JP2010058203A - 単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単結晶ダイヤモンドの{110}面等を研磨するに際して、作業者の負担が少なく且つ熟練を要することなく高い寸法精度で研磨が行われるようにする。
【解決手段】研磨に伴ってラップ盤32に接近する単結晶ダイヤモンド10の変位量Xを変位センサ52によって検出し、その変位量Xが予め設定された目標値targetXに達したら単結晶ダイヤモンド10の研磨を自動的に停止するため、研磨方向や個体差等による研磨速度のばらつきに拘らず、常に高い精度で予め設定された目標値targetXだけ単結晶ダイヤモンド10が研磨されるようになる。しかも、作業者は単結晶ダイヤモンド10を保持部46に取り付けて目標値入力キー62により目標値targetXを入力するとともに研磨開始スイッチ64をON操作するだけで良いため、作業者の負担が大幅に軽減されるとともに研磨時間が短縮されて作業効率が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置に係り、特に、作業者の負担が少なく且つ熟練を要することなく高い寸法精度で研磨できるラップ研磨装置に関するものである。
天然または人工の単結晶ダイヤモンドは、例えば切削工具等の加工工具の他、音響用途、光学用途、表面弾性波素子、半導体等の種々の分野で利用されている(特許文献1参照)。そして、このような単結晶ダイヤモンドを所定の厚さに研磨する際には、その単結晶ダイヤモンドをラップ盤に押圧し、ダイヤモンドパウダ等のラップ剤(遊離砥粒)により研磨するラップ研磨装置(スカイフ盤)が広く用いられている(特許文献2参照)。
図3は、このような単結晶ダイヤモンドの研磨作業の一例を説明する図で、(a) は単結晶ダイヤモンド10の正面図であり、この単結晶ダイヤモンド10は12面体形状を成している。このような単結晶ダイヤモンド10は、{110}面12、14の研磨加工が比較的容易で、図3は、それ等の{110}面12、14を研磨して厚さ寸法t1を(d) に示す所望厚さt2まで薄くする場合である。元の厚さ寸法t1は例えば4mm程度で、所望厚さt2は例えば1.3〜1.4mm程度であり、(b) に示すように保持具(メカニカルドップ)16により単結晶ダイヤモンド10を保持し、ラップ盤18に先ず一方の{110}面12を押圧して研磨した後、(c) に示すように単結晶ダイヤモンド10を手作業により上下反転させて他方の{110}面14をラップ盤18に押圧して研磨することにより、所望厚さt2の板状ダイヤモンドチップ20が得られる。図3の(b) 、(c) における単結晶ダイヤモンド10の斜線部は、それぞれラップ研磨によって除去される除去部分を表している。
特開平7−321596号公報 特開2001−38506号公報
ところで、このような単結晶ダイヤモンドの{110}面のラップ研磨は時間が掛かる(例えば、元の厚さ寸法t1が4mm程度で所望厚さt2が1.3〜1.4mm程度の場合、両面で約1時間半)上、研磨方向や個体差等により研磨速度がばらつくため研磨時間を規定することができず、作業者が常時監視している必要があるとともに、目視により研磨量を判断して保持具からダイヤモンドを取り外し、ノギス等により厚さ(研磨量)を計測し、必要に応じて再度保持具に取り付けてラップ研磨を追加して行うという面倒な作業を、片面毎に行う必要があるため、作業者の負担が大きい。特に、研磨し過ぎると薄くなってNG(使用不可)となるため、研磨し過ぎないように慎重に研磨作業を行う必要があり、少ない着脱回数で効率良く研磨作業を行うためには熟練を要するという問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、単結晶ダイヤモンドの{110}面等を研磨するに際して、作業者の負担が少なく且つ熟練を要することなく高い寸法精度で研磨が行われるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、単結晶ダイヤモンドをラップ盤に押圧し、ラップ剤により研磨するラップ研磨装置において、(a) 前記研磨に伴って前記ラップ盤に接近する前記単結晶ダイヤモンドの変位量を検出する変位センサと、(b) その変位センサによって検出された変位量が予め設定された目標値に達したら、前記単結晶ダイヤモンドの研磨を自動的に停止する自動停止手段と、を有することを特徴とする。
