JP2010076980A - 改質器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 改質器1から排出管20へのシフト触媒の粉末流出やシフト触媒層6への水浸入を防止する。
【解決手段】 供給部9から供給された原料ガスを改質触媒により水蒸気改質して水素リッチな改質ガスを生成し、生成した改質ガスをシフト触媒層6に通過させてCOを低減し、次いで排出部21から排出するようにした改質器1において、シフト触媒層6は粒状またはタブレット状に成形されたシフト触媒を充填して形成され、排出部21には、粒状またはタブレット状のシフト触媒の一部が破壊したときに生成する粉体の通過を阻止すると共に、排出部21に外部から水が浸入したときにその水がシフト触媒層6に浸入することを阻止するための保水性を有すフィルタ部27が設けられ、改質ガスはシフト触媒層6からフィルタ部27を通して排出管20に排出するように構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 供給部9から供給された原料ガスを改質触媒により水蒸気改質して水素リッチな改質ガスを生成し、生成した改質ガスをシフト触媒層6に通過させてCOを低減し、次いで排出部21から排出するようにした改質器1において、シフト触媒層6は粒状またはタブレット状に成形されたシフト触媒を充填して形成され、排出部21には、粒状またはタブレット状のシフト触媒の一部が破壊したときに生成する粉体の通過を阻止すると共に、排出部21に外部から水が浸入したときにその水がシフト触媒層6に浸入することを阻止するための保水性を有すフィルタ部27が設けられ、改質ガスはシフト触媒層6からフィルタ部27を通して排出管20に排出するように構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は原料ガスを水蒸気改質等を利用して水素リッチな改質ガスを生成する改質器に関し、特に、生成した改質ガスの流出部の構造に特徴を有する改質器に関する。
従来から、原料ガスと水蒸気の混合物(以下、原料−水蒸気混合物という。)を改質触媒の存在下に水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを生成する改質器が知られている。
改質装置で得られる水素リッチな改質ガスは、更に残留する僅かなCO(一酸化炭素)をCO低減器(PROX)で触媒の存在下に酸素含有ガスと反応させてCO2へ変換し、特に低温で作動する固体高分子電解質型燃料電池用には、数ppmレベルまでCOを低減してからその燃料として好適に利用される。原料ガスには、メタン等の炭化水素、メタノール等の脂肪族アルコール類、或いはジメチルエーテル等のエーテル類、都市ガスなどが用いられる。このような改質器において、メタンを原料ガスとして使用した場合の水蒸気改質の反応式は、CH4+2H2O→CO2+4H2で示すことができ、好ましい改質反応温度は、650〜750℃の範囲である。
改質装置で得られる水素リッチな改質ガスは、更に残留する僅かなCO(一酸化炭素)をCO低減器(PROX)で触媒の存在下に酸素含有ガスと反応させてCO2へ変換し、特に低温で作動する固体高分子電解質型燃料電池用には、数ppmレベルまでCOを低減してからその燃料として好適に利用される。原料ガスには、メタン等の炭化水素、メタノール等の脂肪族アルコール類、或いはジメチルエーテル等のエーテル類、都市ガスなどが用いられる。このような改質器において、メタンを原料ガスとして使用した場合の水蒸気改質の反応式は、CH4+2H2O→CO2+4H2で示すことができ、好ましい改質反応温度は、650〜750℃の範囲である。
改質器の改質反応に必要な熱を供給する方式として外部加熱型と、内部加熱型がある。外部加熱型の改質器は、外部に加熱部を設け、その熱源で原料ガスと水蒸気を反応させて改質ガスを生成するようになっている。内部加熱型の改質器はその供給側(上流側)に部分酸化反応層を設け、該部分酸化反応層で発生した熱を用いて下流側に配備した水蒸気改質反応層を水蒸気改質反応温度まで加熱し、該加熱された水蒸気改質触媒層で水蒸気改質反応をさせて水素リッチな改質ガスを生成するようになっている。
