JP2010179826A - 車両のシートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリテンショナの作動後に乗員の荷重を支える支持反力を緊急状態の度合いや乗員の体格に応じて柔軟に制御することのできる車両のシートベルト装置を提供する。
【解決手段】リール12を回転駆動するモータ10と、モータ10とリール12を接続するクラッチ20と、緊急状態を検知する緊急状態検知手段40と、緊急状態検知手段40が緊急状態を検知したときに、リール12を火薬若しくはガスの推力によって巻取り駆動するプリテンショナ51を設ける。さらに、緊急状態検知手段40で検知される緊急状態の度合いを判定する緊急状態判定手段43と、プリテンショナ51の作動後に、緊急状態判定手段43の判定結果に応じてモータ10をウェビング巻取り方向に駆動制御する引き出し負荷制御手段44を設ける。
【選択図】図2

Description

この発明は、車両のシートに着座した乗員をウェビングによって拘束するシートベルト装置に関するものである。
近年、シートベルト装置として、緊急時にモータによってウェビングを引き込むものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
このシートベルト装置は、ウェビングが巻回されるリールと、リールを回転駆動するためのモータと、モータとリールの間の動力伝達を断接するクラッチとを備え、クラッチは、モータのウェビング引き込み方向(以下、「正転方向」と呼ぶ。)の回転によってオンにされ、モータの逆方向の回転によってオフにされる。また、モータはコントローラによって制御され、コントローラには加速度センサ等の緊急状態検知手段が接続されている。
そして、このシートベルト装置では、緊急状態検知手段が緊急状態を検知すると、コントローラによる制御によってモータが正転方向に回転駆動し、乗員を確実に拘束し得る位置までウェビングを引き込む。また、このシートベルト装置においては、車両の挙動が不安定になった場合等にもモータを適宜駆動することによって乗員の上体をシートに拘束する。
特開2006−298187号公報
現在、このようなモータを備えたシートベルト装置において、緊急時に、火薬等の推力によってリールを瞬時に巻き取るプリテンショナを併設することを検討している。
この場合、プリテンショナの作動時には、そのプリテンショナの作動を妨げないようにモータ側のクラッチが遮断されるが、このとき乗員の荷重を支える支持反力は専らプリテンショナの推力に依存することになるため、緊急状態の度合い(例えば、車両に作用する衝撃度合い)や乗員の体格に関係なくプリテンショナの製造時の設定によって一様に決まってしまう。このため、緊急状態の度合いや乗員の体格に応じた最適な支持反力を得ることがむずかしいのが実情である。
そこでこの発明は、プリテンショナの作動後に乗員の荷重を支える支持反力を緊急状態の度合いや乗員の体格に応じて柔軟に制御することのできる車両のシートベルト装置を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、ウェビング(例えば、後述の実施形態におけるウェビング5)が巻回されるリール(例えば、後述の実施形態におけるリール12)と、前記リールを回転駆動するモータ(例えば、後述の実施形態におけるモータ10)と、前記モータのウェビング巻取り方向の駆動力を受けて前記モータとリールを接続するクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるクラッチ20)と、緊急状態を検知する緊急状態検知手段(例えば、後述の実施形態における緊急状態検知手段40)と、前記緊急状態検知手段が緊急状態を検知したときに、前記リールを火薬若しくはガスの推力によって巻取り駆動するとともに、前記クラッチに遮断方向の操作力を付与するプリテンショナ(例えば、後述の実施形態におけるプリテンショナ51)と、を備えた車両のシートベルト装置であって、前記緊急状態検知手段で検知される緊急状態の度合いを判定する緊急状態判定手段(例えば、後述の実施形態における緊急状態判定手段43)と、前記プリテンショナの作動後に、前記緊急状態判定手段の判定結果に応じて前記モータをウェビング巻取り方向に駆動制御することにより、前記ウェビングの引き出し負荷を制御する引き出し負荷制御手段(例えば、後述の実施形態における引き出し負荷制御手段44)と、を設けたことを特徴とする。
