JP2010113807A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型且つ低コストにて検知精度の高い鍋材質の検知装置を提供すること。
【解決手段】交流電源を直流に変換する整流回路2と、高周波磁界を発生して鍋を加熱する加熱コイル4と、前記加熱コイルと共に共振回路を構成する共振コンデンサ6と、前記共振回路に接続されて共振電流を生成するスイッチング素子7と、前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段8と、前記共振コンデンサの共振電圧をレベル変換して最大値を保持するピークホールド手段9と、同最小値を保持するアンダーホールド手段10と、前記ピークホールド手段および前記アンダーホールド手段の各出力電圧の差分を出力する差分出力手段11と、鍋材質判定の判定電圧を発生する判定電圧発生手段12と、前記差分出力手段の出力電圧を前記判定電圧発生手段の判定電圧と比較することにより前記加熱コイル上に載置された鍋材質の判定を行う。
【選択図】図1
【解決手段】交流電源を直流に変換する整流回路2と、高周波磁界を発生して鍋を加熱する加熱コイル4と、前記加熱コイルと共に共振回路を構成する共振コンデンサ6と、前記共振回路に接続されて共振電流を生成するスイッチング素子7と、前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段8と、前記共振コンデンサの共振電圧をレベル変換して最大値を保持するピークホールド手段9と、同最小値を保持するアンダーホールド手段10と、前記ピークホールド手段および前記アンダーホールド手段の各出力電圧の差分を出力する差分出力手段11と、鍋材質判定の判定電圧を発生する判定電圧発生手段12と、前記差分出力手段の出力電圧を前記判定電圧発生手段の判定電圧と比較することにより前記加熱コイル上に載置された鍋材質の判定を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、誘導加熱方式により加熱される鍋材質検知装置を備えた誘導加熱調理器に関するものである。
従来、この種の誘導加熱調理器は、共振電圧をレベル変換して検知する電圧検知手段を設けて、交流電源のピーク付近のタイミングにおいて、予め決められたスイッチング素子のオン時間での共振電圧値を検出することにより加熱コイル上に載置された鍋材質の判定を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に記載された従来の誘導加熱調理器を示すものである。図7に示すように、交流電源を直流に変換する整流回路71と、整流回路71に接続されて高周波磁界を発生して鍋を加熱する加熱コイル72と、加熱コイル72と共に共振回路を構成する共振コンデンサ73と、共振回路に接続されて共振電流を生成するためのスイッチング素子74と、スイッチング素子74をオンオフ制御して所定の印加電圧において所定の電力が出力されるようにした制御手段75と、スイッチング素子74のコレクタ−エミッタ間の電圧をレベル変換してピーク値を保持するVceピークホールド回路76と、鍋材質の判定基準となる基準電圧を発生する基準電圧発生手段77と、交流電源のピークのタイミングを検知して検出パルスを出力する電源ピーク検出手段78と、Vceピークホールド回路76の出力電圧を基に鍋の材質の判定を行う判定手段79から構成されている。
上記構成において、スイッチング素子74のオンオフ制御のオン時間が予め決められた一定時間になるように制御して、電源ピーク検出手段78の検出パルスが発生した時に、Vceピークホールド回路76の出力電圧を基準電圧発生手段77の基準電圧と比較することにより、加熱コイル72上に載置され加熱されている鍋材質、特に鉄系とアルミ系の材質の違いを判定するものである。
特開平4−370692号公報
しかしながら、前記従来の構成では、スイッチング素子74のコレクタ−エミッタ間電圧の最大値を検知して加熱されている鍋材質の判定を行う構成であり、鉄系とアルミ系材質のように出力電圧に大きな差が発生する鍋であれば判定可能であるが、大きな差が発生しない、例えば同一の鉄系材質の鍋であり、一定以上の鍋径で加熱調理に適した鍋と小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋の判定等は必ずしも可能とは言えない。