部分酸化反応は、CH4+1/2・O2→CO+2H2で示すことができ、好ましい部分酸化反応の温度は250℃以上の範囲である。内部加熱型の改質器を改良したものとして自己酸化内部加熱型の改質器が例えば特許文献1、2に記載されている。特許文献1、2の改質器はいわゆる予備改質室と主改質室を備え、予備改質室には原料−水蒸気混合物の供給部、改質触媒層および排出部が設けられ、主改質室には前記排出部からの流出物を受け入れる供給部、酸素含有ガスの供給部、改質触媒と酸化触媒を混合した混合触媒層、シフト触媒層および改質ガスの排出部が設けられている。
従来の改質器における排出部は、シフト触媒層を構成する粒子状(もしくはタブレット)に成形されたシフト触媒を支持する板状のパンチメタルの支持板、マニホールドおよび出口タンクなどにより構成される。そのため全体構成が複雑でコスト高になり、且つ各部品の製造工程も多岐に亘るので、それらの組み合わせ精度にばらつきが生じやすく、それが改質器の性能ばらつきの原因になることが多い。
またマニホールド部分の放熱面積が大きく、出口タンクも外付けになるので改質器の放熱による熱エネルギー損失も大きいという問題がある。さらに、支持板には触媒層の荷重が上方から常に加わっているので、例えば改質器1に外部から振動や衝撃が与えられると、触媒粒子の一部が支持板を通過してマニホールド内に落下することがある。
このような問題を解決するものとして、排出部の構造を変えた改質器が特許文献3に開示されている。図10は特許文献3に開示された改質器の側断面略図であり、図11,図12は排出部を底側から見た拡大図である。
図10において、改質器1は、夫々方形の外筒2aとそれに内装された内筒3aとを有し、内筒3aの外側に予備改質室2が設けられ、内筒3aの内側の主改質室3が設けられている。また外側の予備改質室2は主改質室3を取り囲んでいる。外側の予備改質室2の下部に原料−水蒸気混合物の供給部9が設けられている。予備改質室2の上部に排出部10が設けられる。供給部9は、図示しない吸引混合手段からの原料−水蒸気混合物が流通する共通の配管に接続される。
供給部9の上方に支持板15で支持された改質触媒層4が設けられる。主改質室3の上部には前記排出部10に連通する供給部が設けられている。供給部の下側には改質触媒と酸化触媒を混合した混合触媒層5、高温シフト触媒層7、低温シフト触媒層8が順に設けられ、これら高温シフト触媒層7と低温シフト触媒層8でシフト触媒層6が構成される。混合触媒層5に酸化用の空気を供給するため、改質器1の下部に空気管14が接続され、その空気管14が混合触媒層5まで延長され、その先端部から空気が混合触媒層5に噴出するようになっている。
低温シフト触媒層8の下部12bに排出管20が外部から挿入されている。排出管20はその先端領域が閉塞されると共に、図11に示すように、その下部12bの底面12aに対向して、その先端領域に軸線に平行なスリット20aが設けられ、または図12に示すように、排出管20の長手方向に互いに離間して多数の孔20bが設けられ、そこから改質ガスが排出管20内に流入する。
このスリット20aや多数の孔20bの大きさ(開口の大きさ)は、低温シフト触媒層8に充填されたシフト触媒の粒子が改質ガスに伴って排出管20内に流入しない範囲に設定される。
一般に、シフト触媒層は粒状またはタブレット状に成形したシフト触媒を充填して形成され、例えばタブレットの場合は3.2mm×3.2mm程度の粒径に成形される。特許文献3では、このような粒状のシフト触媒が排出管へ流出することを防止するため、排出部に挿入した排出管の先端領域に細長いスリットまたは複数の貫通孔を設け、スリットや貫通孔を改質ガスのみが通過できるようにしている。
しかしながら改質器を長期間運転すると、粒状またはタブレット状に成形したシフト触媒の一部に割れ等の破壊が起こって粉末化することがある。このように粉末化したシフト触媒は質量が小さいため、改質ガスの流れに乗って排出管のスリット等を通過して排出管から排出されるため、改質ガス管路を閉塞して系内の圧力を過大に上昇させることがある。
一方、改質器から流出する改質ガスには僅かなCOが残留しているので、残留COをppmレベルまで低減するために、排出管にはCO低減器が設けられる。そのため排出管に流出したシフト触媒の粉末はCO低減器にも流入し、その酸化触媒層で異なった反応(逆シフト反応)を引き起こし、改質システムの運転を維持できなくなる場合がある。
