JP2004112866A - 洗濯機等のモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】固定子を樹脂モールド材で覆った洗濯機等のモータにおいて、簡単な構成にて固定子鉄心と軸受ハウジングとを接続し、かつ高い精度の寸法関係を必要とせずに軸受ハウジングのはずれを防止する。
【解決手段】コイル１２を巻装した固定子鉄心１１を樹脂モールド材にて形成した外装材１３により覆うようにして固定子１４を構成し、固定子鉄心１１と所定の間隙を有し回転自在に設けた回転子１５を軸受１７により軸支する。軸受１７の一方を外装材１３に保持するとともに、他方の軸受１４を外装材１３に嵌合した軸受ハウジング１８により保持し、外装材１３の軸受ハウジング１８を嵌合する面に略軸方向に溝１９を形成し、この溝１９に導電性ボンド２０を塗布する。
【選択図】 図１
【解決手段】コイル１２を巻装した固定子鉄心１１を樹脂モールド材にて形成した外装材１３により覆うようにして固定子１４を構成し、固定子鉄心１１と所定の間隙を有し回転自在に設けた回転子１５を軸受１７により軸支する。軸受１７の一方を外装材１３に保持するとともに、他方の軸受１４を外装材１３に嵌合した軸受ハウジング１８により保持し、外装材１３の軸受ハウジング１８を嵌合する面に略軸方向に溝１９を形成し、この溝１９に導電性ボンド２０を塗布する。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子を樹脂モールド材で覆った洗濯機等のモータに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の洗濯機等のモータは図４に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【０００３】
図４に示すように、固定子鉄心１はコイル２を巻装し、樹脂モールド材で形成した外装材３で覆い、固定子４を構成している。回転子５は軸６に固定し、軸受７により回転自在としている。軸受７の一方は外装材３に保持し、他方の軸受７は軸受ハウジング８により保持している。
【０００４】
上記構成において、コイル２に通電することにより、固定子鉄心１と所定の間隙を有する回転子５が回転するようになっている。
【０００５】
ここで、固定子４は、樹脂モールド材で形成した外装材３で覆っているため、固定子鉄心１が電気的に絶縁された状態になり、耐圧試験等にてコイル２と軸６との間に高圧をかけると、固定子鉄心１と回転子５間で放電し、その放電により洗濯機の回路等に使用しているマイクロコンピュータが壊れるという問題があった。
【０００６】
この解決策として、図５に示すように、固定子鉄心１の一部を外部に露出させ、その露出部分と軸受ハウジング８間を導電性ボンド９で接続している。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、コイル２を固定子鉄心１に巻き付ける方式のトロイダル巻線方式のモールドモータの場合、固定子鉄心１を外装材３の外径部に露出できないため、固定子鉄心１と軸受ハウジング８間が接続できないという問題を有していた。
【０００８】
また、板金製の軸受ハウジング８を樹脂部に圧入する方式の場合、樹脂と鉄の熱収縮率が違うため、嵌合寸法が決めにくく、大きな力が加わった場合、軸受ハウジング８がはずれるという問題も有していた。
【０００９】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成にて固定子鉄心と軸受ハウジングとを接続し、かつ高い精度の寸法関係を必要とせずに軸受ハウジングのはずれを防止することを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、コイルを巻装した固定子鉄心を樹脂モールド材にて形成した外装材により覆うようにして固定子を構成し、固定子鉄心と所定の間隙を有し回転自在に設けた回転子を軸受により軸支し、軸受の一方を外装材に保持するとともに、他方の軸受を外装材に嵌合した軸受ハウジングにより保持し、外装材の軸受ハウジングを嵌合する面に略軸方向に溝を形成し、この溝に導電性ボンドを塗布したものである。
【００１１】
