JP2010148329A - 回転電機のステータコア構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成でステータコアを適正な応力状態として優れた磁束密度の増大効果等が得られるようにする。
【解決手段】複数枚の分割ピース8をロータ回転軸方向に積層してなる所定数のブロック体9が周方向に併設されることにより円環状のステータコア4が構成され、このステータコア4が円筒状ケース接触して保持された回転電機のステータコア構造であって、上記分割ピース8は、ヨーク部10と、その内周面からロータ軸心方向に向けて突出するティース部11とを備えるとともに、周方向に相隣接する分割ピース8との間に内広がりの隙間14が形成されるように傾斜した合わせ面を有し、かつ上記ステータコア4を円筒状ケースに保持させる際に、この円筒状ケースからステータコア4に付与される締め付け力に応じ、上記相隣接するブロック体9が互いに密着した状態となるように、上記ステータコア4の締め代および合わせ面の傾斜角度が設定された。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数枚の分割ピースをロータ回転軸方向に積層してなる所定数のブロック体が周方向に併設されることにより円環状のステータコアが構成された回転電機のステータコア構造に関するものである。
上記電動機または発電機からなる回転電機は、電気エネルギーを回転力に変換し、あるいは回転力を電気エネルギーに変換するものであって、この変換効率を効果的に向上させることにより、省エネルギーに寄与することが望まれている。例えば、電動機を駆動源とする電気自動車や、エンジンと電動機とを組み合わせて駆動力を得るハイブリッド自動車では、その軽負荷領域から高負荷領域に至る幅広い負荷領域で、電気エネルギーと回転力との変換効率を向上させることにより電気エネルギーや燃料を節約することが求められている。
そして、上記回転電機の電気エネルギーと回転力との変換効率を向上させることを目的として、一方向の磁化容易軸を有する一方向性電磁鋼板、互いに直交する二方向の磁化容易軸を有する二方向性電磁鋼板、または磁化容易軸が特定の方向性を有していない無方向性電磁鋼板の何れかを所定形状に打ち抜き形成し、このうち抜いた複数枚の電磁鋼板を積層して一体化させることによりステータコアを形成することが行われている。
特定の方向に優れた磁気特性を有する上記一方向性電磁鋼板または二方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコアを形成する場合には、例えばステータコアのティース部においては優れた磁気特性が発揮される向きを径方向に配置するとともに、ヨーク部においては優れた磁気特性が発揮される向きを周方向に配置することにより、ステータコアの鉄損を効果的に低減することが可能であり、上記回転電機における熱発生の抑制や、トルクの向上効果が見込めるという利点がある。しかし、上記一方向性電磁鋼板または二方向性電磁鋼板は、無方向性電磁鋼板に比べて高価であるため、無方向性電磁鋼板により形成したステータコアの磁気特性を効果的に改善し、あるいは上記無方向性電磁鋼板製のステータコアを回転電機のケースに組み付ける際に磁気特性が悪化するのを効果的に防止できるようにすることが望ましい。
例えば下記特許文献1に示されるように、円環を周方向に分割する分割面で区画された分割ヨーク部を備え、この分割ヨーク部が相互に連結されることにより環状ヨーク部が構成された分割ステータコアにおいて、上記分割ヨーク部の連結部のうち少なくとも一方は、円環内径方向に向かって上記分割面から後退した端面を有する切欠き部と、円環外形方向に向かって上記分割面を端面とする突起部とを備えた構造とすることが行われている。この構造によれば、各分割ヨーク部の端面に形成された分割面の外周部のみを圧接状態とするとともに、その他の部分を離間状態とすることにより、コアケースに焼き嵌めされたステータコアのヨーク部の内周側からティース部に至る部分に形成される主磁束領域の残留圧縮応力を0にすることができるとされている。