第2発明は、(a) 上向きのラップ面を備えていて鉛直方向の中心線まわりに回転駆動されるラップ盤と、(b) 前記ラップ面上において、研磨すべき単結晶ダイヤモンドを着脱可能に保持する保持部を先端に一体的に備えており、その保持部が上下動可能なように水平な回動軸まわりに回動可能に配設されたダイヤ保持アームと、(c) そのダイヤ保持アームの前記保持部を下方へ付勢して前記単結晶ダイヤモンドを前記ラップ面に押圧する押圧手段と、を有し、(d) 前記単結晶ダイヤモンドを前記ラップ面に押圧した状態で前記ラップ盤を回転駆動することにより、そのラップ面上に塗布されたラップ剤によりその単結晶ダイヤモンドを研磨するラップ研磨装置において、(e) 前記単結晶ダイヤモンドの研磨に伴って前記回動軸まわりに回動変位する前記ダイヤ保持アームの変位量を検出する変位センサと、(f) その変位センサによって検出された変位量が予め設定された目標値に達したら前記ラップ盤の回転を停止し、前記単結晶ダイヤモンドの研磨を自動的に停止する自動停止手段と、を有することを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明の単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置において、前記単結晶ダイヤモンドの{110}面を研磨するために用いられることを特徴とする。
第1発明の単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置においては、研磨に伴ってラップ盤に接近する単結晶ダイヤモンドの変位量を変位センサによって検出し、その変位量が予め設定された目標値に達したら単結晶ダイヤモンドの研磨を自動的に停止するため、研磨方向や個体差等による研磨速度のばらつきに拘らず、常に高い精度で予め設定された目標値だけ単結晶ダイヤモンドが研磨されるようになる。しかも、作業者は単結晶ダイヤモンドを保持具等に取り付けて研磨開始スイッチ等を操作するだけで良いため、長時間を要するラップ研磨中立ち合って監視している必要がなく、作業者の負担が大幅に軽減される。特に、作業者が目視により研磨量を判断して保持具からダイヤモンドを取り外し、ノギス等により厚さ(研磨量)を計測しながら、必要に応じて再度取り付けて研磨を繰り返す場合に比較して、作業者の負担が大幅に軽減されるとともに、研磨時間が短縮されて作業効率が向上する。
第2発明は、水平な回動軸まわりに回動可能に配設されたダイヤ保持アームに単結晶ダイヤモンドが保持され、押圧手段により下方へ付勢されることによりラップ盤に押圧されて研磨される場合で、その単結晶ダイヤモンドの研磨に伴って回動するダイヤ保持アームの変位量を検出して、その変位量が予め設定された目標値に達したら単結晶ダイヤモンドの研磨を自動的に停止するため、実質的に第1発明の一実施態様に相当し、第1発明と同様の作用効果が得られる。加えて、単結晶ダイヤモンドの研磨に伴って回動変位するダイヤ保持アームの変位量を変位センサによって検出すれば良いため、単結晶ダイヤモンドそのものの変位量を検出する場合に比較して、変位センサの配置の自由度が高くなって変位量を簡便に高い精度で検出できる。
本発明のラップ研磨装置によって研磨する単結晶ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドでも人工ダイヤモンドでも良いが、基本的には12面体形状を成している単結晶ダイヤモンドの{110}面を研磨することが望ましい。{110}面を明確に識別できない場合もあるなど、必ずしも正確に{110}面である必要はなく、{110}面から多少ずれた面を研磨することもできる。{110}面以外の面を研磨する際に使用することも可能である。
