JP2010030854A - カーボンオニオン粒子分散膜及びその製造方法 - Google Patents

カーボンオニオン粒子分散膜及びその製造方法 Download PDF

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信雄 神谷
Hirozumi Azuma
博純 東
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忠 伊藤
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博行 大道
Akihiko Nishimura
昭彦 西村
Akihito Kosaka
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Abstract

【課題】カーボンオニオン粒子を含む単一の層からなるカーボンオニオン粒子分散膜、及びこれを低コストで製造することが可能なカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】カーボンオニオン粒子と、金属粒子と、非晶質相とを含む混合層からなるカーボンオニオン粒子分散膜。少なくともその表面に金属炭化物を含む基材の表面にパルスレーザーを照射する照射工程を備え、前記パルスレーザーは、照射強度が5×1013W/cm2以上1017W/cm2以下であるカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、カーボンオニオン粒子分散膜及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、固体潤滑剤、電子デバイスなどに使用可能なカーボンオニオン粒子分散膜及びその製造方法に関する。
カーボンオニオンは、巨大フラーレンの1種であり、C60等のフラーレンからなるコアの外周に、数〜数百層程度の球形のグラファイト層が玉葱のように積層したナノサイズの微粒子である。カーボンオニオンは、軽量性、放射線に対する耐性、高温高圧下における安定性等に優れ、しかも内部に異種物質を隔離することができることから、固体潤滑剤や各種の電子デバイスへの応用が期待されている。
カーボンオニオンの合成方法は、
(1)真空中でのすすへの高エネルギー電子ビーム照射、
(2)ダイヤモンド粒子の真空中熱処理、
(3)触媒を担持したシリカゲルを使用した高周波プラズマCVD法、
(4)Ag、CuなどへのCのイオン注入、
(5)アモルファスSiCへのレーザー照射、
(6)Cと触媒金属の同時スパッタ、又はCのアンバランスドマグネトロンスパッタ、
などが報告されている。
これらの内、(1)〜(3)はカーボンオニオン粉末を合成する方法であり、(4)〜(6)はカーボンオニオンを含有する薄膜を形成する方法である。
カーボンオニオン粉末又はカーボンオニオン含有薄膜の製造方法に関する報告例としては、具体的には、以下のようなものがある。
例えば、特許文献1には、基材及びスパッタリングターゲットとして、それぞれ、シリコンウェハー及びグラファイトを用い、基材に正のバイアス電位を印加しながら、アンバランスドマグネトロンスパッタリング法を用いてグラファイトをスパッタし、基材表面に膜を形成するカーボンオニオン膜の製造方法が開示されている。
同文献には、
(1)薄膜の形成過程において、適切なエネルギーと流束を有する電子線を照射すると、カーボンオニオンクラスターを有する薄膜を形成できる点、及び、
(2)アンバランスドマグネトロンスパッタリング法を用いると、基材近傍にも高いプラズマ密度が形成されるので、電子密度の一層高い電子束を成膜中の薄膜に照射することができ、オニオンクラスターの形成が促進される点、
が記載されている。
また、特許文献2には、
(1)マグネトロンスパッタリング法を用いて、Si基板上に膜厚約0.2μmの炭素系非晶質薄膜を形成し、
(2)炭素系非晶質薄膜の表面に、所定のパターンでAl薄膜を形成し、
(3)Al薄膜をマスクとして、炭素系非晶質薄膜にFeイオンを注入し、
(4)Al薄膜を除去した後、炭素系非晶質膜に電子線を照射する、
炭素系薄膜の製造方法が開示されている。
同文献には、Feイオンを注入しない領域では電子線を照射してもグラファイトクラスターの生成が抑制されるのに対し、Feイオンを注入した領域に電子線を照射すると、高温を要することなくグラファイトクラスターの生成が促進される点が記載されている。
また、特許文献3には、超微細級カーボンブラックをアセトンに懸濁させ、上澄み液を炭素製顕微鏡グリッドですくい上げ、電子顕微鏡内でカーボンブラックに強い電子線を短時間照射するナノサイズ真球状黒鉛の製造方法が開示されている。
同文献には、不規則な同心円が多層に重なり合ってできたナノ一次粒子の葡萄状集合体構造を有するすす状炭素に強い電子線を短時間照射すると、一次粒子が真球状炭素ナノオニオンに変化する点が記載されている。
また、非特許文献1には、
(1)6H−SiC基板の表面に、パルスレーザーデポジション法により、膜厚100〜200nmで化学量論組成のアモルファスSiC薄膜を形成し、