また、下記特許文献2に示すように、円周方向に複数のティース部を有するステータコア(固定子)と、このステータコアを接触固定する円筒状ケース(外枠)とを備えた電動機において、上記ティース部根元が位置するステータコア外周部を上記円筒状ケースに接触固定するとともに、上記ティース部根元と、円筒状ケースに接触固定されたステータコア外周部との間に、このステータコア外周部近傍の応力を緩和するための空隙部を設けることにより、ステータコア外周部を上記円筒状ケースに接触固定する際に圧縮応力が生じるのを抑制し、これによって磁気特性の劣化を極力低減できるようにすることが行われている。
特開2005−51941号公報 特開2005−354870号公報
上記ステータコアにおける磁束の流れについて検討すると、ステータコア内に配設されたロータと対向するティース部の先端部からその外方側(外径方向)に向かって主とした磁束の流れが形成され、次いでステータコアのヨーク部に、その内周部側を通って隣のティース部に流れ込むように磁束の流れが形成される。このため、上記特許文献1に示すように、各分割ヨーク部の内周側部を隣り合う分割ヨーク部と離間させた構造とした場合には、相隣接する分割ヨーク部に対する磁束の流れを、上記接触部、つまり分割ヨーク部の外周側に向けるようにしなければならない。しかし、上記分割ヨーク部の分割面に形成された突起部からなる接触部は、その幅寸法が狭いとともに、上記のように圧縮状態にあるため、磁束の流れが大きく阻害されるという問題がある。したがって、上記特許文献1に開示されているように、ステータコアのヨーク部の内周側からティース部に至る部分に形成される主磁束領域の残留圧縮応力を0にすることができても、上記離間部において磁束の流れが妨げられ、モータ効率が大きく低下してしまうという問題があった。
また、特許文献2に開示された発明は、ステータコアにおける残留圧縮応力の緩和を目的とするものであり、この圧縮応力を0にし、あるいは上記ステータコアの内周部に引張応力を作用させた場合のような顕著な鉄損低減効果を得ることができず、この点で改良の余地があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でステータコアを適正な応力状態として優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるようにすることを目的としている。
請求項1に係る発明は、複数枚の分割ピースをロータ回転軸方向に積層してなる所定数のブロック体が周方向に併設されることにより円環状のステータコアが構成され、このステータコアの外周面が円筒状ケースの内周面に接触して保持されるように構成された回転電機のステータコア構造であって、上記分割ピースは、ヨーク部と、その内周面からロータ軸心方向に向けて突出するティース部とを備えるとともに、周方向に相隣接する分割ピースとの間に内広がりの隙間が形成されるように傾斜した合わせ面を有し、かつ上記ステータコアを円筒状ケースに保持させる際に、この円筒状ケースからステータコアに付与される締め付け力に応じ、上記相隣接するブロック体が互いに密着した状態となるように、上記ステータコアの締め代および合わせ面の傾斜角度が設定されたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の回転電機のステータコア構造において、上記ステータコアを円筒状ケースに保持させる際に付与されるステータコアの締め付け力に応じ、上記ヨーク部の内周側部分に、圧縮応力が0、あるいは引張応力が作用した領域が形成されるように、上記ステータコアの締め代および合わせ面の傾斜角度が設定されたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の回転電機のステータコア構造において、上記分割ピースの外周面に、ヨーク部からティース部と反対方向に向かって突出する突出部が形成され、上記ステータコアを円筒状ケースに保持させる際に、上記突部が円筒状ケースの内周面に圧接されることによりステータコアに締め付け力が付与されるように構成されたものである。
請求項1に係る発明では、複数枚の分割ピースをロータ回転軸方向に積層してなる所定数のブロックを周方向に併設することにより円環状のステータコを構成したため、円環状に打ち抜いた複数枚の電磁鋼板を積層することによりステータコアを構成する場合に比べて、材料の無駄を抑制して製造コストを低廉化できるという利点がある。そして、所定数のブロックが周方向に併設されてなる円環状のステータコを円筒状ケース内に挿入して焼き嵌めする等により、相隣接するブロック体を互いに密着した状態することができるため、相隣接するブロック体との間に隙間が形成されることに起因した磁気特性の低下を効果的に防止できるという利点がある。
