JP2010035310A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安価で、絶縁性能を確保しながら、小型化でき、固定子コイルにおいて発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果を向上し、固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を格段に向上する回転電機を提供する。
【解決手段】 回転軸を有する円筒形の回転子と、固定子に隣接する負荷側ブラケットを備えた回転電機において、負荷側ブラケットは、負荷側コイルエンドと負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上で密着するリング状の溝を有し、溝には、セラミック製の被膜が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、ACサーボモータのような回転電機に関するもので、特に固定子コイルの冷却に関するものである。
回転電機は、駆動により固定子コイルの温度が損失熱によって上がり、回転電機の温度が上昇する。特にACサーボモータなどにおいては、モータの反負荷側に備えたエンコーダなどの回転検出器が温度に弱いため、極力回転電機の温度上昇を抑える必要がある。
そのため、従来の回転電機においては、例えば、固定子鉄心に装着された固定子コイルで発生した熱を、負荷側ブラケットを通して、効果的に放熱し、冷却効果を向上させて、固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にして、定格出力を向上させるなどのことを行なっている(例えば、特許文献1参照)。
図21は、第1の従来技術における回転電機を示す側断面図であり、図22は、図21における回転電機の正断面図である。これらは、特許文献1に示されているものである。
この第1の従来技術における回転電機では、固定子鉄心112に装着された板状導体よりなる固定子コイル111の負荷側コイルエンド111eを、内周面と外周面を各々一円筒面上に形成するとともに、端面を一平面上に形成して、負荷側ブラケット115の溝部115eに密着させるようにしている。これにより、固定子コイル111において発生した熱を、負荷側ブラケット115を通して、効果的に放熱させ、冷却効果を向上させることができ、固定子コイル111の許容温度に対してより大きな通電を可能にして、定格出力を向上させることができる。
なお、図21および図22において、112cは固定子鉄心のティース部、113は第1のインシュレータ、114は第2のインシュレータ、116は反負荷側ブラケット、117は固定子コイル結線部、118は回転位置検出部、119は負荷側軸受、120は反負荷側軸受、121は永久磁石、122は保護テープ、123は回転子鉄心、124は回転軸である。
また、第2の従来技術における回転電機では、固定子コイルで発生した熱を熱伝導性が高い材料(例えば、特許文献2参照)や、放射性被膜(例えば、特許文献3参照)や、セラミック(例えば、特許文献4参照)を通して効果的に熱伝達し、冷却効果を向上させている。それにより、固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電が可能となり、定格出力が向上している。
図23は上記第2の従来技術における回転電機を示す側断面図であり、特許文献2に示されているものである。
この第2の従来技術における回転電機では、フレーム141の内側に密着した固定子鉄心142と、前記固定子鉄心142に巻装した固定子コイル143のコイルエンド143eと前記フレーム141との間に熱伝導体149を充填固着するとともに、前記熱伝導体149を、セラミック粉末を混合した熱硬化性樹脂で形成して構成している。これにより、高い熱伝導性を得られるため、固定子コイル143で発生する熱をコイルエンド143eからこの熱伝導体149を経由してフレーム141に伝熱でき、冷却効果を向上することができる。なお、図23において、144はブラケット、145は軸受、146は回転軸、147は回転子、147aは永久磁石、147bはヨーク、147cはスリーブ、148はプレート、150は冷却液用通路である。
図24は第3の従来技術における回転電機の固定子コイルの一部を示す断面図であり、特許文献3に示されているものである。
この第3の従来技術における回転電機では、導体151の外側にエナメル層152がある通常のマグネットワイヤを巻回し、ワニス153により硬化させた後に、固定子コイルのコイルエンド部に対しセラミック遠赤外線、あるいは、遠赤外線の放射被膜154の塗布を行い、巻線からの熱放射を向上させ、回転電機の冷却効果を向上させるようにしている。
図25は第4の従来技術における回転電機を示す側断面図であり、特許文献4に示されているものである。
この第4の従来技術における回転電機では、固定子鉄心162に巻回した固定子コイル163のコイルエンド163eとフレーム161との間にリング状の熱伝導体169であるセラミックを挿入するとともに、前記コイルエンド163eと前記熱伝導体169との間に熱硬化性樹脂170を充填し固着して構成している。これにより、固定子コイル163で発生する熱を、コイルエンド163eから熱伝導体169であるセラミックを経由してフレーム161に伝熱でき、冷却効果を向上し、固定子コイル163の許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を向上させることができる。
特開2006−50853号公報(図1、図2、) 特開2002−191149号公報(図1) 特開平7−107690号公報(図1) 特開2002−191155号公報(図1)
しかしながら、このような従来の技術においては、次のような問題がある。
(1)第1の従来技術における回転電機は、固定子コイルにおいて発生した熱を、負荷側ブラケットを通して、効果的に放熱し、冷却効果を向上させているが、絶縁被膜を施された銅板をプレスで打ち抜いて製作された固定子コイルを用いているため高価である。
(2)第2の従来技術における回転電機は、セラミック粉末を混合した熱硬化性樹脂を経由して、効果的に放熱し、冷却効果を向上させているが、前記熱硬化性樹脂の熱伝導性が依然小さいため、冷却効果の向上には制限がある。
(3)第3の従来技術における回転電機の巻線は、熱放射性被膜から回転電機中に熱放射するため、熱伝導による冷却効果に比較して、効果が小さい。
(4)第4の従来技術における回転電機は、熱伝導体であるセラミックを経由して効果的に放熱し、冷却効果を向上させているが、コイルエンドの表面に巻線による凸凹の空間が形成されるため、コイルエンドとフレームとの密着が不十分になることと、コイルエンドに熱伝導体であるセラミックのスペースが必要となり、回転電機を小型化できない。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、安価で、絶縁性能を確保しながら、小型化でき、固定子コイルにおいて発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果を向上し、固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することを目的とするものである。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1に記載の回転電機の発明は、円筒状のフレームと、前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、負荷側コイルエンドおよび反負荷側コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、を備えた回転電機において、前記負荷側ブラケットの内面には、前記負荷側コイルエンドと対向する部位に、前記負荷側コイルエンドを挿入するリング状の溝を有し、前記溝の内面には、セラミック製の被膜が形成され、前記固定子コイルの負荷側コイルエンドは、前記負荷側ブラケットの溝に挿入され、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上が、前記セラミック製の被膜が形成された溝の内面に密着していることを特徴とするものである。
