JP2010039454A - 機能性中間シート - Google Patents
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Abstract
【課題】互いに違う組成を有する樹脂フィルムを3層以上、積層する事により新たな機能を有し、2種類以上の組成の成形物を簡単に得る事が可能な機能性中間シートの確立。
【解決手段】アクリル系樹脂フィルム又はポリカーボネート系樹脂フィルムを、目的の金型の外形形態に近い形状に熱プレス加工を施し曲成させて、シート状球面体を得る。得られたシート状球面体と球面率が同じ程度の球面率を有する金型を装てんしたインサート射出成形機の金型のキャビティの表面に挿入し、射出成形する事により、目的の眼鏡用偏光レンズを得、シート状球面体の対物面を当事者がアクリル系樹脂フィルム又は、ポリカーボネート系樹脂フィルムを自在に選択する事によって、樹脂フィルム単体には無い新たな機能を有し、2種類以上の組成の成形物を製造する。
【選択図】なし
【解決手段】アクリル系樹脂フィルム又はポリカーボネート系樹脂フィルムを、目的の金型の外形形態に近い形状に熱プレス加工を施し曲成させて、シート状球面体を得る。得られたシート状球面体と球面率が同じ程度の球面率を有する金型を装てんしたインサート射出成形機の金型のキャビティの表面に挿入し、射出成形する事により、目的の眼鏡用偏光レンズを得、シート状球面体の対物面を当事者がアクリル系樹脂フィルム又は、ポリカーボネート系樹脂フィルムを自在に選択する事によって、樹脂フィルム単体には無い新たな機能を有し、2種類以上の組成の成形物を製造する。
【選択図】なし
Description
本発明は、互いに違う組成を有する樹脂フィルムを3層以上、積層する事により新たな機能を有し2種類以上の組成の成形物を簡単に得る事が可能な機能性中間シート又は機能性中間シート及び該機能性中間シートを応用した眼鏡用偏光レンズに関する。
近年の眼鏡業界に代表される眼鏡用レンズとしては、無機ガラスと有機ガラスとに分別され無機ガラスは、すぐに破損して眼球を傷つける恐れがある。有機ガラスは熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とに分別され、主な熱硬化性樹脂としてはジエチレングリコールビスアリルカーボネートの類を主原料とし、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートの如き過酸化物を触媒として製造する光学レンズが好適に使用されているが、重合時間が多大なうえ大量生産に不向きで、経営者に多大な経済的負担を強いる場合が多い事と表面硬度は高いもののすぐに破損して眼球を傷つける可能性は否定出来ない。熱可塑性樹脂として、代表的な光学レンズは、ポリカーボネートとメチルメタアクリレートのペレットから製造される事が一般的であり大量生産向いているが、ポリカーボネート樹脂は、対衝撃性はあらゆる材料の中でもっとも高くが基材の表面硬度が低いと言った問題が存在する。この問題を解消する為に強化液を塗布加工する際、強化液の膜厚を厚くする事により、表面硬度が固く調整する事は、可能だが、スパイダークラックなどが発生しやすく特にツーポイントフレーム用のネジ込み加工工程時にネジ込みで外圧が加わるレンズの対物面の表面においてクラックが発生しやいという不具合が発生しやすく、経営者に経済的負担を強いる場合が多い。メチルメタクリレートの場合、高透明性で加工性及び高アッベ数及び材料基材の表面硬度が高いが対衝撃性が弱く眼球を傷つける可能性を否定できない。
ガラスを用いた偏光レンズは古くから製造されており、これはガラスレンズ二枚の間に接着剤を用いて偏光フィルムを圧着接着するものである。しかしながら、近年は眼鏡の軽量化および破損による目への安全性のために、ガラスを用いた偏光レンズに代えて種々のプラスチック素材のレンズが使用されている。
そのようなプラスチック素材のレンズの製法としては、
(1)凹面と凸面とからなるモールドによって形成される空隙内に球面状に予備成形した偏光フィルムを装着し、その両側に例えばジエチレングリコールとビスアリルカーボネートとの共重合体であるCR−39(米国、PPG社の熱硬化性成型樹脂の商品名)のような重合性プラスチックを注入して重合させる、いわゆるキャスト法による偏光レンズの製法(特許文献1)。
(2)偏光性薄膜の両面に厚さの異なる熱可塑性樹脂を積層してプレスする、いわゆるプレス成形法による偏光レンズの製法(特許文献2)。
(3)偏光素子を融着性素材に直接貼り合わせて得た偏光シートを使用して偏光プラスチックレンズを製造する方法(特許文献3)。
