JP2010038063A - 可変容量圧縮機の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】制御量の目標値を設定する第1制御装置の汎用性が向上し、且つ、容量制御弁のコイルに供給される駆動電流を調整する第2制御装置が簡素な構造で安定に保持された可変容量圧縮機の制御システムを提供する。
【解決手段】可変容量圧縮機の制御システム(A)は、第1制御装置(400A)と第2制御装置(400B)とを備える。第1制御装置(400A)は、第1接続端子(433)、及び、第1ハウジング(432)及び第1基板(430)のうち少なくとも一方に一体に設けられ第1係合部(434)を有する。前記第2制御装置(400B)は、第1接続端子(433)と機械的に接続される1つ以上の第2接続端子(443)、及び、第2ハウジング(442)及び前記第2基板(440)のうち少なくとも一方に一体に設けられ第1係合部(434)と脱着自在に係合する第2係合部(444)を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用空調システムに適用される可変容量圧縮機の制御システムに関する。
例えば車両用空調システムに用いられる往復動型の可変容量圧縮機は、ハウジングを備え、ハウジングの内部には吐出室、吸入室、クランク室及びシリンダボアが区画形成される。クランク室内を延びる駆動軸には斜板が傾動可能に連結され、斜板を含む変換機構は、駆動軸の回転をシリンダボア内に配置されたピストンの往復運動に変換する。ピストンの往復運動は、吸入室からシリンダボア内への作動流体の吸入、吸入した作動流体の圧縮及び圧縮された作動流体の吐出室への吐出工程を実行する。
ピストンのストローク長、即ち圧縮機の吐出容量は、クランク室の圧力(制御圧力)を変化させることにより可変となり、吐出容量を制御するために、吐出室とクランク室とを連通する給気通路には容量制御弁が配置され、クランク室と吸入室とを連通する抽気通路には絞りが配置される。
例えば特許文献1が開示する容量制御弁は、吸入圧力を感知するための感圧部材を内蔵し、この容量制御弁を用いた可変容量圧縮機では、吸入圧力を感知して吐出容量をフィードバック制御する。具体的には、感圧部材は、例えばベローズにより構成され、吸入圧力が低下すると吐出容量を減少すべく伸長し、給気通路の開度を増大させる。
また、特許文献2が開示する可変容量圧縮機の容量制御方法では、2つの圧力監視点の圧力差が目標値に近付くように容量制御が行われる。
更に、特許文献3が開示する容量制御装置は、吐出室の圧力(吐出圧力)と吸入室の圧力との間の圧力差(差圧)が目標値に近付くように、吐出容量をフィードバック制御する。すなわち、特許文献3の制御装置は、差圧を制御対象として容量制御弁のコイルへの通電量を変化させ、これに伴い吐出容量が変化する。例えば、この制御装置は、差圧が縮小しようとすれば、吐出容量を増大させて差圧を所定値に近付けるように動作する。
特許文献3の容量制御装置が実行する差圧制御も、特許文献2が開示する容量制御方法と同様に、2つの圧力監視点の圧力差を目標値に近付けるものに属すると考えられる。従って、可変容量圧縮機の容量制御装置は、特許文献1に代表されるように吸入圧力を制御対象とする吸入圧力制御方式のものと、特許文献2及び3に代表されるように差圧を制御対象とする差圧制御方式のものとに大別される。
一方、可変容量圧縮機の容量制御装置は、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを組み合わせた制御を実行してもよく、例えば特許文献4が開示する可変容量圧縮機の制御方法が知られている。当該制御方法によれば、蒸発器の風量設定手段の切換設定時又は吹き出し温度設定手段の切換設定時には、これらの切換設定に連動してデューティ比制御量に切換補償量が加算される。
特許文献1乃至4に開示されている技術を使用する場合、可変容量圧縮機に専用の制御装置が必要となる。可変容量圧縮機用の制御装置は、通常、空調システムの制御装置と一体に設けられる。
ここで、空調システムの制御装置は、センサ等によって検知した外部情報に基づいて、制御量の目標値を設定する。可変容量圧縮機用の制御装置は、制御量がこの目標値に近付くよう、コイルを流れる駆動電流を調整する。
特開平9−268973号公報 特開2001−107854号公報 特開2001−132650号公報 特開平1−121572号公報
可変容量圧縮機用の制御装置が空調システムの制御装置に一体に組み込まれている場合、空調システムの制御装置自体が、対応する特定の可変容量圧縮機のみにしか使用できなくなる。このため、空調システムの制御装置の汎用性が無くなってしまうという問題があった。
また、可変容量圧縮機の制御装置は、ソレノイドの駆動電流を調整すべく所定の駆動周波数及びデューティ比で駆動されるスイッチング素子を有するため、電磁ノイズを発生し、これが他の電子部品に影響する虞があった。
これらの問題を改善するには、可変容量圧縮機の制御装置を空調システムの制御装置とは別に設ければ良い。しかしながら、可変容量圧縮機の制御装置と空調システムの制御装置とを別々に設けるとしたときに、可変容量圧縮機の制御装置の仕様、配置及び取り付け方法については、最適な提案がなされてはいない。
本発明は上述した事情に基づいてなされたもので、その目的は、制御量の目標値を設定する第1制御装置の汎用性が向上し、且つ、容量制御弁のコイルに供給される駆動電流を調整する第2制御装置が簡素な構造で安定に保持された可変容量圧縮機の制御システムを提供することにある。
