JP2010049986A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示品位を改善することが可能であるとともに製造歩留まりを改善することが可能な表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】配線基板120上に、自発光性の表示素子40を覆うように配置され無機系材料によって形成された保護膜400を備えたアレイ基板100と、
アレイ基板の表示素子が配置された面に対向するように配置された封止基板200と、
アレイ基板と封止基板との間に充填された樹脂層500と、
保護膜と樹脂層との間に配置され、保護膜との接着力が樹脂層との接着力よりも強い撥液膜600と、
を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、自発光性の表示素子である有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子を備えた構成の有機EL表示装置に関する。
近年、平面表示装置として、有機EL表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自発光素子である有機EL素子を備えていることから、視野角が広く、バックライトを必要とせず薄型化及び軽量化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
これらの特徴から、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる、次世代平面表示装置の有力候補として注目を集めている。有機EL表示装置としては、有機EL素子で発生したEL光をアレイ基板側から外部に取り出す下面発光(ボトムエミッション)方式、及び、有機EL素子で発生したEL光を封止基板側から外部に取り出す上面発光(トップエミッション)方式がある。
有機EL素子は、画素回路などとともにアレイ基板に備えられ、陽極と陰極との間に発光機能を有する有機化合物を含む有機活性層を保持して構成されている。各画素は、隔壁によって分離されている。このような構成の有機EL素子は、水分の影響により劣化しやすい薄膜を含んで構成されている。
このため、アレイ基板と封止基板とを樹脂製のシール材(例えば、エポキシ系などの紫外線硬化型樹脂材料)によって貼り合わせた構成においては、水分により劣化(ダークスポットが発生)しやすい有機EL素子を保するために、アレイ基板と封止基板との間のシール空間に乾燥剤を配置して、シール材を透過した水分を吸収させている。
近年では、有機EL素子に向かう水分の拡散を遅らせたり、表示装置の機械的強度を高めたりするために、アレイ基板上の有機EL素子を保護膜で覆い、さらに接着剤となる樹脂材料を介して封止基板を貼り合わせることにより、樹脂材料中に有機EL素子を封止する固体封止構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、一方では、シール空間への水分の浸入を完全に防止するため、樹脂製のシール材に替わってフリットガラスを用いてアレイ基板と封止基板とを溶着する構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような構成の場合、シール空間に乾燥剤を配置する必要はない。
特開2007−242313号公報 特開平10−74583号公報
フリットガラスにより封止する構成の場合、乾燥剤が不要となるため、封止基板に乾燥剤を設置するためのザグリ加工などを施す必要が無くなる。ところが、封止基板として通常のガラス基板を用いた場合には、アレイ基板と封止基板との間隔(ギャップ)が数ミクロンとなり、且つ封止基板のたわみによってギャップが変化するため、光学干渉による干渉縞が発生し、表示性能の劣化を招くおそれがある。
このような課題を解決するためには、1)ガラス基板を研磨して大きなザグリを形成しギャップを拡大する、または干渉を解消するようなフロスト加工を施す、2)基板間にギャップを一定にするような層例えば樹脂層を挿入する、などの手法がある。1)の手法では、加工に手間がかかり材料がコスト高になることや、パネルの強度が低下するなどの問題点がある。2)の手法では、低コストの生産が可能で、パネルの強度も確保できる。しかしながら、樹脂層の形成プロセスにおいて、硬化時の収縮による内部応力がアレイ基板上で生じるため、膜剥がれが生じることがある。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、表示品位を改善することが可能であるとともに製造歩留まりを改善することが可能な表示装置を提供することにある。
この発明の態様による有機EL表示装置は、
