JP2010184134A - 使い捨て紙おむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸収性本体10と、前身頃F及び後身頃Bを構成するとともに、前身頃F及び後身頃Bのそれぞれの領域において、上層不織布21A、31A及び下層不織布21B、31Bの間にウエスト部21、23及び胴周り部22、24に沿って多数の糸状の弾性伸縮部材25〜28がおむつ幅方向に配置された外装シート20、30とから構成され、前記外装シート20、30の前記上層不織布21A、31A及び下層不織布21B、31Bとして、おむつ長手方向に伸長可能な素材を使用し、かつ前記上層不織布21A、31Aと前記下層不織布21B、31Bの少なくとも一方に、おむつ長手方向に伸縮可能な素材を使用することによって、前記外装シート20、30の少なくとも前記吸収性本体10と重ならない部分におむつ長手方向の伸縮性が付与されている。
【選択図】図2
Description
前記外装シートの前記上層不織布及び下層不織布として、おむつ長手方向に伸長可能な素材を使用し、かつ前記上層不織布と前記下層不織布の少なくとも一方に、おむつ長手方向に伸縮可能な素材を使用することによって、前記外装シートの少なくとも前記吸収性本体と重ならない部分におむつ長手方向の伸縮性が付与されていることを特徴とする使い捨て紙おむつが提供される。
図1は本発明に係る使い捨て紙おむつ1の製品状態外観図であり、図2はその展開図、図3はその裏面図、図4は図2のIV−IV線矢視図、図5は図2のV−V線矢視図である。なお、図面の所要部位において接着部位を×印で明示している。
先ず最初に、吸収性本体10の構造の一例について図2〜図4に基づいて詳述する。
前記後身頃用外装シート20は、不織布などからなる2枚の上層不織布21A、下層不織布21Bと、その間に少なくとも、ウエスト開口部23回りに伸長下で配置固定されたウエスト部弾性伸縮部材26、26…と、胴周り部24の上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って伸長下で配置固定された複数の腰回り弾性伸縮部材28、28…とを備えている。また、おむつ中間両側部に相当する部位に、夫々脚部開口を形成するための凹状の脚回りライン29、29が形成されている。
伸長率40%時の戻り応力は、グリップ間隔150mmからスタートして225mmになるまで試料を引っ張り、すぐに(静止せずに)150mmになるまで(同じ速度で)戻す間の、グリップ間隔と応力との関係を記録し、グリップ間隔が225mm(50%伸長状態)から210mm(40%伸長状態)に戻った時点の応力とする。
なお、おむつ長手方向に伸縮可能な素材を用いるのは前記上層不織布21A、31A及び下層不織布21B、31Bのうちいずれか一方のみでもよく、その場合、他方の素材としては、おむつ長手方向に伸長のみ可能な素材を用いればよい。ここで、おむつ長手方向に伸長のみ可能な素材とは、少なくとも50%以上の伸度を有するものであり、応力解放後に長さがほとんど回復せず、応力解放後に少なくとも伸度の半分程度の歪みが残留する高歪な特性を有するものを指す。より具体的には、10N/50mm荷重下での伸長率が50%以上であり、50%伸長後の残留歪み率が25%以上のものとする。ここで、本発明における「伸縮性」とは、「伸長性」と「収縮性」の両方の特性を有するものであると定義する。
前記股間部用外装シート19は、図4に示されるように、後身頃用外装シート20と前身頃用外装シート30との間の股間部であって、前記吸収性本体10の外面側に配設されている。ここで、前記股間部用外装シート19は、後身頃用外装シート20及び前身頃用外装シート30の下層不織布21B、31Bと同じ素材のものを用いてもよい。そうすると、前記股間部用外装シート19と、後身頃用外装シート20及び前身頃用外装シート30との境界が目立たなくなる。また、前記股間部用外装シート19は、後身頃用外装シート20及び前身頃用外装シート30の下層不織布21B、31Bと異なる素材のものを用いるようにしてもよい。股間部に位置する前記股間部用外装シート19は、着用者の股の間で擦れることが多いため、前後身頃のシートよりも柔軟性、耐摩耗性に優れた不織布素材を用いることが好ましい。前記股間部用外装シート19の耐摩耗性を向上するためには、股間部用外装シート19の外面側からエンボスを施すことにより、股間部用外装シート19と防漏シート12との一体化を図るようにすることができる。