変位センサとしては、従来から知られている光電式、磁気式等の接触式或いは非接触式の各種の変位センサを採用できる。変位センサは、単結晶ダイヤモンドの研磨量と一致する単結晶ダイヤモンドの変位量やダイヤ保持部材の変位量を検出することが望ましいが、単結晶ダイヤモンドの研磨量に対して一定の関係を有する部分の変位量、例えば第2発明のダイヤ保持アームの中間位置の上下変位量や、そのダイヤ保持アームの回動軸まわりの回動角度等を検出するものでも良い。
自動停止手段は、例えば研磨を停止するとともに電源をOFFするように構成されるが、研磨が終了したことをランプ等の視覚表示や音などで作業者に知らせるようにすることもできる。目標値は、例えばキー入力やダイヤル入力等の入力装置を用いて予め作業者等により設定される。
第2発明では、水平な回動軸まわりに回動可能に配設されたダイヤ保持アームと、そのダイヤ保持アームを下方へ回動するように付勢する押圧手段とを備えているが、第1発明では、単に上下動可能なダイヤ保持部材と、そのダイヤ保持部材を下方へ付勢する押圧手段とを有して構成することもできるなど、種々の態様が可能である。鉛直方向から傾斜した中心線まわりに回転駆動されるラップ盤を用いてラップ研磨を行うラップ研磨装置にも適用され得る。押圧手段は、スプリングや錘等によって機械的に押圧するものでも良いが、電気的に押圧力を制御できる電動モータや油空圧シリンダ等を備えているものでも良い。
単結晶ダイヤモンドのラップ研磨は、例えばラップ盤が鉛直な中心線まわりに回転駆動されることによって行われるが、そのラップ盤の回転による研磨に加えて、ラップ盤の回転方向に対して交差する方向、例えば中心線に対して直交する方向へ単結晶ダイヤモンドを揺動(往復移動)させることにより、効率良くラップ研磨を行うこともできる。第2発明では、例えば前記ダイヤ保持アームをラップ盤の回転方向に対して交差する方向へ往復移動させる揺動装置を備えて構成される。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置30を説明する図で、(a) は概略構成図(概念図)であり、(b) はラップ研磨装置30の制御系統の要部を示すブロック線図である。このラップ研磨装置30は、天然或いは人工の前記単結晶ダイヤモンド10の{110}面12、14をラップ研磨するためのもので、ラップ盤32と、揺動テーブル34と、ダイヤ保持アーム36とを備えている。ラップ盤32は、ラップ回転モータ38によって回転駆動される回転テーブル40上に位置固定に設けられており、矢印Aで示すように鉛直方向の中心線S1まわりに回転駆動されるとともに、ダイヤモンドパウダ等のラップ剤(遊離砥粒)が塗布された水平上向きのラップ面を備えている。そして、そのラップ面に単結晶ダイヤモンド10の{110}面12または14が押圧された状態で、ラップ盤32が中心線S1まわりに回転駆動されることにより、ラップ剤によって{110}面12または14が研磨加工される。
揺動テーブル34は、前記中心線S1に対して直交する水平方向(図1(a) の左右方向)に移動可能に配設されているとともに、偏心ローラ42に作動的に連結されており、その偏心ローラ42が揺動用モータ44によって偏心した中心線S2まわりに回転駆動されることにより、矢印Bで示すように中心線S1に対して直交する方向へ揺動(往復移動)させられる。揺動テーブル34は、例えばスプリング等によって常に偏心ローラ42の外周面に接するように付勢され、これにより偏心ローラ42の偏心回転に伴って揺動させられる。この揺動テーブル34に前記ダイヤ保持アーム36が配設されており、揺動テーブル34の揺動に伴って単結晶ダイヤモンド10が中心線S1に対して直交する方向(径方向)へ往復移動させられることにより、前記ラップ盤32の回転による研磨と相まって単結晶ダイヤモンド10が効率良くラップ研磨される。上記揺動テーブル34、偏心ローラ42、および揺動用モータ44を含んで揺動装置が構成されている。