(4)偏光性薄膜の両側にポリカーボネートフィルムまたはシートを積層し、厚み0.5〜2.5mmの積層体を製造し、この積層体を加圧熱成形することにより偏光ポリカーボネートレンズを製造する方法(特許文献4)。
などが知られている。
特公昭53−29711号公報 特公昭50−3656号公報 特公昭61−56090号公報 特公平7−94154号公報
(1)凹面と凸面とからなるモールドによって形成される空隙内に球面状に予備成形した偏光フィルムを装着し、その両側に例えばジエチレングリコールとビスアリルカーボネートとの共重合体であるCR−39(米国、PPG社の熱硬化性成型樹脂の商品名)のような重合性プラスチックを注入して重合させる、いわゆるキャスト法による偏光レンズの製法(特許文献1)。
(2)偏光性薄膜の両面に厚さの異なる熱可塑性樹脂を積層してプレスする、いわゆるプレス成形法による偏光レンズの製法(特許文献2)。
(3)偏光素子を融着性素材に直接貼り合わせて得た偏光シートを使用して偏光プラスチックレンズを製造する方法(特許文献3)。
(4)偏光性薄膜の両側にポリカーボネートフィルムまたはシートを積層し、厚み0.5〜2.5mmの積層体を製造し、この積層体を加圧熱成形することにより偏光ポリカーボネートレンズを製造する方法(特許文献4)。
などが知られている。
本発明が解決しようとする課題は、キャスト法などによる偏光レンズの製造方法は、重合時間が多大であり、大量生産に不向きな事と対衝撃性が弱く眼球を傷つける可能性を避けられる機能性中間シートの確立とそれを応用した偏光レンズの製造方法の確立である。
また、第二の課題は、ポリカーボネート系樹脂から得られるポリカーボネートレンズの対物面の表面硬度を、強化液の膜厚を厚くする事無く、基材を固く調整する手段を確立する事により、スパイダークラックやツーポイント加工時のネジ込み工程のクラックの発生を減少させる事である。
また、第三の課題は、アクリル系樹脂から得られるアクリルレンズの対衝撃性を高めレンズ破損の発生を防ぎ眼球を傷つける事を、防止できうる機能性中間シートとそれ応用した偏光レンズの製造方法の確立である。
本発明の目的を達成する為に、請求項1に記載の発明は、メチルメタアクリレートやシクロヘキシルメタクリレートなどの単重合体、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系、共重合体を含むアクリル系樹脂の群から一種選択されたアクリル系樹脂フィルムと、ポリビスフェノールAカーボネート、1,1’−ジヒドロキシジフェニル−フェニルメチルメタン、1,1’−ジヒドロキシジフェニル−ジフェニルメタン、1,1’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニル−2,2−プロパンの単独ポリカーボネート、それら相互の共重合ポリカーボネート、ビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートのポリカーボネート系樹脂の群から一種選択されたポリカーボネート系樹脂フィルムと、当該フィルム間が接着剤層を介して、偏光フィルムが積層され3層構造以上である事を特徴とする機能性中間シートであって、当該機能性中間シートを目的の金型の外形形態に近い形状に熱プレス加工を施し曲成させて、シート状球面体を得る。得られたシート状球面体と球面率が同じ程度の球面率を有する金型を装てんしたインサート射出成形機の金型のキャビティの凸凹面のいずれか一方の表面に挿入し、該アクリル系樹脂又は該ポリカーボネート系樹脂を射出成形する事により、目的の眼鏡用偏光レンズを射出成形法によって得る事を特徴とし、シート状球面体の対物面を当事者がアクリル系樹脂フィルム又は、ポリカーボネート系樹脂フィルムを自在に選択する事によって、該樹脂フィルム単体には無い新たな機能を有し、2種類以上の組成の成形物を製造可能な機能性中間シートを得るという技術的手段を採用した。
本発明の目的を達成する為に、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の偏光フィルムの両面に、接着剤層を介してセルローストリアセテートフィルムを保護層として貼着し、厚さが0.2mm以上、全光線透過率が30から50%以内、偏光度が99.0%以上の偏光シートを、機能性中間シートの内表面に形成するといった技術的手段を採用した。
本発明において、偏光フィルムとして好ましいのは、一般的に使用されているポリビニールアルコール系フィルム、ポリビニルアセタール系フィルム、ポリビニルブチラールフィルムをベースフィルムとし、耐湿熱性を有する二色性染料を用いて染色、一軸延伸して製造し得られた偏光フィルムが、好適に便宜的に選択し使用できる。
