JP2010133438A - 電動アクチュエータと電動アクチュエータ組立方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ベースと、上記ベースに対して滑り案内機構を介して移動可能に設置された移動体と、上記移動体を移動させる駆動手段と、を備えた電動アクチュエータにおいて、上記ベースを上記移動体の移動方向に対して直交する方向に分割された複数個のベース要素から構成されていて、上記滑り案内機構の隙間が所定の大きさになるように、上記複数のベース要素を組立・固定するように構成したもの。
【選択図】 図4
Description
次に、第2の方法として、滑り案内機構において使用される摺動部材に関して、予め厚さが異なるものを複数種類用意しておき、その中から最適なものを選択・使用することにより、滑り案内機構における隙間量を所定の値に調整・設定する方法がある。
さらに、第3の方法として、滑り案内機構における摺動部材の位置を調整する機構を設け、それによって、滑り案内機構における隙間量を所定の値に調整・設定する方法がある。
まず、第1の方法の場合には、構成部品の高精度化が必要であり、それによって、構成部品の製造が困難になると共にコストの上昇を来してしまうという問題があった。
又、第2の方法の場合には、まず、厚さが異なる多数の摺動部材を用意しなければならず、管理が面倒になってしまうと共に、この場合にも上記第1の方法の場合と同様に各摺動部材を高精度化する必要があり、製造が困難であると共にコスト的に問題があった。
さらに、第3の方法の場合には、隙間量を調整するための機構を設けなければならず、構成が複雑化してしまうという問題があった。
又、請求項2による電動アクチュエータは、請求項1記載の電動アクチュエータにおいて、上記ベースは第1ベース要素と第2ベース要素とから構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項3による電動アクチュエータは、請求項2記載の電動アクチュエータにおいて、上記ベースはその横断面形状が略U字形状をなしていて、上記第1ベース要素はその横断面形状がL字形状をなしていて、上記第2ベース要素はその横断面形状がI字形状をなしていることを特徴とするものである。
又、請求項4による電動アクチュエータは、請求項3記載の電動アクチュエータにおいて、上記滑り案内機構は、上記ベース側に形成されたベース側溝と、上記移動体側に形成された移動体側溝と、上記ベース側溝及び移動体側溝の間に設置されたガイドピースと、から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による電動アクチュエータ組立方法は、請求項4記載の電動アクチュエータを組み立てる電動アクチュエータ組立方法において、上記ガイドピースに対して所定量大きい基準ピースを配置して第1ベース要素と第2ベース要素を固定する工程と、上記基準ピースを撤去してそこに上記ガイドピースを設置し、それによって、所定の隙間を有する滑りガイド機構を構成する工程と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による電動アクチュエータは、請求項1記載の電動アクチュエータにおいて、上記ベースは第1ベース要素と第2ベース要素とから構成されているので、比較的簡単な構成で上記効果を確実に得ることができる。
又、請求項3による電動アクチュエータは、請求項2記載の電動アクチュエータにおいて、上記ベースはその横断面形状が略U字形状をなしていて、上記第1ベース要素はその横断面形状がL字形状をなしていて、上記第2ベース要素はその横断面形状がI字形状をなしているので、比較的簡単な構成で上記効果を確実に得ることができる。
又、請求項4による電動アクチュエータは、請求項3記載の電動アクチュエータにおいて、上記滑り案内機構は、上記ベース側に形成されたベース側溝と、上記移動体側に形成された移動体側溝と、上記ベース側溝及び移動体側溝の間に設置されたガイドピースと、から構成されているので、比較的簡単な構成で上記効果を確実に得ることができる。
又、請求項5による電動アクチュエータ組立方法は、請求項4記載の電動アクチュエータを組み立てる電動アクチュエータ組立方法において、上記ガイドピースに対して所定量大きい基準ピースを配置して第1ベース要素と第2ベース要素を固定する工程と、上記基準ピースを撤去してそこに上記ガイドピースを設置し、それによって、所定の隙間を有する滑りガイド機構を構成する工程と、を具備した構成になっているので、滑り案内機構の隙間量の調整・設定が簡単なものとなる。
まず、ベース1があり、このベース1はその横断面形状がU字形状をなしている。又、上記ベース1は二分割されていて、図4に示すように、第1ベース要素3と第2ベース要素5とから構成されている。上記第1ベース要素3は、図4に示すように、その横断面形状がL字状をなしていて、一方、上記第2ベース要素5は、図4に示すように、I字状をなしている。そして、これら第1ベース要素3と第2ベース要素5とを組立・固定することにより、U字形状のベース1を構成しているものである。
尚、ベース1の組立・固定の手順等については追って詳細に説明する。
又、各構成部品の材質であるが、ベース1はアルミニウム製、ベアハウジング7はアルミニウム製、モーターカバ9はステンレス製、ナット部材23とガイドピース35は樹脂製、滑りねじ部材15は鋼製、ロッド43はアルミニウム製である。
尚、各構成部品の材質にいてはこれを特に限定するものではない。
まず、電動アクチュエータとしての通常の作用を説明する。駆動モータ11を正転・逆転させることにより、滑りねじ部材15が同方向に回転する。この滑りねじ部材15の回転によって、ナット部材23とスライダ25が、図1、図2中左右何れかの方向に移動する。上記スライダ25の移動によって、そこに連結・固定されているロッド43がベース1に対して出没することになる。そして、例えば、ロッド43に任意の機器等を搭載しておくことにより、該機器を往復動させることができるものである。
図6(a)に示すように、電動アクチュエータの組立時に、ガイドピース35の外径(d1)を計測する。
次に、図6(b)に示すように、ガイドピース35、35の代わりに、基準ピース51、51を設置する。例えば、滑り案内機構29の隙間を10μmに設定する場合には、ガイドピース35の外径(d1)に対して5μmだけ太い基準ピース51を使用する。
