JP2010137796A - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の走行状態によりショックアブソーバに発生する摩擦力を適切に評価し、ショックアブソーバが発生する力を制御する車両用サスペンション装置を提供すること。
【解決手段】 サスペンションECU21は、横加速度センサ22によって検出された横加速度Ghと比例関係にある横力Fhを推定する。また、この横力Fhがショックアブソーバ12に作用することによって発生する摩擦力R(摩擦反力R')の大きさおよびその作用方向を決定する。次に、サスペンションECU21は、バネ上部材HAとバネ下部材LAとの相対運動を抑制するために必要な目標要求減衰力Freqから摩擦力R(摩擦反力R')を減じて、ショックアブソーバ12が発生すべき目標発生減衰力Ftgtを決定する。そして、サスペンションECU21は、目標発生減衰力Ftgtを発生するように、ショックアブソーバ12が発生する減衰力Fを変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のバネ下部材とバネ上部材との間にて所定の傾斜角度を有して配設され、少なくとも前記バネ下部材と前記バネ上部材との相対運動を抑制する力を発生するショックアブソーバと、このショックアブソーバが発生する力を変更制御する力変更制御手段とを備えた車両用サスペンション装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に示されているように、ショックアブソーバとコイルスプリングとが同軸的に配設されて、ショックアブソーバの摺動摩耗を低減する車両用懸架装置は知られている。この従来の車両用懸架装置は、ショックアブソーバに作用するコイルスプリングの胴曲りやショックアブソーバの上下端部に発生するモーメントに基づき、路面からの振動入力時にショックアブソーバに作用する横力と前記振動入力時にコイルスプリングに作用する垂直荷重により発生する横力とが互いに相殺されるようにコイルスプリングの配置方向が設定されるようになっている。これにより、ロッドガイド横力を低減し、摺動摩耗を低減するようになっている。
また、従来から、例えば、下記特許文献2に示されているように、応答性良くサスペンション制御を行うことにより姿勢変化を効果的に抑制するサスペンション装置およびサスペンション制御方法は知られている。この従来のサスペンション装置および制御方法は、サスペンション特性としての減衰力を調整可能なダンパーを有しており、制御部が直接的に検出した垂直荷重と、車両運動モデルにより推定した垂直荷重とを比較し、検出した垂直荷重と推定した垂直荷重との差を減らすようにダンパーの減衰力が制御されるようになっている。
さらに、従来から、例えば、下記特許文献3に示されているように、走行条件または経時変化等による摩擦力の増加によるサスペンション特性の変動を防止するサスペンション制御装置は知られている。この従来のサスペンション制御装置は、検出された車速が基準車速よりも大きいとき、バネ上およびバネ下加速度検出値に基づき5Hzの伝達ゲインを算出する。そして、この従来のサスペンション制御装置は、算出した5Hzの伝達ゲインが予め設定した基準ゲインよりも大きいときに摩擦力が大きいものと判定し、減衰係数を、低減衰力を発生させるソフトに変更するようになっている。そして、算出した5Hzの伝達ゲインが予め設定した基準ゲインよりも小さくなったときに摩擦力の影響はないものとして、減衰係数を、高減衰力を発生させるハードに設定するようになっている。これにより、従来のサスペンション制御装置は、全体の減衰力は摩擦力変動に関わらず、常に一定の減衰力となるように制御するようになっている。
特開平8−142622号公報 特開2006−131062号公報 特開平8−175145号公報
ところで、車両用サスペンション装置において、車両の走行に伴ってショックアブソーバが伸縮する際に発生する摩擦力は、乗り心地や姿勢制御に対して影響を与える。この点に関し、特に、上記特許文献3に示されたサスペンション装置においては、摩擦力が大きいと判定されたときにショックアブソーバの減衰力を低減衰力に変更し、摩擦力の影響がないと判定されたときにショックアブソーバの減衰力を高減衰力に設定するため、ショックアブソーバが伸縮する際に発生する摩擦力の影響は小さくなる。
しかしながら、ショックアブソーバが伸縮する際に発生する摩擦力の大きさや作用方向は、車両の走行状態に応じて時々刻々と変化するものである。このため、上記特許文献3に示されたサスペンション装置のように、単に、摩擦力の大小を判定するのみでは、摩擦力の影響を受けてショックアブソーバが適切な力を発生することができない可能性がある。したがって、ショックアブソーバが伸縮する際に発生する摩擦力の大きさや作用方向を適切に評価して、ショックアブソーバが発生する力を制御することが望まれている。
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、車両の走行状態に対応してショックアブソーバに発生する摩擦力を適切に反映させて、ショックアブソーバが発生する力を制御できる車両用サスペンション装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両のバネ下部材とバネ上部材との間にて所定の傾斜角度を有して配設され、少なくとも前記バネ下部材と前記バネ上部材との相対運動を抑制する力を発生するショックアブソーバと、このショックアブソーバが発生する力を変更制御する力変更制御手段とを備えた車両用サスペンション装置において、前記力変更制御手段が、車両の左右方向に発生した横加速度を検出する横加速度検出手段と、前記横加速度検出手段によって検出された横加速度に基づいて、車両の左右方向に発生した横力を推定する横力推定手段と、前記横力推定手段によって推定された横力の作用によって、前記ショックアブソーバの前記バネ下部材と前記バネ上部材の相対運動に伴って摺動する摺動部分に発生する摩擦力の大きさおよび作用方向を決定する摩擦力決定手段と、前記バネ下部材と前記バネ上部材との相対運動を抑制するために必要な目標要求力を計算する目標要求力計算手段と、前記目標要求力計算手段によって計算された目標要求力に対して、前記摩擦力決定手段によって決定された前記摩擦力の大きさおよび作用方向を加味して、前記ショックアブソーバに発生させる目標発生力を決定する目標発生力決定手段と、前記ショックアブソーバが発生する力を、前記目標発生力決定手段によって決定された目標発生力となるように変更する力変更手段とを備えたことにある。
この場合、前記横力推定手段は、前記横加速度検出手段によって検出された横加速度と比例関係にあるものとして前記横力を推定するとよい。また、前記目標発生力決定手段は、前記目標発生力を、前記目標要求力計算手段によって計算された目標要求力から前記摩擦力決定手段によって決定された前記摩擦力の大きさを減じて決定するとよい。さらに、前記ショックアブソーバが発生する力は、例えば、前記バネ下部材に対する前記バネ上部材の振動を減衰する減衰力であるとよい。
