JP2007152690A - コルゲートマシンおよびこれに用いる生産管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連続して搬送される段ボールをその搬送方向に略直交する方向に切断して段ボールシートとするカットオフ装置と、少なくともカットオフ装置の切断長を制御するカットオフ長制御部81を有し、装置全体の動作を制御する生産管理装置21と、を備えるコルゲートマシンであって、カットオフ長制御部81には、不良部分切断時における最大切断長を変更可能に設定できる最大切断長設定部87と、不良部分切断時における最小切断長を変更可能に設定できる最小切断長設定部89と、段ボールに存在する不良部分長さに合わせて、最大切断長と最小切断長との間に位置する不良切断長および不良切断枚数を演算する不良切断長算出部85が備えられている。
【選択図】 図3
Description
ダブルフェーサを通過した両面段ボールはスリッタスコアラにより搬送方向に所定のスリットや罫線を入れられた後、カットオフ装置により幅方向に切断されて段ボールシートとされ、スタッカに積上げられ、順次排出される。
裏ライナ、中芯および表ライナの各原紙は、ロール紙を巻き戻すようにして供給され、一つのロール紙が使い尽くされると別のロール紙へ紙継ぎすることにより連続して供給されている。
生産される段ボールシートの所定長さと所要枚数は、各オーダ毎に予め生産管理装置にセットされ、生産管理装置が各オーダに対応した段ボールシートを生産するように各部の運転を管理(制御)している。
この不良部分を含む段ボールシートは、不良段ボールシートとして製品とは別に排出されている。
従来、この不良部分の切断には、製品と同じ製品切断長Lsで切断する、いわゆる切断長除去、あるいは、製品とは異なる切断長を固定して設定し、この設定された固定切断長Lpで切断する、いわゆる固定長除去が用いられていた。
しかし、これらは、切断長がいずれも不良部分の長さと無関係に決められるので、不良段ボールシートに製品とできる部分が多く含まれる等、製品ロスが大きいという問題があった。(図6、7、9、10参照)
これは、不良部分の長さを検出し、現オーダあるいは次オーダの製品切断長Lsで切断し、その余りの部分は、その部分の長さを除去切断長Ltとして切断するというものである。ただし、余りの部分の長さが、現ライン速度におけるカットオフ装置の切断制限寸法以下である場合には、この切断制限寸法を除去切断長Ltとするようにしている。(図6、7、9、10参照)
これにより、製品ロスは大幅に少なくできるというものである。
不良段ボールシートの切断長が小さくなると、切断枚数が多くなるし、他用途、例えば、製品である段ボールシートを別の場所に移動させる敷き紙、に用いることができないという不具合がある。
ユーザによっては、不良段ボールシートの切断枚数を少なくし、あるいは、不良段ボールシートの切断長を所定の長さとしそれを有効に活用することを求める向きが多いが、特許文献1に示されるものをこれらに対応することができない。
すなわち、本発明にかかるコルゲートマシンは、連続して搬送される段ボールをその搬送方向に略直交する方向に切断して段ボールシートとするカットオフ装置と、少なくとも前記カットオフ装置の切断長を制御するカットオフ長制御部を有し、装置全体の動作を制御する生産管理装置と、を備えるコルゲートマシンであって、前記カットオフ長制御部には、不良部分切断時における最大切断長を変更可能に設定できる最大切断長設定部と、不良部分切断時における最小切断長を変更可能に設定できる最小切断長設定部と、段ボールに存在する不良部分長さに合わせて、前記最大切断長と前記最小切断長との間に位置する不良切断長および不良切断枚数を演算する不良切断長算出部が備えられていることを特徴とする。
したがって、不良段ボールシートに製品となる良好な部分がほとんど含まれなくなるので、製品ロスを大幅に低減させることができる。
また、最大切断長設定部における最大切断長の設定値を大きくすれば、不良段ボールシートの切断枚数を少なくすることができる。
なお、取り扱いの容易さを考慮すると、最大切断長は不良段ボールシートが良好に排紙できる程度の長さに制限するのが好適である。
