JP2010058281A - 印刷装置、印刷方法および印刷媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】印刷装置は、第1のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、第2のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とを有し、第1のノズル列と第2のノズル列とが副走査方向に所定間隔ずらして配置されている印刷ヘッドを備えている。印刷装置は、印刷ヘッドの主走査方向への1回の駆動毎に、所定の搬送量ずつ印刷ヘッドを副走査方向に駆動させることで、前記搬送量に応じたバンド毎に周期的に形態が変化するドットパターンに沿った画像を第1のインクおよび第2のインクの少なくとも一方によって印刷媒体に形成する。
【選択図】図7
Description
前記印刷ヘッドは、第1のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、第2のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とを有し、該第1のノズル列と該第2のノズル列とが副走査方向に所定間隔ずらして配置されており、
前記印刷ヘッドと前記駆動機構とを制御し、前記印刷ヘッドの前記主走査方向への1回の駆動毎に、所定の搬送量ずつ前記印刷ヘッドを前記副走査方向に駆動させることで、前記搬送量に応じたバンド毎に周期的に形態が変化するドットパターンに沿った画像を前記第1のインクおよび前記第2のインクの少なくとも一方によって前記印刷媒体に形成する印刷制御部を備える印刷装置。
A.第1実施例:
A−1.印刷システムの概略構成:
A−2.コンピュータとプリンタの構成:
A−3.ディザマスクによるノズル配置制御:
A−4.印刷処理:
B.第2実施例(埋め順の他の例):
C.第3実施例(非均等ノズル数):
D.第4実施例(局所領域のサイズが2×4):
E.第5実施例(局所領域のサイズが4×2):
F.第6実施例(不等間隔送り):
G.変形例:
A−1.印刷システムの概略構成:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システム10の概略構成を示す図である。図示するように、本実施例の印刷システム10は、コンピュータ100と、コンピュータ100の制御の下で実際に画像を印刷するプリンタ200とから構成されている。印刷システム10は、全体が一体となって広義の印刷装置として機能する。
図4は、コンピュータ100の概略構成を示す図である。コンピュータ100は、CPU102を中心に、ROM104やRAM106などを、バス116で互いに接続することによって構成された周知のコンピュータである。
図6には、印刷領域に応じてノズル位置を変化させる様子を示した。図6(a)には、カラー単独領域A1を印刷する際のノズルの配置を示し、図6(b)には、特殊光沢領域A2を印刷する際のノズルの配置を示している。図中、黒丸は、メタリックインクを吐出可能なノズルのうち、実際に使用するノズルを示しており、ハッチングを付した丸印は、カラーインクを吐出可能なノズルのうち、実際に使用するノズルを示している。また、白丸は実際には使用しないノズルを示している。これらの図に示すように、印刷ヘッド241には、メタリックインクを吐出可能なノズルを有するノズル列と、カラーインクを吐出可能なノズルを有するノズル列とが、それぞれ副走査方向に略対面して配置されている。
印刷対象の領域に応じて実際に使用するノズルの配置を可変させる制御は、プリンタドライバ24によるハーフトーン処理時に、特殊なディザマスク(特殊ディザマスクD2)を特殊光沢領域A2に対して適用することで実現される。かかる原理を以下、詳細に説明する。
図12は、本実施例のコンピュータ100が実行する印刷処理のフローチャートである。この印刷処理は、ハードウェアとしてのCPU102がプリンタドライバ24として用意されたプログラムを実行することにより行なわれる。この印刷処理を開始すると、コンピュータ100は、まず、カラー単独領域A1と特殊光沢領域A2とを含むRGB形式の画像データをアプリケーションプログラム20から入力する(ステップS100)。上述したように、この画像データには、特殊光沢領域A2の範囲が範囲情報として付加されている。
図13は、ハーフトーン処理ルーチンを示すフローチャートである。このハーフトーン処理は、C、M、Y、K、Sの各色毎に行われる処理である。図示するように、この処理を開始すると、まず、コンピュータ100は、着目画素の階調データを読み込む処理を行なう(ステップS302)。着目画素の初期位置は、画像データの左上隅である。なお、上述したように、メタリック色のハーフトーン処理時には、メタリック色の階調データは、一律に25%であるものとする。
