JP2010169916A - 映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Download PDF

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佳恵 清水
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毅 遠藤
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Abstract

【課題】広画角で、かつ、参照光源の位置が光学瞳とはずれて作製したHOE23を用いる構成において、画面中心を注視したときには画面周辺を明るく観察でき、臨場感のある映像を観察可能とし、画面周辺を注視したときには注視点を明るく観察可能とする。
【解決手段】映像の観察画角が15°以上となる広画角の構成において、表示素子の表示面の中心から射出された所定波長領域の光線のうち光学瞳Pの中心を通る光線M1における回折効率最大の波長をλ0とし、表示素子の表示面の周辺部から射出された上記所定波長領域の光線のうち光学瞳Pの中心を通る光線M2における回折効率最大の波長をλyとし、観察画角の半画角をθとしたとき、0.08<|((λy/λ0)−1)/sinθ|<0.2を満足するHOE23を用いる。上記の条件式を満足する場合、露光時の参照光源Rは、映像観察時の回旋中心Cと虹彩Iとの間の所定範囲に位置することになる。
【選択図】図6

Description

本発明は、画面周辺の観察時に観察者の眼球の回旋が生じるような、観察画角が広画角の映像表示装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDとも称する)とに関するものである。
表示素子からの映像光と外界光とを同時に光学瞳に導くコンバイナとして、反射型ホログラム光学素子(以下、HOEとも称する)を用いたシースルー型の映像表示装置が従来から提案されている。例えば、特許文献1では、上下方向の観察画角が10度(±5度)と狭い映像表示装置において、観察者の瞳(虹彩)が接眼光学系の光学瞳面内で移動しても、良好な映像を観察することが可能な構成が提案されている。
より具体的には、反射型HOEは、2光束(参照光、物体光)でホログラム感光材料を露光し、干渉縞を記録することによって作製されるが、そのときに光学瞳側の光源(参照光源)を光学瞳位置に対して例えばホログラム感光材料とは反対側に配置してホログラム感光材料を露光し、HOEを作製する。このようにして作製されたHOEをコンバイナとして用いた場合、映像観察時に観察者の瞳(虹彩)の位置が光学瞳面内でずれたとしても、観察方向によっては、露光時のホログラム感光材料への露光光線の入射方向に近づくもの、または上記入射方向と同一方向のものも存在するため、瞳位置のずれによる輝度ムラを低減することができる。
特開2004−61731号公報
ところが、特許文献1の構成では、観察者の瞳(虹彩)が光学瞳の中心に位置したベストな状態であっても、画面周辺から光学瞳中心に向かう光の回折効率が低くなるために、画面中心から画面周辺に向かうにつれて映像が暗くなっていく。特許文献1の構成では観察画角が狭いので、画面周辺が暗くなることによる画面全体の映像品位の低下は仮に小さいとは言えても、映像の観察画角が例えば15°以上と広画角になると、画面周辺が急激に暗くなるため、画面全体の映像品位の低下が大きくなる。
また、一般に、映像の観察画角が広い場合には、画面周辺を観察するときに、観察者は眼球を回旋させ、注視点を移動させて観察することになる。このとき、露光時の参照光源の位置を適切に設定しないと(HOEの回折特性を適切に設定しないと)、画面中心を注視したときには臨場感のある映像を観察できなくなり、眼球を回旋させて画面周辺を注視したときには、注視点(画面周辺)の映像を明るく観察することができなくなる。以下、この問題について図面を用いてさらに説明する。
図12(a)(b)は、露光時の参照光源Rの位置を、映像観察時の観察者の瞳(虹彩I)の位置と一致させて作製したHOE101を用いて映像を観察する際に、観察者の瞳に入射する光束を模式的に示す説明図である。なお、虹彩Iの位置は、接眼光学系の光学瞳Pの位置と一致している。また、図中のa1、a2、a3は、表示素子からHOE101を介して光学瞳Pの中心に向かう光線のうちでHOE101での回折効率が最大となる光線であって、それぞれ、画面上端の光線、画面中心の光線、画面下端の光線を示す。さらに、図中のb1、b2、b3は、最大回折効率の光線a1、a2、a3を中心とした比較的強度の高い光の分布範囲(光束)をそれぞれ示している。なお、図中のCは、映像観察時の観察者の眼球の回旋中心を示す。
露光時の参照光源Rの位置を映像観察時の虹彩Iの位置と一致させて作製したHOE101を用いて映像を観察する場合、同図(a)のように眼球を回旋させずに画面中心を注視しているときには、画面中心のみならず画面周辺まで明るく観察することが可能となる。このことは、光束b1、b2、b3が虹彩Iでケラレずに瞳(瞳孔)に入射していることから容易に理解できる。しかし、同図(b)に示すように、観察者が眼球を回旋させて例えば画面上端を注視したときには、HOE101で効率よく回折された光(例えば光束b1に含まれる最大回折効率の光線a1)が虹彩Iでケラレるため、画面上端付近が急激に暗くなる。
一方、図13(a)(b)は、露光時の参照光源Rの位置を、映像観察時の回旋中心Cと一致させて作製したHOE102を用いて映像を観察する際に、観察者の瞳に入射する光束を模式的に示す説明図である。HOE102を用いて映像を観察する場合、同図(a)のように観察者が眼球を回旋させて例えば画面上端を注視したときには、注視点(画面上端)近傍を明るく観察することができる。このことは、光束b1が虹彩Iでケラレずに瞳に入射していることから容易に理解できる。しかし、同図(b)に示すように、観察者が画面中心を注視したときには、画面周辺への観察方向(例えば実線c1の方向)と参照光の露光方向(光線a1の方向)との角度差が大きいので、画面周辺が暗くなり、注視点(画面中心)近傍しか明るく観察することができなくなる。
観察者に臨場感や没入感のある映像を観察させるためには、注視点近辺のみならず、その周辺の映像光もある程度は観察者の瞳に入射させる必要がある(このときに周辺の映像の解像までは要求されない)。したがって、上記のように画面中心を注視したときに画面周辺が暗いと、観察者は臨場感のある映像を観察することができなくなる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、画面周辺の観察時に眼球の回旋を伴うような広画角で、かつ、参照光源の位置が光学瞳とはずれて作製したHOEを用いる構成において、画面中心を注視したときには画面周辺を明るく観察でき、これによって臨場感のある映像を観察できるとともに画面全体の映像品位の低下を回避できる一方、画面周辺を注視したときには注視点の映像を明るく観察できる映像表示装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイとを提供することにある。
本発明の映像表示装置は、映像を表示する表示素子と、上記表示素子からの映像光を光学瞳に導く接眼光学系とを備え、上記接眼光学系が、上記表示素子からの映像光を光学瞳方向に回折反射させる一方、外界光を透過させて光学瞳に導く体積位相型で反射型のホログラム光学素子を有し、光学瞳の位置に観察者の瞳を位置させることにより、上記映像と同時に外界を観察させる、上記映像の観察画角が15°以上の映像表示装置であって、上記表示素子の表示面の中心から射出された所定波長領域の光線のうち光学瞳中心を通る光線における回折効率最大の波長をλ0とし、上記表示素子の表示面の周辺部から射出された上記所定波長領域の光線のうち光学瞳中心を通る光線における回折効率最大の波長をλyとし、観察画角の半画角をθとしたとき、
