JP2010158902A - コルゲートマシン、および段ボールの生産管理装置並びに生産管理方法 - Google Patents

コルゲートマシン、および段ボールの生産管理装置並びに生産管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スリッタスコアラなどのオーダ切替に伴う不良以外の生産不良が発生した場合でも、多数の連続するオーダ中の各オーダ通りの生産を確保できるコルゲートマシンを提供する。
【解決手段】生産工程計画PN8について、生産不良が計画開始位置P3に到達した場合、生産不良が割り当てられる予定の段ボールシートは、オーダ4の2枚目シートと特定される。生産不良の除去工程がオーダ4の2枚目シートの位置に追加され、生産工程計画PN8が生産工程計画PN80に変更される。特定されたシートの生産工程とそれ以降の順位のシートの生産工程とが除去工程の追加に伴い繰り下げられる。生産工程計画PN80の切替不良の除去工程が実行された後、オーダ4の2枚目シートの生産工程は生産不良の除去工程の後に繰り下げられ、新たな生産工程計画PN81が作業メモリ380に記憶される。
【選択図】図13

Description

本発明は、コルゲートマシンおよび段ボールの生産管理装置に関し、詳細には、多種類の連続するオーダに従って段ボールシートが生産される際に発生する生産不良に係わらず、各オーダ通りに生産を行うことが可能なコルゲートマシンおよび段ボールの生産管理装置に関するものである。
従来、段ボールシートの生産数量やサイズが異なるユーザのオーダに従って、連続する段ボールを生産し、その段ボールをオーダ通りのサイズに切断して段ボールシートを生産するコルゲートマシンが広く知られている。このコルゲートマシンにおいては、ユーザの異なるオーダに応じて、段ボールを搬送方向に切断するスリッタまたは段ボールに搬送方向の罫線を付けるスコアラが、搬送方向と直交する幅方向に移動され、これにより切断位置または罫線の位置が自動的に変更される。
近年、多種少量生産が必要となり、段ボールシートの生産数量が数枚単位の短いオーダが多くなった。このような短いオーダが連続する場合には、オーダが切り替えられる度に、スリッタまたはスコアラの切断位置などの加工位置が頻繁に変更される。このため、加工位置の変更に要するオーダ切替時間の間、段ボールに不良部分が生じ、短いオーダの切替が多くなる程、この不良部分は増加して生産効率を低下させる。この不良部分を極力少なくするためには、上記オーダ切替時間を短くすることが要求される。
出願人は、上記オーダ切替時間を短くするために、各スリッタおよび各スコアラがサーボモータにより幅方向に個別に移動され、その加工位置が最短経路で変更されるサーボ制御方法を提案した(特許文献1)。この提案により、各スリッタおよび各スコアラの加工位置の変更が高速化され、多種類の連続する短いオーダに対処することが可能になった。
また、多種類の連続する短いオーダに対処するために、複数のオーダ切替ポイントが並列的に追跡され、スリッタスコアラおよびカットオフ装置の動作制御が個別に実行されるコルゲートマシンが提案された(特許文献2)。具体的には、各オーダの内容が切り替わる位置を表す複数のオーダ切替ポイントが、段ボールの搬送方向において並列的にそれぞれ追跡され、各オーダ切替ポイントの現在位置がスリッタスコアラまたはカットオフ装置の動作位置に達したときに動作指令が発生される。これにより、複数のオーダ切替ポイント間の距離が短くても、スリッタスコアラおよびカットオフ装置は動作することが可能になる。
特開2004−243643号公報 特開2007−152691号公報
上記の両提案は、段ボールの搬送方向においてダブルフェーサの出口より下流に配置されたスリッタスコアラおよびカットオフ装置などのオーダ切替時間に伴って発生する不良部分を少なくするために、スリッタスコアラなどの動作制御を高速化することで、多種類の連続するオーダに対処するものである。しかし、上記の両提案は、ダブルフェーサの出口より上流において、紙替不良、貼合不良、テンション不良、熱異常などの原因による段ボールの生産不良が発生した場合に、この生産不良に対処して連続するオーダを確保することについては、何ら配慮されていない。すなわち、ダブルフェーサの出口より上流で発生した生産不良部分が、特定のオーダの生産に割り当てられた場合、このオーダ全体が不良となることがあり、当初の生産計画に従うオーダ通りの生産が不可能となる問題が残されていた。
そこで、本発明は、スリッタスコアラなどのオーダ切替時間に伴って発生する不良以外の生産不良が発生した場合でも、多種類の連続するオーダ中の各オーダ通りの生産を確保することが可能なコルゲートマシンおよびその生産管理装置を提供することを目的とする。
[第1の発明態様とその具体的態様]
上記の目的を達成するために、請求項1に係る第1の発明態様は、原紙から連続する段ボールを生産するために段ボールの搬送方向において最も下流側にダブルフェーサを有する生産エンドと、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンドとを備えるコルゲートマシンにおいて、前記連続する段ボールに対して、その搬送方向に切断または罫線の付与を行うスリッタスコアラと、その搬送方向と直交する幅方向に切断を行うカットオフ装置と、不良な段ボールシートを除去する除去装置とを含み、前記加工エンドに配置された加工装置ラインと、複数の連続するオーダに従い、各オーダ毎の段ボールシートのサイズおよび生産数量と各オーダを切り替えるための前記段ボール上の切替予定位置とを含む生産工程計画を作成する計画管理部と、前記生産工程計画に従う前記段ボール上の切替予定位置が予め決められた切替基準位置に達したときに、少なくとも前記スリッタスコアラにより切断または罫線の付与が行われる加工位置の制御を行う加工制御部と、前記生産エンドで発生した生産不良部分が前記切替基準位置に達するまでに、その生産不良部分の発生を検出する不良検出部と、前記不良検出部が生産不良部分の発生を検出したときに、前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、前記決定されたオーダについて前記除去装置により前記生産不良部分が除去される工程を前記生産工程計画に追加すると共に前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する生産計画変更部と、を備え、前記計画管理部は、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側であって前記ダブルフェーサの出口より下流側に予め決められた計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する。また、第1の発明態様は、前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記不良検出部により検出された生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する手段を備え、前記生産計画変更部が、前記不良検出部が生産不良部分の発生を検出したときに、前記作成された生産工程計画と前記発生された生産不良部分の現在位置を表す情報とに基づいて前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定する構成である。
第1の発明態様の加工装置ラインは、スリッタスコアラ、カットオフ装置および除去装置以外に、搬送方向においてスリッタスコアラの上流に配置された他の加工装置を含むものでも良い。また、スリッタスコアラは、1台に限定されず、複数台を切り替えて作動させる構成、または複数台を同時に作動させる構成でも良い。
第1の発明態様の計画管理部は、入力設定された多数のオーダの全てについて生産工程計画を一度に作成する構成以外に、カットオフ装置による各段ボールシートの切断が完了する毎に生産工程計画を順次作成していく構成でも良い。また、計画管理部は、加工制御部とは別個の制御ユニットにより構成される以外に、前記加工制御部の少なくとも一部の機能が組み込まれた制御ユニットにより構成されても良い。
第1の発明態様の切替基準位置は、スリッタスコアラの加工位置の位置決めに要する時間に関連して予め決められることに限定されず、スリッタスコアラの上流に他の加工装置が配置される場合には、その他の加工装置の動作遅れ時間に関連して予め決められても良い。
第1の発明態様の不良検出部は、生産不良部分が発生した位置に近接して配置されることに限定されず、生産不良部分が切替基準位置に達するまでに検出されるのであれば、生産不良部分の発生位置から離れた位置に配置されても良い。
第1の発明態様の生産計画変更部は、前記計画管理部とは別個の制御ユニットにより構成される以外に、前記計画管理部の少なくとも一部の機能が組み込まれた制御ユニットにより構成されても良い。
第1の発明態様は、切替基準位置に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記切替基準位置が、前記スリッタスコアラの加工位置の位置決めに要する時間に相当する距離だけ、前記スリッタスコアラの配置位置から前記搬送方向の上流側に位置するように予め決められている構成である。
請求項2に係る発明は、生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する構成の具体的態様であり、前記発生する手段は、前記連続する段ボールが搬送されるのに伴い、パルス信号を発生する搬送長検出部と、前記パルス信号を計数するカウンタと、を備え、前記カウンタの計数内容に従って、前記生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する構成である。請求項3に係る発明は、各オーダに従い生産される段ボールシートの合計長さ(オーダ長)に関して具体化した具体的態様である。この具体的態様は、前記計画管理部が、生産される段ボールシートの総数の合計長さが前記切替基準位置から前記カットオフ装置の配置位置までの距離より短いオーダが複数連続する場合に、その複数の連続するオーダについて前記生産工程計画を作成する構成である。
請求項4に係る発明は、切替基準位置より下流での搬送速度に関して具体化した具体的態様である。この具体的態様は、前記計画管理部が、連続する段ボールの搬送速度を制御するように構成され、前記搬送方向において前記切替基準位置より下流における段ボールの搬送速度が予め決められた一定の速度になるように制御する構成である。
請求項4の具体的態様は、切替基準位置より下流での搬送速度が各オーダに関係なく一定となるように制御されるものである。この点、第1の発明態様は、切替基準位置より下流での搬送速度が一定である構成には限定されず、切替基準位置より下流に存在する各オーダ毎に搬送速度が変えられる構成も含むものである。また、切替基準位置より下流での一定の搬送速度は、切替基準位置より下流に存在するオーダの全てが実行可能となる搬送速度であれば良い。好ましくは、前記一定の搬送速度は、切替基準位置より下流に存在するオーダの全てが実行可能となる搬送速度の中で最高速のものに設定されるのが良い。
第1の発明態様は、不良検出部の構成とその配置位置とに関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記不良検出部が、前記生産エンドにおける原紙の紙継不良を検出するための紙継不良検出器を含み、その紙継不良検出器が、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側の位置に配置されている構成である。
第1の発明態様は、生産エンドでの複数の検出器に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記不良検出部が、前記生産エンドにおいて段ボールを生産する複数の生産装置の配置位置に近接して配置された複数の検出器を含む構成である。
請求項5に係る発明は、生産工程計画が作成される範囲に関して具体化した具体的態様である。この具体的態様は、前記不良検出部が、前記生産エンドにおける原紙の紙継不良を検出するための紙継不良検出器を含み、その紙継不良検出器が、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側の位置に配置され、前記計画管理部が、前記搬送方向において前記紙継不良検出器の配置位置より上流側に予め決められた計画開始位置から前記カッタオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する構成である。
第1の発明態様は、計画開始位置に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記計画開始位置が、前記搬送方向において前記紙継不良検出器の配置位置に近接した上流側の位置であることを特徴とする。
