JP2010032389A - 物理量センサ及びその製造方法 - Google Patents

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克美 橋本
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Abstract

【課題】 本発明によれば、低消費電力化に対応でき、かつ出力特性の変動を抑えた信頼性の高い物理量センサ及びその製造方法を提供できる。
【解決手段】 本発明に係るセンサは、開口を有するフレーム部と、前記フレーム部の開口内に配置された錘部と、前記フレーム部と前記錘部とを接続する少なくとも一本の梁部と、前記梁部に形成され、かつ前記梁部の一端が前記フレーム部と接続する領域と、前記梁部の他端が前記錘部と接続する領域にそれぞれ配置された、物理量変動を検出するための複数の検出部とを備え、前記検出部は、複数のピエゾ抵抗素子を金属材料からなる配線により直列に接続して構成されていることを特徴とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、物理量変動を検出可能な物理量センサ及びその製造方法に関し、特にピエゾ抵抗素子を検出素子として複数の方向の加速度を検出するタイプの物理量センサ及びその製造方法に関する。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて小型で単純な構造を有するセンサとして、ピエゾ抵抗を検出素子としたセンサ(いわゆるピエゾ抵抗型加速度センサ)が実用化されている(特許文献1)。ピエゾ抵抗型の加速度センサはHDD(ハードディスクドライブ)の落下検出装置、車載用エアバック装置、携帯電話などの携帯端末等の幅広い分野に用いられている。
特許文献1に開示された加速度センサでは加わった加速度に応じて重錘体部が変位し、この変位に応じて可撓部が撓む。可撓部に形成したピエゾ抵抗素子は可撓部の撓み量(応力)に応じて抵抗値を変化させる。そしてピエゾ抵抗素子に電圧を印加し、抵抗変化に伴う電圧値を参照することで加速度を検出している。可撓部に生じる応力は枠部および錘部の接続箇所に集中しており、当該接続箇所から離れるに従い急激に低下し、可撓部の中央では応力が零となっている。ピエゾ抵抗素子に生じる抵抗変化はピエゾ抵抗素子の長さ全体の平均応力変化によるため、センサの高感度化のためにはピエゾ抵抗素子の長さを短くして、当該接続箇所の応力集中部に選択的に配置するのが効率的である。しかし、単純にピエゾ抵抗素子を短くすると抵抗値が低くなり、消費電力が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、特許文献2のような加速度センサが提案されている。特許文献2によれば、可撓部上の応力集中部に各方向の加速度を検出するための複数対のピエゾ抵抗素子を可撓部の中心線に対称に配置し、それらを高濃度に不純物拡散して形成した高濃度拡散配線により接続している。
特開2003−92413号公報 特開2006−98321号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に記載された加速度センサは、駆動時にピエゾ抵抗素子に電圧を印加するため、ピエゾ抵抗素子からジュール熱が発生する。特許文献2では複数のピエゾ抵抗素子を高濃度拡散配線(半導体層)により接続しているため、高濃度拡散配線においても熱が発生し、外部へ放熱しにくい。ジュール熱によって、可撓部ないし可撓部上に形成したリード配線や、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等の保護膜が熱膨張し、センサ出力特性の変動を招く。ピエゾ抵抗素子を高濃度配線で接続した場合、ピエゾ抵抗素子で発生した熱が外部へ逃げにくいだけでなく、高濃度配線自体も抵抗体であるため熱が発生し、出力特性の変動が大きくなる。上記の加速度センサを実使用に供する場合にはピエゾ抵抗素子及び高濃度拡散配線で発生した熱による出力変動の影響が現れる。このように従来のセンサでは出力特性が経時的に変化してしまうため、製品の信頼性に欠けるという問題がある。