上記の目的を達成するべく、本発明によれば、制御量の目標値を設定する第1制御装置と、前記制御量の目標値に基づいて操作量を演算し、前記操作量に基づいて容量制御弁のコイルに供給される駆動電流を調整する第2制御装置とを備え、車両用空調システムに適用される可変容量圧縮機の制御システムにおいて、前記第1制御装置は、第1ハウジング、前記第1ハウジング内に収容され且つ1つ以上の素子が実装された第1基板、前記第1基板に設けられた1つ以上の第1接続端子、並びに、前記第1接続端子と外部との機械的接続を確保するために前記第1ハウジング及び前記第1基板のうち少なくとも一方に一体に設けられた第1係合部を有し、前記第2制御装置は、第2ハウジング、前記第2ハウジング内に収容され且つ1つ以上の素子が実装された第2基板、前記第2基板に設けられ前記第1接続端子と機械的に接続される1つ以上の第2接続端子、並びに、前記第2ハウジング及び前記第2基板のうち少なくとも一方に一体に設けられ前記第1係合部と脱着自在に係合する第2係合部を有することを特徴とする可変容量圧縮機の制御システムが提供される(請求項1)。
好ましくは、前記第2制御装置は、前記素子として、前記コイルと電気的に並列に接続されるダイオードと、前記コイルと電気的に直列に接続されるスイッチング素子と、前記目標値に基づいて前記操作量を演算する操作量演算手段と、前記操作量に基づいて前記スイッチング素子に供給されるゲート電圧のデューティ比制御を実行するソレノイド駆動手段とを含む(請求項2)。
好ましくは、前記第2制御装置は、前記第1係合部及び第2係合部を介して前記第1制御装置によって支持され、前記第2制御装置は、前記第2接続端子以外に外部と接続可能な接続端子を有しない(請求項3)。
好ましくは、前記第2制御装置の操作量演算手段及びソレノイド駆動手段を動作させるための電力は、前記第1制御装置を通じて供給される(請求項4)。
好ましくは、前記第1制御装置の第1ハウジングは、前記第2制御装置の第2ハウジングの少なくとも一部を受け容れ可能な外形形状を有する(請求項5)。
好ましくは、前記第1制御装置は、前記第1ハウジングと一体に設けられた保護部材を更に有し、前記保護部材は、前記第1係合部と前記第2係合部とが係合しているときに、前記第2制御装置の第2ハウジングの少なくとも一部を覆う(請求項6)。
本発明の請求項1の可変容量圧縮機の制御システムでは、目標値を設定する第1制御装置と駆動電流を調整する第2制御装置とが別々に設けられている。これにより、異なる制御方式の可変容量圧縮機に対しても第1制御装置を共通して使用することが可能になり、第1制御装置の汎用性が向上する。
また、第1係合部と第2係合部とが係合することで、第1制御装置及び第2制御装置のうちいずれか一方を支持すれば他方が支持され、第1制御装置及び第2制御装置が簡素な構造で設置される。
請求項2の可変容量圧縮機の制御システムでは、第2制御装置にスイッチング素子が配置されている。これにより、スイッチング素子の作動による第1制御装置への電磁ノイズの影響が軽減される。
請求項3の可変容量圧縮機の制御システムでは、第2制御装置に第1制御装置以外の機器が機械的に接続されない。このため、第1係合部及び第2係合部に対して、第2制御装置の荷重が加わるのみであり、過大な荷重が加わることが防止される。この結果として、第1制御装置と第2制御装置との機械的な接続の信頼性が確保される。
請求項4の可変容量圧縮機の制御システムでは、第2制御装置内に、操作量演算手段及びソレノイド駆動手段のための電源回路を設ける必要が無い。これにより第2制御装置が軽量化され、第1係合部及び第2係合部への負荷が軽減される。
請求項5の可変容量圧縮機の制御システムでは、第1制御装置の第1ハウジングによって、第2制御装置が他の部材と接触することが回避される。この結果として、第1制御装置と第2制御装置との機械的な接続の信頼性が確保される。
請求項6の可変容量圧縮機の制御システムでは、第1制御装置の保護部材によって、第2制御装置が他の部材と接触することが回避される。この結果として、第1制御装置と第2制御装置との機械的な接続の信頼性が確保される。
以下、本発明の第1実施形態の可変容量圧縮機の制御システムAについて説明する。
図1は、制御システムAが適用された車両用空調システムの冷凍サイクル10を示し、冷凍サイクル10は、作動流体としての冷媒が循環する循環路12を備える。循環路12には、冷媒の流動方向でみて、圧縮機100、放熱器(凝縮器又はガスクーラ)14、膨張器16及び蒸発器18が順次介挿され、圧縮機100が作動すると、圧縮機100の吐出容量に応じて循環路12を冷媒が循環する。
すなわち、圧縮機100は、冷媒の吸入工程、吸入した冷媒の圧縮工程及び圧縮した冷媒の吐出工程からなる一連のプロセスを行う。
放熱器14は、圧縮機100から吐出された冷媒を冷却する機能を有し、冷却された冷媒は、膨張器16を通過することによって膨張させられる。膨張した冷媒は蒸発器18内で気化し、気化した冷媒は圧縮機100に吸入される。
蒸発器18は、車両用空調システムの空気回路の一部も構成しており、蒸発器18を通過する空気流は、蒸発器18内の冷媒によって気化熱を奪われることによって冷却される。冷却された空気流が車室内に流入することにより、車室が冷房又は除湿される。
制御システムAが適用される圧縮機100は可変容量圧縮機であり、例えば斜板式のクラッチレス圧縮機である。圧縮機100はシリンダーブロック101を備え、シリンダーブロック101には、複数のシリンダボア101aが形成されている。シリンダーブロック101の一端にはフロントハウジング102が連結され、シリンダーブロック101の他端には、バルブプレート103を介してリアハウジング(シリンダヘッド)104が連結されている。
シリンダーブロック101及びフロントハウジング102はクランク室105を規定し、クランク室105内を縦断して駆動軸106が延びている。駆動軸106は、クランク室105内に配置された環状の斜板107を貫通し、斜板107は、駆動軸106に固定されたロータ108と連結部109を介してヒンジ結合されている。従って、斜板107は、駆動軸106に沿って移動しながら傾動可能である。
