JP5282591B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータ軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層されてなるステータコアを備えた電動機または発電機からなる回転電機に関するものである。
上記電動機または発電機からなる回転電機は、電気エネルギーを回転力に変換し、あるいは回転力を電気エネルギーに変換するものであって、その変換効率を効果的に向上させることにより、省エネルギーに寄与することが望まれている。例えば、電動機を駆動源とする電気自動車や、エンジンと電動機とを組み合わせて駆動力を得るハイブリッド自動車では、その軽負荷領域から高負荷領域に至る幅広い負荷領域で、電気エネルギーと回転力との変換効率を向上させることにより電気エネルギーや燃料の消費を抑制することが求められている。
上記回転電機の性能を向上させることを目的として、一方向の磁化容易軸を有する一方向性電磁鋼板、互いに直交する二方向の磁化容易軸を有する二方向性電磁鋼板、または磁化容易軸が特定の方向性を有していない無方向性電磁鋼板の何れかを所定形状に打ち抜き成形し、この打ち抜いた複数枚の電磁鋼板を積層して一体化させることにより回転電機のステータコアを形成することが行われている。例えば、特定の方向に優れた磁気特性を有する一方向性電磁鋼板により上記ステータコアを形成する場合において、ステータコアの径方向に優れた磁気特性が発揮されるように形成されたティース部材と、ステータコアの周方向に優れた磁気特性が発揮される形成されたヨーク部材とを組み合わせるようにすれば、理論的にはステータコアの鉄損を効果的に低減することが可能である。
しかし、一方向性電磁鋼板により形成されたステータコアのティース部材とヨーク部材との当接部に、磁気抵抗の大きいエアギャップが生じるため、この部分において磁気の流れが阻害されるという問題がある。また、上記一方向性電磁鋼板または二方向性電磁鋼板は、無方向性電磁鋼板に比べて高価であるため、上記ステータコアを無方向性電磁鋼板により形成するとともに、その鉄損低減を目的としてステータコアのヨーク部に円周方向の引張応力を付加することが提案されている。
例えば、下記特許文献1には、モータケースとステータコア(固定子)とを有するインナーロータ型のモータにおいて、上記モータケースおよびステータコアに熱膨張差を生じさせた状態で両者を固定し、あるいはステータコアの内周面に保持部材を当接させて外方側に押圧力を作用させることによりステータコアに引張応力を付与し、これによってある程度の鉄損低減効果が得られるようにした構成が示唆されている。
特開2006−223015号公報
上記特許文献1に開示された第1実施形態では、モータケースの内径をステータコアの外周よりもやや大きめとなるように作製し、ステータコアを加熱して膨張させ、あるいはモータケースを冷却して収縮させることにより、両者の直径および嵌合部が適正に嵌め合う寸法の時点でステータコアをモータケースに挿入して両者を固定した後、常温に戻すことにより上記ステータコアのヨーク部(継鉄部)に径方向の引張応力を作用させるように構成している。
しかし、上記特許文献1の第1実施形態に示すように、モータケースの内周部およびステータコアの外周部に相対応して設けられたテーパ状の嵌合部を、それぞれ適正状態で嵌め合わせるとともに、上記ステータコアのヨーク部に所定の引張応力を作用させ得るように、上記ステータコアまたはモータケースの寸法および温度を管理するように構成した場合には、これらの寸法および温度の両方を適正に管理することが極めて困難であり、実用的でないという問題がある。
また、上記特許文献1の第2実施形態には、モータケースの底部と一体となった複数個の保持部材をスロット内部からステータコアにそれぞれ接触させ、ステータコア外方側へ押圧してそのヨーク部に引張応力を作用させることにより、ステータコアの保持と磁気特性の改善とを同時に達成可能とした構成が開示されている。さらに、上記保持部材の強度を高めるためには、モータケースの上面部取付ボルトで上記保持部材を上面側から固定することが好ましいと、上記特許文献1に記載されている。
しかし、上記特許文献1の図5および図6に開示されているように、ステータコアに設けられた複数のスロット毎に保持部材を配設してこれをボルトで固定した場合には、ロータ軸の中心からボルト孔位置までの寸法誤差に起因して上記保持部材からステータコアに付与される押圧力にバラツキが生じ易く、結果としてステータコアの周方向に不均一な引張応力が付与されることが避けられない。