(2)基板温度600℃で、1ショットのKrFレーザー(パルス幅:25nsec、レーザーフルエンス:800mJ/cm2(照射強度=3.2×1010W/cm2に相当)、波長:248nm)をアモルファスSiC薄膜の表面に照射する、
カーボンオニオンの製造方法が開示されている。
同文献には、
(a)600℃に加熱されたアモルファスSiCにレーザーを照射すると、深さ50〜100nm程度の表面近傍領域が立方晶系に結晶化する点、
(b)照射時にSiが揮発するために、表面には厚さ約10nmの炭素質層が形成される点、
(c)オニオン状カーボンクラスターは、上部の炭素質層と内部の多結晶立方晶SiC領域の双方に形成される点、及び
(d)多結晶SiCの内部に形成されたオニオン粒子の方が大きく、欠陥も少ない点、
が記載されている。
また、非特許文献2には、
(1)溶融シリカ基板表面に、厚さ300nmのAg薄膜を形成し、
(2)500℃において、Ag薄膜にカーボンイオンを注入し、
(3)基板を、真空中、850℃に10時間アニールし、Ag成分を熱的に揮発させる
カーボンオニオン薄膜の製造方法が開示されている。
同文献には、得られたカーボンオニオン粒子は、ほぼ完全な球形をしており、カーボンオニオンの平均サイズは、Cの注入量により異なる点が記載されている。
さらに、カーボンオニオン粒子の製造方法ではないが、非特許文献3には、フェムト秒レーザーを用いたSiCのナノ加工方法が開示されている。
同文献には、4H−SiCに、波長400nm、パルスエネルギー25μJ/pulse(照射強度=1.1×1010W/cm2に相当)、繰り返し周波数50Hz、パルス数100の条件でレーザー照射を行うと、表面に2種類の周期を持ったリップル構造(周期的な凹凸構造)が形成される点が記載されている。
特開2002−105623号公報 特開2006−219363号公報 特開2001−048508号公報 Chem.Phys.Lett., 373(2003)642 Chem.Phys.Lett., 320(2000)202 富田卓朗、「超短パルスレーザを使ったSiCのマイクロ/ナノ加工と用途」、工業材料、vol.55、No.11、(2007)p56
カーボンオニオン粒子を各種電子デバイスや固体潤滑剤などに応用するためには、基材の表面に、カーボンオニオン粒子を適切な厚みで強固に結合させる必要がある。
しかしながら、従来知られているカーボンオニオン粒子の合成方法は、いずれもプロセスが煩雑であり、高コストである。そのため、このような粉末を用いて基材上に薄膜を形成する方法では、さらに薄膜を高コスト化させるという問題がある。
一方、カーボンオニオン粒子含有薄膜の製造方法の内、特許文献2に開示されている方法は、多工程(炭素系非晶質薄膜の成膜→マスク作製→イオン注入→マスク除去→電子線照射)が必要であり、コストパフォーマンスが悪い。また、非特許文献2に開示されている方法は、カーボンイオンを注入後、Agを取り除く必要があるため、緻密な膜が得られないという問題がある。
これに対し、非特許文献1に開示されているように、アモルファスSiCにレーザーを照射すると、表面にカーボンオニオン粒子を含む膜を形成することができる。
しかしながら、この方法は、基板を600℃に加熱する必要があるため、高コストであるだけでなく、適用可能な基板の材質に制限がある。また、処理された膜は、カーボンオニオンを含む炭素質の薄膜と、カーボンオニオンを含む結晶質のSiC膜の2層構造になっており、カーボンオニオンを含む単層の膜は得られない。
本発明が解決しようとする課題は、カーボンオニオン粒子を含む単一の層からなるカーボンオニオン粒子分散膜を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、このようなカーボンオニオン粒子分散膜を低コストで製造することが可能なカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るカーボンオニオン粒子分散膜は、カーボンオニオン粒子と、金属粒子と、非晶質相とを含む混合層からなる。
また、本発明に係るカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法は、
少なくともその表面に金属炭化物を含む基材の表面にパルスレーザーを照射する照射工程を備え、
前記パルスレーザーは、照射強度が5×1013W/cm2以上1017W/cm2以下であることを要旨とする。
金属炭化物を含む基材の表面に照射強度の高いパルスレーザーを照射すると、基材表面に、カーボンオニオン粒子と、金属粒子と、非晶質相とを含む混合層からなるカーボンオニオン粒子分散膜が得られる。
この生成機構は明確ではないが、以下のように推定している。
(1)金属炭化物に強力なパルスレーザーが照射されると、表面近傍の金属炭化物の全部又は一部がCと金属に分解し、金属はCを過飽和に溶解した状態で融解する。
(2)温度上昇した表面は瞬時に冷却され、融解した金属中に含まれる過飽和のCは、まずフラーレンを形成する。
(3)生成したフラーレンの周囲に、次々とグラファイト層が積み重なってカーボンオニオン粒子が析出する。
(4)金属炭化物の分解により生成した融液の一部は、冷却時に結晶質の金属粒子として粒状に析出し、結晶化できなかった部分が非晶質相として残存する。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. カーボンオニオン粒子分散膜]
