JP2010137843A - 自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの駆動力を後輪に伝達する伝達機構を覆うケースを有する自動二輪車において、ケースの下方への膨らみ量の増大を招くことなく、ケース内に浸入した水等の排出効率を向上する。
【解決手段】自動二輪車には、駆動スプロケットと、被駆動スプロケットと、チェーンと、被駆動スプロケットとチェーンとを覆うケース40とが設けられる。ケース40は、右側及び左側から、被駆動スプロケットとチェーンとを覆う右下カバー部材51Rと左下カバー部材51Lとを有する。カバー部材51R,51Lには、チェーンの下方において前後方向に延伸するとともに互いに接続される下縁部53Rが設けられる。下縁部53Rは、その一部に、上方に膨らみ下縁部から上方に離れ、当該下縁部とともに開口を構成する膨らみ部53Reを有している。また、下縁部53Rは、膨らみ部53Reから後方且つ斜め上方に伸びる後下縁部53Rbを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンの駆動力を後輪に伝達するチェーンやベルトなどの伝達部材を覆うケースを有する自動二輪車に関し、特に、ケース内に浸入した水等を効率よくケース外に排出する技術に関する。
後輪の前方にエンジンが配置された自動二輪車には、エンジンのスプロケットと後輪のスプロケットとに巻かれたチェーンによって、エンジンの駆動力を後輪に伝達するものがある。特許文献1及び特許文献2には、このようなチェーンを上下及び左右から覆うケースが開示されている。
このようなケースは、一般的に、チェーンを右側から覆う部材(以下、右カバー部材)と、チェーンを左側から覆う部材(以下、左カバー部材)とを有している。そして、右カバー部材の縁と左カバー部材の縁は溶接等によって互いに接続されており、これによって、チェーンは、左右からだけでなく上下からも覆われる。
このようなケースでは、ケース内に浸入した水等を排出するために、右カバー部材の下縁と左カバー部材の下縁との間に、部分的に隙間が設けられている。従来のケースでは、右カバー部材又は左カバー部材のいずれか一方の下縁に、下方に膨らんだ部分が形成されている。そして、当該膨らんだ部分と他方のカバー部材の下縁との間に隙間が設けられている。
特開2004−98781号公報 特開2004−82799号公報
しかしながら、上記従来のケースの様に、右カバー部材の下縁又は左カバー部材の下縁の一部が下方に膨らむ構造では、ケース内に浸入した水等の排出効率を向上しようとすると、当該下縁の一部の膨らみ量を大きくする必要が生じる。すなわち、ケースの下方への膨らみ量を抑制しつつ、排出効率を向上するのは困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ケースの下方への膨らみ量の増大を招くことなく、ケース内に浸入した水等の排出効率を向上できるケースを有する自動二輪車を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る自動二輪車は、駆動回転部材と、被駆動回転部材とを備えている。前記駆動回転部材はエンジンの動力を出力する。前記被駆動回転部材は、前記駆動回転部材から後方に離れた位置に配置され、後輪と連動する。また、前記自動二輪車は、前記駆動回転部材と前記被駆動回転部材とに巻かれ、前記駆動回転部材の回転を前記被駆動回転部材に伝達する環状伝達部と、前記環状伝達部材と前記被駆動回転部材とを覆うケースを備えている。前記ケースは、車幅方向における右側及び左側から前記環状伝達部材を覆う左右のカバー部材を有している。前記左右のカバー部材は、互いに接合され前記環状伝達部材を下方から覆う左右の下縁部を有している。前記各下縁部は、前記環状伝達部材の下方において前後方向に伸びる前下縁部と、前記環状伝達部材の下方の位置から後方且つ斜め上方に伸びる後下縁部とを有している。前記左右の下縁部のうち一方の下縁部は、その一部に、上方に膨らみ他方の下縁部から上方に離れ、前記他方の下縁部とともに開口を構成する膨らみ部を有している。前記膨らみ部は、前記一方の下縁部の前記前下縁部と前記後下縁部との間に位置し、前記一方の下縁部の前記後下縁部は、前記膨らみ部から後方且つ斜め上方に伸びている。
