雰囲気ガス(例えば、窒素と水素の混合ガス、アンモニアガス等)を使用し、二次焼成以降の焼成次数及び焼成温度が高い場合に窒素ガスを用いれば、高価な焼成設備を用いなくても本発明の実施が可能となり、製造コストを低減することができる。
また、1200℃以下の低い焼成温度域もしくは昇温過程では焼成炉内を減圧状態とすると、酸素を含む分解ガスを炉外に排気することができるので、残留酸素量の低減に効果的である。特に、EuもしくはM(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上である。)を含有するカルボン酸塩を原料混合物に含む場合は、加熱により、酸素を含む分解ガスが多く放出されるため、最終的に合成される窒化物中の酸素量の低減には有効である。
焼成開始時は、一旦減圧もしくは真空状態として、炉内の残留空気を炉外に排気するか、使用する雰囲気ガスを用いて炉内に残留している空気をパージする必要があるが、後者の場合、残留空気の除去には長時間を要するため、減圧もしくは真空状態とする方が好ましい。
雰囲気ガスの好ましい圧力は、焼成温度によって異なるが、高温での窒化物の分解抑制のため、1500〜1800℃は5気圧とし、1800℃以上では9気圧以上とすることが好ましい。
ユーロピウム含有珪窒化物の製造方法における昇温速度は20℃/分以下が好ましい。先に記載したように、本発明の蛍光体原料混合物を構成するユーロピウム含有珪窒化物の製造方法では、珪窒化物合成用原料同士を十分に接触させて、窒化物の合成反応を促進させるために、空隙率が80%以下となるようにしている。このような状況で、20℃/分を超える昇温速度とすると、酸素を含む分解ガスが急激に発生し、ルツボから試料が突出して炉内に飛散してしまうため好ましくない。特に、EuもしくはM(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上である。)を含有するするカルボン酸塩を珪窒化物合成用原料に含む場合には、酸素を含む分解ガスの発生量が多いため、昇温速度は20℃/分以下とすることが好ましい。
焼成して得られた窒化物が粉体凝集体として固く固着している場合には、ボールミル、ジェットミル等の一般に用いられる粉砕機により粉砕して、粉体としてもよい。更に、篩い分け、水簸分級、淘汰管分級等により粒度を調整してもよい。
焼成して得られたユーロピウム含有珪窒化物、粉砕処理を行った後のユーロピウム含有珪窒化物粉末または粒度を調整した後のユーロピウム含有珪窒化物粉末に対して、さらに、1000℃以上の温度で熱処理を行っても良い。この熱処理を行うことにより、窒化物に存在する様々な欠陥、たとえば、粉砕時に導入された欠陥などを減少させることができ、ユーロピウム含有珪窒化物粉末の化学的安定性やその他の諸特性を向上させることができる。
さらに、焼成して得られたユーロピウム含有珪窒化物粉末を、水または酸水溶液からなる溶剤で洗浄してもよい。この洗浄工程を行うことにより、ユーロピウム含有珪窒化物粉末に含まれるガラス相、第二相、または不純物相の含有量を低減させることができ、ユーロピウム含有珪窒化物粉末の純度を向上させることができる。前記酸水溶液に用いる酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、有機酸の単体またはこれらの混合物を用いることができる。特に、前記酸水溶液に用いる酸として、フッ化水素酸と硫酸の混合物を用いることが好ましい。不純物を除去する効果を大きくすることができるためである。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
<実施例1〜9>
珪窒化物合成用原料として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の酸化ユーロピウム粉末(Eu)と、純度99.9999%の炭素粉末(C)とを用いた。
窒化ケイ素粉末(Si)、酸化ユーロピウム粉末(Eu)及び炭素粉末(C)を表1に示す割合で秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度5℃/分とし、表1に示す温度で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いてEu及びSiの化学分析を行い、併せて酸素・窒素分析装置を用いて、窒素の化学分析を行った。化学分析結果から明らかとなった生成物の化学組成を表1に示す。
Figure 2010185009
<実施例10〜12>
珪窒化物合成用原料として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の酢酸ユーロピウム(Eu(CHCOO)・3HO)とを用いた。
窒化ケイ素粉末(Si)、酢酸ユーロピウム(Eu−Ace)を表2に示す割合で秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。
次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
室温で真空脱気後、炉内をアンモニア雰囲気とし、5℃/分の速度で表1に示す温度まで昇温し、2時間保持を行ったのち室温まで炉冷した。
得られた生成物(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いてEu及びSiの化学分析を行い、併せて酸素・窒素分析装置を用いて、窒素の化学分析を行った。化学分析結果から明らかとなった生成物の化学組成を表2に示す。
Figure 2010185009
<実施例13>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99%の珪化ストロンチウム(SrSi)と、実施例6で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、SrSi:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を1.36g、珪化ストロンチウム(SrSi)8.38g及びEuSi粉末0.25gを秤取し、乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1800℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、SrSiが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは100カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例14>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、窒化カルシウム粉末(Ca)と、実施例9で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、CaAlSiN:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を3.18g、窒化アルミニウム粉末(AlN2.97g、窒化カルシウム粉末(Ca)3.54g及びEuSi粉末0.31gを秤取し、窒素ガスを充填した乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1850℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、CaAlSiNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは125カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例15>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、窒化ストロンチウム粉末(Sr)と、実施例9で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、SrAlSiN:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を2.37g、窒化アルミニウム粉末(AlN)2.21g、窒化ストロンチウム粉末(Sr)5.18g及びEuSi粉末0.23gを秤取し、窒素ガスを充填した乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1850℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、SrAlSiNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは132カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例16>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、純度99%の珪化カルシウム粉末(CaSi)と、実施例9で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、Ca−α−SiAlON:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を8.72g、窒化アルミニウム粉末(AlN)0.55g、珪化カルシウム粉末(CaSi)0.62g及びEuSi粉末0.12gを秤取し、乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