配線基板上に、自発光性の表示素子と、前記表示素子を覆うように配置され無機系材料によって形成された保護膜と、を備えたアレイ基板と、
前記アレイ基板の前記表示素子が配置された面に対向するように配置された封止基板と、
前記アレイ基板と前記封止基板との間に充填された樹脂層と、
前記保護膜と前記樹脂層との間に配置され、前記保護膜との接着力が前記樹脂層との接着力よりも強い撥液膜と、
を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、表示品位を改善することが可能であるとともに製造歩留まりを改善することが可能な表示装置を提供することができる。
すなわち、この発明の表示装置によれば、アレイ基板と封止基板との間に樹脂層が充填されている。このため、樹脂層によってアレイ基板と封止基板との間のギャップを均一化することができ、光学干渉による干渉縞の発生を抑制することが可能となる。これにより、表示品位を改善することが可能となる。
加えて、封止基板にザグリ加工など手間のかかる加工を施す必要がないため、コストの低減が可能となるとともに、パネル強度を確保することも可能となる。
さらに、樹脂層とアレイ基板の表面に配置された保護膜との間には、撥液膜が配置されている。この撥液膜は、保護膜との接着力が樹脂層との接着力よりも強いため、樹脂層が硬化時に収縮する際に、保護膜や表示素子に加わる応力を低減することが可能となる。このため、アレイ基板における薄膜の膜剥がれを抑制することが可能となる。これにより、製造歩留まりを改善することが可能となる。
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態では、表示装置として、自己発光型表示装置、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を例にして説明する。
有機EL表示装置1は、図1に示すように、画像を表示するアクティブエリア102を有するアレイ基板100を備えている。アクティブエリア102は、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。また、図1では、カラー表示タイプの有機EL表示装置1を例に示しており、アクティブエリア102は、複数種類の色画素、例えば3原色に対応した赤色画素PXR、緑色画素PXG、及び、青色画素PXBによって構成されている。
アレイ基板100の少なくともアクティブエリア102は、封止基板200によって封止されている。すなわち、封止基板200は、アレイ基板100の表示素子が配置された面と対向するように配置され、後述する樹脂層を介してアレイ基板100と貼り合せられている。封止基板200は、光透過性を有するガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性の基板である。この封止基板200のアレイ基板100と対向する内面は、例えば、概ね平坦に形成されている。
アレイ基板100は、封止基板200の端部200Aより外方に延在した実装部110を有している。この実装部110には、各種信号供給源が実装される。すなわち、実装部110は、信号供給源として駆動ICチップやフレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)基板などが実装される端子を備えた接続部130を備えている。
各画素PX(R、G、B)は、画素回路10及びこの画素回路10によって駆動制御される表示素子40を備えている。図1に示した画素回路10は、一例であって、他の構成の画素回路を適用しても良いことは言うまでもない。
図1に示した例では、画素回路10は、駆動トランジスタDRT、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、蓄積容量素子CSなどを備えて構成されている。駆動トランジスタDRTは、表示素子40に供給する電流量を制御する機能を有している。第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2は、サンプル・ホールドスイッチとして機能する。第3スイッチSW3は、駆動トランジスタDRTから表示素子40への駆動電流の供給、つまり表示素子40のオン/オフを制御する機能を有している。蓄積容量素子CSは、駆動トランジスタDRTのゲートーソース間の電位を保持する機能を有している。
駆動トランジスタDRTは、高電位電源線P1と第3スイッチSW3との間に接続されている。表示素子40は、第3スイッチSW3と低電位電源線P2との間に接続されている。第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2のゲート電極は、第1ゲート線GL1に接続されている。第3スイッチSW3のゲート電極は、第2ゲート線GL2に接続されている。第1スイッチSW1のソース電極は、映像信号線SLに接続されている。