第1の発明態様は、加工エンドにある不良の除去操作部に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記加工エンドにおいて存在する不良部分の除去を前記除去装置に指令するためにオペレータの操作が可能な第1の除去操作部を備え、前記計画管理部が、前記第1の除去操作部が操作されたときに不良部分を除去するように前記除去装置の動作を制御し、前記切替基準位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に、その2つの位置の間の距離より短いオーダが存在する場合に前記第1の除去操作部が操作されたとき、前記計画管理部が前記除去装置による不良部分の除去を禁止する構成である。また、第1の発明態様は、第1の除去操作部の配置位置に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記第1の除去操作部が、前記カットオフ装置の配置位置に近接して配置されている構成である。
第1の発明態様は、生産エンドにある不良の除去操作部に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記生産エンドにおいて存在する不良部分の除去を前記除去装置に指令するためにオペレータの操作が可能な第2の除去操作部を備え、前記計画管理部が、前記第2の除去操作部が操作されたときに、前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記第2の除去操作部の配置位置から不良部分の現在位置を追跡する追跡手段を有し、その追跡手段により追跡された不良部分の現在位置が除去装置の配置位置に到達した時に不良部分を除去するように前記除去装置の動作を制御する構成である。また、第1の発明態様は、第2の除去操作部の配置位置に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記第2の除去操作部が、前記生産エンドに配置されたダブルフェーサの入口に近接して配置されている構成である。
第1の発明態様は、第2の除去操作部と生産計画変更部との関係に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記第2の除去操作部が操作されたときに、前記生産計画変更部が、前記第2の除去操作部の操作により除去が指令された不良部分を前記生産不良部分として、前記複数の連続するオーダの中から前記指令された不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、前記決定されたオーダについて前記除去装置により前記指令された不良部分を除去する工程を前記生産工程計画に追加すると共に前記指令された不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記指令された不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する構成である。
請求項6に係る発明は、スタッカ装置に関して具体化した具体的態様である。この具体的態様は、前記加工装置ラインが、前記カットオフ装置により切断された段ボールシートを順次積載するスタッカ装置を含み、前記計画管理部が、複数の連続するオーダの中で、生産される段ボールシートのサイズが大きいオーダから先に実行されるように生産工程計画を作成し、前記スタッカ装置が、サイズの大きい段ボールシートを下にして、サイズの小さな段ボールシートを順次積載する構成である。
[第2の発明態様とその具体的態様]
上記の目的を達成するために、請求項7に係る第2の発明態様は、原紙から連続する段ボールを生産するために段ボールの搬送方向において最も下流側にダブルフェーサを有する生産エンドと、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンドとを備え、前記連続する段ボールに対して、その搬送方向に切断または罫線の付与を行うスリッタスコアラと、その搬送方向と直交する幅方向に切断を行うカットオフ装置と、不良な段ボールシートを除去する除去装置とが前記加工エンドに配置されたコルゲートマシンの生産管理装置であって、複数の連続するオーダに従い、各オーダ毎の段ボールシートのサイズおよび生産数量と各オーダを切り替えるための前記段ボール上の切替予定位置とを含む生産工程計画を作成する計画管理部と、前記生産工程計画に従う前記段ボール上の切替予定位置が予め決められた切替基準位置に達したときに、少なくとも前記スリッタスコアラにより切断または罫線の付与を行う加工位置の制御を行う加工制御部と、前記生産エンドで発生した生産不良部分が前記切替基準位置に達するまでに、その生産不良部分の発生を検出する不良検出部と、前記不良検出部が生産不良部分の発生を検出したときに、前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、前記決定されたオーダについて前記除去装置により前記生産不良部分を除去する工程を前記生産工程計画に追加すると共に前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する生産計画変更部と、を備え、前記計画管理部は、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側であって前記ダブルフェーサの出口より下流側に予め決められた計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する。また、第2の発明態様は、前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記不良検出部により検出された生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する手段を備え、前記生産計画変更部が、前記不良検出部が生産不良部分の発生を検出したときに、前記作成された生産工程計画と前記発生された生産不良部分の現在位置を表す情報とに基づいて前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定する構成である。
第2の発明態様は、第1の発明態様と共通する構成について、第1の発明態様と同様に、種々の態様で実施される。たとえば、第2の発明態様の計画管理部と加工制御部と生産
計画変更部とは、単一の制御ユニットにより構成されるも、別個の制御ユニットにより構成されても良い。
請求項8に係る発明は、切替基準位置より下流での搬送速度に関して具体化した具体的態様である。この具体的態様は、前記計画管理部が、連続する段ボールの搬送速度を制御するように構成され、前記搬送方向において前記切替基準位置より下流における段ボールの搬送速度が予め決められた一定の速度になるように制御する構成である。
請求項8の具体的態様は、切替基準位置より下流での搬送速度が各オーダに関係なく一定となるように制御されるものである。この点、第2の発明態様は、切替基準位置より下流での搬送速度が一定である構成には限定されず、切替基準位置より下流に存在する各オーダ毎に搬送速度を変える構成も含むものである。
第2の発明態様は、加工エンドにある不良の除去操作部に関して具体化した具体的態様に適用される。前記加工エンドにおいて存在する不良部分の除去を前記除去装置に指令するためにオペレータの操作が可能な第1の除去操作部を備え、前記計画管理部が、前記第1の除去操作部が操作されたときに不良部分を除去するように前記除去装置の動作を制御し、前記切替基準位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に、その2つの位置の間の距離より短いオーダが存在する場合に前記第1の除去操作部が操作されたとき、前記計画管理部が前記除去装置による不良部分の除去を禁止する構成である。
第2の発明態様は、生産エンドにある不良の除去操作部に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記生産エンドにおいて存在する不良部分の除去を前記除去装置に指令するためにオペレータの操作が可能な第2の除去操作部を備え、前記計画管理部が、前記第2の除去操作部が操作されたときに、前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記第2の除去操作部の配置位置から不良部分の現在位置を追跡する追跡手段を有し、その追跡手段により追跡された不良部分の現在位置が除去装置の配置位置に到達した時に不良部分を除去するように前記除去装置の動作を制御する構成である。
第2の発明態様は、第2の除去操作部と生産計画変更部との関係に関して具体化した具体的態様に適用される。この具体的態様は、前記第2の除去操作部が操作されたときに、前記生産計画変更部が、前記第2の除去操作部の操作により除去が指令された不良部分を前記生産不良部分として、前記複数の連続するオーダの中から前記指令された不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、前記決定されたオーダについて前記除去装置により前記指令された不良部分を除去する工程を前記生産工程計画に追加すると共に前記指令された不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記指令された不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する構成である。
[第3の発明態様]
上記の目的を達成するために、請求項9に係る第3の発明態様は、原紙から連続する段ボールを生産するために段ボールの搬送方向において最も下流側にダブルフェーサを有する生産エンドと、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンドとを備え、前記連続する段ボールに対して、その搬送方向に切断または罫線の付与を行うスリッタスコアラと、その搬送方向と直交する幅方向に切断を行うカットオフ装置と、不良な段ボールシートを除去する除去装置とが前記加工エンドに配置されたコルゲートマシンの生産管理方法であって、複数の連続するオーダに従い、各オーダ毎の段ボールシートのサイズおよび生産数量と各オーダを切り替えるための前記段ボール上の切替予定位置とを含む生産工程計画を作成する計画作成ステップと、前記生産工程計画に従う前記段ボール上の切替予定位置が予め決められた切替基準位置に達したときに、少なくとも前記スリッタスコアラにより切断または罫線の付与を行う加工位置の制御を行う位置決めステップと、前記生産エンドで発生した生産不良部分が、前記切替基準位置に達するまでに、その生産不良部分の発生を検出する検出ステップと、前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記検出ステップにより検出された生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する情報発生ステップと、前記検出ステップにより生産不良部分の発生が検出されたときに、前記作成された生産工程計画と前記発生された生産不良部分の現在位置を表す情報とに基づいて前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定する決定ステップと、前記決定ステップにより決定されたオーダについて、前記除去装置により前記生産不良部分を除去する工程を前記生産工程計画に追加すると共に、前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する変更ステップと、を備え、前記計画作成ステップは、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側であって前記ダブルフェーサの出口より下流側に予め決められた計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する
上記の目的を達成するために、具体化された実施の態様は、原紙から連続する段ボールを生産する生産エンドと、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンドとを備え、前記連続する段ボールに対して、その搬送方向に切断または罫線の付与を行うスリッタスコアラと、その搬送方向と直交する幅方向に切断を行うカットオフ装置と、不良な段ボールシートを除去する除去装置とが前記加工エンドに配置されたコルゲートマシンの生産管理装置に使用されるコンピュータに、複数の連続するオーダに従い、各オーダ毎の段ボールシートのサイズおよび生産数量と各オーダを切り替えるための前記段ボール上の切替予定位置とを含む生産工程計画を作成する計画作成ステップと、前記生産工程計画に従う前記段ボール上の切替予定位置が予め決められた切替基準位置に達したときに、少なくとも前記スリッタスコアラにより切断または罫線の付与を行う加工位置の制御を行う位置決めステップと、前記生産エンドで発生した生産不良部分が、前記切替基準位置に達するまでに、その生産不良部分の発生を検出する検出ステップと、前記検出ステップにより生産不良部分の発生が検出されたときに、前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定する決定ステップと、前記決定ステップにより決定されたオーダについて、前記除去装置により前記生産不良部分を除去する工程を前記生産工程計画に追加すると共に、前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する変更ステップと、を実現させる。
第3の発明態様は、第1の発明態様と共通する構成については、第1の発明態様と同様に、種々の態様で実施される。
[第1〜3の発明態様の効果]
