JP2010164121A - バルブ構造 - Google Patents

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【課題】車両における乗り心地を満足させるだけでなく緩衝器のストローク長と経済性を犠牲にすることがないバルブ構造を提供することである。
【解決手段】上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、ポート2が形成されるバルブディスク1と、バルブディスク1に積層されるとともに環状であって内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポート2を開閉するリーフバルブ10とを備え、バルブディスク1のリーフバルブ対向端部にポート2の出口端が連通される環状窓3と、環状窓3の内周および外周のそれぞれにリーフバルブ10が着座する環状のシート部4,5とを設けたバルブ構造において、バルブディスク1の内周側のシート部5より内周側に環状溝6を設け、当該環状溝6の外径が少なくともリーフバルブ10の撓みの支点となる径より大径であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に緩衝器に適するバルブ構造に関する。
従来、この種のバルブ構造にあっては、たとえば、車両用の緩衝器のピストン部等に具現化され、ピストン部に設けたポートの出口端に環状のリーフバルブを積層し、このリーフバルブでポートを開閉するものが知られている。
具体的には、ピストンは、そのリーフバルブ対向端部に、ポートの出口端に連通される環状窓と、環状窓の内外周のそれぞれにリーフバルブが着座する環状のシート部を備えており、リーフバルブは、ポート側からの圧力を受け、ポート側となる正面からの圧力と背面からの圧力の差が開弁圧に達すると、背面側に積層される間座の外縁を撓みの支点として撓んで外周のシート部から離座してポートを開放する(たとえば、特許文献1参照)。
なお、リーフバルブのポート側からの圧力の作用を受ける部分は、外周側のシート部から離座する前(開弁前)は、環状窓に対向する部分であり、離座後(開弁後)は、厳密には、撓みの支点から外側全部となる。しかしながら、リーフバルブが外周側を撓ませてできる内周側のシート部とリーフバルブとの間の隙間は僅かであり、この僅かな隙間には圧力が入り込みにくいため、リーフバルブの内周側のシート部に対向する部分は受圧面積にさほど寄与せず、実効受圧面積は、リーフバルブの開弁前後で然程の変化がない。
そして、リーフバルブの内周を固定支持し外周側を撓ませることによりポートをリーフバルブで開閉する上記バルブ構造では、緩衝器のピストン速度が低速領域にある場合には、減衰力が比較的大きく立ち上がる減衰特性(緩衝器がピストン速度に対して発生する減衰力の特性)を実現して車両における乗り心地を良好なものとするために、リーフバルブを開弁させずに外周側のシート部に打刻して設けたオリフィスのみを作動油に通過させるようにしているので、リーフバルブの撓み剛性はピストン速度が低速領域にある際に開弁しないように設定されている。そのため、リーフバルブが開弁するピストン速度が中高速領域にある際に、リーフバルブの撓み量が不足して、減衰力が大きくなりすぎ車両における乗り心地を損なう場合がある。
これを解消するため、図4に示すように、リーフバルブLの内周側を固定的に支持せずに、リーフバルブLの内周をピストンロッドRもしくはピストンPをピストンロッドRに固定する筒状のピストンナットNの外周に摺接させ、スプリングSでメインバルブMを介してリーフバルブLの背面を附勢した緩衝器のバルブ構造が提案されるに至っており、図示したところでは、緩衝器の伸側減衰バルブに具現化されている(たとえば、特許文献2参照)。
このバルブ構造を適用した緩衝器にあっては、図示するところではピストンPが上方へ移動する際のピストン速度が低速領域にあるときにはリーフバルブLが開弁せずに外周側のシート部に打刻したオリフィスのみで減衰力を発生するので、図5に示すように、内周が固定的に支持されるバルブ構造と略同様の減衰特性を発揮し、ピストン速度が中高速領域に達すると、ポートPoを通過する作動油の圧力がリーフバルブLに作用し、リーフバルブLが撓んで開弁するとともに、スプリングSの附勢力に抗してリーフバルブLがメインバルブMとともにピストンPから軸方向にリフトして後退するので、内周が固定的に支持されるバルブ構造に比較して流路面積が大きくなり、減衰力が過大となること抑制して、車両における乗り心地を向上することができる。
