JP2010060017A - クリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】パーツをベースの取付孔に固定するためのクリップに関し、爪部を取り囲むスリットの端部を互いに接近する方向に屈曲させることで、クリップの挿入力を低減する。
【解決手段】クリップ40の爪部80には、スリット81、弾性片82、ヒンジ部83、突起部84を備える。スリット81には、脚部60の挿入方向に平行な相対向し、一対の縦溝81a、両縦溝81aの脚部60の挿入方向の後端部側の端部を互いに連通する横溝81b、両縦溝81aの脚部60の挿入方向の先端部側の端部から互いに接近する方向に、線対称に屈曲する一対の屈曲溝81cを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、パーツをベースの取付孔に固定するためのクリップに関し、爪部を取り囲むスリットの端部を互いに接近する方向に屈曲させることで、クリップの挿入力を低減することができるようにしたものである。
従来、爪部を取り囲むU字形のスリットの端部が、直線的に形成されていたクリップが知られている(例えば特許文献1の段落番号「0032」、図3及び図4参照)。
特開2006-161890(段落番号「0032」、図3及び図4)
しかし、上記した従来のクリップでは、スリットの端部が直線的に形成されていたので、抜去力を低下させずに、挿入力だけを低減することが困難であるといった問題点があった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、爪部を取り囲むスリットの端部を互いに接近する方向に屈曲させることで、抜去力を維持乃至は向上し、且つクリップの挿入力を低減することができるようにしたものである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2に記載の発明は、スリットの屈曲溝を円弧状に屈曲させることで、スリットへの応力の集中を緩和することができるようにしたものである。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項3に記載の発明は、ヒンジ部の幅を、スリットの横溝の全長より小さく設定することで、クリップの挿入力を一層、低減することができるようにしたものである。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
第1に、例えば図14に示すように、パーツ(取付片30)をベース(インナーパネル20)の取付孔(21)に固定するためのクリップ(40)である。
第2に、クリップ(40)には、例えば図1、図2及び図14に示すように、次の構成を備える。
(1)脚部(60)
脚部(60)は、例えば図1、図2及び図14に示すように、取付孔(21)に挿入可能なものである。
(2)基部(70)
基部(70)は、例えば図1、図2及び図14に示すように、脚部(60)の挿入方向の後端部から、取付孔(21)の内形より大きく張り出したものである。
(3)爪部(80)
爪部(80)は、例えば図1、図2及び図14に示すように、基部(70)と離れて対向し、脚部(60)の外側面から弾性的に突出し、脚部(60)を取付孔(21)に挿入する際に、図示しないが、当該取付孔(21)の内縁に押されて脚部(60)の中空部(61)内に向かってたわみ込み、取付孔(21)を通過後、弾性力により復元し、基部(70)との間でベース(インナーパネル20)を表裏面から挟み持つものである。
第3に、爪部(80)には、例えば図1及び図2に示すように、次の構成を備える。
(4)スリット(81)
スリット(81)は、例えば図1及び図2に示すように、脚部(60)の少なくとも一つの側壁の表裏面に貫通し、U字形に形成されている。
(5)弾性片(82)
弾性片(82)は、例えば図1及び図2に示すように、スリット(81)で囲まれた内側に位置するものである。
(6)ヒンジ部(83)
ヒンジ部(83)は、例えば図1及び図2に示すように、スリット(81)が無く、弾性片(82)と側壁とを連接するとともに、脚部(60)の挿入方向の先端部側に位置するものである。
(7)突起部(84)
突起部(84)は、例えば図1及び図2に示すように、弾性片(82)の外側面から突出するとともに、基部(70)と離れて対向するものである。