車両の走行時に緊急状態検知手段によって緊急状態が検知されると、プリテンショナが作動して火薬やガスの推力によってウェビングが瞬時にリールに巻き取られる。このとき、緊急状態検知手段で検知される緊急状態の度合いが緊急状態判定手段によって判定され、プリテンショナが作動した後には、緊急状態判定手段の判定結果に応じてモータがウェビング巻取り方向に駆動制御され、引き出し負荷制御手段によってウェビングの引き出し負荷が調整されるようになる。なお、引き出し負荷制御手段によるモータの駆動制御には、モータ駆動力がゼロ、つまりモータが非作動になる場合も含まれる。
請求項2に記載の発明は、ウェビングが巻回されるリールと、前記リールを回転駆動するモータと、前記モータのウェビング巻取り方向の駆動力を受けて前記モータとリールを接続するクラッチと、緊急状態を検知する緊急状態検知手段と、前記緊急状態検知手段が緊急状態を検知したときに、前記リールを火薬若しくはガスの推力によって巻取り駆動するとともに、前記クラッチに遮断方向の操作力を付与するプリテンショナと、を備えた車両のシートベルト装置であって、シートに着座した乗員の体格を検知する乗員検知手段(例えば、後述の実施形態における乗員検知手段147)と、前記乗員検知手段で検知される体格を判定する体格判定手段(例えば、後述の実施形態における体格判定手段148)と、前記プリテンショナの作動後に、前記体格判定手段の判定結果に応じて前記モータをウェビング巻取り方向に駆動制御することにより、前記ウェビングの引き出し負荷を制御する引き出し負荷制御手段(例えば、後述の実施形態における引き出し負荷制御手段144)と、を設けたことを特徴とする。
車両の走行時に緊急状態検知手段によって緊急状態が検知されると、プリテンショナが作動して火薬やガスの推力によってウェビングが瞬時にリールに巻き取られる。また、シートに着座した乗員の体格は体格判定手段によって判定され、プリテンショナが作動した後には、体格判定手段の判定結果に応じてモータがウェビング巻取り方向に駆動制御され、引き出し負荷制御手段によってウェビングの引き出し負荷が調整されるようになる。なお、引き出し負荷制御手段によるモータの駆動制御には、モータ駆動力がゼロ、つまりモータが非作動になる場合も含まれる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両のシートベルト装置において、前記引き出し負荷制御手段は、前記モータを巻き取り方向に駆動する際の電流値を、前記緊急状態判定手段、若しくは、体格判定手段の判定結果に応じて多段階、又は、無段階に制御することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、緊急時には、プリテンショナの作動後に、緊急状態の度合いに応じてモータがウェビング巻取り方向に駆動制御されるため、乗員の荷重を支える支持反力を緊急状態の度合いに応じて柔軟に制御することができる。
請求項2に記載の発明によれば、緊急時には、プリテンショナの作動後に、乗員の体格に応じてモータがウェビング巻取り方向に駆動制御されるため、乗員の荷重を支える支持反力を乗員の体格に応じて柔軟に制御することができる。
請求項3に記載の発明によれば、プリテンショナの作動後に、モータを巻き取り方向に駆動する際の電流値を、緊急状態判定手段、若しくは、体格判定手段の判定結果に応じて多段階、又は、無段階に制御するため、過不足のないより緻密な支持反力の制御を実行することができる。
この発明の一実施形態のシートベルト装置の概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置のリトラクタとコントローラの概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置のリトラクタの概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の動力伝達系を正面から見た概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の図4の動力伝達系の一部を拡大した拡大図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の制御の流れを示すフローチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明にかかるシートベルト装置1の全体概略構成を示すものであり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。この実施形態のシートベルト装置1は、所謂三点式のシートベルト装置であり、図示しないセンタピラーに取付けられたリトラクタ4からウェビング5が上方に引き出され、そのウェビング5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、そのタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態ではリトラクタ4に巻き取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に固定することにより、乗員3の主に胸部と腹部をシート2に対して拘束する。また、このシートベルト装置1は、緊急時や車両の挙動変化が大きいときに、電動式のモータ10によって自動的にウェビング5の引き込みを行う。