さらに、改質器が停止すると排出部から下流側のCO低減器や改質ガス管路の温度は常温まで低下し、それらの内部に結露が生じることが多い。通常、改質器の排出部は改質システムの一番低い場所に位置することが多いので、CO低減器や改質ガス管路の内部で結露により発生した水は、排出管から排出部に浸入する。排出部に浸入した水は毛細管現象によりシフト触媒層に拡散し、シフト触媒の劣化や破壊を引き起こす。そこで本発明はこのような諸問題を解決することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の改質器は、供給部から供給された原料ガスを改質触媒により水蒸気改質して水素リッチな改質ガスを生成し、生成した改質ガスをシフト触媒層に通過させてCOを低減し、次いで排出部から排出するようにした改質器である。そして、シフト触媒層は粒状またはタブレット状に成形されたシフト触媒を充填して形成され、排出部には、粒状またはタブレット状のシフト触媒の一部が破壊したときに生成する粉体の通過を阻止すると共に、排出部に外部から水が浸入したときにその水がシフト触媒層に浸入することを阻止するための保水性を有すフィルタ部が設けられ、改質ガスはシフト触媒層からフィルタ部を通して排出管に排出するように構成されていることを特徴とする(請求項1)。
上記改質器において、前記フィルタ部は、金属製のメッシュフィルタ材により三次元状又は不織布からなる或は、フェルト状からなる網目構造の空隙を形成したフィルタ構造体、または焼結金属製若しくはセラミック製の三次元状網目構造の空隙を有する硬質フィルタ材で形成されたフィルタ構造体を有し、又はそれらの組み合わせができることを特徴とする(請求項2)。
上記フィルタ構造体を有する改質器において、フィルタ構造体を筒状に形成し、シフト触媒層から流出する改質ガスが筒状のフィルタ構造体の外側から内側に通過し、次いで排出管に排出するように構成することができる(請求項3)。
上記フィルタ構造体を有する改質器において、前記排出管の先端領域を排出部に挿入し、排出管の先端領域にその周壁を貫通するスリットまたは複数の孔を形成し、筒状のフィルタ構造体を排出管の先端領域の内部に挿入するか又は先端領域の外部を覆うように配置し、筒状のフィルタ構造体と排出管の先端領域によりフィルタ部を構成することができる(請求項4)。
前記フィルタ構造体を有する改質器において、前記排出管の先端領域を排出部に挿入し、排出管の先端領域にその周壁を貫通するスリットまたは複数の孔を形成し、フィルタ構造体を前記スリットまたは複数の孔を外側から覆うように配置し、フィルタ構造体と排出管の先端領域によりフィルタ部を構成することができる(請求項5)。
本発明の改質器は、請求項1に記載のように、シフト触媒層は粒状またはタブレット状に成形されたシフト触媒を充填して形成され、排出部には、粒状またはタブレット状のシフト触媒の一部が破壊したときに生成する粉体の通過を阻止すると共に、排出部に外部から水が浸入したときにその水がシフト触媒層に浸入することを阻止するための保水性を有するフィルタ部が設けられ、改質ガスはシフト触媒層からフィルタ部を通して排出管に排出するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、改質器が運転中は生成する改質ガスがフィルタ部を通過して排出管に排出されるが、改質器を長期間運転したことにより粒状またはタブレット状のシフト触媒の一部が破壊したとしても、その粉末はフィルタ部で阻止されて排出管に排出されないので、シフト触媒の粉末により改質ガス管路が閉塞されて系内の圧力が過大に上昇する事故を防止できる。またフィルタ部は保水性を有するので、排出部に外部から水が浸入したとしても、その水はフィルタ部で捕捉・保持されるので、シフト触媒層に水が拡散して触媒劣化を引き起こす恐れはない。
上記改質器において、請求項2に記載のように、前記フィルタ部は金属製のメッシュフィルタ材により三次元状又は不織布からなる或は、フェルト状からなる網目構造の空隙を形成したフィルタ構造体、または焼結金属製若しくはセラミック製の三次元状の網目構造を有する硬質フィルタ材で形成されたフィルタ構造体を有し、又はそれらの組み合わせができることを特徴とする。
このようなフィルタ構造体は三次元状の網目構造による多数の微細な間隙が、シフト触媒の粉末に対する高い捕捉機能を発揮すると共に、水に対する毛細管現象と表面張力による高い水の捕捉機能(保水機能)を発揮する。
上記フィルタ構造体を有する改質器において、請求項3に記載のように、フィルタ構造体を筒状に形成し、シフト触媒層から流出する改質ガスが筒状のフィルタ構造体の外側から内側に通過し、次いで排出管から排出するように構成することができる。このように構成すると、前記機能を有するフィルタ部を簡単な構造で構成できる。