これらの駆動トランジスタDRT、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、及び、第3スイッチSW3は、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、その半導体層は、ここではポリシリコンによって形成されている。
このような回路構成の場合、第1ゲート線GL1からオン信号が供給されたのに基づいて第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2がオンとなり、映像信号線SLを流れる電流量に応じて高電位電源線P1から駆動トランジスタDRTに電流が流れ、また、駆動トランジスタDRTを流れる電流に応じて蓄積容量素子CSが充電される。これにより、駆動トランジスタDRTは、映像信号線SLから供給された電流量と同一の電流量を、高電位電源線P1から表示素子40に供給可能となる。
そして、第2ゲート線GL2からオン信号が供給されたのに基づいて第3スイッチSW3がオンとなり、蓄積容量素子CSで保持した容量に応じて、駆動トランジスタDRTは、高電位電源線P1から第3スイッチSW3を介して表示素子40に所定輝度に対応した所定量の電流を供給する。これにより、表示素子40は、所定の輝度に発光する。
表示素子40は、自発光性の表示素子である有機EL素子40(R、G、B)によって構成されている。すなわち、赤色画素PXRは、主に赤色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Rを備えている。緑色画素PXGは、主に緑色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Gを備えている。青色画素PXBは、主に青色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Bを備えている。
各種有機EL素子40(R、G、B)は、基本的に同一構成であり、例えば、図2に示すように、配線基板120上に配置されている。なお、配線基板120は、ガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性の支持基板101上に、アンダーコート層111、ゲート絶縁膜112、層間絶縁膜113、有機絶縁膜(平坦化層)114などの絶縁層を備える他に、各種スイッチSW、駆動トランジスタDRT、蓄積容量素子Cs、各種配線(ゲート線、映像信号線、電源線等)などを備えて構成されている。
すなわち、図2に示した例では、アンダーコート層111の上には、スイッチや駆動トランジスタなどのトランジスタ素子(図1に示した回路構成においては第3スイッチSW3に相当する)20の半導体層21が配置されている。半導体層21は、ゲート絶縁膜112によって覆われている。
ゲート絶縁膜112の上には、トランジスタ素子20のゲート電極20Gなどが配置されている。ゲート電極20Gは、層間絶縁膜113によって覆われている。層間絶縁膜113の上には、トランジスタ素子20のソース電極20S及びドレイン電極20Dなどが配置されている。
これらのソース電極20S及びドレイン電極20Dは、ゲート絶縁膜112及び層間絶縁膜113を半導体層21まで貫通するコンタクトホールを介して半導体層21にそれぞれコンタクトしている。これらのソース電極20S及びドレイン電極20Dは、有機絶縁膜114によって覆われている。このような有機絶縁膜114は、下層の凹凸の影響を緩和しその表面を平坦化する目的で、樹脂材料をコーティングするなどの手法により形成されている。
この実施の形態においては、有機EL素子40は、有機絶縁膜114の上に配置されている。この有機EL素子40は、第1電極60と第2電極64との間に有機活性層62を保持した構成であり、以下に詳細な構造について説明する。
すなわち、第1電極60は、有機絶縁膜114の上において画素PX毎に独立島状に配置され、陽極として機能する。この第1電極60は、有機絶縁膜114をドレイン電極20Dまで貫通するコンタクトホールを介して、ドレイン電極20Dにコンタクトしている。
このような第1電極60は、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料を用いて形成された透過層、及び、アルミニウム(Al)などの光反射性を有する導電材料を用いて形成された反射層を積層した構造であってもよいし、反射層単層、または、透過層単層として構成しても良い。