リトラクタ4は、図2に示すようにリトラクタフレーム50に回転可能に支持されたリール12にウェビング5が巻回されるとともに、リトラクタフレーム50の一方の側壁からリール12の軸12aが突出している。リトラクタフレーム50の一側には、緊急時にリール12をウェビング巻取り方向に回転駆動させるプリテンショナ51が設置され、そのプリテンショナ51を貫通したリール12の軸12aが動力伝達機構13を介してモータ10の回転軸10aに連動可能に接続されている。動力伝達機構13はモータ10の回転を減速してリール12に伝達する。
プリテンショナ51は、例えば、リール12の軸12aに一体に結合されたインナロータ52と、インナロータ52の外周側に隙間をもって配置されたアウタロータ53と、火薬の発火によって瞬時にガスを発生するガス発生器54と、ガス発生器54からアウタロータ53の外周領域に向かう湾曲したガイド通路を形成する誘導パイプ55と、誘導パイプ55に充填された図示しないスチールボールとを備えた構成とされている。インナロータ52の外周面とアウタロータ53の内周面には相互に係合可能に噛合部(図示省略)が形成され、アウタロータ53の外周面にはスチールボールを受容可能な羽根部56が設けられている。アウターロータ53は、通常時は、インナロータ52と非接触となるようにハウジング57内に保持されているが、ガス発生器54のガス圧によってスチールボールが羽根部56に打ち込まれると、保持位置がずれてインナロータ52と噛合されるとともに、スチールボールによる回転力がインナロータ52に伝達される。リール12はこれによってウェビング巻取り方向に瞬時に回転駆動される。
また、リトラクタ4には、リール12をウェビング巻取り方向に付勢する図示しない巻取りばねが設けられ、リール12とモータ10が後述するクラッチ20によって切り離された状態において、巻取りばねによる張力がウェビング5に作用するようになっている。
さらに、リトラクタ4には、リール12の回転位置を検出する回転センサ11(位置検出手段)が設けられている。この回転センサ11は、例えば、円周方向に沿って異磁極が交互に着磁され、リール12と一体に回転する磁性円板と、この磁性円板の外周縁部に近接配置された一対のホール素子と、ホール素子の検出信号を処理するセンサ回路とから成り、センサ回路で処理されたパルス信号がコントローラ21に出力されるようになっている。
この場合、リール12の回転に応じてセンサ回路からコントローラ21に入力されたパルス信号は、リール12の回転量や、回転速度、回転方向等を検出するのに用いられる。つまり、コントローラ21においては、パルス信号をカウントすることによってリール12の回転量(ウェビング5の引き出し量)を検出し、パルス信号の変化速度(周波数)を演算することによってリール12の回転速度(ウェビング5の巻取り・引き出し速度)を求め、さらに、両パルス信号の波形の立ち上がりの比較によってリール12の回転方向を検出する。
図3〜図5は、動力伝達機構13の具体的な構成を示すものである。
動力伝達機構13は、サンギヤ14が駆動入力用の外歯15に一体に結合されるとともに、複数のプラネタリギヤ16を支持するキャリア17がリール12の軸に結合されている。そして、プラネタリギヤ16に噛合したリングギヤ18の外周側には複数のラチェット歯19(図4参照)が形成され、このラチェット歯19がクラッチ20の一部を構成するようになっている。このクラッチ20は、コントローラ21によるモータ10の駆動力の制御によってモータ10とリール12の間の動力伝達系を適宜断切する。
動力伝達機構13のモータ側動力伝達系22は、サンギヤ14と一体の外歯15に常時噛合される小径の第1コネクトギヤ23と、この第1コネクトギヤ23と同軸にかつ一体に回転し得るように設けられた大径の第2コネクトギヤ24と、この第2コネクトギヤ24とモータギヤ25(モータ10の回転軸10aと一体)の間にあって動力伝達可能に常時噛合される第1,第2アイドラギヤ26,27と、から構成されている。モータ10の正転方向の駆動力は、図4中の実線矢印で示すように各ギヤ25,27,26を通して第2,第1コネクトギヤ24,23へと伝達され、さらに外歯15を介してサンギヤ14に伝達された後にプラネタリギヤ16とキャリア17を介してリール12に伝達される。このモータ10の正転方向の駆動力は、ウェビング5を引き込む方向にリール12を回転させる。ただし、サンギヤ14からプラネタリギヤ16に伝達された駆動力は、リングギヤ18が固定されているときに前記のようにすべてキャリア17側に伝達されるが、リングギヤ14の回転が自由な状態においては、プラネタリギヤ16の自転によってリングギヤ18を空転させる。クラッチ20は、リングギヤ14の回転のロックとロック解除を制御することによって、リール12(キャリア17)に対するモータ駆動力の伝達をオン・オフ操作する。