また本発明において最も好ましい保護層は、前項の偏光フィルムの両面に、接着剤を介して、セルローストリアセテートフィルムを貼着して得られる総厚0.2mm以上であり、またその全光線透過率が30から40%以内、偏光度90.0%以上の偏光シートが好適に便宜的に選択し使用でき最も優れ経済性が良い。
本発明において、ポリカーボネートフィルム又はポリカーボネート成形樹脂として好ましいのは、高透明性、高靱性、高耐熱性、高屈折率であることから、代表的ポリカーボネート系樹脂としてポリビスフェノールAカーボネートがある。その他、1,1′−ジヒドロキシジフェニル−フェニルメチルメタン、1,1′−ジヒドロキシジフェニル−ジフェニルメタン、1,1′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニル−2,2−プロパンの単独ポリカーボネート、それら相互の共重合ポリカーボネート、ビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートなどのポリカーボネート系樹脂などである。
一般的にポリカーボネート系樹脂は、複屈折の大きくなりやすいことが欠点として挙げられる。即ち、成形体の内部へ、成形歪みや局所的配向に起因する光学的異方性を生じやすい。そのため、本発明でポリカーボネート系樹脂を用いる場合は、極力、光学的異方性の形成を防ぐことが重要であり、その対策として、流動性が高く、成形時に過度な剪断力を受けにくい、つまり残留歪みや局所的配向が起こりにくい、比較的重合度の低い樹脂を使用することが好ましい。本発明では、特に重合度120以下、より好ましくは重合度100以下のポリカーボネート系樹脂の使用が推奨される。
また、光学的異方性を防止する目的で、上記ポリカーボネート系樹脂の他、本発明では光弾性係数30×10−13cm2/dyne以下、好ましくは20×10−13cm2/dyne以下、ガラス転移温度85℃以上、好ましくは90℃以上の樹脂が推奨される。光弾性係数が30×10−13cm2/dyneを越えると、得られるレンズの残留歪みや局所的配向による光学的異方性が目立つようになる。また、ガラス転移温度が85℃を下回ると、サングラスやゴーグル、矯正レンズとしての実用性が低下するほか、ハードコートや反射防止加工など加熱を要する高次加工において変形を起こしやすい問題がでてくる。
本発明において、アクリル系樹脂フィルム又はアクリル系樹脂として好ましいのは、メチルメタアクリレートやシクロヘキシルメタクリレートなどの単重合体、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系、共重合体を含むアクリル系樹脂の群から一種選択され使用されるのが便宜的に好ましい。
本発明においてフィルム間に、塗布する接着剤について以下に説明する。平均分子量が10,000以上、200,000以下のポリエステルウレタン樹脂またはポリエーテルウ1,レタン樹脂、さらにはポリエステルポリエーテルウレタン樹脂等を主にしたポリオールと架橋硬化剤としてポリイソシアネートを配合する二液硬化型接着剤などの群から一種目的の樹脂シートと融着する接着剤を、グラビアコーティング法、オフセットコーティング法などにより塗布し使用できる。
本発明の中間性機能シートに調光機能は付与させる場合は、調光性色素を用いることにより付与する。調光性色素の種類については、スピロピラン系、ナフトピラン系、フラン系、スピロオキサジン系、フルギド系、クロメン系など一般に用いられているものであれば特に限定しないが、紫外線に対する発色濃度が高く、発色速度の速いもの、且つ紫外線除去後の色相ができるだけ無色に近く、消色速度の速いもの、並びに熱、光、湿度など加工条件、実用条件、保管条件での短期、長期の耐久性面で良好なものが好ましい。発色後の色相として、ブラウンやグレーが一般に好まれるため、通常は、複数の調光性素材を同時に用い、好みの色相になるように、各素材の使用比率と使用量を決めハンドブレンド法により射出成形用樹脂に混入させる。
