JP2010151745A - 変位センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】光源と絞りの共役関係を容易に確保でき、かつ、検査対象との距離の変化を正確に計測できる変位計、変位測定方法および厚み計を提供する。
【解決手段】変位計では、レーザダイオード1からの光が集光レンズ4において絞り板5のピンホール5aに向けて集光され、ピンホール5aを介して対物レンズ6へ送られる。当該光は、ワーク90の表面上で反射し、対物レンズ6、ピンホール5a、集光レンズ4、ハーフミラー3を介して、フォトダイオード2で検出される。つまり、ピンホール5aが、実質的な光源となり、また、ワーク90上での反射光に対する絞りとなっている。なお、集光レンズ4によってピンホール5a上で集光されるスポット径は、ピンホール5aの径よりも大きいものとされる。また、白抜き矢印で示された絞り板5上の戻り光成分の受光量信号は、ハイパスフィルタ11によって除去される。
【選択図】図1

Description

本発明は、非接触で計測対象物体の変位を計測する共焦点光学系を用いた変位センサに関する。
従来から、例えば特許文献1に開示されるように、変位センサでは共焦点光学系が利用されており、レンズを光軸方向に掃引することで計測対象物体へ向けて照射する光の集光位置を変化させ、その集光位置が計測対象物の表面と一致するときに受光される反射光の受光用開口上でのスポットの大きさが最小となることに基づいて変位量を計測している。特許文献1では、集光位置を変化させるために、対物レンズを固定し他のレンズを掃引しているが、理解容易のために図11では対物レンズを掃引する構成によりその動作を説明する。
まず、図11(A)を参照して、変位センサでは、レーザダイオード151から照射された光が対物レンズ156によって計測対象物190へ向けて集光される。当該計測対象物190の表面で反射された反射光は、対物レンズ156、ハーフミラー153、および、遮光板155上のピンホール155Aを経て、フォトダイオード152で受光される。ピンホール155Aは、ハーフミラー153の反射面についてレーザダイオード151の発光点と互いに鏡像となる位置関係に配置される。対物レンズ156により集光される光の集光位置と計測対象物190の表面とが一致した場合、反射光は遮光板155上で集光し、ピンホール155Aを通過する光量が最大となり、その結果、フォトダイオード152で受光される受光量が最大値となる。
対物レンズ156によって集光される光の光軸方向について、集光位置と計測対象物190表面とがずれると、照射された光が計測対象物190表面上では集光せず、計測対象物190表面で反射された光は、ハーフミラー153を介して遮光板155に至るものの広がった状態になる。このため、ピンホール155Aを通過する光量は減少し、フォトダイオード152における受光量は減少する。
なお、変位センサでは、レーザダイオード151から光を照射し、対物レンズ156を光軸方向に掃引することにより計測対象物190へ向けて照射する光の集光位置を光軸方向に掃引させながら、フォトダイオード152で反射光による受光量を検出している。
これにより、計測対象物190表面上で照射した光が集光するときに最大受光量が得られることになり、その状態での対物レンズ156の位置を計測することにより、対物レンズ156の位置に予め対応付けられた計測対象物190表面の位置が求められる。
また、特許文献2には、ニポウディスクに複数のピンホールを設け、当該ニポウディスクの各ピンホールにそれぞれ集光レンズを組合わせて回転させることにより、計測対象物上に集光ビームを走査する蛍光型共焦点光スキャナが開示されている。このスキャナでは、図12に示されるように、光源からの光は、マイクロレンズディスク102に組付けられた複数のマイクロレンズを経て、ダイクロイックミラー105を透過し、さらにニポウディスク103に形成された複数のピンホールを経てワーク等の検査対象109に複数のスポット光を照射する(複数のマイクロレンズおよびピンホールは図示していない)。計測対象物109では集光点で蛍光が発生し、照射したスポット光とは異なる波長の蛍光が、ニポウディスク103に形成されたピンホールを経てダイクロイックミラー105によって反射され、照射光の光路から分離されてカメラ106へ導かれる。すなわち、光源の光の波長はダイクロイックミラー105を透過し、蛍光の波長はダイクロイックミラー105により反射されるようにダイクロイックミラー105の特性が選択される。マイクロレンズディスク102とニポウディスク103とが一体となって回転することで検査対象109上の複数のスポット光が走査され、カメラ106では蛍光による合焦点画像(焦点が合う部分のみを抽出した画像)を得ることができる。この装置においては、照射光の集光位置は掃引されず固定されているので、計測対象物109とニポウディスク103との距離を相対的に変更しつつ各高さにおいて合焦点画像を取得することで、計測対象物109の形状についての情報を取得することができる。
特許文献3では、半導体ウェハー等の精密位置測定を目的に、ピンホールを設けて、光源からの光をピンホールへ入射させ、通過した光を計測対象物へ向けて集光するとともに、その反射光を当該ピンホールへ向けて集め、通過した光を受光する共焦点変位測定装置が記載されている。計測対象物側では、照射光と反射光とは同軸とされており、ビームスプリッタにより光源からピンホールへ向けて照射された光とピンホールを通過して受光部へ入射する光が分離されている。検出される信号光が常に最大となるように圧電駆動機を駆動して当該共焦点変位測定装置全体を移動させ、その変位を測定している。
特開2007−121122号公報 特開平09−26545号公報 特開2002−213914号公報
図11を参照して説明したような変位センサでは、ピンホール155Aを通過しフォトダイオード152で受光される光の受光量を検出し、そして、当該受光量が最大値となった際の対物レンズ156の光軸方向の位置を検出する。これにより、対物レンズ156の位置に一意に対応する、計測対象物に向けて照射される光の集光位置に計測対象物190の表面が存在するとしてその位置が検出される。
このような変位センサにおいて、光源であるレーザダイオード151の発光点とピンホール155Aとが光学的に鏡像となる位置関係にあることは重要である。たとえば図11(B)に示されるように、ピンホール155Aの位置が、図11(A)に示された状態から距離X1だけずれた場合、計測対象物190に向けて照射される光の集光位置が計測対象物190表面と一致していても、その反射光は遮光板155上では集光せず、スポットは広がった状態になる。この場合には、受光量が最大となる対物レンズ156の位置は、集光位置が計測対象物190の表面と一致するような対物レンズ156の位置からずれることになる。
さらにこのような場合、計測対象物190表面における光の反射態様は、計測対象物190表面の面の粗さによっても影響を受ける。