これらによれば、車両の走行状態(例えば、旋回走行や、制動時走行、凹凸路の直進走行時など)に伴って発生する横加速度に基づいて、この横加速度と比例関係にある車両に発生した横力を推定し、この横力の作用(入力)によってショックアブソーバの摺動部分に発生する摩擦力の大きさおよび作用方向を決定することができる。そして、この決定した摩擦力をバネ下部材とバネ上部材との相対運動を抑制するために必要な目標要求力(例えば、目標要求減衰力)に対して加味して(より具体的には、目標要求力から摩擦力を減じて)、ショックアブソーバが発生すべき目標発生力(目標発生減衰力)を決定し、この目標発生力を発生させることができる。したがって、目標要求力に対して影響を及ぼすショックアブソーバの摩擦力を適切に評価して反映させることができるため、良好にバネ下部材とバネ上部材との相対運動を抑制することができる。
また、この場合、前記ショックアブソーバは、前記バネ下部材と前記バネ上部材との間にて、少なくとも一端側が回動可能に所定の傾斜角度を有して配設されており、前記力変更制御手段が、さらに、前記バネ下部材と前記バネ上部材の相対運動に伴って伸縮する前記ショックアブソーバのストローク量を検出するストローク量検出手段を備え、前記摩擦力決定手段が、前記ストローク量検出手段によって検出されたストローク量の大きさに応じて変化する前記ショックアブソーバの傾斜角度の大きさを加味して、前記摩擦力の大きさおよび作用方向を決定するとよい。
これによれば、ショックアブソーバが伸縮することによって、言い換えれば、ストローク量の大きさに応じて変化するショックアブソーバの傾斜角度の大きさを加味して摩擦力の大きさおよび作用方向を決定することができる。すなわち、ショックアブソーバの傾斜角度が変化する状況においては、車両の左右方向に発生した横力に起因して発生する垂直抗力の大きさが変化する。したがって、このような垂直抗力の変化を加味することによって、より適切に摩擦力の大きさおよび作用方向を評価して決定することができ、その結果、より良好にバネ下部材とバネ上部材との相対運動を抑制することができる。
a.第1実施形態
以下、本発明の実施形態に係る車両用サスペンション装置について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るサスペンション装置の全体概略図である。このサスペンション装置は、車両の上下振動を吸収および減衰するものであり、サスペンション機構10と、このサスペンション機構10の作動を制御する電気制御装置20とを備えている。
サスペンション機構10は、図2に示すように、車両上下方向に対して所定の傾斜角度θ(以下、この角度を搭載角θともいう)だけ傾けられて組み付けられており、サスペンションスプリング11とショックアブソーバ12とを備えている。サスペンションスプリング11およびショックアブソーバ12の一端(上端)はバネ上部材HAに接続され、ショックアブソーバ12の他端(下端)はバネ下部材LAに接続されている。サスペンションスプリング11は、路面からタイヤWおよびバネ下部材LAを介してバネ上部材HAに伝達される振動を吸収するものであり、例えば、金属製のコイルスプリングや空気スプリングなどが採用される。ショックアブソーバ12は、サスペンションスプリング11と並行に配列されており、前記振動を減衰するものである。なお、タイヤWを含む車輪に連結されたナックルや、一端がナックルに連結されたロアアームなどがバネ下部材LAに相当する。また、バネ上部材HAは、サスペンションスプリング11およびショックアブソーバ12に支持される部材であり、車体もバネ上部材HAに含まれる。
ショックアブソーバ12は、図1および図2に示すように、シリンダ12aと、ピストン12bと、ピストンロッド12cとを備えている。シリンダ12aは、内部に粘性流体(例えば、オイルなど)が封入された筒状部材であり、その下端がバネ下部材LA(詳しくは、ロアアーム)に対して回動可能に連結されている。ピストン12bは、シリンダ12a内に液密的に配設され、シリンダ12aの内部空間を軸方向に移動可能に構成されている。これにより、ピストン12bは、シリンダ12aの内部空間を上部空間12a1と下部空間12a2とに分割する。また、ピストン12bには、連通路12b1が形成されている。連通路12b1は、上部空間12a1に面する上面12b2と下部空間12a2に面する下面12b3とに開口し、上部空間12a1と下部空間12a2とを連通している。ピストンロッド12cは、棒状の部材であって、その一端がピストン12bに接続され、その他端がバネ上部材HAである車体に連結されている。
このように構成されたショックアブソーバ12においては、車両走行中に路面凹凸などによってバネ下部材LAが上下に振動した場合に、この上下振動がバネ下部材LAからショックアブソーバ12のシリンダ12aに伝達され、シリンダ12aも上下に振動する。このとき、ピストン12bは、シリンダ12a内に配設されているため、シリンダ12aの上下振動によって上下方向に相対変位する。そして、この相対変位に応じて、連通路12b1内を粘性流体が流通することにより粘性抵抗が発生し、この粘性抵抗が上下振動に対する減衰力となって、振動が減衰する。
また、サスペンション機構10は、図1および図2に概略的に示すように、可変絞り機構13を備えている。この可変絞り機構13は、バルブ13aとアクチュエータ13bとを有する。バルブ13aは、ピストン12aに形成された連通路12b1に設けられていて、公知の絞り機構によって、連通路12b1の少なくとも一部の流路断面積の大きさ、すなわち、バルブ開度OPを変化させる。また、アクチュエータ13bは、バルブ13aに接続されており、このアクチュエータ13bの駆動に連動してバルブ13aが作動する。
この構成により、可変絞り機構13においては、アクチュエータ13bが段階的(間歇的)に作動してバルブ13aを作動させることにより、バルブ開度OPが複数段(例えば、9段)に渡り変更される。このように、バルブ13aのバルブ開度OPが段階的に変更されることにより、連通路12b1の流路断面積が段階的に変更され、その結果、連通路12b1内を粘性流体が流通するときの抵抗力も変更される。したがって、バルブ13aのバルブ開度OPが段階的に変更されれば、ショックアブソーバ12の減衰力の大きさを表す減衰係数も段階的に変更される。
電気制御装置20は、図1に示すように、可変絞り機構13のアクチュエータ13bの作動を制御するためのサスペンション電子制御ユニット21(以下、単に、サスペンションECU21という)を備えている。サスペンションECU21は、CPU、ROM、RAMなどを主要構成部品とするマイクロコンピュータである。そして、サスペンションECU21は、後述する減衰力変更制御プログラムを含む各種プログラムを実行することにより、アクチュエータ13bの駆動を制御して、ショックアブソーバ12が発生する力としての減衰力F(より詳しくは、減衰係数)を適宜変更する。
このため、この第1実施形態におけるサスペンションECU21には、図1に示すように、横加速度センサ22が接続されている。横加速度センサ22は、バネ下部材LA(例えば、ロアアームなど)またはバネ上部材HA(例えば、アクチュエータ13b内など)に取り付けられていて、ショックアブソーバ12に発生する横加速度Ghを検出し、この検出した横加速度Ghに応じた信号を出力する。ここで、横加速度センサ22は、横加速度の発生方向に応じて横加速度Ghを正の値または負の値として検出するものであるが、以下の説明においては、横加速度Ghを絶対値として扱うものとする。