まず、電動アクチュエータの構成を複雑化させることなく、且つ、各構成部品の高精度化を要求されることもなく、滑り案内機構29の隙間量の調整・設定が可能になった。これは、ベース1を第1ベース要素3と第2ベース要素5に分割し、組立時に簡単な隙間調整・設定作業を実行しながら、第1ベース要素3と第2ベース要素5を連結・固定するだけで、滑り案内機構29の隙間量の調整・設定が可能になったからである。
それによって、各構成部品に対する高精度化も不要となるので、構成部品の製造が簡単になると共にコストの低減を図ることができる。
又、各構成部品に寸法のバラツキがあっても、そのバラツキに左右されることなく、滑り案内機構29の隙間量を所望の隙間量に調整・設定することができるものである。
又、本実施の形態におけるガイドピース35であるが、クラウニング部35a、35aを備えているので、摺動部材(スライダ25、ベース1、ガイドピース35)の摩耗を軽減させて、その寿命の延長を図ることができる。
又、クラウニング部35a、35aがグリス溜まりとして機能することになるので、摺面における油膜切れを防止して、所望の潤滑性能を長期にわたって維持することができる。
又、上記クラウニング部35a、35aの部分においては、相手側平面、具体的には、スライダ25のスライダ側溝33の平面面、ベース側溝31の平面との間に角度が発生するため、グリスの粘度、相対速度によって動圧が発生する(例えば、図5中矢印で示すような方向への動圧)。通常、この種の滑り案内の機構では境界潤滑となるが、上記動圧が発生することにより流体潤滑効果が得られ、それによって、摩耗を効果的に抑制して寿命の延長を図ることができる。
又、滑り案内機構29の隙間量の調整・設定に際しては、ガイドピース35に対して所定量太い基準ピース51を使用することにより、隙間量を所定量に容易に調整・設定することができる。
すなわち、図8に示すように、まず、ベース1側をみてみると、左右内側面に1個ずつの円弧状のベース側溝31が形成されている。一方、スライダ25の左右外側面にも1個ずつのV字状のスライダ側溝33が形成されている。そし、上記ベース側溝31とスライダ側溝33との間には、ガイドピース35が内装されている。上記ガイドピース35は、前記第1の実施の形態におけるがガイドピースと同じものである。
このような構成でも、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができるものである。
その他の構成は前記第1、第2の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
まず、電動アクチュエータとしての通常の作用を説明する。駆動モータ11を正転・逆転させることにより、滑りねじ部材15が同方向に回転する。この滑りねじ部材15の回転によって、ナット部材23とスライダ25が、図9、図10中左右何れかの方向に移動する。上記スライダ25の移動によって、そこに連結・固定されているスライダプレート61も同方向に移動することになる。そして、例えば、スライダプレート61に任意の機器等を搭載しておくことにより、該機器を往復動させることができるものである。
このような構成でも、前記第1、第2の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができるものである。
その他の構成は前記第1〜第3の実施の形態の場合と同じである。
又、クラウニング部35a、35aとクラウニング溝部35bがグリス溜まりとして機能することになるので、前記第1〜第3の実施の形態の場合以上に摺動面における油膜切れを防止して、所望の潤滑性能を長期にわたって維持することができる。
例えば、前記第1〜第4の実施の形態では、ベースをL字形状の第1ベース要素とI字形状の第2ベース要素とに二分割した構成を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではない。例えば、三分割以上に分割する構成も想定される。又、分割の仕方についても図示したものに限定されるものではない。
又、各構成部品の材質に関してはこれを特に限定するものではない。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
3 第1ベース要素
5 第2ベース要素
11 駆動モータ
15 滑りネジ部材
23 ナット部材
25 スライダ
29 滑り案内機構
31 V字溝
33 V字溝
35 ガイドピース
43 ロッド
Claims (5)
- ベースと、上記ベースに対して滑り案内機構を介して移動可能に設置された移動体と、上記移動体を移動させる駆動手段と、を備えた電動アクチュエータにおいて、
上記ベースは上記移動体の移動方向に対して直交する方向に分割された複数個のベース要素から構成されていて、上記滑り案内機構の隙間が所定の大きさになるように、上記複数のベース要素を組立・固定するように構成したことを特徴とする電動アクチュエータ。 - 請求項1記載の電動アクチュエータにおいて、
上記ベースは第1ベース要素と第2ベース要素とから構成されていることを特徴とする電動アクチュエータ。 - 請求項2記載の電動アクチュエータにおいて、
上記ベースはその横断面形状がU字形状をなしていて、上記第1ベース要素はその横断面形状がL字形状をなしていて、上記第2ベース要素はその横断面形状がI字形状をなしていることを特徴とする電動アクチュエータ。 - 請求項3記載の電動アクチュエータにおいて、
上記滑り案内機構は、上記ベース側に形成されたベース側溝と、上記移動体側に形成された移動体側溝と、上記ベース側溝及び移動体側溝の間に設置されたガイドピースと、から構成されていることを特徴とする電動アクチュエータ。 - 請求項4記載の電動アクチュエータを組み立てる電動アクチュエータ組立方法において、
上記ガイドピースに対して所定量大きい基準ピースを配置して第1ベース要素と第2ベース要素を固定する工程と、
上記基準ピースを撤去してそこに上記ガイドピースを設置し、それによって、所定の隙間を有する滑りガイド機構を構成する工程と、
を具備したことを特徴とする電動アクチュエータ組立方法。
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