0.08<|((λy/λ0)−1)/sinθ|<0.2
を満足することを特徴としている。
本発明の映像表示装置において、上記表示素子からの映像光は、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakを有しており、上記強度ピーク波長λpeakを含む、強度ピークの半値波長全幅をFWHMとしたとき、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakに対応した波長領域の全てにおいて、
|λpeak−λ0|/FWHM<0.4
を満足することが望ましい。
本発明の映像表示装置は、500nm<λ0<600nmの波長領域において、
|λpeak−λ0|/FWHM<0.2
を満足することがさらに望ましい。
本発明の映像表示装置は、観察画角が20°以上であり、上記表示素子の表示面における半画角10°に対応する位置から射出された所定波長領域の光線のうち光学瞳中心を通る光線における回折効率最大の波長をλ10としたとき、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakに対応した波長領域の全てにおいて、
|λ10−λ0|/FWHM<0.9
を満足することが望ましい。
本発明の映像表示装置は、500nm<λ0<600nmの波長領域において、
|λ10−λ0|/FWHM<0.4
を満足することがさらに望ましい。
本発明の映像表示装置は、上記表示素子を照明する光源をさらに備え、上記光源は、上記光学瞳と略共役に配置されている構成であってもよい。
本発明のヘッドマウントディスプレイは、上述した本発明の映像表示装置と、上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴としている。
本発明のヘッドマウントディスプレイにおいて、上記支持手段は、上記映像表示装置の接眼光学系と観察者の瞳との距離を調整する調整機構を備えている構成であってもよい。
本発明のヘッドマウントディスプレイにおいて、上記映像表示装置の表示素子は、上記調整機構による距離調整時に、光学瞳の位置調整用の指標を表示することが望ましい。
観察画角が15°以上の広画角の映像表示装置では、画面周辺を観察するときに観察者の眼球の回旋を伴う。このような広画角の構成において、所定の条件式を満足する、つまり、露光時の参照光源を映像観察時の回旋中心と虹彩位置との間の所定範囲に位置させて作製したHOEを用いることにより、画面中心を注視したときには画面中心のみならず画面周辺も明るく観察することができる。これにより、臨場感のある映像を観察することができるとともに、画面全体の映像品位の低下を回避することができる。また、所定の条件式を満足することにより、眼球を回旋させて画面周辺を注視したときでも、注視点(画面周辺)の映像を明るく高品位な映像として観察することができる。
本発明の映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記映像表示装置の光源の分光強度特性を示す説明図である。 上記映像表示装置のHOEを製造する光学系の主要部を拡大して示す説明図である。 本発明の他の映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記映像表示装置のHOEを製造する光学系の主要部を拡大して示す説明図である。 各映像表示装置のHOEを作製するための露光時の参照光源の位置を示す説明図である。 (a)は、HOEを作製するためのホログラム感光材料の露光時の製造光学系の主光線の光路を示す説明図であり、(b)は、再生時の主光線の光路を示す説明図である。 (a)は、参照光源が回旋中心に位置するときの、虹彩断面での虹彩と映像光束との位置関係を示す説明図であり、(b)は、参照光源が虹彩と回旋中心との間に位置するときの、虹彩断面での虹彩と映像光束との位置関係を示す説明図である。 (a)は、参照光源の位置が光学瞳と一致している場合において、10°の画角の映像光束と虹彩との虹彩断面での位置関係を示す説明図であり、(b)は、参照光源が虹彩と回旋中心との間に位置するときの、虹彩断面での上記映像光束と虹彩との位置関係を示す説明図である。 映像表示装置が適用されるHMDの概略の構成を示す斜視図である。 上記映像表示装置の表示素子の表示画面例を示す説明図である。 (a)は、露光時の参照光源の位置を映像観察時の観察者の瞳の位置と一致させて作製したHOEを用いた場合に、画面中心を注視しているときに観察者の瞳に入射する光束を模式的に示す説明図であり、(b)は、眼球を回旋させて画面上端を注視しているときに観察者の瞳に入射する光束を模式的に示す説明図である。 (a)は、露光時の参照光源の位置を映像観察時の回旋中心と一致させて作製したHOEを用いた場合に、眼球を回旋させて画面上端を注視しているときに観察者の瞳に入射する光束を模式的に示す説明図であり、(b)は、画面中心を注視しているときに観察者の瞳に入射する光束を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
〔第1の映像表示装置について〕
図1は、本発明の実施の一形態に係る第1の映像表示装置1aの概略の構成を示す断面図である。映像表示装置1aにおける映像の観察画角は、例えば、水平方向26.3°、上下方向15°、対角方向30.1°であり、いずれの方向にも15°以上の広画角となっている。したがって、画面周辺の観察時には、回旋中心Cを中心として観察者の眼球Eの回旋が自然に生じることになる。この映像表示装置1aは、光源11と、照明光学系12と、表示素子13と、接眼光学系14とを有している。
光源11は、表示素子13を照明するものであり、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に対応する波長の光を発光する3つの発光部を有するRGB一体型のLEDで構成されている。
ここで、図2は、光源11の分光強度特性、すなわち、出射光の波長λ1と光強度(発光強度)との関係を示す説明図である。光源11から出射されるBGRの光の中心波長(強度ピーク波長、使用波長)をそれぞれλ1B、λ1G、λ1Rとすると、例えば、λ1B=457nm、λ1G=516nm、λ1R=636nmである。また、光源11からの出射光の強度ピークの半値波長全幅をFWHM(Full Width at Half Maximum)とすると、BGRの各FWHMは、例えば、28.6nm(±14.3nm)、44.6nm(±22.3nm)、21.0nm(±10.5nm)である。なお、図2の縦軸の光強度は、R光の最大光強度に対するB光およびG光の光強度の相対値を示している。なお、光源11は、BGRの少なくともいずれかの光を発光する構成であればよく、例えば単色のG光のみを発光する構成であってもよい。
上記の光源11(発光面)は、接眼光学系14によって形成される光学瞳Pと略共役となるように配置されている。これにより、光源11からの光が効率よく光学瞳Pに導かれるので、光学瞳Pの位置に観察者の瞳を位置させたときに(例えば光学瞳Pの中心と虹彩Iの中心とを一致させたときに)、観察者は明るい映像を観察することができる。なお、光源11の発光面積が共役な光学瞳位置(虹彩位置)で小さすぎる場合は、発光面に拡散板を挿入し、擬似的に発光面積を大きくしてもよい。
照明光学系12は、光源11から射出された光を集光して表示素子13に導くものであり、例えば凹面反射面を有する1枚のミラーで構成されている。表示素子13は、光源からの光を画像データに応じて変調して映像を表示するものであり、例えば透過型のLCDで構成されている。表示素子13は、矩形の表示画面の長辺方向が水平方向(図1の紙面に垂直な方向)となり、短辺方向がそれに垂直な方向となるように配置されている。