第1〜第3の発明態様は、生産不良部分の発生が検出されたときに、複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、その決定されたオーダについて、除去装置により前記生産不良部分を除去する工程を生産工程計画に追加すると共に、前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの切替予定位置を前記生産工程計画において変更する構成である。この構成により、切替基準位置より上流で発生した生産不良部分に応じて当初の生産工程計画が自動的に変更されることから、当初計画された連続するオーダが不良発生により不完
全なものとなることはなく、各オーダ通りの段ボールシートの生産が確実に確保される。
[具体的態様の効果]
請求項2の具体的態様は、生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する構成を備える。この構成により、生産計画変更部が、生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを正確に決定することができる。
請求項3の具体的態様は、前記計画管理部が、生産される段ボールシートの総数の合計長さが前記切替基準位置から前記カットオフ装置の配置位置までの距離より短いオーダが複数連続する場合に、その複数の連続するオーダについて前記生産工程計画を作成する構成である。複数の連続する短いオーダについて生産工程計画を作成する上記具体的態様の構成が生産計画変更部と組み合わされることにより、生産不良部分が発生した場合でも、短いオーダ通りの生産が確保される。
請求項4または請求項8の具体的態様は、搬送方向において前記切替基準位置より下流における段ボールの搬送速度が予め決められた一定の速度になるように制御する構成である。この構成により、複数の異なるオーダが連続する場合でも、一定の搬送速度に基づいて生産工程計画が簡易な処理により作成され、生産工程計画を作成する計画管理部の処理負担が低減される。
第1の発明態様の具体的態様は、前記不良検出部が、前記生産エンドにおける原紙の紙継不良を検出するための紙継不良検出器を含み、その紙継不良検出器が、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側の位置に配置されている構成である。この構成により、切替基準位置より上流側の位置で紙継不良部分の長さなど最新の不良状況が検出され、この最新の不良状況を反映した生産工程計画が作成されることが可能となる。また、第1の発明態様の具体的態様は、前記不良検出部が、前記生産エンドにおいて段ボールを生産する複数の生産装置の配置位置に近接して配置された複数の検出器を含む構成であることから、生産エンドの異なる箇所で発生した複数の生産不良部分に対処した生産工程計画が作成されることが可能となる。
請求項5の具体的態様は、前記計画管理部が、前記搬送方向において前記紙継不良検出器の配置位置より上流側に予め決められた計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する構成である。また、第1の発明態様の具体的態様は、前記計画開始位置が、前記搬送方向において前記紙継不良検出器の配置位置に近接した上流側の位置である構成である。これらの構成により、複数のオーダの全てについて一度に生産工程計画が作成される場合と比べ、必要最低限のオーダについてのみ生産工程計画が作成され、その後に当初の生産工程計画を変更する必要が生じた場合にも、その変更処理は限られた小さな範囲で済ませることができ、計画管理部の処理負担が低減される。
第1または第2の発明態様の具体的態様は、前記加工エンドにおいて存在する不良部分の除去を前記除去装置に指令するためにオペレータの操作が可能な第1の除去操作部を備え、前記制御部が、前記第1の除去操作部が操作されたときに不良部分を除去するように前記除去装置の動作を制御し、前記切替基準位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に、その2つの位置の間の距離より短いオーダが存在する場合に前記第1の除去操作部が操作されたとき、前記計画管理部が前記除去装置による不良部分の除去を禁止する構成である。加工エンドにおいてオペレータが目視により不良部分を発見して第1の除去操作部を操作した場合、その第1の除去操作部の操作時点で、次のオーダに従うスリッタスコアラの加工位置の位置決め動作が開始されており、生産工程の変更が不可能であるので、上記具体的態様により、第1の除去操作部の操作に従う除去動作が禁止される。この禁止制御により、短いオーダの処理自体がシート除去動作により消滅することが防止され、加工エンドの各装置による生産動作がオーダの生産と同期ずれを起こすことが回避される。
第1の発明態様の具体的態様は、前記第1の除去操作部が、前記カットオフ装置の配置位置に近接して配置されている構成であることから、オペレータはカットオフ装置直前の不良部分の有無を目視にて確認しながら第1の除去操作部を迅速に操作することが可能となる。
第1または第2の発明態様の具体的態様は、前記生産エンドにおいて存在する不良部分の除去を前記除去装置に指令するためにオペレータの操作が可能な第2の除去操作部を備え、前記計画管理部が、前記第2の除去操作部が操作されたときに、前記第2の除去操作部の配置位置から不良部分の現在位置を追跡する追跡手段を有し、その追跡手段により追跡された不良部分の現在位置が除去装置の配置位置に到達した時に不良部分を除去するように前記除去装置の動作を制御する構成である。生産エンドにおいてオペレータが目視により不良部分を発見して第2の除去操作部を操作した場合でも、その発見された不良部分に応じて生産工程計画が変更されることが可能であるため、上記具体的態様により、第2の除去操作部の操作に従って前記発見された不良部分が確実に除去されることが可能となる。
第1の発明態様の具体的態様は、前記第2の除去操作部が、前記生産エンドに配置されたダブルフェーサの入口に近接して配置されている構成であることから、オペレータはダブルフェーサの入口直前の不良部分の有無を目視にて確認しながら第2の除去操作部を迅速に操作することが可能となる。
第1または第2の発明態様の具体的態様は、前記第2の除去操作部が操作されたときに、前記生産計画変更部が、前記第2の除去操作部の操作により除去が指令された不良部分を前記生産不良部分として、前記複数の連続するオーダの中から前記指令された不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、前記決定されたオーダについて前記除去装置により前記指令された不良部分を除去する工程を前記生産工程計画に追加すると共に前記指令された不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記指令された不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する構成である。生産エンドにおいてオペレータが目視により不良部分を発見して第2の除去操作部を操作したとき、その発見された不良部分に応じて生産工程計画が変更されることが可能であるため、上記具体的態様により、前記発見された不良部分を生産不良部分として、生産計画変更部が生産工程計画を変更することができ、第2の除去操作部の操作に従う除去指令に迅速に対処することができる。
請求項6の具体的態様は、前記加工装置ラインが、前記カットオフ装置により切断された段ボールシートを順次積載するスタッカ装置を含み、前記計画管理部が、複数の連続するオーダの中で、生産される段ボールシートのサイズが大きいオーダから先に実行されるように生産工程計画を作成し、前記スタッカ装置が、サイズの大きい段ボールシートを下にして、サイズの小さな段ボールシートを順次積載する構成である。この構成により、スタッカ装置に積載された段ボールシートを各オーダ毎にスタッカ装置から移動させる作業が不要となり、多種類の連続するオーダに従って生産された段ボールシートが連続してスタッカ装置に積載されることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るコルゲートマシンの全体概略構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るコルゲートマシンの生産エンドの概略構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るコルゲートマシンの加工エンドの概略構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るコルゲートマシンの電気的構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の主制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の運転指令計画を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態に下位管理装置の生産工程計画の進行を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の生産工程計画変更ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の生産不良処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の紙継不良処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の生産側除去操作処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の加工側除去操作処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の生産不良処理を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態に係る下位管理装置の紙継不良処理を説明するための説明図である。
[実施形態]
本発明を両面段ボールシート生産用のコルゲートマシンに適用した一実施形態について、添付図面を参照して以下に説明する。なお、便宜上、本実施形態のコルゲートマシンは、段(フルート)の種類が1種類である段ボールシートを生産する構成であるが、段の種類が2種類以上の段ボールシートを選択的に生産することができる構成であっても良い。
《機械的構成》
図1は、本実施形態のコルゲートマシン1の外観全体を示す。コルゲートマシン1は、原紙から連続する段ボールを生産する生産エンド3と、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンド5とからなる。生産エンド3は、多数の生産装置のラインから構成され、たとえば、本実施形態では、ミルロールスタンド110と、シングルフェーサ120と、ブリッジ部130と、グルーマシン140と、ダブルフェーサ150とから構成されている。ミルロールスタンド110などの生産装置は、本発明の生産装置の一例である。加工エンド5は、多数の加工装置のラインから構成され、たとえば、本実施形態では、スリッタスコアラ160と、カットオフ装置170と、除去装置180と、スタッカ装置190とから構成されている。スリッタスコアラ160、カットオフ装置170、除去装置180およびスタッカ装置190は、本発明のスリッタスコアラ、カットオフ装置、除去装置およびスタッカ装置の一例である。
〈生産エンドの構成〉
図2は、生産エンド3の詳細な構成を示す。ミルロールスタンド110(110a〜110c)は、前後方向両側にそれぞれ原紙がロール状に巻かれた紙ロール11(11a〜11c)が装着されるように構成されている。ミルロールスタンド110の上部には、紙継ぎを行なうスプライサ13が備えられている。一方の紙ロール11から給紙されている場合に、他方の紙ロール11が装着され、紙継ぎ準備がなされる。一方の紙ロール11の原紙が残り少なくなると、スプライサ13によって他方の紙ロール11の原紙に紙継ぎされる。そして、他方の紙ロール11から原紙が供給されている間に一方の紙ロール11が装着され紙継ぎ準備がなされる。このようにして、原紙は順次紙継ぎされミルロールスタンド110から下流側へ向けて連続的に繰り出されることになる。紙ロール11の原紙が紙継ぎされる場合には、オペレータが、スプライサ13のスプライスヘッド部において、紙継ぎ部分に薄膜のアルミニウムのテープを貼り付ける作業を行う。
各原紙は、用途に応じて裏ライナ、中芯および表ライナとよばれている。ミルロールスタンド110は、供給する紙の用途に応じて裏ライナ用ミルロールスタンド110a、中芯用ミルロールスタンド110bおよび表ライナ用ミルロールスタンド110cから構成されている。裏ライナ用ミルロールスタンド110aは、シングルフェーサ120に対して、裏ライナ15が巻かれた裏ライナロール11aから裏ライナ15を供給するものである。中芯用ミルロールスタンド110bは、シングルフェーサ120に対して、段繰り加工される中芯17が巻かれた中芯ロール11bから中芯17を供給するものである。表ライナ用ミルロールスタンド110cは、ダブルフェーサ150に対して、表ライナ19が巻かれた表ライナロール11cから表ライナ19を供給するものである。
