JP2010091232A - 冷蔵庫 - Google Patents

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起子 広田
Yoshiko Kojima
淑子 小嶋
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かほる 辻本
Toyoshi Kamisako
豊志 上迫
Yoshihiro Ueda
啓裕 上田
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Abstract

【課題】玄米を精米機で精米した白米の表面には若干の糠層や汚れが残り、炊飯前に米研ぎする必要がある。米研ぎの作業は、研ぐ強さによって炊飯後のご飯の味を悪くしたり、研ぐ手間を敬遠する人もおり、あらかじめ糠を取り除いて研ぐ手間を省いた無洗米が出回ってきているが、従来の無洗米製造装置では、設備構成が複雑であるため設備全体が大型化し広い設置場所が要求されたり、通常洗浄した精米に比べおいしさに欠けるなどの欠点を有していた。
【解決手段】穀物が保存された貯蔵室内に対して、空気中の水分を結露させて貯蔵室にミストとして噴霧するによって、簡単な構成で貯蔵室内の余剰な水蒸気から容易に、確実に印加電極に結露させることができ、穀物の糠や汚れを簡単に洗い流したり、穀物や野菜の保鮮の向上、脱臭や穀物や野菜表面を抗菌、殺菌することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は穀物を収納する貯蔵室空間に霧化装置を設置した冷蔵庫に関するものである。
一般的に、玄米を精米機で精米した白米の表面には若干の糠層(糊粉層)や汚れが残り、炊飯前に米研ぎする必要がある。米研ぎの作業は水を3〜5回入れ替えて洗う必要があり、強く研ぎすぎると旨み成分が洗浄水に溶出し、米が割れる恐れがあり、逆に弱すぎても、糠層を十分に洗い落とすことができず、炊飯後のご飯の味を悪くすることがある。また冬場の冷たい水で米を研ぐことを苦痛に感じることが多く、主食である反面、米を研ぐ作業を敬遠している人は多い。
このような実情に鑑みて、白米の表面に残った糠層(糊粉層)を米研ぎした程度に取り除く処理を加え、炊飯前に米を研ぐ必要がなく、そのまま炊飯が可能な無洗米を製造する無洗米製造装置が提供されている。
従来の無洗米製造装置における無洗米の製造方法としては、(1)加水仕上げ法、(2)特殊仕上げ法、(3)乾式仕上げ法があった。以下、順に説明する。
(1)加水仕上げ法
加水仕上げ法は、精米された白米に対して水による洗浄作用によって白米表面に残っている糠層を洗い流し、その直後には水分を除去すべく脱水及び、乾燥させる乾燥処理を行う方法である。この方法は水を使用して白米表面の糠層(糊粉層)を除去するため、炊飯前の米研ぎが不要になる程度の無洗米になるものの、無洗米製造過程に水を使用した洗浄を行うため、白米に余分な水分が吸収され、白米にカビが発生しやすいため特別な衛生上の管理が必要となる。また、無洗米の製造を行った後に装置内部に水によって付着した糠や白米をその都度掃除する必要もあり、メンテナンス上の負担も多い。その上、機械設備も洗浄後の脱水、乾燥用の設備や排水処理の設備が必要となり、製造設備全体が複雑な構成となって、設備全体のコストが高くなる等の問題点が多い。
(2)特殊仕上げ法
特殊仕上げ法は、精米された白米にわずかな水を加え、表面の糠を軟化させ剥離しやすい状態にした上で、特殊な糠吸着剤を混入・撹拌し、白米表面の糠層を糠吸着剤に吸着させた後、白米と糠吸着剤を分離選別して無洗米に仕上げる方法である。多量の水を必要とする加水仕上げ法とは異なり、白米に吸収される水分によってカビが発生しにくくなるため衛生上の管理がしやすいという利点がある。また、装置内部のメンテナンスも軽減される。しかしながら、糠吸着剤を事前に過熱殺菌する加熱装置や白米と糠吸着剤を分離選別する選別装置が付帯設備として必要となり、設備全体のコストが高くなる。また、糠吸着剤はリサイクルして再利用出来るものの、製造中に糠吸着効果が低下するため、その都度新しいものを定期的に補給してやる必要があり、その分、無洗米の製造コストも高くなるといった欠点がある。
(3)乾式仕上げ法
乾式仕上げ法は、精米した白米にブラシなどによる機械的除去力を作用させ、白米表面の糠層を除去する乾式の研米装置を応用して無洗米に仕上げる製造方法である。一般的にこの種の研米装置は、糠排出用の多孔部及び、研米用部材をそれぞれ具備する構成の略円筒状の除糠網と、その除糠網の内部に除糠網の軸心方向に沿う軸心周りで回転する転子とを備えて、除糠網と転子との間に形成される白米移送経路で白米を移送しながら精米で除去できなかった白米表面の糠層(糊粉層)を削り取る構造を備えている。除糠網が多孔部材だけで略円筒状に形成され、その内部で回転する転子にブラシが取り付けられている構造を持つものもある。このような乾式仕上げ法を用いた乾式無洗米製造装置としては、例えば特許文献1や特許文献2に記載されたものが知られている。
乾式無洗米製造装置は、前述の(1)加水仕上げ法や、(2)特殊仕上げ法と比較すると、装置全体がシンプルで製作コストも安価になる長所はある。しかしながら、加水仕上げ法や特殊仕上げ法で処理された無洗米に比較すると、乾式仕上げ法で処理された無洗米は白米表面部に付着している糠層は除去されるものの、白米表面部に存在する縦溝線(凹溝部)に入り込んでいる糠層までは完全に除去されないため、無洗米としての質が低下するという問題がある。