1900℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、Ca−α−SiAlONが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは116カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例17>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、純度99%の珪化ストロンチウム粉末(SrSi)と、実施例9で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、Sr−α−SiAlON:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を8.46g、窒化アルミニウム粉末(AlN)0.53g、珪化ストロンチウム粉末(SrSi)0.90g及びEuSi粉末0.11gを秤取し、乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1900℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、Sr−α−SiAlONが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは116カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例18>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、純度98%の酸化ストロンチウム粉末(SrO)と、実施例9で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、SrSi24Al40:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を4.98g、窒化アルミニウム粉末(AlN)1.57g、酸化ストロンチウム粉末(SrO)2.83g及びEuSi粉末0.62gを秤取し、乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1900℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置並びに酸素・窒素分析装置を用いて化学分析を行った結果、Sr5.7Eu0.3Si24Al40が生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、緑青色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは188カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例19>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、純度99%の珪化ストロンチウム粉末(SrSi)と、純度99.9%の炭酸ストロンチウム粉末(SrCO)と、実施例9で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、SrSi13Al21:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を4.45g、窒化アルミニウム粉末(AlN)1.13g、珪化ストロンチウム粉末(SrSi)1.12g、炭酸ストロンチウム粉末(SrCO)2.70g及びEuSi粉末0.59gを秤取し、乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1900℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置並びに酸素・窒素分析装置を用いて化学分析を行った結果、Sr0.85Eu0.15Si13Al21が生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、青緑色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは181カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例20>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の炭酸バリウム粉末(BaCO)と、純度99.9%の酸化珪素粉末(SiO)と、実施例3で合成したEuSiN(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、BaSi12:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を0.62g、炭酸バリウム粉末(BaCO)6.00g、酸化珪素粉末(SiO)2.97g及びEuSiN粉末0.40gを秤取し、乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1600℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置並びに酸素・窒素分析装置を用いて化学分析を行った結果、Ba2.82Eu0.18Si12が生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、緑色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは157カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例21>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、純度99%の珪化ストロンチウム粉末(SrSi)と、実施例3で合成したEuSiN(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、SrSiAlN:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を3.37g、窒化アルミニウム粉末(AlN)1.46g、珪化ストロンチウム粉末(SrSi)5.02g及びEuSiN粉末0.15gを秤取し、乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1800℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置並びに酸素・窒素分析装置を用いて化学分析を行った結果、Sr0.98Eu0.02SiAlNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは102カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例22>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の炭酸ストロンチウム粉末(SrCO)と、純度99.9%の酸化珪素粉末(SiO)と、実施例6で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、SrSiAl:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を2.62g、炭酸ストロンチウム粉末(SrCO)5.76g、酸化珪素粉末(SiO)1.27g及びEuSi粉末0.35gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。
次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1550℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、SrSiAlが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、黄緑色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは132カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例23>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の炭酸バリウム粉末(BaCO)と、純度99.9%の酸化珪素粉末(SiO)と、実施例6で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、BaSiAl:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を2.20g、炭酸バリウム粉末(BaCO)6.45g、酸化珪素粉末(SiO)1.06g及びEuSi粉末0.29gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。
