JP2010095713A - インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】共重合体によって被覆された顔料、水溶性有機溶媒、中和剤、及び水を含み、前記水溶性有機溶媒はSP値27.5以下の水溶性有機溶媒を90重量%以上含み、かつ前記共重合体が(a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位と(b)イオン性基を有する繰り返し単位とを、含む共重合体であることを特徴とするインク組成物。
(式中、R1は水素原子、メチル基を表し、L1は置換もしくは無置換のフェニレン基を表す。L2は2価の連結基を表す。Arは炭素数8以上の縮環型芳香環、芳香環が縮環したヘテロ環、または二個以上連結したベンゼン環から誘導される1価の基を表す。)
【選択図】なし
Description
上記問題を解決する方法として、例えば、SP値が16.5以上24.6未満の水溶性溶剤を全インクの30質量%以上含有し、水の量が10質量%以上50質量%未満含有し、顔料がアルカリ可溶性の高分子分散剤によって分散されているインクジェットインクが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、カール及び記録画像の白抜けの発生を抑制し、高解像度の画像形成が可能なインク組成物を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
(a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位と(b)イオン性基を有する繰り返し単位とを、含む共重合体によって被覆された顔料、SP値27.5以下の水溶性有機溶媒、中和剤、及び水を含み、前記水溶性有機溶媒の含有量が全水溶性有機溶媒を90重量%以上であることを特徴とするインク組成物。
前記一般式(1)中のArが、アクリドン又はフタルイミドから誘導される1価の基であることを特徴とする上記<1>に記載のインク組成物。
<3>
前記共重合体は、親水性構造単位(A)と疎水性構造単位(B)とを含み、前記疎水性構造単位(B)の少なくとも1種が前記一般式(1)で表される繰り返し単位であって、前記親水性構造単位(A)の割合が共重合体の全質量の15質量%以下であり、前記親水性構造単位(A)が少なくとも(メタ)アクリル酸に由来の構造単位を含むことを特徴とする上記<1>又は<2>に記載のインク組成物。
<4>
前記共重合体は、酸価が30mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインク組成物。
<5>
前記共重合体は、重量平均分子量が3万以上であることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインク組成物。
本発明のインク組成物(以下、「インク」、「水性インク組成物」ともいう。)は、(a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位と(b)イオン性基を有する繰り返し単位とを、含む共重合体によって被覆された顔料、SP値27.5以下の水溶性有機溶媒、中和剤、及び水を含み、前記水溶性有機溶媒の含有量が全水溶性有機溶媒に対して90重量%以上である構成であり、必要に応じて、樹脂微粒子又はポリマーラテックスや界面活性剤などの他の成分を用いて構成することができる。
上記構成とすることにより、カール及び記録画像の白抜けの発生を抑制し、高解像度の画像形成が可能なインク組成物とすることができる。
即ち、インク吐出時のインク吐出方向性不良等による白抜け等の画像故障の発生を防止して、白抜けのない画像の高解像度化を実現することができる。
インク組成物は、乾燥防止剤、湿潤剤あるいは浸透促進剤等の目的のために、水溶性有機溶媒を用いる。
特に、インクジェット記録方式の水系インク組成物として用いる場合は、乾燥防止剤、湿潤剤あるいは浸透促進剤等の目的で、水溶性有機溶媒が好適である。
ノズルのインク噴射口において該インク組成物が乾燥することによる目詰まりを防止する目的で乾燥防止剤や湿潤剤が用いられ、乾燥防止剤や湿潤剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶媒が好ましい。
また、インク組成物(特に、インクジェット用インク組成物)を紙により良く浸透させる目的で、浸透促進剤として水溶性有機溶媒が好適に使用される。
前記SP値は、カール抑制向上の観点から、好ましくは18〜26.5であり、更に好ましくは20〜23である。このような水溶性有機溶媒としては、下記構造式(1)で表される化合物を含むSP値27.5以下の水溶性有機溶媒が挙げられる。
本発明でいう水溶性有機溶媒の溶解度パラメーター(SP値)とは、分子凝集エネルギーの平方根で表される値で、R.F.Fedors,Polymer Engineering Science,14,p147−154(1974)に記載の方法で計算することができ、本発明においてはこの数値を採用する。
l+m+nが3未満だとカール抑制力が小さく、また15を超えると吐出性が悪化する。
上記の中でも、l+m+nが3〜12が好ましく、3〜10がより好ましい。
上記構造式(1)中、AOは、エチレンオキシ及び/又はプロピレンオキシを表すが、中でも、プロピレンオキシ基が好ましい。
前記(AO)l、(AO)m、及び(AO)nの各AOはそれぞれ同一でも異なってもよい。
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGmBE、21.5)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGmBE、21.1)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(DPGmME、21.3)