請求項2に記載の回転電機の発明は、前記負荷側ブラケットが、アルミ合金製であり、前記負荷側ブラケットの溝の内面には、セラミック製の被膜が形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の回転電機の発明は、前記固定子鉄心が、内周部に、スロットを形成する複数個のティース部を有し、前記ティース部に、内側が前記ティース部よりも軸方向に長く形成された固定子コイルを装着していることを特徴とするものである。
請求項4に記載の回転電機の発明は、前記固定子鉄心が、内周部に、スロットを形成しない内周面を有するとともに、前記内周面に、セラミック製の被膜を介して固定子コイルを載置していることを特徴とするものである。
請求項5に記載の回転電機の発明は、前記セラミック製の被膜が、前記固定子鉄心の内周面の、前記固定子コイルと接触する部分に形成されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の回転電機の発明は、円筒状のフレームと、前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、負荷側コイルエンドおよび反負荷側コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、を備えた回転電機において、前記負荷側ブラケットは、セラミック製であり、その内面には、前記負荷側コイルエンドに対向する部位に、前記負荷側コイルエンドを挿入するリング状の溝を有し、前記固定子コイルの負荷側コイルエンドは、前記負荷側ブラケットの溝に挿入され、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上が、前記溝の内面に密着していることを特徴とするものである。
請求項7に記載の回転電機の発明は、前記固定子コイルの、負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上が、前記溝の形状に合わせて成形されていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の回転電機の製造方法の発明は、円筒状のフレームと、前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、
前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、を備えた回転電機の製造方法において、前記負荷側ブラケットの内面の、前記負荷側コイルエンドに対向する部位に、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む2面以上で密着するリング状の溝を形成し、前記溝の内面に、セラミック製の被膜を形成し、さらに、前記固定子コイルの負荷側コイルエンドを、前記負荷側ブラケットの溝に挿入し、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を密着させることを特徴とするものである。
請求項9に記載の回転電機の製造方法の発明は、前記負荷側コイルエンドの端面を、前記負荷側ブラケットの溝に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットを、モールド樹脂またはワニスで一体化させることを特徴とするものである。
請求項10に記載の回転電機の製造方法の発明は、前記負荷側ブラケットの溝にモールド樹脂またはワニスを入れたのち、前記負荷側コイルエンドの端面を、前記負荷側ブラケットの溝内に挿入し、前記負荷側コイルエンドが前記負荷側ブラケットの溝内に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットを、モールド樹脂またはワニスで一体化することを特徴とするものである。
請求項11に記載の回転電機の製造方法の発明は、前記固定子鉄心が、内周部に、スロットを形成しない内周面を有するとともに、前記内周面の、固定子コイルが載置される部分に、セラミック製の被膜を溶射して、固定子コイルを密着させ、前記負荷側コイルエンドの端面を、前記負荷側ブラケットの溝内に挿入し、前記負荷側コイルエンドが前記負荷側ブラケットの溝内に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットを、モールド樹脂またはワニスで一体化することを特徴とするものである。
請求項12に記載の回転電機の製造方法の発明は、円筒状のフレームと、前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、を備えた回転電機の製造方法において、前記負荷側ブラケットをアルミ合金製にするとともに、前記負荷側ブラケットの内面の、前記負荷側コイルエンドに対向する部位に、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む2面以上で密着するリング状の溝を形成し、前記負荷側ブラケットの溝の内面に、セラミック製の被膜を溶射によって形成し、さらに、前記固定子コイルの負荷側コイルエンドを、前記負荷側ブラケットの溝に挿入し、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を密着させることを特徴とするものである。
請求項13に記載の回転電機の製造方法の発明は、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を、前記溝の形状に合わせて成形することを特徴とするものである。
本発明によれば、次のような効果がある。
(1)請求項1に記載の回転電機の発明によると、負荷側ブラケットに設けるリング状の溝の内面に、熱伝導性の高いセラミック製の被膜を形成しているので、セラミック製の被膜の厚さにより、僅かなスペースによって、負荷側コイルエンドと前記負荷側ブラケットとの間の絶縁性能を十分に確保することができ、回転電機を小型化することができる。
また、前記負荷側コイルエンドを、前記負荷側ブラケットの溝に挿入し、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を、前記セラミック製の被膜を介して溝の内面に密着させているので、固定子コイルにおいて発生した熱を、外気あるいは取付ける装置本体と接する負荷側ブラケットに効果的に熱伝達することができ、速やかに回転電機外部に放熱して回転電機の冷却効果を向上させることができる。これにより、固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にし、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
(2)請求項2に記載の回転電機の発明によると、負荷側ブラケットをアルミ合金製とすることにより、前記負荷側ブラケットと熱伝導性の高いセラミック製の被膜との接合性を高くして、接触熱抵抗を小さくすることができる。これにより、固定子コイルにおいて発生した熱を、前記負荷側ブラケットにさらに効果的に熱伝達することができ、速やかに回転電機外部に放熱して回転電機の冷却効果を大きく向上させることができる。したがって、前記固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にし、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