特開2003−42213号公報(図2) 特開平9−291961号公報(図1)
しかしながら、上述のような提案のバルブ構造およびこれを適用した緩衝器にあっては、車両における乗り心地を向上できる点で有用な技術ではあるが、メインバルブMとスプリングSとが必須であって、かつ、リーフバルブLのピストンPからのリフトを許容する必要があるため、バルブ構造を含んだピストン部全体の長さが長くなり、その長さ分だけ緩衝器の伸縮可能範囲であるストローク長を確保しづらくなり、また、部品点数および加工工数の増加によって製造コストが高くなり経済性の点で不利となる。
なお、上記バルブ構造をリザーバを備えた緩衝器のリザーバと圧力室との間に設けられるベースバルブに適用しても同様である。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、車両における乗り心地を満足させるだけでなく緩衝器のストローク長と経済性を犠牲にすることがないバルブ構造を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、ポートが形成されるバルブディスクと、バルブディスクに積層されるとともに環状であって内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポートを開閉するリーフバルブとを備え、バルブディスクのリーフバルブ対向端部にポートの出口端が連通される環状窓と、環状窓の内周および外周のそれぞれにリーフバルブが着座する環状のシート部とを設けたバルブ構造において、バルブディスクの内周側のシート部より内周側に環状溝を設け、当該環状溝の外径が少なくともリーフバルブの撓みの支点となる径より大径であることを特徴とする。
本発明のバルブ構造によれば、メインバルブやスプリングを用いず、リーフバルブをバルブディスクからリフトさせる構造を採用すること無しに、ピストン速度が低速領域における減衰係数を大きくしながら、ピストン速度が中高速領域における減衰特性の傾きを小さくすることが可能であるので、車両における乗り心地を向上することができるとともに、バルブ構造を含んだピストン部やベースバルブ部の軸方向長さが長くならず、緩衝器の伸縮可能範囲であるストローク長の確保が困難になることがない。
また、従来構造のバルブディスクに環状溝を追加するのみであるので加工工数が大幅に増加せず、バルブディスクを焼結によって整形する場合には、特段の加工を施すことなく製造可能であって、部品点数および加工工数の増加を招くこともないので、経済性が犠牲になることもない。
一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部における縦断面図である。 一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された緩衝器のピストンの斜視図である。 一実施の形態の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。 従来の緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の縦断面図である。 従来の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。
以下、本発明のバルブ構造および緩衝器を図に基づいて説明する。図1は、一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部における縦断面図である。図2は、一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された緩衝器のピストンの斜視図である。図3は、一実施の形態の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。
一実施の形態における緩衝器のバルブ構造は、図1に示すように、車両の車体と車軸との間に介装される緩衝器のピストン部の伸側減衰バルブとして具現化されており、基本的には、ポート2が形成されるバルブディスクたるピストン1と、ピストン1に積層されるとともに環状であって内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポート2を開閉するリーフバルブ10とを備えて構成されている。