また、請求項1記載のインサート射出成形機の金型のキャビティの凸凹面に、近視眼用度数及び老視眼用度数を付与する方法を以下に説明する。アーブルグオールラウンド金型等の金型により、径60から98mmφ、曲率半径60から87mm、キャビティ厚みが3mmから18mmの物が近視眼用度数を付与する方法として好適に使用できる。キャビティの第一面の屈折面(装用状態において眼と反対側の面すなわち前方屈折面)には、加工のし易さのために球面が採用されている。第二面の屈折面(装用状態において眼側の面すなわち後方屈折面)には球面ばかりでなく、乱視等の矯正のためにトーリック面も採用される。以下、第一面に球面が採用されているレンズを球面レンズと呼び、第一面に非球面が採用されているレンズを非球面レンズと呼ぶ。一般に、レンズの屈折力はディオプター(以下、「D」で示す)という単位で表され、レンズの表面における屈折力(面屈折力)はその面の曲率ρ(単位はm−1:曲率半径R=1/ρ)とレンズ素材の屈折率nとにより次の式(1)のように定義される。面屈折力=(n−1)×ρ=(n−1)/R(1)なお、レンズの第一面の屈折力は、特にベースカーブと呼ばれる。以下、ベースカーブに対応する曲率をベースカーブ曲率という。近視眼用度数は、主に第一面の屈折力と第二面の屈折力とにより決定される。このため、二つの屈折力の組合せの仕方によって、一つの近視眼度数を得るのにもいろいろなベースカーブの値をとることができる。
老視眼用度数を付与する方法は、成形金型のキャビティの内表面が凹面、外表面が凸面からなり、キャビティの形状としては種々の形状のものがある。クリップトップ型、シームレスクリップトップ型、アイデアル型、累進型の群から一種選択された設計を便宜的に選択し使用できる。特に好ましいのは、前記小玉部の外表面が非球面であることを特徴とするものである。前記小玉部分の外表面は、その中心を通る法線方向の断面が楕円、双曲線、放物線、サイクロイド曲線又はインボリュート曲線等の曲線(好ましくは楕円)で形成される非球面とすることができる。
メチルメタアクリレートやシクロヘキシルメタクリレートなどの単重合体、共重合体を含むアクリル系、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系共重合体を含むアクリル系樹脂の群から一種選択されたアクリル系樹脂フィルムと、ポリビスフェノールAカーボネート、1,1’−ジヒドロキシジフェニル−フェニルメチルメタン、1,1’−ジヒドロキシジフェニル−ジフェニルメタン、1,1’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニル−2,2−プロパンの単独ポリカーボネート、それら相互の共重合ポリカーボネート、ビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートのポリカーボネート系樹脂の群から一種選択されたポリカーボネート系樹脂フィルムと、当該フィルム間が接着剤層を介して、偏光フィルムが積層され3層構造以上である事を特徴とする機能性中間シートであって、当該機能性中間シートを目的の金型の外形形態に近い形状に熱プレス加工を施し曲成させて、シート状球面体を得る。得られたシート状球面体と球面率が同じ程度の球面率を有する金型を装てんしたインサート射出成形機の金型のキャビティの凸凹面のいずれか一方の表面に挿入し、該アクリル系樹脂又は該ポリカーボネート系樹脂を射出成形する事により、目的の眼鏡用偏光レンズを射出成形法によって得る事を特徴とし、シート状球面体の対物面を当事者がアクリル系樹脂フィルム又は、ポリカーボネート系樹脂フィルムを自在に選択する事によって、該樹脂フィルム単体には無い新たな機能を有し、2種類以上の組成の成形物を製造可能な機能性中間シートを得る事が出来る。
以下、本発明の好適な実施形態に基づき説明する。
実施例1
本実施形態では、厚さ0.123mm重合度120以下のポリカーボネート系樹脂、1,1′−ジヒドロキシジフェニル−フェニルメチルメタン、1,1′−ジヒドロキシジフェニル−ジフェニルメタン、1,1′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニル−2,2−プロパンの単独ポリカーボネートとビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートからなるポリカーボネートフィルムを採用した。
実施例1
本実施形態では、厚さ0.123mm重合度120以下のポリカーボネート系樹脂、1,1′−ジヒドロキシジフェニル−フェニルメチルメタン、1,1′−ジヒドロキシジフェニル−ジフェニルメタン、1,1′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニル−2,2−プロパンの単独ポリカーボネートとビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートからなるポリカーボネートフィルムを採用した。
厚さ0.123mm、全光線透過率90以上の共重合体を含むアクリル系樹脂フィルム(住友化学テクノロイS001 登録商標)を採用した。
上記に明記されるポリカーボネートフィルムの一方とアクリル系樹脂フィルムの一方に、主剤(ポリボンドAY−651A),硬化剤(ポリボンドAY−651C)からなる二液硬化型ドライラミネート接着剤を採用し塗布加工行い接着剤層を形成した。該接着剤の配合処方は、重量比により主剤100、硬化剤15、希釈剤(酢酸エチル)190である。