電子ジャー炊飯器のように固有に鍋が斡旋されるような機器であれば前記従来の構成にて問題ないが、誘導加熱調理器のように市場で一般に販売されている多種多様の鍋について加熱調理を要求されるような機器において鍋の検知精度は充分ではないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、共振コンデンサの共振電圧をレベル変換して各ホールド手段により最大値および最小値を保持し、その差分を出力する差分出力手段の出力電圧を判定電圧発生手段により予め決められた鍋材質判定の判定電圧と比較することにより、加熱コイル上に載置され加熱されている鍋材質を判定するものである。これにより、アルミ系材質と合わせて、鉄系材質でも小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋についても、共振電圧以外の新たな検知要素を追加することなく鍋材質の判定が可能な、小型且つ低コストの鍋材質の検知装置を備えた誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、交流電源を直流に変換する整流回路と、前記整流回路に接続されて高周波磁界を発生して鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと共に共振回路を構成する共振コンデンサと、前記共振回路に接続されて共振電流を生成するスイッチング素子と、所定の電力を出力するために前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段と、前記共振コンデンサの共振電圧をレベル変換して最大値を保持するピークホールド手段と、同最小値を保持するアンダーホールド手段と、前記ピークホールド手段および前記アンダーホールド手段の各出力電圧の差分を出力する差分出力手段と、鍋材質判定の判定電圧を発生する判定電圧発生手段と、前記差分出力手段の出力電圧を前記判定電圧発生手段の判定電圧と比較することにより前記加熱コイル上に載置された鍋材質の判定を行う材質判定手段とを備える構成としたものである。これにより、アルミ系材質と合わせて、鉄系材質でも小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋についても、共振電圧以外の新たな検知要素を追加することなく鍋材質の判定が可能となる。
本発明の誘導加熱調理器は、アルミ系材質と合わせて、鉄系材質でも小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋についても、共振電圧以外の新たな検知要素を追加することなく鍋材質の判定をおこなうことができる。
第1の発明は、交流電源を直流に変換する整流回路と、前記整流回路に接続されて高周波磁界を発生して鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと共に共振回路を構成する共振コンデンサと、前記共振回路に接続されて共振電流を生成するスイッチング素子と、所定の電力を出力するために前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段と、前記共振コンデンサの共振電圧をレベル変換して最大値を保持するピークホールド手段と、同最小値を保持するアンダーホールド手段と、前記ピークホールド手段および前記アンダーホールド手段の各出力電圧の差分を出力する差分出力手段と、鍋材質判定の判定電圧を発生する判定電圧発生手段と、前記差分出力手段の出力電圧を前記判定電圧発生手段の判定電圧と比較することにより前記加熱コイル上に載置された鍋材質の判定を行う材質判定手段とを備えた構成とすることにより、アルミ系材質と合わせて、鉄系材質でも小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋についても、共振電圧以外の新たな検知要素を追加することなく鍋材質の判定が可能であるため、小型且つ低コストで鍋材質の検知をおこなうことができる。
第2の発明は、ピークホールド手段の出力電圧を予め決められた基準電圧と比較して、その結果に応じて判定電圧発生手段の判定電圧レベルを変更する判定電圧変更手段を備えた構成とすることにより、共振電圧の最大値の違いから予め鉄系とアルミ系材質について判別して、各々異なる判定電圧発生手段の判定電圧レベルに変更することで、同一材質においても鍋径や小物等による加熱調理に対する適合性についての誤判定を減らすことができる。
第3の発明は、ピークホールド手段の出力電圧を予め決められた基準電圧と比較して、その結果に応じてスイッチング素子の駆動周波数を変更する駆動周波数変更手段を備えた構成とすることにより、共振電圧の最大値の違いから予め鉄系とアルミ系材質について判別して、各々異なるスイッチング素子の駆動周波数に変更することで、同一材質においても鍋径や小物等による加熱調理に対する適合性についての誤判定を減らすことができる。