請求項2に係る発明では、上記ステータコアを円筒状ケースに保持させる際に付与されるステータコアの締め付け力に応じ、上記ヨーク部の内周側部分に、圧縮応力が0、あるいは引張応力が作用した領域が形成されるように、上記各合わせ面の傾斜角度を設定したため、無方向性電磁鋼板等により構成されたステータコアの磁気特性に関して大きな影響が与えられる部位、つまりヨーク部の内周側部分において磁束の流れが大きく阻害されるという問題を生じるのを効果的に防止することにより、優れた磁気特性が得られるという利点がある。
請求項3に係る発明では、上記分割ピースの外周面に設けられた突出部を円筒状ケースの内周面に圧接させることによりステータコアに所定の締め付け力を付与するように構成したため、この締め付け力に応じて上記突出部の基端部近傍に位置するヨーク部の外周側部分に、高い圧縮応力を作用させるとともに、これに対応して上記ヨーク部の内周側部分に引張応力を作用させることができる。したがって、上記ステータコアの磁気特性に関して大きな影響が与えられる部位、つまりヨーク部の内周側部分において磁束の流れが大きく阻害されるという問題を生じるのを効果的に防止することにより、優れた磁気特性が得られるという利点がある。
図1〜図3は、本発明に係る回転電機の実施形態を示している。この回転電機は、アルミニウム合金製の円筒状ケース1と、そのロータ回転軸方向両端部を覆うように設置されるカバー部材2,3と、上記円筒状ケース1の内周面に外周面が接触して保持されるステータコア(固定子)4と、このステータコア4内に配設されたロータ(回転子)5とを有している。このロータ5は、上記カバー部材2,3に配設されたベアリング2a,3aにより回転自在に支持されるロータ回転軸6と、このロータ回転軸6と一体に回転するように設置された永久磁石7とを備えている。
また、上記ステータコア4は、複数枚の分割ピース8をロータ回転軸方向に積層してなる所定数(当実施形態では8個)のブロック体9からなり、これらのブロック体9が周方向に併設されることにより円環状に形成されるようになっている。上記分割ピース8は、電磁鋼板を打ち抜くことにより成形された円弧状のヨーク部(胴部)10と、その円周方向中央部位置する内周面からロータ軸心方向に向けて突出するティース部(歯部)11とを有している。そして、上記ティース部7にコイル(電機子巻線)12が巻掛けられるとともに、上記ヨーク部10の外周面には、図4に示すように、その円周方向中央部から上記ティース部11と反対方向(外周方向)に向かって突出する所定高さの突出部13が設けられている。
また、上記各分割ピース8の円周方向端部には、相隣接する分割ピース8との間に内広がりの隙間14が形成されるように傾斜した合わせ面15が形成されている。この合わせ面15の傾斜角度θは、後述するように上記ステータコア4を円筒状ケース1に圧接させた状態で保持させる際に、上記分割ピース8の外周面、具体的には上記突出部13の先端面が円筒状ケース1の内周面に圧接されることによりステータコア4に付与される締め付け力に対応したステータコア4の締め代に応じ、上記相隣接するブロック体9の合わせ面15が互いに密着した状態となるように設定されている。
上記回転電機を製造するには、まず0.1〜1.0mm程度の厚さを有する電磁鋼板を打ち抜くことにより、上記ヨーク部10、ティース部11および突出部13を有する分割ピース8を成形する。次いで、分割ピース8を一枚ずつ積層する。その際に上面の所定個所に微小凹部、そしてその微小凹部の下面(裏面)に微小凸部が形成されるようにプレス加工によりカシメ処理を行って仮接合する。そして、これを所定枚数になるまで繰り返した後、その外周面部を溶接する等により、複数枚の分割ピース8がロータ回転軸方向に積層されて一体化された所定数のブロック体9を形成する。