接眼光学系14は、表示素子13からの映像光を光学瞳P(または光学瞳Pの位置にある観察者の瞳)に導く光学系であり、接眼プリズム21と、偏向プリズム22と、HOE23とを有して構成されている。
接眼プリズム21は、表示素子13からの映像光を内部で全反射させてHOE23を介して光学瞳Pに導く一方、外界光を透過させて光学瞳Pに導くものであり、偏向プリズム22とともに、例えばアクリル系樹脂で構成されている。この接眼プリズム21は、平行平板の下端部を楔状にした形状で構成されている。接眼プリズム21の上端面は、映像光の入射面としての面21aとなっており、前後方向に位置する2面は、互いに平行な面21b・21cとなっている。
偏向プリズム22は、平面視で略U字型の平行平板で構成されており(図10参照)、接眼プリズム21の下端部および両側面部(左右の各端面)と貼り合わされたときに、接眼プリズム21と一体となって略平行平板となるものである。偏向プリズム22は、HOE23を挟むように接眼プリズム21と隣接または接着して設けられている。これにより、観察者が接眼プリズム21を介して観察する外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
つまり、例えば、偏向プリズム22を設けない場合、外界光は接眼プリズム21の楔状の下端部を透過するときに屈折するので、接眼プリズム21を介して観察される外界像に歪みが生じる。しかし、接眼プリズム21に偏向プリズム22を接合して一体的な略平行平板を形成することで、外界光が接眼プリズム21の楔状の下端部を透過するときの屈折を偏向プリズム22でキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
HOE23は、表示素子13からの映像光(BGRの各光)を光学瞳Pの方向に回折反射させる一方、外界光を透過させて光学瞳Pに導く体積位相型の反射型ホログラム光学素子であり、接眼プリズム21において偏向プリズム22との接合面に設けられている。HOE23は、軸非対称な正の光学的パワーを有しており、正の光学的パワーを持つ非球面凹面ミラーと同様の機能を持っている。これにより、装置を構成する各光学部材の配置の自由度を高めて装置を容易に小型化することができるとともに、良好に収差補正された映像を観察者に提供することができる。
上記構成の映像表示装置1aにおいて、光源11から射出された光は、照明光学系12にてほぼコリメート光に変換されて表示素子13に入射し、そこで変調されて映像光として出射される。表示素子13からの映像光は、接眼光学系14の接眼プリズム21の内部に面21aから入射し、続いて面21b・21cで少なくとも1回ずつ全反射されてHOE23に入射する。HOE23は、光源11のRGBそれぞれの発光ピーク波長を含む前後の波長域に対して凹面ミラーと等価な光学機能を有し、それ以外の波長域に対しては、そのような光学機能を有しないコンバイナとして作用する。したがって、HOE23に入射した光は、そこで回折反射されて光学瞳Pに達し、同時に、外界光もHOE23を透過して、光学瞳Pに向かう。よって、光学瞳Pの位置に観察者の瞳(虹彩I)を位置させることにより、観察者は、表示素子11に表示された映像(拡大虚像)と同時に外界をシースルーで観察することができる。
次に、上記したHOE23の製造方法について説明する。図3は、HOE23の製造光学系の主要部を拡大して示す説明図である。反射型のカラーホログラムであるHOE23は、BGRのそれぞれについて、2光束を用いて基板(接眼プリズム21)上のホログラム感光材料23aを露光し、2光束の干渉による干渉縞を記録することによって作製される。このとき、一方の光束は、ホログラム感光材料23aに対して基板とは反対側から照射されるが、この光束を物体光と呼ぶことにする。また、他方の光束は、ホログラム感光材料23aに対して基板側から照射されるが、この光束を参照光と呼ぶことにする。なお、BGRの露光波長(参照光、物体光の波長)をそれぞれλ2B、λ2G、λ2Rとすると、図2に示すように、例えば、λ2B=476.5nm、λ2G=532nm、λ2R=647nmである。
物体光生成側の光学系において、点光源31からのRGBの発散光は、光学的なパワーを有する反射面である自由曲面ミラー32によって所定の波面に整形され、平面反射ミラー33で反射された後、色補正プリズム34を介してホログラム感光材料23aに照射される。なお、色補正プリズム34における物体光の入射面である面34aは、再生時(映像観察時)に用いられる接眼光学系14の接眼プリズム21の面21aでの映像光の屈折に起因して発生する色収差を打ち消すように、その角度が決定されている。このとき、色補正プリズム34は、表面反射によるゴーストを防止するためにホログラム感光材料23aに対して密着して配置されるか、エマルジョンオイルなどを介して配置されることが望ましい。
一方、参照光生成側の光学系において、参照光源であるRGBの各点光源41R・41G・41Bからの発散光(例えば球面波)は、参照光としてホログラム感光材料23aに接眼プリズム21側から照射される。本実施形態では、各点光源41R・41G・41Bは、再生時の光学瞳Pの位置よりも接眼プリズム21から遠ざかった位置、つまり、光学瞳Pに対してホログラム光学素子23とは反対側の位置であって、光学瞳面にほぼ平行な面上で同一位置にある。なお、露光時の参照光源は、映像観察時の観察者の眼球Eの回旋中心Cと、光学瞳Pに配置される観察者の瞳(虹彩I)との間の所定範囲に位置しているが、その詳細については後述する。
上記のように、RGBのそれぞれについて物体光および参照光の2光束でホログラム感光材料23aを露光することにより、その2光束の干渉によってホログラム感光材料23aに干渉縞が形成され、HOE23が作製される。このとき、2光束による露光は、RGBについて同時に行ってもよいし、順次に行ってもよい。
なお、本実施形態では、製造光学系を設計するにあたり、製造光学系の片側(物体光生成側)の波面生成光学系をRGBの3色で共通とするために、一つの色(例えばRGBのうちで波長が真ん中に位置するG)についてHOE23の位相関数を最適化し、設定している。ここで、位相関数とは、入射光と回折光とにおける波面の位相ずれを表す関数であり、HOE23を光学的に定義する手法の一つである。
〔第2の映像表示装置について〕
図4は、本発明の他の実施の形態に係る第2の映像表示装置1bの概略の構成を示す断面図である。映像表示装置1bにおける映像の観察画角は、例えば、水平方向41.5°、上下方向33°、対角方向50°であり、いずれの方向にも20°以上の広画角となっている。したがって、第2の映像表示装置1bにおいても、第1の映像表示装置1aの場合と同様に、画面周辺の観察時には、回旋中心Cを中心として観察者の眼球Eの回旋が自然に生じることになる。この映像表示装置1bは、映像表示装置1aとは照明光学系12の構成が大きく異なっている。
照明光学系12は、光源11側から、正のパワーを有する第1群12Aと、正のパワーを有する第2群12Bとを有している。第1群12Aは、光源11側から、コリメータレンズ51、第1のフレネルレンズ52および反射ミラー53を有している。一方、第2群12Bは、第2のフレネルレンズ54を有している。
照明光学系12を正、正の2群構成とすることにより、照明光学系12を1個の光学素子で構成する場合に比べて、光が進行する方向において照明光学系12の長さを短くしながら、大きなNAを確保することが可能となる。しかも、第1群12Aが少なくとも1面の反射面(反射ミラー53)を有していることにより、照明光学系12の光路を折りたたんで、照明光学系12が前後に飛び出さないようにすることができる。つまり、小型、コンパクトで、高NAの照明光学系12を実現することができる。したがって、表示素子13としてサイズの大きなものを用いた場合でも、上記照明光学系12を用いて、小型、コンパクトで、広画角の映像表示装置1bを実現することができる。