有機活性層62は、第1電極60上に配置され、少なくとも発光層62Aを含んでいる。この有機活性層62は、発光層62A以外の機能層を含むことができ、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、ブロッキング層、電子輸送層、バッファ層などの機能層を含むことができる。このような有機活性層62は、複数の機能層を複合した単層で構成されても良いし、各機能層を積層した多層構造であっても良い。有機活性層62においては、発光層62Aが有機系材料であればよく、発光層62A以外の層は無機系材料でも有機系材料でも構わない。
有機活性層62は、発光層62A以外の機能層として複数の色画素に共通の共通層を含んでいてもよく、図2に示した例では、発光層62Aの第1電極60側及び第2電極64側にそれぞれ共通層が配置されている。一方の共通層62Hは、ホール注入層、ホール輸送層などを含み、また、他方の共通層62Eは、電子注入層、電子輸送層などを含んでいる。
発光層62Aは、赤、緑、または青に発光する発光機能を有した有機化合物によって形成される。赤色画素PXRの有機EL素子40Rの発光層62Aは少なくとも赤に発光する有機化合物を含み、緑色画素PXGの有機EL素子40Gの発光層62Aは少なくとも緑に発光する有機化合物を含み、青色画素PXBの有機EL素子40Bの発光層62Aは少なくとも青に発光する有機化合物を含んでいる。また、各色画素PX(R、G、B)に配置される発光層62Aは、赤、緑、青にそれぞれ発光する有機化合物を積層した積層体として構成してもよいし、これらを混合した混合層として構成しても良い。
また、有機活性層62は、高分子系材料によって形成された薄膜を含んでいても良い。このような薄膜は、インクジェット法などの選択塗布法により成膜可能である。また、有機活性層62は、低分子系材料によって形成された薄膜を含んでいても良い。このような薄膜は、マスクを介した真空蒸着法などの手法により成膜可能である。
例えば、ホール輸送層は、例えばNPDを用いて形成される。このホール輸送層は、3色の色画素PX(R、G、B)に共通の共通層62Hであり、アクティブエリア102全域にわたってメタルマスク(ラフマスク)を介した真空蒸着法により形成される。
発光層62Aは、例えば、発光色が赤色、緑色、又は青色のルミネセンス性有機化合物を含んだ薄膜であり、典型的には、ホスト材料とドーパント材料とを含んだ混合物を用いて形成される。このような発光層62Aは、例えば、対応する色画素毎に個別に配置され、メタルマスク(ファインマスク)を介した真空蒸着法により形成される。
ホスト材料としては、アントラセン類、アミン類、スチリル類、シロール類、アゾール類、ポリフェニル類、金属錯体類などの有機物又は有機金属化合物を使用することができる。例えば、ホスト材料として、ジフェニルアントラセン誘導体、ビスカルバゾール、スチリルアミン、ジスチリルアリーレン、オキサゾール、オキサジアゾール、ベンゾイミダゾール、トリス(8−ヒドロキシキノレート)アルミニウム(Alq)などを使用してもよい。
ドーパント材料としては、ジシアノメチレンピラン類、ジシアノ類、フェノキサゾン類、チオキサンテン類、ルブレン類、スチリル類、クマリン類、キナクリドン類、縮合多環芳香環類、重金属錯体類などの有機物又は有機金属化合物を使用することができる。例えば、ドーパント材料として、クマリン、ルブレン、ペリレン、アザチオキサンテン、N−メチルキナクリドン、ジフェニルナフタセン、ペリフランテン、フェニルピリジンをイリジウムに3配位させた錯体(Ir(ppy))などを使用してもよい。
電子輸送層は、例えば、トリス(8−ヒドロキシキノレート)アルミニウム(Alq)などを用いて形成される。このような電子輸送層は、3色の色画素PX(R、G、B)に共通の共通層62Eであり、アクティブエリア102全域にわたってメタルマスク(ラフマスク)を介した真空蒸着法により形成される。
第2電極64は、複数の画素PXに共通であって、各画素PXの有機活性層62の上に配置され、陰極として機能する。このような第2電極64は、例えば、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、または、これらの混合物などからなる半透過層、及び、ITOなどの光透過性を有する導電材料を用いて形成された透過層を積層した構造であってもよいし、半透過層単層、または、透過層単層として構成しても良い。
上述した有機EL素子40は、EL光を主としてアレイ基板側から外部に取り出すボトムエミッションタイプとして構成されても良いし、EL光を主として封止基板側から外部に取り出すトップエミッションタイプとして構成されても良い。