本発明では、前記膨らみ部は、前記他方の下縁部から上方に離れて、当該他方の下縁部とともに開口を構成している。これによって、ケースの下方への膨らみ量の増大を招くことなく、ケース内に浸入した水等の排出効率を向上できる。
本発明の実施形態の例である自動二輪車の側面図である。 上記自動二輪車の後部の拡大図である。 上記自動二輪車が有するケースの分解斜視図である。 上下の左カバー部材を上記ケースの内側から臨む図である。 上下の右カバー部材を上記ケースの内側から臨む図である。 図2に示すVI−VI線におけるケースの断面図である。 図2に示すVII−VII線におけるケースの断面図である。 本発明の他の実施形態に係る自動二輪車が有するケースの断面図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態の例である自動二輪車1の側面図であり、図2は自動二輪車1の後部の拡大図である。なお、図2において、運転者の後に座る乗員が足を乗せるためのフットレスト18は省略されている。
自動二輪車1は、前輪3と、後輪4と、エンジン10と、フレーム30と、ケース40とを有している。フレーム30は、その前端に、ハンドル5とフロントフォーク6とに接続されたステアリングシャフト(不図示)を支持するヘッドパイプ31を有している。フロントフォーク6は、その下端によって前輪3を支持しており、ハンドル5は、ステアリングシャフトとフロントフォーク6と前輪3とともに左右に回転可能となっている。
自動二輪車1は、アンダーボーン型の自動二輪車であり、フレーム30は、ヘッドパイプ31から後方且つ斜め下方に延伸するメインパイプ32を有している。エンジン10は、メインパイプ32の下方に配置され、フレーム30に対する位置が不動となるように、メインパイプ32に固定されている。
また、フレーム30は、メインパイプ32の後端から下方に伸びエンジン10の後方に位置する後フレーム部33と、メインパイプ32の中途部から後方且つ斜め上方に延伸するシートレール34とを有している。後フレーム部33の下部には、自動二輪車1の停止時に車体を支持するためのメインスタンド17aとサイドスタンド17bとが設けられている。自動二輪車1の停止時に、メインスタンド17aが立てられることによって、車体は、後輪4が地面から離れた状態で支持される。なお、図1ではメインスタンド17aが立てられた状態の自動二輪車1が示されている。シートレール34は、当該シートレール34の上方に配置されたシート7を支持している。後フレーム部33の後方には、前後方向に延伸するリアアーム8が配置されている。リアアーム8の前端は、ピボット軸9を介して、後フレーム部33によって支持されている。リアアーム8は、その後端によって、エンジン10の後方に配置された後輪4の車軸4aを支持している。後輪4とリアアーム8は、ピボット軸9を中心にして、フレーム30に対して上下動可能となっている。リアアーム8とシートレール34との間には、後輪4の上下動を緩和するリアサスペンション19が掛け渡されている(図1参照)。
エンジン10の後部には、その出力軸(不図示)と連動して、エンジン10の駆動力を出力する駆動スプロケット(駆動回転部材)11が設けられている。自動二輪車1は、エンジン10から出力された駆動力を後輪4に伝達する伝達機構12を有している。この例では、伝達機構12は被駆動スプロケット(被駆動回転部材)13とチェーン(環状伝達部材)14とを有している。被駆動スプロケット13は、駆動スプロケット11から後方(Drの示す方向)に離れた位置に配置され、後輪4の車軸4aと連動する。チェーン14は、駆動スプロケット11と被駆動スプロケット13とに巻かれ、前後方向(Df−Drの示す方向)に長い環状を呈している。駆動スプロケット11の回転は、チェーン14を介して、被駆動スプロケット13に伝達される。被駆動スプロケット13の径(歯数)は、駆動スプロケット11の径(歯数)より大きくなっており、駆動スプロケット11の回転は、減速されて後輪4に伝達される。ケース40はチェーン14と被駆動スプロケット13とを覆っている。