このため、特許文献1には機械内に乾式処理機が二段内蔵された実施例が、また特許文献2には三台の無洗米製造装置を直列に連座した実施例が開示されている。つまり、これらの実施例では、一度機内を通して処理された白米を再び二〜三回機械内を通し、無洗米品質レベルの向上を図っている。しかし、このような二段方式や複数台連座方式となれば機械装置も大型化し、コストも高くなる欠点がある。また、白米を二〜三回処理機械を通過させると、白米にストレスが加わるため砕米が増加し、処理中の白米温度が高温となるため、無洗米に仕上がっても、白米にそれ以外の品質の低下を生じるといった課題があった。
特開2000−42430号公報 特開2000−354773号公報
以上のように、一般的な従来の無洗米製造装置における製法としては三方法あるものの、設備構成が複雑であるため設備全体が大型化し広い設置場所が要求されたり、通常洗浄した精米に比べおいしさに欠けるなどの欠点を有していた。美味しくない最大の欠点は無洗米を得るために旨み成分を含む層(亜糊粉層)まで過剰に研削除去してしまう精米操作を行っていることや、水洗浄後乾燥により無洗米を得る方法では糠を除去する際にうまみ成分が水に溶出してしまうためと考えられる。
本発明は、野菜等の青果物を保存している冷蔵庫内に穀物を保存した場合でも、庫内に保存するだけで精米に付着した余分な糠や汚れを簡単に落とすことができ、更に保鮮性を高めるとともに菌やカビの繁殖防止などを行うことも可能とする冷蔵庫を実現するものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、断熱区画された貯蔵室と、貯蔵室内にミストを噴霧させる静電霧化装置を備え、霧化部には高電圧を発生する電圧印加部に電気的に接続させる印加電極と、前記印加電極を露点温度以下にするための冷却手段を構成し、前記印加電極に空気中の水分を結露させて貯蔵室にミストとして噴霧することによって穀物の汚れを除去することを可能とするものである。
これによって、貯蔵室内の余剰な水蒸気から容易に、確実に印加電極に結露させることができ、対向電極との間の高電圧のコロナ放電によってナノレベルの微細ミストが生成され、霧化されて噴霧された微細ミストが穀物の表面に均一に付着する。微細ミストは穀物の糠や汚れに結合し、水に浸漬させたとき糠や汚れを剥がれやすくする。また、微細ミストが付着することで穀物からの蒸散を抑制し、保鮮性を向上させた上で、発生した微細ミストには、オゾンやOHラジカルなどが含まれ、これらの酸化力により、野菜室内の脱臭や穀物や野菜表面を抗菌、殺菌することができると同時に、有害物質を酸化分解・除去することができる
本発明の冷蔵庫は、庫内に保存するだけで精米に付着した余分な糠や汚れを簡単に落とすことができ、更に保鮮性を高めるとともに菌やカビの繁殖防止などを行うことも可能とする冷蔵庫を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、断熱区画された貯蔵室と、貯蔵室内にミストを噴霧させる静電霧化装置を備え、霧化部には高電圧を発生する電圧印加部に電気的に接続させる印加電極と、前記印加電極を露点温度以下にするための冷却手段を構成し、前記印加電極に空気中の水分を結露させて貯蔵室にミストとして噴霧することによって穀物の汚れを除去することを可能とすることによって貯蔵室内の余剰な水蒸気から容易に、確実に印加電極に結露させることができ、対向電極との間の高電圧のコロナ放電によってナノレベルの微細ミストが生成され、霧化されて噴霧された微細ミストが穀物や青果物の表面に均一に付着し、水に浸漬させたとき糠や汚れを剥がれやすくする。また、微細ミストが付着することで穀物からの蒸散を抑制し、保鮮性を向上させることができる。また、穀物表面の細胞間隙から組織内に浸透し、細胞内に水分が供給され、穀物に適した水分量を維持できる。発生した微細ミストには、オゾンやOHラジカルなどが含まれ、これらの酸化力により、野菜室内の脱臭や穀物や野菜表面を抗菌、殺菌することができると同時に、有害物質を酸化分解・除去することができる。
請求項2に記載の発明は、貯蔵室を冷却するための冷却器と、冷却器と貯蔵室を断熱区画するための仕切り壁を備え、静電霧化装置は仕切り壁に取り付けたことにより、貯蔵室内の間隙に設置することで収納容積を減少することがなく、また、奥面に取り付けられていることで容易に人の手に触れることができないので安全性も向上する。
請求項3に記載の発明は、貯蔵室を区画するための仕切り壁と、貯蔵室の天面側には低温貯蔵室が備えられ、静電霧化装置は天面の仕切り壁に取り付けたことにより、冷凍室や製氷室のような冷凍温度帯の貯蔵室が上部にある場合、それらを仕切る天面の仕切り壁に設置され、その冷却源で静電霧化装置の印加電極を冷却し、結露させることができるので、特別な冷却装置が不必要で、また、天面から噴霧できるので収納容器全体に拡散しやすく、また、人の手にも触れにくいので安全性が向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、冷静電霧化装置の印加電極を冷却して結露させるための冷却手段は、熱伝導性のよい金属片であって、前記金属片を冷却する手段は、冷却器で生成された冷気を用いたものであることにより、確実の印加電極を冷却することができ、また、特に新たな冷却手段を用いていないので安価に簡単に構成することができる。