また、アレイ基板100は、アクティブエリア102において、隣接する画素PX(R、G、B)間を分離する隔壁70を備えている。この隔壁70は、例えば、各第1電極60の周縁を覆うように配置され、アクティブエリア102において格子状またはストライプ状に形成されている。このような隔壁70は、例えば樹脂材料をパターニングすることによって形成される。この隔壁70は、第2電極64によって覆われている。
また、この実施の形態においては、図2及び図3に示すように、アレイ基板100は、さらに、各色画素の有機EL素子40を覆うように配置された保護膜400を備えている。すなわち、保護膜400は、第2電極64を覆うように配置されている。このような保護膜400は、少なくともアクティブエリア102の全体にわたって配置されている。
なお、図3においては、アクティブエリア102に対応して各画素PXの有機EL素子40を含む表示素子部50が配置されている。このような表示素子部50は、全体的に保護膜400によって覆われている。つまり、保護膜400は、表示素子部50の表面に配置されるとともにアクティブエリア102の最外周の側面まで全周にわたって覆うように配置され、配線基板120に枠状に接着している。
この保護膜400は、無機系材料によって形成されている。この実施の形態においては、保護膜400は、珪素(Si)、窒素(N)、及び、酸素(O)を主成分として形成され、例えば、シリコン酸化物(例えば、SiO)、シリコン窒化物(例えば、SiN)、シリコン酸窒化物(例えば、SiON)、あるいは、これらの積層膜などによって形成されている。このような保護膜400は、乾式法であるCVDやスパッタ等の蒸着法により成膜される。保護膜400は、有機EL素子40を構成する第2電極64に接触するため、有機EL素子40へのダメージを考慮すると、成膜手法として乾式法を選択することが望ましい。
上述したような構成のアレイ基板100と封止基板200との間には、樹脂層500が充填されている。すなわち、この樹脂層500は、アレイ基板100の保護膜400と封止基板200との間に充填されている。このような樹脂層500は、有機系材料であるエポキシ系の樹脂材料などの紫外線硬化型樹脂によって形成されている。
このような樹脂層500は、樹脂材料を印刷法または滴下工法によりパターン形成することによって形成しても良いし、所望の大きさのシート形状に加工されたエポキシ系の樹脂フィルムを貼付した後に熱処理によって軟化させて形成しても良い。
このような樹脂層500は、アレイ基板100の表面(保護膜400の面)における凹凸を吸収するとともに封止基板200の内面に密着する。つまり、樹脂層500は、アレイ基板100と封止基板200との間に保持されている。
このため、アレイ基板100と封止基板200との間のギャップ、特に、有機EL素子40から封止基板200までのギャップは、樹脂層500を配置することによって均一化され、光学干渉による干渉縞の発生を抑制することが可能となる。これにより、表示品位を改善することが可能となる。
また、封止基板200の内面(つまり、有機EL素子40と対向する面)に、乾燥剤を配置するのに必要とされるザグリ加工など手間のかかる加工を施す必要がないため、コストの低減が可能となるとともに、基板の厚みが維持されるためパネル強度を確保することも可能となる。
上述したような構成の有機EL表示装置1は、図2及び図3に示すように、保護膜400と樹脂層500との間に配置された撥液膜600を備えている。この撥液膜600は、樹脂層500を形成するための樹脂材料に対する親和力に欠け、はじく、あるいは、吸着しない性質(すなわち撥液性)を有する層であり、樹脂材料が硬化することによって形成された樹脂層500との接着力よりも保護膜400との接着力が強い。
これにより、樹脂層500を形成する過程において、液状の樹脂材料が硬化時に収縮する際に、保護膜400や有機EL素子40を構成する各薄膜に加わる応力を低減することが可能となる。このため、アレイ基板100における薄膜の膜剥がれや欠陥を抑制することが可能となる。これにより、硬化プロセスのプロセスマージンが大きくなり、製造歩留まりを改善することが可能となる。
ここで説明した撥液膜600は、炭素(C)、及び、フッ素(F)を主成分として形成されている。また、この撥液膜600の炭素とフッ素との割合は、炭素1に対してフッ素2以下である。
このような撥液膜600は、炭素及びフッ素を含むガスCxFyまたはこれと水素ガスを混合させて放電し、プラズマを発生させることにより形成可能である。すなわち、この実施の形態においては、撥液膜600としては、フルオロカーボン系の原料ガス、例えばCF、C、C、Cなどの原料ガスの放電を用いたプラズマCVD法により形成される膜を適用する。
フルオロカーボン系のプラズマでは、そこで生成されるラジカルやイオンがSiOやSiNと反応してエッチングを促進する特性を持っているため、成膜を支配的にするためには原料ガスの炭素とフッ素との割合(組成比)すなわちF/C比を減少させる(より望ましくは2以下にする)、または、水素ガス(H)を添加することが望ましい。