上記フィルタ構造体を有する改質器において、請求項4に記載のように、排出管の先端領域を排出部に挿入し、排出管の先端領域にその周壁を貫通するスリットまたは複数の孔を形成し、筒状のフィルタ構造体を排出管の先端領域の内部に挿入するか又は先端領域の外部を覆うように配置し、筒状のフィルタ構造体と排出管の先端領域によりフィルタ部を構成することができる。
このように構成すると、フィルタ部を通過した改質ガスを排出管に容易に排出することができると共に、排出管の先端領域でフィルタ構造体が支持されるので、フィルタ構造体が安定に支持されると共に外部からの衝撃に対する抵抗力も向上する。
前記フィルタ構造体を有する改質器において、請求項5に記載のように、前記排出管の先端領域を排出部に挿入し、排出管の先端領域にその周壁を貫通するスリットまたは複数の孔を形成し、フィルタ構造体を前記スリットまたは複数の孔を外側から覆うように配置し、フィルタ構造体と排出管の先端領域によりフィルタ部を構成することができる。このように構成すると、フィルタ構造体の構造をさらに簡単化できる上、排出等先端領域にシフト触媒の侵入が防止出来るため、先端領域の熱による伸縮で起きる触媒粉化も防止できる。
次に図面に基づいて本発明の最良の実施形態を説明する。図1は本発明に係る改質器を含む改質システムのプロセスフロー図である。なお改質器本体は図10に示す改質器1と同様に構成されるので、図1の改質器1と同じ部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
改質器1は二重筒体構造になっており、外側の予備改質室2に改質触媒層4が設けられ、内側の主改質室3には図面上から順に混合触媒層5、高温シフト触媒層7、低温シフト触媒層8が順に設けられ、これら高温シフト触媒層7と低温シフト触媒層8でシフト触媒層6が構成される。混合触媒層5に酸化用の空気を供給するため、改質器1の下部に空気管14が接続される。
低温シフト触媒層8の下部に排出部21が設けられ、排出部21は排出管20に連通する。改質ガス管路である排出管20の先は酸化触媒23を充填したCO低減器22に接続され、そこで改質ガスに残留する僅かなCOがppmレベルまで低減される。CO低減器22はその入口部にエジェクターからなる混合器24が設けられ、混合器24で改質ガスに酸化用空気が混合される。CO低減器22に供給された改質ガスに含まれるCOは、酸化触媒23を通過する間に空気中の酸素と反応して主にCO2に変換されて低減される。
本実施形態では排出部21に排出管20の先端領域25が挿入され、その先端領域25の下側には図示されていないが、図11に示すような先端領域25の軸線に平行なスリット20a、または図12に示すような先端領域25の長手方向に互いに離間した多数の孔20bが設けられている。そして先端領域25の内側には金属製のメッシュフィルタ材で形成された筒状のフィルタ構造体26が配置されている。そしてこのフィルタ構造体26とスリット20aまたは孔20bが形成された先端領域25により本発明におけるフィルタ部27が構成される。
図2は排出部21の部分を拡大した部分断面図である。先端領域25の先端は閉鎖され、その下側にはその長手方向全長に沿ってスリット20aまたは孔20b(図示せず)が形成され、その形成部分に重なるようにフィルタ構造体26が着脱自在に配置される。
図2において、改質器1で生成した改質ガスは、シフト触媒層6を構成する低温シフト触媒層8から矢印のように排出部21の領域に下降し、フィルタ構造体26およびスリット20aを通過して排出管20の先端領域25に流入する。先端領域25に流入した改質ガスは、図1に示すように排出管20からCO低減器22に供給される。
図3はフィルタ構造体26を排出管20の先端領域25に挿入する状態を示す図である。排出管20の主体部分と先端領域25は図示しないネジ込み式の接続具で接続され、その接続具を外した状態でフィルタ構造体26を排出管20の先端領域25の内部に挿入し、挿入後に排出管20の主体部分と先端領域25を互いに接続する。なお先端領域25の下側にスリット20aが示されている。