次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1550℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、BaSiAlが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、緑青色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは172カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例24>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、純度99.9%の酸化珪素粉末(SiO)と、実施例9で合成したEuSi(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、β−SiAlON:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を9.04g、窒化アルミニウム粉末(AlN)0.27g、酸化珪素粉末(SiO)0.06g及びEuSi粉末0.63gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。
次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、2000℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、β−SiAlONが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、緑色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは91カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例25>
平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の酢酸カルシウム(Ca(CHCOO)・HO)とを、窒化ケイ素粉末(Si)6.14g、酢酸カルシウム3.86g秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。室温で真空脱気後、炉内をアンモニア雰囲気とし、5℃/分の速度で1500℃まで昇温し、2時間保持を行ったのち室温まで炉冷した。得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、CaSiNが生成していることが確認された。
次に、蛍光体原料混合物として、上記の方法で得られたCaSiNと、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、実施例10で合成したEuSiN(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、CaAlSiN:Eu蛍光体を合成した。
まず、CaSiN粉末を6.89g、窒化アルミニウム粉末(AlN)2.96g、及びEuSiN粉末0.15gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。
次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1850℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、CaAlSiNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは131カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例26>
平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と純度99.9%の酢酸ストロンチウム(Sr(CHCOO)・0.5HO)とを、窒化ケイ素粉末(Si)5.66g、酢酸ストロンチウム4.34g秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。室温で真空脱気後、炉内をアンモニア雰囲気とし、5℃/分の速度で1500℃まで昇温し、2時間保持を行ったのち室温まで炉冷した。得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、SrSiNが生成していることが確認された。
次に、蛍光体原料混合物として、上記の方法で得られたSrSiN、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)及び実施例10で合成したEuSiN(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)の混合物を用いて、以下のようにして、SrAlSiN:Eu蛍光体を合成した。
まず、CaSiN粉末を7.68g、窒化アルミニウム粉末(AlN)2.21g、及びEuSiN粉末0.11gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。
次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1850℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、SrAlSiNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは139カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例27〜30>
珪窒化物合成用原料として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.99%の炭酸カルシウム粉末(CaCO)と、純度99.9%の炭酸ストロンチウム粉末(SrCO)と、純度99.9%の酸化ユーロピウム粉末(Eu)と、純度99.9999%の炭素粉末(C)とを用いた。
窒化ケイ素粉末(Si)、酸化ユーロピウム粉末(Eu)、炭酸カルシウム粉末(CaCO)、炭酸ストロンチウム粉末(SrCO)及び炭素粉末(C)を表3に示す割合で秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度5℃/分とし、表1に示す温度で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物(ユーロピウム含有珪窒化物粉末)について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いてEu、Ca、Sr及びSiの化学分析を行い、併せて酸素・窒素分析装置を用いて、窒素の化学分析を行った。化学分析結果から明らかとなった生成物の化学組成を併せて表3に示す。
Figure 2010185009
<実施例31>
蛍光体原料混合物として、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と実施例27で合成したCa0.99Eu0.01SiN(ユーロピウム含有カルシウム珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、CaAlSiN:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化アルミニウム粉末(AlN)2.96g及びCa0.99Eu0.01SiN粉末7.04gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1850℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、CaAlSiNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは131カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例32>
蛍光体原料混合物として、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と実施例28で合成したSr0.99Eu0.01SiN(ユーロピウム含有ストロンチウム珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、SrAlSiN:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化アルミニウム粉末(AlN)2.21g及びSr0.99Eu0.01SiN粉末7.79gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1850℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、SrAlSiNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは136カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例33>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、実施例29で合成したSr1.92Eu0.08Si(ユーロピウム含有ストロンチウム珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、Sr−α−SiAlON:