ダイヤ保持アーム36は、ラップ盤32のラップ面上まで略水平に延び出す先端部に、単結晶ダイヤモンド10を着脱可能に保持する保持部46を一体的に備えているとともに、その保持部46が上下動可能なように水平な回動軸48まわりに回動可能に揺動テーブル34に配設されている。保持部46は、前記図3の保持具16と同様に構成されており、一対の把持爪等により単結晶ダイヤモンド10の{110}面12または14が水平下向きとなる姿勢で、その単結晶ダイヤモンド10を着脱可能に一体的に保持できるようになっている。また、このダイヤ保持アーム36には、単結晶ダイヤモンド10をラップ盤32に押圧する押圧手段として所定の質量の錘50が装着されるようになっており、これにより単結晶ダイヤモンド10の{110}面12または14がラップ面に押圧されてラップ研磨される。このように単結晶ダイヤモンド10がラップ面に押圧される状態において、ダイヤ保持アーム36は略水平な姿勢となるように揺動テーブル34に配設されている。ダイヤ保持アーム36を下方へ付勢する上記錘50の質量は、単結晶ダイヤモンド10の大きさやダイヤ保持アーム36のレバー比等に応じて適宜設定される。
また、上記ダイヤ保持アーム36の先端部、すなわち単結晶ダイヤモンド10を保持する保持部46の真上の部分には、単結晶ダイヤモンド10の研磨に伴って回動軸48まわりに回動変位するダイヤ保持アーム36の変位量Xを検出する変位センサ52が配設されている。この場合のダイヤ保持アーム36の変位量Xは、ラップ盤32による研磨に伴って下方へ移動する単結晶ダイヤモンド10の変位量すなわち研磨量と一致する。変位センサ52としては、光電式、磁気式等の接触式或いは非接触式の種々のセンサを採用することができるが、本実施例では接触式のセンサが用いられており、接触子がダイヤ保持アーム36の上面に接触させられているとともに、ダイヤ保持アーム36の揺動に追従して図1(a) の左右方向へ変位センサ52が平行移動することが許容されるようにセンサ支持装置54によって支持されている。センサ支持装置54は、変位センサ52の本体部分を予め調整された一定の高さ位置に保持し、上下(鉛直方向)に移動することを阻止しつつ、ダイヤ保持アーム36に接している接触子がダイヤ保持アーム36と共に水平方向へ移動させられることにより、本体部分も水平方向へ平行移動できるようにスライド機構等を備えて構成されている。なお、センサ支持装置54を揺動テーブル34に配設することも可能で、その場合は変位センサ52がダイヤ保持アーム36と一体的に水平方向へ移動するため、上記スライド機構等が不要である。
一方、本実施例のラップ研磨装置30は、図1の(b) に示すように電子制御装置60を備えている。電子制御装置60はマイクロコンピュータ等を備えて構成されており、図2に示すフローチャートに従って信号処理を行うことにより単結晶ダイヤモンド10に対するラップ研磨を実行するもので、前記変位センサ52から変位量Xを表す信号が供給される他、目標値入力キー62から目標値targetXを表す信号が供給されるとともに、研磨開始スイッチ64から研磨開始信号が供給される。これ等の目標値入力キー62および研磨開始スイッチ64は、何れも作業者によって操作される入力装置であり、目標値targetXは前記変位量Xの目標値で、具体的には単結晶ダイヤモンド10の{110}面12または14の研磨量である。電子制御装置60はまた、図2のフローチャートに従って前記ラップ回転モータ38および揺動モータ44の作動を制御してラップ研磨を行うとともに、液晶ディスプレイ等の表示装置66に上記目標値targetXや変位量Xの現在値等を表示する。