そこで上記に鑑み、本発明の目的は低消費電力化に対応でき、かつ出力特性の変動を抑えた信頼性の高い物理量センサ及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る物理量センサは、開口を有するフレーム部と、前記フレーム部の開口内に配置された錘部と、前記フレーム部と前記錘部とを接続する少なくとも一本の梁部と、前記梁部に形成され、かつ前記梁部の一端が前記フレーム部と接続する領域と、前記梁部の他端が前記錘部と接続する領域とにそれぞれ配置された、物理量変動を検出するための複数の検出部とを備え、前記検出部は、複数のピエゾ抵抗素子を金属材料からなる配線により直列に接続して構成されていることを特徴とする。上記構成とすることで、複数のピエゾ抵抗素子を直列に接続し、所望の抵抗値を得ることで低消費電力化を実現できる。さらに複数のピエゾ抵抗素子を放熱性の高い金属材料からなる配線で接続して放熱性を高めることで、出力特性の変動を抑制することができる。
本発明に係る物理量センサの製造方法は、半導体基板を用いて物理量を検出するセンサを製造する方法であって、前記半導体基板の一方の面に不純物を拡散して複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、前記半導体基板から、開口を有するフレーム部と、前記フレーム部の開口内に配置された錘部と、前記フレーム部と前記錘部とを接続する少なくとも一本の梁部と、を形成する工程と、所定の前記ピエゾ抵抗素子を金属材料からなる配線により直列に接続して検出部を形成する工程と、前記可撓部及び前記フレーム部上に、ブリッジ回路を構成するように前記検出部を接続するブリッジ配線を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明よれば、低消費電力化に対応でき、かつ出力特性の変動を抑えた信頼性の高い物理量センサ及びその製造方法を提供できる。
以下、図面を参照して本発明に係る物理量センサの一態様である、半導体3軸加速度センサに関して説明する。図1は本発明に係る加速度センサの全体斜視図である。
図1に示すように加速度センサ1は、略直方体であり、半導体基板からなるセンサ本体2と、ガラスなどからなる支持基板3により構成されている。説明のため、図では加速度センサの面内に直交する2軸(X軸とY軸)を設定し、この2軸に垂直な方向をZ軸と定めている。センサ本体2はSOI(Silicon On Insulator)基板110からなり、シリコン膜120、シリコン酸化膜130、シリコン基板140が順に積層して構成されている。そして開口を有するフレーム(フレーム部121およびフレーム部141)内に重錘体(錘部142)が配置され、この重錘体をフレームに対して可撓性を有する梁(梁部123)によって支持して構成されている。支持基板3はセンサ本体2を支持する台座としての機能と、重錘体の下方(Z軸負方向)への過剰な変位を規制するストッパ基板としての機能を併せもっている。なお、センサ本体2をパッケージ基板(図示しない)へ直接実装する場合には、支持基板3を必ずしも必要としない。
図2は加速度センサの分解斜視図である。シリコン膜120は、固定されたフレーム部121(フレーム上部)と、フレーム部121内に配置された錘接合部122と、フレーム部121と錘接合部122とを接続する2対(計4本)の梁部123を備えている。フレーム部121、錘接合部122、梁部123は開口124によって画定されている。フレーム部121はシリコン酸化膜130を介してフレーム部141(フレーム下部)と接合されている。また、錘接合部122はシリコン酸化膜130を介して鉛直視略クローバー状の錘部142と接合されている。錘部142はフレーム部141内に離間して配置されている。
支持基板3は例えば、ガラス基板からなりセンサ本体2と陽極接合により接合されている。
図3はセンサ本体の平面図及び断面図である。図3(A)はセンサ本体の平面図であり、4本の梁部123上には3軸(XYZ)方向の加速度を検出するための検出部Rx〜Rzが配設されている。検出部は、梁部123がフレーム部121および錘接合部122と接続する領域に配置されている。図面ではX軸に沿った方向に配置した1対の梁部には、X方向およびZ方向の加速度を検出するために検出部Rx1〜Rx4およびRz1〜Rz4が配置される。一方、Y軸に沿った方向に配置した1対の梁部にはY方向の加速度を検出するための検出部Ry1〜Ry4が配置されている。なお、Y軸に沿った方向に配置した1対の梁部に検出部Rz1〜Rz4を配置してもよい。