(3)請求項3に記載の回転電機の発明によると、固定子鉄心が、内周部に、スロットを形成する複数個のティース部を有し、前記ティース部に、内側が前記ティース部よりも軸方向に長く形成された固定子コイルを装着しているので、前記固定子コイルの内側と前記ティース部の間に空間が形成され、前記固定子鉄心をフレームに固定し、前記フレームを負荷側ブラケットに固定した後も、あるいは、前記フレームと前記固定子鉄心を前記負荷側ブラケットに固定した後も、前記固定子コイルを軸方向に動かすことができる。それにより、前記固定子鉄心を前記負荷側ブラケットに固定したのち、固定子は、前記固定子コイルを軸方向に動かして、前記負荷側コイルエンドの端面を前記負荷側ブラケットの溝に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットをモールド樹脂またはワニスで一体化することができ、前記固定子コイルにおいて発生した熱を、外気あるいは取付ける装置本体と接する前記負荷側ブラケットに効果的に熱伝達することができ、速やかに回転電機外部に放熱して前記回転電機の冷却効果を向上させることができる。したがって、前記固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にし、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
請求項4および5に記載の回転電機の発明によると、固定子コイルにおいて発生した熱を、負荷側コイルエンドから、外気あるいは取付ける装置本体と接する負荷側ブラケットに効果的に熱伝達することができるだけでなく、前記固定子コイルから熱伝達された固定子鉄心からも熱伝導性の高いセラミック製の被膜を通して、フレームに効果的に熱伝達されるので、さらに速やかに、回転電機外部に放熱して前記回転電機の冷却効果を向上させることができる。したがって、前記固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にし、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
請求項6に記載の回転電機の発明によると、負荷側ブラケットをセラミック製とすることにより、絶縁性能を高くするとともに、熱伝導性を高くすることができ、スペースをとる絶縁体を省略して、負荷側コイルエンドと前記負荷側ブラケットとの間の絶縁性能を確保することができる。これにより、回転電機を小型化することができるとともに、前記固定子コイルにおいて発生した熱を、外気あるいは取付ける装置本体と接する前記負荷側ブラケットに効果的に熱伝達することができ、速やかに回転電機外部に放熱して回転電機の冷却効果を向上させることができる。したがって、前記固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にし、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
請求項7に記載の回転電機の発明によると、固定子コイルは、負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を成形しており、一般的な丸線または平角線によって製作されるので、極めて安価となる。また、固定子は、前記負荷側コイルエンドの端面を、負荷側ブラケットの溝に密着するように押し当てたまま、固定子と前記負荷側ブラケットをモールド樹脂またはワニスで一体化することができ、前記固定子コイルにおいて発生した熱を、外気あるいは取付ける装置本体と接する前記負荷側ブラケットに効果的に熱伝達することができ、速やかに回転電機外部に放熱して前記回転電機の冷却効果を向上させることができる。したがって、前記固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にし、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
請求項8および9に記載の回転電機の製造方法の発明によると、負荷側ブラケットの溝に、セラミック製の被膜を形成するか、あるいは前記負荷側ブラケットをセラミック製で構成しているので、固定子は、負荷側コイルエンドの端面を前記負荷側ブラケットの溝に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットをモールド樹脂またはワニスにて一体化することによって、効果的に、かつ確実に、高い熱伝達性を得ることができるとともに、高い絶縁性を得ることができる。
請求項10に記載の回転電機の発明によると、負荷側コイルエンドと負荷側ブラケットの溝の間に、モールド樹脂またはワニスを入れるので、前記負荷側コイルエンドと前記負荷側ブラケットの溝との間に、モールド樹脂またはワニスを確実に充填することができ、固定子コイルの相間の絶縁性能を確実に確保することができる。
請求項11に記載の回転電機の製造方法の発明によると、固定子鉄心の内周面に、セラミック製の被膜を溶射によって形成するので、被膜形成の位置精度を高めることができるとともに、被膜の厚さも変動が極めて少なく安定した被膜形成を行なうことができ、絶縁性と熱伝達性を高めることができる。
請求項12に記載の回転電機製造方法の発明によると、負荷側ブラケットをアルミ合金製とし、セラミック製の被膜を溶射によって形成するので、前記負荷側ブラケットと前記セラミック製の被膜との接合性を高くすることができ、接触熱抵抗を小さくすることができる。それにより、固定子コイルにおいて発生した熱を、外気あるいは取付ける装置本体と接する前記負荷側ブラケットに効果的に熱伝達することができ、速やかに回転電機外部に放熱して前記回転電機の冷却効果を向上させることができる。したがって、前記固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能にし、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
請求項13に記載の回転電機の製造方法の発明によると、負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を、負荷側ブラケットに形成した溝の形状に合わせて成形するので、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面と、前記負荷側ブラケットの溝の内面との密着度を高めることができる。それにより、前記負荷側コイルエンドから前記負荷側ブラケットへの熱の伝達をさらに良好にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例における回転電機を示す分解状態の斜視図である。
図1において、回転電機1は、フレーム5や反負荷側ブラケット7、固定子コイル12を有する固定子4と、負荷側ブラケット6を備えている。なお、図2において示される回転軸2を有する円筒形の回転子3は図示していない。
前記固定子コイル12の負荷側コイルエンド12aは、内周面12aaと外周面12abが各々一円筒面上に形成され、端面12acが一平面上に形成されている。前記負荷側ブラケット6は前記負荷側コイルエンド12aと前記負荷側コイルエンド12aの内周面12aa、外周面12ab、および、端面12acで密着する凹部状の溝6aを有し、前記溝6aには、セラミック製の被膜6bが形成されている。前記回転電機1の組立状態では、前記固定子4は、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6をモールド樹脂14にて一体化してなる。
前記固定子4は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜6bを介して、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14にて一体化してなる。そのため、前記固定子コイル12において発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果を向上し、前記固定子コイル12の許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を格段に向上することができる。
図2は、前記回転電機を示す側断面図である。
