JP2010099193A - 医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】術前画像処理部10は、焼灼前に造影撮影することで取得されたボリュームデータに基づいて焼灼対象部位の位置を特定する。術後画像処理部20は、焼灼後に造影撮影することで取得されたボリュームデータに基づいて焼灼領域の位置を特定する。合成画像処理部30は、焼灼前のボリュームデータと焼灼後のボリュームデータとを対象として画像の位置合わせを行い、焼灼後のボリュームデータにおいて焼灼対象部位を特定し、焼灼対象部位の位置と未焼灼領域の位置とに基づいて、焼灼後のボリュームデータにおいて未焼灼領域の位置を特定する。画像出力部40は、焼灼後のボリュームデータに基づく画像を表示し、その画像において未焼灼領域を識別可能にして表示する。
【選択図】図1
Description
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像処理装置であって、前記焼灼領域の位置と前記未焼灼領域の位置とに基づいて、再度焼灼を行う再焼灼領域の位置を特定し、前記再焼灼領域を焼灼するための穿刺針が通る再穿刺経路の位置を求める補正手段を更に有し、前記表示制御手段は、前記表示用画像において前記未焼灼領域と前記再穿刺経路とを識別可能にして前記表示手段に表示させることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項2又は請求項3のいずれかに記載の医用画像処理装置であって、前記位置合わせ手段は、前記第2の4D造影画像データが取得された後において超音波によって新たに撮影された2次元の断層像データを受け付けて、前記断層像データに表わされている前記被検体の部位と、前記第2の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位との位置を合わせることで、前記断層像データが取得された前記被検体における位置に対応する前記第2の4D造影画像データにおける位置を更に求め、前記表示画像生成手段は、前記第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータに基づいて、前記断層像データが取得された前記被検体における位置に対応する位置における画像データを前記表示用画像データとして生成し、前記断層像データが取得された前記被検体における位置に対して穿刺針が通る方向が推定穿刺経路として推定されており、前記表示制御手段は、前記表示手段に対して前記断層像データに基づく断層像と前記表示用画像データに基づく表示用画像とを表示させ、かつ、前記断層像と前記表示用画像とにおいて、前記再穿刺経路と前記推定穿刺経路とを識別可能にして表示させることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、被検体内の焼灼対象部位を焼灼する前において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第1の4D造影画像データを取得し、前記焼灼した後において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第2の4D造影画像データを取得する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された前記第1の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第1の時間変化を求め、前記第1の時間変化に基づいて前記焼灼対象部位の位置を特定する第1画像処理手段と、前記撮影手段により撮影された前記第2の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第2の時間変化を求め、前記第2の時間変化に基づいて焼灼済みの焼灼領域の位置を特定する第2画像処理手段と、前記第1の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位と、前記第2の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位との位置を合わせる位置合わせ手段と、前記位置合わせされた前記第2の4D造影画像データにおいて前記焼灼対象部位の位置を特定し、前記位置が特定された焼灼対象部位のうち前記焼灼領域以外の領域を未焼灼領域として特定する未焼灼領域特定手段と、前記第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータに基づいて表示用画像データを生成する表示画像生成手段と、表示手段に対して前記表示用画像データに基づく表示用画像を表示させ、かつ、前記表示用画像において前記未焼灼領域を識別可能にして表示させる表示制御手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
また、請求項8に記載の発明は、コンピュータに、被検体内の焼灼対象部位を焼灼する前において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで取得された、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第1の4D造影画像データを受け付けて、前記第1の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第1の時間変化を求め、前記第1の時間変化に基づいて前記焼灼対象部位の位置を特定する第1画像処理機能と、前記焼灼した後において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで取得された、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第2の4D造影画像データを受け付けて、前記第2の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第2の時間変化を求め、前記第2の時間変化に基づいて焼灼済みの焼灼領域の位置を特定する第2画像処理機能と、前記第1の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位と、前記第2の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位との位置を合わせる位置合わせ機能と、前記位置合わせされた前記第2の4D造影画像データにおいて前記焼灼対象部位の位置を特定し、前記位置が特定された焼灼対象部位のうち前記焼灼領域以外の領域を未焼灼領域として特定する未焼灼領域特定機能と、前記第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータに基づいて表示用画像データを生成する表示画像生成機能と、表示装置に対して前記表示用画像データに基づく表示用画像を表示させ、かつ、前記表示用画像において前記未焼灼領域を識別可能にして表示させる表示制御機能と、を実行させることを特徴とする医用画像処理プログラムである。