シングルフェーサ120は、上段ロール21と、下段ロール23と、糊付装置25とから構成されている。上段ロール21および下段ロール23の周面には、軸線方向に延在する凹部と凸部とが交互に形成されている。上段ロール21および下段ロール23は、それぞれの凹部と凸部とが相互に噛合うように設置され、両者の噛合い部で中芯用ミルロールスタンド110bから両者の間に供給される中芯17を段繰りして波状に加工するように構成されている。
糊付装置25は、上段ロール21の周面における上段ロール21と下段ロール23との噛合い部の回転方向下流側に設置され、中芯17の頂部に糊を付ける機能を有している。裏ライナ用ミルロールスタンド110aから供給される裏ライナ15は、上段ロール21の周面に沿って運ばれ波加工された中芯17と貼り合わされ、これにより片面段ボール27が形成される。片面段ボール27は、裏ライナ13の片面に幅方向に延在する段山が搬送方向に並設された形状をしている。
シングルフェーサ120の搬送方向下流側の斜め上方には、テイクアップコンベア29が設置されている。テイクアップコンベア29は、一対の無端ベルトで構成され、シングルフェーサ120において形成された片面段ボール27を挟持してブリッジ部130に搬送する機能を有している。ブリッジ部130は、シングルフェーサ120とダブルフェーサ150以降の加工装置との速度差を吸収するために片面段ボール27を一時的に滞留させるものである。ブリッジ部130は、ダブルフェーサ150により引っ張られる片面段ボール27の搬送にブレーキをかけるためにブレーキスタンド31を備えている。2段ヒータ33が、ブレーキスタンド31の下流に配設され、片面段ボール27および表ライナ19をそれぞれ加熱するように構成されている。2段ヒータ33は、片面段ボール27と表ライナ19とがグルーマシン140およびダブルフェーサ150により接着される前に接着のために必要な熱量を紙に与える働きをするものである。
グルーマシン140は、ブリッジ部130とダフルフェーサ150との間に配設されており、片面段ボール29の段山の頂部に糊を付ける糊付装置35を備えている。グルーマシン140は、糊付けされた片面段ボール27および表ライナ19をダブルフェーサ150の入口に供給するように構成されている。
ダブルフェーサ150は、片面段ボール27と表ライナ19とを貼り合わせて両面段ボール37を形成するものである。ダブルフェーサ150は、熱板39と、ウェイトロール41と、上部ベルト43と、下部ベルト45とから構成されている。熱板39は、金属製の中空の箱であり、内部の加熱蒸気によって上面は高温に維持されている。熱板39は、両面段ボール37の搬送方向に複数並設され、それらの上面が両面段ボール37の下面を案内するとともに加熱するように構成されている。
ウェイトロール41は、熱板39の上方に軸線が搬送方向に直交するように設置されている。ウェイトロール41は、両面段ボール37の搬送方向に複数並設され、両面ダンボール37を上側から熱板39に向けて押圧するものである。上部ベルト43および下部ベルト45は、両面段ボール37を上下から挟持して搬送するものである。上部ベルト43および下部ベルト45は、両面段ボール37を一定の速度で搬送するために駆動モータ47により駆動される。ダブルフェーサ150は、本発明のダブルフェーサの一例である。
〈加工エンドの構成〉
図3は、加工エンド5の詳細な構成を示す。スリッタスコアラ160は、幅広の両面段ボール37を搬送方向に切断するために搬送方向と直交する幅方向に配列された多数のスリッタと、搬送方向に延在する罫線を加工するために幅方向に配列された多数のスコアラとを備えている。各オーダに従う所定幅に両面段ボール37を切断するために多数のスリッタの中の複数のスリッタが選択的に作動され、幅方向において位置決め制御されるように構成されている。また、各オーダに従う幅方向の間隔で罫線を加工するために多数のスコアラの中の複数のスコアラが選択的に作動され、幅方向において位置決め制御されるように構成されている。また、各スコアラは、各オーダ通りの深さの罫線を加工するために上下方向においても位置決め制御されるように構成されている。
スリッタスコアラ160の各スコアラは、両面段ボール37を挟んで対向配置される上罫線ロール49と下罫線ロール51との組からなる。上罫線ロール49および下罫線ロール51は、それぞれ幅方向および上下方向に移動可能に構成されている。上罫線ロール49の円周面には、周方向に連続した凸部が形成されている。下罫線ロール51の円周面には、周方向に連続した凹部が形成されている。
スリッタスコアラ160の各スリッタは、上罫線ロール49および下罫線ロール51の下流側に、両面段ボール37を挟んで対向配置される上スリッタナイフ53と下スリッタナイフ55との組からなる。上スリッタナイフ53および下スリッタナイフ55は、それぞれ幅方向および上下方向に移動可能に構成されている。上スリッタナイフ53および下スリッタナイフ55は、それぞれ円板状で、外周部が鋭利な刃物であり、高速で回転させられるように構成されている。
カットオフ装置170は、スリッタスコアラ160によって搬送方向に切断された両面段ボール37を幅方向に切断し、板状の段ボールシート57を形成するものである。カットオフ装置170は、各オーダに従う所定長に両面段ボール37を切断するために回転が制御される上ナイフシリンダ59と下ナイフシリンダ61とを備えている。上ナイフシリンダ59および下ナイフシリンダ61は、両面段ボール37を挟んで対向配置され、相互に反対方向に回転されるように構成されている。上ナイフシリンダ59の周面には幅方向に延設されたナイフが備えられ、下ナイフシリンダ61の周面には幅方向に延設されたナイフが備えられている。上ナイフシリンダ59および下ナイフシリンダ61が回転して両
ナイフが噛合うことにより両面段ボール37は幅方向に切断されるように構成されている。
カットオフ装置170の下流側には、搬送路切換部材63を備えた除去装置180が設けられている。搬送路切換部材63は、下流側を支点として上下方向に揺動し、上動時に段ボールシート57の搬送経路に突出し、たとえば、不良段ボールシートを下方に案内するように構成されている。搬送路切換部材63の下方には、不良段ボールシートを収納する収納箱65が設置されている。搬送路切換部材63および収納箱65からなる除去装置180は、本発明の除去装置の一例である。
スタッカ装置190は、搬送コンベア67により搬送される段ボールシート57を積み上げ、製品として機外に排出するものである。スタッカ装置190は、各オーダに従うサイズの段ボールシートを積載するために最適なパレットを自動的に選択するように構成されている。また、スタッカ装置190は、積載される段ボールシートの積載位置を規制するフロントストッパを、各オーダに従う段ボールシートのサイズに応じて自動的に位置決めするように構成されている。
〈各種の生産不良検出器の構成〉
本実施形態では、生産エンドの各生産装置において発生した生産不良を検出するために、多数の生産不良検出器が配置されている。本実施形態では、生産不良として、テンション異常、段形成異常、熱異常、および紙継不良が検出される。なお、これらの生産不良以外の生産不良が検出されても良い。
(テンション異常検出器の構成)
裏ライナ用ミルロールスタンド110a、中芯用ミルロールスタンド110bおよび表ライナ用ミルロールスタンド110cからそれぞれ繰り出される裏ライナ15、中芯17および表ライナ19が、所定のテンションにない場合、生産される段ボールに反りなどの異常が発生する。このため、裏ライナ15、中芯17および表ライナ19のテンション異常を検出するために、図2に示すテンション異常検出器DTT1、DTT2およびDTT3が、裏ライナ用ミルロールスタンド110a、中芯用ミルロールスタンド110bおよび表ライナ用ミルロールスタンド110cに近接してそれぞれ配設されている。
テンション異常検出器DTT1は、裏ライナ15のテンション異常を検出するために、裏ライナロール11aの回転を制動するブレーキ力が所定値であるか否かを検出する。ブレーキ力が所定値でなければ、そのテンション異常が発生している間、検出器DTT1は異常検出信号を発生するように構成されている。同様に、テンション異常検出器DTT2は、中芯17のテンション異常を検出するために、中芯ロール11bの回転を制動するブレーキ力が所定値であるか否かを検出する。また、テンション異常検出器DTT3は、表ライナ19のテンション異常を検出するために、表ライナロール11cの回転を制動するブレーキ力が所定値であるか否かを検出する。ブレーキ力が所定値でなければ、そのテンション異常が発生している間、検出器DTT2、DTT3は異常検出信号を発生するように構成されている。
(段形成異常検出器の構成)
裏ライナ15は、波加工された中芯17と貼り合わされて片面段ボール27を形成する。この片面段ボール27は、裏ライナ13の片面に幅方向に延在する段山が搬送方向に並設された形状をしている。この段山の数は、段ボールの強度を保障するために、一定の長さ当たり所定数であることが必要である。このため、段山の異常形成を検出するために、図2に示す段形成異常検出器DTFが、ブレーキスタンド31の出口に近接して配設されている。
段形成異常検出器DTFは、片面段ボール27の片面に形成された段山の一定長さ当たりの数を測定し、その段山の数が所定数であるか否かを検出する。段山の数が所定数でなければ、その段形成異常が発生している間、検出器DTFは異常検出信号を発生するように構成されている。
(温度異常検出器の構成)
2段ヒータ33は、片面段ボール27および表ライナ19を加熱する。この加熱温度が所定温度より低いと、片面段ボール27および表ライナ19の接着不良が起こることがある。このため、2段ヒータ33を通過する片面段ボール27および表ライナ19の異常温度を検出するために、図2に示す温度異常検出器DTHが、2段ヒータ33に近接して配設されている。
温度異常検出器DTHは、2段ヒータ33を通過する片面段ボール27および表ライナ19の温度を測定し、所定温度以下であるか否かを検出する。所定温度以下であれば、その温度異常が発生している間、検出器DTHは異常検出信号を発生するように構成されている。
(紙継不良検出器の構成)
紙ロール11の原紙が紙継ぎされる場合には、薄膜のアルミニウムのテープが紙継部分に貼り付けられる。この紙継部分においては、段ボールの強度が弱いことから、段ボールシートが紙継部分を含んで生産されることを避ける必要がある。このため、紙継部分を検出するために、図2に示す紙継不良検出器DTPが、ダブルフェーサ150の出口に近接して配置されている。紙継不良検出器はダブルフェーサ150の入口側に配置されることも可能であるが、この場合には、片面段ボール27の紙継部分と表ライナ19の紙継部分とを検出するために2個の検出器が必要となる。これに対して、両面段ボール37の紙継部分を検出するために紙継不良検出器DTPがダブルフェーサ150の出口側に配置されていることから、紙継部分を検出する検出器は1個で済む。
紙継不良検出器DTPは、金属センサにより構成されている。両面段ボール37の中でアルミニウムのテープが貼り付けられた紙継部分に生ずる渦電流を感知して、紙継不良が存在するか否か検出する。渦電流が感知されれば、その紙継不良が存在する間、検出器DTPは異常検出信号を発生するように構成されている。
テンション異常検出器DTT1〜DTT3、段形成異常検出器DTF、温度異常検出器DTHおよび紙継不良検出器DTPは、本発明の不良検出部の一例である。紙継不良検出器DTPは、本発明の紙継不良検出器の一例である。また、これらの検出器の検出機能は、本発明の検出ステップの一例である。
〈段ボールの搬送長検出装置の構成〉
本実施形態では、シングルフェーサ120から繰り出されブリッジ部130において滞留する段ボールの長さを測定するために、第1の搬送長検出装置DL1が備えられている。また、紙継不良検出器DTPの配置位置からカットオフ装置170の配置位置までの間で段ボールの位置を追跡するために、第2の搬送長検出装置DL2が備えられている。
(第1の搬送長検出装置の構成)
第1の搬送長検出装置DL1は、スプライサ13から送り出される裏ライナ15の搬送長を測定する搬送長測定器DLSと、裏ライナ15と接着される中芯17の接着面と反対側の非接着面上の測定開始位置に検出用マークを付与するためのマーク付与装置DLPと、測定開始位置に付与された検出用マークを検出し、到達検出信号を発生する到達検出器DLEとから構成されている。
図2に示すように、搬送長測定器DLSは、裏ライナ15を送り出すスプライサ13の出口近傍に配設されている。マーク付与装置DLPは、中芯17を送り出すスプライサ13の出口近傍に配設されている。到達検出器DLEは、2段ヒータ33の出口近傍に配設されている。搬送長測定器DLSにより測定が開始される裏ライナ15上の測定開始位置が、マーク付与装置DLPにより中芯17の非接着面に付与される検出用マークの付与位置とシングルフェーサ120内において合致するように、搬送長測定器DLSおよびマーク付与装置DLPの各配置位置が予め決められている。搬送長測定器DLSは、マーク付与装置DLPにより中芯17に検出用マークを付与した時点を基準として搬送長の測定を開始し、到達検出信号が発生するまでの間に測定した搬送長により、ブリッジ部130に滞留する片面段ボール27の長さを得る。第1の搬送長検出装置DL1は、定期的に搬送長の測定動作を行い、滞留する片面段ボール27の長さを監視する。
(第2の搬送長検出装置の構成)