図11(C)では、図11(A)に示された状態から、ピンホール155Aの位置が距離X1だけずれた状態において、計測対象物190の表面が拡散面(反射光が拡散反射光となる面)である場合に、受光量が最大となる対物レンズの位置156Aが示されている。なお、反射光は図中、二点鎖線で示されている。計測対象物190の表面が拡散面であると、計測対象物190の表面により反射される光は、当該表面上に生じるスポット全体を拡散光源して照射された光のようにふるまう。対物レンズが照射する光の集光位置を計測対象物体190の表面に一致させる位置にあるときには、図11(B)で説明した通り、遮光板155上で反射光のスポットがぼやけて広がるため、最大の受光量は得られない。一方で、計測対象物体190の表面における反射光のスポットが遮光板155上でちょうど結像されるような位置に対物レンズがあるときには、遮光板155上に結像されるスポットの像のぼやけは最小限に抑えられて受光量は大きくなる。これらのことから、受光量が最大となる対物レンズの位置は、計測対象物190の表面に光を集光する位置よりもレーザダイオード151側に近づいて、計測対象物190の表面の反射光を遮光板155上に結像する位置(図11(C)では156Aの位置)までの間に存在することになる。尚、受光量が最大となる対物レンズの位置は、遮光板155上のスポットのぼやけ度合いに影響されるため、光学系の開口数よって異なるし、計測対象物190の拡散反射特性によっても異なる。すなわち、計測対象物190表面と光の集光点とが一致しない状態でピンホール155Aを通過して受光される受光量が最大となり、計測対象物190表面は、ピンホール155Aとレーザダイオード151の発光点とが光学的に鏡像となる位置関係にある場合に計測される位置とは異なる位置(図11(C)では下方)に存在すると誤計測される。
図11(D)では、図11(A)に示された状態から、ピンホール155Aの位置が距離X1だけずれた状態において、計測対象物190表面が鏡面である場合に、受光量が最大となる対物レンズ位置156Bが示されている。計測対象物190表面が鏡面である場合には、計測対象物190の表面により反射される光は、対物レンズから照射された光が計測対象物190の表面よりも遠い位置に向けて集光するように照射されている状態では、計測対象物190の表面で反射された後に集光し、その集光点を光源として照射された光のようにふるまう。逆に、対物レンズから照射された光が計測対象物190の表面に到達する前に集光している状態では、その集光点の計測対象物190の表面に対する鏡像が反射光の仮想的な光源となり、その鏡像の光源から照射された光のようにふるまう。図11(D)のように、ピンホール155Aの位置がレーザダイオード151の発光点の鏡像となる位置に対して距離X1だけ光路長を長くするようにずれている場合には、計測対象物190によって鏡面反射された後に集光された光の集光点Pが遮光板155上に結像するような位置に対物レンズ159Bがあるとき、受光量が最大となる。このとき、計測対象物190の表面は、対物レンズから照射された光が計測対象物が存在しないときに集光する位置と、位置ずれしたピンホール155Aに対して結像関係となる位置とのおよそ中間に存在することになる。すなわち、この場合においても、計測対象物190表面は、レーザダイオード151の発光点とピンホール155Aとが光学的に鏡像の位置関係にある場合に計測される位置とは異なる位置(図11(D)では下方)に存在すると誤計測される。尚、計測対象物が鏡面である場合の受光量が最大となる対物レンズの位置は、光学系の開口数には影響を受けないので、計測対象物体190が拡散面である場合とも必ずしも一致しない。
以上より、光源(図11ではレーザダイオード151の発光点)と受光用開口(図11ではピンホール155A)が位置ずれして鏡像となる位置関係にない場合には、計測対象物の面(計測対象物190の表面)の面粗さの違いによって、受光量が最大となる計測対象物の位置が異なり、変位計測誤差が発生することとなる。
なお、検査対象である計測対象物190の表面では、一般に拡散面と鏡面とが存在し、多くの場合、拡散反射成分と鏡面反射成分の両成分が混在する。さらには、計測対象物190の表面上の場所が異なることによってもその比率が異なることが多い。つまり、計測対象物190表面を拡散面だけまたは鏡面だけというように仮定して計測対象物190の表面の変位を計測することは難しく、両者が混在する場合にもその比率を一律に仮定して計測することも困難である。
したがって、変位センサにおいて、光源と受光用開口とを鏡像となる位置関係に配置することは、表面状態が一定でない計測対象物を精度良く計測するためには重要なことである。
しかしながら、計測精度を向上させるために照射光を微小な集光スポット(ミクロンオーダー)とし、受光用開口の大きさをそれと同等の大きさにすれば、光源と受光用開口を正確に鏡像となる位置関係で配置するためにサブミクロンオーダーの精度が必要とされ、調整作業は困難かつ煩雑となる。また、仮に調整できたとしても温度変化によって位置ずれが生じる懸念がある。この煩雑さを回避するためにはレンズと光源間の距離、レンズと受光用開口間の距離を長くして、位置ずれ量によって生じる光軸の偏角を小さくすればよいが、装置が大型化するという問題を生じる。
一方、特許文献2のような図12に示される共焦点光スキャナ光学系では、ニポウディスク103の中のピンホールが光源と受光用開口を兼用しており、上述のような光源と受光用開口の位置ずれの問題は生じないと考えられる。この共焦点光スキャナは蛍光顕微鏡に用いられており、対象物が発する蛍光の波長が照射光の波長と異なることを利用して、微弱な対象物からの蛍光のみを、ダイクロイックミラーにより照射光の戻り光から分離して、背景光に埋もれることなく検出している。しかし、通常、変位センサでは、多様な計測対象物の変位計測が求められ、必ずしも計測対象物は照射した光と波長の異なる蛍光を生じない。従って、ダイクロイックミラーは用いる構成を適用できるケースは稀である。すなわち、多様な計測対象物の変位計測に対応できないという課題がある。
特許文献3では、ピンホールを一旦介在させるため、光源と受光用開口の位置ずれの問題は生じない。しかし、この構成では、照射された光がピンホールによってけられることにより発生する戻り光が受光部へ入射するため背景光が存在する。計測対象物が低反射率物体である場合、計測対象物から得られる反射光量が微弱であるため背景の戻り光に埋もれて精度良く検出ができないという課題がある。
本発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、多様な表面状態、反射率の計測対象物に対して、精度良く変位を計測できる変位センサを提供することである。
本発明に従った変位センサは、特定の周波数成分を有する強度信号により光を照射する投光部と、開口を構成する遮光部材を含み、当該遮光部材は前記投光部から照射された光の少なくとも一部分を遮光し、当該開口は前記投光部から照射された光の他の部分を通過させ、照射された光を切り出すことにより当該開口を通過した光を新たな発散光とする開口部と、開口を通過した発散光を、計測対象物へ向けて集光して照射するとともに、集光される光の光軸方向に沿って当該光の集光位置を所定の態様により連続的に変化させ、さらに、計測対象物上に照射された光の反射光を、発散光の光路に対して逆方向に進行させて開口部へ導く掃引集光部と、開口を通過した反射光の光路を、投光部から開口へ至る照射光の光路から分離する光路分離素子と、光路分離素子により照射光の光路から分離された反射光を受光し、入射した光量に応じた受光信号を出力する受光部と、受光信号から、前記特定の周波数成分の信号を除去することによりフィルタ処理信号を得るフィルタ部と、フィルタ処理信号をもとに計測対象物までの距離についての情報を取得する処理部と、を備え、開口部は、計測対象物からの反射光の集光位置が前記掃引集光部の作動によって変化するときに、開口を通過する前記反射光の割合を変化させ、投光部が照射する光の信号強度が有する特定の周波数成分は、掃引集光部の作動によって変化する受光信号が有する周波数成分とは異なる周波数成分、または、受光信号が有する周波数成分の一部分の周波数成分とされ、処理部は、掃引集光部の作動によって生じるフィルタ処理信号の変化に基づいて計測対象物までの距離についての情報を取得することを特徴とする。