この発明の第1実施形態に係る医用画像処理装置について図1を参照して説明する。図1は、この発明の第1実施形態に係る医用画像処理装置を示すブロック図である。
超音波診断装置100は超音波プローブを有して、被検体に超音波を送信し、被検体からの反射波を受信し、その反射波に基づいて超音波画像データを生成する。超音波診断装置100にて取得された超音波画像データは、医用画像処理装置1に出力されて、画像記憶部2に記憶される。例えば、超音波診断装置100は、被検体の3次元領域を超音波で撮影することで、撮影された時間が異なる複数のボリュームデータを取得し、画像記憶部2は、超音波診断装置100によって取得された複数のボリュームデータを記憶する。また、超音波プローブには、穿刺針を支持して被検体への穿刺針の刺入を補助する穿刺アダプターが設置されている。焼灼治療を行う際には、その穿刺アダプターによって穿刺針を支持しながら、術者が穿刺針を被検体に刺入して焼灼治療を行う。
医用画像処理装置1は、画像記憶部2と、術前画像処理部10と、術後画像処理部20と、合成画像処理部30と、画像出力部40とを備えている。医用画像処理装置1は、超音波診断装置100にて取得された超音波画像データに基づいて、焼灼対象の部位において焼灼されていない領域(以下、「未焼灼領域」と称する場合がある)を特定する。例えば、医用画像処理装置1は、焼灼治療前(術前)に取得された画像に表わされた各部位の位置と、焼灼治療後(術後)において取得された画像に表わされた各部位の位置とを合わせ、さらに、焼灼対象の部位において焼灼されていない領域(未焼灼領域)を特定する。なお、この実施形態における被検体の部位には、病変部位も含まれるものとする。例えば、血管や肝実質などの他、肝腫瘍や焼灼された後の腫瘍もこの実施形態の部位に含まれるものとする。
画像記憶部2は、超音波診断装置100による造影撮影によって取得された、撮影された時間が異なる複数のボリュームデータを記憶する。造影撮影によって取得された複数のボリュームデータであって、撮影された時間が異なる複数のボリュームデータを、「4D造影画像データ」と称する。例えば、焼灼治療前(術前)に超音波診断装置100によって造影撮影を行うことで、焼灼治療前における4D造影画像データを取得する。同様に、焼灼治療後(術後)に超音波診断装置100によって造影撮影を行うことで、焼灼治療後における4D造影画像データを取得する。術前と術後とにおいてそれぞれ取得された4D造影画像データは、画像記憶部2に記憶される。なお、術前に取得された4D造影画像データには、超音波診断装置100において、術前に取得された画像であることを示す識別情報が付帯されている。同様に、術後に取得された4D造影画像データには、超音波診断装置100において、術後に取得された画像であることを示す識別情報が付帯されている。これにより、識別情報に基づいて、術前又は術後に取得された4D造影画像データを画像記憶部2から読み出すことができる。
術前画像処理部10は、術前画像入力部11と、第1カーブ作成部12と、第1分類部13と、第1平均カーブ作成部14と、第1領域特定部15とを備えている。術前画像処理部10は、焼灼治療前(術前)に取得された第1の4D造影画像データに基づいて、各部位のTime−Density Curve(TDC)を求め、そのTDCに基づいて、第1の4D造影画像データに表わされた各部位の位置を特定する。以下、術前画像処理部10の各部について説明する。
術前画像入力部11は、焼灼治療前(術前)に取得された第1の4D造影画像データを画像記憶部2から読み込み、第1の4D造影画像データを第1カーブ作成部12と位置合わせ部31とに出力する。
第1カーブ作成部12は、焼灼治療前(術前)に取得された第1の4D造影画像データを術前画像入力部11から受けて、第1の4D造影画像データに含まれるボリュームデータを構成する各ボクセルのTDCを求める。すなわち、第1カーブ作成部12は、第1の4D造影画像データに含まれる各時間におけるボリュームデータに基づいて、ボリュームデータを構成する各ボクセルの輝度値(画素値)の時間変化をボクセルごとに求める。この輝度値の時間変化が、術前におけるボクセルのTDCとして定義される。第1カーブ作成部12によって作成された術前における各ボクセルのTDCを「第1TDC」と称する。そして、第1カーブ作成部12は、術前における各ボクセルの第1TDCを、第1分類部13に出力する。なお、第1カーブ作成部12は、術前における各ボクセルの第1TDCに、術前に取得された画像に基づくデータであることを示す識別情報を付帯させる。なお、第1カーブ作成部12によって求められた輝度値の時間変化が、この発明の「第1の時間変化」の1例に相当する。
第1分類部13は、焼灼治療前(術前)における各ボクセルの第1TDCを類似するカーブごとに分類する。類似するカーブごとに分類する方法は、公知の方法を用いれば良い。例えば、第1分類部13は、各ボクセルの第1TDCをフィッティングさせ、輝度値(曲線の形状)の差異が所定の範囲内に含まれる第1TDCを類似するカーブとして分類する。
第1平均カーブ作成部14は、焼灼治療前(術前)の第1TDCについて、分類ごとに第1TDCの輝度値(画素値)の平均値を求めることで、輝度値の平均値を有する第1平均TDCを分類ごとに求める。これにより、第1平均カーブ作成部14は、輝度値が平均値となる第1平均TDCを、術前の第1TDCについて求める。そして、第1平均カーブ作成部14は、術前における各第1平均TDCを第1領域特定部15に出力する。
第1領域特定部15は、一般的に推定される各部位の第1TDCモデルを図示しない記憶部から読み込み、焼灼治療前(術前)の各第1平均TDCと、術前の各部位における一般的な第1TDCモデルとを比較して、術前の各第1平均TDCがいずれの部位におけるTDCに該当するかを判断する。この判断によって、第1領域特定部15は、各第1平均TDCを各部位に分類する。
