JP2010148391A - 細胞培養装置の細胞検出システム - Google Patents

細胞培養装置の細胞検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】培養器とカメラとを相対移動させながら取得した複数の画像から、比較的短時間で細胞を抽出することができ、且つ計測誤差を低減することが可能な細胞検出システムを提供する。
【解決手段】細胞を培養する培養器を挟んで、光源とカメラを対向して配置すると共に、カメラあるいは培養器を相対的に移動可能な構造とし、任意の焦点で培養器内の細胞の画像を取得する。カメラの焦点を変化させて撮影した複数枚の画像の中から隣り合う画素値の差の総和がピークを示す画像と、他の非ピーク画像とで差分処理することで、簡便に細胞部分のみを抽出することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、細胞培養中に取得した複数枚の画像データから細胞部分を抽出することのできる細胞検出システムに係り、特に細胞培養装置と画像処理装置とを備えた細胞検出システムに関する。
従来から、細胞培養を行う過程で、微細な細胞の培養状態を画像観察することが行われている。このような画像観察は、主に大学や研究所等の実験室において行なわれ、研究者が高温槽から培養中のシャーレを取り出し、細胞を顕微鏡で観察する方法が採られている。培養中に取得した画像データから細胞を抽出するには、画素値の分布をもとに閾値を算出し、その閾値以上あるいは閾値以下の画素を細胞として抽出していた。
しかしながら、上記閾値処理による方法では、細胞に照射された光の強さによっては画像が白っぽくなり、実際の細胞量以上に細胞が存在するように検出されることがあった。すなわち、培地の色変化、光源の光量の変化、画像中心部と周辺部の明暗差、画像に含まれるノイズなどの影響を受けずに安定して細胞を抽出するためには、細胞抽出処理の前にノイズ除去、平滑化フィルタ、輪郭強調などのフィルタ処理が必須であった。
特許文献1には、培地の色変化、光量の変化、画像の中心部と周辺部の明暗差、ノイズなどの影響を受けずに細胞を画像で抽出することができる細胞培養装置が提案されている。特許文献1に記載された技術では、撮像装置を焦点方向に移動しながら撮像した複数の画像から、細胞の辺縁が明瞭な2つの画像を選び出し、これらを差分することにより、細胞を抽出する。この方法は、細胞培養の特徴を踏まえ、優れた精度で細胞を抽出することができる技術である。
WO2006/051813公報
一般に、細胞は均一に増殖することはなく、培養器内でかなり不均一に増殖する。このために多くの位置を観察すべきである。しかし、上記特許文献1に記載された技術を適用して多数箇所を観察する場合、多数箇所のそれぞれにおいて辺縁が明瞭な2つの画像を選び出すには多くの時間を要する。また、二つの画像を差分するためには、これらの位置あわせが必要となるが、位置あわせは、時間を要するだけでなく、わずかな位置ズレが生じた場合には、計測誤差を生じる。
本発明は、特許文献1に記載された技術を応用し、複数の画像から比較的短時間で細胞を抽出することができ、且つ計測誤差を低減することが可能な細胞検出システムを提供することを目的とする。
本発明による細胞培養装置の細胞検出システムは、細胞を培養するための培養器手段と、前記培養器手段から前記細胞の画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段及び前記培養器手段のいずれか一方を移動させて前記画像取得手段の焦点を調整する焦点位置調整手段と、前記画像取得手段の複数の焦点位置で画像を取得するように前記画像取得手段を制御する制御手段とを備え、さらに前記複数の焦点位置で取得された複数の画像から、細胞の辺縁が明瞭な画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段が選択した細胞の辺縁が明瞭な第1の画像と、当該第1の画像の焦点位置から焦点をずらした位置で取得された第2の画像とで差分処理を施す抽出手段とを備えたことを特徴とする。
本発明では、細胞の辺縁が明瞭な第1の画像と、当該第1の画像の焦点位置から焦点をずらした位置で取得された第2の画像、すなわち焦点位置をぼかした画像とで差分処理をする。このように、差分する第2の画像として、辺縁が不明瞭な画像を用いることにより第1の画像との位置あわせを厳密に行なわなくても、細胞の辺縁が明瞭な2つの画像の差分をとったときと同様の精度で細胞を抽出するができる。よって位置合わせに要する時間を短縮できる。また位置合わせが不完全でも計測誤差を減らすことができる。