第4に、スリット(81)には、例えば図1及び図2に示すように、次の構成を備える。
(8)縦溝(81a)
縦溝(81a)は、例えば図1及び図2に示すように、脚部(60)の挿入方向に平行な相対向し、一対有る。
(9)横溝(81b)
横溝(81b)は、例えば図1及び図2に示すように、両縦溝(81a)の脚部(60)の挿入方向の後端部側の端部を互いに連通するものである。
(10)屈曲溝(81c)
屈曲溝(81c)は、例えば図1及び図2に示すように、両縦溝(81a)の脚部(60)の挿入方向の先端部側の端部から互いに接近する方向に、線対称に屈曲し、一対有る。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、例えば図1及び図2に示すように、一対の屈曲溝(81c)は、円弧状に屈曲している。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、脚部(60)の挿入方向と直交する向きのヒンジ部(83)の幅(A)を、例えば図1及び図2に示すように、弾性片(82)の自由端側の横幅(B)より幅狭に形成している。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、爪部を取り囲むスリットの端部を互いに接近する方向に屈曲させることで、抜去力を維持乃至は向上し、且つクリップの挿入力を低減することができる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、スリットの屈曲溝を円弧状に屈曲させることで、スリットへの応力の集中を緩和することができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、ヒンジ部の幅を、スリットの横溝の全長より小さく設定することで、クリップの挿入力を一層、低減することができる。
(図面の説明)
図1〜14は、本発明の第1の実施の形態の一例をそれぞれ示すものである。
図1〜6は、固定具の分解状態をそれぞれ示すものであり、図1は正面図、図2は斜視図、図3は側面図、図4は平面図、図5は底面図、図6は図1のVI−VI線に沿う断面図をそれぞれ示すものである。
図7〜9は、ストッパをクリップに仮留めした状態をそれぞれ示すものであり、図7は正面図、図8は側面図、図9は図7のIX−IX線に沿う断面図をそれぞれ示すものである。
図10〜14は、固定具の組立状態をそれぞれ示すものであり、図10は正面図、図11は側面図、図12は平面図、図13は底面図、図14は図7のXIV−XIV線に沿う断面図をそれぞれ示すものである。
図15は、本発明の第2の実施の形態の一例を示し、同図はクリップの側面図を示すものである。
図16は、本発明の第3の実施の形態の一例を示し、同図はクリップの側面図を示すものである。
図17は、本発明の第4の実施の形態の一例を示し、同図はクリップの側面図を示すものである。
図18は、本発明との比較例を示し、同図はクリップの側面図を示すものである。
(固定具10)
図1〜6中、10は、固定具を示すものであり、この固定具10を使用して、図示しないが、例えば車室内にエアーバックを固定するものである。
具体的には、固定具10を使用して、図14に示すように、ベースである車室内のインナーパネル20に、パーツであるエアーバッグ袋体(図示せず)の取付片30を固定している。
インナーパネル20には、図14に示すように、表裏面に貫通し、固定具10を挿入可能な略方形の取付孔21を設けている。取付片30にも、表裏面に貫通し、固定具10を挿入可能で、且つインナーパネル20の取付孔21と整合する方形の貫通孔31を設けている。
なお、ベースとしてインナーパネル20を、パーツであるエアーバッグ袋体(図示せず)の取付片30をそれぞれ例示したが、これに限定されない。また、取付孔21や貫通孔31の形状も、方形に限定されない。
固定具10は、図1〜6に示すように、大別すると、次のパーツから構成されている。
なお、次の(1)及び(2)については、後述する。
(1)クリップ40
(2)ストッパ50
なお、固定具10のパーツは、上記した(1)及び(2)に限定されず、例えばクリップ40単独から構成しても良い。
(クリップ40)