図2のフローチャートのステップS1では、作業者によって目標値入力キー62が操作されたか否かを判断する。例えば作業者が研磨すべき単結晶ダイヤモンド10をラップ研磨装置30の保持部46に{110}面12または14が下向きとなる姿勢で取り付けるとともに、所定の錘50をセットしてその単結晶ダイヤモンド10がラップ盤32のラップ面に押圧される状態とし、且つ変位センサ52の接触子がダイヤ保持アーム36の上面に接触して変位量(研磨量)を検出できるように変位センサ52の高さ位置を調整した後、目標値入力キー62が操作されると、ステップS1の判断がYESとなり、ステップS2以下を実行する。ステップS2では、目標値入力キー62によって入力された入力値に従って目標値targetXを設定するとともに、表示装置66にその目標値targetXを表示する。目標値入力キー62により目標値targetXを設定した後に、単結晶ダイヤモンド10を保持部46に取り付けたり錘50をセットしたり変位センサ52の高さ調整を行ったりしても良い。
ステップS3では、研磨開始スイッチ64がON操作されたか否かを判断し、研磨開始スイッチ64がON操作されると、ステップS4で変位量Xを0にリセットする。すなわち、その時変位センサ52から入力される信号の大きさに拘らず、その信号が表す位置を変位量X=0とする。そして、次のステップS5では、ラップ回転モータ38および揺動用モータ44をそれぞれ所定の回転速度で回転駆動することにより、ダイヤ保持アーム36に保持されている単結晶ダイヤモンド10の{110}面12または14に対するラップ研磨を開始する。
ステップS6では、変位センサ52から信号を読み込み、前記ステップS4でリセットされた時の位置を基準として変位量Xを算出し、その変位量X、すなわち単結晶ダイヤモンド10に対するラップ研磨の研磨量であって、その研磨に伴ってラップ盤32に接近するように下方へ変位する単結晶ダイヤモンド10の変位量、を表示装置66に表示する。また、次のステップS7では、その変位量Xが目標値targetX以上になったか否かを判断し、targetX≦XになるまでステップS6を繰り返してラップ研磨を継続するとともに、targetX≦XになったらステップS8を実行し、ラップ回転モータ38および揺動用モータ44の回転をそれぞれ停止してラップ研磨を終了するとともに、ラップ研磨装置30の総ての電源をOFF(遮断)する。なお、必要に応じてランプ等の視覚表示や音などでラップ研磨の終了を作業者に知らせるようにし、所定時間後にその視覚表示等を含めてラップ研磨装置30の総ての電源をOFFするようにしても良い。
なお、前記図3のように単結晶ダイヤモンド10の両方の{110}面12および14を研磨する場合は、図3の(c) に示すように単結晶ダイヤモンド10を上下反転させて保持部46に取り付け、研磨開始スイッチ64をON操作するなどして反対側の{110}面14または12も所定量(目標値targetX)だけラップ研磨すれば良い。
本実施例では、電子制御装置60によって実行される一連の信号処理の中、図2のステップS6〜S8を実行する部分が自動停止手段に相当する。
このように、本実施例のラップ研磨装置30は、研磨に伴ってラップ盤32に接近する単結晶ダイヤモンド10の変位量Xを変位センサ52によって検出し、その変位量Xが予め設定された目標値targetXに達したら単結晶ダイヤモンド10の研磨を自動的に停止するため、研磨方向や個体差等による研磨速度のばらつきに拘らず、常に高い精度で予め設定された目標値targetXだけ単結晶ダイヤモンド10が研磨されるようになる。しかも、作業者は単結晶ダイヤモンド10を保持部46に取り付けて目標値入力キー62により目標値targetXを入力するとともに研磨開始スイッチ64をON操作するだけで良いため、長時間を要するラップ研磨中立ち合って監視している必要がなく、作業者の負担が大幅に軽減される。特に、作業者が目視により研磨量を判断し、ラップ研磨を中断して保持部46から単結晶ダイヤモンド10を取り外し、ノギス等により厚さ(研磨量)を計測しながら、必要に応じて再度取り付けて研磨を繰り返す場合に比較して、作業者の負担が大幅に軽減されるとともに、研磨時間が短縮されて作業効率が向上する。