図4〜図6は金属製のメッシュフィルタ材で筒状のフィルタ構造体26を形成する過程を示す図である。先ず図4のように波型に折り曲げ加工した多数のステンレス線28を互いに編み込むか、図5のように縦横に織った平坦なメッシュフィルタ材29を用いる。次にこのメッシュフィルタ材29を図6のように筒状に重ね巻きすると、図3に示すような筒状のフィルタ構造体26が形成される。重ね巻きによりメッシュ間の空隙と各層間の空隙が組み合わさって三次元的な網目構造の空隙を有するメッシュフィルタ構造が形成できる。
筒状のフィルタ構造体26によるシフト触媒粉末の通過阻止機能および保水機能の程度は、改質ガスの通過性を考慮しながら、メッシュの大きさや筒状とする際の巻き数などを選択することにより任意に設定できる。上記のような三次元的な網目構造の多数の微細な空隙通路が、粉末補足性を含むシフト触媒粉末の通過阻止機能を発揮し、それら多数の微細な空隙通路の水に対する表面張力作用と毛細管現象により充分な保水性と保水容量が確保される。
なお、筒状のフィルタ構造体26に或る程度のシフト触媒粉末の補足や水の吸着がなされたとしても、前記空隙通路は無数に枝分かれして存在するので、かなり長期間、捕捉や吸着されていない空隙部分によりシフト触媒粉末の通過阻止機能および水の保水機能が維持される。実験によれば、ステンレス線でC12〜16メッシュ程度のメッシュフィルタ材29を4回重ね巻きして構成した筒状のフィルタ構造体26を排出管20の先端領域25(直径9.5mm、スリット2mm×76mm)の内側に配置し、100gのシフト触媒粉末と500gの水をそれぞれ10回注入したが、初期の改質ガスの通過性、シフト触媒粉末の通過阻止機能および保水機能はそれほど低下しないことが分かっている。
図7は図2のフィルタ部27の変形例である。本実施形態が図2の例と異なる部分は、筒状のフィルタ構造体26を排出管20の先端領域25の外周面を覆うように配置し、先端領域25に形成したスリット20aや孔20bを外側から覆っている点であり、そのほかは同様に構成される。本実施形態によれば筒状のフィルタ構造体26の先端領域25への着脱が容易に行える。
図2、図7の実施形態では金属製のメッシュフィルタ材で作られた三次元状網目構造の空隙を有する筒状のフィルタ構造体26を用いているが、焼結金属製若しくはセラミック製の三次元状網目構造の空隙を有する硬質フィルタ材で形成された筒状のフィルタ構造体26を用いることもできる。硬質フィルタ材の場合は、その三次元状網目構造の空隙を前記金属製のメッシュフィルタ材で作られた筒状のフィルタ構造体26と同様なレベルに設定すればよい。或いは、ステンレス製のウール又は、フェルトもフィルタ構造体として使えることは言うまでもない。
さらに、図2、図7の実施形態ではフィルタ部が、筒状のフィルタ構造体26とスリット20aまたは孔20bを設けた排出管20の先端領域25との組み合わせにより排出部21を構成している。しかしこれに限らず、排出部21に先端を閉鎖した筒状のフィルタ構造体26を配置し、その後端を排出管20の先端に被せることによってフィルタ部27を構成することもできる。
図8は図2の別の変形例である。本実施形態が図2の例と異なる部分は、図5に示す平坦なメッシュフィルタ材29を数枚重ね合わせて三次元状網目構造の空隙を形成し、それを細長いかまぼこ状に成形したフィルタ構造体26を先端領域25のスリット20aや孔20bを覆うように配置している点であり、そのほかは同様に構成される。改質器1で生成した改質ガスは、シフト触媒層6を構成する低温シフト触媒層8から矢印のようにかまぼこ状のフィルタ構造体26の外側から内側に通過し、さらにスリット20aを通過して排出管20の先端領域25に排出する。
図9は図2のさらに別の変形例である。本実施形態が図2の例と異なる部分は、金属製のメッシュフィルタ材29で作られた筒状のフィルタ構造体26を、排出管20の先端領域25の下側、すなわちスリット20aが形成された部分を覆うように配置した点であり、そのほかは同様に構成される。改質器1で生成した改質ガスは、シフト触媒層6を構成する低温シフト触媒層8から矢印のように筒状のフィルタ構造体26の外側から内側に通過し、そこから再び外側に通過してスリット20aから排出管20の先端領域25に排出する。
本発明の改質器は、燃料電池などに水素リッチな改質ガスを供給するための改質器として利用できる。
1 改質器
2 予備改質室
2a 外筒
3 主改質室
3a 内筒
4 改質触媒層
5 混合触媒層
6 シフト触媒層
2 予備改質室
2a 外筒
3 主改質室
3a 内筒
4 改質触媒層
5 混合触媒層
6 シフト触媒層
7 高温シフト触媒層
8 低温シフト触媒層
9 供給部
10 排出部
12a 底面
12b 下部