また本発明では、細胞を抽出するために、細胞の辺縁が明瞭な画像を2つの検索する必要がないので、検索処理に要する時間を短縮することができる。
以下、本発明を適用してなる細胞培養装置の細胞検出システムの実施形態について、図1及至図7を参照して説明する。
図1は、この実施の形態に係る細胞培養装置の細胞検出システムを示すブロック図である。
図1に示すように細胞培養装置11はその内部が外部空間と遮断される箱型構造を有し、その内部に、細胞を培養する培養器12と、この培養器12内の細胞を撮影するためのCCDカメラ13と、このCCDカメラ13から得られる画像データを処理する画像処理ユニット14と、画像データを画像処理ユニット14に転送するためのコンバータ15と、CCDカメラ13又は培養器12を移動するためのカメラ・培養器駆動装置16と、カメラ・培養器駆動装置16を任意の位置に移動するためのモータコントローラ17と、CCDカメラ13の上部に設置した光源18から構成されている。培養器12は透明な材質で成型されており、CCDカメラ13は、光源18から照射され、培養器12を透過した透過光を撮影するように構成されている。なお、上記構成において、CCDカメラ13は40万画素程度のCCDデバイスを備えていることが望ましく、また光源18は特に限定する必要はないが、本実施例においてはLEDが望ましい。
図2は、培養装置11内の各構成要素の配置の概略を示す図であり、図示する例では、培養装置11の中に培養器12が固定され、CCDカメラ13を移動する場合の配置を示している。
図2に示すように、培養装置11内の上面部に光源18が取り付けられている。この光源18の下側に培養器12が配置され、さらにこの培養器12の中央付近下側に対物レンズ22を備えたCCDカメラ13が配置されている。CCDカメラ13は移動用ガイド21に上下動可能に取り付けられており、CPU32から出力される指令によって動作させられるカメラ・培養器駆動装置16の駆動制御によって、移動用ガイド21に沿って上下に移動し、焦点位置を上下方向に変更して培養器12内の細胞の画像を撮影する。なお、CCDカメラ13と対物レンズ22とを組み合わせた撮像装置は、培養器12の中心付近に位置する底面近傍の微小面積、例えば1.5mm(縦)×2.0mm(横)程度の微小領域を撮影可能なように構成することが望ましい。
図3は、図1の画像処理ユニット14の詳細を示す図である。画像処理ユニット14は、データバス31を介して演算処理を行うCPU32と、このCPU32が一時的に記憶領域として使用する主メモリ33と、画像データや位置情報を格納する外部記憶装置34と、モータコントローラ17と通信するための通信ポート35と、細胞抽出後の画像を表示するモニタ36と、ユーザの入力を受け付けるキーボード37とから構成される。この画像処理ユニット14において、CCDカメラ13からの画像はコンバータ15を介して取り込み、種々の画像処理を行なう。
図4は、画像処理ユニットにより実行される細胞抽出処理の一例を示すフローチャート図である。
図4に記載された一連のステップは、予めインストールされたソフトウェアによって、細胞培養過程における所定時間間隔で、例えば1回/日の頻度で繰り返して、CPU32から出力される指令によって図1乃至図3に記載されたユニットが順次駆動制御されて実行されるものである。なお、図4に記載された一連のステップを所定時間間隔で繰返し実行するための計時はCPU32に備えられたクロック発生器の出力を用いることができる。
以下、図4に示す細胞抽出処理ステップを説明する。
[ステップS41]
このステップS41では、CPU32がモータコントローラ17に命令を出してCCDカメラ13を上下方向に移動させながら、所定ピッチ間隔で、例えば30μm間隔で画像を撮影する画像取得動作が実行される。この画像取得動作によって取得された複数の画像データは、コンバータ15を経由して外部記憶装置34に保存される。
[ステップS42]
このステップS42では、全ての画像を取り終えた後、画像選択処理(検索処理)が実行される。この画像選択処理では、外部記憶装置34に記憶された複数画像から、細胞の辺縁が明瞭な画像が選択される。画像を選択する手法として、本実施の形態では、細胞の辺縁が明瞭な画像では不明瞭な画像におけるものに比べて画素値の変化が大きくなるという事実を利用する。具体的には、隣り合う画素値の差の絶対値を算出し、それらの総和を求め主メモリ33に保持する。このような処理を、複数画像のそれぞれについて、例えばカメラの移動方向に沿って(つまり焦点位置の順に)実行する。
