JP5974965B2 - 高周波加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子レンジなどに適用され、マグネトロンを用いて負荷である被調理物を高周波加熱する高周波加熱調理器に関する。
従来、電子レンジの庫内に負荷があるのか否かを判断するのに、赤外線センサによる温度検出を行なっていた。しかし、検出までに時間がかかり、電界集中を起こしたり、マグネトロンの温度上昇を招いたりしていた。
こうした問題に対して、特許文献1では、マグネトロンのアノード電流が、無負荷や軽負荷になるほど大きくなり、出力を高く設定するほど上昇しやすくなることに着目して、アノード電流検出部でマグネトロンのアノード電流を検出し、設定出力に応じた閾値を個別に設けることで、マグネトロンの動作時に、アノード電流検出部で検出したアノード電流検出値と閾値との比較に基づいて、負荷状態を判定する高周波加熱調理器が提案されている。
特許第5094054号明細書
上述の特許文献1では、マグネトロンのアノード電流を検出して負荷状態を判定する方式を採用することで、短時間での検出が可能になる。しかし、製品として出荷される高周波加熱調理器は、マグネトロンや、このマグネトロンに高周波の出力電力を給電するインバータ部も製品毎にばらついている。そのため、設定出力に応じて閾値を単に変化させるだけでは、負荷状態を正しく判定できない。
本発明は上記問題点に鑑み、製品毎のばらつき要因を考慮して、負荷状態を正確に判定することが可能な高周波加熱調理器を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、インバータ部に最大の入力電流を流した時に、入力電流基準値と、入力電圧基準値と、アノード電流基準値が、出荷前に予め制御部に記憶されており、出荷先で実際にマグネトロンを動作させたときに、製品毎に異なるアノード電流基準値に基づいて、負荷状態を判定する上で基準となる閾値を設定する。この閾値は、製品毎にばらつくインバータ部やマグネトロンを加味して設定されるので、マグネトロンを動作させたときに、アノード電流検出部で検出されるアノード電流検出値と閾値とを比較すれば、製品毎のばらつき要因を考慮して、負荷状態を正確に判定することが可能になる。
請求項2の発明では、マグネトロンの動作時間が長くなると、マグネトロンの温度が上昇してアノード電流検出値が高くなるので、マグネトロンの動作時間に応じて、閾値を変化させるようにすれば、マグネトロンの長時間動作時における負荷状態の誤判定を抑制できる。
請求項3の発明では、負荷状態が正常ではないと判定した場合に、インバータ部を制御して、インバータ部への入力電力をダウンさせ、或いはインバータ部を停止させることで、電界集中やマグネトロンの温度上昇を抑制できる。
請求項4の発明では、出力設定部で設定した出力が小さくなると、アノード電流検出値も小さくなることから、これに応じて閾値も変化させることで、設定出力に応じた正確な負荷状態の判定が可能になる。
請求項5の発明では、製品に印加される電源電圧によって、アノード電流検出値が変化することから、電源電圧に応じて閾値も変化させることで、電源電圧に応じた正確な負荷状態の判定が可能になる。
請求項1の発明によれば、製品毎のばらつき要因を考慮して、負荷状態を正確に判定することが可能な高周波加熱調理器を提供できる。
請求項2の発明によれば、マグネトロンの長時間動作時における負荷状態の誤判定を抑制できる。
請求項3の発明によれば、負荷状態が正常ではないと判定した場合に、電界集中やマグネトロンの温度上昇を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、設定出力に応じた正確な負荷状態の判定が可能になる。
請求項5の発明によれば、電源電圧に応じた正確な負荷状態の判定が可能になる。