図3(B)はセンサ本体をA−Aに沿った断面図であり、錘部142の下面はフレーム部141の下端よりも高くされており、ガラス基板3との間にギャップによりZ負方向に一定量の変位可能なように設定されている。図3(C)はセンサ本体をB−Bに沿った断面図であり、梁部123は可撓性をもった自立薄膜である。
図4は検出部の詳細を説明する図面であり、図4(A)は平面図、図4(B)は断面図(図4(A)におけるC−C断面)を示している。梁部123にピエゾ抵抗素子rが複数配置されており、応力集中部においてピエゾ抵抗群Rを構成している。図面では6本のピエゾ抵抗素子rを配置した場合を例示している。ピエゾ抵抗素子rの一端は、梁部123がフレーム部121と接続する境界、および梁部123が錘接合部122と接続する境界に接するように配置した例を示しているが、境界を跨ぐようにピエゾ抵抗素子rを配置してもよい。
ピエゾ抵抗素子rは絶縁層150に覆われており、後述する配線152及びブリッジ配線Lとの接続箇所にコンタクトホール151を有している。接続抵抗を下げるためにコンタクトホール151によって露出したピエゾ抵抗素子部分に、高濃度拡散領域(ピエゾ抵抗素子よりも1〜3桁程度濃度が高い不純物領域)を設けて接続してもよい。
なお、Rx1〜Rx4、Ry1〜Ry4、Rz1〜Rz4の計12個の検出部は検出方向ごとに接続されて、図10に示すようなブリッジ回路を形成している。4つの辺それぞれに少なくとも2以上のピエゾ抵抗素子rが配設されている。なお、ブリッジ回路とセンサの出力の関係については本出願人の特許出願である特開2007−322297号公報を参考にできる。フレーム部121上には、外部回路と接続するための電極パッド(図示しない)を有し、後述するブリッジ配線Lの延長部分が当該電極パッドと接続して、加速度に伴う電気信号を外部回路へ取り出している。
なお本明細書において、配線152はピエゾ抵抗素子rを接続するための金属配線であって、ブリッジ配線Lは検出部どうし、あるいは検出部と電極パッド(図示しない)とを接続するための配線のことを指している。
図5〜図8は本願発明の第1〜第4の実施形態を示す図である。以下、第1の実施形態から順に説明していく。
(第1の実施形態)
図5を参照して第1の実施形態について説明する。図5は本発明に係る第1の実施形態を表す図面であり、図5(A)は検出部の詳細を説明する図面であり、図5(B)は検出部の配置を説明する図面である。図5(A)では例示として、6本のピエゾ抵抗素子rからなるピエゾ抵抗群Rが、梁部123がフレーム部121および錘接合部122と接続する領域にそれぞれ配置されている。6本のピエゾ抵抗素子rのうち、3本のピエゾ抵抗素子rを金属材料からなる配線152により直列に接続し、X方向の加速度を検出するための検出部Rxを構成している。また、残りの3本のピエゾ抵抗素子を同様に配線152により接続して、Z方向の加速度を検出するための検出部Rzとして構成している。検出部Rx1〜Rx4およびRz1〜Rz4はそれぞれブリッジ配線Lにより接続される。配線152及びブリッジ配線Lを金属材料から構成することにより、検出部で発生する熱を外部へ放熱することができる。
検出部Rx(第1の検出部)を構成するピエゾ抵抗素子は、検出部Rz(第2の検出部)を構成するピエゾ抵抗素子をその間に挟まないように構成されている。つまり、最近接のピエゾ抵抗素子同士を接続している。これにより、配線152の引き回しを簡略化できるとともに、配線長を短くでき、配線抵抗を小さくすることができる。
また、図5(B)に示したように検出部を梁部123の幅中心線LCに対称、かつ錘部142の中心Gに点対称に配置した場合、加速度によって生じた梁部123の捻れ(錘部142の回転)により、検出したくない方向の物理量変動の検出(他軸感度)を抑えることができる。したがって、検出信号の精度を向上させることができる。錘部142の中心Gとは錘部の重心が存在する位置を指すものとする。