股間部用外装シート19は前記吸収性本体10の全長にわたって設けてもよいが、離間して配置されている後身頃用外装シート20と前身頃用外装シート30とを連結するように、股間部のみに設けるのが好ましい。連結のために外装シート20、30と股間部用外装シート19とがおむつ長手方向に重複する長さは10〜30mm程度が適当であり、連結部はホットメルト等の接着剤による接着またはヒートシールや超音波シール等による溶着、あるいはこれらの組み合わせにより固定することが好ましい。また、股間部用外装シート19には、おむつ長手方向には伸長せず且つ引張強度の強いシート、具体的にはおむつ長手方向の10N/50mm荷重下での伸長率が40%以下、おむつ長手方向の引張強度が15N/50mm以上のシートを使用することが好ましい。このように構成されていると、おむつ装着時に着用者がおむつを上に向けて引き上げる際に、後身頃用外装シート20及び前身頃用外装シート30の股間部側縁が剥れ難くなる。股間部用外装シート19の両側部が吸収性本体10と離間(離間幅は10〜20mm程度でよい)し、少なくともこの部分で外装シート20、30と股間部用外装シート19とが強固に連結されるように構成されていると、その効果はより顕著なものとなる。
前記吸収性本体10と後身頃用外装シート20と前身頃用外装シート30とは、図7に示されるように、後身頃用外装シート20及び前身頃用外装シート30の上面側に吸収性本体10がホットメルト等の接着剤によって接着され一体化される。そして、吸収性本体10が折り返しラインSにて前後方向に折り重ねられ、前身頃Fの接合部40、40と後身頃Bの接合部40,40とを熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合することにより、図1に示されるパンツ型紙おむつ1に組み立てられる。
図12は、ライン方向を紙おむつ幅方向とした横流れ方式の場合の組立工程図である。同図に示されるように、先ず、外装シート用連続シートの製造工程として、前記後身頃用外装シート20の伸張解除状態でのおむつ長手方向寸法と、前記前身頃用外装シート30の伸張解除状態でのおむつ長手方向寸法とを合わせた幅寸法を有する2枚の連続不織布をラインに繰り出すとともに、これら連続不織布の間にライン方向に沿って、ウエスト部弾性伸縮部材及び胴周り部弾性伸縮部材に対応する多数の弾性伸縮部材を介在させて外装シート用連続シートW1を製造する。
Claims (5)
- 透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性本体と、この吸収性本体と一体的に接合され、前身頃及び後身頃を構成するとともに、前身頃及び後身頃のそれぞれの領域において、上層不織布及び下層不織布の間に少なくともウエスト部及び胴周り部に沿って多数の糸状の弾性伸縮部材がおむつ幅方向に伸長下で配置固定された外装シートとから構成され、
前記外装シートの前記上層不織布及び下層不織布として、おむつ長手方向に伸長可能な素材を使用し、かつ前記上層不織布と前記下層不織布の少なくとも一方に、おむつ長手方向に伸縮可能な素材を使用することによって、前記外装シートの少なくとも前記吸収性本体と重ならない部分におむつ長手方向の伸縮性が付与されていることを特徴とする使い捨て紙おむつ。 - 前記外装シートは、前身頃用外装シートと後身頃用外装シートとに分割されており、前記前身頃及び/又は後身頃の外装シートは、おむつ幅方向中央部で前記吸収性本体に対し、おむつ長手方向であって股下側方向に伸張状態で接合されることによって、おむつ幅方向中央部における長手方向寸法がおむつ幅方向両側部における長手方向寸法よりも長くなっている請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記吸収性本体の前記裏面シート側の股間部のみに、前記後身頃用外装シートと前記前身頃用外装シートとを連結する股間部用外装シートが配置されている、請求項2記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記股間部用外装シートは、前記吸収性本体よりもおむつ幅方向寸法が長いように設けられている、請求項3記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記股間部用外装シートの両側部には、弾性伸縮部材が配置されている請求項3,4いずれかに記載の使い捨て紙おむつ。
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