(2)大ドットの記録率Lが閾値よりも小さければ、大ドットの記録率Lと中ドットの記録率Mとの和(L+M)を、閾値と比較する。この結果、この和(L+M)が閾値よりも大きければ、着目画素に中ドットを形成すると決定する。
(3)上記和(L+M)が閾値よりも小さければ、大ドットの記録率と中ドットの記録率と小ドットの記録率との和(L+M+S)を、閾値と比較する。この結果、この和(L+M+S)が閾値よりも大きければ、着目画素に小ドットを形成すると決定する。一方、この和(L+M+S)が閾値よりも小さければ、着目画素にドットを形成しないと決定する。
上述した第1実施例では、図7に示したように、2×2の局所領域が、左上、左下、右上、右下の順で埋められるよう、埋め順が設定されている。これに対して、第2実施例では、2×2の局所領域が、左上、右下、右上、左下の順で埋められるよう、埋め順を設定する。メタリックノズルの数やカラーノズルの数、オーバラップ数、ノズルピッチ、紙送り量、双方向印刷の各印刷条件は、第1実施例と同様である。
上述した第1実施例や第2実施例では、先行ノズルグループと後行ノズルグループとをそれぞれ7本ずつ均等に分けて印刷を行った。これに対して第3実施例では、先行ノズルグループと後行ノズルグループの本数を非均等に分けて印刷を行う。具体的には、先行ノズルグループに含まれるノズルを4本、後行ノズルグループに含まれるノズルを10本とした。オーバラップ数、ノズルピッチ、紙送り量、双方向印刷の各印刷条件は、第1実施例と同様である。
上述した各実施例では、埋め順が、2×2のサイズの局所領域内に設定されている。これに対して、第4実施例では、2×4のサイズの局所領域に埋め順を設定する。
第4実施例では、2×4のサイズの局所領域に埋め順を設定した。これに対して、第5実施例では、4×2のサイズの局所領域に対して埋め順を設定する。
・バンド単位での形態の変化ができるだけ少なく、
・メタリックドットとカラードットとが均等に分散されており、
・隣接する画素位置になるべく連続してドットが形成されないパターン
であることが好ましい。このような観点で、図19に示した3種類のパターンを見ると、図19(b)は、パターンの変化が大きく、図19(c)は、連続した2つのドットによって縦縞が生じているため、図19(a)に示したパターンが最も画質的に有利なパターンであると考えることができる。
上述した各実施例では、等間隔の紙送り量でノズルが副走査方向に移動する例を示した。これに対して第6実施例では、紙送り量を主走査毎に変化させる例を示す。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以下のような変形が可能である。
上述した各実施例では、組織的ディザ法によるハーフトーン処理時に、特殊なディザマスク(特殊ディザマスクD2)を用いることにより、印刷ヘッド241のノズル列を先行ノズルグループと後行ノズルグループとに分離して印刷を行っている。これに対して、誤差拡散法によるハーフトーン処理によっても、ノズル列を先行ノズルグループと後行ノズルグループとに分離することが可能である。
(1)着目画素の階調データに処理済み画素から分配された誤差を加算。
(2)誤差加算後の階調データと所定の閾値(=127)とを比較して2値化。
(3)2値化後の値(0または255)と誤差加算後の階調データとの誤差算出。
(4)誤差を所定の比率で周辺の未処理画素に分配。
(5)次の画素に処理対象を移動。
という手順でハーフトーン処理が行われる。本変形例では、カラー単独領域A1について、このような手順でハーフトーン処理を行うこととする。
上述した各実施例では、コンピュータ100とプリンタ200とによって構成される印刷システム10において印刷を行っている。これに対して、プリンタ200自体が、画像データをデジタルカメラや各種メモリカードから入力して印刷を行うこととしてもよい。つまり、プリンタ200の制御回路260内のCPUが、上述した印刷処理およびハーフトーン処理と同等の処理を実行することで印刷を行ってもよい。
上述した各実施例では、印刷媒体として、白色の印刷用紙が用いられることを想定している。そのため、メタリックインクを先に印刷してから、カラーインクの印刷を行っている。これに対して、透明のフィルムが印刷媒体として用いられ、このフィルムが印刷面の逆側から鑑賞される場合を想定すると、カラーインクの印刷を、メタリックインクの印刷に先立って行うことが好ましい。この場合、図8に示したカラーインク用の特殊ディザマスクD2aをメタリック用に転用し、図11に示したメタリックインク用の特殊ディザマスクD2bをカラー用に転用すればよい。こうすれば、先行ノズルグループがカラーインクを吐出するノズルによって構成され、後行ノズルグループがメタリックインクを吐出するノズルによって構成されることになる。