短いピエゾ抵抗素子rを当該箇所に配置することで、物理量変動を効果的に検出できる。また、複数本のピエゾ抵抗素子を直列に接続して適切な抵抗値を得ることにより、高感度化と低消費電力化の両立を可能とする。なお、対となる梁部123にも配置された検出部Rx3〜Rx4およびRz3〜Rz4は、それぞれ同様に3個のピエゾ抵抗素子から構成されており、1つの検出方向につき4×3=12個(4N個であり、本実施形態ではN=3)のピエゾ抵抗素子rによりブリッジ回路を構成している。本発明によれば、各方向4N(Nは2以上の整数)個のピエゾ抵抗素子により、ブリッジ回路を構成しているため、低消費電力化、かつ高感度化を可能とする。
次に図9を参照して、第1の実施形態に係る加速度センサの製造方法について述べる。図9は本発明に係る第1の実施形態の製造方法を示す図面である。
第1の実施形態に係る加速度センサの製造方法
(1)SOI基板の準備(図9(A)参照)
シリコン膜120、酸化シリコン膜130、シリコン基板140を積層してなるSOI基板110を用意する。上述したように、シリコン膜120はフレーム部121、錘接合部122、梁部123を構成する層である。酸化シリコン膜130は、シリコン膜120とシリコン基板140とを接合する層であり、かつエッチングストッパ層として機能する層である。シリコン基板140はフレーム部141、錘部142を構成する層である。SOI基板110は、SIMOXないし、貼り合せ法等により作成される。SOI基板110は、シリコン膜120、シリコン酸化膜130、シリコン基板140の厚みがそれぞれ、5μm、2μm、600μmである。なお、外周が1〜2mm正方の加速度センサ1が直径150mm〜200mmのウエハに多面付けで複数個配置されている。
(2)ピエゾ抵抗群の形成(図9(B)参照)
SOI基板110のシリコン膜120側に不純物拡散用のマスク(図示せず)を形成する。このマスク材としては、例えばシリコン窒化膜(Si34)やシリコン酸化膜(SiO2)を用いることができる。シリコン窒化膜をシリコン膜120全面にLP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法により成膜した後、シリコン窒化膜上にレジストパターン(図示せず)を形成し、シリコン窒化膜にピエゾ抵抗素子rに対応する開口をRIE(Reactive Ion Etching)により形成する。
レジストパターンを除去後、シリコン膜120上にB(ボロン)などを含む拡散剤を塗布する。そして熱処理(約1000℃)を施して、シリコン膜120内に拡散(ドライブイン)させ、複数本のピエゾ抵抗素子rからなるピエゾ抵抗群Rを形成する。不要な拡散剤は、フッ酸などを用いて除去する。なお、熱拡散法以外にイオン打ち込みによってピエゾ抵抗素子rを形成してもよい。その後、シリコン窒化膜(Si34)は熱リン酸によって、エッチング除去する。
(3)絶縁層およびコンタクトホールの形成(図9(C)参照)
シリコン膜120上に絶縁層150を形成する。例えば、シリコン膜120の表面を熱酸化することで、絶縁層としてSiO2の層を形成できる。絶縁層150上にレジストをマスクとしたRIEによってコンタクトホール151を形成する。なお、コンタクトホール151の形成はシリコン基板140の加工後であってもよい。
(4)ギャップ形成(図9(D)参照)
フレーム部141の内枠に沿った開口を有するマスクを用いて、シリコン基板140をエッチングしてギャップ160を形成する。ギャップ160は、錘部142が下方(ガラス基板3側)へ変位するために必要な間隔であり、例えば、5〜10μmである。ギャップ160の値は、センサのダイナミックレンジに応じて適宜設定しうる。
(5)シリコン基板の加工(図9(E)参照)
次に、フレーム部141、錘部142に画定するためのマスクをシリコン基板140の下面に形成する。このマスクを用いてシリコン基板140をシリコン酸化膜130の下面が露出するまでエッチングを行なう。エッチングにはDRIE(Deep Reactive Ion Etching)を用いるのが好適である。
DRIEでは材料層を厚み方向に侵食しながら掘り進むエッチングステップと、彫った穴の側壁にポリマーの壁を形成するデポジションステップと、を交互に繰り返す。掘り進んだ穴の側壁は、順次ポリマーの壁が形成されて保護されるため、ほぼ厚み方向にのみ侵食を進ませることが可能である。エッチングガスとしてSF6等のイオン・ラジカル供給ガスを用い、デポジションガスとしてC48等を用いることができる。