このようにして成膜された膜は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と類似した構造を有しており、PTFEと類似の膜特性を有している。また、組成においてもX線電子分光法(XPS)で分析を行うと、F/C比は1.5〜2となっている。また、このようにして成膜された膜は、高い撥液性を有するとともに、高い機械的強度及び透明性(透過率)も有している。このため、保護膜400と樹脂層500との間に撥液膜600が介在することによる光学損失は極めて少ない。
なお、このような必要な特性を維持しつつ生産性を考慮すると、撥液膜600としての膜厚は、0.1nm〜100nmの範囲とすることが望ましい。また、撥液膜600の屈折率は、SiOの屈折率と同等以下、すなわち波長550nmの光に対して1.2〜1.5の範囲とすることが望ましい。
上述したような撥液膜600は、保護膜400と同一の領域に配置されている。すなわち、撥液膜600は、保護膜400に重なるようにアクティブエリア102の全体にわたって配置されている。
一方で、樹脂層500は、保護膜400及び撥液膜600を覆うとともに、撥液膜600を介することなく配線基板120に枠状に接着している。すなわち、樹脂層500は、撥液膜600の表面及び撥液膜600から露出した保護膜400の表面に配置されるとともに、アクティブエリア102の外側まで全周にわたって延在し、撥液膜600の設置面積よりも広い面積にわたって配置されている。これにより、樹脂層500は、アクティブエリア102の外側において配線基板120に枠状に接着している。したがって、樹脂層500のアレイ基板100への接着力を確保できる。
アレイ基板100と封止基板200とは、図4に示すように、アクティブエリア102に対応して配置された樹脂層500を囲むように枠状に配置されたシール材300によって貼り合せることが望ましい。これにより、アクティブエリア102の気密性が向上し、有機EL素子40の劣化を抑制することが可能となる。
シール材300は、感光性樹脂(例えば紫外線硬化型樹脂)であっても良いが、特に、フリットであることが望ましい。フリットは、水分を通さない(あるいは透水性が極めて低い)ため、外部から樹脂層500に向かって水分が浸入することはなく、有機EL素子40の水分による劣化を抑制することができ、信頼性を向上することができるとともに長寿命化が可能となる。
近年では、高精細化などの要求に伴い、封止基板200の外面が表示面となるようなトップエミッション方式が主流となりつつある。このようなトップエミッション方式を適用する場合には、従来の樹脂製のシール材ではパネル内に乾燥剤を設置することが困難となるのに対して、本実施形態で説明したような保護膜400によって表示素子部50を覆うとともに封止基板200との間に樹脂層500を充填することによって乾燥剤を設置する必要がなくなる。しかも、フリット封止技術を組み合わせることにより、パネルの表示品質と機械強度、信頼性、耐候性が優れた有機ELパネルが得られる。また、このパネルを用いることにより超薄型の高品位有機EL表示装置が実現できる。
次に、製造方法の一例について説明する。
すなわち、画素回路10などを備えた配線基板120を用意し、有機絶縁膜114の上に、反射層及び透過層(ITO)を順次成膜し、パターニングすることにより、第1電極60を形成する。その後、樹脂材料を成膜し、パターニングすることにより、アクティブエリア102の全体にわたって格子状の隔壁70を形成する。
続いて、真空蒸着法により、第1電極60上に有機活性層62として、ホール輸送層、発光層、電子輸送層を順次成膜する。発光層については、赤色発光層、緑色発光層、青色発光層を高精細メタルマスクを用いて個別に蒸着する。ホール輸送層及び電子輸送層については、3色共通層であり、アクティブエリア102全域にメタルマスク(ラフマスク)を用いて蒸着する。
続いて、真空蒸着法またはスパッタ法により、ラフマスクを用いて導電層(銀、マグネシウム、アルミニウム、または、これらの混合物)を成膜し、第2電極64を形成する。更に、保護膜400として、プラズマCVD法により、第2電極64全体を完全に覆うパターンのラフマスクを用いて、無機膜(シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、あるいは、これらの積層膜)を成膜する。この後、保護膜400と同様のラフマスクを用いて、フルオロカーボン系の原料ガスを用いたプラズマCVD法により撥液膜600を成膜する。これにより、アレイ基板が製造される。