本発明の一実施形態における電子レンジの全体回路図である。 同上、入力電流検出回路およびその周辺の回路図である。 同上、アノード電流検出回路およびその周辺の回路図である。 同上、電子レンジを所定時間動作させ続けたときのアノード電流検出値と閾値を示すグラフである。 同上、電子レンジを所定時間動作させ続けたときの異なる設定出力に対するアノード電流検出値の関係を示すグラフである。 同上、異なる設定出力に対する閾値を示すグラフである。 同上、異なる電源電圧に対するアノード電流検出値を示すグラフである。 同上、電源電圧と閾値との関係を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい高周波加熱調理器の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における高周波加熱調理器としての電子レンジの回路構成を示している。同図において、1は図示しないコンセントに差し込まれるプラグ、2は電源ラインの両端間に一次巻線2Aを接続してなる電源トランスであり、電源トランス2は、コンセントから電源ラインを介して一次巻線2Aに電源電圧(一次側交流電圧)が印加されると、一次巻線2Aと二次巻線2Bの巻数比に応じた二次側交流電圧を、二次巻線2Bから後段の電源回路3に供給するものである。電源回路3は、トランス2からの二次側交流電圧を一乃至複数の直流動作電圧に変換するAC/DC変換部に相当し、この図では後述する制御回路21に、例えば直流5Vの動作電圧を供給する構成を示している。
5は前記電源電圧ラインに接続する整流平滑回路、6は整流平滑回路5に接続するインバータ回路であり、ここでは電源電圧が整流平滑回路5で整流平滑されて直流電圧となり、その直流電圧がインバータ回路6に印加されるようになっている。インバータ回路6は周知のように、一乃至複数のスイッチング素子7を備えており、制御回路21からのパルス駆動信号を受けて、スイッチング素子7が高速でオンオフにスイッチング動作することにより、整流平滑回路5からの直流電圧を高周波の交流電圧に変換するDC/AC変換部として設けられる。なお、ここでのスイッチング素子7は、例えばバイポーラトランジスタ,MOS型FET,IGBTなどの制御端子付き半導体スイッチ素子が用いられ、前述のパルス駆動信号はスイッチング素子7の制御端子に与えられる。
11は、インバータ回路6からの高周波電力を昇圧する高周波トランスである。高周波トランス11は、インバータ回路6の出力側に一次巻線11Aを接続する一方で、倍電圧整流回路12の入力側に二次巻線11Bを接続し、さらにマグネトロン14のカソードにヒータ巻線11Cを接続して構成される。倍電圧整流回路12は、高周波トランス11の二次巻線11Bに誘起される交流電圧を倍電圧整流して、マグネトロン14のアノードとカソードとの間に高圧の直流電圧を供給するもので、高周波トランス11のヒータ巻線11Cからの交流電圧によって、マグネトロン14のカソードをプリヒートした状態で、倍電圧整流回路12からの高圧直流電圧をマグネトロン14に印加すると、マグネトロン14が高周波発振してマイクロ波が発生し、図示しない調理庫の内部に入れられた負荷である被加熱物を加熱調理する構成となっている。
21は、マグネトロン14から所望の出力で被加熱物を加熱調理するために、インバータ回路6に与えるパルス駆動信号のデューティ比や周波数を可変して、スイッチング素子7のスイッチング動作を適切に制御する制御回路である。制御回路21は、例えば図示しないCPUや、入出力インターフェースや、タイマーユニットの他に、記憶手段22などを組み込んだワンチップのマイクロコンピュータ23(マイコン)を含んで構成される。また、制御回路21の入力ポートには、入力電流検出回路24と、入力電圧検出回路25と、アノード電流検出回路26と、出力設定部27がそれぞれ接続され、制御回路21の出力ポートには、スイッチング素子7の制御端子が接続される。
入力電流検出回路24は、製品である電子レンジに流れる電流を、インバータ回路6の入力電流として検出するものであり、これは図2に示すように、電流検出器としてのカレントトランス31と、4個のダイオード32,33,34,35をブリッジ接続してなる整流器36と、抵抗37,38,39と、クランプダイオード40と、コンデンサ41とにより構成される。