図5は、所定のカメラ位置で得られた1枚の画像について、隣り合う画素値の差を求め、それを総和する様子を示す図である。図6は、図5の算出方法で得られた[隣り合う画素値の差の総和]の算出結果とカメラの移動距離との関係を示す図である。図6に示された例では、[隣り合う画素値の差の総和]には2箇所のピークP1、P2があり、このピーク値を示す画像が細胞の辺縁が明瞭な画像となる。
特許文献1に記載された技術は、これら2つのピーク位置の画像を選択し、その差分を取るというものであるが、本実施の形態では、対物レンズ22の焦点位置がピークP1に位置する場合の画像と、対物レンズ22の焦点位置がP1とP2との中央位置P3に位置する場合の画像を選択する。そして、画像とその画像を取得したときのカメラ位置が外部記憶装置34に記憶される。ピークP1に位置する場合の画像の代わりに、ピークP2に位置する場合の画像を選択してもよい。外部記憶装置34に記憶された画像については、後述する画像処理が行われる。
カメラの位置が、ピークP1、P2及びこれらピーク間P3であるときの画像を図7に示す。図7(1)は、カメラの対物レンズ22の焦点位置が図6のP1に位置する場合、図7(2)は対物レンズ22の焦点位置が図6のP2にある場合、図7(3)は対物レンズ22の焦点位置が図6のP1とP2との中央位置P3にある場合の、画像の一例を示す図である。図示するように、対物レンズ22の焦点位置がピークP1、P2にある画像は、一方が、培地に対し細胞が黒抜けで明瞭に描出される画像(以下、黒抜け画像という)であり、他方が、培地に対し細胞が白抜けで明瞭に描出される画像(以下、白抜け画像という)である。
[ステップS43]
このステップS43では、例えばピークP1に相当する1枚の画像(例えば図7(1)の画像)と、2つのピークP1、P2との間に位置する画像(例えば図7(3)の画像)を選択することができたか否か、すなわち図7に示す黒抜け画像(或いは白抜け画像)が取得されたか否か(その位置がCPU32によって算出されたか否か)、2つのピークの間に位置する不明瞭な画像を取得されたか否かの判定が行われ、yesの場合は次のステップS44に進み、noの場合はステップS42にリターンする。
なお画像選択ステップ42では、外部記憶装置34に記憶された画像に対し、プロファイル処理、フーリエ変換、微分などを用いて画像処理を行い、細胞画像の輪郭抽出を行う。同時に、画像を取得したCCDカメラ13の位置が求められる。このCCDカメラ13の位置は主メモリ33等へ記憶され、次回の細胞抽出処理時に用いられる。
[ステップS44]
ステップS44及び続くステップS45では、ステップS42〜S43で選択された2枚の画像に対し、両画像中の細胞の位置を合わせるために位置合わせを行なう。具体的には、2枚の画像に小画像領域を設定すると共に、一方の画像の小画像領域を他方の画像の小画像領域に対してX(横)方向、Y方向に1ピクセルずつずらし差分を取る。この結果を、次のステップS45で判定し、位置合わせが行なわれる。
装置の組立精度の良し悪しにもよるが、CCDカメラ13が培養器12の方向へ移動すると、各撮影位置において画像上で若干の位置ずれが生ずることが考えられる。位置合わせは、この位置ずれを解消するために行なわれる。従って、CCDカメラ13を移動しても撮影される画像の位置ずれが生じない装置では、位置合わせのステップを省略することができる。また、本実施の形態では、差分処理に用いる一方の画像が焦点位置のずれた画像であるため、完全な位置合わせは不要であり、ステップS44の処理を簡略化もしくは省略することができる。
[ステップS45]
前のステップS44で求めた差分に基づいて次の判定が行われる。すなわち、小画像領域中に描出された細胞の画像が縦方向に大きく傾斜している場合を考慮し、細胞数が最小であるか否かを判定する。この理由は、細胞が大きく傾斜している場合には、位置合わせが正確でないと差分により細胞が2重となり、あたかも細胞が数多く存在するように観えるからである。また、小画像領域中に描出された細胞の画像が横方向に大きく傾斜している場合を考慮し、その細胞の長さの合計が最小であるか否かの判定が行われる。この理由は、細胞が横向きに並んでいる場合には、位置合わせが正確でないと、差分により細胞が実際よりも横長に観えるからである。判定の結果、細胞数が最小であり且つ細胞の長さの合計が最小である場合(yesの場合)は、その位置で2枚の画像の差分・位置合わせ処理が終了し、ステップS46に進む。細胞数が最小でないか細胞の長さの合計が最小でない場合(noの場合)は、ステップS44にリターンする。このステップS45の判定がyesとなるまで差分・位置合わせ処理が行なわれる。