一方、封止基板200としては、アレイ基板100の母基板と同一の無アルカリガラスを用い、ペースト状にしたフリットガラス材料をアクティブエリア102の周辺を取り囲む形状にディスペンサーを用いて塗布し、その後、熱処理を行い、このフリットガラスの塗布パターンを硬化する。次に、このフリットガラスパターンの内側に、樹脂層500となるエポキシ系の樹脂材料をスクリーン印刷法または滴下法により成膜する。
その後、封止基板200とアレイ基板100とを真空チャンバー中で貼りあわせた後に、80〜100℃の熱処理によって樹脂材料を硬化させる。
続いて、封止基板200をアレイ基板100に向けて加圧しながらフリットガラスパターンに波長800〜900nm、パワー約10Wのレーザー光を照射することにより、フリットガラスをアレイ基板100に溶着させる。そして、各パネルサイズに割断を行い、有機ELパネルが完成する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、表示品位を改善することが可能であるとともに製造歩留まりを改善することが可能な表示装置を提供することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
図1は、この発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、図1に示した有機EL表示装置を切断したときの構造を概略的に示す断面図である。 図3は、保護膜と樹脂層との間に撥液膜を備えた構成の有機EL表示装置の構造を概略的に示す断面図である。 図4は、アクティブエリアを囲むシール材を備えた構成の有機EL表示装置の構造を概略的に示す断面図である。
符号の説明
1…有機EL表示装置 PX(R、G、B)…画素
10…画素回路 40…有機EL素子(表示素子) 50…表示素子部
60…第1電極 62…有機活性層 64…第2電極 70…隔壁
100…アレイ基板 120…配線基板
200…封止基板 300…シール材
400…保護膜 500…樹脂層 600…撥液膜

Claims (10)

  1. 配線基板上に、自発光性の表示素子と、前記表示素子を覆うように配置され無機系材料によって形成された保護膜と、を備えたアレイ基板と、
    前記アレイ基板の前記表示素子が配置された面に対向するように配置された封止基板と、
    前記アレイ基板と前記封止基板との間に充填された樹脂層と、
    前記保護膜と前記樹脂層との間に配置され、前記保護膜との接着力が前記樹脂層との接着力よりも強い撥液膜と、
    を備えたことを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 前記撥液膜は、炭素(C)、及び、フッ素(F)を主成分として形成されたことを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記撥液膜の炭素とフッ素との割合は、炭素1に対してフッ素2以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記撥液膜は、前記保護膜と同一の領域に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  5. 前記保護膜は、珪素(Si)、窒素(N)、及び、酸素(O)を主成分として形成されたことを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  6. 前記樹脂層は、エポキシ系の樹脂材料によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  7. 前記樹脂層は、前記保護膜及び前記撥液膜を覆うとともに、前記撥液膜を介することなく前記配線基板に枠状に接着したことを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  8. 前記アレイ基板と前記封止基板とは、前記樹脂層を囲むように配置されたフリットによって貼り合わせられたことを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  9. 前記表示素子は、
    配線基板上に配置された第1電極と、
    前記第1電極上に配置された有機活性層と、
    前記有機活性層の上に配置された第2電極と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  10. 前記表示素子で発生したEL光を前記封止基板側から取り出す上面発光方式であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
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