さらに、上記各保持部材は、モータケースの上面部側からのみ取付ボルトで固定されているので、上記ロータ軸方向に積層された各電磁鋼板のそれぞれに均一な引張応力を付与することができないという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ステータコアに均一な引張応力を作用させることにより、鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果を向上させることができる回転電機を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、複数枚の電磁鋼板をロータ軸方向に積層してなる円環状のステータコアの外周部に、径方向外方側に延びる複数個の延設部が設けられ、この延設部にはロータの軸方向と平行な方向に突出した突出部が備えられ、かつこの突出部に対してステータコアの径方向内方側から圧挿される圧挿部材を備えたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の回転電機において、上記延設部には、ロータ軸と略平行な挿通孔が形成されるとともに、この挿通孔に棒状部材が挿入されてその両端部がステータコアの端部からロータ軸方向に突出した状態で設置されることにより上記突出部が備えられたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1に記載の回転電機において、上記突出部は、上記延設部のロータ軸方向両端部に接合された突出部材からなるものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機において、上記ステータコアに設けられた複数の延設部のうち一部には、カバー部材に対する取付ボルトの設置孔が上記突出部の径方向外方側部に設けられたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1に記載の回転電機において、上記圧挿部材には、ステータコアのヨーク部のロータ軸方向端面に当接する補助コアが設けられたものである。
請求項6に係る発明は、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機において、上記圧挿部材は、ステータコアのロータ軸方向端面を覆うカバー部材の一部として一体的に設けられたものである。
請求項1に係る発明では、ステータコアの外周部に設けられた延設部にロータ軸と平行な突出部を設け、この突出部に対して圧挿部材をステータコアの径方向内方側から圧挿するように構成したため、この圧挿部材から上記突出部を介してステータコアのヨーク部に付与される圧力に対応した均一な引張応力を作用させることにより、優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるという利点がある。
上記延設部には、ロータ軸と略平行な挿通孔が形成されるとともに、この挿通孔に棒状部材が挿入されてその両端部がステータコアの端部からロータ軸方向に突出した状態で設置されることにより上記突出部が備えられたものであってもよい(請求項2)。この場合には、棒状部材が、上記積層された電磁鋼板からなるステータコアの延設部を貫いて設けられるので、圧挿部材から上記突出部がその一部とされる棒状部材を介して直接的にステータコアのヨーク部に付与される圧力に対応した均一な引張応力を作用させることができ、鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られる。
また、上記突出部は、上記延設部のロータ軸方向両端部に接合された突出部材からなるものであってもよい(請求項3)。この場合は、上記請求項2のような棒状部材およびこれを挿入するための挿通孔を延設部に設ける必要がなく、電磁鋼板を打抜くプレス型が簡略化できるとともに、棒状部材の突出部に相当する突出部材を固定するだけでいいのでコスト的に有利である。なお、この場合には、後述する公知のカシメ処理及び/又はヨーク外周面の溶接等により各電磁鋼板を接合することで、積層中央部付近の電磁鋼板にも圧挿部材を突出部に圧挿した際の上記引張応力を作用させることができる。
請求項4に係る発明では、上記ステータコアに設けられた複数の延設部のうち一部に、カバー部材に対する取付ボルトの設置孔を上記突出部の径方向外方側部に設けたため、上記圧挿部材から突出部を介してステータコアに付与される圧力が固定ボルトによる締結部において阻害されるという事態を生じることなく、上記延設部を利用して簡単な構成でステータコアをカバー部材に固定できるという利点がある。
請求項5に係る発明では、ステータコアのロータ回転軸方向両端部に形成されたスペース(一般的に、ティース部にはコイルが巻回されるが、このコイル高さに相当するペース)を有効に利用して上記補助コアを配設し、これによって回転電機に所望のトルクを生じさせるための磁束を流すのに必要なバックヨーク部の断面積を効果的に増大させることができ、上記バックヨーク部の径方向の厚みを薄くして回転電機の小型化を実現できるという利点がある。
請求項6に係る発明では、上記突出部に対してステータコアの径方向内方側から圧挿される圧挿部材を、ステータコアのロータ軸方向端面を覆うカバー部材の一部として一体的に設けたため、部品点数を増加させることなく上記ステータコアのヨーク部に均一な引張応力を作用させることができるとともに、回転電機の組立作業を効果的に簡略化できるという利点がある。