カレントトランス31は、プラグ1と整流平滑回路5との間に接続する一方の電源ラインに挿入して設けられ、カレントトランス31の出力巻線間に整流器36の入力端が接続される。また、整流器36の出力端には、電流−電圧変換用の抵抗37が接続される。抵抗37の一端とマイコン23の入力ポートCTとの間には、別な抵抗38,39の直列回路が接続され、この抵抗38,39の接続点と、電源回路3に接続する直流5Vの動作電圧ラインとの間に、クランプダイオード40が接続される。これらの抵抗38,39やクランプダイオード40は、何れもマイコン23の入力ポートCTを保護する素子として設けられる。また、抵抗38,39の接続点には、ローパスフィルタを構成するコンデンサ41の一端が接続され、このコンデンサ41の他端は抵抗37の他端と共に接地される。
したがって、図2に示す入力電流検出回路24では、製品全体を流れる電源ラインの電流が、カレントトランス31により読み取られ、整流器36により全波整流された上で、抵抗37により電圧値に変換される。そして、この抵抗37で変換された電圧が、インバータ回路6の入力電流に比例した値として、マイコン23の入力ポートCTに印加されるようになっている。なお、図2に示す入力電流検出回路24はあくまでも一例であり、同等の機能を有する別な回路構成に置き換えてもよい。例えば、電流検出器はカレントトランス31に限らず、シャント抵抗などを代用することができる。
入力電圧検出回路25は、電源トランス2の二次巻線2Bに誘起される二次側電圧から、電源トランス2の一次巻線2Aに印加される一次側電圧、ひいてはインバータ回路6への入力電圧を検出するもので、例えば二次巻線2B間に接続する複数個の分圧抵抗(図示せず)を含んで構成される。そして、この分圧抵抗の両端間に発生する電圧が、インバータ回路6の入力電圧に比例した値として、マイコン23の入力ポートに印加されるようになっている。なお、入力電圧検出回路25に関しても、同等の機能を有するものであれば、分圧抵抗以外の別な回路構成に置き換えて構わない。
アノード電流検出回路26は、倍電圧整流回路12とマグネトロン14との間に接続され、マグネトロン14のアノード電流を検出するものである。図3は、アノード電流検出回路26を含む高周波トランス11の二次側回路を示しているが、ここでの倍電圧整流回路12は、コンデンサ44,45とダイオード46,47とからなり、高周波トランス11の二次巻線11Bにコンデンサ44とダイオード46との直列回路と、コンデンサ45とダイオード47との直列回路をそれぞれ接続した全波倍電圧整流回路として構成される。また、倍電圧整流回路12の出力端間には、電流−電圧変換用の抵抗48が接続され、この抵抗48の両端間に発生する高電圧が、アノード電流検出回路26を介してマグネトロン14のアノードとカソードとの間に印加される。倍電圧整流回路12は、例えば半波倍電圧整流回路の構成としてもよく、またコンデンサを含まない整流回路であっても構わない。
図3に示すアノード電流検出回路26は、抵抗51,52,53,54,55と、クランプダイオード56とにより構成される。電流検出器に相当する抵抗51,52の並列回路は、倍電圧整流回路12とマグネトロン14のアノードとの間の出力ラインに挿入接続され、抵抗51,52の一端と、マイコン23の入力ポートIbの間には、別な抵抗53,54の直列回路が接続され、抵抗53,54の接続点と、電源回路3に接続する直流5Vの動作電圧ラインとの間には、クランプダイオード56が接続される。これらの抵抗53,54やクランプダイオード56は、何れもマイコン23の入力ポート56を保護する素子として設けられる。また、抵抗51,52の他端と抵抗53,54の接続点との間には、分流器としての抵抗55が接続される。
したがって、図3に示すアノード電流検出回路26では、電子レンジひいてはマグネトロン14を動作させたときに、高周波トランス11の二次側に流れるマグネトロン14のアノード電流が、抵抗51,52,55により電圧値に変換される。そして、抵抗51,52,55で変換された電圧が、マグネトロン14のアノード電流に比例した値として、マイコン23の入力ポートIbに印加されるようになっている。
再度図1に戻り、27はユーザからの操作入力を受け付けて、ユーザが設定した出力に応じた出力操作信号を、制御回路21に送出する出力設定部である。この出力設定部27は、例えば電子レンジの筐体(図示せず)正面に設けられ、何れか一つの調理品目を選択して設定する回転スイッチや操作キーなどにより構成される。