なお、ここでの周波数成分は、光の波長に対応する周波数成分ではなく、時間領域であらわされた信号を、対応する周波数領域であらわした場合に有することとなる周波数成分を意味する。
「特定の周波数成分を有する強度信号により光を照射する」は、照射される光の強度が、有限かつ定まった1または複数の周波数成分(連続的な周波数からなる周波数帯域も含む)の信号であることをいう。従って、照射される光の強度信号がランダムであるために周波数成分が不定となる場合や、有限であっても実質的に全周波数帯域に広がっている場合、例えば処理部で取り扱うことのできる信号の全周波数帯域に広がっているような場合は除かれる。
投光部が照射する光には、ガウスビームや、平行光、発散光源から出射された光、これらの光をレンズによって収束させ、一定の角度範囲内にわたる方向成分をもたせた光、拡散光を発する大きな光源によりいずれの位置からも開口へ向けて光が出射される光が含まれる。
開口は、光を通過させる空間内の領域であり、ピンホールやスリットが含まれる。「開口を形成する」とは、遮光部材を配置することによって、光を通過させる空間内の領域を制限することをいう。
なお、開口部へ照射される光が開口によって全くけられない場合、つまり、開口部へ向けて照射された光のすべてが開口を通過するような場合、当該開口を通過した光は新たな発散光にはならない。
新たな発散光は、投光部から開口部へ向けて集光して照射し、開口部上でその照射光の一部が開口によって切り出されるようにして構成してもよいし、空間中の一定範囲に広がった光源から開口部へ照射することにより、開口を通過した光が広がりを持つように構成してもよい(例えば大きな発光体を用いるような場合)。開口が狭小であるために、開口を通過した光が回折により広がりを生じる場合には、投光部から照射する光を平行光として開口部へ照射してもよい。
発散光は、コヒーレント光、インコヒーレント光のいずれでもよい。コヒーレント光には、ガウスビームやそれに近似できるビームが含まれる。
ここでいう光の集光または発散は、少なくとも当該光の光軸に直交する特定の方向の成分に関して集光または発散していれば良い。光軸に対して中心対称状に光が集光または発散する場合も含まれる。開口がスリットの場合には、上記の特定の方向の成分は、スリットの長手方向に対して垂直な方向とされる。
「掃引集光部が光の集光位置を所定の態様により連続的に変化させ」における「所定の態様により」は、集光位置の変化の仕方が不定ではなく、予め定められた変化の態様に従って変化することを言い、一定速度で集光位置が変化する場合のほか、集光位置毎に所定の異なる速度により変化する場合を含む。光を集光する光学部品が一定速度や一定の振動周期で移動する結果、光の集光位置が、その位置毎に所定の速さで変化する場合が含まれる。変化には、所定の範囲で、一方向に変化させる場合や往復するように変化させる場合が含まれ、単発的に変化させる場合や周期的に繰り返して変化させる場合が含まれる。
掃引集光部には、複数のレンズやミラー等の光学部品群により構成されて、その全体または一部分を移動させる場合や、単数の移動するレンズやミラーにより構成される場合が含まれる。
光路分離素子にはハーフミラーや偏光ビームスプリッタが含まれる。
「受光信号から特定の信号周波数成分の信号を除去する」には、特定の信号周波数成分の信号すべて除去する場合や、少なくとも一部の信号周波数成分を除去する場合を含む。
フィルタ処理には、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタなどの周波数フィルタが含まれるが、時間領域で信号に対して特定の演算を施すフィルタ処理であってもよい。すなわち、等価的に特定の信号周波数成分のうちの少なくとも一部もしくは全てを除去するフィルタ処理として機能する処理であれば含まれる。このフィルタ処理は、照射される光の強度信号が有する信号周波数成分の信号を除去するとともに、掃引集光部の作動によって生じる受光部の受光出力の変化に含まれる信号周波数成分を選択的に通過させるようにしてもよい。
この発明によれば、光源と受光用の開口とが一致し、戻り光の影響を減少させて計測対象物からの反射光を抽出することができるので、計測対象物の表面の粗さによる変位計測誤差の発生を防止しつつ高感度な変位計測を行うことができる。
好ましくは、投光部は、レーザダイオードにより、開口部上に形成されるスポットが開口を包含するように光を照射する。
投光部の光源としてレーザダイオードを用いた場合、レーザダイオードが非点隔差を有することに起因して、計測対象物へ向けて照射する光の集光点に非点収差が生じるが、この態様によれば、計測対象物へ向けて照射する光の集光点の非点収差を低減してスポットを小さくすることができるので、反射光が開口部上において集光するスポットも小さくなり、開口を通過して受光される光の受光量が増加する。これにより、高精度な変位計測を行うことができる。
好ましくは、特定の信号周波数成分は、直流成分であり、フィルタ部は、受光信号から直流成分を除去する。
直流成分からなる強度の照射光は、1の変位計測結果を得るために必要な照射時間単位において一定の強度で照射されていれば良い。
この態様によれば、照射する光の強度の制御およびフィルタ部の構成が簡単になる。
好ましくは、フィルタ部は、集光される光の光軸方向に沿って、当該光の集光位置を所定範囲で変化させたときに得られる受光信号の最小値を、オフセット値として受光信号から除去する。
所定範囲には、変位センサにおいて集光位置を変化させる範囲として予め定めた範囲や、変位センサがその仕様として変位計測範囲として定めた範囲を含む。
この態様によれば、ユーザは、簡易に適切なオフセット値を受光信号から除去することができる。
また、好ましくは、フィルタ部は、計測対象物体上に集光した光が照射されていない状態の受光信号をオフセット値として受光信号から除去する。
「計測対象物体上に集光した光が照射されていない状態」には、計測対象物体が照射光の変化範囲に存在しない場合や、変位センサの仕様上の変位計測範囲に存在しない場合、これらの範囲に存在していたとしても計測対象物体上に集光位置が一致しておらず実質的に計測対象物による反射光が受光されないことにより受光信号が背景レベルとなっている場合を含む。
この態様によれば、オフセット値を簡単に取得することができる。
好ましくは、投光部は、直線偏光の光を照射し、遮光部材は、正反射性物体であり、光路分離素子と受光部との間に配置され、投光部から照射された直線偏光の光が遮光部材により正反射されて生じる戻り光を受光部へ至る光路から除去し、当該戻り光の偏光方向に対して直交する偏光方向の光を受光部へ導く偏光素子をさらに備える。
ここで正反射性物体は、正反射成分を有する物体であり、直線偏光した入射光の少なくとも一部を正反射により一定の偏光状態で反射する物体である。鏡面金属物体、蒸着膜付きガラス、鏡面黒色物体を含む。投光部から照射された直線偏光の光が正反射性物体に垂直に入射した場合には、反射光は同じ偏光方向を有することになるので、照射した光の偏光方向に対して直交する偏光方向の光を除去する偏光素子を光路分離素子と受光部との間に配置すればよい。正反射性物体に対して斜めに照射光が入射した場合には、反射光は必ずしも同じ直線偏光にはならないが、一定の偏光状態すなわち直交する2方向の偏光成分の位相差が一定であれば、位相板を通すことで直線偏光にできるので、位相板を含み、当該位相板を経て直線偏光にされた反射光を除去する偏光素子を光路分離素子と受光部との間に配置すればよい。
この態様によれば、遮光部材によって反射されて受光部へ入射する戻り光の光量を減少させることができるので、背景のノイズ光を低減し、より反射率の低い計測対象物の計測が可能になる。