図2において、回転電機1は、埋込磁石型同期電動機であり、回転軸2を有する円筒形の回転子3と、固定子4とを備え、前記固定子4はフレーム5の内周に保持され、前記フレーム5は、負荷側に設置された負荷側ブラケット6に反負荷側ブラケット7とともに、図示しないボルトで締結され、組立されている。前記回転子3は、前記回転軸2に設置された負荷側軸受8と反負荷側軸受9を介して、前記負荷側ブラケット6と前記反負荷側ブラケット7に回転自在に保持され、前記回転軸2の反負荷側には、回転位置検出のためのエンコーダ部10が設置されている。
前記固定子4は、固定子鉄心11のティース部11aに絶縁紙16を装着して絶縁処理を行い、絶縁被膜を有する巻線を分布巻で巻回したのち、前記ティース部11aに装着して固定子コイル12とし、前記固定子コイル12の負荷側コイルエンド12aは、内周面12aaと外周面12abが各々一円筒面上に形成され、端面12acが一平面上に形成されている。前記固定子コイル12の反負荷側コイルエンド12bは近傍の結線部13において結線されている。前記負荷側ブラケット6は前記負荷側コイルエンド12aと前記負荷側コイルエンド12aの内周面12aa、外周面12ab、および、端面12acで密着する溝6aを有し、前記溝6aには、セラミック製の被膜6bが形成されている。前記固定子4は、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6をモールド樹脂14にて一体化している。
前記固定子4は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜6bを介して、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14にて一体化している。そのため、固定子コイル12において発生した熱を効果的に放熱している。
図3は、前記回転電機を示す正断面図である。
図3において、回転軸2を有する円筒形の回転子3は、前記回転子3の内部に永久磁石15を埋設した埋込磁石型回転子である。固定子4は、固定子鉄心11のティース部11aに絶縁紙16を装着して絶縁処理を行い、絶縁被膜を有する巻線を分布巻で巻回したのち、前記ティース部11aに装着して固定子コイル12とし、前記フレーム5の内周に保持されている。
図4は、前記回転電機の前記負荷側コイルエンドを示す拡大断面図である。
図4において、前記セラミック製の被膜6bは前記溝6aの全体に形成されていて、前記負荷側コイルエンド12aと前記負荷側ブラケット6との間の、絶縁性能を確保している。前記セラミック製の被膜6bの厚さは、絶縁性能を確保することができる最小の厚さとしている。ここでは、0.3〜0.5mmとしている。
前記溝6aには、前記セラミック製の被膜6bが形成されているので、前記セラミック製の被膜6bの厚さによって、前記負荷側コイルエンド12aと前記負荷側ブラケット6との間の、絶縁性能を確保しながら、回転電機を小型化でき、また、前記固定子4は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜6bを介して、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14で一体化している。そのため、前記固定子コイル12において発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果を向上し、前記固定子コイル12の許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を格段に向上することができる。
図5は、前記回転電機における固定子コイルと負荷側ブラケットとの密着された状態を示す拡大断面図である。
前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを、前記溝6aに密着するように押し当てたまま、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を、前記モールド樹脂14で一体化している。なお、図5において、12aaは負荷側コイルエンド12aの内周面を示している。
図5において、前記負荷側コイルエンド12aは、加圧して外形状を成形されるので、凹凸の少ない平面形状を形成させることができる。しかし、巻線を巻回しているので多少の凹凸は生じるため、前記負荷側コイルエンド12aと前記溝6aとの間に巻線による凸凹の空間12cが形成され、前記溝6aに沿って、前記固定子コイル12の相間で沿面放電が生じて短絡する恐れがある。そのため、前記固定子4は、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14で一体化することによって、前記空間12cに前記モールド樹脂14を充填することができ、相間で沿面放電が生じて短絡する恐れが小さくなり、前記固定子コイル12の相間の絶縁性能を確保することができる。
本第1の実施例は、コイルとして丸線を使用しているが、平角線を使用した場合でも平角線の角Rなどにより多少の凹凸は生じる。また、低電圧の回転電機については、コイルの絶縁皮膜のみで、固定子4と負荷側ブラケット6をモールド樹脂14またはワニスにて一体化して、前記空間を残しても問題はない。
本発明の第1の実施例の回転電機が従来技術と異なる部分は、負荷側ブラケット6の溝6aに、セラミック製の被膜が形成されている点である。
図6は、前記回転電機の前記負荷側ブラケットの製造方法を示す説明図である。
図6において、前記負荷側ブラケット6はアルミ合金製であり、前記負荷側ブラケット6は前記負荷側コイルエンド12aと前記負荷側コイルエンド12aの内周面12aa、外周面12ab、および、端面12acで密着する溝6aを有し、前記溝6aには、セラミック製の被膜6bが形成される。前記セラミック製の被膜6bは溶射ノズル17による溶射によって、前記溝6aの全体に形成される。
セラミックの種類は、アルミナ、窒化アルミニウムが望ましい。前記セラミック製の被膜6bは絶縁性能が高く、熱伝導性が高い。また、前記セラミック製の被膜6bは溶射によって形成されるので、前記負荷側ブラケット6と前記セラミック製の被膜6bとの接合性を高くすることができ、接触熱抵抗を小さくすることができ、前記固定子コイル12において発生した熱を効果的に放熱することができる。
図7は、前記回転電機の前記固定子の製造方法を示す図であり、(a)は、成形前の前記固定子4であり、(b)は、成形後の前記固定子4である。
図7において、前記固定子4は、固定子鉄心11のティース部11aに絶縁紙16を装着して絶縁処理を行い、絶縁被膜を有する巻線を分布巻で巻回したのち、前記ティース部11aに装着して固定子コイル12とされる。前記固定子コイル12の前記負荷側コイルエンド12aは、成形冶具18で加圧して外形状を成形され、内周面12aaと外周面12abが各々一円筒面上に形成され、端面12acが一平面上に形成される。
前記固定子コイル12は、一般的な巻線である丸線によって製作されるので、安価である。前記負荷側コイルエンド12aは前記成形冶具18で加圧して外形状を成形されるので、凹凸の少ない平面形状を形成され、外形状を精度良く仕上げられる。そのため、前記負荷側コイルエンド12aは凹凸の少ない平面形状を形成させることができる。
前記固定子コイル12において発生した熱を、負荷側ブラケットを通して放熱するため、反負荷側コイルエンド12bは、外形状を成形されない。
図8は、前記回転電機の前記固定子の製造方法を示す説明図である。
図8において、前記固定子4は、前記溝6aに前記モールド樹脂14を入れたのち、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、さらに、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14にて一体化してなる。