本実施形態の電子レンジは、製品としてユーザに出荷される前の段階で、インバータ回路6に最大の入力電流を流した時に、つまりマグネトロン14の出力を最大にした時に、入力電流検出回路24で検出される入力電流基準値と、入力電圧検出回路25で検出される入力電圧基準値と、アノード電流検出部26で検出されるアノード電流基準値が、それぞれ制御回路21の記憶手段22に記憶される。記憶手段22は不揮発性メモリで構成され、これらの基準値は電源供給のない状態でも記憶保持される。
その後、出荷先でユーザが電子レンジを動作させると、制御回路21は、出力設定部27からの出力操作信号により、ユーザが設定した出力(設定出力)を特定する一方で、入力電流検出回路24で検出される入力電流検出値と、入力電圧検出回路25で検出される入力電圧検出値との積により、インバータ回路6への入力電力値を算出し、この入力電力値と、記憶手段22に記憶される入力電流基準値および入力電圧基準値とにより算出されるマグネトロン14の動作時における出力値が、前述した出力設定部27による設定出力となるように、インバータ回路6のスイッチング素子7に適切なパルス駆動信号を送出する機能を備えている。
さらに、本実施形態の制御回路21は、マグネトロン14により加熱される被加熱物の状態、すなわち被加熱物の有無を判定する判定部としての機能も備えている。この判定部は、出荷先でユーザが電子レンジを動作させたときに、入力電圧検出回路25で検出される入力電圧検出値と、記憶手段22に記憶したアノード電流基準値とにより予め定数として決められる閾値に対して、アノード電流検出回路26で検出されるアノード電流検出値を比較し、アノード電流検出値が閾値以上になった場合は負荷が無いと判定し、インバータ回路6への入力電力を下げるようなパルス駆動信号をインバータ回路6に送出して、当該インバータ回路6のスイッチング素子7を制御する一方で、アノード電流検出値が閾値未満であれば、上述したようにマグネトロン14の出力値が出力設定部27による設定出力となるように、インバータ回路6のスイッチング素子7を制御する構成となっている。
次に、上記構成の電子レンジについて、図4〜図8のグラフを参照しながら、その作用を詳しく説明する。
本実施形態の電子レンジは、製品としての出荷前に、制御回路21の記憶手段22への基準値の書き込みがライン上で行われる。この書き込み作業では、各製品で動作条件を共通にするために、例えば調理庫内に275ccの水負荷を入れ、安定したAC100Vのコンセント電圧を一次側電圧としてプラグ1から印加して、実際に電子レンジを動作させ、製品に流れる最大の電流値を、入力電流検出回路24からの入力電流基準値として記憶手段22に記憶する。その時、制御回路21では、マグネトロン14のアノードに流れる電流、すなわち高周波トランス11の二次側に流れる電流をアノード電流検出回路26で検出して、この検出した値をアノード電流基準値として記憶手段22に記憶し、電子レンジに印加される一次側のコンセント電圧も、電源トランス2の二次側電圧を入力電圧検出回路25で検出して、この検出した値を入力電圧基準値として記憶手段22に記憶する。
上記書き込み作業によって、出荷される個々の製品には、コンセント電圧が基準の100Vである場合に、マグネトロン14を最大の出力で動作させたときの、インバータ回路6の最大入力電流に対応した入力電流基準値と、インバータ回路6の入力電圧に対応した入力電圧基準値と、マグネトロン14のアノード電流に対応したアノード電流基準値が、制御回路21の記憶手段22にそれぞれ書き込まれる。これらの基準値は、マグネトロン14やインバータ回路6などの特性のばらつきより、製品毎に異なっている。
製品が出荷され、出荷先でユーザが電子レンジを動作させると、制御回路21は出力設定部27からの出力操作信号を読込んで、マグネトロン14の出力をどの程度にすべきなのかという設定出力を特定し、マグネトロン14の動作時における出力値が、その設定出力となるように、インバータ回路6のスイッチング素子7、ひいてはマグネトロン14の動作を制御する。このとき制御回路21では、入力電流検出回路24で検出される入力電流検出値と、入力電圧検出回路25で検出される入力電圧検出値をそれぞれ読み込み、これらの入力電流検出値と入力電圧検出値の積で算出できるインバータ回路6の入力電力値を算出する。そして、この入力電力値が設定出力に見合う値となるように、インバータ回路6に供給するパルス駆動信号の例えばデューティ比あるいは周波数を変化させる。