また、好ましくは、投光部は、直線偏光した光を照射し、遮光部材は、正反射性物体であり、光路分離素子は、前記投光部から照射された直線偏光の光を透過して前記開口部へ導くとともに、当該直線偏光に直交する偏光成分の光を異なる方向に反射する偏光分離素子、あるいは、前記投光部から照射された直線偏光の光を反射して前記開口部へ導くとともに、当該直線偏光に直交する偏光成分の光を透過する偏光分離素子である。
この態様によれば、光路分離素子と偏光分離素子が共通であるため、構成を簡単化することができる。
また、好ましくは、投光部は、波長λの光を照射し、開口部と計測対象物との間に配置されたλ/4板をさらに備える。
この態様によれば、計測対象物で正反射されて受光部へ入射する光は、投光部から照射される光の偏光方向と直交する直線偏光に変換されるので、偏光素子あるいは偏光分離素子を効率よく透過する。従って、表面の正反射成分が多い計測対象物を計測する場合には、計測対象物体からの正反射光の効率良く受光し、遮光部材に反射されて生じる戻り光を効果的に除去することができる。
また、好ましくは、掃引集光部は、対物レンズと、光軸方向に沿って往復振動可能なレンズであって、当該往復振動可能なレンズが一往復する間の所定の時点に、投光部から照射されて開口を通過した発散光を対物レンズへ向けて平行光に変換して導く振動コリメートレンズと、を含み、少なくとも振動コリメートレンズ部および開口部を含む光学系が収容される筐体と、対物レンズを支持する対物レンズホルダをさらに備え、筐体には、振動コリメートレンズ部の最も対物レンズに近い側のレンズ面に対向する位置に光出入口が形成され、当該光出入口において、対物レンズホルダが着脱可能とされる。
「光軸方向に沿って往復振動可能なレンズ」における光軸方向は、光路上の当該往復振動可能なレンズが存在する位置における光軸を意味する。
互いに焦点距離の異なる対物レンズを支持した対物レンズホルダを複数備えて、交換可能とすることができる。
この態様によれば、対物レンズが着脱可能となる。また、共通の筐体について焦点距離が異なる対物レンズに交換することにより、様々なワーキングディスタンス(計測対象物までの距離)に対応した変位計測が容易に実現できる。
また、好ましくは、フィルタ処理信号の処理対象とする最低感度レベルを設定する設定部をさらに備え、処理部は、フィルタ処理信号のうち、入力された最低感度レベルを上回る信号をもとに計測対象物までの距離についての情報を取得する。
この態様によれば、計測対象物へ照射される他の光が周囲に存在する状況であっても、自ら照射した光による反射光の強度が最も高ければ、最低感度レベルを適宜設定して、背景光の影響を除去した計測が可能になる。すなわち、周囲から入射する迷光の大きさと、計測対象物の反射率、表面状態に対応して得られる受光量に応じて、適切にノイズ成分として除去するレベルを設定することができる。
本発明によれば、光源と受光用の開口とが一致し、ずれることがないので計測対象物の表面の粗さによる変位計測誤差の発生を防止できる。さらに、戻り光の成分を減少させて計測対象物からの反射光の成分の比率を高めることができるので、感度の低下を防止して変位計測を行うことができる。
以下、本発明の変位センサの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、同一の構成要素には各図において同一の符号を付し、詳細な説明は繰返さない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の変位センサの第1の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。
変位センサは、センサヘッド60と、当該センサヘッド60を制御するコントローラ50から主に構成される。
センサヘッド60では、投光部であるレーザダイオード1から一定の強度の光が集光レンズ4により、絞り板5に設けられたピンホール(絞り穴)5aに向けて集光される。尚、レーザダイオード1には自身への戻り光耐性を高めるためにセルフパルセーションレーザを用いてもよい。この場合、セルフパルセーションの強度変化はフォトダイオード2やその後段の回路の応答速度に対して十分高速であるため、等価的に、その包絡線による強度(今の場合一定強度)で光を照射していると考えれば良い。本実施の形態では、光を照射するレーザダイオード1により投光部が、絞り板5により開口部が、ピンホール5aによって開口が構成される。ピンホール5aは円形である。レーザダイオード1から照射された光は、集光レンズ4によって、絞り板5上で、ピンホール5aを包含するように集光される。当該集光された光の一部は、ピンホール5aを通過して対物レンズ6へ導かれる。そして、対物レンズ6を経て計測対象物90の表面上に集光される。ピンホール5aを通過した光が新たな発散光となる。対物レンズ6は、振動子7に支持されている。振動子7の近傍位置には振動子7を駆動するための駆動コイル7Aが配備される。また、センサヘッド60には、駆動コイル7Aに通電するための駆動回路7Bが設けられている。駆動コイル7Aに電流を流す期間と電流の供給を停止する期間とを一定の周期で繰り返すことにより振動子7が周期的に振動する。対物レンズ6は、振動子7の振動に応じて、計測対象物90に接近する方向および遠ざかる方向に移動する。駆動信号出力部30は、駆動回路7Bの駆動コイル7Aへの通電態様を制御する。本実施の形態では、対物レンズ6、ならびに、対物レンズ6をこのように移動させる、振動子7、駆動コイル7A、および駆動回路7Bにより、掃引集光部が構成される。さらに、対物レンズ6の位置を検出するために、対物レンズ6へ向けて光を照射するレーザダイオード62および対物レンズ6によって反射された光を受光するPSD(position sensitive device)63が設けられている。
計測対象物90へ向けて照射された光は、当該計測対象物90により反射される。そして、反射光は、対物レンズ6、ピンホール5a、集光レンズ4、ハーフミラー3を介してフォトダイオード2により受光される。ここでは、ピンホール5aを通過した後、ハーフミラー3により反射された光の全てがフォトダイオード2により受光される。本実施の形態では、ハーフミラー3により光路分離素子が、フォトダイオード2により受光部が構成される。フォトダイオード2から出力される受光信号は、コントローラ50のハイパスフィルタ回路11に送られる。
コントローラ50では、フォトダイオード2から出力された受光信号が、ハイパスフィルタ回路11で戻り光による直流成分を除去されてフィルタ処理信号となり、増幅器12へ送られる。ここで、戻り光とは、レーザダイオード1から絞り板5に照射された光であって、ピンホール5a以外の部分(遮光部材)で反射されてハーフミラー3を介してフォトダイオード2により受光された光を意味し、図1では白抜き矢印で示されている。
本実施の形態では、ハイパスフィルタ回路11により、フィルタ部が構成され、ハーフミラー3により、光路分離素子が構成されている。
そして、フィルタ処理信号は、コントローラ50において、増幅器12で増幅された後、さらにA/D変換器13によってデジタル信号に変換され、信号処理部14で適宜処理されて、中央処理部51へと入力される。中央処理部51は、CPU(central processing unit)を含み、処理を実行するととともにコントローラ50全体の動作を制御する。また、入出力部53を通じて設定値を取得し、記憶部52に記憶させたり、処理結果を入出力部で表示し、あるいは外部へ出力する。本実施の形態では、中央処理部51が処理部を構成している。
本実施の形態の変位センサは、計測対象物90の表面の変位を測定する装置である。
図1では、レーザダイオード1から計測対象物90までの光軸が一点鎖線で模式的に示されている。