術後画像処理部20は、術後画像入力部21と、第2カーブ作成部22と、第2分類部23と、第2平均カーブ作成部24と、第2領域特定部25とを備えている。術後画像処理部20は、焼灼治療後(術後)に取得された第2の4D造影画像データに基づいて、各部位のTDCを求め、そのTDCに基づいて、第2の4D造影画像データに表わされた各部位の位置を特定する。以下、術後画像処理部20の各部について説明する。
術後画像入力部21は、焼灼治療後(術後)に取得された第2の4D造影画像データを画像記憶部2から読み込み、第2の4D造影画像データを第2カーブ作成部22と位置合わせ部31とに出力する。
第2カーブ作成部22は、焼灼治療後(術後)に取得された第2の4D造影画像データを術後画像入力部21から受けて、第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータを構成する各ボクセルのTDCを求める。すなわち、第2カーブ作成部22は、第2の4D造影画像データに含まれる各時間におけるボリュームデータに基づいて、ボリュームデータを構成する各ボクセルの輝度値(画素値)の時間変化をボクセルごとに求める。この輝度値の時間変化が、術後におけるボクセルのTDCとして定義される。第2カーブ作成部22によって作成された術後における各ボクセルのTDCを「第2TDC」と称する。そして、第2カーブ作成部22は、術後における各ボクセルの第2TDCを、第2分類部23に出力する。なお、第2カーブ作成部22は、術後における各ボクセルの第2TDCに、術後に取得された画像に基づくデータであることを示す識別情報を付帯させる。なお、第2カーブ作成部22によって求められた輝度値の時間変化が、この発明の「第2の時間変化」の1例に相当する。
第2分類部23は、焼灼治療後(術後)における各ボクセルの第2TDCを類似するカーブごとに分類する。類似するカーブごとに分類する方法は、公知の方法を用いれば良い。例えば、第2分類部23は、各ボクセルの第2TDCをフィッティングさせ、輝度値(曲線の形状)の差異が所定の範囲内に含まれる第2TDCを類似するカーブとして分類する。
第2平均カーブ作成部24は、焼灼治療後(術後)の第2TDCについて、分類ごとに第2TDCの輝度値(画素値)の平均値を求めることで、輝度値の平均値を有する第2平均TDCを分類ごとに求める。これにより、第2平均カーブ作成部24は、輝度値が平均値となる第2平均TDCを、術後の第2TDCについて求める。そして、第2平均カーブ作成部24は、術後における各第2平均TDCを第2領域特定部25に出力する。
第2領域特定部25は、一般的に推定される各部位の第2TDCモデルを図示しない記憶部から読み込み、焼灼治療後(術後)の各第2平均TDCと、術後の各部位における一般的な第2TDCモデルとを比較して、術後の各第2平均TDCがいずれの部位におけるTDCに該当するかを判断する。この判断によって、第2領域特定部25は、各第2平均TDCを各部位に分類する。
合成画像処理部30は、位置合わせ部31と未焼灼領域特定部32とを備えている。合成画像処理部30は、焼灼治療前(術前)に取得された第1の4D造影画像データに表わされた各部位の位置と、焼灼治療後(術後)に取得された第2の4D造影画像データに表わされた各部位の位置とを合わせ、さらに、術後のボリュームデータにおいて未焼灼領域を特定する。以下、合成画像処理部30の各部について説明する。
位置合わせ部31は、焼灼治療前(術前)に取得された第1の4D造影画像データを術前画像入力部11から受け、焼灼治療後(術後)に取得された第2の4D造影画像データを術後画像入力部21から受ける。さらに、位置合わせ部31は、術前における各部位の位置を示す第1部位情報を第1領域特定部15から受け、術後における各部位の位置を示す第2部位情報を第2領域特定部25から受ける。そして、位置合わせ部31は、第1部位情報が示す各部位の位置と第2部位情報が示す各部位の位置とに従って、第1の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータに表わされた各部位の位置と、第2の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータに表わされた各部位の位置とを合わせる。
未焼灼領域特定部32は、焼灼治療後(術後)に取得された第2の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータにおいて、焼灼されていない領域(未焼灼領域)の位置を特定する。
画像出力部40は、表示画像生成部41と、表示制御部42と、ユーザインターフェース(UI)44と、を備えている。
表示画像生成部41は、ボリュームデータを受けて、そのボリュームデータに画像処理を施すことで表示用の画像データを生成する。例えば、表示画像生成部41は、ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、組織が立体的に表わされた3次元画像データを生成する。また、表示画像生成部41は、ボリュームデータにMPR(Multi Planar Reconstruction)処理を施すことで、任意の断面における画像データ(MPR画像データ)を生成しても良い。そして、表示画像生成部41は、3次元画像データやMPR画像データなどの医用画像データを表示制御部42に出力する。なお、表示画像生成部41が、この発明の「表示画像生成手段」の1例に相当する。
表示制御部42は、表示画像生成部41にて生成された3次元画像データに基づく3次元画像や、MPR画像データに基づくMPR画像などの医用画像を表示部45に表示させる。
表示制御部42は、マーカ生成部43を備えている。マーカ生成部43は、未焼灼領域の位置を示す座標情報を未焼灼領域特定部32から受けて、未焼灼領域の形状を表すマーカを示すデータを生成する。また、マーカ生成部43は、焼灼領域の位置を示す座標情報を未焼灼領域特定部32から受けて、焼灼領域の形状を表すマーカを示すデータを生成する。そして、表示制御部42は、マーカ生成部43によって生成されたマーカを、術後の医用画像上に重ねて表示部45に表示させる。この実施形態では、表示制御部42は、未焼灼領域の位置を示す座標情報に従って、未焼灼領域の形状を表すマーカを、術後の医用画像において特定された未焼灼領域の位置に重ねて表示部45に表示させる。また、表示制御部42は、焼灼領域の位置を示す座標情報に従って、焼灼領域の形状を表すマーカを、術後の医用画像において特定された焼灼領域の位置に重ねて表示部45に表示させる。このように、表示制御部42は、術後の医用画像において未焼灼領域を識別可能にして表示部45に表示させる。
次に、第1実施形態に係る医用画像処理装置1による一連の動作について図4を参照して説明する。図4は、この発明の第1実施形態に係る医用画像処理装置による一連の動作を示すフローチャートである。