ロータ108と斜板107との間を延びる駆動軸106の部分には、斜板107を最小傾角に向けて付勢するコイルばね110が装着され、斜板107を挟んで反対側の部分、即ち斜板107とシリンダーブロック101との間を延びる駆動軸106の部分には、斜板107を最大傾角に向けて付勢するコイルばね111が装着されている。
駆動軸106は、フロントハウジング102の外側に突出したボス部102a内を貫通し、駆動軸106の外端には、動力伝達装置としてのプーリ112に連結されている。プーリ112は、ボール軸受113を介してボス部102aによって回転自在に支持され、外部駆動源としてのエンジン114のプーリとの間にベルト115が架け回される。
ボス部102aの内側には軸封装置116が配置され、軸封装置116はフロントハウジング102の内部と外部とを遮断している。駆動軸106はラジアル方向及びスラスト方向にベアリング117,118,119,120によって回転自在に支持され、エンジン114からの動力がプーリ112に伝達され、プーリ112の回転と同期して回転可能である。
シリンダボア101a内にはピストン130が配置され、ピストン130には、クランク室105内に突出したテール部が一体に形成されている。テール部に形成された凹所130a内には一対のシュー132が配置され、シュー132は斜板107の外周部に対し挟み込むように摺接している。従って、シュー132を介して、ピストン130と斜板107とは互いに連動し、駆動軸106の回転によりピストン130がシリンダボア101a内を往復動する。
リアハウジング104の内部には、吸入室140及び吐出室142が区画形成され、吸入室140は、バルブプレート103に設けられた吸入孔103aを介してシリンダボア101aと連通可能である。吐出室142は、バルブプレート103に設けられた吐出孔103bを介してシリンダボア101aと連通している。なお、吸入孔103a及び吐出孔103bは、図示しない吸入弁及び吐出弁によってそれぞれ開閉される。
シリンダーブロック101の外側にはマフラ150が設けられ、マフラケーシング152は、シリンダーブロック101に一体に形成されたマフラベース101bに図示しないシール部材を介して接合されている。マフラケーシング152及びマフラベース101bはマフラ空間154を規定し、マフラ空間154は、リアハウジング104、バルブプレート103及びマフラベース101bを貫通する吐出通路156を介して吐出室142と連通している。
マフラケーシング152には吐出ポート152aが形成され、マフラ空間154には、吐出通路156と吐出ポート152aとの間を遮るように逆止弁170が配置されている。具体的には、逆止弁170は、吐出通路156側の圧力とマフラ空間154側の圧力との圧力差に応じて開閉し、圧力差が所定値より小さい場合閉作動し、圧力差が所定値より大きい場合開作動する。
したがって吐出室142は、吐出通路156、マフラ空間154及び吐出ポート152aを介して循環路12の往路部分と連通可能であり、マフラ空間154は逆止弁170によって断続される。一方、吸入室140は、リアハウジング104に形成された吸入ポート104aを介して循環路12の復路部分と連通している。
リアハウジング104には、容量制御弁(電磁制御弁)200が収容され、容量制御弁200は給気通路160に介挿されている。給気通路160は、吐出室142とクランク室105との間を連通するようにリアハウジング104からバルブプレート103を経てシリンダーブロック101にまで亘っている。
一方、吸入室140は、クランク室105と抽気通路162を介して連通している。抽気通路162は、駆動軸106とベアリング119,120との隙間、空間164及びバルブプレート103に形成された固定オリフィス103cからなる。
また、吸入室140は、リアハウジング104に形成された感圧通路166を通じて、給気通路160とは独立して容量制御弁200に接続されている。
容量制御弁200は、吐出室142とクランク室105とを連通する給気通路160の開度を開整し、クランク室105への冷媒導入量を制御する。一方、クランク室105内の冷媒は抽気通路162を介して吸入室に流れる。
したがって容量制御弁200を介してクランク室105への冷媒導入量を調整してクランク室105内の圧力を変化させることにより、吐出容量を制御することができる。
より詳しくは、図2に示すように、容量制御弁200は、弁ユニットと駆動ユニット(ソレノイドユニット)とからなる。弁ユニットは、円筒形状の弁ハウジング202を有し、弁ハウジング202の内部には弁孔204が形成されている。弁孔204は、弁ハウジング202の軸線方向に延び、弁孔204の一端は出口ポート206に繋がっている。出口ポート206は、弁ハウジング202を径方向に貫通しており、弁孔204は出口ポート206及び給気通路160の下流側部分を介してクランク室105と連通している。
弁ハウジング202のソレノイドユニット側には弁室208が区画され、弁孔204の他端は弁室208の端壁にて開口している。弁室208内には、略円柱形状の弁体210が収容され、弁体210は、弁室208内を弁ハウジング202の軸線方向に移動可能である。弁体210の一端が弁室208の端壁に当接することにより、弁体210は弁孔204を閉塞可能であり、弁室208の端壁は弁座として機能する。
また、弁ハウジング202には入口ポート212が形成され、入口ポート212も弁ハウジング202を径方向に貫通している。入口ポート212は、給気通路160の上流側部分を介して吐出室142と連通している。入口ポート212は、弁室208の周壁にて開口しており、入口ポート212、弁室208、弁孔204及び出口ポート206を通じて、吐出室142とクランク室105とは連通可能となっている。