ケース40について説明する。図3はケース40の分解斜視図である。同図に示すように、ケース40は、ケース40の下部を構成する下ケース50と、ケース40の上部を構成する上ケース60とを有している。上ケース60の前端60bと下ケース50の前端50bは、リアアーム8の前端より前に位置している(図2参照)。下ケース50はチェーン14と被駆動スプロケット13の下部を収容し、上ケース60はチェーン14と被駆動スプロケット13の上部を収容している。
上ケース60は、左上カバー部材61Lと、右上カバー部材61Rとによって構成され、これらカバー部材61L,61Rは、溶接で互いに接合されている。また、下ケース50は、左下カバー部材51Lと、右下カバー部材51Rとによって構成され、これらカバー部材51L,51Rも溶接で互いに接合されている。各カバー部材は、例えば、板状の部材をプレス加工することによって構成される。上下の左カバー部材61L,51Lは、チェーン14及び被駆動スプロケット13の左方向(図3においてDoの示す方向)に配置されており、当該チェーン14及び被駆動スプロケット13を車幅方向における左側(車幅方向における外側)からを覆っている。上下の右カバー部材61R,51Rは、チェーン14及び被駆動スプロケット13の右方向(図3においてDiの示す方向)に配置されており、当該チェーン14及び被駆動スプロケット13を、車幅方向における右側(車幅方向における中心側(後輪4側))から覆う。
図4は上下の左カバー部材61L,51Lをケース40の内側から臨む図であり、図5は上下の右カバー部材61R,51Rをケース40の内側から臨む図である。図6は、図2に示すVI−VI線におけるケース40の断面図であり、図7は図2に示すVII−VII線におけるケース40の断面図である。なお、図4及び図5においては、リアアーム8、駆動スプロケット11、被駆動スプロケット13が二点鎖線で示されている。
左上カバー部材61Lは、チェーン14及び被駆動スプロケット13の左側に位置する板状の左板部62Lと、左板部62Lの縁から右上カバー部材61R側に折り曲げられた上縁部63Lとを有している(図3又は図4参照)。右上カバー部材61Rは、チェーン14及び被駆動スプロケット13の右側に位置する右板部62Rと、右板部62Rの縁から左上カバー部材61L側に折り曲げられた上縁部63Rとを有している(図3又は図5参照)。上縁部63Lと上縁部63Rとは、互いに重ね合わされて、溶接によって接合されている。上縁部63L,63Rは、それぞれ前上縁部63La,63Raを有している。前上縁部63La,63Raは、チェーン14の上方において前後方向に延伸し、チェーン14を上方から覆っている。また、上縁部63L,63Rは、それぞれ後上縁部63Lb,63Rbを有している。後上縁部63Lb,63Rbは、前上縁部63La,63Raから、ケース40の後端40aに向かって、後方且つ斜め下方に延伸するよう設けられ、被駆動スプロケット13を斜め後方から覆っている。
左下カバー部材51Lは、チェーン14及び被駆動スプロケット13の左側に位置する板状の左板部52Lと、当該左板部52Lの縁から右下カバー部材51R側に折り曲げられた下縁部53Lとを有している(図3又は図4参照)。右下カバー部材51Rは、チェーン14及び被駆動スプロケット13の右側に位置する板状の右板部52Rと、当該右板部52Rの縁から左下カバー部材51L側に折り曲げられた下縁部53Rとを有している(図3又は図5参照)。下縁部53Lと下縁部53Rは互いに重ね合わされて、溶接によって接合されている。ここで説明する例では、図6に示すように、下縁部53Rは、下縁部53Lの上に位置し、当該下縁部53Lに接合されている。