また、最大切断長と最小切断長とを同じ長さに設定すると、不良段ボールシートは一定の長さで切断されるいわゆる固定(プリセット)長除去を行なうことになる。
このように、製品ロスを大幅に少なくできる運転、不良段ボールシートの処理を簡素化する運転および不良段ボールシートを有効に活用できる運転のいずれにも対応できるので、ユーザの多様なニーズに対応することができる。
したがって、不良段ボールシートに製品となる良好な部分がほとんど含まれなくなるので、製品ロスを大幅に低減させることができる。
また、最大切断長設定部における最大切断長の設定値を大きくすれば、不良段ボールシートの切断枚数を少なくすることができる。
なお、取り扱いの容易さを考慮すると、最大切断長は不良段ボールシートが良好に排紙できる程度の長さに制限するのが好適である。
また、最大切断長と最小切断長とを同じ長さに設定すると、不良段ボールシートは一定の長さで切断されるいわゆる固定(プリセット)長除去を行なうことになる。
このように、製品ロスを大幅に少なくできる運転、不良段ボールシートの処理を簡素化する運転および不良段ボールシートを有効に活用できる運転のいずれにも対応できるので、ユーザの多様なニーズに対応することができる。
また、最大切断長設定部における最大切断長の設定値を大きくすれば、不良段ボールシートの切断枚数を少なくすることができる。
さらに、不良段ボールシートの長さは常に最小切断長以上の長さとなるので、最小切断長設定部における最小切断長の設定値を大きくすれば、長さの長い不良段ボールシートを得ることができ、敷き紙として有効に活用することができる。
このように、製品ロスを大幅に少なくできる運転、不良段ボールシートの処理を簡素化する運転および不良段ボールシートを有効に活用できる運転のいずれにも対応できるので、ユーザの多様なニーズに対応することができる。
本実施形態は、本発明を両面段ボールシートを製造する両面段ボール製造用のコルゲートマシン1に適用したものである。
図1は、コルゲートマシン1を示す模式的な構成図である。
コルゲートマシン1には、ミルロールスタンド3と、シングルフェーサ5と、ブリッジ部7と、グルーマシン9と、ダブルフェーサ11と、ロータリシャ13と、スリッタスコアラ15と、カットオフ17と、スタッカ19と、生産管理装置21とが備えられている。
これらの機器は、同一床面FL上に設置されている。
ミルロールスタンド3の上部には、紙継ぎを行なうスプライサ25が備えられている。
一方の紙ロール23から給紙されている場合に、他方の紙ロール23が装着され、紙継ぎ準備がなされる。一方の紙ロール23の原紙が残り少なくなると、スプライサ25によって他方の紙ロール23の原紙に紙継ぎされる。そして、他方の紙ロール23から原紙が供給されている間に一方の紙ロール23が装着され紙継ぎ準備がなされる。
このようにして、原紙は順次紙継ぎされミルロールスタンド3から下流側へ向けて連続的に繰り出されることになる。
ミルロールスタンド3は、供給する紙の用途に応じて裏ライナ用ミルロールスタンド3a、中芯用ミルロードスタンド3bおよび表ライナ用ミルロードスタンド3cが備えられている。
裏ライナ用ミルロールスタンド3aは、シングルフェーサ5に対して裏ライナ27を供給するものである。
中芯用ミルロードスタンド3bは、シングルフェーサ5に対して段繰り加工される中芯29を供給するものである。
表ライナ用ミルロールスタンド3cは、ダブルフェーサ11に対して表ライナ31を供給するものである。
上段ロール33および下段ロール35の周面には、軸線方向に延在する凹部と凸部とが交互に形成されている。
上段ロール33および下段ロール35は、それぞれの凹部と凸部とが相互に噛合うように設置され、両者の噛合い部で中芯用ミルロードスタンド3bから両者の間に供給される中芯29を段繰りして波状に加工するように構成されている。
加圧ベルト39は、上段ロール33の上方に設置され、上段ロール33に対して接離するように設けられている。
加圧ベルト39は、裏ライナ用ミルロールスタンド3aから供給される裏ライナ27を上段ロール33の周面に沿って運ばれている波加工された中芯29に押圧し、貼り合わせて片面段ボール41を形成する機能を有している。
片面段ボール41は、裏ライナ25の片面に幅方向に延在する段山42(図2参照)が搬送方向に並設された形状をしている。