本実施の形態の変位センサでは、対物レンズ6はレンズホルダ部分51により振動子7に固定され、測定が行なわれている間、対物レンズ6は、振動子7により、光軸方向に、つまり図1の振動子7上の両矢印に示す方向に、その位置を周期的な振動によって変化させられている。図1では、振動子7の振動によって変化させられた対物レンズ6の状態の一例が、破線6Aで示されている。
図2は、対物レンズ6の位置を表す信号(以下、「レンズ位置信号」という。)と、フォトダイオード2により得られた受光信号との関係を示す。
PSD63は、レーザダイオード62から対物レンズ6に照射された光の反射光を受けて、その入射位置に対応した信号を出力する。この信号は、中央処理部51に取り込まれて、三角測量の原理に基づき、対物レンズ6の位置が求められる。これを時系列に並べたものが、図2のレンズ位置信号となる。レンズ位置信号は、振動子7の静止時の位置(以下、「基準位置」という。)を中心に正弦波状に変化する信号となる。
計測対象物90の表面が対物レンズ6によって集光される光の集光位置に一致すると、計測対象物90上で反射した光は、ピンホール5aから対物レンズ6に向けての光路(投光路)と反対の経路を通って、ピンホール5aの位置で集光する。このとき、受光信号に極大値(ピーク)が周期的に現れる。
図2の例では、対物レンズ6が位置Pにあるときに、受光信号にピークが現れている。これは、対物レンズ6が位置Pに置かれたときに当該対物レンズ6によって集光される光の集光位置が計測対象物90の表面に一致していることを意味する。
本実施の形態では、たとえば、あらかじめ、センサヘッド60の端部から計測対象物90へ向けて集光される光の集光位置までの距離とレンズ位置信号との関係を表す変換テーブルを求めておき、当該変換テーブルを用いて受光信号にピークが現れたときの対物レンズ6の位置に基づいて、光の集光位置に存在するワークまでの距離を求める。そして、この対物レンズの位置の変化量により、計測対象物90表面の変位量が求められる。
なお、本実施の形態の変位センサが厚み計として利用される場合には、ガラスのような部材を計測対象物とし、対物レンズ6の移動にともなって、2つの位置で受光信号にピークが現れる。このピークが得られたときの対物レンズ6の位置の差に基づいて当該部材の厚みが求められる。
本実施の形態の変位センサでは、投光部にレーザダイオード1を用い、集光レンズ4によって絞り板5上に集光するスポットの短径を、ピンホール5aの直径よりも大きいものとし、集光するスポットにピンホール5aが包含されるようにしている。レーザダイオード1の発光点には非点隔差が存在するため、計測対象物90上に集光するスポットで非点収差が生じるが、上記構成により非点収差の影響を小さく抑えている。この点に関し、より具体的に説明する。
図3は、集光レンズ4によって絞り板5上に集光するスポットの径とピンホール5aの径との比を変化させた場合の計測対象物90上に集光するスポットにおける非点収差の影響を説明するための図である。
図3(E)は、絞り板5上に集光するスポットの径(ピンホール上スポット短径)に対して円形のピンホール5aの径(ピンホール直径)を変化させたときの、計測対象物90としてのスポット径計測用ワーク上に照射される光のスポットの径(ワーク上スポット径)の変化を示している。
なお、レーザダイオード1から出射される光は、活性層に垂直な方向(以下、垂直方向という。)と水平な方向(以下、水平方向という。)で広がり角が異なっており、それをレンズで集光したとき、一般的には楕円形となる。垂直方向の広がり角が水平方向の広がり角よりも大きいので、レンズで集光したときには、スポットは垂直方向について短径となる。ピンホール上スポット径とは、図3(F)に示されたように、絞り板5に形成されたピンホール5aを含む領域上に形成された、レーザダイオード1から照射されるスポットCの短径である。
また、図3(E)において、破線LAは、レーザダイオード1の活性層に水平な方向についてのワーク上のスポットの寸法であり、破線LBは、当該レーザダイオード1の活性層に垂直な方向についてのスポットの寸法である。水平方向のスポットの寸法が最小となる位置を基準として、垂直方向のスポットの寸法を測定している。
破線LAと破線LBの値の差が、非点隔差によって生じる非点収差の影響を表している。そして、図3(E)から理解されるように、ピンホール上スポット径に対するピンホール径の比が小さくなるほど(横軸の値が小さくなるほど)非点隔差は小さくなっている。
図3(A)〜図3(D)は、それぞれ、図3(E)内の記号A〜Dが付されたピンホール径/ピンホール上スポット径に対応するワーク上のスポットを示す。なお、図3(A)〜図3(D)では、スポットの外郭を枠Fで強調して示している。
図3(A)〜図3(D)の中で、図3(D)では、スポットは、垂直方向に長くなっている。このことは、図3(E)において、位置Dでは、直線LBと破線LAの差が大きいことに対応している。図3(C)では、スポットの垂直水平比は図3(D)におけるスポットの垂直水平比よりも小さくなり、そして、図3(B)においては、さらにスポットの垂直水平比が小さくなって1に近づき、図3(A)では、スポットの垂直水平比がほぼ1となっている。
なお、ピンホール上スポット径に対するピンホール径の比を図3(E)に示すように変化させた場合、当該比が1以上であった場合には、図2に示した受光信号のピークがブロードでレンズ位置を特定するときの誤差が大きくなった。一方、当該比が1を下回ると、つまり、ピンホール上スポット径がピンホール径より大きくなると、図2に示したような受光信号のピークが、シャープなものとなり、レンズ位置を特定するときの誤差が小さくなった。
本実施の形態の変位センサでは、ピンホール上スポット径の短軸の径をピンホール直径よりも大きいものとしている。これにより、非点収差を低減し、計測対象物90までの距離、計測対象物90の変位を精度良く測定できるようになる。また、集光レンズ4によって絞り板5上に照射されるスポットとピンホール5aとの位置合わせも容易である。なお、絞り板5上のスポット径をピンホール径よりも大きくした場合、これらの利点があるものの、あまり大きくしすぎると、対物レンズ6を介して計測対象物90に照射されるビームの強度が低下する。このため、絞り板5上のスポット径の大きさは、フォトダイオード2での受光信号として、図2に示したようなピーク波形における広がりと、波形のピーク値に対するノイズ成分の大きさを考慮して、精度良くピークを検出できるよう定める。なお、図1において白抜き矢印で示された戻り光による受光信号は直流成分となるので、ハイパスフィルタ回路11によって除去される。
以上説明した本実施の形態の変位センサでは、レーザダイオード1からの光が集光レンズ4において絞り板5のピンホール5aに向けて集光され、ピンホール5aを通過して対物レンズ6へ導かれる。そして、当該光は、計測対象物90の表面上で反射し、対物レンズ6、ピンホール5a、集光レンズ4、ハーフミラー3を経て、フォトダイオード2で受光される。つまり、本実施の形態では、ピンホール5aが、実質的な光源となり、また、計測対象物90上での反射光に対する絞りとなっている。これにより、光源と絞りが同一のものより構成されるため、両者の位置ずれに起因する計測誤差の発生を抑制することができる。そして、掃引集光部が作動することにより図2に受光信号として示したように変化する受光部(フォトダイオード2)の出力信号を、ハイパスフィルタに通すことにより直流成分を除去したフィルタ処理信号を得て、当該フィルタ処理信号のピークに基づいて、計測対象物体までの距離についての情報が取得される。これにより、戻り光の影響を減少させて計測対象物からの反射光を抽出し、高感度な変位計測を行うことができる。