ジプロピレングリコール(DPG、27.2)
・nC4H9O(AO)10−H (AO=EO又はPOで、比率はEO:PO=1:1) (18.8)
・HO(A’O)40−H (A’O=EO又はPOで、比率はEO:PO=1:3) (18.7)
・HO(A’’O)55−H (A’’O=EO又はPOで、比率はEO:PO=5:6) (18.8)
・HO(PO)3−H (24.7)
・HO(PO)7−H (21.2)
・1,2−ヘキサンジオール (27.4)
本発明において、EO、POはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基を表す。
併用できる水溶性有機溶媒の例として、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール等のアルカンジオール(多価アルコール類);エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;
また、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類;糖アルコール類;ピアルロン酸類;尿素類等のいわゆる固体湿潤剤を併用することも好ましい。
水溶性有機溶媒の含有量としては、全インク組成物中、安定性および吐出信頼性確保の点から、1質量%以上60質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましく、10質量%以上30質量%以下が特に好ましく使用される。
本発明のインク組成物は、(a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位と、(b)イオン性基を有する繰り返し単位を含む共重合体(以下、「共重合体」ともいう。)によって被覆された顔料(以下、「樹脂被覆顔料」ともいう。)の少なくとも一種を含有する。
本発明における樹脂被覆顔料は、必ずしも顔料表面の全体が本発明における共重合体で被覆されている必要はなく、場合により顔料表面の少なくとも一部が被覆された状態であってもよい。
尚、本発明において、『ある化合物から誘導される基』とは、該化合物から原子を少なくとも一つを取り除いて形成される基を意味する。
L2は単結合、又は2価の連結基を表す。前記2価の連結基としては、好ましくは炭素数1〜30の連結基であり、より好ましくは炭素数1〜25の連結基であり、更に好ましくは炭素数1〜20の連結基であり、特に好ましくは炭素数1〜15の連結基である。
中でも、最も好ましくは、炭素数1〜25(より好ましくは1〜10)のアルキレンオキシ基、イミノ基(−NH−)、スルファモイル基、及び、炭素数1〜20(より好ましくは1〜15)のアルキレン基やエチレンオキシド基[−(CH2CH2O)n−,n=1〜6]などの、アルキレン基を含む2価の連結基等、並びにこれらの2種以上を組み合わせた基などである。
具体的な例としては、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン、アセナフテンなどが挙げられる。
芳香環が縮環したヘテロ環の具体例としては、フタルイミド、アクリドン、カルバゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
前記二個以上連結したベンゼン環から誘導される1価の基としては、ベンゼンが2個以上連結した化合物から原子を1個除いて誘導される基を表す。
前記ベンゼンが2個以上連結した化合物とは、2個以上のベンゼンが単結合または2価の連結基、または3価の連結基で結合されている化合物をいう。2価の連結基としては、炭素数1〜4のアルキレン基、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、およびそれらの組合せからなる群より選ばれる2価の連結基であることが好ましい。3価の連結基としてはメチン基が挙げられる。
ここで、ベンゼン環は互いに複数の連結基で結合されていても良く、複数の連結基は同じであっても異なっていても良い。ベンゼン環の数としては、2〜6個が好ましく、2〜3個がより好ましい。ベンゼンが2個以上連結された化合物の具体例としては、ビフェニル、トリフェニルメタン、ジフェニルメタン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホン等が挙げられる。
尚、下記2つのモノマーの混合物、ここで各々はm−又はp−位に置換基を有する。
この含有割合は、5質量%以上であると白抜け等の画像故障の発生を顕著に抑制できる傾向となり、また、25質量%以下とすると共重合体の重合反応溶液(例えば、メチルエチルケトン)中での溶解性低下による製造適性上の問題が生じない傾向となり好ましい。
(b)イオン性基を有する繰り返し単位としては、カルボキシル基、スルホ基、ホスホネート基、ヒドロキシ基などのイオン性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位があげられ、例えば、前記イオン性基の官能基を有する(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、及びビニルエステル類等の、イオン性の官能基を有するビニルモノマー類を挙げることができる。
上記の中でも、アクリル酸、メタクリル酸に由来の繰り返し単位単位が好ましく、共重合体中にはアクリル酸に由来の構造単位もしくはメタクリル酸に由来の構造単位のいずれか又は両方を含むことが好ましい。