まず、術前画像入力部11は、焼灼治療前(術前)に取得された第1の4D造影画像データを画像記憶部2から読み込み、第1の4D造影画像データを第1カーブ作成部12に出力する。
第1カーブ作成部12は、第1の4D造影画像データに含まれる各時間のボリュームデータに基づいて、各ボクセルの輝度値(画素値)の時間変化をボクセルごとに求めることで、各ボクセルの第1TDCを作成する。
第1分類部13は、各ボクセルの第1TDCを類似するカーブごとに分類し、第1平均カーブ作成部14は、分類ごとに第1TDCの輝度値(画素値)の平均値を求めることで、輝度値の平均値を有する第1平均TDCを分類ごとに求める。そして、第1領域特定部15は、各第1平均TDCと、術前の各部位における一般的な第1TDCモデルとを比較して、各第1平均TDCがいずれの部位におけるTDCに該当するかを判断する。この判断によって、第1領域特定部15は、各ボクセルを、血管、正常肝実質、又は肝腫瘍のうち、いずれかの部位に分類することで、3次元空間における血管の位置、正常肝実質の位置、及び肝腫瘍の位置を特定する。そして、第1領域特定部15は、部位を示す識別情報を各ボクセルの位置に割り当てることで、部位を示す識別情報が各ボクセルの位置に割り当てられた3次元の第1部位情報を作成する。
一方、術後画像入力部21は、焼灼治療後(術後)に取得された第2の4D造影画像データを画像記憶部2から読み込み、第2の4D造影画像データを第2カーブ作成部22に出力する。
第2カーブ作成部22は、第2の4D造影画像データに含まれる各時間のボリュームデータに基づいて、各ボクセルの輝度値(画素値)の時間変化をボクセルごとに求めることで、各ボクセルの第2TDCを作成する。
第2分類部23は、各ボクセルの第2TDCを類似するカーブごとに分類し、第2平均カーブ作成部24は、分類ごとに第2TDCの輝度値(画素値)の平均値を求めることで、輝度値の平均値を有する第2平均TDCを分類ごとに求める。そして、第2領域特定部25は、各第2平均TDCと、術前の各部位における一般的な第2TDCモデルとを比較して、各第2平均TDCがいずれの部位におけるTDCに該当するかを判断する。この判断によって、第2領域特定部25は、各ボクセルを、血管、正常肝実質、又は肝腫瘍(焼灼領域)のうち、いずれかの部位に分類することで、3次元空間における血管の位置、正常肝実質の位置、及び肝腫瘍(焼灼領域)の位置を特定する。そして、第2領域特定部25は、部位を示す識別情報を各ボクセルの位置に割り当てることで、部位を示す識別情報が各ボクセルの位置に割り当てられた3次元の第2部位情報を作成する。
位置合わせ部31は、第1部位情報が示す各部位の位置と第2部位情報が示す各部位の位置とに従って、第1の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータに表わされた各部位の位置と、第2の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータに表わされた各部位の位置とを、MI法によって合わせる。この位置合わせにおいて、位置合わせ部31は、TDCの形状が術前と術後とにおいて著しく変化する肝腫瘍領域を除いて、術前の画像と術後の画像との位置を合わせる。
未焼灼領域特定部32は、第1部位情報が示す肝腫瘍領域の位置に基づいて、画像の位置合わせ後における第2の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータにおける肝腫瘍領域の位置を特定する。
そして、未焼灼領域特定部32は、第2の4D造影画像データにおける肝腫瘍領域から第2部位情報が示す焼灼領域を除いた領域を、肝腫瘍領域において焼灼されていない領域(未焼灼領域)として特定する。これにより、第2の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータにおいて、未焼灼領域の位置が特定される。
操作者は操作部46を用いて、術後のボリュームデータにおける所望の断面の位置を指定する。表示画像生成部41は、第2の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータを術後画像入力部21から受けて、各ボリュームデータにMPR処理を施すことで、指定された断面における各時相のMPR画像データを生成する。一方、マーカ生成部43は、指定された断面における未焼灼領域の形状を表すマーカを示すデータを生成する。また、マーカ生成部43は、その断面における焼灼領域の形状を表すマーカを示すデータを生成する。
表示制御部42は、表示画像生成部41によって生成された術後のMPR画像を表示部45に表示させる。さらに、表示制御部42は、未焼灼領域を示す座標情報に従って、未焼灼領域の形状を表すマーカを、術後のMPR画像において特定された未焼灼領域の位置に重ねて表示部45に表示させる。また、表示制御部42は、焼灼領域を示す座標情報に従って、焼灼領域の形状を表すマーカを、術後のMPR画像において特定された焼灼領域の位置に重ねて表示部45に表示させる。このように、画像における未焼灼領域と焼灼領域とを、操作者に識別可能にして表示する。
次に、この発明の第2実施形態に係る医用画像処理装置について図5を参照して説明する。図5は、この発明の第2実施形態に係る医用画像処理装置を示すブロック図である。
補正部50は、先端位置推定部51と、重心検出部52と、再焼灼領域特定部53と、穿刺経路決定部54と、補正情報算出部55とを備えている。補正部50は、焼灼領域の位置と未焼灼領域の位置とに基づいて、術後の画像において再穿刺を行う経路を求める。以下、補正部50の各部について図6を参照して説明する。図6は、再穿刺の経路を求めるための処理を説明するための図である。
先端位置推定部51は、3次元空間における焼灼領域の位置を示す座標情報を第2領域特定部25から受け付ける。そして、先端位置推定部51は、3次元空間における焼灼領域の重心を求め、その重心の位置を、穿刺針の先端の現在における位置として推定する。例えば図6に示すように、先端位置推定部51は、第2領域特定部25によって特定された焼灼領域510の重心511を求める。この焼灼領域510は、現在の焼灼治療によって焼灼された領域である。焼灼領域510は、穿刺針によって焼灼された領域であるため、先端位置推定部51は、焼灼領域510の重心511の位置を、現在における穿刺針の先端の位置として推定する。先端位置推定部51は、3次元空間における穿刺針の先端の位置を示す座標情報を再焼灼領域特定部53に出力する。穿刺針が病変部に穿刺されている状態であっても、超音波画像上には穿刺針は明確に表わされず、穿刺針を超音波画像において確認することが困難である。そのため、この実施形態では、先端位置推定部51が、焼灼領域510の重心511を求め、その重心511を穿刺針の現在の先端位置と推定する。