また、映像表示装置1bにおいて、表示素子13からの映像光は、接眼光学系14の接眼プリズム21の内部に面21aから入射し、続いて面21b・21cで1回ずつ全反射されてHOE23に入射する。つまり、接眼プリズム21内部での映像光の全反射回数は、映像表示装置1aよりも1回少ない。これは、光学系の厚みも考慮して全体の大きさをコンパクトにするために、反射回数を最適化したことによる。
図5は、映像表示装置1bのHOE23の製造光学系の主要部を拡大して示す説明図であるが、基本的には、図3で示した製造光学系と同様である。ただし、参照光源としてのRGBの各点光源41R・41G・41Bは、使用状態における光源11の強度ピーク波長(使用波長)λ1の光のHOE23での回折角がBGRで一致するように、使用波長λ1と露光波長λ2とのずれに応じて、光学瞳面にほぼ平行な面上で位置をずらして配置されている。これにより、使用波長λ1と露光波長λ2とのずれに起因して、再生時にHOE23を介して観察される映像に色ムラが生じるのを抑えることができる。なお、ホログラム感光材料23aの露光方法については、図3の場合と同様であるため、ここではその説明を省略する。
〔条件式について〕
次に、各種の条件式について説明する。図6は、映像表示装置1a・1bのHOE23を作製するための露光時の参照光源Rの位置を示す説明図である。上述した映像表示装置1a・1bは、映像の観察画角が15°以上の構成において、表示素子13の表示面の中心から射出された所定波長領域の光線のうち光学瞳Pの中心を通る光線M1における回折効率最大の波長をλ0(nm)とし、表示素子13の表示面の周辺部から射出された上記所定波長領域の光線のうち光学瞳Pの中心を通る光線M2(M3)における回折効率最大の波長をλy(nm)とし、観察画角の半画角をθ(°)としたとき、
0.08<|((λy/λ0)−1)/sinθ|<0.2 ・・・(1)
を満足している。
観察画角が15°以上の広画角の映像表示装置1a・1bでは、上述したように、画面周辺を観察するときに観察者の眼球Eの回旋を伴う。条件式(1)は、映像観察時の回旋中心Cと虹彩Iとの間における、露光時の所定波長領域の参照光源Rの位置の適切な範囲(HOE23の回折特性)を規定している。なお、所定波長領域とは、例えばRGBの少なくともいずれかの波長領域を考えることができる。
条件式(1)の値が下限値以下の場合、露光時の参照光源Rの位置が映像観察時の虹彩Iの位置に近づきすぎる。この場合、その露光によって作製されたHOE23を用いて映像を観察すると、画面中心を注視しているときには、画面中心のみならず画面周辺まで明るく観察可能となるが、眼球Eを回旋させて画面周辺を注視したときには、HOE23で効率よく回折された光が虹彩Iでケラレるため、画面周辺が急激に暗くなる(図12(a)(b)参照)。
一方、条件式(1)の値が上限値以上の場合、露光時の参照光源Rの位置が映像観察時の回旋中心Cに近づきすぎる。この場合、その露光によって作製されたHOE23を用いて映像を観察すると、眼球Eを回旋させて画面周辺を注視したときには、注視点(画面周辺)近傍を明るく観察することはできるが、画面中心を注視したときには、画面周辺への観察方向と参照光の露光方向との角度差が大きいので、画面周辺が暗くなる(図13(a)(b)参照)。
したがって、観察画角が15°以上の広画角の構成において、条件式(1)を満足することにより、つまり、露光時の参照光源Rを映像観察時の回旋中心Cと虹彩Iとの間の所定範囲に位置させて作製したHOE23を用いた構成とすることにより、画面中心を注視したときには画面中心のみならず画面周辺も明るく観察することができ、これによって臨場感のある映像を観察することができる。また、眼球Eを回旋させて画面周辺を注視したときでも、注視点(画面周辺)の映像を明るく高品位な映像として観察することができる。
なお、画面中心を注視したときに画面周辺も明るく観察できることは、図6において、太い破線で示す露光方向(最大回折効率の光線の方向)と波長λyの光線M2(M3)の方向との角度差が小さいことからも容易に理解できる。また、画面周辺を注視したときに注視点の映像を明るく観察できることは、図6において、太い破線または太い実線で示した最大回折効率の光線が、眼球が回旋したときの虹彩IU・IDでケラレずに瞳(瞳孔)に入射していることからも容易に理解できる。なお、同図におけるN1、N2、N3は、画面中心を注視したときに観察者の瞳に入射する光束をそれぞれ示している。
また、条件式(1)が成立するためには、少なくとも、λy≠λ0となる必要がある。このことからも、露光時の参照光源Rの位置は、映像観察時の虹彩Iの位置(光学瞳Pの位置)とはずれている(一致していない)ことがわかる。したがって、条件式(1)を満足することにより、画面中心を注視したときに画面周辺を明るく観察できる上記の効果を、露光時の参照光源Rの位置が映像観察時の虹彩Iの位置(光学瞳Pの位置)とはずれて作製したHOE23を用いる構成で、かつ、広画角の構成で得ることができると言える。よって、そのような構成において、画面中心を注視したときに画面周辺が暗くなることによる画面全体の映像品位の低下を回避することができる。
また、広画角の構成で光学瞳Pを大きく形成することなく上述の効果を得ることができるので、接眼光学系14の大型化を回避することができ、特に、HMDのように映像表示装置を頭部に装着して使用する構成において、使用者への負担が増大するのを回避することができる。
ところで、表示素子13からの映像光が、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeak(nm)を有している場合、上記強度ピーク波長λpeakを含む、強度ピークの半値波長全幅をFWHM(nm)としたとき、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakに対応した波長領域の全てにおいて、
|λpeak−λ0|/FWHM<0.4 ・・・(2)
を満足することが望ましい。
条件式(2)は、少なくとも1つの波長領域(例えばRGBの波長領域)の全てにおいて、映像光の強度ピーク波長λpeakと画面中心主光線の回折効率最大波長λ0とのズレ量の適切な範囲を規定している。全ての波長領域において、条件式(2)を満足することにより、λpeakとλ0とのズレ量が小さくなるので、映像光を効率よくHOE23にて回折させることができ、画面中心を注視したときに明るい映像を観察することが可能となる。また、上述のように光源11で表示素子13を照明して映像を表示する構成であれば、λpeakは光源11の強度ピーク波長(λ1R、λ1G、λ1B)に対応し、強度ピーク波長とλ0とのズレ量が小さくなるので、照明光を効率的に利用した省電力の映像表示装置1a・1bを実現することができる。
このとき、500nm<λ0<600nmの波長領域においては、
|λpeak−λ0|/FWHM<0.2 ・・・(2’)
を満足することがさらに望ましい。条件式(2’)を満足することにより、Gの波長領域でλpeakとλ0とのズレ量が非常に小さいので、被視感度の高いGの波長領域でより効果的に上述の効果を得ることができる。つまり、観察者は画面中心を注視したときに映像をより明るく認識することができる。
また、映像表示装置1bのように、観察画角が20°以上の構成においては、表示素子13の表示面における半画角10°に対応する位置から射出された所定波長領域の光線のうち光学瞳Pの中心を通る光線における回折効率最大の波長をλ10(nm)としたとき、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakに対応した波長領域の全てにおいて、