例えば電子レンジでは、設定出力が1000Wであれば、入力電力値が1400Wとなるようにマグネトロン14を制御し、設定出力が600Wであれば、入力電力値が1050Wとなるようにマグネトロン14を制御する。マグネトロン14の出力とインバータ回路6の入力電力との相関関係は、出荷前に記憶手段22に書き込まれた入力電流基準値と入力電圧基準値により、製品毎に決定される。入力電流基準値と入力電圧基準値との積は、マグネトロン14を最大の出力で動作させたときの入力電力値に相当するので、このときの入力電力値とマグネトロンの最大出力値との相関関係を、出荷後にもそのまま適用することで、個々の製品毎に、入力電流検出値と入力電圧検出値を監視しながら、設定した出力でマグネトロン14を動作させることができる。
なお、記憶手段22が出力設定部27による設定出力を記憶できるものでは、出力設定部27で設定出力の変更があった場合に、変更後の設定出力を記憶手段22に書き込ませ、電子レンジを動作させる際に、マグネトロン14の動作時における出力値が、記憶手段22に記憶された設定出力となるように、制御回路21がインバータ回路6のスイッチング素子7を制御してもよい。
また、制御回路21に組み込まれた判定部は、調理庫内に被加熱物が有るか否かを判定するために、アノード電流検出回路26で検出されるアノード電流検出値と比較される閾値を設定する。この閾値は、出荷前に記憶手段22に予め記憶した製品独自のアノード電流基準値に、マグネトロン14の動作継続時間や、出力設定部27による設定出力や、入力電圧検出回路25で検出される入力電圧検出値毎に、予め決められた値を加減して設定される。したがって、ここでの閾値は、前述したマグネトロン14やインバータ回路6などの特性のばらつきを考慮して、個々の製品毎に違う値に設定される。
そして判定部は、設定された閾値とアノード電流検出値とを比較して、アノード電流検出値が閾値以上になった場合は、調理庫内に負荷が無いと判定し、インバータ回路6への入力電力を例えば設定出力に対応した1400Wから、それよりも低い1000Wに下げるようなパルス駆動信号をインバータ回路6に送出するか、或いはインバータ回路6の動作を停止させるために、パルス駆動信号の送出を中断して、インバータ回路6のスイッチング素子7を制御することで、電界集中やマグネトロン14の温度上昇を抑制する。一方、アノード電流検出値が閾値未満であれば、上述したようにマグネトロン14の出力値が設定出力となるように、インバータ回路6のスイッチング素子7を制御して、調理庫内の負荷を所望の設定出力で加熱する。
ここで例として、設定出力を600Wにし、調理庫内に2000ccの水負荷を入れた状態で、電子レンジを20分間動作させ続けたときのアノード電流検出値Ibと閾値を図4に示す。マグネトロン14は、その動作時間が長くなるほど温度が上昇し、アノード電流検出値Ibも高くなる。この場合、マグネトロン14の動作時間に拘らず、閾値を一定の値に設定すると、アノード電流検出値Ibと閾値との差がなくなり、負荷の有無を正しく判定できない。そこで、本実施形態の判定部は、マグネトロン14の動作時間に応じて閾値を変化させ、マグネトロン14の動作時間が長くなるにしたがって、閾値を段階的に高い値に設定するように構成する。こうすれば、図4に示すように、マグネトロン14の動作時間が長くなって、アノード電流検出値Ibが上昇しても、判定部が誤って調理庫内に負荷が無いと判定する虞を回避できる。
図5は、設定出力を1000W,600W,500Wにした場合の、アノード電流検出値Ibをそれぞれ示している。制御回路21がマグネトロン14の出力を制御している関係で、設定出力が小さくなる程、アノード電流検出回路26で検出されるアノード電流検出値Ibも小さくなる。そこで、本実施形態の判定部は、設定出力に応じて閾値を変化させ、設定出力が大きくなるにしたがって、閾値を段階的に高い値に設定するように構成する。こうすれば、判定部は設定出力に拘らず、負荷の有無を正しく判定することが可能になる。