さらに、サスペンションECU21には、図1に示すように、アクチュエータ13bの作動を制御するための駆動回路23が接続されている。これにより、サスペンションECU21は、駆動回路23を駆動制御することによって、アクチュエータ13bを作動させてショックアブソーバ12が発生する力としての減衰力F(より詳しくは、減衰係数)すなわち減衰力特性を変更するようになっている。
次に、上記のように構成した車両用サスペンション装置の作動について説明する。運転者が図示しないイグニッションスイッチをオン状態にすると、サスペンションECU21は、図3に示す減衰力変更制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。この減衰力変更制御プログラムは、車両の走行状態(例えば、旋回走行や、制動時走行、凹凸路の直進走行時など)に伴って発生する横力の影響を加味してショックアブソーバ12の発生する減衰力Fを適切に変更するものである。以下、この減衰力変更制御プログラムを詳細に説明する。
減衰力変更制御プログラムは、ステップS10にてその実行が開始され、続くステップS11において、サスペンションECU21は、横加速度センサ22から横加速度Ghを入力する。そして、サスペンションECU21は、ステップS12にて、入力した横加速度Ghを用いて、ショックアブソーバ12、より詳しくは、シリンダ12a(またはピストン12b)に発生する横力Fhを推定計算する。すなわち、サスペンションECU21は、横力Fhが横加速度Ghに比例するものとして、下記式1に従って横力Fhを計算する。
Fh=K1・Gh …式1
ただし、前記式1中のK1は、予め実験的に設定された所定の比例定数を表す。そして、サスペンションECU21は、横力Fhを計算すると、ステップS13に進む。
ステップS13においては、サスペンションECU21は、前記ステップS11にて計算した横力Fhの入力に伴って、シリンダ12aとピストン12bとの間に発生する摩擦力R、より詳しくは、バネ上部材HAに対して入力する摩擦力Rの摩擦反力R'を計算する。以下、この摩擦反力R'の計算について詳細に説明する。
上述したように、ショックアブソーバ12は、車両上下方向に対して搭載角θを有して組み付けられている。このため、横力Fhが入力する状況では、図4に示すように、バネ下部材LAに接続されたシリンダ12aには、その軸方向にて幾何学的な関係に基づくFh・sinθなる作用力が発生する。また、横力Fhが入力する状況では、シリンダ12aの内壁面とピストン12bの外周面、すなわち、接触面に発生する垂直抗力Nは、幾何学的な関係に基づき、下記式2によって示すことができる。
N=Fh・cosθ …式2
そして、接触面における摩擦係数をμとすると、前記式2に従って計算される垂直抗力Nを用いて、作用力Fh・sinθによってシリンダ12aに対して発生する摩擦力Rの大きさ(絶対値)は、下記式3によって示すことができる。
R=|μ・N|=|μ・Fh・cosθ| …式3
ただし、前記式3における摩擦係数μは、静止摩擦係数と動摩擦係数とを考慮して予め実験的に設定されるものである。
一方、バネ上部材HAに接続されたピストン12bに対しては、図4に示すように、前記式3に従って計算される摩擦力Rの反力、すなわち、摩擦反力R'が作用し、この摩擦反力R'がバネ上部材HAに入力する。ここで、摩擦反力R'は、摩擦力Rの反力であるため、その大きさ(絶対値)は、下記式4により表される。
R'=|R|=|μ・N|=|μ・Fh・cosθ| …式4
また、前記式4は、前記式1を用いて、下記式5に示すように変形することができる。
R'=|μ・K1・Gh・cosθ| …式5
ここで、摩擦係数μおよび搭載角θが一定であるとすると、|μ・K1・cosθ|は定数となる。このため、|μ・K1・cosθ|=K1'とすると、前記式5は、下記式6のように示すことができる。
R'=K1'・|Gh| …式6
すなわち、前記式5によれば、ショックアブソーバ12に作用する横力Fhによって発生する摩擦反力R'の大きさは、ショックアブソーバ12に作用する横加速度Ghの絶対値に比例するものとなる。このように、摩擦反力R'を計算すると、サスペンションECU21は、ステップS14に進む。
ステップS14においては、サスペンションECU21は、前記ステップS12にて計算した摩擦反力R'を加味して目標発生力としての目標発生減衰力Ftgtを計算する。以下、この目標発生減衰力Ftgtの計算について具体的に説明する。
上述したように、シリンダ12aとピストン12bとが相対的に変位すると、シリンダ12a内に封入された粘性流体が連通路12b1を介して上部空間12a1または下部空間12a2に流通することによって粘性抵抗が発生し、ショックアブソーバ12はこの粘性抵抗に対応する減衰力Fを発生することができる。すなわち、粘性抵抗に対応する減衰力Fは、シリンダ12aとピストン12bとの相対変位(相対運動)を妨げる向きに作用するものである。
ところで、前記式4に従って計算される摩擦反力R'は、図4に示すように、常に、減衰力Fの作用方向に発生するものである。したがって、ショックアブソーバ12に横力Fhが作用している状況において、単に粘性抵抗に対応する減衰力Fを設定した場合には、ショックアブソーバ12は、設定された減衰力Fに加えて摩擦反力R'が加算された減衰力を発生することになる。このため、摩擦反力R'(すなわち摩擦力R)を加味しない場合には、ショックアブソーバ12が適切な減衰力を発生させることができず、特にバネ上部材HAの振動を効果的に減衰できない可能性がある。
このため、サスペンションECU21は、下記式7に従って、粘性抵抗によって発生させる目標発生減衰力Ftgtを計算する。
|Ftgt|=|Freq|−R' …式7
ただし、前記式7中のFreqは、バネ下部材LAおよびバネ上部材HAの上下方向の振動状態に基づき、この振動を減衰させるための目標要求力としての目標要求減衰力を表し、例えば、周知の非線形H∞制御理論やスカイフック理論などに基づいて計算される減衰力である。なお、これら非線形H∞理論やスカイフック理論に基づいて目標要求減衰力Freqを計算することに関しては、本発明と直接関係しないため、その詳細な説明を省略する。また、この第1実施形態においては、Ftgt・Freqの値が負となる状況では、目標発生減衰力Ftgtを「0」として実施する。
このように、目標発生減衰力Ftgtを計算すると、サスペンションECU21は、ステップS15に進む。ステップS15においては、サスペンションECU21は、例えば、図示しないROM内に予め記憶している減衰力特性テーブルを参照して、ショックアブソーバ12のピストン12bに形成された連通路12b1の流路断面積を段階的に変更するバルブ開度OPを決定する。
ここで、この減衰力特性テーブルには、ショックアブソーバ12および可変絞り機構13により設定可能な全てのバルブ開度OPの段数をパラメータとしたバネ上部材HAとバネ下部材LAとの相対速度に対するショックアブソーバ12の減衰力のデータが記憶されている。そして、サスペンションECU21は、減衰力特性テーブルに記憶されている各減衰力の中から、前記ステップS14にて計算した目標発生減衰力Ftgtに最も近い減衰力に対応するバルブ開度OPの段数を選択して決定し、ステップS16に進む。