また、上記所定数のブロック体9からなるステータコア4の外径よりもやや小さい内径を有する円筒状ケース1を形成する。次いで、この円筒状ケース1を加熱して熱膨張させる焼き嵌め、あるいは上記各ブロック体9を冷却して熱収縮させる冷やし嵌めにより、上記円筒状ケース1の内径をステータコア4の外径よりも大きくした状態で、ステータコア4を円筒状ケース1内に挿入して設置する。そして、上記のように熱膨張させた円筒状ケース1の温度が室温に応じて低下し、あるいは熱収縮させたステータコア4の温度が室温に応じて上昇すると、円筒状ケース1の内径がステータコア4の外径よりも小さくなることにより、上記分割ピース8の突出部13に円筒状ケース1の内周面が圧接された状態で、ステータコア4が円筒状ケース1に保持される。なお、上記ステータコア4を円筒状ケース1内に圧入することにより、分割ピース8の突出部13に円筒状ケース1の内周面を圧接させた状態で、ステータコア4を円筒状ケース1に保持させるようにしてもよい。
上記分割ピース8には、その周方向に相隣接する分割ピース8との間に内広がりの隙間14が形成されるように傾斜した合わせ面15が形成されているため、上記分割ピース8の突出部13に円筒状ケース1の内周面が圧接される前の状態では、上記隙間14に対応した内広がりの隙間14が相隣接するブロック体9の間に形成されている。そして、図5に示すように、上記分割ピース8の突出部13に円筒状ケース1の内周面を圧接させた状態で上記ステータコア4を円筒状ケース1に保持させる際に、上記ステータコア4の外径を収縮させる締め付け力Pが付与されることにより、この締め付け力Pに応じて上記ヨーク部10が変形して相隣接するブロック体9が互いに密着した状態となるように構成されている。
すなわち、上記ステータコア4の外周面を円筒状ケース1の内周面に接触させて保持させる際に、所定数のブロック体9からなるステータコア4の外径と、円筒状ケース1の内径との寸法差(締め代)に応じた締め付け力Pが、上記ステータコア4に付与される。この締め付け力Pに応じて上記合わせ面15が隣接するブロック体9に圧接されることにより生じた応力が、各上記合わせ面15の外周端部に集中して作用することにより、上記ヨーク部10を周方向に圧縮変形させる圧縮力Qがブロック体9の外周端部に付与される。このように上記ヨーク部10の中立軸Nよりも外周側に位置する部分に圧縮力Qが作用すると、これに対応して上記ヨーク部10の曲率半径を増大させる方向に曲げモーメントMが作用するとともに、上記ヨーク部10の中立軸Nよりも内周側に位置する部分に引張応力Rが作用する。
上記のようにして上記ブロック体9の外周端部が上記圧縮力Qを受けて収縮変形するとともに、ブロック体9の内周端部が上記引張応力Rを受けて拡開変形することにより、相隣接するブロック体9が互いに密着した状態となる。しかも、上記ステータコア4を円筒状ケースに1保持させる際に付与されるステータコア4の締め付け力Pに応じ、上記ヨーク部10の内周側部分に引張応力Rが作用した領域が形成されることにより、無方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコア4を構成した場合においても、その磁束密度を効果的に増大させることができる。したがって、上記特許文献1に示すように分割ヨーク部の内周側部を隣り合う分割ヨーク部と離間させた構造とした場合のように、磁束の流れが大きく阻害されるという問題を生じることがない。
図6に示すように、データの解析を容易に行い得るように、周方向に4分割されたブロック体9のヨーク部10の外径D1が198mmに設定されるとともに、ヨーク部10の内径D2が170mmに設定され、かつヨーク部10の外周に形成された突出部13の突出量Sが1mmに設定されるとともに、ティース11の幅寸法Wが10mmに設定され、合わせ面15の傾斜角度θが0.05°に設定されたステータコア4と、10mmの板厚tを有するとともに、ステータコア4に付与される締め代が150μmとなるように内径が上記突出部13の外径よりも小さく設定された円筒状ケース1(図5参照)とで構成された試験体により、上記円筒状ケース1内にステータコア4を保持させる際に、上記円筒状ケース1からステータコア4に付与される締め付け力に応じ、このステータコア4の変化を検証する第1のシミュレーション解析を行ったところ、相隣接するブロック体9が互いに密着した状態となることが確認された。