前記負荷側コイルエンド12aは、前記固定子鉄心11からの突き出し長さを前記溝6aの軸方向長さと同じ、あるいは、長く形成されていて、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てると、前記コイルエンド12aの前記端面12acを前記溝6aに密着させることができる。さらに、前記負荷側コイルエンド12aは、金型で加圧して外形状を成形されるので、前記負荷側コイルエンド12aの内周面12aaと外周面12abが各々一円筒面上に形成され、端面12acが一平面上に形成されて、前記負荷側コイルエンド12aの内周面12aa、および、外周面12abを前記溝6aに密着させることができる。前記負荷側コイルエンド12aと前記溝6aは、前記負荷側コイルエンド12aの内周面12aa、前記外周面12ab、および、前記端面12acの、少なくとも前記端面12acを含む1面以上で密着されていてもよい。
従来の回転電機は、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14にて一体化してなり、前記負荷側コイルエンド12aと前記溝6aとの間の巻線による凸凹の空間に前記モールド樹脂14を充填して一体化される。しかし、前記空間は、隙間が小さく、前記モールド樹脂14を充填するのに注意が必要である。さらに、前記モールド樹脂14に熱伝導体粉末などを混入した場合、粘度が高くなり、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14にて一体化してなる場合に、モータ全体に注入できない場合がある。本第1の実施例では、前記溝6aに前記モールド樹脂14を入れたのち、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てるので、前記空間に、前記モールド樹脂14を確実に充填することができ、前記固定子コイル12の相間で沿面放電が生じて短絡する恐れが小さくなり、前記固定子コイル12の相間の絶縁を確保することができる。
前記固定子4は、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、図示しない前記フレーム5を前記固定子4の外周に、図示しないボルトで締結され、組立されるので、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、前記フレーム5を前記負荷側ブラケット6に密着させることができ、前記固定子コイル12において発生した熱を前記負荷側コイルエンド12aを通して前記ブラケット6より、効果的に放熱するとともに、前記固定子コイル12において発生した熱を前記固定子鉄心11と前記フレーム5を通して前記ブラケット6より、効果的に放熱することができる。
図9は、以上説明した前記固定子を製造する処理手順を示すフローチャートである。
本発明の第1の実施例の回転電機の製造方法が従来技術と異なる部分は、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てる部分と、前記溝6aに前記モールド樹脂14を入れたのち、前記負荷側コイルエンド12aの端面12acを前記溝6aに密着するように押し当てたまま、さらに、前記固定子4と前記負荷側ブラケット6を前記モールド樹脂14で一体化している部分である。
図10は、本発明の第2の実施例における回転電機を示す負荷側コイルエンド部分の拡大断面図である。
図10において、固定子24は、固定子鉄心31のティース部31aに絶縁紙36を装着して絶縁処理を行い、絶縁被膜を有する巻線を分布巻で巻回したのち、前記ティース部31aに装着して固定子コイルとし、固定子コイル32の負荷側コイルエンド32aは内周面32aaと外周面32abが各々一円筒面上に形成され、端面32acが一平面上に形成されている。負荷側ブラケット26はセラミック製にて形成され、前記負荷側コイルエンド32aと前記負荷側コイルエンド32aの内周面32aa、外周面32ab、および、端面32acで密着する溝26aを有している。前記固定子24は、前記負荷側コイルエンド32aの端面32acを前記溝26aに密着するように押し当てたまま、前記固定子24と前記負荷側ブラケット26をモールド樹脂34にて一体化してなる。
前記負荷側ブラケット26はセラミック製にて形成されていて、絶縁性能が高く、熱伝導性が高いので、絶縁体を省略して、前記負荷側コイルエンド32aと前記溝6aの間の、絶縁性能を確保しながら、回転電機を小型化でき、また、前記固定子24は、前記負荷側コイルエンド32aの端面32acを前記溝26aに密着するように押し当てたまま、前記固定子24と前記負荷側ブラケット26をモールド樹脂34にて一体化してなることができ、前記固定子コイル32において発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果を向上し、前記固定子コイル32の許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を格段に向上する回転電機を提供することができる。
本発明の第2の実施例の回転電機が従来技術と異なる部分は、負荷側ブラケットがセラミック製である部分である。
図11は、本発明の第3の実施例における回転電機を示す側断面図である。
図11において、回転電機41は、固定子鉄心51にスロットのない表面磁石型同期電動機であり、回転軸42を有する円筒形の回転子43と、固定子44とを備え、前記固定子44は、フレームを一体にした負荷側に設置された負荷側ブラケット46の内周に保持され、前記負荷側ブラケット46は反負荷側ブラケット47とともに、図示しないボルトで締結され、組立されている。前記回転子43は、回転軸42に設置された負荷側軸受48と反負荷側軸受49を介して、前記負荷側ブラケット46と前記反負荷側ブラケット47に回転自在に保持され、前記回転軸42の反負荷側には、回転位置検出のためのエンコーダ部50が設置されている。
前記固定子44は、絶縁被膜を持つ巻線を巻回したのち、金型で加圧して外形状を成形して、接着した空芯コイルを、スロットがない固定子鉄心51の内周に装着して固定子コイル52とし、前記固定子コイル52の負荷側コイルエンド52aは内周面52aaと外周面52abが各々一円筒面上に形成され、端面52acが一平面上に形成されている。前記固定子コイル52の反負荷側コイルエンド52bは近傍の結線部53において結線されている。前記負荷側ブラケット46は前記負荷側コイルエンド52aと前記負荷側コイルエンド52aの内周面52aa、外周面52ab、および、端面52acで密着する溝46aを有し、前記溝46aと、前記固定子鉄心51の前記固定子コイル52に接触する部分51bには、セラミック製の被膜46bが形成されている。前記固定子44は、前記負荷側コイルエンド52aの端面52acを前記溝46aに密着するように押し当てたまま、前記固定子44と前記負荷側ブラケット46を前記モールド樹脂54にて一体化してなる。そのため、前記固定子コイル52において発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果が向上し、固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電が可能となり、定格出力を格段に向上することができる。
図12は、前記回転電機を示す径側断面図である。
図12において、回転軸42を有する円筒形の回転子43は、前記回転子43の外部に永久磁石55を装着した表面磁石型回転子である。固定子44は、絶縁被膜を持つ巻線を巻回したのち、金型で加圧して外形状を成形して、接着した空芯コイルを、固定子鉄心51の内周に装着して固定子コイル52とし、フレームを一体にした負荷側ブラケット46の内周に保持されている。
図13は、前記回転電機を示す側断面図のうち、前記負荷側コイルエンド52aを示す拡大図である。
図13において、前記セラミック製の被膜46bは、前記溝46aと、前記子鉄心51の前記固定子コイル52の接触する部分51bの全体に形成されていて、前記負荷側コイルエンド52aと前記負荷側ブラケット46、および、前記固定子鉄心51との間の、絶縁性能を確保している。前記セラミック製の被膜46bの厚さは、絶縁性能を確保することができる最小の厚さとしている。ここでは、0.3〜0.5mmとしている。