請求項5に記載の発明は、静電霧化装置の印加電極を冷却し、結露させる冷却手段は、熱伝導性のよい金属片であって、その金属片を冷却する手段は、冷却器で生成された冷気が流れる風路からの熱伝導を用いることにより、断熱材の壁厚を調整することにより冷却ピンおよび印加電極の温度を簡単に設定することができ、また、断熱材を挟むことにより冷温冷気の漏れがないのでケース外郭などの着霜や結露などの信頼性低下を防止することができる。
請求項6に記載の発明は、静電霧化装置が取り付けられている仕切り壁は、貯蔵室側の一部に凹部があり、そこに静電霧化装置の冷却手段である金属片が挿入されていることにより、青果物や食品などを収納する収納量に影響することがなく、また、金属片を確実に冷やすとともに、それ以外の部分については、断熱性が確保できる壁厚が確保できるのでケース内の結露を防止することができ、信頼性を向上することができる。
請求項7に記載の発明は、静電霧化装置が取り付けられている仕切り壁は、風路側の一部に凹部があり、そこに静電霧化装置の冷却手段である金属片が挿入されているので、確実に金属片を冷却することができ、また、風路面積が広がることにより風路抵抗が減少、もしくは同等になるので冷却量の低下を防ぐことができる。
また、金属片を確実に冷やすとともに、それ以外の部分については、断熱性が確保できる壁厚が確保できるのでケース内の結露を防止することができ、信頼性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図である。図2は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の野菜室近傍の正面図である。図3は図2のA−A部の静電霧化装置近傍の詳細断面図である。
図において、冷蔵庫100の断熱箱体101は主に鋼板を用いた外箱102とABSなどの樹脂で成型された内箱103で構成され、その内部には例えば硬質発泡ウレタンなどの発泡断熱材が充填、周囲と断熱され、複数の貯蔵室に区分されている。最上部に第一の貯蔵室としての冷蔵室104、その冷蔵室104の下部に第四の貯蔵室としての切換室105と第五の貯蔵室としての製氷室106が横並びに設けられ、その切換室105と製氷室106の下部に第二の貯蔵室としての野菜室107、そして最下部に第三の貯蔵室としての冷凍室108が配置される構成となっている。
冷蔵室104は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1℃〜5℃とし、野菜室107は冷蔵室104と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃としている。冷凍室108は冷凍温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常−22℃〜−15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30℃や−25℃の低温で設定されることもある。切換室105は、1℃〜5℃で設定される冷蔵、2℃〜7℃で設定される野菜、通常−22℃〜−15℃で設定される冷凍の温度帯以外に、冷蔵温度帯から冷凍温度帯の間で予め設定された温度帯に切り換えることができる。切換室105は製氷室106に並設された独立扉を備えた貯蔵室であり、引き出し式の扉を備えることが多い。なお、本実施の形態では切換室105を冷蔵,冷凍の温度帯までを含めた貯蔵室としているが、冷蔵は冷蔵室104,野菜室107、冷凍は冷凍室108に委ねて、冷蔵と冷凍の中間の上記温度帯のみの切換えに特化した貯蔵室としても構わない。また、特定の温度帯に固定された貯蔵室でもかまわない。製氷室106は、冷蔵室104内の貯水タンク(図示せず)から送られた水で室内上部に設けられた自動製氷機(図示せず)で氷を作り、室内下部に配置した貯氷容器(図示せず)に貯蔵する。
断熱箱体101の天面部は冷蔵庫の背面方向に向かって階段状に凹みを設けた形状であり、この階段状の凹部に機械室101aを形成して圧縮機109、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷凍サイクルの高圧側構成部品が収容されている。すなわち、圧縮機109を配設する機械室は、冷蔵室104内の最上部の後方領域に食い込んで形成されることになる。手が届きにくくデッドスペースとなっていた断熱箱体101の最上部の貯蔵室後方領域に機械室を設けて圧縮機109を配置することにより、従来の冷蔵庫で、使用者が使いやすい断熱箱体101の最下部にあった機械室のスペースを貯蔵室容量として有効に転化することができ、収納性や使い勝手を大きく改善することができる。なお、本実施の形態における、以下に述べる発明の要部に関する事項は、従来一般的であった断熱箱体101の最下部の貯蔵室後方領域に機械室を設けて圧縮機109を配置するタイプの冷蔵庫に適用しても構わない。
野菜室107と冷凍室108の背面には冷気を生成する冷却室110が設けられ、その間には、断熱性を有する各室への冷気の搬送風路と、各室と断熱区画するために構成された奥面仕切り壁111が構成されている。冷却室110内には、冷却器112が配設されており、冷却器112の上部空間には強制対流方式により冷却器112で冷却した冷気を冷蔵室104、切換室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に送風する冷却ファン113が配置され、冷却器112の下部空間には冷却時に冷却器112やその周辺に付着する霜や氷を除霜するためのガラス管製のラジアントヒータ114が設けられ、さらにその下部には除霜時に生じる除霜水を受けるためのドレンパン115、その最深部から庫外に貫通したドレンチューブ116が構成され、その下流側の庫外に蒸発皿117が構成されている。