ブリッジ部7は、シングルフェーサ5とダブルフェーサ11以降の機器との速度差を吸収するために片面段ボール41を一次的に滞留させるものである。
グルーマシン9は、ブリッジ部7とダフルフェーサ11との間に介装されており、片面段ボール41の段山42の頂部に糊を付ける糊付装置45が備えられている。
ダブルフェーサ11には、熱板49と、ウェイトロール51と、上部コンベア53と、下部コンベア55とが備えられている。
熱板49は、金属製の中空の箱であり、内部の加熱源によって上面は高温に維持されている。
熱板49は、両面ダンボール47の搬送方向に複数並置され、それらの上面が両面ダンボール47の下面を案内するとともに加熱するように構成されている。
ウェイトロール51は、両面ダンボール47の搬送方向に複数並置され、両面ダンボール47を上側から熱板49に向けて押圧するものである。
上部コンベア53および下部コンベア55は、両面段ボール47を上下から挟持して搬送するものである。
ロータリシャ13には、例えば、それぞれ軸線が幅方向に延在し、対向配置されたナイフシリンダ57とアンビルシリンダ59と備えられている。
ナイフシリンダ57の周面には幅方向に延設されたナイフが備えられている。
アンビルシリンダ59は、ナイフシリンダ57のナイフを受けるもので、例えば、ナイフの受部は軸方向に分割され、切断に要する部分を選択的にナイフに係合させることができるように構成されている。
スリッタスコアラ15は、両面段ボール47の搬送方向に沿って配列された第一スリッタスコアラユニット15aと第二スリッタスコアラユニット15bとから構成されている。
第一スリッタスコアラユニット15aおよび第二スリッタスコアラユニット15bは同様に構成されているので、同じ部材には符号の後にサフィックス”a”,”b”をつけて区別する。 なお、以後の明細書内では、第一スリッタスコアラユニット15aおよび第二スリッタスコアラユニット15bを区別する場合には符号の後にa,bを付記するが、特に区別しない場合にはa,bを省略して符号のみで各部位や部材を示すものとする
第一スリッタスコアラユニット15aと第二スリッタスコアラユニット15bとは、一方が稼動中に、他方は、オーダチェンジのために設定変えなどの準備作業を行なうようにされている。図1は、第二スリッタスコアラユニット15bが稼動している状態を示している。
第一スリッタスコアラユニット15aおよび第二スリッタスコアラユニット15bには、搬送方向の上流側に両面段ボール47を挟んで対向配置される上罫線ロール61と下罫線ロール63との組が幅方向に複数組備えられている。上罫線ロール61および下罫線ロール63はそれぞれ幅方向および上下方向に移動可能に構成されている。
上罫線ロール61および下罫線ロール63の下流側には、両面段ボール47を挟んで対向配置される上スリッタナイフ65と下スリッタナイフ67との組が幅方向に複数組備えられている。上スリッタナイフ65および下スリッタナイフ67はそれぞれ幅方向および上下方向に移動可能にされている。
上スリッタナイフ65および下スリッタナイフ67は、それぞれ円板状で、外周部が鋭利な刃物であり、高速で回転させられるように構成されている。
カットオフ装置17には、両面段ボール47を挟んで対向配置され、相互に反対方向に回転される上ナイフシリンダ68と下ナイフシリンダ69が備えられている。
上ナイフシリンダ68の周面には幅方向に延設されたナイフ70が、下ナイフシリンダ69の周面には幅方向に延設されたナイフ72が、備えられている。(図2参照)
上ナイフシリンダ68および下ナイフシリンダ69が回転してナイフ70,72が噛合うことにより両面段ボール47は幅方向に切断されるように構成されている。
搬送路切換部材75の下方には、不良段ボールシート77を収納する箱79が設置されている。
スタッカ19は、搬送コンベア73によって搬送される段ボールシート71を積み上げ、製品として機外に排出するものである。
生産管理装置21に生産状況等の情報を提供するためにコルゲートマシン1の各部に種々のセンサ類が備えられている。
カットオフ長制御部81には、不良長算出部83と、不良切断長算出部85と、最大切断長設定部87と、最小切断長設定部89と、カットオフ長制御部91と、製品切断長設定部93とが備えられている。