前記溝46aと、前記固定子鉄心51の前記固定子コイル52の接触する部分51bの前記セラミック製の被膜46bの厚さによって、前記固定子コイル52と前記負荷側ブラケット46、および、前記固定子鉄心51との、絶縁性能を確保しながら、回転電機を小型化でき、また、前記固定子44は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜46bを介して、前記負荷側コイルエンド52aの端面52acを前記溝46aに密着するように押し当てたまま、前記固定子44と前記負荷側ブラケット46を前記モールド樹脂54にて一体化してなることができ、前記固定子コイル52において発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果を向上し、固定子コイルの許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を格段に向上することができる。
本発明の第3の実施例の回転電機が従来技術と異なる部分は、固定子鉄心の固定子コイルの接触する部分にセラミック製の被膜が形成されている回転電機である部分である。
図14は、前記回転電機の前記固定子の製造方法を示す説明図である。
図14において、前記固定子鉄心51は、フレームを一体にした前記負荷側ブラケット46の内周に保持されて、前記負荷側ブラケット46とともに、図示しないボルトで締結され、組立される。前記負荷側ブラケット46は前記負荷側コイルエンド52aと前記負荷側コイルエンド52aの内周面52aa、外周面52ab、および、端面52acで密着する溝46aを有し、前記溝46aと、前記固定子鉄心51の前記固定子コイル52に接触する部分51bには、セラミック製の被膜46bが形成される。前記セラミック製の被膜46bは溶射ノズル57による溶射によって前記固定子コイル52に接触する部分51bの全体に形成される。
前記溝46aにセラミック製の被膜46bが形成された前記負荷側ブラケット46に、前記固定子鉄心51を、図示しないボルトで締結され、組立され、前記固定子鉄心51の前記固定子コイル52に接触する部分51bにセラミック製の被膜46bを溶射する。前記固定子鉄心51を前記負荷側ブラケット46の内周に保持されて、前記固定子鉄心51の前記固定子コイル52に接触する部分51bにセラミック製の被膜46bを溶射することによって、絶縁処理を行っている。また、前記固定子鉄心51の絶縁処理と前記負荷側ブラケット46の溶射を同じ工程で行う場合は、前記固定子鉄心51の絶縁処理を効果的に行なうことができる。
前記負荷側ブラケット46において、フレームが別に存在する場合は、前記固定子鉄心51は、フレームの内周に保持され、前記固定子鉄心51の前記固定子コイル52に接触する部分51bにセラミック製の被膜46bを溶射して、前記溝46aにセラミック製の被膜46bが形成された前記負荷側ブラケット46に、図示しないボルトで締結され、組立される。
図15は、前記回転電機の前記固定子の製造方法を示す説明図である。
図15において、前記固定子コイル52と前記負荷側ブラケット46は、モールド冶具56に取り付けて、前記固定子44は、前記負荷側コイルエンド52aの端面52acを前記溝46aに密着するように押し当てたまま、前記固定子44と前記負荷側ブラケット46を前記モールド樹脂54にて一体化している。
前記モールド冶具と前記固定子コイル52との間は、前記固定子コイル52の絶縁性能を確保する隙間があり、セラミック製の被膜46bと前記固定子コイル52との間は、巻線による凸凹の空間がある。前記モールド樹脂54は、前記固定子コイル52の絶縁性能を確保する隙間と前記巻線による凸凹の空間に充填されて、前記固定子コイル52をモールドするので、前記固定子44は、前記固定子44と前記負荷側ブラケット46を前記モールド樹脂54で一体化している。前記溝46aと、前記固定子鉄心51に前記固定子コイル52の接触する部分51bの前記セラミック製の被膜46bの厚さによって、前記固定子コイル52と前記負荷側ブラケット46、および、前記固定子鉄心51との、絶縁性能を確保しながら、回転電機を小型化でき、また、前記固定子コイル52と前記負荷側ブラケット46、および、前記固定子鉄心51は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜46bを介して、前記固定子44は、前記負荷側コイルエンド52aの端面52acを前記溝46aに密着するように押し当てたまま、前記固定子44と前記負荷側ブラケット46を前記モールド樹脂54とで一体化することができる。
図16は、以上説明した前記固定子を製造する処理手順を示すフローチャートである。
本発明の第3の実施例の回転電機の製造方法が従来技術と異なる部分は、前記負荷側コイルエンド52aの端面52acを前記溝46aに密着するように押し当てたまま、前記固定子44と前記負荷側ブラケット46を、前記モールド樹脂54にて一体化している部分である。
図17は、本発明の第4の実施例における回転電機を示す側断面図である。
図17において、回転電機61は、埋込磁石型同期電動機であり、回転軸62を有する円筒形の回転子63と、固定子64とを備え、前記固定子64は負荷側に設置された負荷側ブラケット66の内周に保持され、前記負荷側ブラケット66に反負荷側ブラケット67とともに、図示しないボルトで締結され、組立されている。前記回転子63は、回転軸62に設置された負荷側軸受68と反負荷側軸受69を介して、前記負荷側ブラケット66と前記反負荷側ブラケット67に回転自在に保持され、前記回転軸42の反負荷側には、回転位置検出のためのエンコーダ部70が設置されている。
前記固定子64は、固定子鉄心71のティース部71aに絶縁紙76を装着して絶縁処理を行い、絶縁被膜を持つ巻線を巻回したのち、金型で加圧して外形状を成形して、接着した空芯コイルを、前記ティース部71aに装着して固定子コイル72としている。前記固定子コイル72の内側は、前記ティース部71aよりも軸方向に大きく形成され、前記固定子コイル72の負荷側コイルエンド72aは、内周面72aaと外周面72abが各々一円筒面上に形成され、端面72acが一円錐面上に形成され、前記負荷側コイルエンド72aを前記モールド樹脂74にて一体化してなる。また、前記固定子コイルの外形状にセラミック製の被膜72cが形成されている。前記固定子コイル52の反負荷側コイルエンド52bは近傍の結線部53において結線されている。前記負荷側ブラケット66は前記負荷側コイルエンド72aと前記負荷側コイルエンド72aの内周面72aa、外周面72ab、および、端面72acで密着する溝66aが形成されている。前記固定子64は、前記負荷側コイルエンド72aの端面72acを前記溝66aに密着するように押し当てたまま、前記固定子64と前記負荷側ブラケット66を前記モールド樹脂54にて一体化してなる。前記セラミック製の被膜72cは前記固定子コイル72の全体に形成されていて、前記固定子コイル72の絶縁性能を確保している。前記セラミック製の被膜72cの厚さは、絶縁性能を確保することができる最小の厚さとしている。ここでは、0.3〜0.5mmとしている。
前記セラミック製の被膜72cの厚さによって、前記負荷側コイルエンド72と前記負荷側ブラケット66との間の、絶縁性能を確保しながら、回転電機を小型化でき、また、前記固定子64は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜72cを介して、前記負荷側コイルエンド72aの端面72acを前記溝66aに密着するように押し当てたまま、前記固定子64と前記負荷側ブラケット66を前記モールド樹脂74にて一体化してなることができ、前記固定子コイル72において発生した熱を効果的に放熱して、冷却効果を向上し、前記固定子コイル72の許容温度に対してより大きな通電を可能として、定格出力を格段に向上することができる。