図6は、設定出力を1000W,600W,500Wにした場合に、電子レンジを10分間動作させ続けたときの閾値を示している。上述したように、マグネトロン14の動作時間が長くなるにしたがって、また設定出力が大きくなるにしたがって、閾値を段階的に高い値に設定することで、判定部による負荷の有無の誤判定をより確実に回避できる。
図7は、電子レンジに印加される電源電圧を110V,100V,95V,90Vとした場合の、アノード電流検出値Ibをそれぞれ示している。アノード電流検出値Ibは、電源電圧に応じて変化することから、電源電圧に応じて閾値を変化させ、電源電圧が低下するにしたがって、閾値を段階的に低い値に設定するように判定部を構成すれば、判定部は電源電圧に拘らず、負荷の有無を正しく判定することが可能になる。
図8は、設定出力を600Wにして電子レンジを動作させた場合の、電源電圧と閾値との関係を示している。この図にも示すように、判定部は、電源電圧が低下するにしたがって、閾値を段階的に低い値に設定している。なお、本実施形態の入力電圧検出回路25は、電源トランス2の二次巻線2Bに発生する二次側電圧を検出することで、電源トランス2の一次巻線2Aに印加される一次側電圧、ひいては電子レンジに印加される電源電圧を検出できる。制御回路21は、入力電圧検出回路25からの入力電圧検出値を、電子レンジに印加される電源電圧の値として読み込むことが可能になる。
以上のように本実施形態では、インバータ部であるインバータ回路6からマグネトロン14に高周波の出力電力を給電して、負荷である被調理物を加熱する高周波加熱調理器において、インバータ回路6への入力電流を入力電流検出部である入力電流検出回路24で検出した値と、高周波加熱調理器に印加されるインバータ回路6への入力電圧を、入力電圧検出部である入力電圧検出回路25で検出した値と、マグネトロン14のアノード電流をアノード電流検出部であるアノード電流検出回路26で検出した値を、それぞれ制御部である制御回路21に入力してインバータ回路6を制御する構成となっており、特に制御回路21は、それぞれの製品に共通して、インバータ回路6に最大の入力電流を流した時に、入力電流検出回路24で検出される入力電流基準値と、入力電圧検出顔路25で検出される入力電圧基準値と、アノード電流検出回路26で検出されるアノード電流基準値とを予め記憶して、入力電流基準値と入力電圧基準値との積算値とマグネトロン14の最大出力との相関関係を算出すると共に、アノード電流基準値により閾値を設定し、出荷後におけるマグネトロン14の動作時に、入力電流検出回路24で検出される入力電流検出値と入力電圧検出顔路25で検出される入力電圧検出値との積算値から、前記相関関係を利用して、マグネトロン14が所望の出力で動作するようにインバータ回路6を制御し、且つ前記閾値とマグネトロン14の動作時にアノード電流検出回路26で検出されるアノード電流検出値との比較により、負荷状態を判定する構成を有している。
この場合、インバータ回路6に最大の入力電流を流した時に、入力電流基準値と、入力電圧基準値と、アノード電流基準値が、出荷前に予め制御回路21に記憶されており、出荷先で実際にマグネトロン14を動作させたときに、製品毎に異なるアノード電流基準値に基づいて、負荷状態を判定する上で基準となる閾値を設定する。この閾値は、製品毎にばらつくインバータ回路6やマグネトロン14を加味して設定されるので、マグネトロン14を動作させたときに、アノード電流検出回路26で検出されるアノード電流検出値と閾値とを比較すれば、製品毎のばらつき要因を考慮して、負荷状態を正確に判定することが可能になる。
また、制御回路21に予め記憶された入力電流基準値と入力電圧基準値との積算値と、マグネトロン14の最大出力との相関関係を利用して、実際にマグネトロン14を動作させたときの、入力電流検出回路24で検出される入力電流検出値と、入力電圧検出回路25で検出される入力電圧検出値との積算値から、製品毎のばらつき要因を考慮して、マグネトロン14の出力制御を正確に行なうことが可能になる。
また、本実施形態における制御回路21は、マグネトロン14の動作時間に応じて、閾値を例えば段階的に変化させる構成を有している。