(6)配線の作成(図9(F)参照)
配線152及びブリッジ配線Lを形成する。配線152及びブリッジ配線LはAl,Al−Si合金,Al−Nd合金などの金属材料を蒸着法、スパッタ法などにより成膜し、それをパターニングすることで得られる。Cu,Auなどの金属材料を用いることもできるが、Cuを用いた場合には金属汚染の可能性があり、Auを用いた場合には製造コストが嵩んでしまう。製品の信頼性および製造コストの点でAl系の材料が好ましい。なお、配線152及びブリッジ配線Lとピエゾ抵抗素子rとの間でオーミックコンタクトを形成するために、熱処理(380℃〜400℃)を施す。なお、配線152上に保護膜としてシリコン窒化膜(Si34)などの膜を設けてもよい。配線152を放熱性の優れた金属材料で構成することで、高濃度拡散配線に比べてピエゾ抵抗素子rで発生する熱の影響を抑えることができる。
配線152とブリッジ配線Lは同一工程で作成することが可能である。したがって工程増を招くことなく、出力変動を抑えて加速度センサを製造することができる。
(7)シリコン膜の加工(図9(G)参照)
シリコン膜120をシリコン酸化膜130の上面が露出するまでRIEによりエッチングして開口124を形成して、フレーム部121、錘接合部122、梁部123を画定する。
(8)不要なシリコン酸化膜の除去(図9(H)参照)
エッチングストッパとして用いた部分の不要なシリコン酸化膜をRIEあるいはウェットエッチングにより除去する。これにより、シリコン酸化膜130は、フレーム部121とフレーム部141、錘接合部122と錘部142の間に存在している。
(9)ガラス基板の接合(図9(I)参照)
センサ本体2とガラス基板3とを接合する。ガラス基板3は、Naイオンなどの可動イオンを含む、いわゆるパイレックス(登録商標)ガラスであって、SOI基板110との接合には陽極接合を用いる。なお、陽極接合時の静電引力により錘部142がガラス基板3の上面にスティッキングするのを防ぐために、ガラス基板3の上面にスパッタ法によりCrなどのスティッキング防止膜(図示せず)を形成しておいてもよい。これによりセンサ本体2とガラス基板3が接合され、加速度センサ1が構成される。
(10)個片化
加速度センサ1をダイシングソー等でダイシングし、個々の加速度センサ1に個片化する。本明細書ではウエハに多面付け配置された「加速度センサ」と、個片化された「加速度センサ」とを特に区別せず加速度センサ1と呼んでいる。
(第2の実施形態)
図6を参照して第2の実施形態について説明する。第1の検出部Rx及び第2の検出部Rzを構成するピエゾ抵抗素子がそれぞれ、梁部123の幅中心線LC(図中点線)に対称に配置されている点を除き、第1の実施形態と略同一である。上記の構成とすることで、梁部123の幅中心線に対称にピエゾ抵抗素子を配置すると検出したくない捻れが発生したときに、ピエゾ抵抗素子にはそれぞれ逆方向の応力が加わることになるため、応力の影響を相殺することができる。その結果、他軸感度の影響を抑え、検出精度を向上させることができる。
第2の実施形態に係る加速度センサの製造方法
ピエゾ抵抗素子rを、梁部123の幅中心線LCに対称となるように配置し、それらを各方向ごとに幅中心線LCに対称となるように配線152により直列に接続すればよく、第1の実施形態に係る加速度センサの製造方法と略同一であり、説明は省略する。
(第3の実施形態)
図7を参照して第3の実施形態について説明する。検出部を梁部123の幅中心線LCに対称ではなく、検出方向ごとの出力差に応じて梁部123の幅方向へ検出部の位置を調整している点を除き、第1の実施形態と略同一である。図7に示した配置は、Z方向の出力を大きくするためのレイアウトの一例である。梁部123に生じる応力は梁部123の幅Cに直行する方向(梁部123の幅方向)についても分布を有している。梁部123の幅中心線LCから遠ざかるほど応力が大きくなり、反対に近づくほど応力は小さくなる。したがって、検出部の位置を幅方向にずらすことで、作用する応力を調整できる。上記の構成とすることで、検出方向間の出力差を抑えることができる。第1の検出部からの物理量変動による出力が第2の検出部からの物理量変動の出力よりも大きい場合には第1の検出部を第2の検出部よりも梁123の幅中心線LCに近づけて位置に配置し、反対に第1の検出部からの物理量変動による出力が第2の検出部からの物理量変動の出力よりも小さい場合には第1の検出部を第2の検出部よりも梁123の幅中心線LCから離れて配置する。