クリップ40は、図14に示すように、インナーパネル20の取付孔21と取付片30の貫通孔31とを整合させた状態で一連に挿入され、インナーパネル20と取付片30とを重合状態に固定するためのものである。クリップ40は、適度な弾性と剛性とを有する合成樹脂で一体的に形成されている。
具体的には、クリップ40には、図1〜6に示すように、大別すると、次の各部を有する。
なお、次の(1)〜(3)については、後述する。
(1)脚部60
(2)基部70
(3)爪部80
なお、クリップ40の各部は、上記した(1)〜(3)に限定されない。
(ストッパ50)
ストッパ50は、図14に示すように、雌型のクリップ40の中空部61内に挿入可能な雄型に形成され、中空部61内に深く挿入した状態では、爪部80が中空部61内にたわみ込むのを阻止し、クリップ40が取付孔21や貫通孔31から不用意に抜けるのを防止するためのものである。ストッパ50は、クリップ40と同様に、適度な弾性と剛性とを有する合成樹脂で一体的に形成されている。
ストッパ50は、図9に示すように、クリップ40の中空部61内に浅く挿入した状態で、仮留めされ、当該仮留め状態では爪部80が中空部61内にたわみ込めるようにしている。
具体的には、ストッパ50には、図1〜6に示すように、大別すると、次の各部を有する。
なお、次の(1)及び(2)については、後述する。
(1)軸部90
(2)フランジ部100
なお、ストッパ50の各部は、上記した(1)及び(2)に限定されない。
(脚部60)
脚部60は、図1〜3及び図14に示すように、取付孔21に挿入可能なものである。
脚部60は、中空な角筒形に形成されている。
具体的には、脚部60は、図2に示すように、左右に長く、前後が短い平面が長方形に形成されている。
(基部70)
基部70は、図1〜6及び図14に示すように、脚部60の挿入方向の後端部から、取付孔21の内形より大きく張り出したものである。
基部70は、脚部60の外形より一回り大きい方形、すなわち図2に示すように、左右に長く、前後が短い平面が長方形に形成されている。
そして、基部70の上面から脚部60に向かって、図4〜6に示すように、上下面が開口した中空部61を一連に形成している。
中空部61も、基部70や脚部60と同様に、図4及び図5において左右に長く、上下が短い平面が長方形に形成されている。
具体的には、基部70には、図2〜4及び図6に示すように、次の各部を備える。
なお、基部70の各部は、次の(1)〜(3)に限定されない。
(1)係合爪71
係合爪71は、図2、図4及び図6に示すように、中空部61の開口上面の縁部から相対向して一対突出し、後述するストッパ50を図9に示すように仮留めしたり、図14に示すように本留めするためのものである。
一対の係合爪71は、図4に示すように、中空部61の幅狭な部分で対向し、後述する一対の爪部80と同じ側に形成されている。係合爪71は、図6に示すように、中空部61の内側に向かって弾性的に突出している。
(2)ガイド片72
ガイド片72は、図2〜4に示すように、中空部61の開口上面の四隅から計4個突出する。4個のガイド片72は、図12に示すように、後述するストッパ50のフランジ部100の窓部101にはまり込み、ストッパ50がストッパ50に対してガタ付き、ストッパ50が不用意に抜けるのを防止している。
(3)リブ73
リブ73は、図2〜4に示すように、基部70の対向する縁部から上方に向かって一対突出する。一対のリブ73の間隔内には、図11に示すように、後述するストッパ50のフランジ部100がはまり込み、基部70の上面からの高さを、フランジ部100の厚み以上に設定することで、外力がフランジ部100に作用し難くし、ストッパ50が不用意に抜けるのを防止している。
(爪部80)
爪部80は、図1、図2及び図14に示すように、基部70と離れて対向し、脚部60の外側面から弾性的に突出し、脚部60を取付孔21に挿入する際に、図示しないが、当該取付孔(21)の内縁に押されて脚部60の中空部61内に向かってたわみ込み、取付孔21を通過後、弾性力により復元し、基部70との間でインナーパネル20(ベース)を表裏面から挟み持つものである。
爪部80は、図1〜3に示すように、脚部60の四方を取り囲む4個の側壁のうち、幅広な一対の側壁から、互いに背向させて計2個設けている。
なお、爪部80の個数として、2個を例示したが、これに限定されず、1個或いは3個以上としても良い。