ここで、クラッチ20について図4,図5を参照して説明する。
クラッチ20は、リトラクタフレーム50に回動可能に支持され先端部に係止爪28を有するパウル29と、このパウル29を操作するクラッチスプリング30と、パウル29の係止爪28に係合可能な前記リングギヤ14のラチェット歯19と、を備え、係止爪28は、パウル29がラチェット歯19方向に操作されたときに、ラチェット歯19の傾斜面とほぼ直交する面に突き当たり、リングギヤ14の一方向の回転をロックする。
また、クラッチスプリング30は付根部側が円弧状に湾曲し、その湾曲部31が第1コネクトギヤ23の軸部の外周に巻き付いた状態で係止されている。そして、クラッチスプリング30の先端部はパウル29方向に延出し、パウル29の操作窓32に係合するようになっている。なお、クラッチスプリング30の湾曲部31は摩擦によって第1コネクトギヤ23の軸部に係合しており、第1コネクトギヤ23との間に設定値以上のトルクが作用すると、そのトルクによって第1コネクトギヤ23との間で滑りを生じる。
したがって、このクラッチ20は、モータ10が正転方向(図4中の実線矢印参照。)に回転すると、クラッチスプリング30が、図5の実線で示す姿勢から鎖線で示す姿勢に変化し、これによってパウル29の係止爪28が図4に示すようにラチェット歯19に噛合してリングギヤ18の回転をロックする。なお、このときラチェット歯19はリングギヤ18の一方向の回転を確実にロックすることができるが、リングギヤ18が逆方向に回転しようとしたときにも、ラチェット歯19が係止爪28を押し上げるためにある程度以上の力が必要となる。このため、クラッチスプリング30は、リングギヤ18の逆方向の回転に対してもある程度以上の抵抗力を付与する。
このようにリングギヤ18の回転がロックされると、前述のようにサンギヤ14に伝達された回転力がすべてキャリア17の回転となってリール12に伝達されるようになる(クラッチオン状態)。
一方、このクラッチオン状態からモータ10が逆転すると、第1コネクトギヤ23が、図4中の点線矢印で示すように回転して、クラッチスプリング30を図5中の実線で示すように回動させる。これにより、パウル29の係止爪28がラチェット歯19から引き離され、リングギヤ18のロックが解除される。
このようにリングギヤ18のロックが解除されると、前述のようにサンギヤ14に伝達された回転力がプラネタリギヤ16を自転させ、このときリングギヤ18を空転させてキャリア17(リール12)側に動力が伝達されないようにする(クラッチオフ状態)。
さらに、このクラッチ20においては、プリテンショナ51の作動に連動してパウル29をラチェット歯19から離間する方向に操作する操作アーム58が設けられている。操作アーム58の基端は図示しない軸部に支持され、操作アーム58の先端部はパウル29の操作窓32内に遊挿されている。プリテンショナ51がガス発生器54のガス圧によってリール12を回転駆動すると、リール12の回転と連動して操作アーム58がパウル29の操作窓32に係合し、パウル29をラチェット歯19から離間する方向に回動させる。したがって、プリテンショナ51の作動時にはクラッチ20がオフ操作され、リール12とモータ10の接続が遮断される。
ところで、コントローラ21には、図2に示すように回転センサ11の他に、衝突等の緊急状態を検知する加速度センサ等の緊急状態検知手段40と、車両の不安定挙動を検知する横加速度センサやスリップセンサ等の車両状態検出手段41が接続されている。
また、コントローラ21は、緊急状態検知手段40から検知信号が入力されたときにプリテンショナ51に作動信号を出力する作動信号出力手段42と、緊急状態検知手段40で検知された信号(緊急状態の度合い)を判定する緊急状態判定手段43と、プリテンショナ51が作動した後に、緊急状態判定手段43の判定結果に応じてモータ10を制御することにより、ウェビング5の引き出し負荷を制御する引き出し負荷制御手段44と、を備えている。