図2又は図4に示すように、左下カバー部材51Lと左上カバー部材61Lとの間にリアアーム8が配置され、上ケース60と下ケース50は、リアアーム8によって支持されている。詳細には、リアアーム8の前部には、ケース40の内側において上方及び下方に突出する取付ブラケット8a,8bが設けられている。左上カバー部材61Lの左板部62Lの前部と、左下カバー部材51Lの左板部52Lの前部が、ボルトや螺子などの締結具によって、取付ブラケット8a,8bに固定されている。また、リアアーム8の後部には、ケース40の内側に位置するとともに、下方に突出する取付ブラケット8cと、ケース40の外側に位置するとともに上方に突出する取付ブラケット8dとが設けられている。そして、左板部52Lの後部が取付ブラケット8cに固定され、左板部62Lの後部が取付ブラケット8dに固定されている。このようにして、上ケース60と下ケース50はリアアーム8によって支持され、車両の走行時には、ケース40は、リアアーム8とともに上下動可能となっている。なお、取付ブラケット8dに、リアサスペンション19の下端が取り付けられている(図1参照)。
また、上ケース60と下ケース50がリアアーム8に取り付けられた状態では、下ケース50の上縁が上ケース60の下縁の内側に嵌り、これによって前後方向に長い箱状のケース40が構成される。すなわち、図4に示すように、左下カバー部材51Lの後部の上縁51Lbが、左上カバー部材61Lの後部の下縁61Lbの内側に配置される。また、図5に示すように、右下カバー部材51Rの後部の上縁51Rbが右上カバー部材61Rの後部の下縁61Rbの内側に配置され、右板部52Rの上縁52Raが、右板部62Rの下縁62Raの内側に配置される。なお、図2又は図4に示すように、左下カバー部材51Lの左板部52Lと左上カバー部材61Lの左板部62Lとの間にリアアーム8が配置される。
図4又は図5に示すように、下縁部53L,53Rは、チェーン14の下方において前後方向に延伸して、チェーン14を下方から覆い、それらの後部は、後方且つ斜め上方に延伸して、被駆動スプロケット13を斜め後方及び後方から覆っている。すなわち、下縁部53L,53Rは、それぞれ前下縁部53La,53Raを有している。前下縁部53La,53Raはチェーン14の下方において前後方向に延伸して、チェーン14を下方から覆っている。また、下縁部53L,53Rは、それぞれ後下縁部53Lb,53Rbを有している。後下縁部53Lb,53Rbは、チェーン14の下方の位置から、ケース40の後端40aに向かって、後方且つ斜め上方に延伸するよう設けられ、チェーン14を斜め後方及び後方から覆っている。
なお、上述したように、自動二輪車1にはメインスタンド17aが設けられている。メインスタンド17aが立てられ、後輪4が地面から離れた状態では、リアサスペンション19に掛かる負荷が解消される。その結果、リアサスペンション19に負荷が掛かっている状態(リアサスペンション19が圧縮されている状態)に比べて、リアアーム8の後端が下がり、それに伴って、ケース40の後部の位置も下がる。そして、前下縁部53La,53Raは、少なくともこのようにメインスタンド17aが立てられた状態では、当該前下縁部53La,53Raの後端から前方且つ斜め上方に延伸するように設けられる。特に、本実施形態では、メインスタンド17aが立てられているか否かに関わらず、すなわち、シート7に搭乗者が座ることによってリアサスペンション19に負荷が掛かっている場合においても、前下縁部53La,53Raは、前方且つ斜め上方に延伸するように設けられている。
また、上述したように、被駆動スプロケット13の径は、駆動スプロケット11の径より大きくなっており、駆動スプロケット11の外周と被駆動スプロケット13の外周の双方に接する共通接線X1は傾斜している。そして、前下縁部53La,53Raは、共通接線X1と概ね平行となるように設けられている。
後下縁部53Lb,53Rbの前端53Ld,53Rdは、被駆動スプロケット13の回転中心Ce1より後方に位置し、後下縁部53Lb,53Rbは、前端53Ld,53Rdから緩やかに湾曲しながら後方且つ斜め上方に延伸している。また、上述した後上縁部63Lb,63Rbの前端63Ld,63Rdも、被駆動スプロケット13の回転中心Ce1より後方に位置し、後上縁部63Lb,63Rbは、前端63Ld,63Rdから緩やかに湾曲しながら、後方且つ斜め下方に延伸している。そして、後上縁部63Lb,63Rbの後端(下端)と、後下縁部53Lb,53Rbの後端(上端)とが、被駆動スプロケット13の後方において接続されている。