ここで、本発明において「あるモノマーに由来する繰り返し単位」とは、典型的には、ポリマーを形成する際に重合されるモノマーとして、該モノマーを用いることによって、該ポリマーに導入されうる構造を有する単位を意味する。
例えば、共重合体が(b)イオン性親水性構造単位(A)と(a)一般式(1)で表される繰り返し単位とのみから構成される場合、(b)の含有割合は、「100−(a)一般式(1)で表される繰り返し単位の質量%)」で求められる。
(b)イオン性基を有する繰り返し単位は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
前記(b)のイオン性基を含む繰り返し単位の含量は共重合体の全質量の15質量%以下であることにより、分散安定性に優れる傾向となる。
前記(b)の含量は、前記範囲の中でも、共重合体の分散安定性の観点から、5質量%以上15質量%以下が好ましく、7質量%以上13質量%以下が特に好ましい。
本発明における前記共重合体は、前記(b)のイオン性基を含む繰り返し単位を少なくとも1種含有するが、本発明の効果を損なわない限り、その他の親水性の官能基を有する親水性構造単位を有することができる。
上記以外の親水性構造単位としては、非イオン性の親水性基を有するモノマーに由来の構造単位が挙げられ、例えば、親水性の官能基を有する(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、及びビニルエステル類等の、親水性の官能基を有するビニルモノマー類を挙げることができる。
親水性構造単位(A)は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
本発明における共重合体は、少なくとも1種が前記一般式(1)で表される繰り返し単位である前記疎水性構造単位を有すればよく、特に本発明の効果を損なわない限り、その他の構造単位を疎水性構造単位(B)として有してもよい。
その他の疎水性構造単位としては、例えば、親水性構造単位に属しない(例えば親水性の官能基を有しない)例えば(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、スチレン類、及びビニルエステル類などのビニルモノマー類、主鎖をなす原子に連結基を介して芳香環を有する疎水性構造単位、等に由来の構造単位を挙げることができる。これらの構造単位は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド、N−アリル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。
前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、n−ブチルスチレン、tert−ブチルスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレン、ビニルナフタレン等などが挙げられ、中でも、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどのビニルエステル類が挙げられる。中でも、ビニルアセテートが好ましい。
芳香環は、連結基を介して共重合体の主鎖をなす原子と結合され、共重合体の主鎖をなす原子に直接結合しない構造を有するので、疎水性の芳香環と親水性構造単位との間に適切な距離が維持されるため、共重合体と顔料との間で相互作用が生じやすく、強固に吸着して分散性がさらに向上する。
また、L11は、*−COO−、*−OCO−、*−CONR12−又は*−O−、を表し、R12は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基を表す。なお、L11で表される基中の*印は、主鎖に連結する結合手を表す。
中でも、特に好ましくは、炭素数1〜25(より好ましくは1〜10)のアルキレンオキシ基、イミノ基(−NH−)、スルファモイル基、及び、炭素数1〜20(より好ましくは1〜15)のアルキレン基やエチレンオキシド基[−(CH2CH2O)n−,n=1〜6]などの、アルキレン基を含む2価の連結基等、並びにこれらの2種以上を組み合わせた基などである。
Ar11で表される芳香環としては、特に限定されないが、ベンゼン環、炭素数8以上の縮環型芳香環、芳香環が縮環したヘテロ環、又は2個以上連結したベンゼン環が挙げられる。炭素数8以上の縮環型芳香環、及び芳香環が縮環したヘテロ環の詳細については既述の通りである。
親水性構造単位(A)の含有量が15質量%以下であると、単独で水性媒体中に溶解する成分量が抑えられ、顔料の分散などの諸性能が良好になり、インクジェット記録時には良好なインク吐出性が得られる。
前記酸価は、30mgKOH/g以上であると保存安定性が向上する傾向となり、また、100mgKOH/g以下であると顔料分散性が向上する点で好ましい。
なお、酸価とは、共重合体の1gを完全に中和するのに要するKOHの質量(mg)で定義され、JIS規格(JISK0070、1992)記載の方法により測定されるものである。
また、数平均分子量(Mn)では1,000〜100,000の範囲程度のものが好ましく、3,000〜50,000の範囲程度のものが特に好ましい。数平均分子量が前記範囲内であると、顔料における被覆膜としての機能又はインク組成物の塗膜としての機能を発揮することができる。本発明における共重合体は、アルカリ金属や有機アミンの塩の形で使用されることが好ましい。