カットオフ装置170の配置位置を基準にして段ボールの現在位置を追跡するために、図2に示すように、第2の搬送長検出装置DL2は、ダブルフェーサ150の上部ベルト43および下部ベルト45を駆動する駆動モータ47に連結され、駆動モータ47の回転に伴い連続するパルス信号を発生するように構成されている。
〈不良除去スイッチの構成〉
本実施形態のコルゲートマシン1の生産エンド3において、オペレータが目視により段ボールの不良を発見したときに、その不良部分を除去するために操作可能な生産側の不良除去スイッチSSWが、図2に示すように、ダブルフェーサ150の入口近傍に配設されている。この不良除去スイッチSSWが操作されている時間に応じた長さ分(流長分)だけ搬送された段ボールが、除去装置180の作動によって除去される。不良除去スイッチSSWは、本発明の第2の除去操作部の一例である。
本実施形態のコルゲートマシン1の加工エンド5において、オペレータが目視により段ボールの不良を発見したときに、その不良部分を除去するために操作可能な加工側の不良除去スイッチKSWが、図3に示すように、カットオフ装置170の入口近傍に配設されている。この不良除去スイッチKSWが操作されている時間に応じた長さ分(流長分)だけ搬送された段ボールが、除去装置180の作動によって除去される。不良除去スイッチKSWは、本発明の第1の除去操作部の一例である。
《電気的構成》
本実施形態のコルゲートマシン1の電気的構成について、添付図面を参照して以下に説明する。図4は、本実施形態のコルゲートマシン1の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、コルゲートマシン1において両面段ボール37の生産および加工を全般的に管理するために、公知のコンピュータからそれぞれ構成される上位管理装置200および下位管理装置300が設けられている。
〈上位管理装置および生産ライン制御装置の構成〉
上位管理装置200は、コルゲートマシン1で実行されるべき多数のオーダの全てのオーダに関する生産基礎データを入力され、その内部に記憶する。上位管理装置200は、記憶した生産基礎データに基づいて、生産エンド3に配列された各生産装置と加工エンド5に配列された各加工装置との運転指令計画を作成し、またダブルフェーサ150の上部ベルト43および下部ベルト45を駆動する駆動モータ47の速度指令を演算するように構成されている。
生産基礎データは、各オーダに関する段ボールシート57のサイズ、生産数量、オーダ通りの段ボールシート57を生産するためのスリッタおよびスコアラの加工位置、スタッカ装置190が選択するパレットの種類などを表すデータからなる。また、駆動モータ47の速度指令は、全てのオーダを効率的に実行することが可能な速度の中で最高速度を指令するものであり、本実施形態では、この速度指令は、上位管理装置200に入力された全てのオーダが実行されている間は、オーダの種類に関係なく一定の速度を指令するものである。
上位管理装置200は、作成した運転指令計画に従って、ミルロールスタンド110、シングルフェーサ120、ブリッジ部130、グルーマシン140、ダブルフェーサ150などからなる生産装置群155の運転を制御するために、生産ライン制御装置210に各生産装置の運転指令を供給するように構成されている。生産ライン制御装置210は、運転指令に従って、各生産装置を駆動する駆動機構220の動作を制御するように構成されている。駆動機構220は、スプライサ13を駆動する駆動機構、上段ロール21および下段ロール23を駆動する駆動機構、テイクアップコンベア29を駆動する駆動機構、ブレーキスタンド31を駆動する駆動機構、2段ヒータ33を加熱する加熱機構、熱板39を加熱する加熱機構などを含むもので、その構成は公知なものである。
また、上位管理装置200は、全てのオーダについて作成された運転指令計画の中で、実行される順番に従って所定数のオーダに関する運転指令計画を下位管理装置300に供給すると共に、駆動モータ47の速度指令を下位管理装置300に供給するように構成されている。
〈下位管理装置およびその周辺装置の構成〉
下位管理装置300は、加工ライン制御装置310に運転指令を供給すると共に、ダブルフェーサ制御装置320に運転指令および前記演算された速度指令を供給するように構成されている。ダブルフェーサ制御装置320は、供給された運転指令に従って、駆動モータ47の駆動および停止を制御すると共に、前記演算された速度指令に従って、駆動モータ47の速度を一定の速度に制御するように構成されている。
(加工ライン制御装置の構成)
加工ライン制御装置310は、スリッタスコアラ制御装置330と、カットオフ制御装置340と、除去制御装置350と、スタッカ制御装置360とからなる。スリッタスコアラ制御装置330は、下位管理装置300から供給される運転指令に従い、スリッタスコアラ160の各スコアラを構成する上罫線ロール49および下罫線ロール51と、各スリッタを構成する上スリッタナイフ53および下スリッタナイフ55とをそれぞれ回転させる駆動モータ331の駆動および停止を制御するように構成されている。また、スリッタスコアラ制御装置330は、下位管理装置300から供給される加工位置指令に従い、両罫線ロール49、51の組の幅方向および上下方向の加工位置の位置決めを行うサーボモータと、両スリッタナイフ53、55の上下動および幅方向の加工位置の位置決めを行うサーボモータとを含むサーボモータ群333の駆動および停止を制御するように構成されている。なお、スリッタスコアラ160の制御方法については、本出願人が先に出願した特開2004−243643号公報により公知であるので、その詳細な説明は省略する。加工ライン制御装置310は、本発明の加工制御部の一例である。また、スリッタスコアラ制御装置330の機能が、本発明の位置決めステップの一例である。
カットオフ制御装置340は、下位管理装置300から供給された運転指令および切断長指令に従って、カットオフ装置170の上ナイフシリンダ59および下ナイフシリンダ61の組を回転させる駆動モータ341の駆動および停止とその回転位置とを制御するように構成されている。カットオフ制御装置340は、段ボールシート57の搬送方向の切断長を指令する切断長指令に従って、駆動モータ341を制御することにより、ナイフシリンダ59、61の回転位置を位置決めし、指令された切断長でカットオフ装置170に切断させる機能を有している。
除去制御装置350は、下位管理装置300から供給される運転指令に従って、除去装置180の搬送路切換部材63を駆動する駆動機構351の作動を制御するように構成されている。
スタッカ制御装置360は、下位管理装置300から供給される運転指令に従って、多数のパレットの中から1つのパレットを選択すると共に、フロントストッパを位置決めするためにスタッカ装置190を駆動する駆動機構361の作動を制御するように構成されている。
(各種メモリなどの構成)
下位管理装置300は、プログラムメモリ370と作業メモリ380とにそれぞれ接続されている。プログラムメモリ370は、下位管理装置300の主制御ルーチン、生産不良処理ルーチン、紙継不良処理ルーチン、生産側除去操作処理ルーチン、加工側除去操作処理ルーチン、生産工程計画変更ルーチンなどのプログラムを固定記憶すると共に、各種の設定値を固定記憶している。作業メモリ380は、下位管理装置300による演算処理結果を一時記憶するもので、たとえば、下位管理装置300が作成した生産工程計画を一時記憶するものである。
下位管理装置300は、テンション異常検出器DTT1〜DTT3、段形成異常検出器DTF、温度異常検出器DTH、紙継不良検出器DTPの各検出器により検出された不良部分の現在位置を追跡するために、各検出器に対応したカウンタを内蔵している。また、下位管理装置300は、生産側の不良除去スイッチSSWの操作により指定された不良部分の現在位置を追跡するためにも、そのスイッチSSWに対応したカウンタを内蔵している。各カウンタは、対応する検出器またはスイッチSSWが不良の発生を検出または指定したときに、カットオフ装置170の配置位置から、その対応する検出器またはスイッチSSWの配置位置までの間に存在する段ボールの長さに相当する距離をセットされるように構成されている。各カウンタは、第2の搬送長検出装置DL2から供給されるパルス信号に応答して、セットされた距離から減算されるように構成されている。各検出器またはスイッチSSWにより検出または指定された不良部分の現在位置は、各カウンタの内容により示される。ただ、厳密には、カットオフ装置170により両面段ボール37が切断される時点と、各検出器またはスイッチSSWにより不良が検出または指定される時点とは同期していないことから、不良検出時点または不良指定時点から切断時点までの間に不良部分が搬送される距離分だけ、カットオフ装置170の配置位置と各検出器またはスイッチSSWの配置位置との間の距離から差し引かれた距離が、各カウンタにセットされる。
(各種の生産不良検出器および搬送長検出装置との接続構成)
下位管理装置300は、各生産装置における生産不良の発生を監視するために、テンション異常検出器DTT1〜DTT3と、段形成異常検出器DTFと、温度異常検出器DTHと、紙継不良検出器DTPとにそれぞれ接続されている。下位管理装置300は、各検出器から供給される異常検出信号により、生産不良の種類と、生産不良の長さとを判別することができる。
下位管理装置300は、カットオフ装置170の配置位置を基準として生産不良の発生位置および現在位置を追跡するために、第1の搬送長検出装置DL1と、第2の搬送長検出装置DL2とにそれぞれ接続されている。生産不良の発生位置は、片面段ボール27が滞留しているブリッジ部130より下流側の場所においては、予め決められている各検出器の配置位置と考えることができる。このため、テンション異常検出器DTT3、段形成異常検出器DTF、温度異常検出器DTHの各検出器により検出された生産不良の発生位置は、各検出器の配置位置となる。紙継不良検出器DTPの配置位置は、スプライサ13において発生した紙継不良が検知されて紙継不良部分の現在位置の追跡が開始される追跡開始位置となる。
テンション異常検出器DTT1、DTT2により検出された生産不良の発生位置は、各検出器の配置位置と、第1の搬送長検出装置DL1により検出された片面段ボール27の滞留長さとに基づいて、下位管理装置300により演算される。
各検出器により検出された生産不良の現在位置は、各検出器に対応するカウンタが各生産不良の発生位置または紙継不良の追跡開始位置から、第2の搬送長検出装置DL2により検出された両面段ボール37の搬送長(発生したパルス信号の数)を減算することにより、逐次求められる。これにより、下位管理装置300は、各カウンタの内容を参照して各生産不良の現在位置を監視することができる。
《動作および作用》
本実施形態のコルゲートマシン1の動作および作用について、添付図面を参照して以下に説明する。まず、コルゲートマシン1の電源が投入されると、上位管理装置200および下位管理装置300が動作を開始する。動作開始後、上位管理装置200は、全てのオーダに関する生産基礎データを入力され、その内部に記憶する。そして、上位管理装置200は、記憶された生産基礎データに基づいて、全てのオーダについて運転指令計画を作成し、また上部および下部のベルト43、45を駆動する駆動モータ47の速度指令を演算する。作成された運転指令計画に従って、上位管理装置200は生産ライン制御装置210に運転指令を供給すると共に、所定数のオーダに関する運転指令計画および前記演算された速度指令を下位管理装置300に供給する。
〈運転指令計画の内容〉
ここで、上位管理装置200が下位管理装置300に供給する運転指令計画について図6を参照して説明する。運転指令計画は、先に実行されるべきオーダから順番に、各オーダの詳細を指令する内容を記述したものである。本実施形態では、オーダ番号が「1」のオーダ、すなわち、オーダ1からオーダ2、オーダ3というように所定数のオーダが順に記述されている。各オーダの詳細は、搬送方向と直交する幅方向の「紙幅」、段ボールシート57の「生産数量」、各段ボールシート57の搬送方向の「切断長」、スタッカ装置190により選択されるパレットの種類および積載方法を指令する「スタッカコード」、スリッタスコアラ160の加工位置を指令する「スリッタスコアラ寸法」からなる。
オーダ1の詳細について、「紙幅」として1250mmが指令され、「生産数量」として7枚が指令され、「切断長」として1500mmが指令され、「スタッカコード」としてパレットの種類「1」が指令されている。「スリッタスコアラ寸法」として、「100+200+100*3」が指令される。「100」は、スコアラにより加工される1番目の罫線の位置がスリッタにより段ボールシートが切断される位置から幅方向に100mm離れた位置であることを指令するものである。「200」は、2番目の罫線の位置が1番目の罫線の位置から幅方向に200mm離れた位置であることを指令するものである。次の「100」は、スリッタにより段ボールシートが切断される位置が2番目の罫線の位置から幅方向に100mm離れた位置であることを指令するものである。「3」は、上記の加工が施された段ボールシート57を幅方向に生産する枚数を示し、上記2本の罫線が形成された段ボールシート57を幅方向に3枚生産すること(3丁取り)を指令するものである。