野菜室107には、野菜室107の引き出し扉118に取り付けられたフレームに載置された下段収納容器119と、下段収納容器119に載置された上段収納容器120が配置されている。
引き出し扉118が閉ざされた状態で主に上段収納容器120を略密閉するための蓋体122が野菜室上部の第一の仕切壁123及び内箱103に保持されている。引き出し扉118が閉ざされた状態で蓋体122と上段収納容器120の上面の左右辺、奥辺が密接し、上面の前辺は略密接している。さらに、上段収納容器120の背面の左右下辺と下段収納容器119の境界部は、上段収納容器120が稼働する上で接触しない範囲で食品収納部の湿気が逃げないよう隙を詰めている。
蓋体122と第一の仕切り壁123の間には、奥面仕切り壁111に構成された野菜室用吐出口124から吐出された冷気の風路が設けられている。また、下段収納容器119と第二の仕切り壁125との間にも空間が設けられ冷気風路を構成している。野菜室107の背面の奥面仕切り壁111の下部には、野菜室107内を冷却し熱交換された冷気が冷却器112に戻るための野菜室用吸込み口126が設けられている。
なお、本実施の形態における、以下に述べる発明の要部に関する事項は、従来一般的であった扉に取り付けられたフレームと内箱に設けられたレールにより開閉するタイプの冷蔵庫に適用しても構わない。
奥面仕切り壁111は、ABSなどの樹脂で構成された奥面仕切り部表面151と風路や冷却室110を隔離、断熱性を確保するための発泡スチロールなどで構成された断熱材152で構成されている。ここで、奥面仕切り壁111の貯蔵室内側の壁面の一部に他の箇所より低温になるように凹部を設け、その箇所に静電霧化装置131が設置されている。
静電霧化装置131は主に霧化部139、電圧印加部133、外郭ケース137で構成され、外郭ケース137の一部には、噴霧口132と湿度供給口138が構成されている。霧化部139は、霧化電極である印加電極135が設置され、印加電極135はアルミニウムやステンレスなどの良熱伝導部材である冷却ピン134に固定されている。
冷却ピン134が外郭ケース137に固定され、冷却ピン134自体は外郭から突起して構成されている。また、印加電極135に対向している位置で貯蔵室側にドーナツ円盤状の対向電極136が、印加電極135の先端と一定距離を保つように取付けられ、その延長上に噴霧口132が構成されている。
さらに、霧化部139の近傍に電圧印加部133が構成され、高電圧を発生する電圧印加部133の負電位側が印加電極135と、正電位側が対向電極136とそれぞれ電気的に接続されている。
電圧印加部133は、冷蔵庫本体の制御手段146と通信、制御され、冷蔵庫100もしくは静電霧化装置131からの入力信号で高圧のON/OFFを行う。
なお、静電霧化装置131を固定している奥面仕切り壁表面151には、貯蔵室の温度調節をする、もしくは表面の結露を防止するためヒータ等の加熱手段154が奥面仕切り壁表面151と断熱材152の間に設置されている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された温度に応じて制御基板(図示せず)からの信号により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。圧縮機109の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(図示せず)である程度凝縮液化し、さらに冷蔵庫本体の側面や背面、また冷蔵庫本体の前面間口に配設された冷媒配管(図示せず)などを経由し冷蔵庫本体の結露を防止しながら凝縮液化し、キャピラリーチューブ(図示せず)に至る。その後、キャピラリーチューブでは圧縮機109への吸入管(図示せず)と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって冷却器112に至る。ここで、低温低圧の液冷媒は、冷却ファン113の動作により搬送する冷凍室吐出風路1141などの各貯蔵室内の空気と熱交換され、冷却器112内の冷媒は蒸発気化する。この時、冷却室内で各貯蔵室を冷却するための冷気を生成する。低温の冷気は冷却ファン113から冷蔵室104、切替室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に冷気を風路やダンパを用いて分流させ、それぞれの目的温度帯に冷却する。特に、野菜室107は、冷気の配分や加熱手段(図示せず)などのON/OFF運転により2℃から7℃になるように調整され、一般的には庫内温度検知手段をもたないものが多い。
野菜室107は、冷蔵室104を冷却した後、その空気を冷却器112に循環させるための冷蔵室戻り風路140の途中に構成された野菜室用吐出口124から野菜室107に吐出し、上段収納容器120や下段収納容器119の外周に流し間接的に冷却し、その後、野菜室用吸込み口126から再び冷却器112に戻る。
奥面仕切り壁111の比較的高湿度環境である箇所の一部について、断熱材152が、他の箇所より壁厚が薄く、特に、冷却ピン134の後方の断熱材の厚みは例えば2mm〜10mm程度で構成されている。これにより、奥面仕切り壁111は凹部が構成され、この箇所に静電霧化装置131が取り付けられている。