これにより、簡単な構成にて、溝に塗布した導電性ボンドにより固定子鉄心と軸受ハウジングとを接続することができ、かつ高い精度の寸法関係を必要とせずに軸受ハウジングのはずれを防止することができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、コイルを巻装した固定子鉄心を樹脂モールド材にて形成した外装材により覆うよう構成した固定子と、前記固定子鉄心と所定の間隙を有し回転自在に設けた回転子と、前記回転子を軸支する軸受とを備え、前記軸受の一方を前記外装材に保持するとともに、他方の軸受を前記外装材に嵌合した軸受ハウジングにより保持し、前記外装材の軸受ハウジングを嵌合する面に略軸方向に溝を形成し、前記溝に導電性ボンドを塗布したものであり、固定子鉄心と軸受ハウジングとを溝に塗布した導電性ボンドにより電気的に接続でき、耐圧試験等にてコイルと軸との間に高圧をかけても、固定子鉄心と回転子間で放電することがなく、マイクロコンピュータが壊れることがなくなるとともに、高い精度の寸法関係を必要とせずに、導電ボンドを塗布することにより軸受ハウジングのはずれを防止することができる。
【００１３】
請求項２に記載の発明は、上記請求項１に記載の発明において、溝に、導電性ボンドに代えて、ばねを挿入したものであり、ばねにより簡単に固定子鉄心と軸受ハウジングを接続することができる。
【００１４】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照にしながら説明する。
【００１５】
（実施例１）
図１は、本発明の一実施例におけるコイルを固定子鉄心に巻き付ける方式のトロイダル巻線方式のモータを示している。
【００１６】
図１に示すように、固定子鉄心１１はコイル１２を巻装し、樹脂モールド材で形成した外装材１３で覆い、固定子１４を構成している。回転子１５は軸１６に固定し、軸受１７により回転自在としている。軸受１７の一方は外装材１３に保持し、他方の軸受１７は軸受ハウジング１８により保持している。
【００１７】
外装材１３の軸受ハウジング１８を嵌合する面に、図２に示すように、略軸方向に複数の溝１９を固定子鉄心１１に達するように形成し、この溝１９に導電性ボンド２０を塗布し、固定子鉄心１１と軸受ハウジング１８とを電気的に接続するようにしている。
【００１８】
上記構成において作用を説明する。溝１９に導電性ボンド２０を塗布することで、固定子鉄心１１と軸受ハウジング１８とを電気的に接続することができ、耐圧試験等にてコイル１２と軸１６との間に高圧をかけても、固定子鉄心１１と回転子１５間で放電することがなく、マイクロコンピュータが壊れることがなくなる。
【００１９】
また、複数の溝１９に導電性ボンド２０を塗布することにより、軸受ハウジング１８を固定子１４と固定できるため、軸受ハウジング１８のはずれ強度を向上することができる。
【００２０】
（実施例２）
図３に示すように、外装材２１は、樹脂モールド材で形成し、コイル（図示せず）を巻装した固定子鉄心２２を覆い、固定子２３を構成している。溝２４は軸受ハウジング（図示せず）を嵌合する面に略軸方向に固定子鉄心２２に達するように略台形状に形成し、この溝２４にばね２５を挿入している。
【００２１】
ここで、ばね２５は溝２４に挿入した場合、溝２４を略台形状に形成することで、回転子（図示せず）に接触しないようにし、また、ばね２５の長さを溝２４の長さｄより長くし、軸受ハウジングを嵌合した場合、ばね２５により固定子鉄心２２と軸受ハウジングが接触するようにしている。他の構成は上記実施例１と同じである。
【００２２】
上記構成において作用を説明する。溝２４にばね２５を挿入することで、ばね２５により固定子鉄心２２と軸受ハウジングとを電気的に接続することができ、耐圧試験等にてコイルと軸との間に高圧をかけても、固定子鉄心２２と回転子間で放電することがなく、マイクロコンピュータが壊れることがなくなる。
【００２３】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項１の記載の発明によれば、軸受の一方を外装材に保持するとともに、他方の軸受を外装材に嵌合した軸受ハウジングにより保持し、外装材の軸受ハウジングを嵌合する面に略軸方向に溝を形成し、この溝に導電性ボンドを塗布することにより、簡単な構成にて、溝に塗布した導電性ボンドにより固定子鉄心と軸受ハウジングとを接続することができ、耐圧試験等にてマイクロコンピュータが壊れることがなく、かつ高い精度の寸法関係を必要とせずに軸受ハウジングのはずれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例の洗濯機等のモータの一部切欠した側面図
【図２】同洗濯機等のモータの固定子の下面図
【図３】本発明の第２の実施例の洗濯機等のモータの固定子の要部斜視図
【図４】従来の洗濯機等のモータの一部切欠した側面図
【図５】同洗濯機等のモータの下面図
【符号の説明】
１１ 固定子鉄心
１２ コイル
１３ 外装材
１４ 固定子
１５ 回転子
１７ 軸受
１８ 軸受ハウジング
１９ 溝
２０ 導電性ボンド