ステップS16においては、サスペンションECU21は、駆動回路23を介して、前記ステップS15にて決定したバルブ開度OPの段数に対応する信号をアクチュエータ13bに出力する。そして、アクチュエータ13bは、出力された信号に基づいて、前記決定されたバルブ開度OPの段数に対応するようにバルブ13aを作動させる。これにより、ショックアブソーバ12は、目標発生減衰力Ftgtに最も近くなる減衰力Fを発生させることができる。このとき、前記式7からも明らかなように、この減衰力Fに横力Fhの作用に伴って発生する摩擦反力R'が加算されることにより、ショックアブソーバ12は目標要求減衰力Freqにほぼ等しい減衰力Fを発生させる。
このように、アクチュエータ13bの作動を制御すると、サスペンションECU21は、ステップS17に進み、減衰力変更制御プログラムの実行を一旦終了する。そして、所定の短い時間の経過後、ふたたび、ステップS10にてプログラムの実行を開始する。
以上の説明からも理解できるように、この第1実施形態によれば、車両の走行状態に伴って発生する横加速度Ghに基づいて、この横加速度Ghに比例関係にある車両に発生した横力Fhを推定し、この横力Fhの作用(入力)によってショックアブソーバ12の摺動部分に発生する摩擦力R(摩擦反力R')の大きさおよび作用方向を決定することができる。そして、この決定した摩擦力R(摩擦反力R')をバネ下部材LAとバネ上部材HAとの相対運動を抑制するために必要な目標要求減衰力F_reqから摩擦力R(摩擦反力R')を減じて、ショックアブソーバ12が発生する目標発生減衰力F_tgtを決定するとともにこの目標発生減衰力F_tgtに最も近い減衰力Fを発生させることができる。したがって、バネ下部材LAに対するバネ上部材HAの振動を制振するための目標要求減衰力F_reqに影響を及ぼすショックアブソーバ12の摩擦力R(摩擦反力R')を適切に評価することができるため、適切にバネ下部材LAとバネ上部材HAとの相対運動を抑制することができる。
b.第2実施形態
上記第1実施形態においては、ショックアブソーバ12のシリンダ12aとピストン12bの相対変位に伴う伸縮(以下、ストロークという)に関わらず、搭載角θが一定であるとし、前記式5における|μ・K1・cosθ|をK1'(定数)として実施した。しかし、ショックアブソーバ12のシリンダ12aは、バネ下部材LA(詳しくは、ロアアーム)に対して回動可能に連結されているため、ストロークに伴って搭載角θが変化する場合がある。この場合、前記式4(または前記式5)からも明らかなように、搭載角θの変化に伴って、横力Fhの作用に伴う摩擦反力R'(または摩擦力R)の大きさが変化するようになる。したがって、以下に、ショックアブソーバ12のストロークに伴って搭載角θが変化する第2実施形態を説明する。なお、この第2実施形態を説明するにあたり、上記第1実施形態と同一部分に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この第2実施形態においては、図1および図2にて破線で示すように、サスペンションECU21に対してストロークセンサ24が接続されている。ストロークセンサ24は、ショックアブソーバ12の基準位置からのストローク量Sを検出し、この検出したストローク量Hに対応する信号をサスペンションECU21に出力する。ここで、ストロークセンサ24は、ショックアブソーバ12の伸びまたは縮みに応じてストローク量Sを正の値または負の値として検出するものであるが、以下の説明においては、ストローク量Sを絶対値として扱うものとする。
そして、この第2実施形態においては、サスペンションECU21は、図5に示す減衰力変更制御プログラムを実行する。ここで、第2実施形態における減衰力変更制御プログラムは、上述した第1実施形態における減衰力変更制御プログラムに比して、ステップS11がステップS20に変更され、ステップS13がステップS22に変更されるとともに、新たにステップS21が追加される点で異なる。したがって、これらステップS20〜ステップS22における処理を具体的に説明する。
この第2実施形態においても、サスペンションECU21は、ステップS10にて減衰力変更制御プログラムの実行を開始する。そして、サスペンションECU21、続くステップS20にて、横加速度センサ22から横加速度Ghを入力するとともに、ストロークセンサ24からストローク量Sを入力して、ステップS12に進む。
ステップS12においては、サスペンションECU21は、上記第1実施形態と同様に、前記式1に従い、前記ステップS20にて入力した横加速度Ghと比例関係にある横力Fhを推定計算する。そして、サスペンションECU21は、ステップS21に進む。
ステップS21においては、サスペンションECU21は、前記ステップS20にて入力したストローク量Sの変化に応じて変化する搭載角θを算出する。具体的に説明すると、サスペンションECU21は、図6に示すように、ストローク量Sの変化に対する搭載角θの変化を予め記憶した搭載角変化マップを参照し、前記ステップS20にて入力したストローク量Sに対する搭載角θを算出して決定する。なお、以下の説明においては、搭載角θがストローク量Sに対応して変化するため、前記決定された搭載角θを搭載角θ(S)として表す。また、図6において、θoは車両組み付け時の搭載角を表す。さらに、搭載角θ(S)は、図6からも明らかなように、ストローク量Sの増大に伴って増大し、ストローク量Sの減少に伴って減少するため、搭載角θ(S)をストローク量Sの関数として表して実施することも可能である。
そして、サスペンションECU21は、前記ステップS21にて搭載角θ(S)を算出して決定すると、ステップS22に進む。ステップS22においては、前記ステップS21にて算出した搭載角θ(S)を用いて摩擦反力R'(または摩擦力R)を計算する。この場合、前記式2〜5におけるcosθは、下記式8〜11に示すように、cos(θ(S))に変更される。
N=Fh・cos(θ(S)) …式8
R=|μ・N|=|μ・Fh・cos(θ(S))| …式9
R'=|R|=|μ・N|=|μ・Fh・cos(θ(S))| …式10
R'=|μ・K1・Gh・cos(θ(S))| …式11
ところで、この第2実施形態においても、摩擦係数μが一定であるとすると、|μ・K1|は定数となる。このため、|μ・K1|=K1''とすると、前記式11は、下記式12のように示すことができる。
R'=K1''・cos(θ(S))・|Gh| …式12
すなわち、この第2実施形態における前記式12によれば、ショックアブソーバ12に作用する横力Fhによって発生する摩擦反力R'の大きさは、ショックアブソーバ12に作用する横加速度Ghの絶対値およびショックアブソーバ12のストローク量Sの関数として表されるcos(θ(S))に比例するものとなる。このように、摩擦反力R'を計算すると、サスペンションECU21は、上記第1実施形態と同様に、ステップS13以降の各ステップ処理を実行する。
以上の説明からも理解できるように、この第2実施形態によれば、ショックアブソーバ12が伸縮することによって、言い換えれば、ストローク量Sの大きさに応じて変化するショックアブソーバ12の搭載角θ(S)の大きさを加味して摩擦力R(摩擦反力R')の大きさおよび作用方向を決定することができる。これにより、車両の左右方向に発生した横力Fhに起因して発生する垂直抗力Nの変化を加味することによって、より適切に摩擦力R(摩擦反力R')の大きさおよび作用方向を決定することができ、その結果、より適切にバネ下部材LAとバネ上部材HAとの相対運動を抑制することができる。
c.第3実施形態