|λ10−λ0|/FWHM<0.9 ・・・(3)
を満足することが望ましい。
条件式(3)は、少なくとも1つの波長領域(例えばRGBの波長領域)の全てにおいて、半画角10°に対応する光線の回折効率最大波長λ10と、画面中心主光線の回折効率最大波長λ0とのズレ量の適切な範囲を規定している。なお、半画角10°は、画面中心を注視したときに、注視点(画面中心)を中心として観察者が映像を解像できる画角の限界に相当する。条件式(3)を満足することにより、λ10とλ0とのズレ量が小さいので、画面中心を注視したときに観察者が解像可能な画面領域の明るさを確保することができ、映像の解像がしやすくなる。
このとき、500nm<λ0<600nmの波長領域においては、
|λ10−λ0|/FWHM<0.4 ・・・(3’)
を満足することがさらに望ましい。条件式(3’)を満足することにより、Gの波長領域でλ10とλ0とのズレ量が非常に小さいので、被視感度の高いGの波長領域でより効果的に上述の効果を得ることができる。つまり、画面中心を注視したときに観察者が解像可能な画面領域の明るさを良好に確保することができ、映像の解像がさらにしやすくなる。
〔実施例〕
以下、映像表示装置1a・1bの各実施例について、実施例1および2として、コンストラクションデータ等を挙げてさらに具体的に説明する。実施例1および2は、映像表示装置1a・1bにそれぞれ対応する数値実施例であり、映像表示装置1a・1bを表す光学構成図(図1、図4)は、対応する実施例1および2にもそのまま適用される。
なお、以下に示すコンストラクションデータにおいて、Si(i=1、2、3、・・・)は、光学瞳P側から数えてi番目の面(光学瞳Pを1番目の面とする)を示している。また、表示素子13のカバーガラス(CG)において、接眼光学系14側の面をCG面とし、光源11側の面を像面(表示面)としている。
各面Siの配置は、面頂点座標(x,y,z)と回転角度(ADE)の各面データでそれぞれ特定される。面Siの面頂点座標は、その面頂点をローカルな直交座標系(X,Y,Z)の原点として、グローバルな直交座標系(x,y,z)におけるローカルな直交座標系(X,Y,Z)の原点の座標(x,y,z)で表されている(単位はmm)。また、面Siの傾きは、その面頂点を中心とするX軸回りの回転角度(X回転)で表されている。なお、回転角度の単位は°であり、X軸の正方向から見て反時計回りの方向がX回転の回転角度の正方向とする。
また、グローバルな直交座標系(x,y,z)は、光学瞳面(S1)のローカルな直交座標系(X,Y,Z)と一致した絶対座標系になっている。すなわち、各面Siの配置データは、光学瞳面中心を原点としたグローバル座標系で表現される。なお、光学瞳面(S1)では、光学瞳Pから接眼光学系14に向かう方向が+Z方向であり、光学瞳Pに対して上方向が+Y方向であり、YZ平面に垂直な方向であって、図1(図4)の紙面奥から手前に向かう方向(HMDを装着したときに左から右に向かう方向)が+X方向である。
また、各実施例1・2で用いたHOE23を作製する際の製造波長(HWL;規格化波長)および使用波長はともに532nmであり、回折光の使用次数は1次である。HOE面については、作製に用いる2光束を定義することにより、HOEを一義的に定義する。2光束の定義は、各光束の光源位置と、各光源からの射出ビームが収束ビーム(VIA)、発散ビーム(REA)のどちらであるかで行う。なお、第1の点光源(HV1)、第2の点光源(HV2)の座標を、それぞれ(HX1,HY1,HZ1)、(HX2,HY2,HZ2)とする。
また、各実施例1・2では、HOEによる複雑な波面再生を行うので、2光束の定義に加えて、位相関数φによってもHOEを定義する。位相関数φは、以下の数1式に示すように、HOEの位置(X,Y)による生成多項式であり、係数が1次〜10次までの昇順の単項式で表される。コンストラクションデータにおいては、位相関数φの係数Cjを示している。
Figure 2010169916
なお、係数Cjの番号jは、m、nをX、Yの指数として以下の数2式で表される。
Figure 2010169916
なお、HOE面において、射出光線の法線ベクトルをそれぞれp’、q’、r’とし、入射光線の法線ベクトルをそれぞれp、q、rとし、再生光束の波長をλ(nm)とし、HOEを作製する光束の波長をλ0(nm)とすると、p’、q’、r’は、以下の数3式で表される。
Figure 2010169916
このように、各実施例1・2では、波長532nmの光を射出する光源を使用してホログラム感光材料を露光し、波長532nmに対応するHOEの位相関数φを作成している。上記波長に対応する位相関数φを作成した後に、他の波長の光を射出する光源を使用してホログラム感光材料を多重露光することにより、接眼光学系14をカラー表示に対応させることができる。また、RGBに対応するホログラムを同時に、多重露光することも可能である。
また、コンストラクションデータにおいて、回転対称非球面の面形状は、次の数4式によって表現される。ただし、Zは高さhの位置でのZ軸方向(光軸方向)のサグ量(mm)を示し、cは面頂点での曲率(1/mm)を示し、hは高さ、すなわちZ軸(光軸)からの距離(mm)を示し、kはコーニック定数を示し、A、B、C、D、E、F、Gは、それぞれ4次、6次、8次、10次、12次、14次、16次の係数(非球面係数)を示す。なお、全てのデータに関して、表記の無い項の係数は全て0であり、E−n=×10-nとする。
Figure 2010169916
さらに、アナモフィック非球面の面形状は、以下の数5式によって表される。ただし、ZはZ軸方向のサグ量(mm)を示し、CUXはX方向の曲率(1/mm)、すなわちX方向の曲率半径RXの逆数を示し、CUYはY方向の曲率(1/mm)、すなわちY方向の曲率半径RYの逆数を示す。また、KXおよびKYは、それぞれX方向およびY方向のコーニック定数を示す。さらに、AR、BR、CR、DRは、それぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数の回転対称成分を示し、AP、BP、CP、DPは、それぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数の非回転対称成分を示す。
Figure 2010169916
また、実施例2において、フレネルレンズ(第1のフレネルレンズ52、第2のフレネルレンズ54)の各ゾーンの最大サグ量は、0.1mmとした。
(実施例1)
面番号 曲率半径
S1 瞳面 INFINITY
S2 プリズム射出面 INFINITY
S3 HOE面(球面) -298.9958
2光束の定義
HV1;REA HV2;VIR
HX1; 0.000000E+00 HY1;-5.881204E+00 HZ1;-1.668113E+01
HX2; 0.000000E+00 HY2; 2.485100E+08 HZ2;-6.062901E+09
HWL;532
位相係数
C2 ; 2.8590E-01 C3 ; 1.2283E-02 C5 ; 1.3066E-02
C7 ; -2.9177E-04 C9 ; -2.2883E-04 C10; -2.7068E-05
C12; -4.4477E-05 C14; -3.8149E-05 C16; 6.7067E-08
C18; -6.8171E-06 C20; -9.4960E-06 C21; 2.8217E-07
C23; -1.4597E-07 C25; 1.2215E-06 C27; 2.7292E-06