重心検出部52は、3次元空間における未焼灼領域の位置を示す座標情報を未焼灼領域特定部32から受け付ける。重心検出部52は、3次元空間における未焼灼領域の重心の位置を求める。例えば図6に示すように、重心検出部52は、未焼灼領域特定部32によって特定された未焼灼領域520の重心521を求める。この未焼灼領域520は、現在の焼灼治療によって焼灼されなかった領域である。重心検出部52は、3次元空間における未焼灼領域の重心の位置を示す座標情報を再焼灼領域特定部53に出力する。
再焼灼領域特定部53は、先端位置推定部51によって推定された穿刺針の先端位置と、重心検出部52によって求められた未焼灼領域の重心の位置とを結ぶ補正線の位置を求める。例えば図6に示すように、再焼灼領域特定部53は、焼灼領域510の重心511(穿刺針の先端位置)と、未焼灼領域520の重心521とを結ぶ補正線530の位置を求める。そして、再焼灼領域特定部53は、補正線530上の点を中心とする領域であって、未焼灼領域520を含む球状の領域の位置を求める。この球状の領域を、再穿刺において焼灼される焼灼領域(再焼灼領域)であると推定する。なお、再焼灼領域特定部53は、未焼灼領域520よりも僅かに大きさが大きい球状の領域を、再焼灼領域であると推定する。この大きさは、操作者が操作部46を用いて任意に変更できるようにしても良い。例えば図6に示すように、再焼灼領域特定部53は、補正線530上の点を中心とする領域であって、未焼灼領域520を含む球状の領域540を、再穿刺において焼灼される焼灼領域(再焼灼領域)であると推定する。そして、再焼灼領域特定部53は、領域540の中心541を、再穿刺における焼灼領域の中心とする。再焼灼領域特定部53は、再穿刺における焼灼領域の中心541の座標情報を穿刺経路決定部54に出力する。
穿刺経路決定部54は、3次元空間における再焼灼領域の中心の座標情報を再焼灼領域特定部53から受け付け、さらに、3次元空間における穿刺針の穿刺口の座標情報を術後画像入力部21から取得する。穿刺針の穿刺口は、被検体の体表において穿刺針が刺入している位置である。超音波診断装置100に設置されている超音波プローブには、穿刺針を支持するための穿刺アダプターが設置されている。穿刺針はその穿刺アダプターに設置されているため、3次元空間における超音波プローブと穿刺針が通る方向との相対的な位置は一定である。すなわち、3次元空間における超音波プローブと穿刺経路との相対的な位置は一定である。また、ボリュームデータにおける超音波プローブの位置は、超音波診断装置100にて特定されている。超音波プローブに対する穿刺経路の相対的な位置が一定であるため、ボリュームデータにおける穿刺経路の位置と穿刺口の位置とは、超音波診断装置100にて特定されている。従って、超音波診断装置100にて、第1の4D造影画像データと第2の4D造影画像データに、ボリュームデータにおける穿刺経路の位置を示す座標情報と穿刺口の位置を示す座標情報とが付帯されて、第1の4D造影画像データと第2の4D造影画像データとが画像記憶部2に記憶される。
補正情報算出部55は、現在の穿刺経路560の位置と再穿刺経路570の位置とに基づいて、現在の穿刺経路560の位置と再穿刺経路570の位置との差を、穿刺の補正情報として求める。例えば、補正情報算出部55は、現在の穿刺経路560と再穿刺経路570との間の角度を補正角度として求める。また、補正情報算出部55は、再穿刺経路570に基づいて、体表から穿刺針を刺入する深さを補正距離として求める。補正情報算出部55は、補正角度と補正距離とを表示制御部42に出力する。また、補正情報算出部55は、現在の穿刺経路560の位置を示す座標情報と、再穿刺経路570の位置を示す座標情報とを表示制御部42に出力する。
表示画像生成部41は、第1実施形態と同様に、第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータを術後画像入力部21から受けて、そのボリュームデータに画像処理を施すことで表示用の画像データを生成する。例えば、操作者が操作部46を用いて、術後のボリュームデータにおける所望の断面の位置を指定すると、表示画像生成部41は、術後のボリュームデータにMPR処理を施すことで、指定された断面におけるMPR画像データを生成する。表示制御部42は、術後のMPR画像データに基づくMPR画像を表示部45に表示させる。
一方、マーカ生成部43は、3次元空間における現在の穿刺経路の位置を示す座標情報と、3次元空間における再穿刺経路の位置を示す座標情報とを、補正情報算出部55から受け付ける。マーカ生成部43は、3次元空間における現在の穿刺経路の座標情報に基づいて、操作部46にて指定された断面に現在の穿刺経路を投影し、指定された断面に投影された現在の穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。また、マーカ生成部43は、3次元空間における再穿刺経路の座標情報に基づいて、操作部46にて指定された断面に再穿刺経路を投影し、指定された断面に投影された再穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。そして、表示制御部42は、指定された断面に投影された現在の穿刺経路を示す座標情報に従って、指定された断面に投影された現在の穿刺経路を表すマーカを、術後のMPR画像に重ねて表示部45に表示させる。また、表示制御部42は、指定された断面に投影された再穿刺経路を示す座標情報に従って、指定された断面に投影された再穿刺経路を表すマーカを、術後のMPR画像に重ねて表示部45に表示させる。このように、表示制御部42は、術後のMPR画像において、現在の穿刺経路と再穿刺経路とを識別可能にして表示部45に表示させる。
次に、第2実施形態に係る医用画像処理装置1Aによる一連の動作について図7を参照して説明する。図7は、この発明の第2実施形態に係る医用画像処理装置による一連の動作を示すフローチャートである。
先端位置推定部51は、3次元空間における焼灼領域の位置を示す座標情報を第2領域特定部25から読み込む。
そして、先端位置推定部51は、3次元空間における焼灼領域の重心を求め、その重心の位置を、穿刺針の先端の現在における位置として推定する。例えば図6に示すように、先端位置推定部51は、現在の焼灼領域510の重心511を求め、その重心511の位置を、現在における穿刺針の先端の位置として推定する。