上記第1および第2実施形態においては、ショックアブソーバ12がシリンダ12a、ピストン12bおよびピストンロッド12cを備えており、また、ショックアブソーバ12に可変絞り機構13を設けて実施した。この場合、可変絞り機構13によってピストン12bに形成された流路断面積の大きさを適宜変更し、このピストン12bがシリンダ12a内に封入された粘性流体内を移動することによって、ショックアブソーバ12は粘性抵抗に対応した減衰力Fを発生するようにした。そして、車両の走行に伴って発生する横力Fhの入力によって変化する摩擦反力R'(または摩擦力R)を加味して目標発生減衰力Ftgtを決定するように実施した。
ところで、サスペンション機構としては、上述した粘性流体を用いたショックアブソーバ12を採用したサスペンション機構10に限られず、電磁的な制御によって力を発生するショックアブソーバを採用した電磁サスペンション機構を採用して実施することも可能である。以下、車両用サスペンション装置にこの電磁サスペンション機構を採用した第3実施形態を詳細に説明する。なお、この第3実施形態の説明においても、上記第1および第2実施形態と同一部分に同一の符号を付し、その説明を省略する。
この第3実施形態における電磁サスペンション機構30は、図7に示すように、車両上下方向に対して所定の搭載角θだけ傾けられて組み付けられており、サスペンションスプリング31とショックアブソーバ32とを備えている。サスペンションスプリング31は、上記第1および第2実施形態におけるサスペンションスプリング11と同様に、路面からタイヤWおよびバネ下部材LAを介してバネ上部材HAに伝達される振動を吸収するものであり、例えば、金属製のコイルスプリングや空気スプリングなどが採用される。
ショックアブソーバ32は、同軸状に配置されたアウターシリンダ32aとインナーシリンダ32bと、シェル32cとを備えている。アウターシリンダ32aは、その上端がバネ上部材HAに連結されている。インナーシリンダ32bは、その外周面上に設けたダストシールを介して、アウターシリンダ32aに対し変位可能に設けられており、その下端がシェル32cに一体的に連結されている。シェル32cは、中空状に形成されており、その下端がバネ下部材LAに対して回転可能に連結されている。
また、電磁サスペンション機構30は、アウターシリンダ32a(すなわちバネ上部材HA)とインナーシリンダ32bおよびシェル32c(すなわちバネ下部材LA)との相対的な変位を制御する力(以下、この力を制御力という)を発生する制御力発生機構33を備えている。この制御力発生機構33は、ショックアブソーバ32のシェル32cの内側に設けられるボールねじ機構33aと、ボールねじ機構33aを動作させるアクチュエータ33bとを有する。ボールねじ機構33aは、アクチュエータ33bに連結されて回転可能とされたボールねじ33a1と、ボールねじ33a1に螺合してボールねじ33a1の回転動作により上下軸方向に移動するボールねじナット33a2とからなる。ボールねじナット33a2は、その周側面にて、インナーシリンダ32bに一体的に固着されている。アクチュエータ33bは、バネ上部材HAに一体的に組み付けられる電動モータを主要構成部品とするものであり、ボールねじ33a1を回転させる駆動力を発生する。
この構成により、制御力発生機構33においては、アクチュエータ33bを駆動制御して制御力Fを発生させることにより、ボールねじ33a1が回転してボールねじナット33a2を上下動させることができ、その結果、インナーシリンダ32bおよびシェル32c(すなわちバネ下部材LA)に対してアウターシリンダ32a(すなわちバネ上部材HA)を上方に押し上げたり、下方に引き下げたりすることができる。
また、車両の走行に伴ってバネ下部材LAに対して上下方向の外力が入力された場合には、インナーシリンダ32bおよびシェル32cの上下方向への変位に伴ってボールねじナット33a2も上下方向に変位する。この場合、ボールねじナット33a2の上下方向への変位により、ボールねじ33a1が強制的に回転させられる。ところで、このようにボールねじ33a1が強制的に回転させられる状況では、アクチュエータ33bにおいて、誘導起電力や供給電力による磁界の形成によって電磁力が発生し、ボールねじ33a1の回転運動を抑制する制御力F(すなわち減衰力に相当)が発生する。その結果、ボールねじナット33a2の上下方向への変位、言い換えれば、アウターシリンダ32aとインナーシリンダ32bおよびシェル32cとの上下方向における相対変位を抑制することができて、バネ上部材HAおよびバネ下部材LAの振動を減衰させることができる。
したがって、この第3実施形態における電磁サスペンション機構30は、アクチュエータ33bによって、アウターシリンダ32aをインナーシリンダ32bおよびシェル32cに対して能動的に変位させたり、アウターシリンダ32aとインナーシリンダ32bおよびシェル32cとの上下方向における相対変位を抑制したりできる。すなわち、この第3実施形態における電磁サスペンション機構30は、所謂、アクティブサスペンションとしての機能を発揮できる。
そして、この第3実施形態における電気制御装置20においては、図1に示すように、サスペンションECU21に横加速度センサ22が接続されるとともに、ストロークセンサ24が接続される。また、この第3実施形態における電気制御装置20においては、サスペンションECU21に接続される駆動回路23が、アクチュエータ33bの作動を制御するように変更される。
このように構成した第3実施形態においては、サスペンションECU21は、運転者によって図示しないイグニッションスイッチがオン状態とされると、図8に示す制御力変更制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。この制御力変更制御プログラムは、車両の走行に伴って発生する横力の影響を加味してアクティブサスペンション機能を発揮するショックアブソーバ32(より詳しくは、制御力発生機構33)が発生する制御力Fを適切に変更するものである。以下、この制御力変更制御プログラムを詳細に説明する。
この制御力変更制御プログラムは、ステップS30にてその実行が開始され、続くステップS31において、サスペンションECU21は、上記第2実施形態の減衰力変更制御プログラムにおけるステップS20と同様に、横加速度センサ22から横加速度Ghを入力するとともに、ストロークセンサ24からストローク量Sを入力する。そして、サスペンションECU21は、ステップS32に進む。
ステップS32においては、サスペンションECU21は、上記第1および第2実施形態の減衰力変更制御プログラムにおけるステップS12と同様に、前記式1に従い、前記ステップS31にて入力した横加速度Ghと比例関係にある横力Fhを推定計算する。そして、サスペンションECU21は、ステップS33に進む。
ステップS33においては、サスペンションECU21は、上記第2実施形態の減衰力変更制御プログラムにおけるステップS21と同様に、前記ステップS31にて入力したストローク量Sの変化に応じて変化する搭載角θ(S)を図6に示した搭載角変化マップを参照して算出する。このように、搭載角θ(S)を算出すると、サスペンションECU21は、ステップS34に進む。
サスペンションECU21は、バネ下部材LAに対してバネ上部材HAを変位させるために必要なバネ上目標発生制御力Ftgt_bを決定するバネ上目標発生制御力決定ルーチンを実行する。以下、このバネ上目標発生制御力決定ルーチンを具体的に説明する。