「スタッカコード」の「14」は、前のオーダの段ボールシート57が積載されたシート束の上に、次のオーダの段ボールシート57を区分けしないで積載する併用積みを指令するものである。「スタッカコード」の「15」は、前のオーダの段ボールシート57が積載されたシート束の上に、次のオーダの段ボールシート57を区分けして積載する併用積みを指令するものである。
「スタッカコード」の「14」または「15」に従って併用積みが実行される場合には、上部管理装置200は、併用積みされる複数のオーダの中で段ボールシートのサイズが大きいオーダが先に実行されるように運転指令計画中のオーダの順番を決定するように構成されている。このため、下位管理装置300は、併用積みのためにオーダの順番が決定された運転指令計画に基づいて、生産工程計画を作成するように構成されている。たとえば、図6に示す運転指定計画は、オーダ2、オーダ3、オーダ4の段ボールシート57がオーダ1の段ボールシート57の上に順番に併用積みされるように指令するものである。オーダ1〜4は、段ボールシート57のサイズが大きいオーダから順番に記述されており、併用積みされた場合でも、各オーダごとにパレットが必要とされることはなく、またフロントストッパの位置決め動作が不要となることから、シート束の積載が効率的に行われる。本実施形態では、上位管理装置200および下位管理装置300が、段ボールシート57のサイズが大きいオーダから先に実行されるように生産工程計画を作成する本発明の計画管理部の一例である。
〈主制御ルーチン〉
下位管理装置300は、コルゲートマシン1の動作開始に伴い、主制御ルーチンに従って制御動作を開始する。まず、下位管理装置300の各部分の初期設定が実行される(S1)。初期設定においては、各カウンタの内容がクリアされ、作業メモリ380の内容が初期化される。本実施形態では、下位管理装置300は自己診断機能を有していることから、この初期設定において、初期自己診断動作が実行される。
初期自己診断動作の結果に従って、異常状態の有無が判断される(S2)。異常状態が存在すれば、異常処理動作が実行される(S3)。異常状態が存在しなければ(ステップS2:「異常なし」)、処理はステップS4に進む。
下位管理装置300は、上位管理装置200から、図6に示す所定数のオーダに関する運転指令計画と、速度指令とを受取り、作業メモリ380に記憶する(S4)。下位管理装置300は、カットオフ装置170が各オーダに従う段ボールシート57を切断して生産した実績数量を管理し、その実績数量のデータを上位管理装置200に供給するように構成されている。このため、上位管理装置200もオーダの実績数量を管理することができることから、上位管理装置200は、下位管理装置300が所定数の未実行のオーダに関する運転指令計画を記憶保持できるように、オーダの実行状況に応じて運転指令計画を下位管理装置300に供給する。この結果、下位管理装置300はステップS4において運転指令計画を逐次受取り、作業メモリ380に記憶することができる。
生産工程計画は、作業メモリ380に記憶された運転指令計画に基づいて、先に実行されるべきオーダの順序で作成され、作業メモリ380に一時記憶される(S5)。たとえば、図6に示すような運転指令計画が上位管理装置200から供給され、作業メモリ380に記憶されている場合、図7に示すような生産工程計画がステップ5において作成される。本実施形態の上位管理装置200、下位管理装置300およびステップS5は、本発明の生産工程計画を作成する計画管理部の一例であり、これらの装置の機能およびステップS5は、本発明の計画作成ステップの一例である。
図7は、スリッタスコアラ160およびカットオフ装置170などの加工装置ラインの配置位置と、スリッタスコアラ160に対して加工位置の切替指令を発生する切替基準位置P1と、紙継不良検出器DTPの配置位置P2と、生産工程計画の作成を開始する計画開始位置P3との関係を示すと共に、カットオフ装置170の配置位置から計画開始位置P3までの間に存在する生産工程計画の段ボールシート57の配列関係を示している。本実施形態では、最初に作成される生産工程計画PN1は、図7に示す段ボールシート57の配列関係の中で最上段に示すオーダ1の1枚目から7枚目までの段ボールシート57について作成される。また、本実施形態では、カットオフ装置170の配置位置から、位置P1、P2、P3の各々までの距離は、6000mm、8000mm、10000mmと設定されている。
計画開始位置P3は、位置P2より搬送方向において上流側であれば、任意の位置に定めることができる。しかし、計画開始位置P3が、より上流側の位置に設定される程、生産工程計画において作成すべき段ボールシートの生産工程の数が増加して作業メモリ380の記憶占有領域が増加すると共に、生産工程計画が変更される場合に変更処理負担が増大することから、計画開始位置P3は、紙継不良検出器DTPの配置位置に近接した上流側の位置、たとえば紙継不良検出器DTPの配置位置とダブルフェーサ150の出口との間の位置に設定されるのが好ましい。
図7に示す生産工程計画PN1〜PN8は、各オーダの段ボールシート57のサイズである切断長と、各オーダの最後の段ボールシート57が何枚目かにより表わされる生産数量と、最後の段ボールシート57の配列位置により表わされるオーダ切替予定位置とを含んでいる。たとえば、図7に示すオーダ1の生産工程計画PN1では、切断長は「1500」であり、生産数量は最後の段ボールシート57が7枚目と記述されていることから7枚であり、オーダ切替予定位置は、切断長「1500」と枚数「7」とにより表わされる7枚目の段ボールシート57の後端部の位置である。
上記のように生産工程計画が作成された後、上位管理装置200から供給された速度指令がダブルフェーサ制御装置320に供給される(S6)。ダブルフェーサ制御装置320は、速度指令に従い、駆動モータ47を所定の一定速度に制御して、上部および下部のベルト43、45を駆動する。これにより、ダブルフェーサ150より下流側の搬送速度は一定の速度に制御される。本実施形態の上位管理装置200、下位管理装置300およびステップS6は、本発明の段ボールの搬送速度を一定の速度に制御する計画管理部の一例である。
コルゲートマシン1全体が生産動作を開始すると、シングルフェーサ120から送り出される片面段ボール27の搬送長を検出するために、第1の搬送長検出装置DL1が作動され、その作動により検出された滞留長が作業メモリ380に記憶される(S7)。
次に、下位管理装置300に内蔵された各カウンタの値が、カットオフ装置170の配置位置から計画開始位置P3までの距離に対応する対応値に達したか否かが判断される(S8)。対応値に達していれば(S8:YES)、図8に示す生産工程計画変更ルーチンが実行される(S9)。対応値に達していなければ(S8:NO)、処理はステップS10に進む。生産動作の開始直後においては、各カウンタはクリアされていることから、ステップS8では、カウンタの値が対応値に達していないと判断され、処理はステップS10に進む。
上部および下部のベルト43、45の駆動により搬送が開始されると、スリッタスコアラ160、カットオフ装置170、除去装置180、スタッカ装置190の加工装置ラインの運転指令および加工位置指令が、図7に示す生産工程計画に従って、スリッタスコアラ制御装置330、カットオフ制御装置340、除去制御装置350、スタッカ制御装置360に順次供給される(S10)。これにより、各制御装置は、駆動モータまたは駆動機構を制御して各加工装置を駆動し、また位置決め制御する。
本実施形態では、スリッタスコアラ160の幅方向の加工位置は、図6に示すオーダ1の「スリッタスコアラ寸法」に従って位置決め制御される。カットオフ装置170のナイフシリンダ59、61の回転位置は、図7に示す生産工程計画PN1におけるオーダ1の1枚目シートの切断長1500mmに従って制御される。除去装置180は、現時点では不良部分が存在しないことから、作動されない。スタッカ装置190は、図6に示すオーダ1の「スタッカコード」に従ってパレット「1」を選択するように制御される。
続いて、生産不良が発生しているか否かが判断される(S11)。生産不良の発生は、テンション異常検出器DTT1〜DTT3、段形成異常検出器DTF、温度異常検出器DTHのいずれかの検出器から異常検出信号が発生されたか否かにより判断される。生産不良が発生していると判断されれば(S11:YES)、図9に示す生産不良処理ルーチンが実行される(S12)。生産不良が発生していなければ(S11:NO)、処理はステップS13に進む。
生産不良の一種である紙継不良が発生しているか否かが判断される(S13)。紙継不良の発生は、紙継不良検出器DTPから異常検出信号が発生されたか否かにより判断される。紙継不良が発生していると判断されれば(S13:YES)、図10に示す紙継不良処理ルーチンが実行される(S14)。紙継不良が発生していなければ(S13:NO)、処理はステップS15に進む。本実施形態のステップS11およびS13は、各検出器の機能と共に、本発明の検出ステップの一例を構成する。
生産側の不良除去スイッチSSWが操作されたか否かが判断される(S15)。スイッチSSWが操作されていれば(S15:YES)、図11に示す生産側除去操作処理ルーチンが実行される(S16)。スイッチSSWが操作されていなければ(S15:NO)、処理はステップS17に進む。
加工側の不良除去スイッチKSWが操作されたか否かが判断される(S17)。スイッチKSWが操作されていれば(S17:YES)、図12に示す加工側除去操作処理ルーチンが実行される(S18)。スイッチKSWが操作されていなければ(S17:NO)、処理はステップS4に戻る。
(生産工程計画の進行)
主制御ルーチンのステップS4からステップS18までの各ステップが繰り返し実行されることにより、図7に示す生産工程計画PN1〜PN8が進行する。図7において、オーダ1の1枚目の両面段ボール37の部分がカットオフ装置170の配置位置に達したとき、カットオフ装置170が作動されて両面段ボール37を切断し、1枚目の段ボールシート57が生産される。
図7に示す1番目の生産工程計画PN1におけるオーダ1の1枚目のシートが生産されると、ステップS5の実行により、2番目の生産工程計画PN2が作成されて作業メモリ380に記憶される。オーダ1からオーダ2に切り替えられるときにスリッタスコアラ160の加工位置が位置決めされる時間の間、段ボールシート57に切替不良が発生する。この切替不良の長さ分だけの段ボールシート57が除去装置180により除去されるように切替不良の除去工程が、2番目の生産工程計画PN2においてオーダ1の7枚目のシートの生産工程の後に追加される。そして、オーダ2の1枚目のシートの生産工程が新たに作成され、切替不良の除去工程の後に追加される。本実施形態では、便宜的に、切替不良の切断長が、加工位置の位置決め時間に応じて「1000」と予め定められている。
オーダ1の2枚目のシートがカットオフ装置170の配置位置に到達して切断されると、ステップS5の実行により、3番目の生産工程計画PN3が作成されて作業メモリ380に記憶される。オーダ1の3枚目のシートがカットオフ装置170の配置位置に到達して切断されると、ステップS5の実行により、4番目の生産工程計画PN4が作成されて作業メモリ380に記憶される。生産工程計画PN4においては、オーダ2からオーダ3に切り替えられるため、オーダ1からオーダ2への切替と同様に、切替不良の除去工程がオーダ2の2枚目のシートの生産工程の後に追加される。以下同様に、オーダ1の各シートが切断される度に、ステップS5の実行により、生産工程計画PN5〜PN7の各々が作成されて作業メモリ380に記憶される。なお、生産工程計画PN4において、オーダ1の最終シートである7枚目のシートの後端部(切替予定位置)が切替基準位置P1を通過するとき、オーダ1からオーダ2へのスリッタスコアラ160の切替指令が、下位管理装置300からスリッタスコアラ制御装置330に供給される。同様に、生産工程計画PN7において、オーダ2の最終シートである2枚目のシートの後端部(切替予定位置)が切替基準位置P1を通過するときも、オーダ2からオーダ3へのスリッタスコアラ160の切替指令が、下位管理装置300からスリッタスコアラ制御装置330に供給される。
オーダ1の7枚目のシートが切断されると、ステップS5の実行により、8番目の生産工程計画PN8が作成されて作業メモリ380に記憶される。この生産工程計画PN8に従って、ステップS10において運転指令および加工位置指令が各加工装置の制御装置に供給される。オーダ1からオーダ2に切り替えられる際に発生した切替不良部分がカットオフ装置170の配置位置に到達したとき、カットオフ装置170は切替不良の除去工程の切断長「1000」を表わす運転指令に従って両面段ボール37を切断し、除去装置180は上記運転指令に従って切替不良部分の段ボールシート57を除去する。
〈生産不良処理ルーチン〉
テンション異常検出器DTT1〜DTT3、段形成異常検出器DTF、温度異常検出器DTHのいずれかの検出器が生産不良を検出して異常検出信号を下位管理装置300に供給すると、図5に示す主制御ルーチンのステップS11において、生産不良が発生したと判断される(S11:YES)。この結果、図9に示す生産不良処理ルーチンが実行される。