第3の実施形態に係る加速度センサの製造方法
ピエゾ抵抗素子rを出力差に応じて梁部123の幅方向に位置調整したマスクを用いて形成する点を除き、第1の実施形態に係る加速度センサの製造方法と略同一であり、説明は省略する。
(第4の実施形態)
図8を参照して第4の実施形態の変形例について説明する。梁部123上に、配線152及び/又はブリッジ配線Lと電気的に独立あるいは配線152及び/又はブリッジ配線Lから延伸されているダミー電極S及び放熱フィンFを有する点を除き、第1の実施形態と略同一である。ダミー電極Sを配置することで、梁上の配線レイアウトを略均一にすることができる。ダミー電極Sは、ドットパターン、孤立あるいは連続したラインパターンでもよい。配線152及び/またはブリッジ配線Lの少なくとも一部表面の露出し(保護膜を開孔させて)、大気と接するように構成してもよい。その場合、放熱特性を向上させることができる。
より放熱性を高めるために、配線152から延伸され、一体的に構成された金属材料からなる放熱フィンFを配設するとよい。これにより配線152の表面積を増やすことができ、放熱性を向上させることができる。
ダミー電極S/放熱フィンFが梁部123に占める面積割合が大きくなりすぎると、梁部123の材料であるシリコンと配線の材料である金属との線膨張係数の差から出力特性の変動の原因となる可能性があるため、多用することは避ける方が好ましい。
第4の実施形態に係る加速度センサの製造方法
配線152及びブリッジ配線Lの形成の際に、ダミー電極S/放熱フィンFを形成すればよい。その他の点は、第1の実施形態に係る加速度センサの製造方法と略同一であり、説明は省略する。ブリッジ配線Lと同様の材料、同一の工程にてダミー電極S/放熱フィンFを形成することで、新たな工程を付加せずに信頼性に優れた加速度センサを提供することができる。
(実施例)
SOI基板(5μm/2μm/625μm)に1.5mm正方の加速度センサを多面付けで作製した。加速度センサにおける各方向の検出部は、2本のピエゾ抵抗素子をAl材料からなる配線で直列に接続して構成した。ブリッジ回路に3Vの電圧を印加した状態の出力変動を10分間(600秒)にわたり観測した。本発明に係る加速度センサでは、初期動作(駆動開始10秒後)以降の出力変動は±0.03mVの範囲であり、出力変動が小さいことが確認された。
(比較例)
ピエゾ抵抗素子間を高濃度拡散配線で接続したセンサにつき、上記と同様に出力変動を測定したところ、初期動作(駆動開始10秒後)以降の出力変動は±2.0mVの範囲でバラツキが生じ、出力変動が大きかった。
以上、本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る加速度センサの全体斜視図である。 加速度センサの分解斜視図である。 センサ本体の平面図および断面図である。 検出部の詳細を説明する図面である。 本発明に係る第1の実施形態を表す図面である。 本発明に係る第2の実施形態を表す図面である。 本発明に係る第3の実施形態を表す図面である。 本発明に係る第4の実施形態を表す図面である。 本発明に係る第1の実施形態の製造方法を表す図面である。 ブリッジ回路の概要を示す図面である。
符号の説明
1:加速度センサ
2:センサ本体
3:支持基板
110:SOI基板
120:シリコン膜
121:フレーム部
122:錘接合部
123:梁部
124:開口
130:シリコン酸化膜
140:シリコン基板
141:フレーム部
142:錘部
150:絶縁層
151:コンタクトホール
152:配線
160:ギャップ

r:ピエゾ抵抗素子
R:ピエゾ抵抗郡
Rx:検出部
Ry:検出部
Rz:検出部
F:放熱フィン
G:錘部の中心G
L:ブリッジ配線
C:梁の幅中心線
S:ダミー電極

Claims (10)

  1. 開口を有するフレーム部と、
    前記フレーム部の開口内に配置された錘部と、