上述した各実施例では、メタリックインクとカラーインクとを用いて印刷を行っている。これに対して、メタリックインクに代えて、ホワイトインクや透明インクを用いてもよい。透明インクを印刷面の保護や艶出しの目的で利用する場合には、カラーインクが先に印刷された後に透明インクが印刷される必要がある。この場合においては、先行ノズルグループがカラーインクを吐出するノズルによって構成され、後行ノズルグループが透明インクを吐出するノズルによって構成されるように、特殊ディザマスクD2に閾値を配置する。具体的には、図8に示したカラーインク用の特殊ディザマスクD2aを透明インク用に転用し、図11に示したメタリックインク用の特殊ディザマスクD2bをカラーインク用に転用すればよい。
上述した実施例では、図6(b)に示したように、先行ノズルグループと後行ノズルグループとは、それぞれ、副走査方向における位置が完全に分離している。これに対して、図21に示すように、先行ノズルグループと後行ノズルグループとは、副走査方向における位置が一部重複していてもよい。また、図22に示すように、先行ノズルグループと後行ノズルグループとの間に、不使用のノズルが介在することとしてもよい。また、上述した実施例では、メタリックインクを吐出する各ノズルの副走査方向の位置と、カラーインクを吐出する各ノズルの副走査方向の位置とがすべて一致している。これに対して、メタリックインクを吐出する各ノズルとカラーインクを吐出する各ノズルとは、図23に示すように、副走査方向における位置がずれていてもよい。各ノズルが、図21〜23に示すような配置をとる場合においても、上述した第1実施例で示した原理に従って特殊ディザマスクを生成することで、特殊光沢領域A2の印刷時に使用するノズルを、先行ノズルグループと後行ノズルグループとに分けて印刷することが可能である。
上述した実施例では、例えば、図7(c)に示したように、メタリックドットとカラードットとは、すべてが排他的な位置に形成されている。これに対して、本変形例では、ドットパターンの境界付近にメタリックドットとカラードットとが重複して形成されることを許容して印刷を行う。
20…アプリケーションプログラム
22…ビデオドライバ
24…プリンタドライバ
40…画像取得モジュール
42…色変換モジュール
44…ハーフトーンモジュール
45…領域判別モジュール
46…印刷データ出力モジュール
100…コンピュータ
102…CPU
104…ROM
106…RAM
108…周辺機器インタフェース
109…ディスクコントローラ
110…ネットワークインターフェースカード
112…ビデオインターフェース
114…ディスプレイ
116…バス
118…ハードディスク
120…デジタルカメラ
122…カラースキャナ
200…プリンタ
230…キャリッジモータ
231…駆動ベルト
232…プーリ
233…摺動軸
234…位置検出センサ
235…紙送りモータ
236…プラテン
240…キャリッジ
241…印刷ヘッド
242…メタリックインク用カートリッジ
243…カラーインク用カートリッジ
256…操作パネル
260…制御回路
300…通信回線
310…記憶装置
Claims (13)
- 印刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに相対的に駆動する駆動機構を備えた印刷装置であって、
前記印刷ヘッドは、第1のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、第2のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とを有し、該第1のノズル列と該第2のノズル列とが副走査方向に所定間隔ずらして配置されており、
前記印刷ヘッドと前記駆動機構とを制御し、前記印刷ヘッドの前記主走査方向への1回の駆動毎に、所定の搬送量ずつ前記印刷ヘッドを前記副走査方向に駆動させることで、前記搬送量に応じたバンド毎に周期的に形態が変化するドットパターンに沿った画像を前記第1のインクおよび前記第2のインクの少なくとも一方によって前記印刷媒体に形成する印刷制御部
を備える印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置であって、
前記第1のインクに対応する第1の色と、前記第2のインクに対応する第2の色とを含む画像データを取得する取得部を備え、
前記印刷制御部は、前記ドットパターン上の各ドットに該当する位置に閾値が配置されたディザマスクを用いて前記取得された画像データに対してハーフトーン処理を行うことで、前記画像を形成する
印刷装置。 - 請求項2に記載の印刷装置であって、
前記印刷制御部は、前記ディザマスクとして、前記第1の色と前記第2の色とに対して、それぞれ閾値の配置が異なるディザマスクを用いる
印刷装置。 - 請求項3に記載の印刷装置であって、