引き出し負荷制御手段44によるモータ10の制御は、例えば、緊急状態判定手段43の判定結果を緊急状態大、緊急状態中、緊急状態小の3つの度合いに分けて判定し、緊急状態大のときにはモータ10を正転方向(ウェビング巻取り方向)に大電流で通電し、緊急状態中のときにはモータ10を正転方向に中電流で通電し、緊急状態小のときにはモータ10を非通電とする。
以下、緊急時におけるこのシートベルト装置1の制御を図6のフローチャートを基にして説明する。
最初に、ステップS101において、緊急状態検知手段40の信号を読み込み、つづくステップS102において、その信号を基にして緊急状態が大であるか否かを判定し、YESの場合には、ステップS103に進み、NOの場合には、ステップS104に進む。
ステップS104においては、緊急状態検知手段40の信号を基にして緊急状態が中であるか否かを判定し、YESの場合には、ステップS105に進み、NOの場合、つまり緊急状態が小の場合には、ステップS106へと進む。
緊急状態が大でステップS103に進んだ場合には、モータ10を正転駆動し、その後にステップS107に進んでプリテンショナ51を作動させる。これにより、初期段階でウェビング5が迅速に所定量巻き取られる。なお、プリテンショナ51が作動した際には、操作アーム58の作動によってクラッチ20がオフ状態とされ、モータ10とモータ側伝達系22がリール12に対して切り離される。
つづく、ステップS108においては、モータ10を最大電流で通電し、モータ10の駆動力でクラッチ20を再度接続することで、リール12に入力される引き出し荷重をモータ10に伝達する。このとき、モータ10には動力伝達機構13を介してリール12の回転力が入力されるが、動力伝達機構13は、モータ10の回転を減速してリール12に伝達するようにギヤ比等が設定されているため、ウェビング5の引き出しに伴うリール12の回転は動力伝達機構13で増速された状態においてモータ10に入力されようとする。このため、クラッチ20が接続された状態でウェビング5が引き出されようとすると、モータ10が回転を開始するのに動力伝達機構13による大きな静止トルクが作用することになる。したがって、このときウェビング5には、動力伝達機構13による静止トルクと、プリテンショナ51とモータ10による大きな支持反力が作用することになる。
また、緊急状態が中でステップS105に進んだ場合には、モータ10を正転駆動した後にステップS109に進んでプリテンショナ51を作動させる。これにより、ウェビング5が迅速に所定量巻き取られる。
つづく、ステップS110においては、モータ10を中電流で通電してモータ10の駆動力でクラッチ20を接続するとともに、モータ10によるトルクをリール12に作用させる。この結果、乗員の荷重を支持するウェビング5には動力伝達機構13による静止トルクと、プリテンショナ51とモータ10による中程度の支持反力が作用することになる。
緊急状態が小でステップS106に進んだ場合には、モータ10を正転駆動した後にステップS111に進んでプリテンショナ51を作動させる。これにより、ウェビング5が迅速に所定量巻き取られ、乗員を支持するウェビング5にはプリテンショナ51のみによる比較的小さな支持反力が作用することになる。
以上のように、このシートベルト装置1においては、緊急時にプリテンショナ51の作動開始の後に、緊急状態判定手段の大、中、小の判定結果に応じてモータ10が正転方向に3段階(非作動も含む。)に駆動制御されるため、乗員の荷重を支えるウェビング5の支持反力を、常に緊急状態の度合いに応じた過不足のないものとすることができる。
つづいて、この発明の他の実施形態について説明する。ただし、ここで説明する他の実施形態は、基本的な構成の大部分が上記の実施形態と同様であるため、図1〜図6をそのまま援用し、これらの図面には、上記の実施形態と異なる部分に異なる符合を括弧に入れて記すものとする。
この実施形態のシートベルト装置は、シート2に着座する乗員の体格を検知する乗員検知手段147が設けられ、この乗員検知手段147がコントローラ21に接続されている。乗員検知手段147としては、例えば、乗員の体重を検知するセンサや、装着時のウェビング5の引き出し長さを基にして演算によって求めるもの等が採用可能である。
また、コントローラ21には、乗員検知手段147の検知信号を基にして、乗員の体格を、例えば、乗員体格大、乗員体格中、乗員体格小のように3段階に判定する体格判定手段148が設けられるとともに、体格判定手段148の判定結果に応じてモータ10を制御することにより、ウェビング5の引き出し負荷を制御する引き出し負荷制御手段144と、を備えている。
引き出し負荷制御手段144は、緊急時にプリテンショナ51が作動した後に、乗員の体格に応じてモータ10の駆動力を制御するものであり、例えば、体格判定手段148の判定結果が乗員体格大のときにモータ10を正転方向(ウェビング巻取り方向)に大電流で通電し、乗員体格中のときにモータ10を正転方向に中電流で通電し、乗員体格小のときにモータ10を非通電とする。