更に、弁ハウジング202には、ソレノイドユニットと反対側に感圧室214が区画され、感圧室214の周壁には感圧ポート216が形成されている。感圧ポート216及び感圧通路166を通じて、感圧室214は吸入室140と連通している。また、感圧室214と弁孔204との間には軸方向孔218が設けられ、軸方向孔218は、弁孔204と同軸上を延びている。
弁体210の他端には、感圧ロッド220が一体且つ同軸に連結されている。感圧ロッド220は、弁孔204及び軸方向孔218内を延び、感圧ロッド220の先端部は、感圧室214内に突出している。感圧ロッド220は先端側に大径部を有しており、感圧ロッド220の大径部は、軸方向孔218の内周面によって摺動可能に支持されている。従って、感圧ロッド220の大径部によって、感圧室214と弁孔204との間の気密性が確保されている。
感圧室214の端壁は、弁ハウジング202の端部に圧入されたキャップ222により形成され、キャップ222は段付きの有底円筒状をなす。キャップ222の小径部には、支持部材224の筒部が摺動自在に嵌合され、キャップ222の底壁と支持部材224との間には強制開放ばね226が配置されている。
感圧室214内には感圧器228が収容され、感圧器228の一端が支持部材224に固定されている。従って、キャップ222は、支持部材224を介して感圧器228を支持している。
感圧器228はベローズ230を有し、ベローズ230は、弁ハウジング202の軸線方向に伸縮可能である。ベローズ230の両端はキャップ232,234によって気密に閉塞され、ベローズ230の内部は、真空状態(減圧状態)に保たれている。また、ベローズ230の内部には、圧縮コイルばね236が配置され、圧縮コイルばね236は、ベローズ230が伸長するように、キャップ232,234を相互に離間する方向に付勢している。
感圧器228のキャップ234は、アダプタ238を介して感圧ロッド220に当接可能であり、感圧室214内の圧力が低下して感圧器228が伸長した場合、感圧ロッド220を介して弁体210が開弁方向に付勢される。
なお、弁ハウジング202に対するキャップ222の圧入量は、容量制御弁200が所定の動作をするように調整される。
一方、ソレノイドユニットは、弁ハウジング202に同軸的に連結された略円筒形状のソレノイドハウジング240を有し、ソレノイドハウジング240内には、同心上に略円筒形状の固定コア242が配置されている。固定コア242の一端部は、弁ハウジング202の端部に嵌合して弁室208を区画するとともに、弁体210を摺動自在に支持している。
固定コア242の中央部から他端部に亘る部分には、有底のスリーブ244が嵌合されている。スリーブ244の底壁と固定コア242の他端との間には、コア収容空間246が区画され、コア収容空間246には可動コア248が配置されている。可動コア248は、スリーブ244によって摺動自在に支持され、ソレノイドハウジング240の軸線方向に往復動可能である。
弁体210の他端には、固定コア242内を延びるソレノイドロッド250の一端が当接し、ソレノイドロッド250の他端部は、可動コア248と一体に固定されている。従って、弁体210は、可動コア248に連動して閉弁方向に移動する。可動コア248とスリーブ244の底壁との間には、圧縮コイルばね252が配置され、圧縮コイルばね252は、可動コア248及びソレノイドロッド250を介して弁体210を閉弁方向に常時付勢する。
スリーブ244の周囲には、ボビン253に巻回された状態で円筒形のコイル(ソレノイドコイル)254が配置され、ボビン253及びコイル254は、一体に成型された樹脂部材255によって囲まれている。ソレノイドハウジング240、固定コア242及び可動コア248はいずれも磁性材料で形成されて磁気回路を構成し、一方、スリーブ244は非磁性のステンレス系材料で形成されている。
ここで、固定コア242の先端部の根元には、径方向孔256が形成され、弁ハウジング202には、径方向孔256と感圧室214とを連通する連通孔258が形成されている。また、固定コア242の中央部及び他端部の内径は、弁体210及びソレノイドロッド250の外径よりも大きく、感圧室214とコア収容空間246との間は、固定コア242の中央部及び他端部の内側、径方向孔256及び連通孔258を介して連通している。
従って、弁体210の一端面には、クランク室105の圧力(クランク圧力Pc)が開弁方向の力として作用し、一方、弁体210の他端面には吸入室140の圧力(吸入圧力Ps)が閉弁方向の力として作用する。
なお、弁孔204の面積と、固定コア242の先端部に支持される弁体210の部分の断面積とを同等に設定することによって、弁体210の開閉動作には、弁室208内の圧力、換言すれば、吐出室142の圧力(吐出圧力Pd)は関与しない。この場合、容量制御弁200の吸入圧力制御特性は、吐出圧力Pdの影響を受けない。
また、弁孔204の面積と、軸方向孔218と摺動する感圧ロッド220の部分の段面積とを同等に設定することによって、弁体210の開閉動作には、弁孔204内の圧力、換言すれば、クランク室105の圧力(クランク圧力Pc)は関与しない。
これらの結果として、容量制御弁200の吸入圧力制御特性は、吐出圧力Pd及びクランク圧力Pcの影響を実質的に受けない。このため、図3、式(1)及び式(2)に示すように、コイル254に供給する電流(駆動電流I)に基づいて、制御対象となる吸入圧力Psの目標値(目標吸入圧力Pss)が一義的に決定される。
Figure 2010038063
なお、式(1)中のF(I)は、コイル254に通電することによって可動コア248に作用する電磁力であり、Sbは、ベローズ230の有効面積である。また、fs1は圧縮コイルばね252の付勢力であり、fs2は、感圧器228の圧縮コイルばね236の付勢力である。F(I)=A・I(ただし、Aは定数である。)と表すことができ、この関係を考慮して式(1)を変形すると式(2)が得られる。