図5又は図7に示すように、右下カバー部材51Rの下縁部53Rは、その一部に、膨らみ部53Reを有している。膨らみ部53Reは、上方に(ケース40の内側に向かって)膨らみ、左下カバー部材51Lの下縁部53Lから上方に離間している。そして、膨らみ部53Reは、車幅方向の中心側(後輪4側)に向かって開いた開口50aを下縁部53Lとともに構成している。
図5に示すように、膨らみ部53Reは前下縁部53Raと後下縁部53Rbとの間に位置している。膨らみ部53Reは、前下縁部53Raの後端から、ケース40の内側に向かって立ち上がる上昇部53Rgと、上昇部53Rgから後方に向かって延伸し、後下縁部53Rbに繋がる後延伸部53Rhとを有している。後延伸部53Rhは、下縁部53Lから上方に離れており(図7参照)、前下縁部53Ra,53Laの後端より高い位置(ケース40の内側の位置)に位置している。なお、左下カバー部材51Lと右下カバー部材51Rとが接合された状態では、後延伸部53Rhの下方に、左下カバー部材51Lの前下縁部53Laの後端と、それに繋がる後下縁部53Lbの前端53Ldとが位置する。
膨らみ部53Reと、後下縁部53Lbの前端53Ldは、上述した共通接線X1が被駆動スプロケット13の外周に接する接点Pより後方に位置している。そのため、水等が溜まりやすいケース40の底部に位置している。つまり、共通接線X1は、被駆動スプロケット13が駆動スプロケット11より大きい径を有するために、水平方向に対して斜めに延伸している。また、膨らみ部53Reと前端53Ldの前に位置する前下縁部53Ra,53Laは、共通接線X1と概ね平行に配置されている。そのため、膨らみ部53Reと前端53Ldとが設けられた、接点Pより後の位置は、ケース40における底部となっている。特に、本実施形態では、後下縁部53Rb,53Lbは、膨らみ部53Reと前端53Ldとから斜め上方に延伸している。そのため、膨らみ部53Reと前端53Ldの位置は、ケース40における最も低い位置となっている。
図7に示すように、膨らみ部53Reの端縁(左板部52L側の縁)53Rfは、下縁部53Lの端縁53Lfより、左板部52L側に位置している。そのため、膨らみ部53Reと下縁部53Lは、上下方向に向き合っている。また、膨らみ部53Reは、右下カバー部材51Rから、左下カバー部材51Lに向かって延伸するとともに、下方に傾斜している。すなわち、後延伸部53Rhは、斜めに設けられており、下縁部53Lと後延伸部53Rhとの間の隙間は、端縁53Rfに近づくに従って小さくなっている。
図4及び図5に示すように、ケース40における被駆動スプロケット13の後方に位置する部分は、後方に膨らむように形成されている。詳細には、ケース40の後端40aと被駆動スプロケット13の回転中心Ce1との距離R1は、後下縁部53Lb,53Rbの前端53Ld,53Rdと、被駆動スプロケット13の回転中心Ce1との距離R2,R2より大きくなっている。そのため、ケース40の後端40aは、距離R2,R2を半径とする円より半径方向の外側(後方)に位置している。これによって、車両が
加減速した場合に、ケース40内において前後方向に移動する水等が、ケース40の後部(被駆動スプロケット13の後方の部分)に移動し易くなり、膨らみ部53Reで滞留することを抑制できる。なお、後端40aは、駆動スプロケット11の回転中心Ce2と、被駆動スプロケット13の回転中心Ce1とを結ぶ直線X2上に位置している。また、ケース40では、距離R1は、後上縁部63Lb,63Rbの前端63Ld,63Rdと、被駆動スプロケット13の回転中心Ce1との距離より大きくなっている。
以上説明した自動二輪車1では、下縁部53Rは、当該下縁部53Rの一部に、上方に膨らむ膨らみ部53Reを有している。この膨らみ部53Reは、左下カバー部材51Lの下縁部53Lから上方に離間して、当該下縁部53Lとともに開口50aを構成している。これによって、ケース40の下方への膨らみ量の増大を招くことなく、ケース40内に浸入した水等の排出効率を向上できる。