カットオフ装置170の配置位置から異常検出信号を発生した検出器の配置位置までの距離に対応する数値が、その異常検出信号を発生した検出器に対応するカウンタにセットされる(S120)。たとえば、テンション異常検出器DTT1が異常検出信号を発生した場合、上記距離に対応する数値は、テンション異常検出器DTT1の配置位置と、第1の搬送長検出装置DL1により検出された片面段ボール27の滞留長さとに基づいて演算された数値である。カウンタにセットされた数値は、第2の搬送長検出装置DL2から供給されるパルス信号に応答して減算される。本実施形態では、下位管理装置300に内蔵された各カウンタは、主制御ルーチンなどのルーチンとは独立して計数動作を行うようにハードウェアで構成され、上記パルス信号に応答して常時計数動作を行うように構成されている。
テンション異常が発生した片面段ボール27の部分は除去装置180により除去される必要がある。このため、除去されるべき生産不良の切断長がテンション異常部分の長さと予め決められた余裕長さとに従って演算され、作業メモリ380に記憶される(S121)。テンション異常部分の長さは、異常検出信号の発生時間に基づいて算出される。ステップS121の実行後、処理は主制御ルーチンのステップS13に進む。
〈生産工程計画変更ルーチン〉
テンション異常による生産不良が発生した後にカウンタの値が上記パルス信号により減算され、カウンタの値が、カットオフ装置170の配置位置から計画開始位置P3までの距離に対応する対応値に達した場合、カウンタの値が位置P3の対応値であると判断される(S8:YES)。この結果、図8に示す生産工程計画変更ルーチンが実行される。
図8において、生産不良部分が割り当てられる予定の段ボールシート57が、何番のオーダの中で何枚目のシートであるかが特定される(S90)。たとえば、図13に示す生産工程計画PN8が作業メモリ380に記憶されている状態において、生産不良部分が計画開始位置P3に到達した場合、その生産不良部分が割り当てられる予定の段ボールシート57は、作業メモリ380に記憶された生産工程計画PN8と、カウンタの値により表わされた生産不良部分の現在位置とを参照して、オーダ4の2枚目のシートであると特定される。本実施形態のステップS90は、本発明の生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定する決定ステップの一例である。
生産不良部分は除去装置180により除去される必要があることから、生産不良の除去工程が、生産工程計画の中で、特定されたシート順位の生産工程の位置に追加され、この追加された新たな生産工程計画が作業メモリ380に記憶される(S91)。たとえば、切断長「1000」の生産不良の除去工程が、オーダ4の2枚目のシートの位置に追加され、生産工程計画は生産工程計画PN8から生産工程計画PN80に変更され、作業メモリ380に記憶される。生産不良部分の切断長は、図9に示す生産不良処理ルーチンのステップS121において演算された長さである。
生産不良部分が割り当てられる予定の段ボールシート57であると特定されたシートの生産工程と、それより後の順位のシートの生産工程とが、除去工程の追加に伴い繰り下げられ、この繰り下げに伴い連続するオーダの切替予定位置が変更され、この変更された生産工程計画が作業メモリ380に記憶される(S92)。たとえば、生産工程計画PN80の切替不良の除去工程が実行された後、特定されたオーダ4の2枚目のシートの生産工程は、生産不良の除去工程の後に繰り下げられる。この繰り下げに伴い、オーダ4の2枚目のシートの位置により表わされる切替予定位置が変更される。このように変更された新たな生産工程計画PN81が作業メモリ380に記憶される。ステップS92が実行された後、処理は主制御ルーチンのステップS10に進む。本実施形態の下位管理装置300およびステップS90〜S92は、本発明の生産計画変更部の一例である。また、本実施形態のステップS91およびステップS92は、本発明の変更ステップの一例である。
〈紙継不良処理ルーチン〉
紙継不良検出器DTPが紙継不良を検出して異常検出信号を下位管理装置300に供給すると、図5に示す主制御ルーチンのステップS13において、紙継不良が発生したと判断される(S13:YES)。この結果、図10に示す紙継不良処理ルーチンが実行される。
カットオフ装置170の配置位置から紙継不良検出器DTPの配置位置P2までの距離に対応する数値が、紙継不良検出器DTPに対応するカウンタにセットされる(S140)。上記距離に対応する数値は、紙継不良検出器DTPの配置位置P2とカットオフ装置170の配置位置との間の直線距離に基づいて演算された数値である。カウンタにセットされた数値は、第2の搬送長検出装置DL2から供給されるパルス信号に応答して減算され、その減算動作は各ルーチンの実行から独立して行われる。
紙継不良が発生した片面段ボール27の部分は除去装置180により除去される必要がある。このため、除去されるべき紙継不良の切断長が紙継不良部分の長さと予め決められた余裕長さとに従って演算され、作業メモリ380に記憶される(S141)。紙継不良部分の長さは、異常検出信号の発生時間に基づいて算出される。
紙継不良が発生した場合、紙継不良を除去するために図8に示す生産工程計画変更ルーチンが、紙継不良の発生後直ちに実行される(S142)。たとえば、図14に示す生産工程計画PN7が作業メモリ380に記憶されている状態において、紙継不良検出器DTPがその配置位置P2に到達した紙継不良部分を検出すると、ステップS142の生産工程計画変更ルーチンが実行される。この実行により、紙継不良部分が割り当てられる予定の段ボールシート57が、何番のオーダの中で何枚目のシートであるかが特定される(S90)。図14に示す生産工程計画PN7においては、紙継不良部分が割り当てられる予定の段ボールシート57は、オーダ3の2枚目のシートであると特定される。
紙継不良部分は除去装置180により除去される必要があることから、紙継不良の除去工程が、生産工程計画の中で、特定されたシート順位の生産工程の位置に追加され、この追加された新たな生産工程計画が作業メモリ380に記憶される(S91)。図14において、切断長「1000」の紙継不良の除去工程が、オーダ3の2枚目のシートの位置に追加され、作業メモリ380に記憶される。紙継不良部分の切断長は、ステップS141において演算された長さである。
紙継不良部分が割り当てられる予定の段ボールシート57であると特定されたシートの生産工程と、それより後の順位のシートの生産工程とが、除去工程の追加に伴い繰り下げられ、この繰り下げに伴いオーダの切替予定位置が変更され、この変更された生産工程計画が作業メモリ380に記憶される(S92)。図14において、特定されたオーダ3の2枚目のシートの生産工程は、紙継不良の除去工程の後に繰り下げられる。この繰り下げに伴い、オーダ3の2枚目のシートの位置により表わされるオーダ切替予定位置が変更される。この変更された新たな生産工程計画PN70が作業メモリ380に記憶される。ステップS92が実行された後、処理は主制御ルーチンのステップS15に進む。
〈生産側除去操作処理ルーチン〉
オペレータが、ダブルフェーサ150の入口近傍において、生産不良部分を発見し、生産側の不良除去スイッチSSWを操作した場合、図5に示す主制御ルーチンのステップS15の実行により、生産側の不良除去スイッチSSWが操作されたと判断される(S15:YES)。この結果、図11に示す生産側除去操作処理ルーチンが実行される(S16)。
カットオフ装置170の配置位置から生産側の不良除去スイッチSSWの配置位置までの距離に対応する数値が、その不良除去スイッチSSWに対応するカウンタにセットされる(S160)。上記距離に対応する数値は、カットオフ装置170の配置位置と不良除去スイッチSSWの配置位置との間の距離に基づいて予め定められた数値である。カウンタにセットされた数値は、各検出器に対応するカウンタと同様に、第2の搬送長検出装置DL2から供給されるパルス信号に応答して減算される。
オペレータが発見した生産不良の切断長が、不良除去スイッチSSWの操作時間と予め決められた余裕長さとに基づいて演算され、作業メモリ380に記憶される(S161)。ステップS161が実行された後、処理は図5に示す主制御ルーチンのステップS17に進む。なお、本実施形態の第2の搬送長検出装置DL2、生産側の不良除去スイッチSSWに対応するカウンタ、ステップS15およびステップS160からなる手段が、本発明の追跡手段の一例である。
〈加工側除去操作処理ルーチン〉
オペレータが、カットオフ装置170の入口直前において生産不良部分を発見し、加工側の不良除去スイッチKSWを操作した場合、図5に示す主制御ルーチンのステップS17の実行により、加工側の不良除去スイッチKSWが操作されたと判断される(S17:YES)。この結果、図12に示す加工側除去操作処理ルーチンが実行される(S18)。
カットオフ装置170の配置位置から切替基準位置P1までの間に、段ボールシート57の生産数量が2枚であるオーダが存在するのか否かが判断される(S180)。生産数量が2枚であるオーダが存在しなければ(S180:NO)、発見された生産不良部分の除去が、以下のステップに従って実行される。
次回に実行される生産工程の切断長が次々回に実行される生産工程の切断長に繰り下げられる(S181)。すなわち、オペレータは、発見した生産不良部分の除去を不良除去スイッチKSWの操作により指示したことから、この生産不良部分の除去工程が作業メモリ380に記憶されている当初の生産工程計画に追加される。このため、次回に実行される予定の生産工程およびその生産工程以降の工程の切断長が繰り下げられ、作業メモリ380に記憶される。
不良除去スイッチKSWの操作により指示された生産不良部分が予め決められた切断長で切断されるように、切断指令がカットオフ制御装置340に供給される(S182)。カットオフ装置170が、カットオフ制御装置340により作動されて生産不良部分の両面段ボール37を切断する。そして、除去指令が除去制御装置350に供給される(S183)。除去装置180が、除去制御装置350により作動されて生産不良部分の段ボールシート57を除去する。
加工側の不良除去スイッチKSWが継続して操作されているか否かが判断される(S184)。継続して操作されていなければ(S184:NO)、次回の生産工程の切断長で両面段ボール37が切断されるように、切断指令がカットオフ制御装置340に供給される(S185)。これにより、作業メモリ380に記憶された生産工程計画に従う当初の切断長で、両面段ボール37が切断される。ステップS185の実行後、処理は図5に示す主制御ルーチンのステップS4に戻る。
加工側の不良除去スイッチKSWが継続して操作されていれば(S184:YES)、下位管理装置300のいずれかの内蔵カウンタの値が、カットオフ装置170の配置位置から計画開始位置P3までの距離に対応する対応値であるか否かが判断され(S186)、対応値であれば(S186:YES)、図8に示す生産工程計画変更ルーチンが実行される(S187)。すなわち、不良除去スイッチKSWの継続操作の間に、生産不良部分が計画開始位置P3に到達した場合には、図5に示す主制御ルーチンのステップS8およびステップS9と同様に、生産工程計画の変更が必要となるからである。カウンタの値が対応値でなければ(S186:NO)、処理はステップS181に戻る。これにより、次回に実行される生産工程の切断長が次々回に実行される生産工程の切断長に繰り下げられ、予め決められた切断長で両面段ボール37が切断されて除去される。
ステップS180において、カットオフ装置170の配置位置から切替基準位置P1までの間に、段ボールシート57の生産数量が2枚であるオーダが存在すると判断された場合(S180:YES)、不良除去スイッチKSWの操作により指示された不良部分の除去動作は、以下のステップに従って禁止される。
カットオフ装置170が現在実行している切断動作が、オーダの最後の生産工程の切断動作であるか否かが判断される(S188)。最後の生産工程の切断動作であれば(S188:YES)、加工側の不良除去スイッチKSWが継続して操作されているか否かが判断される(S189)。継続して操作されていなければ(S189:NO)、処理は図5に示す主制御ルーチンのステップS4に戻る。
加工側の不良除去スイッチKSWが継続して操作されていれば(S189:YES)、ステップS180と同様に、カットオフ装置170の配置位置から切替基準位置P1までの間に、段ボールシート57の生産数量が2枚であるオーダが存在するか否かが判断される(S190)。生産数量が2枚であるオーダが存在しなければ(S190:NO)、処理はステップS181に進み、不良除去スイッチKSWの操作により指示された生産不良部分が、前述したように除去される。
生産数量が2枚であるオーダが存在するのであれば(S190:YES)、ステップS186およびステップS187と同様に、カウンタの値が計画開始位置P3の対応値であるか否かが判断され(S191)、対応値であれば(S191:YES)、図8に示す生産工程計画変更ルーチンが実行される(S192)。カウンタの値が対応値でない場合(S191:NO)またはステップS192が実行された後、処理はステップ188に戻る。
ステップS188において、カットオフ装置170が現在実行している切断動作が、オーダの最後の生産工程の切断動作でないと判断された場合(S188:NO)、処理はステップS191に進み、カウンタの値が対応値か否かが判断され、対応値であれば、図8に示す生産工程計画変更ルーチンが実行される。