第4の発明は、制御手段は加熱コイルと共振コンデンサにより決定される共振周波数か
ら離れた駆動周波数でスイッチング素子をオンオフ制御し、材質判定手段は前記制御手段による低電力での制御状態において鍋材質の判定を行う構成とすることにより、所定以上の入力電力になると、整流回路後に備えられた平滑コンデンサからの放電エネルギーが大きくなるため平滑電圧も0V近傍まで放電してしまい、平滑コンデンサからのエネルギー供給を受ける共振電圧の最小値は鍋材質に関わらずほぼ0Vとなってしまうため、同一材質であって最大値に差が発生しないような場合の誤判定を防止することができる。
ら離れた駆動周波数でスイッチング素子をオンオフ制御し、材質判定手段は前記制御手段による低電力での制御状態において鍋材質の判定を行う構成とすることにより、所定以上の入力電力になると、整流回路後に備えられた平滑コンデンサからの放電エネルギーが大きくなるため平滑電圧も0V近傍まで放電してしまい、平滑コンデンサからのエネルギー供給を受ける共振電圧の最小値は鍋材質に関わらずほぼ0Vとなってしまうため、同一材質であって最大値に差が発生しないような場合の誤判定を防止することができる。
第5の発明は、材質判定手段により加熱コイル上に載置された鍋材質に異常が認められた場合には、制御手段はスイッチング素子のオンオフ制御を終了して加熱動作停止の制御を行う構成とすることにより、スイッチング素子や共振コンデンサ等の過剰発熱や耐圧以上の電圧印加といった異常状態をなくして、スイッチング素子の破壊等による故障モードを事前に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図を示すものであり、図2は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器のピークホールド手段およびアンダーホールド手段の回路構成図を示すものである。図3は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器のピークホールド手段と基準電圧発生手段の両出力電圧の関係を示すグラフである。
図1は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図を示すものであり、図2は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器のピークホールド手段およびアンダーホールド手段の回路構成図を示すものである。図3は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器のピークホールド手段と基準電圧発生手段の両出力電圧の関係を示すグラフである。
図1において、交流電源1から供給された交流電流を整流するダイオード等からなる整流回路2と、整流回路2の出力から交流成分を取り除くフィルタ3と、フィルタ3に接続され、渦電流を発生させることにより図示しない鍋の加熱を行う加熱コイル4と、加熱コイル4と共に共振回路5を構成する共振コンデンサ6と、共振回路5に接続され、この共振回路5に共振電流を生成するためのスイッチング素子7(7a,7b)と、スイッチング素子7をオンオフ制御することにより共振回路5に振動電流を生ぜしめ、所定の印加電圧であるAC200Vの時に、所定の出力電力である3000Wになるように設定する制御手段8と、数百Vの電圧が発生している共振コンデンサ6の両端電圧を5V以下の取り扱い易い電圧にレベル変換し、その電圧の最大値を保持するピークホールド手段9と、同様にレベル変換された電圧の最小値を保持するアンダーホールド手段10と、ピークホールド手段9とアンダーホールド手段10の各出力電圧の差分を出力する差分出力手段11と、スイッチング素子7のオン時間がある一定時間の時に、小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋の時の差分出力手段11の出力電圧より高く、一定以上の鍋径で加熱調理に適した鍋の時より低い電圧になるように予め設定された判定電圧を発生する判定電圧発生手段12と、差分出力手段11と判定電圧発生手段12の各出力電圧を比較して鍋の材質判定を行い、その結果を制御手段8に出力する材質判定手段13と、スイッチング素子7のオン時間がある一定時間の時に、正規の鍋材質である鉄の時のピークホールド手段9の出力電圧より高く、不正規の鍋材質であるアルミの時より低い電圧になるように予め設定された基準電圧を発生する基準電圧発生手段14と、ピークホールド手段9と基準電圧発生手段14の各出力電圧を比較して、判定電圧発生手段12の判定電圧を、不正規の鍋材質であるアルミの時の差分出力手段11の出力電圧より高く、加熱調理可能なステンレスの時より低い電圧になるように変更する判定電圧変更手段15とで構成している。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。まず、AC200Vの商用交流電源1の交流は、整流回路2とフィルタ3で直流電源に変換され、加熱コイル4に供給される。鍋材質の検知は、普通加熱調理を開始した直後に行われる。これは、誘導加熱調理器で加熱調理可能な鍋材質は、普通は鉄であることが多く、