ここで、差分・位置合わせ処理によって2つの画像の位置合わせが完了すると、その時の差分画像には、細胞が描出される。この理由は定かではないが、光の散乱状態が異なった情報を有しているからであると発明者は推定している。また、差分処理に供される画像同士は、図7に示すように濃度差があるが、差分を採ることによって、培地の色変化、光量の変化、画像の中心部と周辺部の明暗差、ノイズなどの影響はほとんど消失させることが可能となる。
[ステップS46]
このステップS46では、細胞の長さ、個数、形状などの解析を容易にするために画像の二値化処理を行なう。図7(4)、(5)に二値化処理後の差分画像を示す。図7(4)は、焦点位置がP1にあるときの黒抜け画像(図7(1)の画像)と焦点位置がP2にあるときの白抜け画像(図7(2)の画像)との差分画像であり、特許文献1に記載された手法に対応する。一方、図7(5)は、本実施の形態による差分画像であり、焦点位置がP1にあるときの黒抜け画像と焦点位置がP1とP2との中央位置P3にあるときの画像(図7(3))との差分画像である。
このように、細胞数が最小で、かつ、その細胞の長さの合計が最小となった差分画像を二値化することにより、個々の細胞が白色部分として明瞭に描出される。図7(4)と(5)との比較からわかるように、本実施の形態の手法でも、ピーク位置にある二つの画像の差分画像を得る手法(特許文献1記載の技術)に対し遜色のない結果が得られ、しかも本実施の形態では、差分画像の一方は辺縁が不明瞭であるために、位置合わせの不完全に起因する測定誤差を回避し且つ位置合わせに要する時間を削減することができる。
なお、このステップS46における二値化処理は、この後のデータのコンピュータによる取り扱い、例えば後述の細胞数のカウント、細胞同士の間隔測定、細胞の大きさ測定等を容易にするもので、それらを行わないのであれば、本ステップS46を省略しても良い。
こうして二値化した画像(図7(5))に基づいて、細胞の長さ、個数、形状などの解析を容易に行なうことが可能となる。すなわち、図7(5)の二値化画像中の白色部分は細胞を示しているので、その画素数をカウントすることで細胞の増殖率が推定でき、また、細胞の間隔すなわち黒色の幅を測定することでも細胞の増殖率が推定できる。さらには、細胞の長さを測定することで、細胞の成長度合いを推定することができる。
以上、本発明の第一の実施の形態として、焦点位置の異なる複数の画像のうち、細胞の辺縁が明瞭な二つの画像の一つと、それら二つの画像を取得した焦点位置の中間で取得した画像とを差分して、その差分画像を細胞抽出に供する場合を説明したが、細胞の辺縁が明瞭な画像(第1の画像)と差分する画像(第2の画像)は、第1の画像の焦点位置から焦点をずらした位置で取得された、焦点をぼかした画像であればよい。例えば、画像選択ステップ42において、細胞の辺縁が明瞭な画像(ピーク位置)を検索していく際に、ピーク位置の画像が選択されたならば、その画像に対し、検索方向の逆方向に、焦点位置から焦点をずらした位置で取得された画像を第2の画像として選択することができる。
これにより、さらに細胞の辺縁が明瞭な画像(2番目のピーク位置)を検索する必要がなく、画像選択ステップの処理時間を短縮することができる。
図8は、2つのピーク位置の画像のうちの一方と、他方の画像とは逆方向の焦点位置の画像とを差分処理する実施の形態を示す図である。図8(1)は、対物レンズ22の焦点位置が図6のピークP1にあるときの画像(図7(1)と同一の画像)であり、図8(2)は、対物レンズ22の焦点位置が図6のP1の右側(P4)にある場合の画像であり、ここでは、ぼかしフィルタをかけた画像を示している。(3)が、これら2つの画像の差分画像(二値化処理後)である。この場合にも、第1の実施の形態と同様に、個々の細胞が白色部分として明瞭に描出される。
なお、図8(2)には、図6のP1より右側の位置で取得した画像に対し、ガウスボカシをかけた画像を示したが、これは、ガウスボカシをかけることで、本発明の効果が明確になるためであり、ガウスボカシをかけなくとも、同様の効果が得られる。またボカシをかける場合についても、特にガウスボカシに限定する必要はない。