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子を樹脂モールド材で覆った洗濯機等のモータに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の洗濯機等のモータは図４に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【０００３】
図４に示すように、固定子鉄心１はコイル２を巻装し、樹脂モールド材で形成した外装材３で覆い、固定子４を構成している。回転子５は軸６に固定し、軸受７により回転自在としている。軸受７の一方は外装材３に保持し、他方の軸受７は軸受ハウジング８により保持している。
【０００４】
上記構成において、コイル２に通電することにより、固定子鉄心１と所定の間隙を有する回転子５が回転するようになっている。
【０００５】
ここで、固定子４は、樹脂モールド材で形成した外装材３で覆っているため、固定子鉄心１が電気的に絶縁された状態になり、耐圧試験等にてコイル２と軸６との間に高圧をかけると、固定子鉄心１と回転子５間で放電し、その放電により洗濯機の回路等に使用しているマイクロコンピュータが壊れるという問題があった。
【０００６】
この解決策として、図５に示すように、固定子鉄心１の一部を外部に露出させ、その露出部分と軸受ハウジング８間を導電性ボンド９で接続している。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、コイル２を固定子鉄心１に巻き付ける方式のトロイダル巻線方式のモールドモータの場合、固定子鉄心１を外装材３の外径部に露出できないため、固定子鉄心１と軸受ハウジング８間が接続できないという問題を有していた。
【０００８】
また、板金製の軸受ハウジング８を樹脂部に圧入する方式の場合、樹脂と鉄の熱収縮率が違うため、嵌合寸法が決めにくく、大きな力が加わった場合、軸受ハウジング８がはずれるという問題も有していた。
【０００９】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成にて固定子鉄心と軸受ハウジングとを接続し、かつ高い精度の寸法関係を必要とせずに軸受ハウジングのはずれを防止することを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、コイルを巻装した固定子鉄心を樹脂モールド材にて形成した外装材により覆うようにして固定子を構成し、固定子鉄心と所定の間隙を有し回転自在に設けた回転子を軸受により軸支し、軸受の一方を外装材に保持するとともに、他方の軸受を外装材に嵌合した軸受ハウジングにより保持し、外装材の軸受ハウジングを嵌合する面に略軸方向に溝を形成し、この溝に導電性ボンドを塗布したものである。
【００１１】
これにより、簡単な構成にて、溝に塗布した導電性ボンドにより固定子鉄心と軸受ハウジングとを接続することができ、かつ高い精度の寸法関係を必要とせずに軸受ハウジングのはずれを防止することができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、コイルを巻装した固定子鉄心を樹脂モールド材にて形成した外装材により覆うよう構成した固定子と、前記固定子鉄心と所定の間隙を有し回転自在に設けた回転子と、前記回転子を軸支する軸受とを備え、前記軸受の一方を前記外装材に保持するとともに、他方の軸受を前記外装材に嵌合した軸受ハウジングにより保持し、前記外装材の軸受ハウジングを嵌合する面に略軸方向に溝を形成し、前記溝に導電性ボンドを塗布したものであり、固定子鉄心と軸受ハウジングとを溝に塗布した導電性ボンドにより電気的に接続でき、耐圧試験等にてコイルと軸との間に高圧をかけても、固定子鉄心と回転子間で放電することがなく、マイクロコンピュータが壊れることがなくなるとともに、高い精度の寸法関係を必要とせずに、導電ボンドを塗布することにより軸受ハウジングのはずれを防止することができる。
【００１３】
請求項２に記載の発明は、上記請求項１に記載の発明において、溝に、導電性ボンドに代えて、ばねを挿入したものであり、ばねにより簡単に固定子鉄心と軸受ハウジングを接続することができる。
【００１４】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照にしながら説明する。
【００１５】
（実施例１）
図１は、本発明の一実施例におけるコイルを固定子鉄心に巻き付ける方式のトロイダル巻線方式のモータを示している。
【００１６】
図１に示すように、固定子鉄心１１はコイル１２を巻装し、樹脂モールド材で形成した外装材１３で覆い、固定子１４を構成している。回転子１５は軸１６に固定し、軸受１７により回転自在としている。軸受１７の一方は外装材１３に保持し、他方の軸受１７は軸受ハウジング１８により保持している。