このバネ上目標発生制御力決定ルーチンは、図9に示すように、その実行がステップS50にて開始される。そして、サスペンションECU21は、続くステップS51にて、前記ステップS31にて入力したストローク量Sを時間微分して、ストローク速度S'を計算する。なお、このストローク速度S'は、アウターシリンダ32aがインナーシリンダ32bおよびシェル32cから相対的に離間する方向に変位する場合(すなわち、ショックアブソーバ32が伸びる場合)に正の値として計算され、アウターシリンダ32aがインナーシリンダ32bおよびシェル32cに相対的に接近する方向に変位する場合(すなわちショックアブソーバ32が縮む場合)に負の値として計算される。そして、サスペンションECU21は、ストローク速度S'を計算すると、ステップS52に進む。
なお、計算されるストローク速度S'は、後述するように、ショックアブソーバ32の伸びまたは縮みすなわち摩擦力R(摩擦反力R')の作用方向を決定するものである。このため、例えば、ストロークセンサ24の検出精度が高い場合には、単に、今回検出されたストローク量Sと前回検出されたストローク量Sとの差分を計算し、その差分の符号に基づいてショックアブソーバ32の伸びまたは縮みを決定するようにしてもよい。
ステップS52においては、サスペンションECU21は、前記ステップS51にて計算したストローク速度S'が正の値、言い換えれば、ショックアブソーバ32が伸び方向に状態変化しているか否かを判定する。すなわち、サスペンションECU21は、ストローク速度S'が正の値であれば、「Yes」と判定してステップS53に進む。
ステップS53においては、サスペンションECU21は、前記ステップS32にて計算した横力Fhが作用している状態であり、かつ、ショックアブソーバ32が伸び方向に状態変化しているときに、インナーシリンダ32bおよびシェル32c(以下の説明においては、単に、インナーシリンダ32b等という)すなわちバネ下部材LAに作用する摩擦力Rを計算する。具体的に説明すると、上記第2実施形態において説明したように、搭載角θ(S)とした場合に、アウターシリンダ32aとインナーシリンダ32bとの接触面における垂直抗力は、前記式8に従って計算される。したがって、接触面における摩擦係数がμであれば、前記式9に従ってインナーシリンダ32b等に作用する摩擦力Rの大きさが計算される。
ここで、インナーシリンダ32b等は、タイヤWに支持されたバネ下部材LAに接続されるものであるため、ショックアブソーバ32が伸び方向に状態変化しているときには、アウターシリンダ32aがインナーシリンダ32b等に対して相対的に離間する方向(具体的には、車両上方)に変位している状態である。したがって、インナーシリンダ32b等に作用する摩擦力Rは、アウターシリンダ32aの車両上方への運動を妨げる方向、すなわち、車両下方に作用するものとして、下記式13によって表される。なお、以下の説明においては、摩擦力Rの作用方向として、車両下方を正とする。
R=|μ・Fh・cos(θ(S))| …式13
このように、横力Fhが作用している状態であり、かつ、ショックアブソーバ32が伸び方向に状態変化しているときに、インナーシリンダ32b等すなわちバネ下部材LAに作用する摩擦力Rを計算すると、サスペンションECU21は、ステップS57に進む。
一方、前記ステップS52にて、ストローク速度S'が正の値でなければ、サスペンションECU21は「No」と判定してステップS54に進む。ステップS54においては、サスペンションECU21は、前記ステップS51にて計算したストローク速度S'が負の値、言い換えれば、ショックアブソーバ32が縮み方向に状態変化しているか否かを判定する。すなわち、サスペンションECU21は、ストローク速度S'が負の値であれば、「Yes」と判定してステップS55に進む。
ステップS55においては、サスペンションECU21は、前記ステップS32にて計算した横力Fhが作用している状態であり、かつ、ショックアブソーバ32が縮み方向に状態変化しているときに、インナーシリンダ32b等すなわちバネ下部材LAに作用する摩擦力Rを計算する。具体的に説明すると、ショックアブソーバ32が縮み方向に状態変化しているときには、アウターシリンダ32aがインナーシリンダ32b等に対して相対的に接近する方向(すなわち、車両下方)に変位している状態である。したがって、インナーシリンダ32b等に作用する摩擦力Rは、アウターシリンダ32aの車両下方への運動を妨げる方向、すなわち、車両上方に作用するものとして、下記式14によって表される。
R=−|μ・Fh・cos(θ(S))| …式14
このように、横力Fhが作用している状態であり、かつ、ショックアブソーバ32が縮み方向に状態変化しているときに、インナーシリンダ32b等すなわちバネ下部材LAに作用する摩擦力Rを計算すると、サスペンションECU21は、ステップS57に進む。
一方、前記ステップS54にて、ストローク速度S'が負の値でなければ、サスペンションECU21は「No」と判定してステップS56に進む。ステップS56においては、サスペンションECU21は、前記ステップS52およびステップS54の「No」判定に基づき、ショックアブソーバ32が伸び方向および縮み方向のいずれの方向にも状態変化しておらず、摩擦力Rの作用方向を特定できないため、摩擦力Rを「0」とする。そして、サスペンションECU21は、ステップS57に進む。
ステップS57においては、サスペンションECU21は、前記ステップS53、ステップS55またはステップS56の実行により計算した摩擦力Rの発生によって、アウターシリンダ32aすなわちバネ上部材HAに入力される摩擦反力R'を決定する。具体的に説明すると、アウターシリンダ32aはインナーシリンダ32b等に対して摺動して変位するため、インナーシリンダ32b等に摩擦力Rが発生した状態では、この摩擦力Rに釣り合う反力すなわち摩擦反力R'が入力される。このため、サスペンションECU21は、下記式15に示すように、摩擦反力R'を前記計算した摩擦力Rと作用方向が逆であり、かつ、その絶対値が等しいものとして決定する。
R'=−R …式15
そして、サスペンションECU21は、アウターシリンダ32aすなわちバネ上部材HAに入力される摩擦反力R'を決定すると、ステップS58に進む。
ステップS58においては、サスペンションECU21は、前記ステップS57にて決定した摩擦反力R'の入力を打ち消すように、下記式16に従ってバネ上目標発生制御力Ftgt_bを計算する。
Ftgt_b=Freq_b−R' …式16
ただし、前記式16中のFreq_bは、ショックアブソーバ32の伸び方向または縮み方向への状態変化を抑えるための、具体的には、伸び方向に変化しているショックアブソーバ32を縮み方向に状態変化させるまたは縮み方向に変化しているショックアブソーバ32を伸び方向に状態変化させるためのバネ上目標要求制御力(目標要求力)を表す。
ここで、より詳しくバネ上目標発生制御力Ftgt_bを説明しておく。前記式16に対して前記式15を代入すると、摩擦力Rを含んだ下記式17が得られる。
Ftgt_b=Freq_b+R …式17