材質がアルミ系の鍋を加熱コイル4で加熱すると、鉄系の鍋の時よりも更に高い発熱がスイッチング素子7に発生して破壊させてしまう恐れがあるからである。そこで、加熱を開始直後の低出力電力時にて鍋材質を検出して、不正規の鍋の時には加熱を停止させる必要がある。
材質がアルミ系の鍋を加熱コイル4で加熱すると、鉄系の鍋の時よりも更に高い発熱がスイッチング素子7に発生して破壊させてしまう恐れがあるからである。そこで、加熱を開始直後の低出力電力時にて鍋材質を検出して、不正規の鍋の時には加熱を停止させる必要がある。
その鍋材質の検知は次のようにして行う。まず、制御手段8がスイッチング素子7のオンオフ制御を開始すると、加熱コイル4に共振電流が流れ始めて鍋を加熱し始める。このとき、スイッチング素子7は予め決められた鍋材質検知用のある一定のオン時間にて制御されるが、加熱コイル4と共振コンデンサ6によって決定される共振周波数からは十分離れた駆動周波数でオンオフ制御が行われるため、鍋への印加電力は低出力電力の状態となる。
その状態にて、材質が鉄系とアルミ系の鍋をそれぞれ加熱させたときに、図2(a)に示すピークホールド手段9の出力電圧と、基準電圧発生手段14の基準電圧との関係については図3の様になり、両出力電圧は判定電圧変更手段15に入力される。判定電圧変更手段15はピークホールド手段9の出力電圧を基準電圧発生手段14の基準電圧と比較し、「ピークホールド手段9の出力電圧<基準電圧発生手段14の基準電圧」の時には鍋は鉄系の材質であり、「ピークホールド手段9の出力電圧>基準電圧発生手段14の基準電圧」の時にはアルミ、ステンレス系の材質であると判定し、その結果を判定電圧発生手段12に出力する。判定電圧発生手段12は、その結果に応じて内部に備えられたスイッチを切り替えて判定電圧を変更する。
即ち鉄系の鍋であれば、小径鍋や包丁等の時の差分出力手段11の出力電圧より高く、一定以上の鍋径で加熱調理に適した鍋の時より低い電圧になるように判定電圧を設定し、アルミ、ステンレス系の鍋であれば、アルミの時の差分出力手段11の出力電圧より高く、ステンレスの時より低い電圧になるように設定を変更する。
材質判定手段13には、差分出力手段11と判定電圧発生手段12の両出力電圧が入力されて、差分出力手段11の出力電圧を判定電圧発生手段12の判定電圧と比較して判定を行う。
図4は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の鉄材質での差分出力手段と判定電圧発生手段の両出力電圧の関係を示すグラフである。図5は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器のアルミ材質での差分出力手段と判定電圧発生手段の両出力電圧の関係を示すグラフである。
図4に加熱調理に適した一定以上の直径のある鍋と小径鍋(両者とも鉄系の材質である)をそれぞれ加熱させたときのピークホールド手段9とアンダーホールド手段10および差分出力手段11の出力電圧を示している。
図5に材質がステンレス系とアルミ系の鍋をそれぞれ加熱させたときのピークホールド手段9とアンダーホールド手段10および差分出力手段11の出力電圧を示している。
また、差分出力手段の出力電圧のグラフは、ピークホールド手段9とアンダーホールド手段10の各出力電圧の差分の出力電圧と、判定電圧発生手段12の判定電圧との関係を示している。
判定電圧発生手段12によって鉄系の材質と判定された場合には、図4に示すように、材質判定手段13は「差分出力手段11の出力電圧<判定電圧発生手段12の判定電圧」の時には鉄系であっても不正規の鍋である小径鍋であり、「差分出力手段11の出力電圧
>判定電圧発生手段12の判定電圧」の時には正規の鍋である一定以上の鍋径の鉄鍋であると判定し、その結果を制御手段8に出力する。
>判定電圧発生手段12の判定電圧」の時には正規の鍋である一定以上の鍋径の鉄鍋であると判定し、その結果を制御手段8に出力する。