【００１７】
外装材１３の軸受ハウジング１８を嵌合する面に、図２に示すように、略軸方向に複数の溝１９を固定子鉄心１１に達するように形成し、この溝１９に導電性ボンド２０を塗布し、固定子鉄心１１と軸受ハウジング１８とを電気的に接続するようにしている。
【００１８】
上記構成において作用を説明する。溝１９に導電性ボンド２０を塗布することで、固定子鉄心１１と軸受ハウジング１８とを電気的に接続することができ、耐圧試験等にてコイル１２と軸１６との間に高圧をかけても、固定子鉄心１１と回転子１５間で放電することがなく、マイクロコンピュータが壊れることがなくなる。
【００１９】
また、複数の溝１９に導電性ボンド２０を塗布することにより、軸受ハウジング１８を固定子１４と固定できるため、軸受ハウジング１８のはずれ強度を向上することができる。
【００２０】
（実施例２）
図３に示すように、外装材２１は、樹脂モールド材で形成し、コイル（図示せず）を巻装した固定子鉄心２２を覆い、固定子２３を構成している。溝２４は軸受ハウジング（図示せず）を嵌合する面に略軸方向に固定子鉄心２２に達するように略台形状に形成し、この溝２４にばね２５を挿入している。
【００２１】
ここで、ばね２５は溝２４に挿入した場合、溝２４を略台形状に形成することで、回転子（図示せず）に接触しないようにし、また、ばね２５の長さを溝２４の長さｄより長くし、軸受ハウジングを嵌合した場合、ばね２５により固定子鉄心２２と軸受ハウジングが接触するようにしている。他の構成は上記実施例１と同じである。
【００２２】
上記構成において作用を説明する。溝２４にばね２５を挿入することで、ばね２５により固定子鉄心２２と軸受ハウジングとを電気的に接続することができ、耐圧試験等にてコイルと軸との間に高圧をかけても、固定子鉄心２２と回転子間で放電することがなく、マイクロコンピュータが壊れることがなくなる。
【００２３】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項１の記載の発明によれば、軸受の一方を外装材に保持するとともに、他方の軸受を外装材に嵌合した軸受ハウジングにより保持し、外装材の軸受ハウジングを嵌合する面に略軸方向に溝を形成し、この溝に導電性ボンドを塗布することにより、簡単な構成にて、溝に塗布した導電性ボンドにより固定子鉄心と軸受ハウジングとを接続することができ、耐圧試験等にてマイクロコンピュータが壊れることがなく、かつ高い精度の寸法関係を必要とせずに軸受ハウジングのはずれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例の洗濯機等のモータの一部切欠した側面図
【図２】同洗濯機等のモータの固定子の下面図
【図３】本発明の第２の実施例の洗濯機等のモータの固定子の要部斜視図
【図４】従来の洗濯機等のモータの一部切欠した側面図
【図５】同洗濯機等のモータの下面図
【符号の説明】
１１ 固定子鉄心
１２ コイル
１３ 外装材
１４ 固定子
１５ 回転子
１７ 軸受
１８ 軸受ハウジング
１９ 溝
２０ 導電性ボンド
Claims (2)
- コイルを巻装した固定子鉄心を樹脂モールド材にて形成した外装材により覆うよう構成した固定子と、前記固定子鉄心と所定の間隙を有し回転自在に設けた回転子と、前記回転子を軸支する軸受とを備え、前記軸受の一方を前記外装材に保持するとともに、他方の軸受を前記外装材に嵌合した軸受ハウジングにより保持し、前記外装材の軸受ハウジングを嵌合する面に略軸方向に溝を形成し、前記溝に導電性ボンドを塗布した洗濯機等のモータ。
- 溝に、導電性ボンドに代えて、ばねを挿入した請求項１記載の洗濯機等のモータ。
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Cited By (2)
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|---|---|---|---|---|
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Families Citing this family (1)
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-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002268549A patent/JP3775370B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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