一方、重心検出部52は、3次元空間における未焼灼領域の位置を示す座標情報を未焼灼領域特定部32から読み込む。
そして、重心検出部52は、3次元空間における未焼灼領域の重心の位置を求める。例えば図6に示すように、重心検出部52は、未焼灼領域520の重心521を求める。
再焼灼領域特定部53は、焼灼領域510の重心511(穿刺針の先端位置)と、未焼灼領域520の重心521とを結ぶ補正線530の位置を求める。
さらに、再焼灼領域特定部53は、補正線530上の点を中心とする領域であって、未焼灼領域520を含む球状の領域540の位置を求め、その球状の領域を、再穿刺において焼灼される再焼灼領域であると推定する。そして、再焼灼領域特定部53は、再焼灼領域(領域540)の中心541を、再穿刺における焼灼領域の中心とする。
穿刺経路決定部54は、穿刺口の座標情報を術後画像入力部21から取得し、再穿刺における再焼灼領域(領域540)の中心541と、穿刺口550とを結ぶ線分の位置を求め、その線分を再穿刺経路570に決定する。また、穿刺経路決定部54は、現在の焼灼領域の重心511と穿刺口550とを結ぶ線分の位置を求め、その線分を現在の穿刺経路560として推定する。そして、補正情報算出部55は、現在の穿刺経路560の位置と再穿刺経路570の位置とに基づいて、現在の穿刺経路560と再穿刺経路570との間の角度を補正角度として求める。また、補正情報算出部55は、再穿刺経路570の位置に基づいて、穿刺を刺入する深さを補正距離として求める。
操作者は操作部46を用いて、術後のボリュームデータにおける所望の断面の位置を指定する。表示画像生成部41は、第2の4D造影画像データに含まれる各ボリュームデータを術後画像入力部21から受けて、各ボリュームデータにMPR処理を施すことで、指定された断面における各時相のMPR画像データを生成する。一方、マーカ生成部43は、3次元空間における現在の穿刺経路の座標情報に基づいて、指定された断面に現在の穿刺経路を投影し、指定された断面に投影された現在の穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。また、マーカ生成部43は、3次元空間における再穿刺経路の座標情報に基づいて、指定された断面に再穿刺経路を投影し、指定された断面に投影された再穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。
そして、表示制御部42は、術後のMPR画像データに基づくMPR画像を表示部45に表示させる。また、表示制御部42は、指定された断面に投影された現在の穿刺経路を表すマーカと、指定された断面に投影された再穿刺経路を表すマーカとを、術後のMPR画像に重ねて表示部45に表示させる。例えば図6に示すように、表示制御部42は、術後のMPR画像500を表示部45に表示させ、さらに、再穿刺経路570を表すマーカと、現在の穿刺経路560を表すマーカとをMPR画像500に重ねて表示部45に表示させる。また、表示制御部42は、補正角度と補正距離とを含む補正情報を表示部45に表示させても良い。
次に、この発明の第3実施形態に係る医用画像処理装置について図8を参照して説明する。図8は、この発明の第3実施形態に係る医用画像処理装置のブロック図である。
第3画像入力部60は、超音波診断装置100にて取得されている2次元の断層像データをリアルタイムに受け付けて、断層像データを位置合わせ部31と表示制御部42とに出力する。
位置合わせ部31は、術後に取得された第2の4D造影画像データに含まれる任意の時相に取得されたボリュームデータと、リアルタイムに取得されている断層像データとを対象として、MI法によって画像の位置合わせを行う。任意の時相は操作者が操作部46を用いて指定することができる。また、位置合わせ部31は、予め設定された時相に取得されたボリュームデータを対象として位置合わせを行っても良い。このように、位置合わせ部31は、画像の位置合わせを行うことで、術後のボリュームデータにおいて断層像データが取得された断面の位置を特定する。以下、位置合わせ部31によって特定された断面を、「表示断面」と称する。この表示断面の位置は、断層像データが取得された断面の位置と同じであるため、表示断面には、断層像データが取得された断面を含むものとする。そして、位置合わせ部31は、その表示断面の位置を示す座標情報を表示画像生成部41に出力する。
表示画像生成部41は、表示断面の位置を示す座標情報を位置合わせ部31から受け付けて、第2の4D造影画像データに含まれる任意の時相におけるボリュームデータにMPR処理を施すことで、位置合わせ部31によって特定された表示断面におけるMPR画像データを生成する。
また、マーカ生成部43は、第2実施形態と同様に、3次元空間における再穿刺経路の位置を示す座標情報を補正情報算出部55から受け付ける。マーカ生成部43は、表示断面の位置を示す座標情報を表示画像生成部41から受け付けて、3次元空間における再穿刺経路の座標情報に基づいて、表示断面に再穿刺経路を投影し、表示断面に投影された再穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。さらに、マーカ生成部43は、断層像データが取得された断面に対する推定穿刺経路の位置を示す座標情報を第3画像入力部60から受け付ける。マーカ生成部43は、3次元空間における推定穿刺経路の座標情報に基づいて、断層像データが取得された断面(表示断面)に推定穿刺経路を投影し、その表示断面に投影された推定穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。
また、表示画像生成部41は、表示断面の位置を示す座標情報を位置合わせ部31から受け付けて、その表示断面に直交する2つの断面であって、互いに直交する2つの断面の位置を求める。これにより、表示画像生成部41は、互いに直交する3つの断面を定義する。例えば、表示画像生成部41は、断層像データが取得された断面(表示断面)をアキシャル面と定義し、そのアキシャル面に直交するとともに、互いに直交するサジタル面とコロナル面とを定義する。このように、表示画像生成部41は、互いに直交するアキシャル面、サジタル面、及びコロナル面を定義する。そして、表示画像生成部41は、第2の4D造影画像データに含まれる任意の時相におけるボリュームデータにMPR処理を施すことで、アキシャル面におけるMPR画像データ、サジタル面におけるMPR画像データ、及びコロナル面におけるMPR画像データを生成する。