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を8.12g、窒化アルミニウム粉末(AlN)0.52g及びSr1.92Eu0.08Si粉末1.37gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1900℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、Sr−α−SiAlONが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは122カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<実施例34>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μmで酸素含有量0.93質量%でα型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)と、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)と、実施例30で合成したSr0.96Eu0.04Si(ユーロピウム含有ストロンチウム珪窒化物粉末)との混合物を用いて、以下のようにして、Sr−α−SiAlON:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を7,43g、窒化アルミニウム粉末(AlN)0.47g及びSr0.96Eu0.04Si粉末2.10gを秤取し、エタノールを用いた湿式ボールミルにより均一に混合した。次に、得られたスラリーを蒸発乾固し、hBN製容器に配置し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1900℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、Sr−α−SiAlONが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは128カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<比較例1>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μm、酸素含有量0.93質量%、α型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)、純度99%の珪化ストロンチウム(SrSi)及び窒化ユーロピウム(EuN)を用いて、以下のようにして、SrSi:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を1.49g、珪化ストロンチウム(SrSi)8.31g及び窒化ユーロピウム(EuN)粉末0.20gを秤取し、窒素ガスを充填した乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1800℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、SrSiが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤橙色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは76カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
<比較例2>
蛍光体原料混合物として、平均粒径0.5μm、酸素含有量0.93質量%、α型含有率92%の窒化ケイ素粉末(Si)、純度99.9%の窒化アルミニウム粉末(AlN)、窒化カルシウム粉末(Ca)及び窒化ユーロピウム(EuN)を用いて、以下のようにして、CaAlSiN:Eu蛍光体を合成した。
まず、窒化ケイ素粉末(Si)を3.24g、窒化アルミニウム粉末(AlN3.02g、窒化カルシウム粉末(Ca)3.61g及び窒化ユーロピウム(EuN)粉末0.12gを秤取し、窒素ガスを充填した乾式ボールミルにより混合した。次に、得られた混合粉末をhBN製容器に充填し、焼成炉に装填した。
焼成雰囲気は、室温から1000℃までを減圧状態とし、1000℃以上は1MPaの窒素雰囲気とした。昇温速度は5℃/分とし、1850℃で2時間保持を行ったのち、室温まで炉冷した。
得られた生成物についてCuKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、CaAlSiNが生成していることが確認された。
この粉末に、紫外線ランプで波長365nmの光を照射した結果、赤色に発光することを確認した。また、蛍光分光光度計を用いて450nmの青色光励起におけるこの粉末の発光スペクトルを測定した結果、発光スペクトルのピーク高さは94カウントであった。なおカウント値は測定装置や条件によって変化するため単位は任意単位である。
本発明によれば、従来に比して高い発光強度を有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体を得ることが可能となる。今後、本発明が、大いに活用され、産業の発展に大きく寄与することが期待できる。

Claims (13)

  1. ユーロピウム含有珪窒化物粉末を含有することを特徴とする窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
  2. 前記ユーロピウム含有珪窒化物粉末が、(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSi,(Eu,M1−x)Si(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。0<x≦1)から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
  3. 平均粒径が100μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
  4. 前記ユーロピウム含有珪窒化物粉末と、Si,Al,アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素、Sc、Y、III価のランタニド系希土類元素から選ばれる元素を含有する母体結晶原料化合物とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
  5. 前記母体結晶原料化合物が、Si、SrSi、AlN、Ca、Si、Sr、CaSi、SrSi、SrO、SrCO、BaCO、SiO、CaSiN、SrSiN、の何れか2種以上を含むものであることを請求項4に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物。
  6. ユーロピウム含有珪窒化物粉末を含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を用いることを特徴とする窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
  7. ユーロピウム含有珪窒化物粉末を含有する窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を焼成することを特徴とする窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
  8. 前記ユーロピウム含有珪窒化物粉末が、(Eu,M1−x)SiN,(Eu,M1−xSi,(Eu,M1−x)Si(Mは、アルカリ土類金属元素、Euを除くII価のランタニド系希土類元素から選ばれる一種以上。0<x≦1)から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
  9. 前記蛍光体原料混合物として、請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体原料混合物を用いることを特徴とする請求項6または請求項7項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
  10. 前記蛍光体原料混合物を、嵩密度40%以下の充填率に保持した状態で焼成することを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
  11. 種子物質として、目的とする蛍光体の粉末を、前記蛍光体原料混合物100質量部に対し1〜50質量部の範囲で添加して焼成することを特徴とする請求項6乃至請求項10の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
  12. 前記蛍光体原料混合物を、0.1MPa以上100MPa以下の圧力の窒素雰囲気中において、1400℃以上2200℃以下の焼成温度で焼成することを特徴とする請求項6乃至請求項11の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
  13. 前記蛍光体原料混合物を、炭素若しくは炭素含有化合物の共存下で焼成することを特徴とする請求項6乃至請求項12の何れか一項に記載の窒化物系または酸窒化物系の蛍光体の製造方法。
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