また、自動二輪車1では、膨らみ部53Reと、左下カバー部材51Lの下縁部53Lは上下方向に向き合っている。これによって、水等がケース40の下方から開口50aを通って、ケース40内に浸入することを抑制できる。
また、自動二輪車1では、膨らみ部53Reは、駆動スプロケット11の外周と被駆動スプロケット13の外周の双方に接する共通接線X1が、被駆動スプロケット13の外周に接する接点Pより後方に位置している。上述したように、このように膨らみ部53Reの位置を接点Pより後方にすることによって、膨らみ部53Reをケース40において最も低い位置に設けることができる。その結果、ケース40に浸入した水等の排出効率を向上できる。
また、自動二輪車1では、下縁部53R,53Lは、チェーン14の下方の位置から後方且つ斜め上方に延伸しチェーン14を後方から覆う後下縁部53Rb,53Lbを有している。また、後下縁部53Rb,53Lbは、チェーン14の下方の位置からケース40の後端40aに向かって延伸し、ケース40の後端40aと被駆動スプロケット13の回転中心Ce1との距離R1は、後下縁部53Rb,53Lbの前端53Rd,53Ldと回転中心Ce1との距離R2,R2より大きい。これによって、車両が加減速した場合に、ケース40内において前後方向に移動する水等が、膨らみ部53Reで滞留することを抑制できる。
また、自動二輪車1にはメインスタンド17aが設けられている。そして、少なくとも当該メインスタンド17aによって車体が支持されている状態においては、下縁部53R,53Lは、膨らみ部53Reの位置から前方且つ斜め上方に延伸している。これによって、車両の停止時において、ケース40内に浸入していた水等を効率的に排出できる。なお、上述したように、自動二輪車1では、メインスタンド17aによって車体が支持されているか否かに関わらず、前下縁部53Ra,53Laは、その後端から前方且つ斜め上方に延伸するように設けられている。
また、自動二輪車1では、膨らみ部53Reは、当該膨らみ部53Reが形成された右下カバー部材51Rから、左下カバー部材51Lに向かって延伸するとともに、下方に傾斜している。これによって、膨らみ部53Re上の水等(以上の説明では後延伸部53Rh上の水)が、開口50aから円滑に排出され得る。
なお、本発明は、以上説明した自動二輪車1に限られず、種々の変更が可能である。例えば、以上の説明では、膨らみ部53Reは右下カバー部材51Rの下縁部53Rに設けられていた。しかしながら、膨らみ部は、左下カバー部材51Lの下縁部53Lに設けられてもよい。
また、以上の説明では、開口50aは車幅方向の中心側に向かって開くように設けられていた。しかしながら、開口50aが下方に向かって開くように、右下カバー部材51Rが形成されてもよい。図8は、この形態に係る自動二輪車が有するケースの断面図である。同図において、以上説明した箇所と同一箇所には同一符号を附している。同図に示す右下カバー部材510Rの右板部520Rには、膨らみ部53Reを越えてさらに下方に延伸する壁部520Raが設けられている。壁部520Raの下端は、下縁部53Lの高さにまで達しており、膨らみ部53Reと下縁部53Lとによって構成される開口500aは、下方に開いている。
1 自動二輪車、3 前輪、4 後輪、4a 車軸、5 ハンドル、6 フロントフォーク、7 シート、8 リアアーム、9 ピボット軸、10 エンジン、11 駆動スプロケット(駆動回転部材)、12 伝達機構、13 被駆動スプロケット(被駆動回転部材)、14 チェーン(環状伝達部材)、17a メインスタンド、17b サイドスタンド、19 リアサスペンション、30 フレーム、40 ケース、40a ケースの後端、50 下ケース、50a,500a 開口、51L 左下カバー部材、51R,510R 右下カバー部材、52L 左板部、52R,520R 右板部、53L,53R 下縁部、53La,53Ra 前下縁部、53Lb,53Rb 後下縁部、53Re 膨らみ部、53Rg 上昇部、53Rh 後延伸部、60 上ケース、61L 左上カバー部材、61R 右上カバー部材、62L 左板部、62R 右板部、63L,63R 上縁部、63La,63Ra 前上縁部、63Lb,63Lb 後上縁部、520Ra 壁部、R1 被駆動スプロケットの回転中心からケース後端までの距離、R2,R2 被駆動スプロケットの回転中心から後下縁部の前端までの距離、X1 共通接線。