他方、バルブ構造が具現化される緩衝器は、周知であるので詳細には図示して説明しないが、具体的にたとえば、シリンダ40と、シリンダ40の上端を封止するヘッド部材(図示せず)と、ヘッド部材(図示せず)を摺動自在に貫通するピストンロッド8と、ピストンロッド8の端部に設けた上記ピストン1と、シリンダ40内にピストン1で隔成される2つの圧力室たる上室41と下室42と、シリンダ40の下端を封止する封止部材(図示せず)と、シリンダ40から出没するピストンロッド8の体積分のシリンダ内容積変化を補償する図示しないリザーバあるいはエア室を備えて構成され、シリンダ40内には流体、具体的には作動油が充填されている。
そして、上記バルブ構造にあっては、シリンダ40に対してピストン1が図1中上方に移動するときに、上室41内の圧力が上昇して上室41から下室42へポート2を介して作動油が移動するときに、その作動油の移動にリーフバルブ10で抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめて、緩衝器に所定の減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能する。
以下、このバルブ構造について詳しく説明すると、図1および図2に示すように、バルブディスクたるピストン1は、環状に形成されてシリンダ40内を上室41と下室42とに区画しており、軸心部に緩衝器のピストンロッド8の先端8aが挿通される挿通孔1aと、上室41と下室42とを連通する複数のポート2と、リーフバルブ対向端部となる図1中下端に設けられて各ポート2の出口端となる図1中下端開口部に連通される環状凹部でなる環状窓3と、各ポート2が連なる環状窓3の外周側と内周側のそれぞれに形成される外周側シート部4および内周側シート部5と、内周側シート部5の内周側に形成される環状溝6とを備えて構成されている。
なお、このピストン1には、緩衝器が収縮するときに下室42から上室41へと向かう作動油の流れを許容する圧側ポート7が外周側シート部4より外周側に設けられている。
なお、この実施の形態では、外周側シート部4には、これを横断する凹部なる打刻オリフィス4aが設けられており、リーフバルブ10が外周側シート部4に着座した状態にあっても、打刻オリフィス4aによってポート2が下室42に連通されるようになっている。また、この打刻オリフィス4aに代えてリーフバルブ10の外周にオリフィスとして機能する切欠を設けておき、リーフバルブ10が外周側シート部4に着座した状態にあっても、当該切欠にてポート2と下室42とを連通するようにしてもよいし、これに限らず、別個に上室41と下室42とを連通するオリフィスを設けてもよい。
このピストン1の挿通孔1a内には上述のようにピストンロッド8の先端8aが挿通され、ピストンロッド8の先端8aはピストン1の図1中下方側に突出させてある。なお、ピストンロッド8の先端8aの外径は、先端8aより図1中上方側の外径より小径に設定され、上方側と先端8aの外径が異なって段部8bが形成されている。
そして、上記ピストン1の図1中上端には、圧側のリーフバルブ20、間座21およびバルブストッパ22が順に積層され、ピストン1のリーフバルブ対向端部たる図1中下端にはリーフバルブ10、サブリーフバルブ11および間座12が順に積層され、ピストン1を含めこれらの部材は、ピストンロッド8の先端8aに組み付けられ、ピストンロッド8の先端8aに設けた螺子部8cにピストンナット9を螺着することによって、ピストンロッド8の段部8bとピストンナット9とで挟持されてピストンロッド8に固定される。
リーフバルブ10は、環状の板であって、上述のようにピストンロッド8の先端8aに組み付けられると、内周が固定支持されて外周側が撓むようになっており、いわゆる外開きに設定されている。
そして、このリーフバルブ10の内周が、背面側となる図1中下方側に積層されるリーフバルブ10およびサブリーフバルブ11より外径が小径に設定される間座12によって支持されるので、リーフバルブ10は、上記間座12の外縁と略同径の円周を支点として撓むことになる。
また、上記したピストン1に形成される環状溝6の外径は、間座12の外径より大径に設定されており、リーフバルブ10の撓みの支点は、環状溝6の外径より内側に配置されるようになっている。