また、本実施例のラップ研磨装置30は、水平な回動軸48まわりに回動可能に配設されたダイヤ保持アーム36に単結晶ダイヤモンド10が保持され、錘50により下方へ付勢されることによりラップ盤32に押圧されて研磨される場合で、その単結晶ダイヤモンド10の研磨に伴って回動変位するダイヤ保持アーム36の変位量Xを変位センサ52によって検出するため、単結晶ダイヤモンド10そのものの変位量を検出する場合に比較して、変位センサ52の配置の自由度が高くなって変位量Xを簡便に高い精度で検出できる。
また、本実施例では、targetX≦XになったらステップS8を実行し、ラップ回転モータ38および揺動用モータ44の回転をそれぞれ停止してラップ研磨を終了するとともに、ラップ研磨装置30の総ての電源をOFFするため、研磨開始スイッチ64をON操作してラップ研磨装置30をそのまま放置しておくことも可能で、長時間掛かる単結晶ダイヤモンド10のラップ研磨作業の作業者の負担が一層軽減される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例である単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置を説明する図で、(a) は概略構成図、(b) は制御系統のブロック線図である。 図1のラップ研磨装置で単結晶ダイヤモンドをラップ研磨する際の作動を説明するフローチャートである。 12面体形状の単結晶ダイヤモンドの一対の{110}面を研磨して板状ダイヤモンドチップとする際の作業手順を説明する図である。
符号の説明
10:単結晶ダイヤモンド 12、14:{110}面 30:ラップ研磨装置 32:ラップ盤 34:揺動テーブル 36:ダイヤ保持アーム 46:保持部 48:回動軸 50:錘(押圧手段) 52:変位センサ 60:電子制御装置 X:変位量 targetX:目標値
ステップS4〜S6:自動停止手段

Claims (3)

  1. 単結晶ダイヤモンドをラップ盤に押圧し、ラップ剤により研磨するラップ研磨装置において、
    前記研磨に伴って前記ラップ盤に接近する前記単結晶ダイヤモンドの変位量を検出する変位センサと、
    該変位センサによって検出された変位量が予め設定された目標値に達したら、前記単結晶ダイヤモンドの研磨を自動的に停止する自動停止手段と、
    を有することを特徴とする単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置。
  2. 上向きのラップ面を備えていて鉛直方向の中心線まわりに回転駆動されるラップ盤と、
    前記ラップ面上において、研磨すべき単結晶ダイヤモンドを着脱可能に保持する保持部を先端に一体的に備えており、該保持部が上下動可能なように水平な回動軸まわりに回動可能に配設されたダイヤ保持アームと、
    該ダイヤ保持アームの前記保持部を下方へ付勢して前記単結晶ダイヤモンドを前記ラップ面に押圧する押圧手段と、
    を有し、前記単結晶ダイヤモンドを前記ラップ面に押圧した状態で前記ラップ盤を回転駆動することにより、該ラップ面上に塗布されたラップ剤により該単結晶ダイヤモンドを研磨するラップ研磨装置において、
    前記単結晶ダイヤモンドの研磨に伴って前記回動軸まわりに回動変位する前記ダイヤ保持アームの変位量を検出する変位センサと、
    該変位センサによって検出された変位量が予め設定された目標値に達したら前記ラップ盤の回転を停止し、前記単結晶ダイヤモンドの研磨を自動的に停止する自動停止手段と、
    を有することを特徴とする単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置。
  3. 前記単結晶ダイヤモンドの{110}面を研磨するために用いられる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶ダイヤモンドのラップ研磨装置。
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