14 空気管
8 低温シフト触媒層
9 供給部
10 排出部
12a 底面
12b 下部
14 空気管
15 支持板
20 排出管
20a スリット
20b 孔
21 排出部
22 CO低減器
23 酸化触媒
20 排出管
20a スリット
20b 孔
21 排出部
22 CO低減器
23 酸化触媒
24 混合器
25 先端領域
26 筒状のフィルタ構造体
27 フィルタ部
28 ステンレス線
29 メッシュフィルタ材
25 先端領域
26 筒状のフィルタ構造体
27 フィルタ部
28 ステンレス線
29 メッシュフィルタ材
Claims (5)
- 供給部9から供給された原料ガスを改質触媒により水蒸気改質して水素リッチな改質ガスを生成し、生成した改質ガスをシフト触媒層6に通過させてCOを低減し、次いで排出部21から排出するようにした改質器1において、
前記シフト触媒層6は粒状またはタブレット状に成形されたシフト触媒を充填して形成され、前記排出部21には、前記粒状またはタブレット状のシフト触媒の一部が破壊したときに生成する粉体の通過を阻止すると共に、排出部21に外部から水が浸入したときにその水がシフト触媒層6に浸入することを阻止するための保水性を有すフィルタ部27が設けられ、前記改質ガスはシフト触媒層6からフィルタ部27を通して排出管20に排出するように構成されていることを特徴とする改質器。 - 請求項1において、前記フィルタ部27は、金属製のメッシュフィルタ材により三次元状又は不織布からなる或は、フェルト状からなる網目構造の空隙を形成したフィルタ構造体26、または焼結金属製若しくはセラミック製の三次元状網目構造の空隙を有する硬質フィルタ材で形成されたフィルタ構造体26を有し、又はそれらの組み合わせができることを特徴とする改質器。
- 請求項2において、前記フィルタ構造体26は筒状に形成され、前記シフト触媒層6から流出する改質ガスは筒状のフィルタ構造体26の外側から内側に通過し、次いで前記排出管20に排出するように構成されていることを特徴とする改質器。
- 請求項3において、前記排出管20の先端領域25が前記排出部21に挿入され、前記排出管20の先端領域25にはその周壁を貫通するスリット20aまたは複数の孔20bが形成され、前記筒状のフィルタ構造体26は排出管20の先端領域25の内部に挿入されるか又は先端領域25の外部を覆うように配置され、前記筒状のフィルタ構造体26と前記排出管20の先端領域25によりフィルタ部27が構成されていることを特徴とする改質器。
- 請求項2において、前記排出管20の先端領域25が前記排出部21に挿入され、前記排出管20の先端領域25にはその周壁を貫通するスリット20aまたは複数の孔20bが形成され、前記フィルタ構造体26が前記スリット20aまたは複数の孔20bを外側から覆うように配置され、前記フィルタ構造体26と前記排出管20の先端領域25によりフィルタ部27が構成されていることを特徴とする改質器。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011195352A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-10-06 | Tokyo Gas Co Ltd | 水素製造装置 |
US9548517B2 (en) | 2012-04-05 | 2017-01-17 | Lg Chem, Ltd. | Battery cell of stair-like structure |
CN106966362A (zh) * | 2015-12-15 | 2017-07-21 | 乔治·克劳德方法的研究开发空气股份有限公司 | 用于蒸汽重整器的产品气体收集导管*** |
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2008
- 2008-09-26 JP JP2008248183A patent/JP2010076980A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011195352A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-10-06 | Tokyo Gas Co Ltd | 水素製造装置 |
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