圧側のリーフバルブ20は、リーフバルブ10と同様に内周がピストンロッド8に固定されて外開きに設定されて圧側ポート7を開閉するようになっており、緩衝器が収縮するときに下室42から上室41へと向かう作動油の流れに抵抗を与えて緩衝器に所定の圧側の減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能する。なお、この圧側のリーフバルブ20は、ポート2の入り口を閉塞しないように透孔20aを備えている。
また、サブリーフバルブ11は、任意の枚数の環状の板で構成されており、リーフバルブ10の背面に積層することで、リーフバルブ10の見掛け上の撓み剛性を高めるとともに、環状の板の枚数の設定によって上記撓み剛性を調節することができるとともに、外径の設定によってバルブ構造を適用した緩衝器の減衰特性を微細に調節することができるようになっている。なお、緩衝器が要求される減衰特性をリーフバルブ10のみの撓み剛性によって実現できる場合には、サブリーフバルブ11は不要であるので省略することができる。
なお、ピストン1の環状溝6より内周側の端部は、外周側シート部4および内周側シート部5より低くなっており、これによって、リーフバルブ10が外周側シート部4および内周側シート部5に着座した状態でリーフバルブ10の外周側が撓んだ状態となり、リーフバルブ10に初期撓みを与えている。
この初期撓みの撓み量の設定によって、リーフバルブ10が外周側シート部4から離れてポート2を開放する時の開弁圧を調節することができ、この初期撓みの撓み量は、ピストン1の環状溝6より内周側の端部と外周側シート部4および内周側シート部5の高さの差によって設定できるようになっている。なお、外周側シート部4の高さを内周側シート部5の高さより高く設定しておくことで、着座時にポート2を確実に閉じることができる。
つづいて、一実施の形態におけるバルブ構造の作用について説明すると、上述したように、ピストン1がシリンダ40に対して図1中上方側に移動すると、上室41内の圧力が高まり、上室41内の作動油はポート2を通過して下室42内に移動しようとする。
そして、緩衝器の伸長する際のピストン速度が低速領域にある場合、上室41と下室42の差圧がリーフバルブ10の開弁圧に達せず、作動油は、打刻オリフィス4aを介して上室41から下室42へ移動し、当該打刻オリフィス4aにて作動油の流れに抵抗を与える。このときの緩衝器の減衰特性は、図3中実線で示すが如くとなり、この低速領域では、減衰係数は比較的大きいものとなる。
他方、ピストン1の速度が中高速領域に達して、上室41内の圧力と下室42内の圧力との差が大きくなり、リーフバルブ10が撓んで外周側シート部4から離座する。リーフバルブ10は、外周側の撓みによって内周側シート部5からも離座し、リーフバルブ10の撓みの支点が環状溝6の外径より内側であるので、環状溝6はポート2に連通される。ここで、環状溝6は、リーフバルブ10との間に圧力が充分に伝播することが可能な程度の隙間を形成しているので、リーフバルブ10が内周側シート部5から離座するとポート2を介して上室41の圧力が環状溝6内にも作用するようになっている。
すると、この実施の形態のバルブ構造にあっては、開弁前のリーフバルブ10の受圧面が環状窓3に対向する部分であるのに対して、開弁後では環状溝6内にも上室41内の圧力が作用するために、環状溝6の内径あるいは間座12の外径のうち大きい径を内側の限界としてその限界より外周全部を受圧面とすることができるので、開弁後ではリーフバルブ10の受圧面積が増大することになる。
それゆえ、開弁前に比較して開弁後では、ポート2を通じて作用する上室41の圧力によってリーフバルブ10を撓ませる力が増大するため、内周側シート部より内周側に環状溝を備えていないバルブ構造に比較して、開弁後では同じ圧力が作用してもリーフバルブ10の撓み量が大きくなり、リーフバルブ10と外周側シート部4との間の環状隙間が大きくなるため、緩衝器のピストン速度に対する発生減衰力は小さくなる。
すなわち、ピストン速度が中高速領域にあるときの減衰特性は、図3中実線で示すが如くとなり、ピストン速度の増加に対して比例はするものの低速領域より減衰係数は小さくなり、破線で示した内周が固定支持されるリーフバルブを備えた従来のバルブ構造の減衰特性に比較しても、減衰特性の傾きが小さくなる。
上述したところから明らかなように、本実施の形態のバルブ構造にあっては、メインバルブやスプリングを用いてリーフバルブをバルブディスクたるピストンからリフトさせずとも、ピストン速度が中高速領域にあるときの減衰特性の傾きを小さくすることが可能である。