不良長算出部83は、不良検出部95からの不良部分検出情報を受けて、不良内容に応じて不良部分長Lw(不良部分の長さ)を算出するものである。
最小切断長設定部89は、不良部分切断時における最小切断長Lminを設定できものであり、この最小切断長Lminはカットオフ装置17の切断制限寸法よりも長い任意の値に設定される。
不良切断長算出部85は、不良長算出部83から不良部分長Lwを、最大切断長設定部87から最大切断長Lmaxを、最小切断長設定部89から最小切断長Lminを導入して、最適な不良切断長Lwoと不良切断枚数Nwを算出するものである。
カットオフ長制御部91は、カットオフ装置17の切断長を制御するものである。カットオフ長制御部91は通常は製品切断長設定部93から導入される製品切断長Lsに沿った切断が行なわれるようにカットオフ装置17の上ナイフシリンダ68および下ナイフシリンダ69の回転を制御する。
カットオフ長制御部91は、不良部分がカットオフ装置17に差し掛かると、不良切断長算出部85から導入される不良切断長Lwoおよび不良切断枚数Nwに基づいてカットオフ装置17の動作を制御するように構成されている。
まず、段ボールシート71の製造動作について図1に基づいて説明する。
中芯用ミルロールスタンド3bから中芯29がシングルフェーサ5の上段ロール33と下段ロール35との間に供給される。
裏ライナ用ミルロールスタンド3aから裏ライナ27が、上段ロール33と加圧ベルト39との間に供給される。
供給された中芯29は上段ロール33と下段ロール35との噛合い部で波状に段繰り加工される。
波状に加工された中芯29は、上段ロール33の周面に沿って運ばれる途中で、その段頂部に糊付装置37によって糊が付けられる。
このようにして形成された片面段ボール41は、取上げコンベア43によって取上げられ、ブリッジ部7に搬送される。
片面段ボール41はブリッジ部7からダブルフェーサ11へ搬送されるが、ダブルフェーサへの搬送速度がシングルフェーサ5からの搬送速度よりも小さいので、片面段ボール41はブリッジ部7に複数の湾曲状を形成して滞留することとなる。
片面段ボール41は、ブリッジ部7に滞留している間に、糊が裏ライナ27および中芯29に十分に浸透し、さらに乾燥するので、強固に貼合された片面段ボール41となる。
糊を付けられた片面段ボール41は、表ライナ用ミルロールスタンド3cから供給される表ライナ31と貼り合わされてダブルフェーサ11に導入される。
この時、熱板49に接する表ライナ31は、熱板49から熱を受けて昇温され、片面段ボール41と表ライナ31との間の糊が乾燥固化されて両面段ボール47が形成される。
両面段ボール47は熱板49を通過してもしばらく上部コンベア53および下部コンベア55に挟持されて搬送され、この間に冷却される。
両面段ボール47は、第二スリッタスコアラユニット15bの上罫線ロール61bおよび下罫線ロール63bによって折り曲げ易くするための罫線が搬送方向に沿って加工され、次いで、上スリッタナイフ65bおよび下スリッタナイフ67bによって搬送方向に沿って断裁される。
この時、生産管理装置21の指示によって第一スリッタスコアラユニット15aは待機状態とされ、上罫線ロール61aおよび下罫線ロール63aと上スリッタナイフ65aおよび下スリッタナイフ67aとの幅方向位置を次オーダの加工位置に移動させる等のオーダ替え準備を行なっている。
段ボールシート71は、搬送コンベア73によって搬送され、スタッカ19に積み上げられ、機外に排出される。
カットオフ制御部81は、この不良部分を除去するための不良切断長Lwoと不良切断枚数を算出する。
この算出方法について、図4に基づいて説明する。
最大切断長設定部87に最大切断長Lmaxを設定する。最大切断長Lmaxは、例えば、1500mmと設定される。
最小切断長設定部89に最小切断長Lminを設定する。最小切断長Lminは、例えば、700mmと設定される。
不良部分としては、紙替え時および不足紙継ぎ時の紙継部、スリッタスコアラ15のオーダ替え時における重複部分等がある。
不足紙継ぎの紙継部は、例えば、アルミ等のマークMが付されているので、所定位置に設置された図示しない検出器によって検出される。