本発明に係る回転電機の第1実施形態を示す断面図である。 上記回転電機を分解した状態を示す断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 ステータコアの具体的構成を示す平面図である。 圧挿部材の具体的構成を示す平面図である。 図5のVI−VI線断面図である。 ステータコアにおける応力の作用状態を示す説明図である。 圧挿部材の変形例を示す断面図である。 本発明に係る回転電機の第2実施形態を示す分解断面図である。 上記回転電機の要部構成を示す断面図である。 本発明に係る回転電機の第3実施形態を示す断面図である。 本発明に係る回転電機の第4実施形態を示す断面図である。
図1〜図3は、本発明に係る回転電機を電気自動車に用いられる電動モータに適用した実施形態を示している。この回転電機は、アルミニウム合金材またはオーステナイト系SUS材等の非磁性体で所定の剛性を有する部材からなる一対のカバー部材1,2と、このカバー部材1,2に保持されたステータコア(固定子)3と、このステータコア3に引張応力を付与する一対の圧挿部材4,4と、上記カバー部材1,2に配設されたベアリング1a,2aにより回転自在に支持されたロータ(回転子)5とを有している。上記カバー部材1,2は、車両に搭載されるトランスミッションケースまたはディファレンシャルケース等と一体に形成されている。
上記ステータコア3は、図4に示すように、円環状に形成されたヨーク部(胴部)6と、その内周面から回転中心に向けて突出する複数個のティース部(歯部)7とを有し、このティース部7にコイル(電機子巻線)8が巻掛けられるように構成されている。また、上記ヨーク部6の外周部には、径方向外方側に向けて延びる長尺の第1延設部9と、短尺の第2延設部10とが一定間隔で交互に突設されている。当実施形態では、ステータコア3の内周部に8個のティース部7が突設されるとともに、このティース部7に対応する位置の外周部に、上記第1,第2延設部9,10の何れか一方が突設され、その合計数と、上記ティース部7の個数とが同数に設定されている。
そして、上記第1,第2延設部9,10の基端部には、下記棒状部材11の挿通孔12が圧挿部材4の周面に沿って形成され、かつ長尺の第1延設部9の先端部には、上記カバー部材1,2を相連結してその間にステータコア3をカバー部材1,2に固定する固定ボルト13の設置孔14が形成されている。上記棒状部材11は、オーステナイト系SUS材等からなる所定の剛性を有する部材により断面形状が上記挿通孔12に対応した形状および大きさに形成されるとともに、その全長が上記ステータコア3のロータ軸方向長さよりも大きな値に設定されている。そして、上記第1,第2延設部9,10の挿通孔12に棒状部材11が挿入されることにより、その両端部がステータコア3の端面から所定長さLだけ突出した状態でステータコア3に固定されるようになっている。
上記圧挿部材4は、図5および図6に示すように、所定の剛性を有するアルミニウム合金材を削り加工する等により形成された円形基板15と、その外周部から円形基板15の厚さ方向に突設されたフランジ部16とからなっている。このフランジ部16の幅寸法Wは、上記棒状部材11の突出長さLに対応した値に設定されている。また、上記フランジ部16の外径Dは、ステータコア3の端面から突出した状態でステータコア3に固定された各棒状部材11のうち相対向する棒状部材11の内周面間距離dよりも、100μm〜300μm程度大きく設定されている。これにより、後述するように上記圧挿部材4をステータコア3に組み付ける際に、上記棒状部材11の突出部に対してステータコア3の径方向内方側から上記圧挿部材4のフランジ部16が圧挿されるように構成されている。
上記圧挿部材4の円形基板15には、その中心部にロータ軸の挿通孔17が形成されるとともに、この挿通孔17の周囲には、放射状に延びる複数の開口部18が設けられている。上記円形基板15の開口部18は、回転電機を軽量化するととともに、その内部の温度が上昇するのを抑制するために設けられたものであり、上記ステータコア3の相隣接するティース部7,7間に形成されたスロット部に対応した幅寸法を有している。また、上記開口部18の側壁面18aは、図6に示すように、ロータ5の回転方向Kに対応して発生した渦巻風Fをスムーズに外部へ排出し得るように、この渦巻風Fの流動方向に沿った傾斜面に形成されている。
上記ステータコア3を作製するには、まず0.1〜1.0mm程度の厚さを有する磁性鋼板を打ち抜くことにより、上記ティース部7および第1,第2延設部9,10を構成する複数の突部が内周面および外周面にそれぞれ設けられた円環状板からなる複数枚の電磁鋼板20を形成する。次いで、上記ティース部7および第1,第2延設部9,10となる突部の位置を一致させるように各電磁鋼板20を位置決めしつつ、電磁鋼板20を一枚積層する毎に、この積層した電磁鋼板20の表面所定位置にその裏面に向かって微小凸部が突出するような微小凹部を設けることで、各電磁鋼板20をカシメ処理して仮接合するとともに、その外周面部を溶接する等により、複数枚の電磁鋼板20がロータ回転軸方向に積層されて一体化されたステータコア3を作製する。