前記重合方法のうち、特にラジカル開始剤を用いた溶液重合法が好ましい。溶液重合法で用いられる溶剤は、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等の種々の有機溶媒が挙げられる。溶剤は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。また、水との混合溶媒として用いてもよい。重合温度は、生成するポリマーの分子量、開始剤の種類などと関連して設定する必要があり、通常は0℃〜100℃程度であるが、50〜100℃の範囲で重合を行なうことが好ましい。反応圧力は、適宜選定可能であるが、通常は1〜100kg/cm2であり、特に1〜30kg/cm2程度が好ましい。反応時間は、5〜30時間程度である。得られた樹脂は、再沈殿などの精製を行なってもよい。
・(M−25/エチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(質量%比:18/69/13、MW41600、酸価84.7)
・(M−28/M−29)混合物/エチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(質量%比:15/85/10、MW38600、酸価65.2)
・(M−28)/エチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(質量%比:20/73/7、MW45300、酸価45.6)
次に、前記本発明における共重合体で被覆される顔料について説明する。
顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。
前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、などが挙げられる。
前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
マゼンタインクの顔料として、C.I.ピグメント・レッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、48(Ca)、48(Mn)、48:2、48:3、48:4、49、49:1、50、51、52、52:2、53:1、53、55、57(Ca)、57:1、60、60:1、63:1、63:2、64、64:1、81、83、87、88、89、90、101(ベンガラ)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、163、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、209、219、269等、及びC.I.ピグメント・バイオレット19が挙げられ、特にC.I.ピグメント・レッド122が好ましい。
また、シアンインクの顔料として、C.I.ピグメント・ブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:34、16、17:1、22、25、56、60、C.I.バットブルー4、60、63等が挙げられ、特にC.I.ピグメント・ブルー15:3が好ましい。
粒子径が50nm以上であると安定性の悪化を抑制できる傾向となり、120nm以下であると打滴特性が良好となり、記録画像の白抜け発生を抑制する傾向となる点で好ましい。
また、前記粒子径の粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。また、単分散性の粒径分布を持つ分散物を2種以上を混合して用いてもよい。
尚、樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用い、動的光散乱法により測定した体積平均粒径を採用する。
転相法は、基本的には、自己分散能又は溶解能を有する樹脂と顔料との混合溶融物を水に分散させる自己分散(転相乳化)方法である。また、この混合溶融物には、上記の硬化剤又は高分子化合物を含んでなるものであってもよい。ここで、混合溶融物とは、溶解せず混合した状態、溶解して混合した状態、又はこれら両者の状態のいずれの状態を含むものをいう。「転相法」のより具体的な製造方法は、特開平10−140065号に記載の方法が挙げられる。
b)酸析法
酸析法は、樹脂と顔料とからなる含水ケーキを用意し、その含水ケーキ中の、樹脂が有するアニオン性基の一部又は全部を、塩基性化合物を用いて中和することによって、マイクロカプセル化顔料を製造する方法である。
酸析法は、具体的には、(1)樹脂と顔料とをアルカリ性水性媒体中に分散し、必要に応じて加熱処理を行なって樹脂のゲル化を図る工程と、(2)pHを中性又は酸性にすることによって樹脂を疎水化して、樹脂を顔料に強く固着する工程と、(3)必要に応じて、濾過及び水洗を行なって含水ケーキを得る工程と、(4)含水ケーキを中の、樹脂が有するアニオン性基の一部または全部を、塩基性化合物を用いて中和し、その後、水性媒体中に再分散する工程と、(5)必要に応じて加熱処理を行ない、樹脂のゲル化を図る工程と、を含む方法がある。
工程(1):(a)一般式(1)で表される繰り返し単位と(b)イオン性基を有する繰り返し単位を含む共重合体、有機溶媒、中和剤、顔料、及び水を含有する混合物を攪拌等により分散して分散物を得る工程
工程(2):前記分散物から前記有機溶媒を除去する工程
なお、より具体的には、特開平11−209672号公報及び特開平11−172180号の記載を参照することができる。
本発明における水性インク組成物は、水を含有するものであるが、水の量には特に制限はない。中でも、水の好ましい含有量は、10〜99質量%であり、より好ましくは30〜80質量%であり、更に好ましくは50〜70質量%である。
本発明における水性インク組成物は、中和剤の少なくとも1種を含有する。中和剤は、共重合体で被覆された顔料粒子を作製する際に、共重合体に含まれる酸基を中和するために用いられ、共重合体の酸価に対して0.5〜1.5当量となる量を用いることが好ましく、1〜1.5当量の範囲内であることが好ましい。