コイル254に外部から駆動電流Iが供給されると、可動コア248に電磁力F(I)が作用する。電磁力F(I)によって、可動コア248は固定コア242に向けて吸引され、これにより弁体210が閉弁方向に付勢される。
車両用空調システムの冷凍サイクル10において、エンジン作動状態でエアコンを作動させない場合には、容量制御弁200のコイル254に対して駆動電流Iが供給されない。これにより、弁体210が強制開放ばね226の弾性力によって弁座から強制的に離間させられて、容量制御弁200は開弁状態となり、そして、圧縮機100の吐出容量は最小となる。
このとき、逆止弁170には常時閉じる方向の力が付与されているので、圧縮機100から循環路12への冷媒の流れは遮断される。この結果、最小の吐出容量で吐出室142に吐出された冷媒は圧縮機100の内部を循環する。すなわち、吐出室142の冷媒は、給気通路160を経てクランク室105に流入し、次いで、抽気通路162を介して吸入室140に戻る。
一方、エアコンを作動させた場合には、コイル254に対して所定の駆動電流Iが供給されて、図2に示すように、弁体210が圧縮コイルばね236の弾性力に抗して弁座に当接する。これにより容量制御弁200は閉弁状態となり、給気通路160が遮断されることから、クランク圧力Pcが低下して吸入圧力Psと同等になる。
これにより、斜板107の傾角が増してピストン130のストロークが増大する。これにより吐出室142の圧力が高まって逆止弁170の前後差圧が所定値を越えると、逆止弁170が開弁して圧縮冷媒が循環路12に供給される。
そして、このような可変容量圧縮機100の作動中において、可変容量圧縮機100の制御システムAは、容量制御弁200のコイル254に供給される駆動電流Iを調整して、可変容量圧縮機100の吐出容量を制御する。
図4は、空調システム全体の概略構成を示すブロック図であり、空調システムは、可変容量圧縮機100の吐出容量を容量制御弁200を介して制御する制御システムAを含んでいる。
制御システムAは、第1制御装置400Aと第2制御装置400Bとを有する。第1制御装置400A及び第2制御装置400Bは、それぞれECU(電子制御装置)によって構成することができる。第1制御装置400Aと第2制御装置400Bとは別々のECUによって構成されるが、相互に脱着可能に連結される。
なお、第1制御装置400Aは、空調システム全体を制御するエアコン用ECUと一体に構成することができるため、メインECUとも称される。これに対して、第2制御装置400Bは、専ら圧縮機100の制御に供されるため、圧縮機ECUとも称される。
第1制御装置400Aは、少なくとも1つの外部情報に基づいて、制御システムAの制御量の目標値を設定する。第2制御装置400Bは、制御量の目標値及び少なくとも1つの外部情報に基づいて操作量を演算し、そして、操作量に基づいてコイル254に供給される駆動電流Iを調整する。
第1制御装置400Aには、1つ以上の外部情報が入力される。例えば、第1制御装置400Aには、コントロールパネル401が電気的に接続され、コントロールパネル401の各種空調設定手段からの信号が外部情報として入力される。空調設定手段には、例えば、エアコンスイッチ、車内温度設定手段、ブロワ風量設定手段、内外気設定手段、及び、吹出口設定手段が含まれる。
また例えば、第1制御装置400Aにはセンサ群が電気的に接続され、センサ群の各センサからの信号が外部情報として入力される。センサ群には、例えば、空気回路における蒸発器18の出口での空気温度(蒸発器出口空気温度Te)を検知する蒸発器温度センサ402、外気温度センサ403、日射センサ404、車内温度センサ405、冷凍サイクル10の高圧側の冷媒圧力を検知する高圧圧力センサ406、エンジン回転数センサ407、アクセル開度センサ408、及び、冷却水温度センサ409等が含まれる。
第1制御装置400Aは蒸発器目標温度設定手段410を有する。蒸発器目標温度設定手段410は、エアコンスイッチがオンにされると、車内温度設定手段で設定された車内温度目標値を含む少なくとも1つの外部情報に基づいて、蒸発器出口空気温度Teの目標値(蒸発器目標出口空気温度Tes)を設定する。蒸発器出口空気温度Teは、制御システムAの制御対象(制御量)であり、蒸発器温度センサ402は制御量を検知する手段(制御量検知手段)である。
第1制御装置400Aは、設定された蒸発器目標出口空気温度Tesを第2制御装置400Bに入力する。また、第1制御装置400Aは、少なくとも1つの外部情報として、蒸発器出口空気温度Teを第2制御装置400Bに入力する。
一方、第1制御装置400Aは、メインECUとして、車内温度設定手段で設定された車内温度目標値を含む少なくとも1つの外部情報に基づいて、ブロワモータ411、エアミックスダンパ412、内外気ダンパ413、及び、吹出口切替ダンパ414を最適な状態に制御する。
第2制御装置400Bは電流調整手段420を有し、電流調整手段420は第1制御装置400Bによって入力された目標値及び少なくとも1つの外部情報に基づいて、容量制御弁200のコイル254に供給される駆動電流Iを調整する。
より詳しくは、図5に示したように、電流調整手段420は、操作量演算手段421、ソレノイド駆動手段422及びスイッチング素子423を有する。
操作量演算手段421は、蒸発器温度目標設定手段410で設定された蒸発器目標出口空気温度Tesに蒸発器温度センサ402で検知された蒸発器出口空気温度Teが近づくように操作量を演算する。操作量は、例えば、容量制御弁200のコイル254に供給される駆動電流Iの電流値である。本実施形態では、駆動電流Iをデューティ比制御するため、操作量はデューティ比であってもよい。
演算された操作量は、ソレノイド駆動手段422に入力される。ソレノイド駆動手段422は、入力された操作量に基づいて所定のデューティ比のパルス信号を生成してスイッチング素子423のゲート端子に入力する。パルス信号のキャリア周波数は例えば400Hzであり、このパルス信号のパルス幅を変更することによって、PWM(パルス幅変調方式)におけるデューティ比が変更される。