図12に示す加工側除去操作処理ルーチンにおいて、カットオフ装置170の配置位置から切替基準位置P1までの間に、段ボールシート57の生産数量が2枚であるオーダが存在する場合であって、カットオフ装置170が現在実行している切断動作が、オーダの最後の生産工程の切断動作である場合には、加工側の不良除去スイッチKSWが操作されても、生産不良部分の除去は禁止される。生産数量が2枚である短いオーダの場合、不良除去スイッチKSWの操作時点で、次のオーダに従うスリッタスコアラ160の加工位置の位置決め動作が開始されており、生産工程の変更が不可能であるので、不良除去スイッチの操作に従う除去動作が禁止される。この禁止制御により、短いオーダの処理自体がシート除去動作により消滅することが防止され、加工エンドの各装置による生産動作がオーダの生産と同期ずれを起こすことが回避される。本実施形態では、短いオーダの生産数量は2枚であるが、この数量に限定されない。短いオーダは、カットオフ装置170の配置位置から切替基準位置P1までの距離より、シートの合計枚数の長さが短いオーダであれば良い。
[変形例]
本発明の一実施形態について説明したが、本発明の範囲内で当業者であれば種々の変形を行うことができる。
(1)本実施形態では、1台のスリッタスコアラ160が罫線および切断の加工を行う構成であるが、これに代えて、複数台のスリッタスコアラが切り替えられて運転される構成でも良い。複数台のスリッタスコアラが備えられることにより、スリッタスコアラの加工位置の位置決め時間が一層短くなることから、切替不良部分の長さが短くなり、段ボールの無駄な消費が低減される。
(2)本実施形態では、切替基準位置P1がスリッタスコアラ160の加工位置の位置決め時間に基づいて予め定められているが、加工装置ラインに配置された全ての加工装置がオーダ切替のための準備を完了するのに必要な時間に基づいて、切替基準位置が定められれば良い。このため、スリッタスコアラより下流側に、準備時間が最も長い加工装置が配置された場合は、この加工装置の準備時間に基づいて、切替基準位置が定められれば良い。
(3)本実施形態では、上位管理装置200と下位管理装置300とが別個に備えられ、下位管理装置300は、上位管理装置200から供給される運転指令計画に基づいて、生産工程計画を作成する構成であるが、これに代えて、1個の管理装置が、オーダの内容として入力された生産基礎データから直接に生産工程計画を作成する構成であっても良い。
(4)本実施形態では、生産工程計画の中に含まれる段ボール上の切替予定位置が、各オーダの切断長と、各オーダの最後のシートの順位位置とから定められる。たとえば、図7に示す生産工程計画PN1において、オーダ1の切替予定位置は、切断長「1500」と、オーダ1の最後のシートである7枚目のシートの順位位置とから定められる。このような本実施形態の構成に代えて、カットオフ装置170の配置位置から各オーダの最後のシートの順位位置までの距離が、切替予定位置として生産工程計画に含まれても良い。すなわち、切替予定位置は、連続する複数のオーダが切り替えられる位置を特定できるデータであれば、どのような形式のデータで表わされても良い。
1 コルゲートマシン
3 生産エンド
5 加工エンド
27 片面段ボール
110 ミルロールスタンド
120 シングルフェーサ
130 ブリッジ部
140 グルーマシン
150 ダブルフェーサ
160 スリッタスコアラ
170 カットオフ装置
180 除去装置
190 スタッカ装置
200 上位管理装置
300 下位管理装置
310 加工ライン制御装置
330 スリッタスコアラ制御装置
DTT1〜DTT3 テンション異常検出器
DTF 段形成異常検出器
DTH 温度異常検出器
DTP 紙継不良検出器
SSW 生産側の不良除去スイッチ
KSW 加工側の不良除去スイッチ
P1 切替基準位置
P2 紙継不良検出器の配置位置
P3 計画開始位置

Claims (9)

  1. 原紙から連続する段ボールを生産するために段ボールの搬送方向において最も下流側にダブルフェーサを有する生産エンドと、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンドとを備えるコルゲートマシンにおいて、
    前記連続する段ボールに対して、その搬送方向に切断または罫線の付与を行うスリッタスコアラと、その搬送方向と直交する幅方向に切断を行うカットオフ装置と、不良な段ボールシートを除去する除去装置とを含み、前記加工エンドに配置された加工装置ラインと、
    複数の連続するオーダに従い、各オーダ毎の段ボールシートのサイズおよび生産数量と各オーダを切り替えるための前記段ボール上の切替予定位置とを含む生産工程計画を作成する計画管理部と、
    前記生産工程計画に従う前記段ボール上の切替予定位置が予め決められた切替基準位置に達したときに、少なくとも前記スリッタスコアラにより切断または罫線の付与が行われる加工位置の制御を行う加工制御部と、
    前記生産エンドで発生した生産不良部分が前記切替基準位置に達するまでに、その生産不良部分の発生を検出する不良検出部と、
    前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記不良検出部により検出された生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する手段と、
    前記不良検出部が生産不良部分の発生を検出したときに、前記作成された生産工程計画と前記発生された生産不良部分の現在位置を表す情報とに基づいて前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、前記決定されたオーダについて前記除去装置により前記生産不良部分が除去される工程を前記生産工程計画に追加すると共に前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する生産計画変更部と、を備え、
    前記計画管理部は、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側であって前記ダブルフェーサの出口より下流側に予め決められた計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成するコルゲートマシン。
  2. 前記発生する手段は、
    前記連続する段ボールが搬送されるのに伴い、パルス信号を発生する搬送長検出部と、
    前記パルス信号を計数するカウンタと、を備え、
    前記カウンタの計数内容に従って、前記生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する請求項1に記載のコルゲートマシン。
  3. 前記計画管理部は、生産される段ボールシートの総数の合計長さが前記切替基準位置から前記カットオフ装置の配置位置までの距離より短いオーダが複数連続する場合に、その複数の連続するオーダについて前記生産工程計画を作成する請求項1または2に記載のコルゲートマシン。
  4. 前記計画管理部は、連続する段ボールの搬送速度を制御するように構成され、前記搬送方向において前記切替基準位置より下流における段ボールの搬送速度が予め決められた一定の速度になるように制御する請求項1〜3のいずれかに記載のコルゲートマシン。
  5. 前記不良検出部は、前記生産エンドにおける原紙の紙継不良を検出するための紙継不良検出器を含み、その紙継不良検出器は、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側の位置に配置され、
    前記計画管理部は、前記搬送方向において前記紙継不良検出器の配置位置より上流側に予め決められた前記計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する請求項1〜4のいずれかに記載のコルゲートマシン。
  6. 前記加工装置ラインは、前記カットオフ装置により切断された段ボールシートを順次積載するスタッカ装置を含み、
    前記計画管理部は、複数の連続するオーダの中で、生産される段ボールシートのサイズが大きいオーダから先に実行されるように生産工程計画を作成し、
    前記スタッカ装置は、サイズの大きい段ボールシートを下にして、サイズの小さな段ボールシートを順次積載する請求項1〜5のいずれかに記載のコルゲートマシン。
  7. 原紙から連続する段ボールを生産するために段ボールの搬送方向において最も下流側にダブルフェーサを有する生産エンドと、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンドとを備え、前記連続する段ボールに対して、その搬送方向に切断または罫線の付与を行うスリッタスコアラと、その搬送方向と直交する幅方向に切断を行うカットオフ装置と、不良な段ボールシートを除去する除去装置とが前記加工エンドに配置されたコルゲートマシンの生産管理装置であって、
    複数の連続するオーダに従い、各オーダ毎の段ボールシートのサイズおよび生産数量と各オーダを切り替えるための前記段ボール上の切替予定位置とを含む生産工程計画を作成する計画管理部と、
    前記生産工程計画に従う前記段ボール上の切替予定位置が予め決められた切替基準位置に達したときに、少なくとも前記スリッタスコアラにより切断または罫線の付与が行われる加工位置の制御を行う加工制御部と、
    前記生産エンドで発生した生産不良部分が前記切替基準位置に達するまでに、その生産不良部分の発生を検出する不良検出部と、
    前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記不良検出部により検出された生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する手段と、
    前記不良検出部が生産不良部分の発生を検出したときに、前記作成された生産工程計画と前記発生された生産不良部分の現在位置を表す情報とに基づいて前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定し、前記決定されたオーダについて前記除去装置により前記生産不良部分が除去される工程を前記生産工程計画に追加すると共に前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する生産計画変更部と、を備え、
    前記計画管理部は、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側であって前記ダブルフェーサの出口より下流側に予め決められた計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する段ボールの生産管理装置。
  8. 前記計画管理部は、連続する段ボールの搬送速度を制御するように構成され、前記搬送方向において前記切替基準位置より下流における段ボールの搬送速度が予め決められた一定の速度になるように制御する請求項7に記載の段ボールの生産管理装置。
  9. 原紙から連続する段ボールを生産するために段ボールの搬送方向において最も下流側にダブルフェーサを有する生産エンドと、連続する段ボールに対して切断などの加工を施して段ボールシートを生産する加工エンドとを備え、前記連続する段ボールに対して、その搬送方向に切断または罫線の付与を行うスリッタスコアラと、その搬送方向と直交する幅方向に切断を行うカットオフ装置と、不良な段ボールシートを除去する除去装置とが前記加工エンドに配置されたコルゲートマシンの生産管理方法であって、
    複数の連続するオーダに従い、各オーダ毎の段ボールシートのサイズおよび生産数量と各オーダを切り替えるための前記段ボール上の切替予定位置とを含む生産工程計画を作成する計画作成ステップと、
    前記生産工程計画に従う前記段ボール上の切替予定位置が予め決められた切替基準位置に達したときに、少なくとも前記スリッタスコアラにより切断または罫線の付与が行われる加工位置の制御を行う位置決めステップと、
    前記生産エンドで発生した生産不良部分が、前記切替基準位置に達するまでに、その生産不良部分の発生を検出する検出ステップと、
    前記連続する段ボールが搬送される長さを検出することにより、前記検出ステップにより検出された生産不良部分の現在位置を表す情報を発生する情報発生ステップと、
    前記検出ステップにより生産不良部分の発生が検出されたときに、前記作成された生産工程計画と前記発生された生産不良部分の現在位置を表す情報とに基づいて前記複数の連続するオーダの中から前記生産不良部分が割り当てられる予定のオーダを決定する決定ステップと、
    前記決定ステップにより決定されたオーダについて、前記除去装置により前記生産不良部分が除去される工程を前記生産工程計画に追加すると共に、前記生産不良部分により生産される予定であった段ボールシートの生産工程を前記生産工程計画において繰り下げ、前記生産不良部分の長さに応じて前記決定されたオーダに続くオーダの前記切替予定位置を前記生産工程計画において変更する変更ステップと、を備え、
    前記計画作成ステップは、前記搬送方向において前記切替基準位置より上流側であって前記ダブルフェーサの出口より下流側に予め決められた計画開始位置から前記カットオフ装置の配置位置までの間に存在する段ボールの生産工程計画を作成する段ボールの生産管理方法。
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