本発明における水性インク組成物は、界面活性剤の少なくとも1種を含有することが好ましい。界面活性剤は、表面張力調整剤として用いられ、ノニオン系、カチオン系、アニオン系、ベタイン系の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、インクジェット法で良好に打滴するために、水性インク組成物の表面張力を20〜60mN/mに調整できる量を含有するのが好ましい。中でも、界面活性剤の含有量は、表面張力を20〜45mN/mに調整できる量が好ましく、より好ましくは25〜40mN/mに調整できる量である。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、アセチレングリコール系界面活性剤、等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンフェニルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、またはこれらの物質それぞれにおける複数の水酸基それぞれにエチレンオキシ基若しくはプロピレンオキシ基を平均1〜30個付加してなる物質等が挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤としては、市販品を用いることもでき、例えば、「オルフィンE1010」及び「オルフィンSTG」(以上、日信化学工業(株)製)等が挙げられる。これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
本発明の水性インク組成物は、上記の成分に加え、耐擦性向上の観点から樹脂微粒子又はポリマーラテックスを加えることが好ましい。また、必要に応じて、例えば、紫外線吸収剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、乳化安定剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤、キレート剤等の他の成分を含有してもよい。
アクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
樹脂微粒子の平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましく、20〜100nmの範囲が更に好ましく、20〜50nmの範囲が特に好ましい。
樹脂微粒子の添加量は、インクに対して、0.5〜20質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)は、30℃以上であることが好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。
また、ポリマー粒子の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもののいずれでもよい。また、単分散の粒径分布を持つポリマー微粒子を、2種以上混合して使用してもよい。
本発明における水性インク組成物の表面張力(25℃)としては、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上40mN/m以下である。
表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP-Z(協和界面科学株式会社製)を用い、水性インクを25℃の条件下で測定されるものである。
粘度は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYO CO.LTD製)を用い、水性インクを20℃の条件下で測定されるものである。
また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色調以外のレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)、白色(W)の色調のインク組成物や、いわゆる印刷分野における特色のインク組成物等を用いることができる。
上記の各色調のインク組成物は、着色剤として用いる顔料の色相を所望により変更することにより調製できる。
水性液体組成物は、前記水性インク組成物と混合したときに、水性インク組成物中の顔料を凝集させる凝集成分を少なくとも含んでなり、必要に応じて他の成分を用いて構成することができる。
水性液体組成物は、水性インク組成物中の顔料を凝集させる凝集成分の少なくとも1種を含有する。インクジェット法で吐出された前記水性インク組成物に水性液体組成物が混合することにより、水性インク組成物中で安定的に分散している顔料の凝集が促進される。
中でも、本発明においては、画像濃度、解像度、及びインクジェット記録の高速化の観点から、前記水性インク組成物のpH(25℃)が7.5以上であって、水性液体組成物のpH(25℃)が4以下である場合が好ましい。
前記多価金属塩としては、周期表の第2属のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、周期表の第3属の遷移金属(例えば、ランタン)、周期表の第13属からのカチオン(例えば、アルミニウム)、ランタニド類(例えば、ネオジム)、の塩を挙げることができる。これら金属の塩としては、カルボン酸塩(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩が好適である。中でも、好ましくは、カルボン酸(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硝酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及びチオシアン酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩である。