そして、上記ステータコア3のティース部7にコイル8を巻掛けるとともに、上記第1,第2延設部9,10の挿通孔12に棒状部材11を挿入し、その両端部をステータコア3の端面から突出させた状態でステータコア3に上記棒状部材11を固定する。また、上記ステータコア3内にロータ5を配設した状態で、そのロータ軸方向の両端部側に上記圧挿部材4を設置し、そのフランジ部16を上記棒状部材11の突出部に対してステータコア3の径方向内方側から圧挿する。
具体的には、上記ステータコア3を加熱して膨張させ、あるいは上記圧挿部材4を冷却して収縮させることにより、上記フランジ部16の外径Dを、相対向する棒状部材11の内周面間距離dよりも小さくした状態で、上記フランジ部16を相対向する棒状部材11の内周面間に設置する。このようにして上記圧挿部材4をステータコア3に組み付けた状態で常温に戻すことにより、圧挿部材4のフランジ部16を上記棒状部材11の突出部にステータコア3の径方向内方側から圧接させるようにする。
なお、図7に示すように、上記フランジ部16を棒状部材11の突出部に対して機械的に圧入するように構成してもよく、この場合には、上記フランジ部16の先端部外面に先窄まりのテーパ面19を形成し上記圧入が容易になる。この構成によれば、上記ステータコア3を加熱膨張させ、あるいは上記圧挿部材4を冷却収縮させることなく、フランジ部16を上記棒状部材11の突出部に対してステータコア3の径方向内方側から圧挿することが可能である。
上記のように複数枚の電磁鋼板20をロータ軸方向に積層することにより形成された円環状のステータコア3の内方にロータ5を配設するとともに、ステータコア3のロータ軸方向両端部に一対の圧挿部材4,4を設置した状態で、これらを上記カバー部材1,2の間に配設する。そして、上記固定ボルト13を介して両カバー部材1,2を相連結し、かつ上記カバー部材1,2にステータコア3を固定するとともに、ロータ5を回転自在に支持することにより、優れたモータ効率を有する回転電機を容易かつ適正に製造することができる。
すなわち、上記ステータコア3の外周部に、径方向外方側に延びる複数個の延設部9,10を設け、この延設部9,10に、ロータ軸と略平行な挿通孔12を形成するとともに、この挿通孔12に棒状部材11を挿入してその両端部をステータコア3の端部からロータ軸方向に突出させた状態で設置するように構成したため、上記延設部9,10および挿通孔12が設けられることに起因してステータコア3のヨーク部6に生じる磁束の流れが阻害されるという事態を生じることなく、上記棒状部材11の突出部に対してステータコア3の径方向内方側から圧挿部材4を圧挿することにより、上記ステータコア3にはその直径を増大させる方向に均一な圧力Pを付与することができる(図4参照)。
このようにしてステータコア3のヨーク部6には、図7に示すように、上記圧挿部材4および棒状部材11を介して付与される圧力に対応した周方向への均一な引張応力Qを作用させることができるため、無方向性電磁鋼板を使用して上記ステータコア3を構成した場合においても、優れた鉄損の低減効果および磁束密度の増大効果が得られるという利点がある。
特に、上記実施形態に示すように、円形基板15の外周部にフランジ部16を突設することにより上記圧挿部材4を構成した場合には、旋盤等を使用した切削加工により高い精度で上記フランジ部16の外径寸法を設定することができるため、上記棒状部材11の突出部に対してステータコア3の径方向内方側から上記圧挿部材4のフランジ部16を圧接させることにより、ステータコア3のヨーク部6に周方向へ向かう均一な引張応力を簡単かつ適正に作用させることができる。
また、上記実施形態では、ステータコア3に設けられた複数の延設部9,10に上記棒状部材11の挿通孔12を形成するとともに、上記延設部9,10のうち一部、つまり長尺の第1延設部9に、上記固定ボルト13の設置孔14を設けた構造としたため、この第1延設部9を利用して簡単な構成で上記ステータコア3をカバー部材1,2に固定できるという利点がある。
なお、上記第1延設部9に形成された挿通孔12の径方向内方側部に上記固定ボルト13の設置孔14を設けた構造とすることも考えられるが、この場合には、上記棒状部材11の突出部に対してステータコア3の径方向内方側から圧挿部材4を圧挿することにより上記ステータコア3に付与される圧力が、上記固定ボルト13による締結部において阻害されることになる。これに対して上記のように第1延設部9に形成された上記挿通孔12の径方向外方側部に、上記固定ボルト13の設置孔14を設けた場合には、上記圧挿部材4からステータコア3に付与される圧力が固定ボルト13による締結部において阻害されるという事態を生じることなく、上記固定ボルト13によりステータコア3をカバー部材1,2に固定できるという利点がある。