本第4の実施例において、前記固定子コイル72の外形状に前記セラミック製の被膜72cが形成されているが、前記固定子コイル72において発生した熱は、前記溝66aを通して前記負荷側ブラケット66に熱伝達されるので、前記負荷側コイルエンド72aのみ前記セラミック製の被膜72cが形成されていても、前記固定子コイル72において発生した熱を効果的に放熱することができる。また、前記固定子コイル72の外形状ではなく、前記負荷側ブラケット66の溝66aのうち、前記負荷側コイルエンド72aの内周面72aa、外周面72ab、および、端面72acの、少なくとも端面72acを含む1面以上で前記セラミック製の被膜72cが形成されていても、同様に、前記固定子64は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜72cを介して、前記負荷側コイルエンド72aの端面72acを前記溝66aに密着するように押し当てたまま、前記固定子64と前記負荷側ブラケット66を前記モールド樹脂74にて一体化してなることができる。また、前記負荷側ブラケット66において、フレームが別に存在する場合は、前記固定子鉄心71は、フレームの内周に保持されて、前記負荷側ブラケット66とともに、図示しないボルトで締結され、組立される。
図18は、前記回転電機を示す正断面図である。
図18において、回転軸62を有する円筒形の回転子63は、前記回転子63の内部に永久磁石75を埋設した埋込磁石型回転子である。固定子64は、固定子鉄心71のティース部71aに絶縁紙76を装着して絶縁処理を行い、絶縁被膜を持つ巻線を巻回したのち、金型で加圧して外形状を成形して、接着した空芯コイルを、前記ティース部71aに装着して固定子コイル72とし、負荷側ブラケット66の内周に保持されている。また、前記固定子コイル72の外形状には、セラミック製の被膜72cが形成されている。
本発明の第4の実施例の回転電機が従来技術と異なる部分は、前記固定子コイル72の内側は、前記ティース部71aよりも軸方向に大きく形成されている回転電機である部分である。
図19は、前記回転電機の前記固定子の製造方法を示す説明図である。
図19において、前記固定子コイル72の負荷側コイルエンド72aは、内周面72aaと外周面72abが各々一円筒面上に形成され、端面72acが一円錐面上に形成される。また、前記固定子コイルの外形状には、セラミック製の被膜72cが形成される。前記固定子コイル72の内側が前記ティース部71aよりも軸方向に大きく形成される。
従来の回転電機の製造方法は、前記固定子鉄心71を前記負荷側ブラケット66に組立したときに、前記固定子コイル72も同時に組立されて、軸方向には動かない。第4の実施例では、前記固定子コイル72の内側は、前記ティース部71aよりも軸方向に大きく形成されているので、前記固定子コイル72の内側と前記ティース部71aに空間72dがあり、前記固定子鉄心71を固定しても、前記固定子コイル72は軸方向に動かせることができる。をのため、前記固定子64は、前記固定子鉄心71を前記負荷側ブラケット66に保持されて、組立したのち、前記固定子64は、前記負荷側コイルエンド72aの端面72acを前記溝66aに密着するように押し当てたまま、前記固定子64と前記負荷側ブラケット66を前記モールド樹脂74にて一体化してなることができる。前記モールド樹脂74は、前記空間72dに充填されて、前記固定子64は、前記固定子64と前記負荷側ブラケット66を前記モールド樹脂74にて一体化してなる。
本第4の実施例において、前記固定子コイル72の外形状に前記セラミック製の被膜72cが形成されているが、前記固定子コイル72の外形状ではなく、前記負荷側ブラケット66の溝66aのうち、前記負荷側コイルエンド72aの内周面72aa、外周面72ab、および、端面72acの、少なくとも端面72acを含む1面以上で前記セラミック製の被膜72cが形成されていても、同様に、前記固定子64は、熱伝導性の高い前記セラミック製の被膜72cを介して、前記負荷側コイルエンド72aの端面72acを前記溝66aに密着するように押し当てたまま、前記固定子64と前記負荷側ブラケット66を前記モールド樹脂74にて一体化してなることができる。
また、前記負荷側ブラケット66において、前記固定子鉄心71がフレームの内周に保持されている場合は、前記負荷側コイルエンド72aの端面72acを前記溝66aに密着するように押し当てたまま、前記フレームを前記負荷側ブラケット66に密着させることができ、前記固定子コイル72において発生した熱は、前記固定子鉄心71を通して前記フレームに熱伝達され、モータ外部に放熱される熱と前記負荷側ブラケット66に熱伝達される熱があり、前記固定子コイル72において発生した熱を効果的に放熱することができる。
図20は、以上説明した前記固定子を製造する処理手順を示すフローチャートである。
本発明の第4の実施例の回転電機の製造方法が従来技術と異なる部分は、前記負荷側コイルエンド72aの端面72acを前記溝66aに密着するように押し当てる部分である。
本発明の第1の実施例における回転電機を示す分解状態の斜視図である。 本発明の第1の実施例における回転電機を示す側断面図である。 本発明の第1の実施例における回転電機を示す正断面図である。 本発明の第1の実施例における負荷側コイルエンドを示す拡大断面図である。 本発明の第1の実施例における固定子コイルと負荷側ブラケットとの密着された状態を示す拡大断面図である。 本発明の第1の実施例における負荷側ブラケットの製造方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施例における固定子の製造方法を示す説明図で、(a)は成形前の固定子を示し、(b)は成形後の固定子を示している。 本発明の第1の実施例における固定子の製造方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施例における固定子を製造する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施例における回転電機を示す負荷側コイルエンド部分の拡大断面図である。 本発明の第3の実施例における回転電機を示す側断面図である。 本発明の第3の実施例における回転電機を示す正断面図である。 本発明の第3の実施例における負荷側コイルエンドを示す拡大断面図である。 本発明の第3の実施例における固定子の製造方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施例における固定子の製造方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施例における固定子を製造する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施例における回転電機を示す側断面図である。 本発明の第4の実施例における回転電機を示す正断面図である。 本発明の第4の実施例における固定子の製造方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施例における固定子を製造する処理手順を示すフローチャートである。 第1の従来技術における回転電機を示す側断面図である。 第1の従来技術における回転電機を示す正断面図である。 第2の従来技術における回転電機を示す側断面図である。 第3の従来技術における回転電機の固定子コイルの一部を示す断面図である。 第4の従来技術における回転電機を示す側断面図である。
符号の説明
1 回転電機
2 回転軸
3 回転子
4 固定子
5 フレーム
6 負荷側ブラケット
6a 負荷側ブラケットの溝
6b セラミック製の被膜
7 反負荷側ブラケット
8 負荷側軸受
9 反負荷側軸受
10 エンコーダ部
11 固定子鉄心
12 固定子コイル
12a 負荷側コイルエンド
12b 反負荷側コイルエンド
13 結線部
14 モールド樹脂

Claims (13)

  1. 円筒状のフレームと、