同様に判定電圧発生手段12によってアルミ系の材質と判定された場合には、図5に示すように、材質判定手段13は「差分出力手段11の出力電圧<判定電圧発生手段12の判定電圧」の時には不正規のアルミ系の材質であり、「差分出力手段11の出力電圧>判定電圧発生手段12の判定電圧」の時には加熱調理可能なステンレス系の材質であると判定し、その結果を制御手段8に出力する。
制御手段8は、その結果に応じてスイッチング素子7を制御する。即ち正規の鍋であればオン時間を上げていき加熱動作を続け、不正規の鍋であれば加熱動作を停止する。
なお、材質判定手段13および判定電圧変更手段15による判定は、通常は数回行われ、ノイズ等による検出間違いを防止するようになっている。また、両者はコンパレータとして動作の説明を行ったが、ADコンパレータを使って、判定電圧発生手段12と基準電圧発生手段14の出力電圧は制御手段8内にあるROM等を使って構成しても良い。
判定電圧発生手段12と基準電圧発生手段14は、抵抗分割による方法が最も簡単であるが、ツェナーダイオード等や、他の基準電圧発生用ICを使って構成しても良い。
以上のように、本実施の形態においては、交流電源1を直流に変換する整流回路2と、整流回路2に接続されて高周波磁界を発生して鍋を加熱する加熱コイル4と、加熱コイル4と共に共振回路5を構成する共振コンデンサ6と、共振回路5に接続されて共振電流を生成するスイッチング素子7と、所定の電力を出力するためにスイッチング素子7をオンオフ制御する制御手段8と、共振コンデンサ6の共振電圧をレベル変換して最大値を保持するピークホールド手段9と、同最小値を保持するアンダーホールド手段10と、ピークホールド手段9および前記アンダーホールド手段10の各出力電圧の差分を出力する差分出力手段11と、鍋材質判定の判定電圧を発生する判定電圧発生手段12と、差分出力手段11の出力電圧を判定電圧発生手段12の判定電圧と比較することにより加熱コイル4上に載置された鍋材質の判定を行う材質判定手段13とを備えた構成とすることにより、アルミ系材質と合わせて、鉄系材質でも小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋についても、共振電圧以外の新たな検知要素を追加することなく鍋材質の判定が可能であるため、小型且つ低コストの鍋材質の検知装置を提供できる。
また、本実施の形態においては、ピークホールド手段9の出力電圧を予め決められた基準電圧14と比較して、その結果に応じて判定電圧発生手段12の判定電圧レベルを変更する判定電圧変更手段15を備えた構成とすることにより、共振電圧の最大値の違いから予め鉄系とアルミ系材質について判別して、各々異なる判定電圧発生手段12の判定電圧レベルに変更することで、同一材質においても鍋径や小物等による加熱調理に対する適合性についての誤判定を減らすことができる。
また、本実施の形態においては、制御手段8は加熱コイル4と共振コンデンサ6により決定される共振周波数から離れた駆動周波数でスイッチング素子7をオンオフ制御し、材質判定手段13は制御手段8による低電力での制御状態において鍋材質の判定を行う構成とすることにより、所定以上の入力電力になると、整流回路2後に備えられた平滑コンデンサ3からの放電エネルギーが大きくなるため平滑電圧も0V近傍まで放電してしまい、平滑コンデンサ3からのエネルギー供給を受ける共振電圧の最小値は鍋材質に関わらずほぼ0Vとなってしまうため、同一材質であって最大値に差が発生しないような場合の誤判定を防止することができる。
また、本実施の形態においては、材質判定手段13により加熱コイル4上に載置された鍋材質に異常が認められた場合には、制御手段8はスイッチング素子7のオンオフ制御を終了して加熱動作停止の制御を行う構成とすることにより、スイッチング素子7や共振コンデンサ6等の過剰発熱や耐圧以上の電圧印加といった異常状態をなくして、スイッチング素子7の破壊等による故障モードを事前に防止することができる。
(実施の形態2)
図6は本発明の第2の実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図を示すものである。
図6は本発明の第2の実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図を示すものである。
概要は実施の形態1とほぼ同様であり、動作内容について異なる部分のみを説明する。周波数変更手段61はピークホールド手段9の出力電圧を基準電圧発生手段14の基準電圧と比較し、「ピークホールド手段9の出力電圧<基準電圧発生手段14の基準電圧」の時には鍋は鉄系の材質であり、「ピークホールド手段9の出力電圧>基準電圧発生手段14の基準電圧」の時にはアルミ、ステンレス系の材質であると判定し、その結果を制御手段8に出力する。