また、紙替え時の紙継部およびスリッタスコアラ15のオーダ替え時における重複部分は、生産管理装置21の制御情報から発生を検出する。
紙替えの場合、各原紙の内最下流側の紙継部から最上流側の紙継部までの長さと、この部分の上流側および下流側に所定の長さを加えた部分を不良部分とし、カットオフ装置17における現オーダの最終切断位置Clから不良部分の最上流側位置までの長さを不良部分長Lwとして算出する。
不足紙継ぎの場合、紙継部に付けられた、例えば、アルミ片等のマークMを検出し、その部分の上流側および下流側の所定の長さを不良部分とし、検出位置の下流側の切断予定位置Cから不良部分の最上流側位置までの長さを不良部分長Lwとして算出する。(図5参照)
紙替えおよびスリッタスコアラ15でのオーダ替えの場合には、生産管理装置21で生産量を制御しているので、現オーダの最終切断位置Clとの位置関係は把握されている。
そして、不良長算出部83から導入された不良部分長Lw(例えば、2400mm)を不良切断枚数Nwで除算し、仮の不良切断長Lwo(Lw/Nw、例えば2400mm)を算出し、この仮の不良切断長Lwoが、最小切断長Lminより小さいか判定する(ステップS4)。
仮の不良切断長Lwoが、最小切断長Lminよりも小さい場合(YES)には、不良切断長Lwoとして最小切断長Lminを設定する(ステップS5)。不良切断長Lwoとして最小切断長Lminと、不良切断枚数Nwとして仮の不良切断枚数である1枚と設定する(ステップS7)
仮の不良切断長Lwoが、最大切断長Lmaxよりも小さい場合(NO)には、仮の不良切断長Lwoを不良切断長Lwoとし、仮の不良枚数である1枚を不良切断枚数Nwとする(ステップS7)。
例示のケースに該当する仮の不良切断長Lwoが、最大切断長Lmaxよりも大きい場合(YES)には、仮の不良切断枚数Nwを1枚増加させる(ステップ8)。
例示のケースでは、ステップ8で、仮の切断枚数Nwが2枚となると、仮の不良切断長Lwo(Lw/Nw)が1200mmとなる。
ステップ4では、仮の不良切断長Lwoは最小切断長Lminよりも大きいので、ステップ5に移る。
ステップ5では、仮の不良切断長Lwoは最大切断長Lmaxよりも大きいので、ステップ7において、不良切断長Lwoを1200mmとし、不良切断枚数Nwを2枚と設定することになる。
カットオフ長制御部91は、不良部分がカットオフ装置17のところに到ったタイミングで上ナイフシリンダ68および下ナイフシリンダ69の回転速度を不良切断長Lwoで切断できるように制御する。
これにより、例示のケースでは、不良部分長Lwが2枚の不良段ボールシート75に全て含まれ、不良段ボールシート75に製品となる部分が含まれないことになる。
カットオフ装置17で切断された不良段ボールシート77は、タイミングをみて上方に揺動した搬送路切換部材75によって下方に案内され、箱79に集積される。
図6は、製品切断長Lsが長い場合が示されており、製品切断長Lsで切断する切断長除去および固定切断長Lpで切断する固定長除去の場合に製品ロスが出、前者の場合に製品ロスが大きくなる。
図7は、製品切断長Lsが短く、かつ、不良部分長Lwよりも少し短い場合が示されており、この場合も製品切断長Lsで切断する切断長除去および固定切断長Lpで切断する固定長除去の場合に、製品ロスが出ている。
また、この場合、除去切断長Ltはカットオフ装置17の切断制限寸法となるので、特許文献1に示されるものにも製品ロスが発生する。
本実施形態の不良切断長Lwoは、どちらの場合にも、不良部分長Lwと一致している。
図9は、両面段ボール47の搬送速度が低く、不良部分長Lwが短い場合が示されており、製品切断長Lsで切断する切断長除去および固定切断長Lpで切断する固定長除去の場合に、製品ロスが出ている。
図10は、両面段ボール47の搬送速度が速く、不良部分長Lwが長く、かつ、不良部分長Lwが製品切断長Lsよりも長い場合が示されており、この場合も製品切断長Lsで切断する切断長除去および固定切断長Lpで切断する固定長除去の場合に、製品ロスが出ている。
また、この場合、除去切断長Lt(特許文献1に示されるもの)はカットオフ装置17の切断制限寸法となるので、製品ロスが発生する。