また、爪部80には、図1〜3、図5及び図6に示すように、次の各部を備える。
なお、次の(1)〜(4)については、後述する。
(1)スリット81
(2)弾性片82
(3)ヒンジ部83
(4)突起部84
なお、爪部80の各部は、上記した(1)〜(4)に限定されない。
(スリット81)
スリット81は、図1及び図2に示すように、脚部60の少なくとも一つの側壁の表裏面に貫通し、U字形に形成されている。
具体的には、スリット81には、図1及び図2に示すように、次の溝を備える。
(1)縦溝81a
縦溝81aは、図1及び図2に示すように、脚部60の挿入方向に平行な相対向し、一対有る。
(2)横溝81b
横溝81bは、図1及び図2に示すように、両縦溝81aの脚部60の挿入方向の後端部側の端部を互いに連通するものである。
(3)屈曲溝81c
屈曲溝81cは、図1及び図2に示すように、両縦溝81aの脚部60の挿入方向の先端部側の端部から互いに接近する方向に、線対称に屈曲し、一対有る。
具体的には、一対の屈曲溝81cは、図1及び図2に示すように、略J字形に円弧状に屈曲している。
なお、屈曲溝81cを、略J字形に屈曲させたが、これに限定されない。
(弾性片82)
弾性片82は、図1及び図2に示すように、スリット81で囲まれた内側、すなわち2本の縦溝81a、横溝81b及び2個の屈曲溝81cにより三方が囲まれた内側に位置するものである。
(ヒンジ部83)
ヒンジ部83は、図1及び図2に示すように、スリット81が無く、弾性片82と側壁とを連接するとともに、脚部60の挿入方向の先端部側に位置するものである。
ヒンジ部83の幅Aを、図1及び図2に示すように、弾性片82の自由端側の横幅Bより幅狭に形成している。
(突起部84)
突起部84は、図1及び図2に示すように、弾性片82の外側面から突出するとともに、基部70と離れて対向するものである。
突起部84は、図2、図3及び図5に示すように、脚部60の挿入方向に対して斜めに傾斜し、断面が略直角三角形に形成されている。
(軸部90)
軸部90は、図14に示すように、クリップ40の中空部61中に挿入され、爪部80が中空部61内にたわみ込んで、クリップ40が取付孔21や貫通孔31から不用意に抜けるのを防止するためのものである。
軸部90は、中空部61の内形に適合した角柱形に形成され、その先端部を挿入し易いように先細状の形状としている。
具体的には、軸部90には、図1、図2、図6及び図9に示すように、次の部を備える。
なお、軸部90の部は、次の(1)に限定されない。
(1)仮留め溝91
仮留め溝91は、図1、図2、図6及び図9に示すように、軸部90の高さの途中に形成され、クリップ40の一対の係合爪71がそれぞれはまり込むものであり、互いに背向した側面に一対形成されている。
仮留め溝91に係合爪71がはまり込んだ状態では、図9に示すように、軸部90はクリップ40の基部70側に位置し、爪部80が中空部61内にたわみ込めるようにしている。
(フランジ部100)
フランジ部100は、図1〜6に示すように、軸部90の挿入方向の後端部から、中空部61の内形より大きく張り出したものである。
フランジ部100は、軸部90の外形より一回り大きい方形、すなわち図2に示すように、左右に長く、前後が短い平面が長方形に形成されている。
具体的には、フランジ部100には、図1〜6及び図14に示すように、次の各部を備える。
なお、フランジ部100の各部は、次の(1)及び(2)に限定されない。
(1)窓部101
窓部101は、図12及び図14に示すように、クリップ40の一対の係合爪71及び4個のガイド片72がはまり込むものであり、一対形成されている。
すなわち、フランジ部100を、図4に示すように、略「日」の字形の枠状に形成し、その2個の略「ロ」字形の枠内を窓部101としている。窓部101は、方形、図4において左右に長い長方形に形成され、フランジ部100の表裏面に貫通している。
(2)係止段部102
係止段部102は、図14に示すように、クリップ40の一対の係合爪71が引っ掛かるものであり、段状に一対形成されている。
(固定具10の取付方法)
つぎに、上記した構成を有する固定具10を用いたエアーバッグ袋体(図示せず)の取付片30の取付方法について説明する。