今、アクチュエータ33bを駆動させてアウターシリンダ32aを車両上方に変位させるときの制御力Fを正とし、車両下方に変位させるときの制御力Fを負とする。この場合、伸び方向に変化しているショックアブソーバ32を縮み方向への状態変化とするには、バネ上目標要求制御力Freq_bが負の値に設定されるため、アクチュエータ33bは負のバネ上目標発生制御力Ftgt_bを発生させる。また、ショックアブソーバ32が伸び方向に変化しているときには、前記式13により正の摩擦力Rが計算される。したがって、ショックアブソーバ32を縮み方向への状態変化とするときには、前記式17に基づき下記式18が成立する。
−Ftgt_b=−Freq_b+|μ・Fh・cos(θ(S))| …式18
同様に、縮み方向に変化しているショックアブソーバ32を伸び方向への状態変化とするには、バネ上目標要求制御力Freq_bが正の値に設定されるため、アクチュエータ33bは正のバネ上目標発生制御力Ftgt_bを発生させる。また、ショックアブソーバ32が縮み方向に変化しているときには、前記式14により負の摩擦力Rが計算される。したがって、ショックアブソーバ32を伸び方向への状態変化とするときには、前記式17に基づき下記式19が成立する。
Ftgt_b=Freq_b−|μ・Fh・cos(θ(S))| …式19
したがって、前記式18および式19によれば、横力Fhが作用して摩擦力Rが発生している状況では、バネ上目標発生制御力Ftgt_bがバネ上目標要求制御力Freq_bに対して摩擦力R分だけ小さくなる。これにより、前記式16(具体的には前記式18,19)に従ってバネ上目標発生制御力Ftgt_bを計算することにより、ショックアブソーバ32の伸び方向への状態変化および縮み方向への状態変化を極めて良好に抑制することができ、例えば、バネ上部材HAに発生する振動を適切に減衰させることができる。このように、バネ上目標発生制御力Ftgt_bを計算すると、サスペンションECU21は、ステップS59にて、制御力変更制御プログラムに戻る。
ふたたび、制御力変更制御プログラムに戻り、サスペンションECU21は、ステップS34にてバネ上目標発生制御力決定ルーチンを実行すると、ステップS35に進む。ステップS35においては、サスペンションECU21は、バネ上部材HAに対してバネ下部材LA、より具体的には、インナーシリンダ32b等を変位させるために必要なバネ下目標発生制御力Ftgt_wを決定するバネ下目標発生制御力決定ルーチンを実行する。以下、このバネ下目標発生制御力決定ルーチンを具体的に説明する。
このバネ下目標発生制御力決定ルーチンは、図10に示すように、その実行がステップS70にて開始される。そして、サスペンションECU21は、続くステップS71にて、前記ステップS32にて推定計算した横力Fhが入力して作用することによってバネ下部材LAに発生する軸方向の発生力fwを、幾何学的な関係(図4を参照)に基づく下記式20に従って計算する
fw=Fh・sin(θ(S)) …式20
ただし、前記式20中のθ(S)は、前記ステップS33にて算出した搭載角である。そして、サスペンションECU21は、軸方向の発生力fwを計算すると、ステップS72に進む。
ステップS72においては、サスペンションECU21は、横力Fhおよび摩擦力Rが作用することによってインナーシリンダ32b等に作用する軸方向の発生力Fwを、前記ステップS71にて計算した軸方向の発生力fwと上記バネ上目標発生制御力決定ルーチンの実行によって計算した摩擦力Rとの合力として、下記式21に従って計算する。
Fw=fw−R=Fh・sin(θ(S))−R …式21
ただし、前記式21中の摩擦力Rは、ショックアブソーバ32が伸び方向に変化しているときには前記式13により計算される正の値(|μ・Fh・cos(θ(S))|)であり、ショックアブソーバ32が縮み方向に変化しているときには前記式14により計算される負の値(−|μ・Fh・cos(θ(S))|)である。そして、サスペンションECU21は、軸方向の発生力Fwを計算すると、ステップS73に進む。
ステップS73においては、サスペンションECU21は、前記ステップS72にて計算した軸方向の発生力Fwを加味して、下記式22に従ってバネ下目標発生制御力Ftgt_wを計算する。
Ftgt_w=Freq_w−(Fh・sin(θ(S))−R) …式22
ただし、前記式22中のFreq_wは、ショックアブソーバ32の伸び方向または縮み方向への状態変化を抑えるための、具体的には、伸び方向に変化しているショックアブソーバ32を縮み方向に状態変化させるまたは縮み方向に変化しているショックアブソーバ32を伸び方向に状態変化させるためのバネ下目標要求制御力(目標要求力)を表す。
ここで、より詳しくバネ下目標発生制御力Ftgt_wを説明しておく。今、アクチュエータ33bを駆動させてインナーシリンダ32b等を車両上方に変位させるときの制御力Fを正とし、車両下方に変位させるときの制御力Fを負とする。この場合、伸び方向に変化しているショックアブソーバ32を縮み方向への状態変化とするには、バネ下目標要求制御力Freq_wが正の値に設定されるため、アクチュエータ33bは正のバネ下目標発生制御力Ftgt_wを発生させる。また、ショックアブソーバ32が伸び方向に変化しているときには、前記式13により正の摩擦力Rが計算される。したがって、ショックアブソーバ32を縮み方向への状態変化とするときには、前記式22に基づき下記式23が成立する。
Ftgt_w=Freq_w−(Fh・sin(θ(S))−|μ・Fh・cos(θ(S))|) …式23
同様に、縮み方向に変化しているショックアブソーバ32を伸び方向への状態変化とするには、バネ下目標要求制御力Freq_bが負の値に設定されるため、アクチュエータ33bは負のバネ下目標発生制御力Ftgt_bを発生させる。また、ショックアブソーバ32が縮み方向に変化しているときには、前記式14により負の摩擦力Rが計算される。したがって、ショックアブソーバ32を伸び方向への状態変化とするときには、前記式22に基づき下記式24が成立する。
−Ftgt_w=−Freq_w−(Fh・sin(θ(S))+|μ・Fh・cos(θ(S))|) …式24
前記式23によれば、ショックアブソーバ32が伸び方向に変化している状況において、インナーシリンダ32b等を車両上方に変位させるときのバネ下目標発生制御力Ftgt_wは、バネ下目標要求制御力Freq_wに対して(Fh・sin(θ(S))−|μ・Fh・cos(θ(S))|)分だけ小さくなる。すなわち、この場合には、横力Fhの作用によって、インナーシリンダ32b等に対し、車両上方に向けて軸方向の発生力fwが発生する。したがって、インナーシリンダ32b等を車両上方に変位させるときのバネ下目標発生制御力Ftgt_wは小さくなる。
一方、前記式24によれば、ショックアブソーバ32が縮み方向に変化している状況において、インナーシリンダ32b等を車両下方に変位させるときのバネ下目標発生制御力Ftgt_wの絶対値は、バネ下目標要求制御力Freq_wの絶対値に対して(Fh・sin(θ(S))+|μ・Fh・cos(θ(S))|) 分だけ大きくなる。すなわち、この場合には、横力Fhの作用によって、インナーシリンダ32b等に対し、車両上方に向けて軸方向の発生力fwが発生する。したがって、インナーシリンダ32b等を車両下方に変位させるときのバネ下目標発生制御力Ftgt_wはより大きくなる。
したがって、前記式22(具体的には前記式23,24)に従ってバネ下目標発生制御力Ftgt_wを計算することにより、ショックアブソーバ32の伸び方向への状態変化および縮み方向への状態変化を極めて良好に抑制することができ、例えば、バネ下部材LAに発生する振動を適切に減衰させることができる。このように、バネ下目標発生制御力Ftgt_wを計算すると、サスペンションECU21は、ステップS74にて、制御力変更制御プログラムに戻る。