スイッチング素子423は、電源とアースとの間を延びる電源ラインに、容量制御弁200のコイル254と直列に介挿される。スイッチング素子423は、電源ラインを電気的に断続可能であり、パルス信号をスイッチング素子423に入力することによって、PWMにてコイル254に駆動電流Iが供給される。
また、電流調整手段420はダイオード424を有し、ダイオード424は、フライホイール回路を形成すべく、コイル254と電気的に並列に接続される。
第2制御装置400Bは1つ以上の接続端子を有し、接続端子を介して、駆動電流Iのための電圧(駆動電流用電圧)、蒸発器目標出口空気温度Tes、蒸発器出口空気温度Te、及び、電流調整手段420のための電圧(電流調整手段用電圧)が第2制御装置400Bに入力される。また、接続端子を介して、駆動電流Iが第2制御装置400Bから出力され、且つ、電源ライン等が接地される。
第2制御装置400Bの全ての接続端子は、第1制御装置400Aに接続される。従って、駆動電流用電圧、蒸発器目標出口空気温度Tes、蒸発器出口空気温度Te、及び、電流調整手段用電圧は、第1制御装置400Aから第2制御装置400Bに供給される。また、第1制御装置400Aを介して、駆動電流Iが第2制御装置400Bからコイル254に供給され、且つ、電源ライン等が接地される。
図6は、第1制御装置400A及び第2制御装置400Bを相互に接続された状態で示す平面図である。第2制御装置400Bは、第1制御装置400Aに接続されることにより、第1制御装置400Aによって支持される。
図7は、第1制御装置400Aと第2制御装置400Bとの接続構造を説明するための図である。図7の上段は、相互に接続された状態の第1制御装置400A及び第2制御装置400Bの部分断面図であり、図7の下段は、相互に離間した状態の第1制御装置400A及び第2制御装置400Bの部分断面図である。
第1制御装置400Aは、回路基板(第1基板)430を有し、第1基板430には1つ以上の素子(以下、第1素子ともいい、符号431を付す)が実装されている。第1基板430及び第1素子431は、蒸発器目標温度設定手段410を構成している。そして、第1基板430及び第1素子431は、樹脂製のパッケージ(第1ハウジング)432によって覆われている。第1ハウジング432は、扁平な直方体形状を有する。
第1基板430には、第1基板430と外部とを電気的に接続するための1つ以上の接続端子(以下、第1接続端子ともいい、符号433を付す)が設けられている。一方、第1ハウジング432には、一体に成形された樹脂製の係合部(第1係合部)434が設けられている。第1係合部434は第1ハウジン432の側面から突出し、略直方体形状を有する。第1係合部434の先端にはスロットが形成されている。第1接続端子433の第1基板430側は、第1ハウジング432及び第1係合部434によって覆われている。第1接続端子433の先端は、第1係合部434のスロット内にて露出し、スロットと協働して雌端子を構成している。
また、第1制御装置400Aは、取付部435を有し、取付部435は第1ハウジング432と一体に形成されている。取付部435の孔を通して螺子止めすることで、第1制御装置400Aは車室内の所定位置に固定される。
第2制御装置400Bは、回路基板(第2基板)440を有し、第2基板440には1つ以上の素子(以下、第2素子ともいい、符号441を付す)が実装されている。第2基板440及び第2素子441は、電流調整手段420を構成している。そして、第2基板440及び第2素子441は、樹脂製のパッケージ(第2ハウジング)442によって覆われている。第2ハウジング442は、扁平な直方体形状を有し、第1ハウジング432よりも小さい。
第2基板440には、第2基板440と第1基板430とを電気的に接続するための1つ以上の接続端子(以下、第2接続端子ともいい、符号433を付す)が設けられている。一方、第2ハウジング442には、一体に成形された樹脂製の係合部(第2係合部)444が設けられている。第2係合部444は第2ハウジング442の側面から突出し、略角筒形状を有する。第2接続端子443の第2基板440側は、第2ハウジング442によって覆われ、第2接続端子443の先端は、第2係合部444によって隙間を存して囲まれており、雄端子を構成している。
第2接続端子443の先端は、挿抜自在に第1係合部434のスロットに挿入され、第1接続端子433と直接接触する。これにより第1接続端子433と第2接続端子443とが電気的に接続される。
第2接続端子443が第1係合部434のスロットに挿入されると、第1係合部434の先端が抜き差し自在に第2係合部444に差し込まれる。第1係合部434と第2係合部444とは適度に密着した状態で係合し、これにより、第1制御装置400Aと第2制御装置400Bとの機械的な接続が確保される。
つまり、第1係合部434及び第2係合部444は、第1制御装置400Aと第2制御装置400Bを連結するための雄雌の連結部材として機能する。また、第1係合部434及び第2係合部は、第1係合部434のスロットへの第2接続端子443の挿入を案内するガイド部材としても機能する。
そして、第2制御装置400Bは、第2係合部444を除いて、外部に第2制御装置を固定するための取付部を有していない。従って、第2制御装置400Bは、第1係合部434及び第2係合部444を介して、第1制御装置400Aによって支持される。
上述した可変容量圧縮機100の制御システムAによれば、少なくとも1つの外部情報に基づいて蒸発器目標出口空気温度Tesが設定され、検知された蒸発器目標出口空気温度Teが蒸発器目標出口空気温度Tesに近付くように操作量が演算される。操作量は例えば駆動電流Iの電流値であり、当該電流値に近付くように駆動電流Iが調整され、これに伴い吐出容量が可変制御される。