Claims (7)

  1. エンジンの動力を出力する駆動回転部材と、
    前記駆動回転部材から後方に離れた位置に配置され、後輪と連動する被駆動回転部材と、
    前記駆動回転部材と前記被駆動回転部材とに巻かれ、前記駆動回転部材の回転を前記被駆動回転部材に伝達する環状伝達部材と、
    前記環状伝達部材と前記被駆動回転部材とを覆うケースと、を備え、
    前記ケースは、車幅方向における右側及び左側から前記環状伝達部材を覆う左右のカバー部材を有し、
    前記左右のカバー部材は、互いに接合され前記環状伝達部材を下方から覆う左右の下縁部を有し、前記各下縁部は、前記環状伝達部材の下方において前後方向に伸びる前下縁部と、前記ケースの後端に向かって後方且つ斜め上方に伸びる後下縁部とを含み、
    前記左右の下縁部のうち一方の下縁部は、上方に膨らみ他方の下縁部から上方に離れ、前記他方の下縁部とともに開口を構成する膨らみ部を有し、
    前記膨らみ部は、前記一方の下縁部の前記前下縁部と前記後下縁部との間に位置し、前記一方の下縁部の前記後下縁部は前記膨らみ部から後方且つ斜め上方に伸びている、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  2. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記膨らみ部と、前記他方の下縁部は上下方向に向き合っている、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  3. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記駆動回転部材の外周と前記被駆動回転部材の外周の双方に接する接線が、前記被駆動回転部材の外周に接する接点より、前記膨らみ部は後方に位置する、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  4. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記後下縁部は、前記環状伝達部材の下方の位置から前記ケースの後端に向かって伸び、
    前記ケースの前記後端と前記被駆動回転部材の回転中心との距離は、前記後下縁部の前端と前記被駆動回転部材の回転中心との距離より大きい、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  5. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    車両の停止時に車体を支持するためのスタンドをさらに備え、
    少なくとも前記スタンドによって車体を支持している状態においては、前記左右の前下縁部は、前記膨らみ部から前方且つ斜め上方に伸びている、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  6. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記膨らみ部は、当該膨らみ部が形成された前記一方の下縁部を有する前記カバー部材から、前記他方の下縁部を有する前記カバー部材に向かって延伸するとともに、下方に傾斜している、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  7. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記膨らみ部と前記他方の下縁部とが構成する開口は、車幅方向の中心に向かって開いている、
    ことを特徴とする自動二輪車。
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