まず、クリップ40にストッパ50を仮留めしてから、インナーパネル20の取付孔21と取付片30の貫通孔31とを整合させた状態でクリップ40の脚部60を挿入し、クリップ40を介してインナーパネル20と取付片30とを重合状態に固定し、その後、ストッパ50をクリップ40に深く挿入して本留めしても良いし、或いはストッパ50を仮留めせずに、クリップ40単独でインナーパネル20と取付片30とを重合状態に固定し、その後、ストッパ50をクリップ40の中空部61内に挿入して、ストッパ50を本留めしても良い。
なお、クリップ40の脚部60を取付片30の貫通孔31に挿入して、取付片30をクリップ40に取り付けてから、クリップ40の脚部60をインナーパネル20の取付孔21に挿入しても良い。
本実施の形態では、前者、すなわちストッパ50を仮留めしてから取り付ける手順について説明する。
まず、ストッパ50の軸部90を、クリップ40の中空部61の開口上面に合わせて挿入して、ストッパ50をクリップ40に対して仮留めする。
ストッパ50の軸部90を挿入すると、図9に示すように、軸部90の高さの途中に位置する仮留め溝91に、クリップ40の中空部61の内側に向かって弾性的に突出する係合爪71がはまり込む。係合爪71がはまり込むと、軸部90が中空部61内に浅く挿入された状態で仮留めされる。
つぎに、インナーパネル20の取付孔21と取付片30の貫通孔31とを整合させた上、取付片30の貫通孔31に合わせて、クリップ40の脚部60を挿入する。
クリップ40の脚部60を挿入すると、取付片30の貫通孔31及びインナーパネル20の取付孔21の内縁に押されて、爪部80がヒンジ部83を中心に中空部61内に向かってたわみ込む。
爪部80がインナーパネル20の取付孔21の下方に通過すると、図9に示すように、爪部80が樹脂の弾性復元力により復元し、基部70の下面との間で、取付片30とインナーパネル20と重合状態に固定する。
最後に、ストッパ50の軸部90を、図14に示すように、クリップ40の中空部61に深く押し込むことで、ストッパ50をクリップ40に対して本留めする。
すなわち、ストッパ50のフランジ部100を、クリップ40の基部70に向かって強く押し下げると、係合爪71が仮留め溝91から係脱し、軸部90が中空部61内を進行する。
その後、フランジ部100が基部70の上面と当接するが、その際に係合爪71が、図14に示すように、ストッパ50の係止段部102に引っ掛かり、軸部90が中空部61内から抜けなくなる。
このとき、ストッパ50の軸部90の外側面が、図14に示すように、中空部61内に面した爪部80の内側面と対向する。
仮に、爪部80が中空部61内にたわみ込もうとすると、ストッパ50の軸部90の外側面に当接し、中空部61内へのたわみ込みが阻止される。
このため、爪部80が中空部61内にたわみ込んで、インナーパネル20の取付孔21や取付片30の貫通孔31から不用意に抜けるのを未然に防止できる。
(図15の第2の実施の形態)
図15を用いて、本発明の第2の実施の形態の一例について説明する。
本実施の形態の特徴は、クリップ40の爪部200のスリット201の屈曲溝201cを、図15に示すように、半円形に形成した点である。
具体的には、屈曲溝201cは、図15に示すように、半円の湾曲面が向かい合った半円形に形成されている。
なお、屈曲溝201cを、半円形に形成したが、これに限定されず、円形や楕円形に形成しても良い。
また、本実施の形態の説明においては、図1〜14を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については同一符号を用いて説明を省略する。また、本実施の形態に係る爪部200の構成部分については、「200」番台の符号を付している。
(図16の第3の実施の形態)
図16を用いて、本発明の第3の実施の形態の一例について説明する。
本実施の形態の特徴は、クリップ40の爪部210のスリット211の屈曲溝211cを、図16に示すように、略「へ」の字形に屈曲させた点である。
具体的には、屈曲溝211cは、図16に示すように、縦溝211aの下端部から略「へ」の字形に屈曲し、直線的に形成している。
なお、屈曲溝211cを、略「へ」の字形に屈曲させたが、これに限定されず、「V」字形に屈曲させても良い。