なお、本実施形態では、駆動電流Iの電流値に対応して吸入圧力Psの目標値である目標吸入圧力Pssが規定される。このため、駆動電流Iを調整して吐出容量を制御するということは、吸入圧力Psを調整して吐出容量を制御することにもなる。このため、可変容量圧縮機100を容量制御弁200を介して制御する制御方式は、吸入圧力制御方式と称される。
上述した可変容量圧縮機100の制御システムAでは、制御量の目標値を設定する第1制御装置400Aと駆動電流Iを調整する第2制御装置400Bとが別々に設けられている。これにより、吸入圧力制御方式とは異なる制御方式で制御される可変容量圧縮機に対しても第1制御装置400Aを共通して使用することが可能になり、第1制御装置400Aの汎用性が向上する。
なお、吸入圧力制御方式とは異なる制御方式とは、例えば、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧、冷凍サイクル10の吐出圧力領域の2点間の差圧、若しくは、吸入圧力領域の2点間の差圧を制御する差圧制御方式である。制御方式の変更に合わせて、圧縮機100に適用される容量制御弁も変更可能である。
また、第1係合部434と第2係合部444とが係合することで、第1制御装置400A及び第2制御装置400Bのうち一方を外部に対して固定すれば、固定された一方により他方が支持され、第1制御装置400A及び第2制御装置400Bが簡素な構造で設置される。
なお、通常、第2制御装置400Bの方が第1制御装置400Aよりも軽量であるため、第1制御装置400Aを外部に対して固定し、第1制御装置400Aによって第2制御装置400Bを支持するのが好ましい。
第1制御装置400Aは、通常、車室内に配置されるため、第1制御装置400Aによって第2制御装置400Bを支持すれば、第2制御装置400Bも車室内に配置される。第2制御装置400Bを車室内に配置することにより、エンジンルーム内に配置される場合に比べ、第2制御装置400Bに加わる熱や振動が軽減される。この結果として、第2制御装置400Bの信頼性が向上する。
上述した可変容量圧縮機100の制御システムAでは、第2制御装置400Bにスイッチング素子423が配置されている。これにより、スイッチング素子423の作動による第1制御装置400Aへの電磁ノイズの影響が軽減される。
上述した可変容量圧縮機100の制御システムAでは、第2制御装置400Bに第1制御装置400A以外の機器が機械的に接続されない。このため、第1係合部434及び第2係合部444に対して、第2制御装置400Bの荷重が加わるのみであり、過大な荷重が加わることが防止される。この結果として、第1制御装置400Aと第2制御装置400Bとの機械的な接続の信頼性が確保される。
上述した可変容量圧縮機100の制御システムAでは、第2制御装置400B内に、操作量演算手段421及びソレノイド駆動手段422のための定電圧電源回路を設ける必要が無い。これにより第2制御装置400Bが軽量化され、第1係合部434及び第2係合部444への負荷が軽減される。
本発明は上記した第1実施形態に限定されることはなく種々の変形が可能である。
図8及び図9は、第2実施形態の制御システムBに係る第1制御装置500A及び第2制御装置400Bを示している。
第1制御装置500Aは、第2制御装置400Bの第2ハウジング442の少なくとも一部を覆う張り出し部が、保護部材510として、第1ハウジング432と一体に形成されている点においてのみ、第1制御装置400Aと異なる。本実施形態では、保護部材510は、平面図でみたときに、第2制御装置400Bの辺縁を超えて広がっている。従って、保護部材510は、第2制御装置400Bの広い面の全域を覆っている。
この第1制御装置500Aによれば、特に、第1制御装置500A及び第2制御装置400Bを車両に取り付けるときに、保護部材510の存在によって、第2制御装置400Bが外部の部材と衝突することが回避される。これにより第1係合部434及び第2係合部444の負荷が過大となることが防止される。
なお、保護部材510とは反対側の第2制御装置400Bの広い面は、第1制御装置500Aの広い面からは突出しておらず、この点からも第2制御装置400Bが外部の部材と衝突することが回避される。
図10及び図11は、第3実施形態の制御システムCに係る第1制御装置600A及び第2制御装置400Bを示している。
第1制御装置600Aは、第2制御装置400Bの少なくとも一部を受け容れ可能な外形形状を有する。本実施形態では、第1ハウジング432に凹所が形成され、凹所に第2制御装置400Bの全体が受け容れられる。この場合、第2制御装置400Bと対向する第1ハウジング432の一部が、保護部材520として機能する。
上述した第1乃至第3実施形態では、第1係合部434及び第2係合部444が、第1ハウジング432及び第2ハウジング442とそれぞれ一体に設けられていたが、第1係合部及び第2係合部は、第1基板430及び第2基板440とそれぞれ一体に設けられていてもよい。
また、第1制御装置400A,500A,600A及び第2制御装置400Aに、第1係合部434と第2係合部444との抜け止め手段を更に設けてもよい。
より詳しくは、第2実施形態においては、制御量は蒸発器出口空気温度Teに限定されず、制御量を圧縮機100のトルク値若しくは冷凍サイクル10の冷媒循環量としても良い。この場合、可変容量圧縮機100のトルク値若しくは冷媒循環量の目標値が目標値設定手段によって設定され、トルク値又は冷媒循環量がその目標値に近付くように駆動電流Iが調整される。制御量が蒸発器出口空気温度Teの場合、制御システムが行う制御を空調制御と称し、トルク値である場合にはトルク制御と称する。