冷却ピン背面にある冷凍室吐出風路141には、冷却システムの運転により冷却器112で生成し、冷却ファン113により−15〜−25℃程度の冷気が流れ、風路表面からの熱伝導で冷却ピン134が例えば0〜―6℃程度に冷却される。このとき、冷却ピン134は、良熱伝導部材であるため、冷熱を非常に伝えやすく、印加電極も0〜―6℃程度に冷却される。
ここで、野菜室は2℃から7℃で、かつ穀物や野菜などからの蒸散により比較的高湿状態であるので、印加電極135は露点温度以下となり、先端を含め、印加電極135には水が生成、付着する。
水滴が付着した印加電極135に負電圧、対向電極136を正電圧側として、電圧印加部133によりこの電極間に高電圧(例えば4〜10kV)を印加させる。このとき電極間でコロナ放電が起こり、印加電極135の先端の水滴が、静電エネルギにより微細化され、さらに液滴が帯電しているためレイリー***により数nmレベルの目視できない電荷をもったナノレベルの微細ミストと、それに付随してオゾンやOHラジカルなどが発生する。電極間に印加する電圧は、4〜10kVと非常に高電圧であるが、そのときの放電電流値は数μAレベルであり、入力としては0.5〜1.5Wと非常に低入力である。
印加電極135から微細ミストが噴霧されるとき、イオン風が発生する。このとき、湿度供給口138より、新たに高湿な空気が印加電極部に流入するため、連続して噴霧することができる。
発生した微細ミストは、下段収納容器119内に噴霧されるが非常に小さい微粒子のため拡散性が強く、上段収納容器120にも微細ミストは到達する。噴霧される微細ミストは、高圧放電で生成されたため、マイナスの電荷を帯びている。野菜室107内には穀物や青果物である野菜の中でも緑の菜っ葉ものや果物等も保存されており、これらの穀物や青果物は蒸散あるいは保存中の蒸散によって水分が減少しやすいものである。野菜室内に保存されている野菜や果物の中には、通常、購入帰路時での蒸散あるいは保存中の蒸散によってやや水分が減少した状態のものが含まれており、プラスの電荷をもつ。よって、霧化されたミストは、穀物や野菜の表面に集まりやすく、これにより保鮮性が向上する。さらに穀物の表面に付着している糠や汚れがミストと接触することで穀物を水に浸したとき、糠や汚れが水分子に浸透しやすく、1回浸漬しただけで簡単に洗い流すことができる。
また、穀物や野菜表面に付着したナノレベルの微細ミストは、OHラジカルと微量ではあるがオゾンなどを多く含んでおり、殺菌、抗菌、除菌などに効果がある他、酸化分解による農薬除去や野菜に関しては抗酸化によるビタミンC量などの栄養素の増加を野菜に促す。
ここで、印加電極135に水がないときは、放電距離が離れ、空気の絶縁層を破壊することができず、放電現象がおこらない。これにより印加電極と対向電極間に電流がながれない。この現象を冷蔵庫100の制御手段146で検知することにより電圧印加部133の高圧をON/OFFすることもできる。
以上のように、本実施の形態1においては、断熱区画された貯蔵室と、貯蔵室内にミストを噴霧させる静電霧化装置を備え、霧化部には高電圧を発生する電圧印加部に電気的に接続させる印加電極と、印加電極に対向する位置に配された対向電極と、印加電極を露点温度以下にするための冷却手段を構成し、印加電極に空気中の水分を結露させて貯蔵室にミストとして噴霧することにより、貯蔵室内の余剰な水蒸気から容易に、確実に印加電極に結露させることができ、対向電極との間の高電圧のコロナ放電によってナノレベルの微細ミストが生成され、霧化されて噴霧された微細ミストが穀物や青果物の表面に均一に付着し、穀物や青果物からの蒸散を抑制し、保鮮性を向上させたり、穀物の表面の糠や汚れが浸漬した水に浸透しやすくなり、1回浸漬させただけで簡単に糠や汚れを洗い流すことができる。また、青果物表面の細胞間隙や気孔等から、組織内に浸透し、萎んだ細胞内に水分が供給され、シャキッとした状態に復帰させることができる。
また、ミスト発生時に同時に発生するオゾンやOHラジカルにより脱臭、食品表面の有害物質除去、防汚などの効果を高めることができる。
また、噴霧されたミストは直接、野菜容器内の食品に噴霧することができ、ミストと穀物や野菜の電位を利用して穀物や野菜表面にミストを付着させることができるので、保鮮の効率がよい。
さらに、印加電極に貯蔵室内の余剰な水蒸気を結露させ、水滴を付着させ、ミストを噴霧することから貯水タンクなどが不要であり、また、ポンプやキャピラリなどの送水手段も使用していないので、安価に構成することが可能となる。
さらに、水道水ではなく結露水を用いるためミネラル成分や不純物がないため、保水材を用いたときの劣化や目詰まりによる保水性の劣化を防ぐことができる。
さらに、超音波振動による超音波霧化ではないので、貯水タンクが不必要であり、また、入力も小さいので庫内の温度影響が少ない。
さらに、電圧印加部が収納されている部分についても奥面仕切り壁に埋め込まれて、冷却されているので基板の温度上昇を抑えることができる。これにより、貯蔵室内の温度影響を少なくすることができる。
また、本実施の形態では、各貯蔵室を冷却するための冷却器と、冷却器と貯蔵室を断熱区画するための仕切り壁を備え、静電霧化装置は仕切り壁に取り付けたことにより、貯蔵室内の間隙に設置することで収納容積を減少することがなく、また、奥面に取り付けられていることで容易に人の手に触れることができないので安全性も向上する。