また、上記ステータコア4を円筒状ケース1に保持させる際に付与されるステータコア4の締め付け力に応じ、図7に示すように、ヨーク部10の内周側部分に、圧縮応力が0から引張応力20MPaが作用した引張応力領域Aが形成される。これに対して上記突出部13の基端部近傍には、上記円筒状ケース1からの圧縮応力が集中して作用する高圧縮応力領域B1と中圧縮応力領域B2が形成され、その内周側部および突出部13の基端部から離間した部位に位置するヨーク部10の外周側部分に低圧縮応力領域B3が形成され、その他の部分には、応力が略0となった応力領域Cが形成されることが確認された。このデータから、上記ステータコア4を円筒状ケースに1保持させる際に付与されるステータコア4の締め付け力Pに応じ、上記ヨーク部10の内周側部分に引張応力Rが作用した領域Aを形成することにより、ステータコア4の鉄損を効果的に低減して優れた磁気特性が得られることが確認された。
さらに、上記ティース11の幅寸法Wが30mmに設定され、かつ合わせ面15の傾斜角度θが0.1°に設定されるとともに、上記ステータコア4に付与される締め代が320μmとなるように設定された点を除き、上記第1のシミュレーション解析の場合と同様に構成された試験体により、上記円筒状ケース1内にステータコア4を保持させる際に、上記円筒状ケース1からステータコア4に付与される締め付け力に応じ、このステータコア4の変化を検証する第2のシミュレーション解析を行ったところ、相隣接するブロック体9が互いに密着した状態となることが確認された。
そして、上記第2のシミュレーション解析では、ステータコア4を円筒状ケース1に保持させる際に付与されるステータコア4の締め付け力に応じ、図8に示すように、ヨーク部10の内周側部分に、圧縮応力が0から引張応力20MPaが作用した引張応力領域Aが形成され、かつ上記突出部13の基端部近傍に位置するヨーク部10の外周側部分に、中圧縮応力領域B2が形成されるとともに、その内周側部および突出部13の基端部から離間した部位に位置するヨーク部10の外周側部分に低圧縮応力領域B3が形成され、その他の部分には、応力が略0となった応力領域Cが形成されることが確認された。このデータからも、上記ステータコア4を円筒状ケースに1保持させる際に付与されるステータコア4の締め付け力Pに応じ、上記ヨーク部10の内周側部分に引張応力Rが作用した引張応力領域Aを形成することにより、ステータコア4の鉄損を効果的に低減して優れた磁気特性が得られることが確認された。
これに対して図9に示すように、上記突出部13が省略されるとともに、合わせ面15の傾斜角度θが0に設定されて締め付け力を作用させる前から相隣接するブロック体9が互いに密着した状態となるように構成され、かつ上記ステータコア4に付与される締め代が20μmとなるように設定された点を除き、上記第2のシミュレーション解析の場合と同様に構成された比較例に係る試験体おいて、上記円筒状ケース1内にステータコア4を保持させる際に、上記円筒状ケース1からステータコア4に付与される締め付け力に応じ、このステータコア4の変化を解析したところ、図9に示すようなデータが得られた。このデータから、上記のように合わせ面15の傾斜角度θが0に設定され比較例に係る試験体では、ヨーク部10の略全体が低圧縮応力領域B3となり、引張応力領域を形成できないことが確認された。
上記のように複数枚の分割ピース8をロータ回転軸方向に積層してなる所定数のブロック体9が周方向に併設されることにより円環状のステータコア4が構成され、このステータコア4の外周面が円筒状ケース1の内周面に接触して保持されるように構成された回転電機のステータコア構造において、上記分割ピース8に、ヨーク部10と、その内周面からロータ軸心方向に向けて突出するティース部11とを備えるとともに、周方向に相隣接する分割ピース8との間に内広がりの隙間14が形成されるように傾斜した合わせ面15を設け、かつ上記ステータコア4を円筒状ケース1に保持させる際に、この円筒状ケース1からステータコア4に付与される締め付け力に応じ、上記相隣接するブロック体9が互いに密着した状態となるように、上記ステータコア4の締め代および合わせ面15の傾斜角度θを設定したため、簡単な構成でステータコアを適正な応力状態として優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるという利点がある。