この場合、マグネトロン14の動作時間が長くなると、マグネトロン14の温度が上昇して、アノード電流検出回路26で検出されるアノード電流検出値が高くなるので、マグネトロン14の動作時間に応じて、閾値を変化させるようにすれば、マグネトロン14の長時間動作時における負荷状態の誤判定を抑制できる。
また、本実施形態における制御回路21は、負荷状態が正常ではないと判定した場合に、インバータ回路6への入力電力を下げるか、或いはインバータ回路6を停止させるように、当該インバータ回路6を制御する構成を有している。
この場合、負荷状態が正常ではないと判定した場合に、インバータ回路6を制御して、インバータ回路6への入力電力をダウンさせることで、電界集中やマグネトロン14の温度上昇を抑制できる。
また本実施形態では、上記構成に加えて出力設定部27を備えており、この出力設定部27で設定した出力により閾値が異なるように、制御回路21を構成している。
この場合、出力設定部27で設定した出力が小さくなると、アノード電流検出値も小さくなることから、これに応じて閾値も変化させることで、設定出力に応じた正確な負荷状態の判定が可能になる。
さらに本実施形態では、マグネトロン14の動作時に、高周波加熱調理器に印加される電源電圧を入力電圧検出回路25で検出し、この電源電圧により閾値が異なるように、制御回路21を構成している。
この場合、製品である電子レンジに印加される電源電圧によって、アノード電流検出値が変化することから、電源電圧に応じて閾値も変化させることで、電源電圧に応じた正確な負荷状態の判定が可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば、本実施形態の制御回路21は、アノード電流検出回路26で検出したアノード電流検出値が閾値以上になった場合に、負荷が無く負荷状態が正常ではないと判定したが、マグネトロン14に悪影響を及ぼす可能性のある軽負荷の状態を含めて、負荷状態が正常ではないことを判定できる構成としてもよい。
6 インバータ回路(インバータ部)
14 マグネトロン
21 制御回路(制御部)
24 入力電流検出回路(入力電流検出部)
25 入力電圧検出回路(入力電圧検出部)
26 アノード電流検出回路(アノード電流検出部)
27 出力設定部

Claims (5)

  1. インバータ部からマグネトロンに高周波の出力電力を給電する高周波加熱調理器において、
    前記インバータ部への入力電流を入力電流検出部で検出し、前記インバータ部への入力電圧を入力電圧検出部で検出すると共に、前記マグネトロンのアノード電流をアノード電流検出部で検出した各値を、制御部に入力して前記インバータ部を制御する構成とし、
    前記制御部は、前記インバータ部に最大の入力電流を流した時に、前記入力電流検出部で検出される入力電流基準値と、前記入力電圧検出部で検出される入力電圧基準値と、前記アノード電流検出部で検出されるアノード電流基準値とを記憶して、前記アノード電流基準値により閾値を設定し、この閾値と前記マグネトロンの動作時に前記アノード電流検出部で検出されるアノード電流検出値との比較により、負荷状態を判定するものであることを特徴とする高周波加熱調理器。
  2. 前記制御部は、前記マグネトロンの動作時間に応じて、前記閾値を変化させる構成としたことを特徴とする請求項1記載の高周波加熱調理器。
  3. 前記制御部は、前記負荷状態が正常ではないと判定した場合に、前記インバータ部への入力電力を下げ、または前記インバータ部を停止させるように、当該インバータ部を制御するものであることを特徴とする請求項1または2記載の高周波加熱調理器。
  4. 出力設定部を備え、
    前記出力設定部で設定した出力により前記閾値が異なるように、前記制御部を構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の高周波加熱調理器。
  5. 前記マグネトロンの動作時における電源電圧を前記入力電圧検出部で検出し、この電源電圧により前記閾値が異なるように、前記制御部を構成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の高周波加熱調理器。
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