前記第1の色用のディザマスクと前記第2の色用のディザマスクとには、それぞれ、排他的な位置に閾値が配置されている
印刷装置。 - 請求項4に記載の印刷装置であって、
前記第1の色用のディザマスクと前記第2の色用のディザマスクとのうち、一方のディザマスクは、前記ドットパターンの周期に応じた所定量だけ他方のディザマスクの閾値の配置をずらすことにより生成されている
印刷装置。 - 請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記ディザマスクのサイズが、前記ドットパターンの周期に応じて定められている
印刷装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記印刷制御部は、前記ドットパターンの形態変化の境界付近において、前記第1のインクによって形成されるドットと前記第2のインクとよって形成されるドットの少なくとも一部を重ねて前記画像を形成する
印刷装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記第1のインクまたは前記第2のインクは、前記印刷媒体の表面に印刷された後の光学特性が反射角依存性を有する特殊光沢インクである
印刷装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記第1のインクまたは前記第2のインクは、メタリック感を発現する顔料を含有するインクである
印刷装置。 - 印刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに相対的に駆動する駆動機構を備えた印刷装置による印刷方法であって、
前記印刷ヘッドは、第1のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、第2のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とを有し、該第1のノズル列と該第2のノズル列とが副走査方向に所定間隔ずらして配置されており、
前記印刷ヘッドと前記駆動機構とを制御し、前記印刷ヘッドの前記主走査方向への1回の駆動毎に、所定の搬送量ずつ前記印刷ヘッドを前記副走査方向に駆動させることで、前記搬送量に応じたバンド幅毎に周期的に形態が変化するドットパターンに沿った画像を前記第1のインクおよび前記第2のインクの少なくとも一方によって前記印刷媒体に形成する
印刷方法。 - 印刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに相対的に駆動する駆動機構を備えた印刷装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記印刷ヘッドは、第1のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、第2のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とを有し、該第1のノズル列と該第2のノズル列とが副走査方向に所定間隔ずらして配置されており、
前記印刷ヘッドと前記駆動機構とを制御し、前記印刷ヘッドの前記主走査方向への1回の駆動毎に、所定の搬送量ずつ前記印刷ヘッドを前記副走査方向に駆動させることで、前記搬送量に応じたバンド毎に周期的に形態が変化するドットパターンに沿った画像を前記第1のインクおよび前記第2のインクの少なくとも一方によって前記印刷媒体に形成する機能
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。 - 請求項11に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 印刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに相対的に駆動する駆動機構を備えた印刷装置によって印刷がなされた印刷媒体であって、
前記印刷ヘッドは、第1のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、第2のインクが吐出されるノズルを副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とを有し、該第1のノズル列と該第2のノズル列とが副走査方向に所定間隔ずらして配置されており、
前記印刷ヘッドの前記主走査方向への1回の駆動毎に、所定の搬送量ずつ前記印刷ヘッドが前記副走査方向に駆動されることで、前記搬送量に応じたバンド毎に周期的に形態が変化するドットパターンに沿った画像が、前記第1のインクおよび前記第2のインクの少なくとも一方によって形成されている
印刷媒体。
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