次に、第3実施形態に係る医用画像処理装置1Bによる一連の動作について図10を参照して説明する。図10は、この発明の第3実施形態に係る医用画像処理装置による一連の動作を示すフローチャートである。
第3画像入力部60は、超音波診断装置100にて取得された断層像データをリアルタイムに受け付けて、断層像データを位置合わせ部31と表示制御部42とに出力する。
一方、位置合わせ部31は、術後に取得された第2の4D造影画像データに含まれる任意の時相に取得されたボリュームデータを術後画像入力部21から読み込む。
位置合わせ部31は、術後のボリュームデータとリアルタイムに取得されている断層像データとを対象として、MI法による画像の位置合わせを行う。この位置合わせによって、位置合わせ部31は、術後のボリュームデータにおいて断層像データが取得された表示断面の位置を特定する。
表示画像生成部41は、第2の4D造影画像データに含まれる任意の時相におけるボリュームデータにMPR処理を施すことで、表示断面におけるMPR画像データを生成する。一方、マーカ生成部43は、3次元空間における再穿刺経路の座標情報に基づいて、表示断面に再穿刺経路を投影し、表示断面に投影された再穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。また、マーカ生成部43は、3次元空間における推定穿刺経路の座標情報を第3画像入力部60から受け付けて、表示断面に推定穿刺経路を投影し、表示断面に投影した推定穿刺経路を表すマーカを示すデータを生成する。
そして、表示制御部42は、リアルタイムに取得された断層像と、術後のMPR画像とを並べて表示部45に表示させる。さらに、表示制御部42は、再穿刺経路を表すマーカと推定穿刺経路を表すマーカとを、断層像と術後のMPR画像とにそれぞれ重ねて表示部45に表示させる。
そして、術者は、再穿刺経路を表すマーカと推定穿刺経路を表すマーカとを見比べることで、穿刺経路のずれを視覚的に把握し、超音波プローブを移動させるか否かを判断する。
再穿刺経路を表すマーカと推定穿刺経路を表すマーカとの間にずれがあると判断した場合(ステップS35、Yes)、術者は超音波プローブを被検体の体表上で移動させる。そして、超音波診断装置100は、移動先の断面における断層像データを取得する。医用画像処理装置1Bは、上述したステップS32からステップS34までの処理を実行する。超音波プローブの移動に伴ってステップS32からステップS34までの処理を実行することで、医用画像処理装置1Bは、超音波プローブの移動に追従して、リアルタイムに取得される断層像、術後のMPR画像、推定穿刺経路を表すマーカの位置、及び、再穿刺経路を表すマーカの位置を更新して表示部45に表示させる。術者は、再穿刺経路を表すマーカと推定穿刺経路を表すマーカとを参照して、推定穿刺経路を表すマーカが再穿刺経路を表すマーカに重なるように超音波プローブを移動させる。そして、再穿刺経路を表すマーカと推定穿刺経路を表すマーカとが重なって、マーカの間にずれがないと判断するまで超音波プローブを被検体の体表上で移動させることで、再焼灼すべき位置に穿刺針を設置することが可能となる。
2 画像記憶部
10 術前画像処理部
11 術前画像入力部
12 第1カーブ作成部
13 第1分類部
14 第1平均カーブ作成部
15 第1領域特定部
20 術後画像処理部
21 術後画像入力部
22 第2カーブ作成部
23 第2分類部
24 第2平均カーブ作成部
25 第2領域特定部
30 合成画像処理部
31 位置合わせ部
32 未焼灼領域特定部
40 画像出力部
41 表示画像生成部
42 表示制御部
43 マーカ生成部
44 ユーザインターフェース(UI)
45 表示部
46 操作部
50 補正部
51 先端位置推定部
52 重心検出部
53 再焼灼領域特定部
54 穿刺経路決定部
55 補正情報算出部
60 第3画像入力部
100 超音波診断装置
Claims (8)
- 被検体内の焼灼対象部位を焼灼する前において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで取得された、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第1の4D造影画像データと、前記焼灼した後において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで取得された、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第2の4D造影画像データと、を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記第1の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第1の時間変化を求め、前記第1の時間変化に基づいて前記焼灼対象部位の位置を特定する第1画像処理手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記第2の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第2の時間変化を求め、前記第2の時間変化に基づいて焼灼済みの焼灼領域の位置を特定する第2画像処理手段と、
前記第1の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位と、前記第2の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位との位置を合わせる位置合わせ手段と、
前記位置合わせされた前記第2の4D造影画像データにおいて前記焼灼対象部位の位置を特定し、前記位置が特定された焼灼対象部位のうち前記焼灼領域以外の領域を未焼灼領域として特定する未焼灼領域特定手段と、
前記第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータに基づいて表示用画像データを生成する表示画像生成手段と、
表示手段に対して前記表示用画像データに基づく表示用画像を表示させ、かつ、前記表示用画像において前記未焼灼領域を識別可能にして表示させる表示制御手段と、
を有することを特徴とする医用画像処理装置。 - 前記焼灼領域の位置と前記未焼灼領域の位置とに基づいて、再度焼灼を行う再焼灼領域の位置を特定し、前記再焼灼領域を焼灼するための穿刺針が通る再穿刺経路の位置を求める補正手段を更に有し、
前記表示制御手段は、前記表示用画像において前記未焼灼領域と前記再穿刺経路とを識別可能にして前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。 - 前記焼灼を行うために前記被検体に刺入された穿刺針の前記被検体の体表上における穿刺口の位置が、前記第2の4D造影画像データにおいて特定されており、