また、本実施の形態では、静電霧化装置の印加電極を冷却し、結露させる冷却手段は、熱伝導性のよい金属片であって、その金属片を冷却する手段は、冷却器で生成された冷気が流れる風路からの熱伝導を用いることにより、断熱材の壁厚を調整することにより冷却ピンおよび印加電極の温度を簡単に設定することができ、また、断熱材を挟むことにより冷温冷気の漏れがないのでケース外郭などの着霜や結露などの信頼性低下を防止することができる。
また、本実施の形態では、静電霧化装置が取り付けられている仕切り壁は、貯蔵室側の一部に凹部があり、そこに静電霧化装置の冷却手段である金属片が挿入されていることにより、青果物や食品などを収納する収納量に影響することがなく、また、金属片を確実に冷やすとともに、それ以外の部分については、断熱性が確保できる壁厚が確保できるのでケース内の結露を防止することができ、信頼性を向上することができる。
なお、微細ミスト発生時にオゾンも発生する。静電霧化装置のON・OFF運転により、貯蔵室内のオゾン濃度を調整することが出来る。オゾン濃度を適度に調整することにより、オゾン過多による野菜の黄化などの劣化を防止し、かつ、穀物や野菜表面の殺菌、抗菌作用を高めることが出来る。
なお、本実施の形態では、冷却ピンを冷却するための風路は、冷凍室吐出風路としたが、製氷室の吐出風路や、冷凍室戻り風路などの低温風路でもかまわない。これにより、静電霧化装置の設置可能場所が拡大する。
なお、本実施の形態では、静電霧化装置の印加電極周囲には、保水材を設けなかったが、保水材が配設してもよい。これにより、印加電極近傍で生成された結露水を印加電極周囲に保持することができるので印加電極に適時に供給することができる。
なお、本実施の形態において、冷蔵庫の貯蔵室は野菜室としたが、冷蔵室や切替室などの他の温度帯の貯蔵室でもよく、この場合、様々な用途に展開が可能となる。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における図2のA−A部の静電霧化装置近傍の詳細断面図である。
図において、奥面仕切り壁111は、ABSなどの樹脂で構成された奥面仕切り部表面151と風路や冷却室110を隔離、断熱性を確保するための発泡スチロールなどで構成された断熱材152で構成されている。ここで、奥面仕切り壁111の貯蔵室内側の壁面の一部に他の箇所より低温になるように凹部を設け、さらに冷却ピン134部の設置場所をさらに凹部にした箇所に静電霧化装置131が設置されている。
このとき、冷却ピン134の一部は断熱材を貫通し、低温風路の一部に露出している。また、低温風路は、冷却ピン背面近傍で凸部、つまり断熱材凹部155が構成されており、風路が一部拡大している。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
奥面仕切り壁111の比較的高湿度環境である箇所の一部について、断熱材152が、他の箇所より壁厚が薄く、特に、冷却ピン134の後方の断熱材の厚みは例えば2mm〜10mm程度で構成されている。これにより、奥面仕切り壁111は凹部が構成され、この箇所に静電霧化装置131が取り付けられている。
冷却ピン134は背面にある低温風路156に一部が露出している。冷却システムの運転により冷却器112で生成し、冷却ファン113により野菜室温度より低温の冷気が流れ、冷却ピン134が例えば0〜―6℃程度に冷却される。このとき、冷却ピン134は、良熱伝導部材であるため、冷熱を非常に伝えやすく、印加電極135も0〜―6℃程度に冷却される。
このとき、低温風路156の断熱材凹部近傍が拡大されるので風路抵抗が下がるので冷却ファン113の風量が増加し、冷却システム効率が向上する。
水滴が付着した印加電極135に負電圧、対向電極136を正電圧側として、電圧印加部133によりこの電極間に高電圧(例えば4〜10kV)を印加させる。このとき電極間でコロナ放電が起こり、印加電極135の先端の水滴が、静電エネルギにより微細化され、さらに液滴が帯電しているためレイリー***により数nmレベルの目視できない電荷をもったナノレベルの微細ミストと、それに付随してオゾンやOHラジカルなどが発生する。電極間に印加する電圧は、4〜10kVと非常に高電圧であるが、そのときの放電電流値は数μAレベルであり、入力としては0.5〜1.5Wと非常に低入力である。
発生した微細ミストは、下段収納容器119内に噴霧されるが非常に小さい微粒子のため拡散性が強く、上段収納容器120にも微細ミストは到達する。噴霧される微細ミストは、高圧放電で生成されたため、マイナスの電荷を帯びている。野菜室107内には穀物や青果物である野菜の中でも緑の菜っ葉ものや果物等も保存されており、これらの穀物や青果物は蒸散あるいは保存中の蒸散によって水分が減少しやすいものである。野菜室内に保存されている穀物や野菜や果物の中には、通常、購入帰路時での蒸散あるいは保存中の蒸散によってやや水分の減少しかけた状態のものが含まれており、プラスの電荷をもつ。よって、霧化されたミストは、穀物や野菜の表面に集まりやすく、これにより保鮮性が向上する。さらに穀物の表面に付着している糠や汚れがミストと接触することで穀物を水に浸したとき、糠や汚れが水分子に浸透しやすく、1回浸漬しただけで簡単に洗い流すことができる。
また、穀物や野菜表面に付着したナノレベルの微細ミストは、OHラジカルと微量ではあるがオゾンなどを多く含んでおり、殺菌、抗菌、除菌などに効果がある他、酸化分解による農薬除去や野菜に関しては抗酸化によるビタミンC量などの栄養素の増加を促す。