なお、掃引集光部は、本実施の形態のように対物レンズを光軸方向に振動させることによって対物レンズの集光位置を変化させても良いし、また、投光部から計測対象物体までの光路中に光軸方向に振動する反射鏡で光を折り返し、それを対物レンズに入射させることにより光路長を変化させるような構成とされても良い。
また、光源側(受光部側)に対する計測対象物側の集光位置の縦倍率(結像光学系における光軸方向の結像倍率)を拡大する光学系とすることができる。具体的には、本実施の形態において、振動子7を所定の範囲内で移動させ、それによって移動させられる対物レンズ6が所定の範囲内のいずれの位置にある状態で、絞り板5のピンホール5aから対物レンズ6のピンホール側主平面の距離が、対物レンズ6の計測対象物側主平面と計測対象物へ向けて照射される光の集光位置までの距離よりも、短くなるように構成することができる。また、ピンホール5aを通過した光を計測対象物90へ向けて集光する光学系として、移動可能な対物レンズ6に代えて、所定の範囲内で移動する移動レンズを含む複数のレンズ群等で構成される光学系であれば、移動レンズが所定の範囲内のいずれの位置にある状態で、絞り板5のピンホール5aから当該光学系のピンホール5a側の主平面までの距離が、当該光学系の計測対象物側主平面と計測対象物へ向けて照射される光の集光位置までの距離よりも、短くなるようにすればよい。従来技術では、ピンホール5aの位置に光源および受光用開口を、光学系との間にハーフミラーを挟んで配置し、しかも光源と受光用開口の位置合わせのための調整機構を必要としたので、上記光学系の光源側の距離を短くするには限界があったところ、縦倍率を拡大する光学系の採用により、計測対象物へむけて照射される光の集光位置の振動幅を往復振動レンズの振動幅よりも大きくすることができる。これにより、変位計測範囲を広げることができる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態の変位センサの構成を、図4に模式的に示す。
本実施の形態の変位センサは、第1の実施の形態と同様に、コントローラ50とセンサヘッド60から主に構成されるが、コントローラ50の構成が第1の実施の形態に対して変更されている。
本実施の形態の変位センサでは、フィルタ部として、ボトムホールド回路22および差分回路23が設けられている。
本実施の形態のコントローラ50では、フォトダイオード2から入力される受光信号は、増幅器21で増幅された後、ボトムホールド回路22に入力される。なお、フォトダイオード2から入力され増幅器21で増幅された信号を、図5(A)に模式的に示す。
ボトムホールド回路22は、少なくとも対物レンズを振動させる1振動周期以上の受光信号の中のボトム値をホールドする。図5では(A)に示される受光信号から、図5(B)に示されるような信号を出力する。
差分回路23には、ボトムホールド回路22からの信号と、増幅器21からの信号が、入力される。そして、差分回路23は、増幅器21からの信号とボトムホールド回路22との差分である、図5(C)に示されるような信号を出力する。
そして、差分回路23が出力する、図5(C)に示されるような信号は、増幅器24において増幅されることにより、図6(D)に示すような信号となる。
そして、増幅器24から出力される信号は、A/D変換器13によってデジタル信号に変換され、信号処理部14で適宜処理されて、中央処理部51へと入力され、第1の実施の形態と同様に処理される。
なお、本実施の形態において、図5(B)に示されたボトム値は、対物レンズ6を介して計測対象物90に照射される光の集光位置が計測対象物90表面とは一致していない状態に相当し、ピンホール5aを通過して受光される反射光はほとんど存在せず、図4において(図1と同様に)白抜きの矢印で示された、絞り板5に照射された光のうちピンホール5a以外の遮光部分で反射された戻り光の受光量となる。そして、図5(A)に示された2つのピークの値は、対物レンズ6を介して計測対象物90に照射される光の集光位置が計測対象物90表面に一致した状態に相当し、計測対象物90表面からの反射光の受光量に、当該戻り光による受光量が加算された合計の受光量となる。
そして、本実施の形態では、ボトムホールド回路22で戻り光による受光量を求め、差分回路23で、当該戻り光による受光量をフォトダイオード2の受光量から差し引くことにより、計測対象物90表面からの反射光成分を求めている。
これにより、本実施の形態の変位センサでは、戻り光を有効に除去して計測対象物90からの反射光を抽出することができるので、計測対象物90の反射光量が微弱であっても戻り光に埋もることなく検出し、高感度な変位計測を行うことができる。
尚、上記第1及び第2の実施の形態では、レーザダイオード1を一定強度で照射し、フィルタ部で直流成分や一定値を除去するようにしていたが、レーザダイオード1の駆動電流を特定の周波数成分を有する信号によって変調し、フィルタ部ではその特定の周波数成分を除去するフィルタ処理を行うようにしてもよい。ただし、対物レンズ6の位置変化により生じる受光信号のピーク波形が有する周波数帯域を除去してしまうと信号量が低下するので、レーザダイオード1が照射する光の強度信号が有する周波数成分は、受光信号のピーク波形が有する周波数成分と異ならせるのが望ましい。
さらに、本実施の形態の変形例として、計測対象物90が存在しない状態で予め受光信号をオフセット値として取得して記憶部52に記憶しておき、このオフセット値を差分回路によりフォトダイオード2の受光出力(受光信号)から減算するようにフィルタ部を構成してもよい。この場合には、図4の差分回路への入力として、ボトムホールド回路22の出力の代わりに、中央処理部51が記憶部52に記憶されているオフセット値を読み出してD/A変換した値を入力すればよい。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態の変位センサの構成を、図6に模式的に示す。
本実施の形態の変位センサは、第1の実施の形態と同様に、コントローラ50とセンサヘッド60から主に構成されるが、センサヘッド60の構成が第1の実施の形態に対して変更されている。
図6を参照して、本実施の形態の変位センサでは、ハーフミラー3とフォトダイオード2との間に、図1と同様に白抜きの矢印で示された戻り光成分の偏光方向と異なる方向、ここでは直交する方向に透過軸を有する偏光板8がさらに設けられている。尚、レーザダイオードは直線偏光した光を照射しており、絞り板5は正反射性の材質により構成されている。これにより、戻り光に含まれる拡散反射成分は低減され、正反射成分は一定の偏光状態に保たれる。特に、絞り板5に対して垂直に直線偏光した光が入射した場合には戻り光の正反射成分も直線偏光となる。斜めに入射した場合、反射光は直線偏光にならない場合があるが、反射光全体の偏光状態がランダムになるわけではなく、一定の偏光状態が保たれる。この場合には、位相板を用いて直線偏光に変換することができる。
フォトダイオード2に、偏光板8によって戻り光が有する偏光成分を除去した後の光を入射させることにより、フォトダイオード2への上記戻り光の入射光量を低減させることができる。これにより、フォトダイオード2に入射する光において、計測対象物90上で反射してその偏光方向を乱された反射光のうち、戻り光と直交する偏光方向を持つ光の割合を高くし、感度を向上させることができる。
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態の変位センサの構成を、図7に模式的に示す。
本実施の形態の変位センサは、第1の実施の形態と同様に、コントローラ50とセンサヘッド60から主に構成されるが、センサヘッド60の構成が第1の実施の形態に対して変更されている。