制御手段8は、その結果に応じてスイッチング素子7を制御する。即ち鉄系の材質であれば駆動周波数の変更を行わずに材質判定手段13による判定までを行い、ステンレス、アルミ系の材質であれば駆動周波数を変更した後に材質判定手段13による判定を行うようにする。
判定電圧発生手段12の判定電圧は、小径鍋や包丁等の加熱調理には適さない鍋の時の差分出力手段11の出力電圧より高く、一定以上の鍋径で加熱調理に適した鍋の時より低い電圧になるように予め設定されているため、周波数変更手段61によってステンレス、アルミ系の材質と判定された場合には、不正規の鍋材質であるアルミの時の差分出力手段11の出力電圧は判定電圧発生手段12の判定電圧より低く、加熱調理可能なステンレスの時には判定電圧より高くなるように、予め設定された駆動周波数に変更する。
以上のように、本実施の形態においては、ピークホールド手段9の出力電圧を予め決められた基準電圧14と比較して、その結果に応じてスイッチング素子7の駆動周波数を変更する駆動周波数変更手段61を備えた構成とすることにより、共振電圧の最大値の違いから予め鉄系とアルミ系材質について判別して、各々異なるスイッチング素子7の駆動周波数に変更することで、同一材質においても鍋径や小物等による加熱調理に対する適合性についての誤判定を減らすことができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、小型且つ低コストにて検知精度の高い鍋材質の検知装置を提供できるため、誘導加熱調理器はもちろんのこと、誘導加熱方式により加熱される電子ジャー炊飯器等の用途にも適用できる。
1 交流電源
2 整流回路
3 フィルタ
4 加熱コイル
5 共振回路
6 共振コンデンサ
7 スイッチング素子
8 制御手段
9 ピークホールド手段
10 アンダーホールド手段
11 差分出力手段
12 判定電圧発生手段
13 材質判定手段
14 基準電圧発生手段
15 判定電圧変更手段
61 周波数変更手段
2 整流回路
3 フィルタ
4 加熱コイル
5 共振回路
6 共振コンデンサ
7 スイッチング素子
8 制御手段
9 ピークホールド手段
10 アンダーホールド手段
11 差分出力手段
12 判定電圧発生手段
13 材質判定手段
14 基準電圧発生手段
15 判定電圧変更手段
61 周波数変更手段
Claims (5)
- 交流電源を直流に変換する整流回路と、前記整流回路に接続されて高周波磁界を発生して鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと共に共振回路を構成する共振コンデンサと、前記共振回路に接続されて共振電流を生成するスイッチング素子と、所定の電力を出力するために前記スイッチング素子をオンオフ制御する制御手段と、前記共振コンデンサの共振電圧をレベル変換して最大値を保持するピークホールド手段と、同最小値を保持するアンダーホールド手段と、前記ピークホールド手段および前記アンダーホールド手段の各出力電圧の差分を出力する差分出力手段と、鍋材質判定の判定電圧を発生する判定電圧発生手段と、前記差分出力手段の出力電圧を前記判定電圧発生手段の判定電圧と比較することにより前記加熱コイル上に載置された鍋材質の判定を行う材質判定手段とを備えた誘導加熱調理器。
- ピークホールド手段の出力電圧を予め決められた基準電圧と比較して、その結果に応じて判定電圧発生手段の判定電圧レベルを変更する判定電圧変更手段を備えた請求項1に記載の誘導加熱調理器。
- ピークホールド手段の出力電圧を予め決められた基準電圧と比較して、その結果に応じてスイッチング素子の駆動周波数を変更する駆動周波数変更手段を備えた請求項1に記載の誘導加熱調理器。
- 制御手段は加熱コイルと共振コンデンサにより決定される共振周波数から離れた駆動周波数でスイッチング素子をオンオフ制御し、材質判定手段は前記制御手段による低電力での制御状態において鍋材質の判定を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
- 材質判定手段により加熱コイル上に載置された鍋材質に異常が認められた場合には、制御手段はスイッチング素子のオンオフ制御を終了して加熱動作停止の制御を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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