C29; -3.8156E-08 C31; 7.2240E-08 C33; 2.1242E-07
C35; 2.5148E-07 C36; -5.6472E-09 C38; 5.5861E-09
C40; 2.4856E-09 C42; -5.0000E-08 C44; -9.0279E-08
C46; 0.0000E+00 C48; 0.0000E+00 C50; 0.0000E+00
C52; 0.0000E+00 C54; 0.0000E+00 C55; 0.0000E+00
C57; 0.0000E+00 C59; 0.0000E+00 C61; 0.0000E+00
C63; 0.0000E+00 C65; 0.0000E+00
S4 反射面 INFINITY
S5 反射面 INFINITY
S6 反射面 INFINITY
S7 プリズム入射面 -127.8262934
(非球面)
k; 0 A; 1.30052E-04 B; -5.79585E-06
C; 1.17700E-07 D; -7.88409E-10
S8 CG面 INFINITY
S9 表示面 INFINITY
面番号 x y z ADE Nd νd
S1 0 0 0 0 瞳径3mm
S2 0 -2.000 17.000 0.000 1.4914 59.93
S3 0 -2.000 19.350 -31.000 1.4914 59.93
S4 0 1.500 17.000 0 1.4914 59.93
S5 0 9.000 21.700 0 1.4914 59.93
S6 0 17.000 17.000 0 1.4914 59.93
S7 0 21.916 22.000 73.275
S8 0 28.729 26.765 44.970 1.5168 65.26
S9 0 29.294 27.331 44.970
(実施例2)
面番号 曲率半径
S1 瞳面 INFINITY
S2 プリズム射出面 INFINITY
S3 HOE面 RX;-120
(シリンドリカル面)
2光束の定義
HV1;REA HV2;VIR
HX1; 0.000000E+00 HY1;-1.000000E+01 HZ1;-2.000000E+01
HX2; 0.000000E+00 HY2; 1.000000E+05 HZ2; 1.000000E+07
HWL;532
位相係数
C2 ; 3.1811E-01 C3 ; -3.3433E-03 C5 ; 1.0001E-01
C7 ; -3.3369E-03 C9 ; 4.5312E-03 C10; 1.1062E-04
C12; -1.9324E-04 C14; 9.3845E-05 C16; 1.9016E-05
C18; -3.9148E-06 C20; -4.6293E-07 C21; 6.3647E-07
C23; 9.2264E-07 C25; 1.2446E-08 C27; -7.1215E-08
C29; 2.9856E-08 C31; 1.8793E-08 C33; 1.3940E-09
C35; -1.4538E-09 C36; -1.0259E-10 C38; 3.9337E-10
C40; 2.1328E-10 C42; -1.6236E-11 C44; -1.0251E-11
C46; 1.1740E-10 C48; -1.9255E-11 C50; 3.9689E-12
C52; -1.2523E-12 C54; 1.0166E-14 C55; 4.1204E-12
C57; 2.1960E-12 C59; -4.6175E-13 C61; 5.6801E-14
C63; -1.4087E-14 C65; 2.6281E-16
S4 反射面 INFINITY
S5 反射面 INFINITY
S6 プリズム入射面 292.0530513
(非球面)
k; 0 A; -1.55846E-04 B; 3.10103E-06
C; -3.32367E-08 D; 1.22114E-10 E; 0.00000E+00
F; 0.00000E+00 G; 0.00000E+00
S7 CG面 INFINITY
S8 表示面 INFINITY
面番号 x y z ADE Nd νd
S1 0 0 0 0 瞳径3mm
S2 0 0 21.5 0 1.4914 59.93
S3 0 18.0125 41.5525 -29.7994 1.4914 59.93
S4 0 1.5 21.5 0 1.4914 59.93
S5 0 6.5 31 0 1.4914 59.93
S6 0 15.1485 25.1107 -51.5372
S7 0 22.4032 25.601 -35.7442 1.5168 65.26
S8 0 22.8705 24.9517 -35.7442
また、上述した条件式(1)〜(3)の値は、以下の表1〜表3の通りである。これらの表より、実施例1・2の映像表示装置1a・1bは、条件式(1)〜(3)を全て満足していることがわかる。また、表2および表3より、Gの波長領域においては、条件式(2’)(3’)をさらに満足していることがわかる。
Figure 2010169916
Figure 2010169916
Figure 2010169916
〔λy・λ10の算出方法について〕
上述した条件式(1)のλyおよび条件式(3)のλ10は、ブラッグの回折条件に基づいて算出することができる。以下、この点について説明する。
図7(a)は、ホログラム感光材料23aの露光時の製造光学系の主光線の光路を示す説明図であり、図7(b)は、再生時(使用状態)の主光線の光路を示す説明図である。なお、製造光学系の主光線とは、同図(b)に示す使用状態の主光線がHOE23と交わる点と、参照光の点光源、物体光の点光源とをそれぞれ結ぶ光線とする。一方、使用状態の主光線とは、使用状態において表示素子13(図1参照)の表示面の中心から射出されて光学瞳Pの中心に向かう光線とする。
製造光学系の主光線、つまり、RGBの参照光の主光線の入射角は、使用状態において、回折効率がピークとなる波長におけるHOE23での回折角度(方向)がRGBで一致するように、予めブラッグの条件を満たすように異なっている。反射型のHOE23による回折は、ブラッグの条件、すなわち、下記の2つの式が同時に成立する方向に回折する光の回折強度が最大となる。
(sinθO−sinθR)/λR = (sinθI−sinθC)/λC
(cosθO−cosθR)/λR = (cosθI−cosθC)/λC
ここで、
λR(nm):製造波長(露光波長)
θO(°):物体光入射角(物体光角度)
θR(°):参照光入射角(参照光角度)
λC(nm):使用波長(回折波長)
θI(°):映像主光線入射角度(映像光角度)
θC(°):映像主光線射出角度(視線角度)
である。なお、θO、θR、θI、θCは、全てプリズム媒質中での角度である。
表4〜表6は、視線角度θCを30°±Δθに設定したときに、ブラッグの条件を満足する回折波長λCのシミュレーション結果であり、それぞれ、半画角が実施例1の7.5°、実施例2の16.5°、および10°のときの算出結果である。なお、Δθは、観察画角の半画角に対応している。すなわち、Δθ=1.2°は半画角7.5°に対応しており、Δθ=4.8°は半画角16.5°に対応しており、Δθ=2.96°は半画角10°に対応している。
Figure 2010169916
Figure 2010169916
Figure 2010169916
表4〜表6では、HOE製造時のホログラム感光材料の収縮を考慮していないが、実際は、そのような収縮を考慮して設計し、露光を行う必要がある。実施例1・2では、ホログラム感光材料の収縮(2%)を考慮し、さらに、実施例2では、画面中心主光線の回折効率ピーク波長を光源の強度ピーク波長に一致させて設計している。この結果、BGRの露光波長をそれぞれ476.5nm、532.0nm、647.0nmとしたとき、表1〜表3に示すように、BGRのλ0は、実施例1では、それぞれ467.0nm、521.4nm、634.1nmとなっており、実施例2では、それぞれ457.0nm、516.0nm、636.0nmとなっている。