図7を参照して、本実施の形態の変位センサでは、第1の実施の形態の変位センサにおけるハーフミラー3の代わりに、偏光ビームスプリッタ9が設けられている。偏光ビームスプリッタ9の、フォトダイオード2へ送られる光の透過軸は、第3の実施の形態における偏光板8と同様に、白抜きの矢印で示された戻り光成分の偏光方向と直交する方向とされている。
フォトダイオード2に、偏光ビームスプリッタ9を反射した光を入射させることにより、フォトダイオード2への上記戻り光の入射を抑えることができる。これにより、フォトダイオード2に入射する光において、上記戻り光の割合を低く抑え、計測対象物90上で反射してその偏波方向を乱された光の中の戻り光と直交する偏光方向を持つ光の割合を高めることができる。
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施の形態の変位センサの構成を、図8に模式的に示す。
本実施の形態の変位センサは、第3の実施の形態と同様に、ハーフミラー3とフォトダイオード2との間に偏光板8が設けられており、さらに、ピンホール5aと計測対象物90との間に、直線偏光を円偏光にするλ/4板10が設けられている。
本実施の形態では、偏光板8は、レーザダイオード1が照射するレーザ光の偏光方向に対してほぼ直交する角度に透過軸を有するように設置されている。
本実施の形態では、フォトダイオード2に、偏光板8を通った光を入射させることにより、フォトダイオード2への上記戻り光の入射を低く抑える一方、計測対象物90で正反射された反射光は大部分を受光することができる。
より詳細には、点線の白抜き矢印で示された、計測対象物90上で反射し、ピンホール5aを介してフォトダイオード2に入射する光は、ピンホール5aから対物レンズ6を介して計測対象物90まで到達するまでにλ/4板10によって円偏光され、さらに、計測対象物90上で正反射した後対物レンズ6とピンホール5aを介してフォトダイオード2へ到達するまでに再度λ/4板10を通過することによって円偏光がピンホール5aからの戻り光と直交する直線偏光とされる。つまり、点線の白抜き矢印で示された反射光は、実線の白抜き矢印で示された戻り光と直交する直線偏光となっていることになる。
本実施の形態では、フォトダイオード2に入射する光がλ/4板10を2回通過した後で偏光板8を通過することにより、フォトダイオード2に入射する光において、戻り光成分の割合を低く抑え、計測対象物90上で正反射されて受光される反射光の割合を高めることができる。
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施の形態の変位センサの構成を、図9に模式的に示す。
本実施の形態の変位センサは、第5の実施の形態に対して、ハーフミラー3と偏光板8の代わりに、偏光ビームスプリッタ9が設けられている。
本実施の形態では、フォトダイオード2に入射する光がλ/4板10を2回通過した後で偏光ビームスプリッタ9を通過することにより、フォトダイオード2に入射する光において、実線の白抜き矢印で示された戻り光成分の割合を低く抑え、破線の白抜き矢印で示された計測対象物90上で正反射されて受光される反射光の割合を高めることができる。
[第7の実施の形態]
本発明の第7の実施の形態の変位センサの構成を、図10に模式的に示す。
本実施の形態の変位センサは、第1の実施の形態と同様に、コントローラ50とセンサヘッド60から主に構成されるが、センサヘッド60の構成が第1の実施の形態に対して変更されている。
本実施の形態では、第1の実施の形態に対して、レンズ31が追加されている。対物レンズ6の代わりにレンズ31が振動子7に固定され、レンズ31が光軸方向に沿って図9中の両矢印に示す方向に位置を変化させられる。図10では、振動子7によって変化させられたレンズ31の状態の一例が、破線31Aで示されている。対物レンズ6の位置は変化しない。
本実施の形態の変位センサでは、レンズ31を移動させる振動子7、駆動コイル7A、および駆動回路7Bにより、振動コリメートレンズ部が構成される。また、振動コリメートレンズ部、ピンホール5aが開口を構成する絞り板5、集光レンズ4、ハーフミラー3、レーザダイオード1およびフォトダイオード2からなる光学系を収容する筐体をセンサヘッド60としている。
センサヘッド60には、収容される振動コリメートレンズ部の最も対物レンズに近い側のレンズ面に対向する位置に光出入口66が形成される。この光出入り口66には、対物レンズホルダ取り付け部65が形成され、対物レンズ6が収容された対物レンズホルダ61が着脱可能に取り付けられる。対物レンズホルダ61および対物レンズホルダ取り付け部65には互いに勘合するねじ溝が設けられ、光軸を一致させた状態で固定が可能である。ねじ溝を設けずに、光軸を一致させたまま光軸方向についてスライド可能に勘合するようにして、別途ねじ止めするようにしてもよい。尚、振動コリメートレンズ部から出て対物レンズへ入射する光を略平行光にすることにより、組み合わされる両レンズの間隔の変動に起因して生じる収差の変動を小さく抑えることができる。すなわち、両レンズの間隔が多少変動しても、計測対象物に向けて照射される光の集光スポットの形状が大きく変動することがない。
レンズ31は、レーザダイオード1から計測対象物90への光路上であって、ピンホール5aと対物レンズ6との間に配置されている。そして、レンズ31は、振動子7により振動させられる振動中心に位置するときに、レーザダイオード1から照射されてピンホール5aを通過した光を対物レンズ6に向けて平行光にする。
このような本実施の形態では、レンズ31の位置が、レーザダイオード62とPSD63にを用いて検出されることにより、図2に示されたような、レンズ31の位置についてのレンズ位置信号と、フォトダイオード2により得られた受光信号との関係が得られ、これにより、計測対象物90の表面位置の変位や、計測対象物90の厚さが計測される。
本実施の形態では、対物レンズの着脱が可能となる。さらに、焦点距離の異なる対物レンズを収容した対物レンズホルダ61を複数用意し、着脱交換することにより、対物レンズ6から計測対象物90までのワーキングディスタンスを容易に変更することができる。
[第8の実施の形態]
本発明の第8の実施の形態の変位センサは、これまでに記載した実施の形態とハードウェア構成は同様であり、処理部において実行される処理が異なる。
本実施の形態では、処理部である中央処理装置51が、計測実行前に予め入出力部53を通じて最低感度レベルを取得し、記憶部52に格納する。そして、計測実行時には、信号処理部14から入力されるフィルタ処理信号に対して、記憶部52に記憶されている最低感度レベルを参照し、最低感度レベルを上回る値のフィルタ処理信号に基づいて、移動させられているレンズについて最大受光量が得られるレンズ位置を求め、計測対象物の表面までの距離を計測する。尚、入出力部53を通じて取得した最低感度レベルを記憶部52に記憶する動作を行う中央処理装置51、入出力部53、記憶部52により設定部が構成されている。
フィルタ処理信号のうち、入力設定された最低感度レベルを上回る信号をもとに計測対象物までの距離についての情報を取得している。これにより、周囲から入射してくる迷光の大きさと、計測対象物90の反射率、表面状態に対応して得られる受光量に応じて、適切にノイズ成分として除去するレベルを設定することができる。
例えば複数の開口が存在し、各開口について周囲の開口からのぼやけた光が迷光として入射するような場合であっても、適宜使用環境に応じた最低受光感度レベルに調整することで適切に迷光の除去が行える。
これにより、ノイズ成分を除去して安定な変位計測が可能になる。