しかも、いずれも不良切断枚数は2枚となっている。
本実施形態の不良切断長Lwoは、どちらの場合にも、不良部分長Lwと一致し、不良切断枚数Nwは1枚に収まっている。
したがって、不良段ボールシート75に製品となる良好な部分がほとんど含まれなくなるので、製品ロスを大幅に低減させることができる。
このように、最大切断長設定部87における最大切断長Lmaxの設定値を大きくすれば、不良段ボールシート75の不良切断枚数Nwを少なくすることができる。
最大切断長Lmaxを大きくすると、不良段ボールシート75の長さが大きくなる場合がある。不良段ボールシート75の長さが大きくなると排出時に箱79に収まりきれず、製品の流れを阻害する恐れもあるので、最大切断長Lmaxは不良段ボールシート75が良好に排紙できる程度の長さに制限するのが好適である。
また、最大切断長Lmaxと最小切断長Lminとを同じ長さに設定すると、不良段ボールシート75は一定の長さで切断されるいわゆる固定(プリセット)長除去を行なうことになる。
このように、本実施形態にかかるコルゲートマシン1は、製品ロスを大幅に少なくできる運転、不良段ボールシート75の処理を簡素化する運転および不良段ボールシート75を有効に活用できる運転のいずれにも対応できるので、ユーザの多様なニーズに対応することができる。
17 カットオフ装置
21 生産管理装置
71 段ボールシート
81 カットオフ長制御部
85 不良切断長算出部
87 最大切断長設定部
89 最小切断長設定部
Lwo 不良切断長
Nw 不良切断枚数
Claims (4)
- 連続して搬送される段ボールをその搬送方向に略直交する方向に切断して段ボールシートとするカットオフ装置と、
少なくとも前記カットオフ装置の切断長を制御するカットオフ長制御部を有し、装置全体の動作を制御する生産管理装置と、を備えるコルゲートマシンであって、
前記カットオフ長制御部には、不良部分切断時における最大切断長を変更可能に設定できる最大切断長設定部と、
不良部分切断時における最小切断長を変更可能に設定できる最小切断長設定部と、
段ボールに存在する不良部分長さに合わせて、前記最大切断長と前記最小切断長との間に位置する不良切断長および不良切断枚数を演算する不良切断長算出部が備えられていることを特徴とするコルゲートマシン。 - 前記不良切断長算出部は、
前記不良部分長さを、前記不良切断枚数を1枚としてこれで除算して仮の前記不良切断長を算出し、
この仮の前記不良切断長が前記最小切断長より小さい場合は、前記最小切断長を前記不良切断長とし、
仮の前記不良切断長が前記最大切断長より小さい場合は、前記仮の前記不良切断長を前記不良切断長とし、
仮の前記不良切断長が前記最大切断長より大きい場合は、前記不良切断枚数を順次1枚ずつ増加させて前記手順を繰り返すことによって前記不良切断長と前記不良切断枚数を算出することを特徴とする請求項1に記載のコルゲートマシン。 - 連続して搬送される段ボールをその搬送方向に略直交する方向に切断して段ボールシートとするカットオフ装置を備えるコルゲートマシンの運転を制御する生産管理装置であって、
不良部分切断時における最大切断長を変更可能に設定できる最大切断長設定部と、
不良部分切断時における最小切断長を変更可能に設定できる最小切断長設定部と、
段ボールに存在する不良部分長さに合わせて、前記最大切断長と前記最小切断長との間に位置する不良切断長および不良切断枚数を演算する不良切断長算出部と、が備えられていることを特徴とする生産管理装置。 - 前記不良切断長算出部は、
前記不良部分長さを、前記不良切断枚数を1枚としてこれで除算して仮の前記不良切断長を算出し、
この仮の前記不良切断長が前記最小切断長より小さい場合は、前記最小切断長を前記不良切断長とし、
仮の前記不良切断長が前記最大切断長より小さい場合は、前記仮の前記不良切断長を前記不良切断長とし、
仮の前記不良切断長が前記最大切断長より大きい場合は、前記不良切断枚数を順次1枚ずつ増加させて前記手順を繰り返すことによって前記不良切断長と前記不良切断枚数を算出することを特徴とする請求項3に記載の生産管理装置。
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