以上のように、本実施の形態2においては、冷却器と貯蔵室を断熱区画するための仕切り壁には、貯蔵室もしくは冷却器に冷気を搬送するための少なくとも1つの風路と、貯蔵室や他の風路と熱影響がないよう断熱された断熱材が備えられ、静電霧化装置の印加電極を冷却し、結露させる冷却手段は、熱伝導性のよい金属片であって、その金属片を冷却する手段は、冷却器で生成された冷気を用いることにより、確実の印加電極を冷却することができ、また、特に新たな冷却手段を用いていないので安価に簡単に構成することができる。
また、本実施の形態では、静電霧化装置が取り付けられている仕切り壁は、風路側の一部に凹部があり、そこに静電霧化装置の冷却手段である金属片が挿入されているので、確実に金属片を冷却することができ、また、風路面積が広がることにより風路抵抗が減少、もしくは同等になるので冷却量の低下を防ぐことができる。また、冷却ピンの風路への露出表面積で印加電極の温度を容易に調整することができる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3における冷蔵庫の野菜室近傍の断面図である。
図に示すように、野菜室107と製氷室106の温度帯を区切るために断熱性を確保した第1の仕切り壁123に静電霧化装置131は、組み込まれており、特に霧化部である冷却ピン134部については、その断熱材が凹形状になっている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作・作用を説明する。
静電霧化装置131が設置されている第1の仕切り壁123の厚さは、印加電極135が固定されている冷却ピン134を冷却するための冷却能力が必要であり、静電霧化装置131が備えられている箇所の壁厚は他の部分より薄く構成されている。そのため、比較的低温である製氷室からの熱伝導により冷却ピン134を冷却し、印加電極135を冷却することが出来る。ここで、印加電極135の先端温度を露点温度以下にすれば、印加電極135近傍の水蒸気は印加電極135に結露し、水滴が確実に生成される。
ここでは図示しないが庫内に庫内温度検知部や庫内湿度検知部などを設置することにより、あらかじめ決められた演算により厳密に庫内環境下の変化に応じて露点温度を割り出すことが出来る。
この状態で印加電極135を負電圧側とし、対向電極136を正電圧側として、電圧印加部133によりこの電極間に高電圧(例えば7.5kV)を印加させる。このとき、電極間で空気絶縁層が破壊されコロナ放電が起こり、印加電極135の水が電極先端から霧化し、目視できない1μm未満の電荷をもったナノレベルの微細ミストと、それに付随するオゾンやOHラジカルなどが発生する。
発生した微細ミストは、野菜容器内に噴霧される。静電霧化装置131から噴霧される微細ミストは、マイナスの電荷を帯びている。一方、野菜室内には穀物や青果物である野菜の中でも緑の菜っ葉ものや果物等も保存されており、これらの穀物や青果物は蒸散あるいは保存中の蒸散によって水分が減少しやすいものである。野菜室内に保存されている穀物や野菜や果物の中には、通常、購入帰路時での蒸散あるいは保存中の蒸散によってやや水分の減少しかけた状態のものが含まれており、プラスの電荷をもつ。よって、霧化されたミストは、穀物や野菜の表面に集まりやすく、これにより保鮮性が向上する。さらに穀物の表面に付着している糠や汚れがミストと接触することで穀物を水に浸したとき、糠や汚れが水分子に浸透しやすく、1回浸漬しただけで簡単に洗い流すことができる。
また、発生した微細ミストは、オゾンやOHラジカルなどを保持しており、これらは強い酸化力を保持する。そのため、発生した微細ミストが野菜室内の脱臭や穀物や野菜表面を抗菌、殺菌することが出来ると同時に、穀物や野菜表面に付着する農薬やワックスなどの有害物質を酸化分解・除去することが出来る。
現在、冷凍サイクルの冷媒としては、地球環境保全の観点から地球温暖化係数が小さい可燃性冷媒であるイソブタンが使用されているものが主流になっている。
この、炭化水素であるイソブタンは空気と比較して常温、大気圧下で約2倍の比重である(2.04、300Kにおいて)。
仮に、圧縮機の停止時に冷凍システムから可燃性冷媒であるイソブタンが漏洩した場合には、空気よりも重いので、下方に漏洩することになる。このとき、奥面の仕切り壁111より、庫内へ冷媒が漏洩する可能性がある。特に、冷媒の滞留量が多い冷却器112から漏洩する場合には、漏洩量が多くなる可能性があるが、静電霧化装置131を具備する野菜室107は、冷却器112より上方に設置されているため、漏洩しても野菜室には漏洩することがない。
また、仮に野菜室107に漏洩したとしても、冷媒は空気より重いため貯蔵室下部に滞留する。よって、静電霧化装置131が貯蔵室天面に設置されているため、静電霧化装置131付近が可燃濃度になることは極めて低い。
以上のように、本実施の形態3は、貯蔵室を区画するための仕切り壁と、貯蔵室の天面側には低温貯蔵室が備えられ、静電霧化装置は天面の仕切り壁に取り付けたことにより、冷凍室や製氷室のような冷凍温度帯の貯蔵室が上部にある場合、それらを仕切る天面の仕切り壁に設置され、その冷却源で静電霧化装置の印加電極を冷却し、結露させることができるので、特別な冷却装置が不必要で、また、天面から噴霧できるので収納容器全体に拡散しやすく、また、人の手にも触れにくいので安全性が向上させることができる。