このシートベルト装置の緊急時における制御は、図6のフローチャートのステップS101、ステップS102、ステップS104が僅かに異なるだけで、基本的な制御の流れはほぼ同様となっている。
すなわち、ステップS101においては、緊急状態検知手段の信号を読み込むとともに、乗員検知手段147の信号を読み込み、ステップS102とステップS104においては、緊急状態の判定に代えて乗員体格の判定を行うようにしている。
そして、乗員体格大の場合には、ステップS103以下の処理によってプリテンショナ51の作動後にウェビング5にプリテンショナ51とモータ10による大きな支持反力を作用させ、乗員体格中の場合には、ステップS105以下の処理によってプリテンショナ51の作動後にウェビング5にプリテンショナ51とモータ10による中程度の支持反力を作用させ、さらに、乗員体格中の場合には、ステップS106以下の処理によってプリテンショナ51のみによる比較的小さな支持反力を作用させる。
以上のように、この実施形態のシートベルト装置においては、緊急時にプリテンショナ51の作動開始の後に、体格判定手段147の大、中、小の判定結果に応じてモータが正転方向に3段階に駆動制御されるため、乗員の荷重を支えるウェビング5の支持反力を、常にシート2に着座する乗員の体格に応じた過不足のないものとすることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、上記の実施形態においては、緊急状態判定手段や体格判定手段の判定結果に応じてモータの正転方向の駆動を3段階に切り換えたが、緊急状態判定手段や体格判定手段の判定結果に応じてモータを単にオン、オフさせたり、緊急状態検知手段や体格検知手段の検知結果に応じてモータの通電電流を連続的(無段階)に制御するようにしても良い。
1…シートベルト装置
5…ウェビング
10…モータ
12…リール
20…クラッチ
40…緊急状態検知手段
43…緊急状態判定手段
44,144…引き出し負荷制御手段
51…プリテンショナ
147…乗員検知手段
148…体格判定手段

Claims (3)

  1. ウェビングが巻回されるリールと、
    前記リールを回転駆動するモータと、
    前記モータのウェビング巻取り方向の駆動力を受けて前記モータとリールを接続するクラッチと、
    緊急状態を検知する緊急状態検知手段と、
    前記緊急状態検知手段が緊急状態を検知したときに、前記リールを火薬若しくはガスの推力によって巻取り駆動するとともに、前記クラッチに遮断方向の操作力を付与するプリテンショナと、
    を備えた車両のシートベルト装置であって、
    前記緊急状態検知手段で検知される緊急状態の度合いを判定する緊急状態判定手段と、
    前記プリテンショナの作動後に、前記緊急状態判定手段の判定結果に応じて前記モータをウェビング巻取り方向に駆動制御することにより、前記ウェビングの引き出し負荷を制御する引き出し負荷制御手段と、
    を設けたことを特徴とする車両のシートベルト装置。
  2. ウェビングが巻回されるリールと、
    前記リールを回転駆動するモータと、
    前記モータのウェビング巻取り方向の駆動力を受けて前記モータとリールを接続するクラッチと、
    緊急状態を検知する緊急状態検知手段と、
    前記緊急状態検知手段が緊急状態を検知したときに、前記リールを火薬若しくはガスの推力によって巻取り駆動するとともに、前記クラッチに遮断方向の操作力を付与するプリテンショナと、
    を備えた車両のシートベルト装置であって、
    シートに着座した乗員の体格を検知する乗員検知手段と、
    前記乗員検知手段で検知される体格を判定する体格判定手段と、
    前記プリテンショナの作動後に、前記体格判定手段の判定結果に応じて前記モータをウェビング巻取り方向に駆動制御することにより、前記ウェビングの引き出し負荷を制御する引き出し負荷制御手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両のシートベルト装置。
  3. 前記引き出し負荷制御手段は、前記モータを巻き取り方向に駆動する際の電流値を、前記緊急状態判定手段、若しくは、体格判定手段の判定結果に応じて多段階、又は、無段階に制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両のシートベルト装置。
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