図9および図10は、本発明に係る回転電機の第2実施形態を示している。この第2実施形態は、上記圧挿部材4のフランジ部16に凹溝21が形成され、この凹溝21内に配設された補助コア22がステータコア3のヨーク部6のロータ軸方向端面に当接するように構成されたものである。上記補助コア22は、電磁鋼板からなる帯状体がロータ軸の周方向に巻回され、その始端部および終端部がそれぞれ点溶接等で固定される等により、上記電磁鋼板がロータ半径方向に積層された状態で、上記フランジ部16の凹溝21内に保持されるよう構成されている。
上記のようにステータコア3のヨーク部6のロータ軸方向端面に当接する補助コア22を上記圧挿部材4に設けた構造とした場合には、上記ステータコア3のティース部7にコイル8が巻掛けられることにより、ステータコア3のロータ回転軸方向両端部に形成されたスペースを有効に利用して上記補助コア22を配設し、これによって回転電機に所望のトルクを生じさせるための磁束を流すのに必要なバックヨーク部の断面積を効果的に増大させることができる。したがって、上記バックヨーク部の径方向の厚みを薄くして回転電機の小型化を実現できるという利点がある。
図11は、本発明に係る回転電機の第3実施形態を示している。この第3実施形態では、ステータコア3のロータ軸方向端面を覆うカバー部材1,2の壁面に、上記圧挿部材として機能する円筒状の突部23が一体的に設けられたものであり、この突部23に形成された凹溝内に、電磁鋼板からなる帯状体がロータ軸の周方向に巻回されてなる補助コア22が配設されるように構成されている。このように棒状部材11の突出部に対してステータコア3の径方向内方側から圧挿される圧挿部材(突部23)を、ステータコア3のロータ軸方向端面を覆うカバー部材1,2の一部として一体的に設けた構成によれば、部品点数を増加させることなく上記ステータコア3のヨーク部6に均一な引張応力を作用させることができるとともに、回転電機の組立作業を効果的に簡略化できるという利点がある。
図12は、本発明に係る回転電機の第4実施形態を示している。この第4実施形態は、上記第1実施形態と比べて、第1,第2延設部9,10に挿通孔12が形成されていない点、及び棒状部材11に代えて、略直方体状のブロック体からなる突出部材31を第1,第2延設部9,10のロータ軸方向両端面の電磁鋼板20に固定した点で異なる。他の部分については、第1実施形態と同じであるため、その説明を省略する。また、本第4実施形態の構成は、上記第2実施形態、第3実施形態にも適用できる。
上記突出部材31となるブロック体は非磁性材料、例えばオーステナイト系SUS材からなり、ロータ軸方向両端の電磁鋼板20における第1,第2延設部9,10に治具等で位置決め、当接された状態でその周囲が電磁鋼板20と溶接されることで固定されている。この固定位置は、上記延設部9,10にあるため溶接による熱影響を受けることが無い。なお、本実施形態では、略直方体状のブロック体からなる突出部材31としたが、これに代えて板材からなる箱状、筒状に成形した部材を用いてもよい。
1,2 カバー部材
3 ステータコア
4 圧挿部材
5 ロータ
6 ヨーク部
11 棒状部材
12 挿通孔個
13 固定ボルト
14 設置孔
22 補助コア
31 突出部材

Claims (6)

  1. 複数枚の電磁鋼板をロータ軸方向に積層してなる円環状のステータコアの外周部に、径方向外方側に延びる複数個の延設部が設けられ、この延設部にはロータの軸方向と平行な方向に突出した突出部が備えられ、かつこの突出部に対してステータコアの径方向内方側から圧挿される圧挿部材を備えたことを特徴とする回転電機。
  2. 上記延設部には、ロータ軸と略平行な挿通孔が形成されるとともに、この挿通孔に棒状部材が挿入されてその両端部がステータコアの端部からロータ軸方向に突出した状態で設置されることにより上記突出部が備えられたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 上記突出部は、上記延設部のロータ軸方向両端部に接合された突出部材からなることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  4. 上記ステータコアに設けられた複数の延設部のうち一部には、カバー部材に対する取付ボルトの設置孔が上記突出部の径方向外方側部に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 上記圧挿部材には、ステータコアのヨーク部のロータ軸方向端面に当接する補助コアが設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 上記圧挿部材は、ステータコアのロータ軸方向端面を覆うカバー部材の一部として一体的に設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
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