一方、λy/λ0の値は、回折ピーク波長が露光波長からシフトしても、観察画角(半画角)に応じた一定の値をとる。例えば、ホログラム感光材料の収縮を考慮していない表4(実施例1)のBにおいて、視線角度30°のときの回折波長をλ0(476.5nm)とすると、Δθ=1.2°(視線角度28.8°)が半画角7.5°に対応するので、視線角度28.8°のときの回折波長(482.2nm)がλyとなり、λy/λ0の値は1.012となる。したがって、ホログラム感光材料の収縮を考慮したときのλyは、467.0×1.012=472.6nmとなる。他の色(GやR)および実施例2のλyについても上記と同様に求めることが可能である。
また、λ10についても同様に、ホログラム感光材料の収縮を考慮していない表6に基づいて求めることが可能である。すなわち、表6(実施例2)の例えばBにおいて、視線角度30°のときの回折波長をλ0(476.5nm)とすると、Δθ=2.96°(視線角度27.04°)が半画角10°に対応するので、視線角度27.04°のときの回折波長(490.1nm)がλ10となり、λ10/λ0の値は1.0285となる。したがって、ホログラム感光材料の収縮を考慮したときのλyは、457.0×1.0285=470.0nmとなる。他の色(GやR)についても上記と同様に求めることが可能である。
〔θとLの関係について〕
ところで、観察画角の半画角をθ(°)とし、参照光源Rの光学瞳P(虹彩I)からの距離(ずれ量)をL(mm)としたとき、上述した各種の条件式のパラメータは、以下の関係式を満足する範囲内において、ブラッグの回折条件に基づいて算出される。
7.5≦θ<12.8のとき、2.5<L≦11
θ≧12.8のとき、 2.5<L<2.5/tanθ
ここで、7.5≦θ<12.8のときのLの上限値(11mm)は、人間の眼球の回旋中心Cと虹彩Iとの平均的な距離に相当する。一方、θ≧12.8のときのLの上限値(2.5/tanθ)は、画面中心を注視したときに注視点の周辺光束が虹彩I(瞳孔)に入射するための条件に基づいて設定したものである。さらに、Lの下限値(2.5mm)は、眼球の回旋を伴う半画角10°以上においても注視点周辺を明るく観察可能となる条件に基づいて設定したものである。以下、Lの上限値(2.5/tanθ)および下限値(2.5mm)の設定方法について説明する。
(Lの上限値について)
図8(a)は、参照光源Rが回旋中心Cに位置するときの、虹彩断面(光学瞳断面)での虹彩Iと映像光束(回折効率を考慮したときの光学瞳)A1〜A3との位置関係を示す説明図である。同図(a)より、画面中心を注視したときに、θ>12.8°の映像光束A3は、虹彩断面において虹彩Iとの重なりがないため、瞳(瞳孔)には入射せず、その映像を観察できないことがわかる。ちなみに、映像光束A1およびA2は、画面中心を注視したときに、それぞれ、θ=12.8°、θ=−12.8°となり、虹彩断面での虹彩Iとの重なり量Δ(mm)がともにΔ≒0となる光束である。したがって、参照光源Rが回旋中心Cに位置する場合、|θ|≦12.8°の範囲内の映像を観察できることになる。
これに対して、図8(b)は、参照光源Rが虹彩I(光学瞳P)と回旋中心Cとの間で虹彩Iから距離Lだけ離れて位置するときの、虹彩断面での虹彩Iと映像光束との位置関係を示す説明図である。参照光源Rが虹彩Iから距離Lだけ離れて位置するときは、映像光束A3についての回折効率が最大となる方向が同図(a)の状態から光学瞳P方向に平行にシフトすることになる。この場合、虹彩断面での映像光束A3と虹彩Iとの重なりは、回折効率が最大となる方向が映像光束A3と等しい映像光束A1と虹彩Iとの重なりとして考えることができる(映像光束A3の断面を回折効率最大の方向に沿って虹彩断面までシフトさせて考えることができる)。したがって、画面中心を注視したときに、映像光束A3の一部が虹彩Iと重なるため、画面周辺の映像(光束A3が表す映像)を観察できることになる。
ここで、人間の虹彩Iの径は、平均的に3mm程度と言われている。虹彩Iとの重なり方向における映像光束A1〜A3の径(光学瞳Pの径)を例えば2mmとすれば、同図(b)より、Lは以下の演算で求めることができる。
L={(虹彩Iの径の半分)+(映像光束の径の半分)}/tanθ
=(1+1.5)/tanθ
=2.5/tanθ
したがって、θ>12.8°の映像光束A3の一部が瞳孔に入射する、つまり、Δ>0となるためには、L<2.5/tanθであればよいということになる。よって、θ>12.8°の場合、Lの上限値は、2.5/tanθとなる。
(Lの下限値について)
図9(a)は、参照光源Rの位置が光学瞳Pと一致している場合において、観察者の眼球が10°回旋したときの、10°の画角の映像光束B1(回折効率を考慮したときの光学瞳)と虹彩Iとの虹彩断面(光学瞳断面)での位置関係を示す説明図である。一方、図9(b)は、参照光源Rが虹彩I(光学瞳P)と回旋中心Cとの間で虹彩Iから距離Lだけ離れて位置するときの、虹彩断面での映像光束B1と虹彩Iとの位置関係を示す説明図である。
同図(a)の状態において、眼球が10°回旋したとき、10°の画角の映像光束B1と虹彩Iとの虹彩断面での重なり量Δが、例えば0.4mmであったとする。同図(b)のように参照光源Rの位置を光学瞳Pから距離Lだけずらした場合、映像光束B1における回折効率が最大となる方向(図中の破線の方向)も回旋中心Cの方向に平行にシフトするので、虹彩断面においては、10°の画角の映像光束B1と虹彩Iとの重なりは、同図(a)の場合よりも増加することになる(映像光束B1の断面を回折効率最大の方向に沿って虹彩断面までシフトさせて考えればよい)。
ここで、例えば、L=2.5mmであれば、10°の画角の映像光束B1と虹彩Iとの虹彩断面での重なり量Δが1.0mmとなり、注視点の周辺を明るく観察することができる。したがって、半画角10°以上では、Lの下限値を2.5mmに設定しておけば、眼球の回旋を伴っても注視点周辺を明るく観察することができると言える。
また、眼球の回旋は、観察画角が15°以上、つまり、半画角で7.5°以上で生ずるが、Lの下限値を2.5mmに設定しておけば、眼球が回旋したときの画角方向の映像光束と虹彩Iとの重なり量Δを1.0mm以上確保することができ、注視点周辺をさらに明るく観察することができる。以上のことから、θ≧7.5°の場合のLの下限値を、2.5mmに設定している。
なお、上記したLは、θにのみ依存して決まるものではなく、虹彩断面における映像光束と虹彩Iとの重なり量Δをどの程度確保するかによって上記した範囲内で変動するものである。
〔HMDについて〕
上述した構成の映像表示装置1a・1bは、HMDに適用することができる。以下、HMDについて説明する。
図10は、HMDの概略の構成を示す斜視図である。HMDは、映像表示装置1と、支持手段2とで構成されている。映像表示装置1は、上述した映像表示装置1a・1bに対応するものである。
映像表示装置1は、少なくとも光源11および表示素子13(ともに図1参照)を内包する筐体3を有している。この筐体3は、接眼光学系14の一部を保持している。接眼光学系14は、接眼プリズム21および偏向プリズム22の貼り合わせによって構成されており、全体として眼鏡の一方のレンズ(図10では右眼用レンズ)のような形状をしている。また、映像表示装置1は、筐体3を貫通して設けられるケーブル4を介して、光源11および表示素子13に少なくとも駆動電力および映像信号を供給するための回路基板(図示せず)を有している。