また、本実施の形態の説明においては、図1〜14を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については同一符号を用いて説明を省略する。また、本実施の形態に係る爪部210の構成部分については、「210」番台の符号を付している。
(図17の第4の実施の形態)
図17を用いて、本発明の第4の実施の形態の一例について説明する。
本実施の形態の特徴は、クリップ40の爪部220のスリット221の屈曲溝221cを、図17に示すように、略「L」の字形に屈曲させた点である。
具体的には、屈曲溝221cは、図17に示すように、縦溝221aの下端部から略「L」の字形に屈曲し、直線的に形成している。
なお、屈曲溝221cを、略「L」の字形に屈曲させたが、これに限定されず、「V」字形に屈曲させても良い。
また、本実施の形態の説明においては、図1〜14を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については同一符号を用いて説明を省略する。また、本実施の形態に係る爪部220の構成部分については、「220」番台の符号を付している。
(図18の比較例)
図18を用いて、本発明の比較例について説明する。
本比較例で示すように、図1の屈曲溝81cが無い場合には、図18に示すように、ヒンジ部303の幅Cは、弾性片302の自由端側の横幅Dと等しくなる。
なお、本比較例の説明においては、図1〜14を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については同一符号を用いて説明を省略する。また、本比較例に係る爪部300の構成部分については、「300」番台の符号を付している。
本第1の実施の形態に係る屈曲溝81cを有する爪部80と、屈曲溝81cの無い本比較例の爪部300とのインナーパネル20の取付孔21への挿入力を比較すると、屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の挿入力は、屈曲溝81cの無い本比較例の爪部300の挿入力の約半分以下である。
インナーパネル20の板厚の変化に対する挿入力を比較すると、インナーパネル20の板厚が比較的薄い場合、例えば「0.7mm」の場合、屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の挿入力は、例えば「21.8N」であるのに対し、屈曲溝81cの無い本比較例の爪部300の挿入力は、例えば「52.6N」であった。屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の挿入力のダウン率は、約「60%」である。
インナーパネル20の板厚が比較的厚い場合、例えば「1.6mm」の場合、屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の挿入力は、例えば「28N」であるのに対し、屈曲溝81cの無い本比較例の爪部300の挿入力は、例えば「51.8N」であった。屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の挿入力のダウン率は、約「46%」である。
つぎに、インナーパネル20の取付孔21からの抜去力を比較すると、屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の抜去力は、屈曲溝81cの無い本比較例の爪部300の抜去力より小さい。
インナーパネル20の板厚の変化に対する抜去力を比較すると、インナーパネル20の板厚が比較的薄い場合、例えば「0.7mm」の場合、屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の抜去力は、例えば「1494N」であるのに対し、屈曲溝81cの無い本比較例の爪部300の抜去力は、例えば「1619N」であった。屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の抜去力のダウン率は、約「7.7%」である。
インナーパネル20の板厚が比較的厚い場合、例えば「1.6mm」の場合、屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の抜去力は、例えば「2530N」であるのに対し、屈曲溝81cの無い本比較例の爪部300の抜去力は、例えば「2640N」であった。屈曲溝81cを有する本第1の実施の形態に係る爪部80の抜去力のダウン率は、約「4.2%」である。