また制御量は、冷凍サイクル10の高圧側の冷媒圧力や冷媒温度あるいは圧縮機100の温度としても良い。この場合、冷凍サイクル10の高圧側の冷媒圧力や冷媒温度あるいは圧縮機100の温度がその目標値に近付くように駆動電流Iが調整される。制御量が冷凍サイクル10の高圧側の冷媒圧力や冷媒温度あるいは圧縮機100の温度である場合、制御システムが行う制御を保護制御と称する。
更に、複数の制御量のうちから、車両や空調システムの運転状況に応じて1つの制御量を選択し、選択した制御量に基づいて吐出容量を制御してもよい。
なお、制御量の種類によらず、目標値に基づいて操作量が演算され、演算された操作量に基づいて駆動電流が調整される。第1乃至第3実施形態では、第2制御装置400Bに対して、外部情報として蒸発器出口空気温度Teが入力されたが、制御量の種類に応じて、1つ又は2以上の他の外部情報を入力してもよいのは勿論である。
第1乃至第3実施形態では、吐出室142とクランク室105とを連通する給気通路162を開閉制御する容量制御弁200が用いられていたが、吸入室140とクランク室105とを連通する抽気通路162を開閉制御する容量制御弁を用いても良い。
第1乃至第3実施形態では、可変容量圧縮機100はクラッチレス圧縮機であったが、プーリに代えて電磁クラッチを装着した電磁クラッチ付き圧縮機を用いてもよい。また圧縮機構は、斜板式に限定されず、揺動板式、ベーン式又はスクロール式であってもよい。更に、電動モーターによって駆動される電動タイプの可変容量圧縮機を用いてもよい。
第1実施形態の制御システムを適用した車両用空調システムの冷凍サイクルの概略構成を可変容量縮機の縦断面とともに示す図である。 図1の冷凍サイクルに用いられた容量制御弁の概略構成を、圧縮機における容量制御弁の接続状態とともに説明するための図である。 図1の冷凍サイクルにおける、容量制御弁の駆動電流と目標吸入圧力との関係を示すグラフである。 図1の車両用空調システムの概略構成を示すブロック図である。 図4中の第2制御装置の概略構成を示す図である。 図4中の第1制御装置及び第2制御装置の外観を示す平面図である。 図4中の第1制御装置と第2制御装置との接続構造を説明するための概略部分断面図である。 第2実施形態に係る第1制御装置及び第2制御装置の外観を示す平面図である。 第2実施形態に係る第1制御装置及び第2制御装置の外観を示す側面図である。 第3実施形態に係る第1制御装置及び第2制御装置の外観を示す平面図である。 第3実施形態に係る第1制御装置及び第2制御装置の外観を示す側面図である。
符号の説明
A 制御システム
100 可変容量圧縮機
200 容量制御弁
254 コイル
400A 第1制御装置(メインECU)
400B 第2制御装置(圧縮機ECU)
430 第1基板
431 第1素子
432 第1ハウジング
433 第1接続端子
434 第1係合部
440 第2基板
441 第2素子
442 第2ハウジング
443 第2接続端子
444 第2係合部

Claims (6)

  1. 制御量の目標値を設定する第1制御装置と、前記制御量の目標値に基づいて操作量を演算し、前記操作量に基づいて容量制御弁のコイルに供給される駆動電流を調整する第2制御装置とを備え、車両用空調システムに適用される可変容量圧縮機の制御システムにおいて、
    前記第1制御装置は、第1ハウジング、前記第1ハウジング内に収容され且つ1つ以上の素子が実装された第1基板、前記第1基板に設けられた1つ以上の第1接続端子、並びに、前記第1接続端子と外部との機械的接続を確保するために前記第1ハウジング及び前記第1基板のうち少なくとも一方に一体に設けられた第1係合部を有し、
    前記第2制御装置は、第2ハウジング、前記第2ハウジング内に収容され且つ1つ以上の素子が実装された第2基板、前記第2基板に設けられ前記第1接続端子と機械的に接続される1つ以上の第2接続端子、並びに、前記第2ハウジング及び前記第2基板のうち少なくとも一方に一体に設けられ前記第1係合部と脱着自在に係合する第2係合部を有する
    ことを特徴とする可変容量圧縮機の制御システム。
  2. 前記第2制御装置は、前記素子として、前記コイルと電気的に並列に接続されるダイオードと、前記コイルと電気的に直列に接続されるスイッチング素子と、前記目標値に基づいて前記操作量を演算する操作量演算手段と、前記操作量に基づいて前記スイッチング素子に供給されるゲート電圧のデューティ比制御を実行するソレノイド駆動手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機の制御システム。
  3. 前記第2制御装置は、前記第1係合部及び第2係合部を介して前記第1制御装置によって支持され、前記第2制御装置は、前記第2接続端子以外に外部と接続可能な接続端子を有しないことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の可変容量圧縮機の制御システム。
  4. 前記第2制御装置の操作量演算手段及びソレノイド駆動手段を動作させるための電力は、前記第1制御装置を通じて供給されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の可変容量圧縮機の制御システム。
  5. 前記第1制御装置の第1ハウジングは、前記第2制御装置の第2ハウジングの少なくとも一部を受け容れ可能な外形形状を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の可変容量圧縮機の制御システム。
  6. 前記第1制御装置は、前記第1ハウジングと一体に設けられた保護部材を更に有し、前記保護部材は、前記第1係合部と前記第2係合部とが係合しているときに、前記第2制御装置の第2ハウジングの少なくとも一部を覆うことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の可変容量圧縮機の制御システム。
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