該フィルム間に、ポリビニールアルコール系フィルムをベースフィルムとし、耐湿熱性を有する二色性染料を用いて染色、一軸延伸して製造し得られた偏光フィルムを挟着し、ドライラミネート加工機により加工速度140m/minで乾燥炉において熱風温度80℃、風速10m/s,乾燥し塗布加工後45℃48時間養生し、機能性中間シートを得た。
該フィルム間に、ポリビニールアルコール系フィルムをベースフィルムとし、耐湿熱性を有する二色性染料を用いて染色、一軸延伸して製造し得られた偏光フィルムを挟着し、ドライラミネート加工機により加工速度140m/minで乾燥炉において熱風温度80℃、風速10m/s,乾燥し塗布加工後45℃48時間養生し、機能性中間シートを得た。
前項で得た機能性中間シートを、熱プレス加工機でポリカーボネート樹脂フィルムが目的の眼鏡用偏光レンズの対物面に形成されるようにベンリング加工95℃で5分間加圧してレンズ形状を施しシート状球面体を作成した。またアクリル系樹脂フィルムが目的の眼鏡用偏光レンズの対物面に形成されるように、ベンリング加工85℃で5分間加圧を施したシート状球面体も合わせて作成した。
前項で得た2種類のシート状球面体と同程度の球面率を有する金型を装てんしたインサート射出成形機の金型のキャビティの凸凹面のいずれか一方の表面に設置し、射出成形法によって、レンズ成形用成形機(型締め力;射出圧力;400Kgf/cm2)のアーブルグオールラウンド金型;径78mmφ、曲率半径84mmでキャビティ厚み=2.2mm金型温度;85℃(固定、可動共)の型内にポリカーボネート樹脂フィルム面が目的のレンズの対物側表面に形成されるように装着し、成形用アクリル樹脂をシリンダーヒーター設定温度;265℃で射出成形して、対衝撃強度が通常のアクリルレンズよりも高い機能性レンズを得た。
また、型内にアクリル系樹脂フィルム面が目的のレンズの対物側表面に形成されるように装着し、成形用ポリカーボネート樹脂をシリンダーヒーター設定温度;275℃で射出成形して、表面硬度が通常のポリカーボネートレンズよりも優れた機能性レンズを得た。
当事業者が、アクリル系樹脂フィルム又は、ポリカーボネート系樹脂フィルムを、目的の眼鏡用偏光レンズの対物面に自在に選択する事によって、該樹脂フィルム単体には無い新たな機能を有し、2種類以上の組成の成形物を製造可能な当該機能性中間シートを確立した。
Claims (2)
- メチルメタアクリレートやシクロヘキシルメタクリレートなどの単重合体、共重合体を含むアクリル系、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系共重合体を含むアクリル系樹脂の群から一種選択されたアクリル系樹脂フィルムと、ポリビスフェノールAカーボネート、1,1’−ジヒドロキシジフェニル−フェニルメチルメタン、1,1’−ジヒドロキシジフェニル−ジフェニルメタン、1,1’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニル−2,2−プロパンの単独ポリカーボネート、それら相互の共重合ポリカーボネート、ビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートのポリカーボネート系樹脂の群から一種選択されたポリカーボネート系樹脂フィルムと、当該フィルム間が接着剤層を介して、偏光フィルムが積層され3層構造以上である事を特徴とする機能性中間シートであって、当該機能性中間シートを目的の金型の外形形態に近い形状に熱プレス加工を施し曲成させて、シート状球面体を得る。得られたシート状球面体と球面率が同じ程度の球面率を有する金型を装てんしたインサート射出成形機の金型のキャビティの凸凹面のいずれか一方の表面に挿入し、該アクリル系樹脂又は該ポリカーボネート系樹脂を射出成形する事により、目的の眼鏡用偏光レンズを射出成形法によって形成され、シート状球面体の対物面を当事業者がアクリル系樹脂フィルム又は、ポリカーボネート系樹脂フィルムを自在に選択する事によって、該樹脂フィルム単体には無い新たな機能を有し、2種類以上の組成の成形物を製造可能な機能性中間シート。
- 請求項1記載の偏光フィルムの両面に、接着剤を介してセルローストリアセテートフィルムを保護層として、貼着し厚さが0.2mm以上、全光線透過率が30から50%以内、偏光度が99.0%以上のものであることを特徴とする請求1記載の機能性中間シート。
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