本発明の第1の実施の形態の一例を示し、同図は固定具の分解状態の正面図である。 固定具の分解状態を示し、同図は斜視図である。 固定具の分解状態を示し、同図は側面図である。 固定具の分解状態を示し、同図は平面図である。 固定具の分解状態を示し、同図は底面図である。 図1のVI−VI線に沿う断面図である。 ストッパをクリップに仮留めした状態を示し、同図は正面図である。 ストッパをクリップに仮留めした状態を示し、同図は側面図である。 図7のIX−IX線に沿う断面図である。 固定具の組立状態をそれぞれ示すものであり、同図は正面図である。 固定具の組立状態を示し、同図は側面図である。 固定具の組立状態を示し、同図は平面図である。 固定具の組立状態を示し、同図は底面図である。 図7のXIV−XIV線に沿う断面図である。 本発明の第2の実施の形態の一例を示し、同図はクリップの側面図である。 本発明の第3の実施の形態の一例を示し、同図はクリップの側面図である。 本発明の第4の実施の形態の一例を示し、同図はクリップの側面図である。 本発明との比較例を示し、同図はクリップの側面図である。
符号の説明
(第1の実施の形態)
10 固定具
20 インナーパネル(ベース) 21 取付孔
30 取付片(パーツ) 31 貫通孔
40 クリップ 50 ストッパ
60 脚部 61 中空部
70 基部 71 係合爪
72 ガイド片 73 リブ
80 爪部 81 スリット
81a 縦溝 81b 横溝
81c 屈曲溝
82 弾性片 83 ヒンジ部
84 突起部
90 軸部 91 仮留め溝
100 フランジ部
101 窓部 102 係止段部
(第2の実施の形態)
200 爪部 201 スリット
201a 縦溝 201b 横溝
201c 屈曲溝
202 弾性片 203 ヒンジ部
204 突起部
(第3の実施の形態)
210 爪部 211 スリット
211a 縦溝 211b 横溝
211c 屈曲溝
212 弾性片 213 ヒンジ部
214 突起部
(第4の実施の形態)
220 爪部 221 スリット
221a 縦溝 221b 横溝
221c 屈曲溝
222 弾性片 223 ヒンジ部
224 突起部
(比較例)
300 爪部 301 スリット
301a 縦溝 301b 横溝
301c 屈曲溝
302 弾性片 303 ヒンジ部
304 突起部

Claims (3)

  1. パーツをベースの取付孔に固定するためのクリップであって、
    前記クリップには、
    前記取付孔に挿入可能な脚部と、
    前記脚部の挿入方向の後端部から、前記取付孔の内形より大きく張り出した基部と、
    前記基部と離れて対向し、前記脚部の外側面から弾性的に突出し、前記脚部を前記取付孔に挿入する際に、当該取付孔の内縁に押されて前記脚部の中空部内に向かってたわみ込み、前記取付孔を通過後、弾性力により復元し、基部との間で前記ベースを表裏面から挟み持つ爪部とを備え、
    前記爪部には、
    前記脚部の少なくとも一つの側壁の表裏面に貫通するU字形のスリットと、
    前記スリットで囲まれた内側に位置する弾性片と、
    前記スリットが無く、前記弾性片と前記側壁とを連接するとともに、前記脚部の挿入方向の先端部側に位置するヒンジ部と、
    前記弾性片の外側面から突出するとともに、前記基部と離れて対向する突起部とを備え、
    前記スリットには、
    前記脚部の挿入方向に平行な相対向する一対の縦溝と、
    前記両縦溝の前記脚部の挿入方向の後端部側の端部を互いに連通する横溝と、
    前記両縦溝の前記脚部の挿入方向の先端部側の端部から互いに接近する方向に、線対称に屈曲する一対の屈曲溝とを備えていることを特徴とするクリップ。
  2. 請求項1に記載のクリップであって、
    前記一対の屈曲溝は、円弧状に屈曲していることを特徴とするクリップ。
  3. 請求項1に記載のクリップであって、
    前記脚部の挿入方向と直交する向きの前記ヒンジ部の幅を、
    前記弾性片の自由端側の横幅より幅狭に形成していることを特徴とするクリップ。
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