支持手段2は、眼鏡のフレーム(ブリッジ、テンプルを含む)に相当するものであり、映像表示装置1を観察者の眼前(例えば右眼の前)で支持している。また、支持手段2は、観察者の鼻と当接する鼻当て5(右鼻当て5R・左鼻当て5L)と、その鼻当て5を所定の位置で固定する鼻当てロックユニット6とを含んでいる。
観察者がHMDを頭部に装着し、表示素子13に映像を表示すると、その映像光が接眼光学系14を介して光学瞳に導かれる。したがって、光学瞳の位置に観察者の瞳(虹彩)を合わせることにより、観察者は、映像表示装置1の表示映像の拡大虚像を観察することができる。また、これと同時に、観察者は、接眼光学系14を介して、外界像をシースルーで観察することができる。
このように、映像表示装置1が支持手段2にて支持されることにより、観察者は映像表示装置1から提供される映像をハンズフリーで長時間安定して観察することができる。なお、映像表示装置1を2つ用いて両眼で映像を観察できるようにしてもよい。この場合は、両方の接眼光学系の間の距離(眼幅距離)を調整するための調整機構(図示せず)を設けることが必要である。
また、上記した鼻当て5を自由自在に動かすことにより、観察者に対して映像表示装置1の位置を相対的に前後、左右、上下の各方向に調整することができ、これによって、接眼光学系14の光学瞳の位置を、観察者の虹彩の位置に配置することができる。位置調整後は、鼻当てロックユニット6によって鼻当て5の位置を固定することにより、観察者の瞳を良好な位置に固定することができる。したがって、鼻当て5および鼻当てロックユニット6は、少なくとも、映像表示装置1の接眼光学系14(光学瞳)と観察者の瞳との距離を調整する調整機構(第1の調整機構)を構成していると言える。
このように、第1の調整機構によって接眼光学系14と観察者の瞳との距離を調整することにより、光学瞳の位置に観察者の瞳を位置させたときには、必然的に、露光時の参照光源の位置が、映像観察時の回旋中心と虹彩との間の所定範囲に位置することになる。すなわち、上記の調整によって、上述した本発明の効果が得られるようなHOEの配置を実現することができる。
なお、上記した第1の調整機構が、映像表示装置1の上下、左右方向の位置を調整するための第2の調整機構と独立して構成されていてもよい。この場合は、各々の位置調整がさらに容易となる。
また、図11は、映像表示装置1の表示素子13の表示画面例を示している。同図に示すように、表示素子13は、第1の調整機構による距離調整時に、光学瞳の位置調整用の指標61を表示するようにしてもよい。指標61は、画面中央に1つ、その周囲に4つ、さらにその外側の画面上下端に1つずつの計7つのマークにより構成されている。ただし、画面上下端のマークを除く他のマークは円形であり、画面上下端のマークは半円状となっている。なお、指標61を構成するマークの形状、数、位置は、上記に限定されるわけではない。
接眼光学系14と観察者の瞳との距離調整時に、表示素子13が位置調整用の指標61を表示することにより、観察者は指標61を見ながら、第1の調整機構を操作して光学瞳の位置と観察者の瞳位置とを合わせることができる。また、通常は映像を表示する表示素子13を、指標61を表示する位置調整用としても用いるので、位置調整用の指標を投影する専用の光学系を別途設ける必要がなく、小型、軽量となり、HMDに有効となる。
なお、以上では、映像表示装置をHMDに適用した例について説明したが、本発明の映像表示装置は、例えばヘッドアップディスプレイ(HUD)などの他の装置にも適用することが可能である。
本発明の映像表示装置は、例えばHMDやHUDに利用可能である。
1 映像表示装置
1a 映像表示装置
1b 映像表示装置
2 支持手段
5 鼻当て(調整機構)
5R 鼻当て(調整機構)
5L 鼻当て(調整機構)
6 鼻当てロックユニット(調整機構)
11 光源
13 表示素子
14 接眼光学系
23 HOE(ホログラム光学素子)
61 指標
C 回旋中心
E 眼球
I 虹彩
1 光線
2 光線
3 光線
P 光学瞳

Claims (9)

  1. 映像を表示する表示素子と、
    上記表示素子からの映像光を光学瞳に導く接眼光学系とを備え、
    上記接眼光学系が、上記表示素子からの映像光を光学瞳方向に回折反射させる一方、外界光を透過させて光学瞳に導く体積位相型で反射型のホログラム光学素子を有し、
    光学瞳の位置に観察者の瞳を位置させることにより、上記映像と同時に外界を観察させる、上記映像の観察画角が15°以上の映像表示装置であって、
    上記表示素子の表示面の中心から射出された所定波長領域の光線のうち光学瞳中心を通る光線における回折効率最大の波長をλ0とし、上記表示素子の表示面の周辺部から射出された上記所定波長領域の光線のうち光学瞳中心を通る光線における回折効率最大の波長をλyとし、観察画角の半画角をθとしたとき、
    0.08<|((λy/λ0)−1)/sinθ|<0.2
    を満足することを特徴とする映像表示装置。
  2. 上記表示素子からの映像光は、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakを有しており、
    上記強度ピーク波長λpeakを含む、強度ピークの半値波長全幅をFWHMとしたとき、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakに対応した波長領域の全てにおいて、
    |λpeak−λ0|/FWHM<0.4
    を満足することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 500nm<λ0<600nmの波長領域において、
    |λpeak−λ0|/FWHM<0.2
    を満足することを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。
  4. 観察画角が20°以上であり、
    上記表示素子の表示面における半画角10°に対応する位置から射出された所定波長領域の光線のうち光学瞳中心を通る光線における回折効率最大の波長をλ10としたとき、少なくとも1つの強度ピーク波長λpeakに対応した波長領域の全てにおいて、
    |λ10−λ0|/FWHM<0.9
    を満足することを特徴とする請求項2または3に記載の映像表示装置。
  5. 500nm<λ0<600nmの波長領域において、
    |λ10−λ0|/FWHM<0.4
    を満足することを特徴とする請求項4に記載の映像表示装置。
  6. 上記表示素子を照明する光源をさらに備え、
    上記光源は、上記光学瞳と略共役に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の映像表示装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の映像表示装置と、
    上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを有していることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  8. 上記支持手段は、上記映像表示装置の接眼光学系と観察者の瞳との距離を調整する調整機構を備えていることを特徴とする請求項7に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  9. 上記映像表示装置の表示素子は、上記調整機構による距離調整時に、光学瞳の位置調整用の指標を表示することを特徴とする請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイ。
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