顔料を凝集させる凝集成分の水性液体組成物中における含有量としては、1〜20質量%が好ましく、より好ましくは5〜20質量%であり、更に好ましくは10〜20質量%の範囲である。
本発明のインク組成物を用いて画像記録することができる。
画像記録方法は、被記録媒体上に、既述の本発明における共重合体((a)一般式(1)で表される繰り返し単位と(b)イオン性基を有する繰り返し単位を含む共重合体)と顔料と有機溶媒と中和剤と水とを含有する水性インク組成物をインクジェット法により付与するインク付与工程と、被記録媒体上に、水性インク組成物中の顔料を凝集させる成分を含む水性液体組成物を付与する凝集成分付与工程とを設け、水性インク組成物と水性液体組成物とを接触させて画像を形成する構成としたものである。
尚、前記インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
尚、前記インクジェット法により記録を行う際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。
具体的には、特開2002−166638号公報(特願2000−363090)、特開2002−121440号公報(特願2000−315231)、特開2002−154201号公報(特願2000−354380)、特開2002−144696号公報(特願2000−343944)、特開2002−080759号公報(特願2000−268952)に記載の方法を好ましく用いることができる。
この場合も、上記と同様に、例えば、乾燥除去工程、加熱定着工程などの他の工程を更に設けることができる。
<モノマー(M−25/M−27)混合物の合成>
9(10H)−アクリドン9.76部、t−ブトキシカリウム5.61部をジメチルスルホキシド30部に溶解させ、45℃に加熱する。これにクロロメチルスチレン(セイミケミカル(株)製CMS−P、メタ体/パラ体=50/50(mol/mol)の混合物)15.26部を滴下し、50℃でさらに5時間加熱攪拌を行う。この反応液を蒸留水200部に攪拌しながら注ぎ、得られた析出物を濾別、洗浄することで、モノマー(M−25/M−27)混合物を11.9部得た。
<モノマー(M−28/M−29)混合物の合成>
1,8−ナフタルイミド355.0gをN−メチルピロリドン1500mLに溶解させ、25℃にてニトロベンゼン0.57gを添加し、ここへDBU(ジアザビシクロウンデセン)301.4gを滴下した。30分撹拌した後、クロロメチルスチレン(セイミケミカル(株)製CMS−P、メタ体/パラ体=50/50(mol/mol)の混合物)412.1gを滴下し、60℃でさらに4時間加熱攪拌を行った。この反応液へイソプロパノール2.7L、蒸留水0.9Lを加え、5℃に冷却しながら攪拌した。得られた析出物を濾別し、イソプロパノール1.2Lで洗浄することで、モノマー(M−28/M−29)混合物を544.0g得た。
<樹脂分散剤P−1の合成>
攪拌機、冷却管を備えた1000mlの三口フラスコに、メチルエチルケトン88gを加えて窒素雰囲気下で72℃に加熱し、これにメチルエチルケトン50gにジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.85g、(M−25/M−27)混合物15g、メタクリル酸10g、及びエチルメタクリレート85gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後、メチルエチルケトン2gにジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.42gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温して4時間加熱した。得られた反応溶液は過剰量のヘキサンに2回再沈殿させ、析出した樹脂を乾燥させて(M−25/M−27)混合物/エチルメタクリレート/メタクリル酸(共重合比[質量%比]=15/75/10)共重合体(樹脂分散剤P−1)96.5gを得た。
得られた樹脂分散剤P−1の組成は、1H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は49400であった。さらに、JIS規格(JIS K 0070:1992)記載の方法により、このポリマーの酸価を求めたところ、65.2mgKOH/gであった。
〜樹脂分散剤P−2〜P−7の合成〜
前記樹脂分散剤P−1の合成において、(M−25/M−27)混合物15g、メタクリル酸10g、及びエチルメタクリレート85gをそれぞれ対応するモノマーの種類及び比率になるように、下記表1に示すように変更したこと以外は、樹脂分散剤P−1の合成とほぼ同様にして、樹脂分散剤P−2〜P−7を合成した。
−樹脂被覆顔料粒子の分散物の調製−
ピグメント・レッド122(Cromophtal Jet Magenta DMQ(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;マゼンタ顔料)12部と、上記樹脂分散剤P−1 5.4部と、メチルエチルケトン16部と、1規定 NaOH水溶液6.3部と、イオン交換水60.3部とを混合し、ディスパー混合し、更に分散機(マイクロフルイダイザーM−140K、150MPa)で8パス処理した。続いて、得られた分散物を減圧下、55℃でメチルエチルケトンを除去し、さらに一部の水を除去することにより、顔料濃度が15質量%の樹脂被覆顔料粒子の分散物を得た。