以上説明したように、本発明によれば、その内部が外部空間と遮断される箱型構造を有し、その内部に、細胞を培養する培養器12と、この培養器12内の細胞を撮影するためのCCDカメラ13と、このCCDカメラ13から得られる画像データを画像処理ユニット14に転送するためのコンバータ15と、CCDカメラ13又は培養器12を移動するためのカメラ・培養器駆動装置16と、カメラ・培養器駆動装置16を任意の位置に移動するためのモータコントローラ17と、CCDカメラ13の上部に設置した光源18を含んで細胞培養装置が構成されているので、培養過程にある細胞を装置外へ取り出すことなく、細胞の増殖程度を観測することができる。また、予めインストールされたソフトウェアにより、細胞の画像解析が定期的に自動で行われるので、細胞培養の省力化が計れる。また、計測時間の短縮、計算に使用するCPUに高い能力を要求しないで済む。
本発明は、本発明の要旨を変更しない限りにおいて種々の変形が可能である。例えば、図1の構成において、画像ユニット14へモニタ用ディスプレイ、例えば液晶ディスプレイを接続し、モニタ用ディスプレイへ画像情報を供給することで、カメラによって撮影された細胞の画像や、差分処理を行った画像を表示することが可能となる。さらには、CPU32によって画像上で細胞の大きさ(長さや径)や培養器内における細胞の分布密度を計測し、その計測結果をモニタ用ディスプレイへ表示するようにすることも可能である。
本発明によれば、培養過程にある細胞を装置外へ取り出すことなく観察することができるので、培養対象外の菌が混入することはなくなる。また、本発明によれば、培地の色変化、光量の変化、画像の中心部と周辺部の明暗差、ノイズなどの影響を受けずに細胞部分のみを抽出することができる。
本発明の細胞培養装置の細胞検出システムの構成を示すブロック図。 培養装置内の各構成要素の配置の概略を示す図。 図1の画像処理ユニットの詳細を示す図。 画像処理ユニットの実行する細胞抽出処理の一例を示すフローチャート図。 隣り合う画素値の差の総和の算出方法を示す図。 カメラの移動距離と隣り合う画素値の差の総和の関係を示すグラフ。 図6における代表的なカメラの焦点位置における画像。 第二の実施の形態における差分処理を説明する図。
符号の説明
11 細胞培養装置、12 培養器、13 CCDカメラ、14 画像処理ユニット、15 コンバータ、16 カメラ・培養器駆動装置、17 モータコントローラ、18 光源、21 移動用ガイド、22 対物レンズ、31 データバス、32 CPU、33 主メモリ、34 外部記憶装置、35 通信ポート、36 モニタ、37 キーボード

Claims (4)

  1. 細胞を培養するための培養器手段と、前記培養器手段から前記細胞の画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段及び前記培養器手段のいずれか一方を移動させて前記画像取得手段の焦点を調整する焦点位置調整手段と、前記画像取得手段の複数の焦点位置で画像を取得するように前記画像取得手段を制御する制御手段とを備えた細胞培養装置の細胞検出システムであって、
    前記複数の焦点位置で取得された複数の画像から、細胞の辺縁が明瞭な画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段が選択した細胞の辺縁が明瞭な第1の画像と、当該第1の画像の焦点位置から焦点をずらした位置で取得された第2の画像とで差分処理を施す抽出手段とを備えたことを特徴とする細胞検出システム。
  2. 請求項1に記載の細胞検出システムであって、
    前記抽出手段は、細胞の辺縁が明瞭である二つの画像の一方を第1の画像とし、前記二つの画像の各焦点位置の中央位置で取得された画像を前記第2の画像とすることを特徴とする細胞検出システム。
  3. 請求項1に記載の細胞検出システムであって、
    前記抽出手段は、細胞の辺縁が明瞭である二つの画像の一方を前記第1の画像とし、前記第1の画像の焦点位置から、前記二つの画像の他方の焦点位置とは逆方向に焦点をずらした位置で取得された画像を前記第2の画像とすることを特徴とする細胞検出システム。
  4. 請求項3に記載の細胞検出システムであって、
    前記第2の画像は、ぼかしフィルタをかけた画像であることを特徴とする細胞検出システム。
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