    前記フレーム部と前記錘部とを接続する少なくとも一本の梁部と、
    前記梁部に形成され、かつ前記梁部の一端が前記フレーム部と接続する領域と、前記梁部の他端が前記錘部と接続する領域とにそれぞれ配置され、物理量変動を検出するための複数の検出部とを備え、
    前記検出部は、複数のピエゾ抵抗素子を金属材料からなる配線により直列に接続して構成されていることを特徴とする物理量センサ。
  2. 前記配線は、金属材料からなる放熱フィンを有することを特徴とする請求項1項記載の物理量センサ。
  3. 前記配線の少なくとも一部表面は大気に露出していることを特徴とする請求項1または2記載の物理量センサ。
  4. 前記梁部上に、ブリッジ回路を構成するように前記検出部を接続するブリッジ配線を備え、
    前記配線及び/又は前記ブリッジ配線と電気的に独立あるいは前記配線及び/又は前記ブリッジ配線から延伸して構成されたダミー電極が配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の物理量センサ。
  5. 前記検出部は、第1の方向の物理量変動を検出するための第1の検出部と、前記第1の方向と交わる第2の方向の物理量変動を検出するための第2の検出部とを含み、
    前記第1の検出部を構成するピエゾ抵抗素子は、前記第2の検出部を間に挟まないように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の物理量センサ。
  6. 前記検出部は、第1の方向の物理量変動を検出するための第1の検出部と、前記第1の方向と交わる第2の方向の物理量変動を検出するための第2の検出部とを含み、
    前記第1の検出部と前記第2の検出部とを前記梁部の幅中心線に対称、かつ前記錘部の中心に点対称に配置したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の物理量センサ。
  7. 前記検出部は、第1の方向の物理量変動を検出するための第1の検出部と、前記第1の方向と直交する第2の方向の物理量変動を検出するための第2の検出部とを含み、
    前記第1の検出部を構成する複数のピエゾ抵抗素子と前記第2の検出部を構成する複数のピエゾ抵抗素子とは、それぞれ前記梁部の幅中心線に対称に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の物理量センサ。
  8. 前記検出部は、第1の方向の物理量変動を検出するための第1の検出部と、前記第1の方向と直交する第2の方向の物理量変動を検出するための第2の検出部とを含み、
    前記第1の検出部からの物理量変動による出力が前記第2の検出部からの物理量変動による出力よりも大きい場合には、前記梁部の前記第1の検出部を前記第2の検出部よりも前記梁の幅中心線に近付けて配置し、
    前記第1の検出部からの物理量変動による出力が前記第2の検出部からの物理量変動による出力よりも小さい場合には、前記梁部の前記第1の検出部を前記第2の検出部よりも前記梁の幅中心線から離れて配置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の物理量センサ。
  9. 半導体基板を用いて物理量を検出するセンサを製造する方法であって、
    前記半導体基板の一方の面に不純物を拡散して複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、
    前記半導体基板から、開口を有するフレーム部と、前記フレーム部の開口内に配置された錘部と、前記フレーム部と前記錘部とを接続する少なくとも一本の梁部と、を形成する工程と、
    所定の前記ピエゾ抵抗素子を金属材料からなる配線により直列に接続して検出部を形成する工程と、
    前記可撓部及び前記フレーム部上に、ブリッジ回路を構成するように前記検出部を接続するブリッジ配線を形成する工程と、を含むことを特徴とするセンサの製造方法。
  10. 前記配線と前記ブリッジ配線とを同時に形成することを特徴とする請求項9記載の物理量センサの製造方法。
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