得られた樹脂被覆顔料粒子の分散物について、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用い、動的光散乱法により体積平均粒径を測定した。測定は、樹脂被覆顔料粒子の分散物10μlに対してイオン交換水10mlを加えて測定用サンプル液を調製し、これを25℃に調温して行なった。測定結果は下記表1に示す。
水120gに、ラテムルASK((株)花王製、カルボン酸塩系乳化剤)19.8g、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液6g、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.3gを加え、均一に溶解させた。
70℃に加熱し、窒素気流下に、スチレン25.9gとブチルアクリレート26.3gとアクリル酸5.1gのモノマー混合物を2時間かけて添加した。その後、70℃で2時間、80℃で3時間加熱した。室温に冷却後、pHが9前後になるように、攪拌しながら1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて、ラテックスPL−01を得た。
得られたラテックスの体積平均粒子径は115nmであった。またラテックス分散液の固形分は33質量%であった。
次に、得られた樹脂被覆顔料粒子の分散物を用い、以下の組成にて水性インク組成物を調製した。この水性インク組成物の25℃でのpHは、8.9であった。
<組成>
(1)上記樹脂被覆含量粒子の分散物 30部
(2)ラテックスPL−01 8.2部
(3)ソルビトールにエチレンオキシ基が3モル付加された化合物
(SP値35.1) 5部
(4)DPGmBE(SP値20.5) 4部
(5)DEGmBE(SP値23.7) 8部
(6)グリセリン(SP値41.0) 15部
(7)チオジグリコール(SP値31.2) 2部
(8)1,5−ペンタンジオール(SP値29.0) 1部
(9)オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 1部
(10)イオン交換水 総量が100部となるようにするための残量
インクジェット記録装置として、600dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを備えたインクジェット装置を用意し、これに上記より得たインクを装填して、以下の方法により白抜けの発生を評価した。被記録媒体には、特菱アート両面N(84.9g/m2品)(三菱製紙(株)製)を用いた。
インク塗設量が5g/m2となる量でベタ印画後した後の被記録媒体を、カール方向に5×50mmに裁断し、温度25℃、湿度50%の条件下で24時間放置したのち、カール挙動(カール値:曲率C)を確認し、下記評価基準に従って評価した。評価結果は表2に示す。
○:曲率Cが20を超えなかった
×:曲率Cが20を超えていた
カール方向に5×50mmに裁断されたサンプルをカール測定板にあててカール値(C)を読み取った。カール値は、カールを半径Rの円の弧とみなして下記式1のように表す。
C=1/R(m) (式1)
得られた水性インクを40℃で6ヶ月保存した。この経時後のインクにてヘッドから被記録媒体上に30分間吐出した後、メンテナンス作業として、15KPaの圧力で10秒間加圧した後にクリーンワイパーFF−390c((株)クラレ製)でワイプを行ない、その後さらに5分間吐出を継続し、5分経過後に被記録媒体に記録された画像(5cm×5cm)を観察した。そして、観察した画像を下記の評価基準にしたがって目視評価した。
<評価基準>
A:白抜けの発生はみられなかった。
B:白抜けの発生が2箇所以下であった。
C:白抜けの発生が3〜10箇所であった。
D:白抜けの発生が10箇所を超えていた。
分散剤P−1において、「樹脂被覆顔料粒子の分散物の調製」に用いた(M−25/M−27)混合物/エチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(樹脂分散剤P−1)を、下記表1に示すように、樹脂分散剤P−2〜7にそれぞれ変更したこと以外は、比較例1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物を得ると共に、粒子径の測定を行なった。測定の結果は、下記表1に示す。
比較例1において、調製した樹脂被覆顔料粒子の分散物と水溶性有機溶媒を下記表2のように変更したこと以外は、比較例1と同様にして水性インクの調製及び評価を行なった。評価の結果は、下記表2に示す。
また、2色以上の水性インクをインクジェット装置に装填することにより、上記と同様して多色画像の記録が可能であり、上記と同様の結果及び効果を得ることができる。
Claims (5)
- 前記一般式(1)中のArが、アクリドン又はフタルイミドから誘導される1価の基であることを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
- 前記共重合体は、親水性構造単位(A)と疎水性構造単位(B)とを含み、前記疎水性構造単位(B)の少なくとも1種が前記一般式(1)で表される繰り返し単位であって、前記親水性構造単位(A)の割合が共重合体の全質量の15質量%以下であり、前記親水性構造単位(A)が少なくとも(メタ)アクリル酸に由来の構造単位を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインク組成物。
- 前記共重合体は、酸価が30mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記共重合体は、重量平均分子量が3万以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
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