また、本実施の形態の霧化部は静電霧化方式によってミストを生成するものであり、高電圧等の電気エネルギを使って水滴を***させ、細分化することによって微細ミストを発生させる。発生したミストは電荷を帯びている為、そのミストに穀物や野菜や果物等の付着させたい物と逆の電荷を持たすことによって、例えばプラスの電荷を持つ穀物や野菜に対してマイナスの電荷を帯びたミストを噴霧することにより、穀物や野菜や果物への付着力が向上するため、より均一に穀物や野菜表面にミストが付着するとともに、電荷を帯びていないタイプのミストと比較してミストの付着率をより向上させることが出来る。また、噴霧された微細ミストは直接、野菜容器内の食品に噴霧することができ、微細ミストと穀物や野菜の電位を利用して穀物や野菜表面に微細ミストを付着させることが出来るので、保鮮性を効率よく向上させることが出来る。さらに穀物の表面に付着している糠や汚れがミストと接触することで穀物を水に浸したとき、糠や汚れが水分子に浸透しやすく、1回浸漬しただけで簡単に洗い流すことができる。
さらに、本実施の形態の補給水は、外部から供給する水道水ではなく結露水を用いる。そのためミネラル成分や不純物がなく、印加電極先端の劣化や目詰まりによる保水性の劣化を防ぐことが出来る。
さらに、本実施の形態のミストはラジカルを含んでいることにより穀物や野菜表面に付着する農薬やワックスなどを極めて少ない水量で分解・除去出来るので節水ができ、かつ低入力化が出来る。
また、静電霧化装置を蒸発器より上方に配置していることから、イソブタンやプロパンなどの可燃性冷媒を用いて冷凍サイクルを構成した場合であって、かつ、冷媒が漏洩した場合も、空気より重いため冷媒が野菜室に充満することはないので安全である。
また、野菜室内においても静電霧化部を貯蔵室の上方に設置しているので、冷媒が漏洩しても、貯蔵室の下部に滞留するので着火することはない。
なお、貯蔵室内は冷媒配管等に直接面している部分がないので、冷媒が漏洩することはない。よって、可燃性冷媒に着火することはない。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、家庭用又は業務用冷蔵庫もしくは穀物専用庫、野菜専用庫に対して実施することはもちろん、野菜などの食品低温流通、倉庫などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の野菜室近傍の正面図 本発明の実施の形態1における図2のA−A部の静電霧化装置近傍の詳細断面図 本発明の実施の形態2における図2のA−A部の静電霧化装置近傍の詳細断面図 本発明の実施の形態3における冷蔵庫の野菜室近傍の断面図
符号の説明
100 冷蔵庫
101 断熱箱体
102 外箱
103 内箱
104 冷蔵室
105 切替室
106 製氷室
107 野菜室
108 冷凍室
109 圧縮機
110 冷却室
111 奥面仕切り壁
112 冷却器
113 冷却ファン
114 ラジアントヒータ
115 ドレンパン
116 ドレンチューブ
117 蒸発皿
118 扉
119 下段収納容器
120 上段収納容器
122 蓋体
123 第1の仕切り壁
124 野菜室用吐出口
125 第2の仕切り壁
126 野菜室用吸込口
131 静電霧化装置
132 噴霧口
133 電圧印加部
134 冷却ピン
135 印加電極
136 対向電極
137 外郭ケース
138 湿度供給口
139 霧化部
140 冷蔵室戻り風路
141 冷凍室吐出風路
146 制御手段
151 奥面仕切り壁表面
152 断熱材
154 加熱手段
155 断熱材凹部
156 低温風路

Claims (7)

  1. 断熱区画された貯蔵室と、貯蔵室内にミストを噴霧させる静電霧化装置を備え、霧化部には高電圧を発生する電圧印加部に電気的に接続させる印加電極と、前記印加電極を露点温度以下にするための冷却手段を構成し、前記印加電極に空気中の水分を結露させて貯蔵室にミストとして噴霧することによって穀物の汚れを除去することを可能とする冷蔵庫。
  2. 冷蔵庫の貯蔵室を冷却するための冷却器と、前記冷却器と前記貯蔵室を断熱区画するための仕切り壁とを備え、静電霧化装置は前記仕切り壁に取り付けた請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 貯蔵室を区画するための仕切り壁と、前記貯蔵室の天面側に低温貯蔵室が備えられ、静電霧化装置は前記低温貯蔵室の天面側の仕切り壁に取り付けた請求項1に記載の冷蔵庫。
  4. 静電霧化装置の印加電極を冷却して結露させるための冷却手段は、熱伝導性のよい金属片であって、前記金属片を冷却する手段は、冷却器で生成された冷気を用いたものである請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 静電霧化装置の印加電極を冷却して結露させるための冷却手段は、熱伝導性のよい金属片であって、前記金属片を冷却する手段は、冷却器で生成された冷気が流れる風路からの熱伝導を用いるものである請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 静電霧化装置が取り付けられている仕切り壁は、貯蔵室側の一部に凹部があり、前記凹部に静電霧化装置の冷却手段である金属片が挿入され、冷却する請求項4または5に記載の冷蔵庫。
  7. 静電霧化装置が取り付けられている仕切り壁は、風路側の一部に凹部があり、前記凹部に静電霧化装置の冷却手段である金属片が挿入され、冷却する請求項4また5に記載の冷蔵庫。
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