[その他の変形例]
以上説明された各実施の形態のコントローラ50やセンサヘッド60に備えられるハイパスフィルタ回路やボトムホールド回路等の構成要素は、専門の電気回路によるハードウェアとして実現されても良いし、中央処理部51が所定のプログラムを実行することによって、つまり、ソフトウェアとして実現されても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態において説明された技術的思想は、可能な限り組み合わされて実現されることが意図される。
本発明の変位センサの第1の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。 図1の変位センサにおける、レンズ位置信号と受光信号との関係を示す図である。 図1の変位センサにおいて、集光レンズによって絞り板上に集光するスポットの径をピンホールの径に対して変化させたときの影響を説明するための図である。 本発明の変位センサの第2の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。 図4の変位センサのコントローラにおいて処理される信号を模式的に示す図である。 本発明の変位センサの第3の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。 本発明の変位センサの第4の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。 本発明の変位センサの第5の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。 本発明の変位センサの第6の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。 本発明の変位センサの第7の実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。 従来の変位センサにおける光学系の構成の一例を模式的に示す図である。 従来の蛍光型共焦点光スキャナにおける光学系の構成の他の例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 レーザダイオード、2 フォトダイオード、3 ハーフミラー、4 集光レンズ、5 絞り板、5a ピンホール、6 対物レンズ、7 振動子、8 偏光板、9 偏光ビームスプリッタ、10 λ/4板、11 ハイパスフィルタ回路、12,21,24 増幅器、13 A/D変換器、14 信号処理部、22 ボトムホールド回路、23 差分回路、30 位置検出部、31 レンズ、50 コントローラ、60 センサヘッド、90 ワーク。

Claims (10)

  1. 特定の周波数成分を有する強度信号により光を照射する投光部と、
    開口を構成する遮光部材を含み、当該遮光部材は前記投光部から照射された光の少なくとも一部分を遮光し、当該開口は前記投光部から照射された光の他の部分を通過させ、前記照射された光を切り出すことにより当該開口を通過した光を新たな発散光とする開口部と、
    前記開口を通過した発散光を、計測対象物へ向けて集光して照射するとともに、集光される光の光軸方向に沿って当該光の集光位置を所定の態様により連続的に変化させ、さらに、前記計測対象物上に照射された光の反射光を、前記発散光の光路に対して逆方向に進行させて前記開口部へ導く掃引集光部と、
    前記開口を通過した前記反射光の光路を、前記投光部から前記開口へ至る前記照射光の光路から分離する光路分離素子と、
    前記光路分離素子により前記照射光の光路から分離された前記反射光を受光し、入射した光量に応じた受光信号を出力する受光部と、
    前記受光信号から前記特定の周波数成分の信号を除去することによりフィルタ処理信号を得るフィルタ部と、
    前記フィルタ処理信号をもとに計測対象物までの距離についての情報を取得する処理部と、を備え、
    前記開口部は、前記計測対象物からの反射光の集光位置が前記掃引集光部の作動によって変化するときに、前記開口を通過する前記反射光の割合を変化させ、
    前記投光部が照射する光の信号強度が有する特定の周波数成分は、前記掃引集光部の作動によって変化する受光信号が有する周波数成分とは異なる周波数成分、または、前記受光信号が有する周波数成分の一部分の周波数成分とされ、
    前記処理部は、前記掃引集光部の作動によって生じる前記フィルタ処理信号の変化に基づいて計測対象物までの距離についての情報を取得する変位センサ。
  2. 前記投光部は、レーザダイオードにより、前記開口部上に形成されるスポットが前記開口を包含するように光を照射する、請求項1に記載の変位センサ。
  3. 前記特定の信号周波数成分は、直流成分であり、
    前記フィルタ部は、前記受光信号から直流成分を除去する、請求項1に記載の変位センサ。
  4. 前記フィルタ部は、集光される光の光軸方向に沿って、当該光の集光位置を所定範囲で変化させたときに得られる前記受光信号の最小値をオフセット値として前記受光信号から除去する、請求項3に記載の変位センサ。
  5. 前記フィルタ部は、計測対象物上に集光した光が照射されていない状態の前記受光信号をオフセット値として前記受光信号から除去する、請求項3に記載の変位センサ。
  6. 前記投光部は、直線偏光の光を照射し、
    前記遮光部材は、正反射性物体であり、
    前記光路分離素子と前記受光部との間に配置され、前記投光部から照射された直線偏光の光が前記遮光部材により正反射されて生じる戻り光を前記受光部へ至る光路から除去し、当該戻り光の偏光方向に対して直交する偏光方向の光を前記受光部へ導く偏光素子をさらに備える、請求項1に記載の変位センサ。
  7. 前記投光部は、直線偏光した光を照射し、
    前記遮光部材は、正反射性物体であり、
    前記光路分離素子は、前記投光部から照射された直線偏光の光を透過して前記開口部へ導くとともに、当該直線偏光に直交する偏光成分の光を異なる方向に反射する偏光分離素子、あるいは、前記投光部から照射された直線偏光の光を反射して前記開口部へ導くとともに、当該直線偏光に直交する偏光成分の光を透過する偏光分離素子である、請求項1に記載の変位センサ。
  8. 前記投光部は、波長λの光を照射し、
    前記開口部と前記計測対象物との間に配置されたλ/4板をさらに備える、請求項4または請求項7に記載の変位センサ。
  9. 前記掃引集光部は、
    対物レンズと、
    光軸方向に沿って往復振動可能なレンズであって、当該往復振動可能なレンズが一往復する間の所定の時点に、前記投光部から照射されて前記開口を通過した発散光を前記対物レンズへ向けて平行光に変換して導く振動コリメートレンズと、を含み、
    少なくとも前記振動コリメートレンズ部および開口部を含む光学系が収容される筐体と、
    前記対物レンズを支持する対物レンズホルダをさらに備え、
    前記筐体には、前記振動コリメートレンズ部の最も対物レンズに近い側のレンズ面に対向する位置に光出入口が形成され、
    当該光出入口において前記対物レンズホルダが着脱可能とされる、請求項1に記載の変位センサ。
  10. 処理対象とする前記フィルタ処理信号の最低値を規定する最低感度レベルを設定する設定部をさらに備え、
    前記処理部は、前記フィルタ処理信号のうち、前記最低感度レベルにより規定された最低値を上回る信号の変化に基づいて計測対象物までの距離についての情報を取得する、請求項1に記載の変位センサ。
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