ふたたび、制御力変更制御プログラムに戻り、サスペンションECU21は、ステップS35にてバネ下目標発生制御力決定ルーチンを実行すると、ステップS36に進む。ステップS36においては、前記バネ上目標発生制御力決定ルーチンの実行により計算したバネ上目標発生制御力Ftgt_bと前記バネ下目標発生制御力決定ルーチンの実行により計算したバネ下目標発生制御力Ftgt_wとの和を求め、最終的にアクチュエータ33bが発生すべき目標発生力としての目標発生制御力Ftgtを計算する。なお、この場合、バネ下目標発生制御力Ftgt_wを加算するにあたっては、例えば、位相補償処理などを実行するとよい。
このように、目標発生制御力Ftgtを計算すると、サスペンションECU21はステップS37に進む。ステップS37においては、サスペンションECU21は、駆動回路23を介して、例えば、目標発生制御力Ftgtに対応する駆動電流をアクチュエータ33bに供給する。アクチュエータ33bは、供給された駆動電流に対応するトルクをボールねじ33a1に伝達する。これにより、ショックアブソーバ32は目標発生制御力Ftgtに等しい制御力Fを発生させる。
このように、アクチュエータ33bの作動を制御すると、サスペンションECU21は、ステップS38に進み、制御力変更制御プログラムの実行を一旦終了する。そして、所定の短い時間の経過後、ふたたび、ステップS30にてプログラムの実行を開始する。
以上の説明からも理解できるように、電磁サスペンション機構30を採用した第3実施形態においても、上記第1および第2実施形態と同様の効果が期待できる。
本発明の実施に当たっては、上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
例えば、上記第2および第3実施形態においては、ショックアブソーバ12またはショックアブソーバ32のストローク量Sを検出するストロークセンサ24を設けて実施した。しかし、例えば、車両に上下方向の加速度を検出する加速度センサが設けられている場合には、この加速度センサによって検出された上下方向の加速度からショックアブソーバ12またはショックアブソーバ32のストローク量Sを算出するようにして実施することも可能である。これにより、別途、ストロークセンサ24を設ける必要がなく、比較的容易にショックアブソーバ12またはショックアブソーバ32の摩擦力R(摩擦反力R')を評価することができる。
本発明の実施形態に係る車両用サスペンション装置の全体概略図である。 本発明の第1および第2実施形態に係り、図1のサスペンション機構を説明するための概略図である。 本発明の第1実施形態に係り、図1の電子制御ユニットにより実行される減衰力変更制御プログラムのフローチャートである。 ショックアブソーバに入力した横力によって発生する摩擦力(摩擦反力)を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係り、図1の電子制御ユニットにより実行される減衰力変更制御プログラムのフローチャートである。 ストローク量と搭載角との関係を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係るサスペンション機構を説明するための概略図である。 本発明の第3実施形態に係り、図1の電子制御ユニットにより実行される制御力変更制御プログラムのフローチャートである。 図8の制御力変更制御プログラムにて実行されるバネ上目標発生制御力決定ルーチンのフローチャートである。 図8の制御力変更制御プログラムにて実行されるバネ下目標発生制御力決定ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10…サスペンション機構、11,31…サスペンションスプリング、12,32…ショックアブソーバ、13…可変絞り機構、20…電気制御装置、21…サスペンションECU、22…横加速度センサ、23…駆動回路、24…ストロークセンサ、30…電磁サスペンション機構、33…制御力発生機構

Claims (5)

  1. 車両のバネ下部材とバネ上部材との間にて所定の傾斜角度を有して配設され、少なくとも前記バネ下部材と前記バネ上部材との相対運動を抑制する力を発生するショックアブソーバと、このショックアブソーバが発生する力を変更制御する力変更制御手段とを備えた車両用サスペンション装置において、前記力変更制御手段が、
    車両の左右方向に発生した横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    前記横加速度検出手段によって検出された横加速度に基づいて、車両の左右方向に発生した横力を推定する横力推定手段と、
    前記横力推定手段によって推定された横力の作用によって、前記ショックアブソーバの前記バネ下部材と前記バネ上部材の相対運動に伴って摺動する摺動部分に発生する摩擦力の大きさおよび作用方向を決定する摩擦力決定手段と、
    前記バネ下部材と前記バネ上部材との相対運動を抑制するために必要な目標要求力を計算する目標要求力計算手段と、
    前記目標要求力計算手段によって計算された目標要求力に対して、前記摩擦力決定手段によって決定された前記摩擦力の大きさおよび作用方向を加味して、前記ショックアブソーバに発生させる目標発生力を決定する目標発生力決定手段と、
    前記ショックアブソーバが発生する力を、前記目標発生力決定手段によって決定された目標発生力となるように変更する力変更手段とを備えたことを特徴とする車両用サスペンション装置。
  2. 請求項1に記載した車両用サスペンション装置において、
    前記ショックアブソーバは、前記バネ下部材と前記バネ上部材との間にて、少なくとも一端側が回動可能に所定の傾斜角度を有して配設されており、
    前記力変更制御手段が、さらに、
    前記バネ下部材と前記バネ上部材の相対運動に伴って伸縮する前記ショックアブソーバのストローク量を検出するストローク量検出手段を備え、
    前記摩擦力決定手段が、前記ストローク量検出手段によって検出されたストローク量の大きさに応じて変化する前記ショックアブソーバの傾斜角度の大きさを加味して、前記摩擦力の大きさおよび作用方向を決定することを特徴とする車両用サスペンション装置。
  3. 請求項1に記載した車両用サスペンション装置において、
    前記横力推定手段は、
    前記横加速度検出手段によって検出された横加速度と比例関係にあるものとして前記横力を推定することを特徴する車両用サスペンション装置。
  4. 請求項1に記載した車両用サスペンション装置において、
    前記目標発生力決定手段は、
    前記目標発生力を、前記目標要求力計算手段によって計算された目標要求力から前記摩擦力決定手段によって決定された前記摩擦力の大きさを減じて決定することを特徴とする車両用サスペンション装置。
  5. 請求項1に記載した車両用サスペンション装置において、
    前記ショックアブソーバが発生する力は、前記バネ下部材に対する前記バネ上部材の振動を減衰する減衰力であることを特徴とする車両用サスペンション装置。
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