前記補正手段は、前記焼灼領域の重心位置を求め、前記未焼灼領域の重心位置を求め、前記2つの重心位置を結ぶ線上の点を中心とする領域であって、前記未焼灼領域を含む領域の位置を前記再焼灼領域の位置として特定し、前記穿刺口の位置を示す情報を受けて、前記再焼灼領域の中心位置と前記穿刺口の位置とを結ぶ経路を前記再穿刺経路の位置として特定することを特徴とする請求項2に記載の医用画像処理装置。 - 前記補正手段は、前記焼灼領域の重心位置と前記穿刺口の位置とを結ぶ経路を、前記焼灼領域を焼灼したときに前記穿刺針が通った穿刺経路として更に特定し、
前記表示制御手段は、前記表示用画像において前記未焼灼領域と前記再穿刺経路と前記穿刺経路とを識別可能にして前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項3に記載の医用画像処理装置。 - 前記補正手段は、前記穿刺経路と前記再穿刺経路との間の角度を更に求め、
前記表示制御手段は、前記角度の値を前記表示手段に更に表示させることを特徴とする請求項4に記載の医用画像処理装置。 - 前記位置合わせ手段は、前記第2の4D造影画像データが取得された後において超音波によって新たに撮影された2次元の断層像データを受け付けて、前記断層像データに表わされている前記被検体の部位と、前記第2の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位との位置を合わせることで、前記断層像データが取得された前記被検体における位置に対応する前記第2の4D造影画像データにおける位置を更に求め、
前記表示画像生成手段は、前記第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータに基づいて、前記断層像データが取得された前記被検体における位置に対応する位置における画像データを前記表示用画像データとして生成し、
前記断層像データが取得された前記被検体における位置に対して穿刺針が通る方向が推定穿刺経路として推定されており、
前記表示制御手段は、前記表示手段に対して前記断層像データに基づく断層像と前記表示用画像データに基づく表示用画像とを表示させ、かつ、前記断層像と前記表示用画像とにおいて、前記再穿刺経路と前記推定穿刺経路とを識別可能にして表示させることを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の医用画像処理装置。 - 被検体内の焼灼対象部位を焼灼する前において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第1の4D造影画像データを取得し、前記焼灼した後において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第2の4D造影画像データを取得する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された前記第1の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第1の時間変化を求め、前記第1の時間変化に基づいて前記焼灼対象部位の位置を特定する第1画像処理手段と、
前記撮影手段により撮影された前記第2の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第2の時間変化を求め、前記第2の時間変化に基づいて焼灼済みの焼灼領域の位置を特定する第2画像処理手段と、
前記第1の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位と、前記第2の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位との位置を合わせる位置合わせ手段と、
前記位置合わせされた前記第2の4D造影画像データにおいて前記焼灼対象部位の位置を特定し、前記位置が特定された焼灼対象部位のうち前記焼灼領域以外の領域を未焼灼領域として特定する未焼灼領域特定手段と、
前記第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータに基づいて表示用画像データを生成する表示画像生成手段と、
表示手段に対して前記表示用画像データに基づく表示用画像を表示させ、かつ、前記表示用画像において前記未焼灼領域を識別可能にして表示させる表示制御手段と、
を有することを特徴とする超音波診断装置。 - コンピュータに、
被検体内の焼灼対象部位を焼灼する前において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで取得された、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第1の4D造影画像データを受け付けて、前記第1の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第1の時間変化を求め、前記第1の時間変化に基づいて前記焼灼対象部位の位置を特定する第1画像処理機能と、
前記焼灼した後において、造影剤が注入された前記被検体を超音波で撮影することで取得された、撮影された時間がそれぞれ異なる複数のボリュームデータを含む第2の4D造影画像データを受け付けて、前記第2の4D造影画像データに基づいて、各ボクセルにおける画素値の第2の時間変化を求め、前記第2の時間変化に基づいて焼灼済みの焼灼領域の位置を特定する第2画像処理機能と、
前記第1の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位と、前記第2の4D造影画像データに表わされている前記被検体の部位との位置を合わせる位置合わせ機能と、
前記位置合わせされた前記第2の4D造影画像データにおいて前記焼灼対象部位の位置を特定し、前記位置が特定された焼灼対象部位のうち前記焼灼領域以外の領域を未焼灼領域として特定する未焼灼領域特定機能と、
前記第2の4D造影画像データに含まれるボリュームデータに基づいて表示用画像データを生成する表示画像生成機能と、
表示装置に対して前記表示用画像データに基づく表示用画像を表示させ、かつ、前記表示用画像において前記未焼灼領域を識別可能にして表示させる表示制御機能と、
を実行させることを特徴とする医用画像処理プログラム。
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