    前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、負荷側コイルエンドおよび反負荷側コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように前記固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、
    前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、
    前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、
    前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、
    を備えた回転電機において、
    前記負荷側ブラケットの内面には、前記負荷側コイルエンドと対向する部位に、前記負荷側コイルエンドを挿入するリング状の溝を有し、
    前記溝の内面には、セラミック製の被膜が形成され、
    前記固定子コイルの前記負荷側コイルエンドは、前記負荷側ブラケットの溝に挿入され、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上が、前記セラミック製の被膜が形成された溝の内面に密着していることを特徴とする回転電機。
  2. 前記負荷側ブラケットは、アルミ合金製であり、前記負荷側ブラケットの溝の内面には、セラミック製の被膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記固定子鉄心は、内周部に、スロットを形成する複数個のティース部を有し、前記ティース部に、内側が前記ティース部よりも軸方向に長く形成された固定子コイルを装着していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  4. 前記固定子鉄心は、内周部に、スロットを形成しない内周面を有するとともに、前記内周面に、セラミック製の被膜を介して固定子コイルを載置していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  5. 前記セラミック製の被膜は、前記固定子鉄心の内周面の、前記固定子コイルと接触する部分に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
  6. 円筒状のフレームと、
    前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、負荷側コイルエンドおよび反負荷側コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、
    前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、
    前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、
    前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、
    を備えた回転電機において、
    前記負荷側ブラケットは、セラミック製であり、その内面には、前記負荷側コイルエンドに対向する部位に、前記負荷側コイルエンドを挿入するリング状の溝を有し、
    前記固定子コイルの負荷側コイルエンドは、前記負荷側ブラケットの溝に挿入され、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上が、前記溝の内面に密着していることを特徴とする回転電機。
  7. 前記固定子コイルは、負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む2面以上が、前記溝の形状に合わせて成形されていることを特徴とする請求項1または6に記載の回転電機。
  8. 円筒状のフレームと、
    前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、
    前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、
    前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、
    前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、
    を備えた回転電機の製造方法において、
    前記負荷側ブラケットの内面の、前記負荷側コイルエンドに対向する部位に、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上で密着するリング状の溝を形成し、
    前記溝の内面に、セラミック製の被膜を形成し、
    さらに、前記固定子コイルの負荷側コイルエンドを、前記負荷側ブラケットの溝に挿入し、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を密着させることを特徴とする回転電機の製造方法。
  9. 前記負荷側コイルエンドの端面を、前記負荷側ブラケットの溝に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットを、モールド樹脂またはワニスで一体化させることを特徴とする請求項8に記載の回転電機の製造方法。
  10. 前記負荷側ブラケットの溝にモールド樹脂またはワニスを入れたのち、前記負荷側コイルエンドの端面を、前記負荷側ブラケットの溝内に挿入し、前記負荷側コイルエンドが前記負荷側ブラケットの溝内に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットを、モールド樹脂またはワニスで一体化することを特徴とする請求項9に記載の回転電機の製造方法。
  11. 前記固定子鉄心は、内周部に、スロットを形成しない内周面を有するとともに、前記内周面の、固定子コイルが載置される部分に、セラミック製の被膜を溶射して、固定子コイルを密着させ、前記負荷側コイルエンドの端面を、前記負荷側ブラケットの溝内に挿入し、前記負荷側コイルエンドが前記負荷側ブラケットの溝内に密着するように押し当てたまま、前記固定子と前記負荷側ブラケットを、モールド樹脂またはワニスで一体化することを特徴とする請求項8に記載の回転電機の製造方法。
  12. 円筒状のフレームと、
    前記フレームの内周面に嵌合固着された固定子鉄心と、コイルエンドが前記固定子鉄心の回転軸方向の両端面から突出するように固定子鉄心に装着された固定子コイルとを備えた固定子と、
    前記フレームの負荷側端面に取付けられた負荷側ブラケットと、
    前記フレームの反負荷側端面に取付けられた反負荷側ブラケットと、
    前記負荷側ブラケットおよび前記反負荷側ブラケットに、負荷側軸受および反負荷側軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸の外周面に取付けられた回転子と、
    を備えた回転電機の製造方法において、
    前記負荷側ブラケットをアルミ合金製にするとともに、前記負荷側ブラケットの内面の、前記負荷側コイルエンドに対向する部位に、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上で密着するリング状の溝を形成し、
    前記負荷側ブラケットの溝の内面に、セラミック製の被膜を溶射によって形成し、
    さらに、前記固定子コイルの負荷側コイルエンドを、前記負荷側ブラケットの溝に挿入し、前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を密着させることを特徴とする回転電機の製造方法。
  13. 前記負荷側コイルエンドの内周面、外周面、および端面のうち、少なくとも端面を含む1面以上を、前記溝の形状に合わせて成形することを特徴とする請求項8または12に記載の回転電機の製造方法。
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