すなわち、複数枚の分割ピース8をロータ回転軸方向に積層してなる所定数のブロック体9を周方向に併設することにより上記円環状のステータコア4を構成したため、円環状に打ち抜いた複数枚の電磁鋼板を積層することによりステータコアを構成する場合に比べて、材料の無駄を抑制して製造コストを低廉化できるという利点がある。そして、所定数のブロック体9が周方向に併設されてなる円環状のステータコア4を円筒状ケース1内に挿入して焼き嵌めする等により、相隣接するブロック体9を互いに密着した状態することができるため、相隣接するブロック体9との間に隙間が形成されることに起因した磁気特性の低下を効果的に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態に示すように、ステータコア4を円筒状ケースに1保持させる際に付与されるステータコア4の締め付け力Pに応じ、上記ヨーク部10の内周側部分に、圧縮応力が0、あるいは引張応力が作用した領域が形成されるように、上記ステータコア4の締め代および合わせ面15の傾斜角度θを設定した場合には、無方向性電磁鋼板等により構成されたステータコア4の磁気特性に関して大きな影響が与えられる部位、つまりヨーク部10の内周側部分において磁束の流れが大きく阻害されるという問題を生じるのを効果的に防止することにより、優れた磁気特性が得られるという利点がある。
なお、上記分割ピース8の外周面に設けられた突出部13を円筒状ケース1の内周面に圧接させることによりステータコア4に所定の締め付け力を付与するように構成された上記実施形態に代え、上記所定数のブロック体9が周方向に併設されてなる円環状ステータコア4の外周面全体を円筒状ケース1の内周面に圧接させるように構成してもよい。
上記円筒状ケース1からステータコア4に付与される締め付け力に応じ、上記相隣接するブロック体9を互いに密着した状態とするためには、上記ステータコア4の締め代は、ステータコア4の最外径部の半径の0.001倍〜0.005倍の範囲内に設定するとともに、上記合わせ面15の傾斜角度θを0.02°〜0.2°の範囲内に設定し、かつ円筒状ケース1の厚みを5mm〜20mmの範囲内に設定することが望ましい。
本発明に係る回転電機の実施形態を示す横断面図である。 回転電機の具体的構成を示す縦断面図である。 ステータコアの具体的構成を示す斜視図である。 ステータコアを円筒状ケース内に挿入する前の状態を示す説明図である。 本発明の作用を示す説明図である。 データ解析用の分割ピースの構成を示す説明図である。 本発明に係る回転電機の効果を確認するための第1のシミュレーションデータを示す説明図である。 本発明に係る回転電機の効果を確認するための第2のシミュレーションデータを示す説明図である。 本発明の比較例におけるシミュレーションデータを示す説明図である。
符号の説明
1 円筒状ケース
4 ステータコア
5 ロータ
6 回転軸
8 分割ピース
13 突出部
14 隙間
15 合わせ面
θ 傾斜角度

Claims (3)

  1. 複数枚の分割ピースをロータ回転軸方向に積層してなる所定数のブロック体が周方向に併設されることにより円環状のステータコアが構成され、このステータコアの外周面が円筒状ケースの内周面に接触して保持されるように構成された回転電機のステータコア構造であって、上記分割ピースは、ヨーク部と、その内周面からロータ軸心方向に向けて突出するティース部とを備えるとともに、周方向に相隣接する分割ピースとの間に内広がりの隙間が形成されるように傾斜した合わせ面を有し、かつ上記ステータコアを円筒状ケースに保持させる際に、この円筒状ケースからステータコアに付与される締め付け力に応じ、上記相隣接するブロック体が互いに密着した状態となるように、上記ステータコアの締め代および合わせ面の傾斜角度が設定されたことを特徴とする回転電機のステータコア構造。
  2. 上記ステータコアを円筒状ケースに保持させる際に付与されるステータコアの締め付け力に応じ、上記ヨーク部の内周側部分に、圧縮応力が0、あるいは引張応力が作用した領域が形成されるように、上記ステータコアの締め代および合わせ面の傾斜角度が設定されたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータコア構造。
  3. 上記分割ピースの外周面に、ヨーク部からティース部と反対方向に向かって突出する突出部が形成され、上記ステータコアを円筒状ケースに保持させる際に、上記突部が円筒状ケースの内周面に圧接されることによりステータコアに締め付け力が付与されるように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機のステータコア構造。
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