したがって、本実施の形態のバルブ構造にあっては、ピストン速度が低速領域における減衰係数を大きくしながら、ピストン速度が中高速領域における減衰特性の傾きを従来の緩衝器のバルブ構造に比較して小さくすることが可能であるので、車両における乗り心地を向上することができ、メインバルブやスプリングを用いず、リーフバルブをバルブディスクからリフトさせる構造を採用せずに済むので、バルブ構造を含んだピストン部の軸方向長さが長くならず、緩衝器の伸縮可能範囲であるストローク長の確保が困難になることがない。
また、従来構造のバルブディスクに環状溝を追加するのみであるので加工工数が大幅に増加せず、バルブディスクを焼結によって整形する場合には、特段の加工を施すことなく製造可能であって、部品点数および加工工数の増加を招くこともないので、経済性が犠牲になることもない。
さらに、ピストン速度が中高速領域における減衰特性を可能な限り低くしたい場合には、開弁後のリーフバルブ10の受圧面積を最大とすればよいので、環状溝6の内径をリーフバルブ10の撓みの支点位置を決する間座12の外径以下に設定すればよい。つまり、環状溝6の内縁が、間座12の外縁をバルブディスクたるピストン1のリーフバルブ対向端部への投影した環状の投影線より内側に配置されればよく、そうすることで車両の乗り心地がより一層向上する。
なお、リーフバルブ10が開弁したのちに閉弁すると上室41の圧力が伝播する環状溝6も閉じられるため、環状溝6内に圧力が籠ってしまってリーフバルブ10の開弁圧が変化するといったことが考えられるが、環状溝6を下室42へ連通するととともに絞りやチョークといった流路抵抗を備えた通路を設けておき、閉弁後の環状溝6の圧抜きをすることで上記開弁圧の変化を解消することができる。この通路は、環状溝6と下室42とを連通すればよいので、任意の箇所に設けることができ、具体的には、ピストン1やピストンロッド5、リーフバルブ10、サブリーフバルブ11等といった部材に設ければよい。
また、本実施の形態においては、減衰特性の変化を説明するために、ピストン速度に低速、中速および高速でなる区分を設けているが、これらの区分の境の速度はそれぞれ任意に設定することができる。
以上でバルブ構造の一実施の形態についての説明を終えるが、本発明のバルブ構造が緩衝器のピストン部の圧側減衰バルブに具現化することも、また、緩衝器が体積補償のためのリザーバを備えている場合には、このリザーバと圧力室とを仕切るベースバルブ部に具現化することも可能であり、その場合、バルブディスクでリザーバと圧力室をと仕切ればよく、このようにしても緩衝器のストローク長と経済性を犠牲にすることなく車両における乗り心地を向上することができるという作用効果を失うこともない。また、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
本発明のバルブ構造は、緩衝器のバルブに利用することができる。
1 バルブディスクたるピストン
1a 挿通孔
2 ポート
3 環状窓
4 外周側シート部
4a 打刻オリフィス
5 内周側シート部
6 環状溝
7 圧側ポート
8 ピストンロッド
8a ピストンロッドの先端
8b 段部
8c 螺子部
9 ピストンナット
10 リーフバルブ
11 サブリーフバルブ
12,21 間座
20 圧側のリーフバルブ
20a 透孔
22 バルブストッパ
40 シリンダ
41 上室
42 下室

Claims (1)

  1. ポートが形成されるバルブディスクと、バルブディスクに積層されるとともに環状であって内周が固定支持され外周側の撓みが許容されてポートを開閉するリーフバルブとを備え、バルブディスクのリーフバルブ対向端部にポートの出口端が連通される環状窓と、環状窓の内周および外周のそれぞれにリーフバルブが着座する環状のシート部とを設けたバルブ構造において、バルブディスクの内周側のシート部より内周側に環状溝を設け、当該環状溝の外径が少なくともリーフバルブの撓みの支点となる径より大径であることを特徴とするバルブ構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108930751A (zh) * 2017-05-24 2018-12-04 株式会社万都 减振器的阀结构
CN109715974A (zh) * 2016-09-23 2019-05-03 Zf腓特烈斯哈芬股份公司 用于减振器的阻尼阀

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