本発明に係るカーボンオニオン粒子分散膜は、カーボンオニオン粒子と、金属粒子と、非晶質相とを含む混合層からなる。カーボンオニオン粒子分散膜は、さらに金属炭化物粒子を含む場合がある。
[1.1 カーボンオニオン粒子]
本発明において、「カーボンオニオン粒子」とは、グラファイトのC面が玉葱状、あるいは同心球状に複数積層した球殻構造を有する粒子をいう。カーボンオニオン粒子の中心部は、球殻構造であっても無くても良い。なお、カーボンオニオン粒子を構成するグラファイトのC面は、無欠陥である必要はない。
カーボンオニオン粒子分散膜は、後述するように、少なくともその表面に金属炭化物M2Cを含む基板の表面にパルスレーザーを照射することにより製造することができる。膜中に含まれるカーボンオニオン粒子の面内数密度及び平均直径は、パルスレーザー照射面の組成やパルスレーザーの照射条件等により制御することができる。
例えば、後述する方法を用いてカーボンオニオン粒子分散膜を製造する場合において、製造条件を最適化すると、カーボンオニオン粒子の面内数密度が1個/0.01μm2以上である膜が得られる。また、製造条件を最適化すると、平均直径が2nm以上50nm以下であるカーボンオニオン粒子を含む膜が得られる。
[1.2 金属粒子]
金属粒子を構成する金属元素M1は、レーザー照射面に存在していた金属炭化物M2Cを構成する金属元素M2を含む。金属炭化物M2Cが2種以上の金属元素M2を含む混合物又は複合体である場合、金属元素M1は、少なくとも1種類の金属元素M2を含む。なお、本発明において「金属元素」というときは、Siなどの半金属元素も含まれる。
金属粒子は、金属炭化物M2Cをパルスレーザーで分解することにより生成するので、金属粒子を構成する金属元素M1は、金属炭化物を形成可能なものからなる。このような金属元素M1としては、具体的には、IVA族元素(Ti、Zr、Hf)、VA族元素(V、Nb、Ta)、VIA族元素(Cr、Mo、W)、IVB族元素(Si、Ge、Sn、Pb)などがある。金属粒子は、これらのいずれか1種の金属元素M1を含んでいても良く、あるいは、2種以上の金属元素M1を含む混合物又は合金であっても良い。
例えば、レーザー照射面に存在する金属炭化物M2CがSiCである場合、所定の条件下でパルスレーザーを照射することによって、膜中にSi粒子が生成する。
膜中に含まれる金属粒子の組成、数及び平均直径は、パルスレーザー照射面の組成やパルスレーザーの照射条件等により制御することができる。
例えば、後述する方法を用いてカーボンオニオン粒子分散膜を製造する場合において、製造条件を最適化すると、平均直径が0.1nm以上1000nm以下である金属粒子を含む膜が得られる。
また、例えば、パルスレーザー照射面にCリッチのアモルファスSiCが含まれている場合、金属粒子の含有量が相対的に少ない膜が得られる。
[1.3 非晶質相]
非晶質相は、金属炭化物M2Cの分解により生成した溶融金属から金属粒子及びカーボンオニオン粒子が析出した後、残りの融液が凝固することにより生成したものと考えられている。従って、非晶質相は、パルスレーザー照射面に存在していた金属炭化物M2Cを構成する金属元素M2及びCから選ばれるいずれか1以上を含む。また、パルスレーザー照射時に溶融金属に雰囲気中のガス(例えば、酸素)が混入する場合もある。
膜中に含まれる非晶質相の量は、パルスレーザー照射面の組成やパルスレーザーの照射条件等により制御することができる。
[1.4 金属炭化物粒子]
本発明に係るカーボンオニオン粒子分散膜は、金属炭化物M3Cを含む場合がある。
膜中に含まれる金属炭化物M3Cとしては、具体的には、
(1)レーザー照射面に存在していた金属炭化物M2Cが未反応のまま残った、あるいは再析出したもの、
(2)レーザー照射によって金属炭化物M2Cの全部又は一部が反応し、組成及び/又は結晶構造の異なる炭化物として新たに析出したもの、
などがある。
従って、金属炭化物M3C粒子を構成する金属元素M3は、レーザー照射面に存在していた金属炭化物M2Cを構成する金属元素M2のすべてを含む場合と、金属元素M2の一部を含む場合とがある。
金属炭化物M3Cを構成する金属元素M3は、金属炭化物を形成可能なものからなる。このような金属元素M3としては、具体的には、IVA族元素(Ti、Zr、Hf)、VA族元素(V、Nb、Ta)、VIA族元素(Cr、Mo、W)、IVB族元素(Si、Ge、Sn、Pb)などがある。金属炭化物M3C粒子は、これらのいずれか1種の金属元素M3を含んでいても良く、あるいは、2種以上の金属元素M3を含む混合物又は複合体であっても良い。また、金属元素M3は、膜中の金属粒子を構成する金属元素M1と同一であっても良く、あるいは異なっていても良い。
例えば、レーザー照射面に存在する金属炭化物M2CがSiCである場合、所定の条件下でパルスレーザーを照射することによって、膜中にSiC粒子が含まれる場合がある。
膜中に含まれる金属炭化物M3C粒子の組成、数及び平均直径は、パルスレーザー照射面の組成やパルスレーザーの照射条件等により制御することができる。
例えば、後述する方法を用いてカーボンオニオン粒子分散膜を製造する場合において、製造条件を最適化すると、平均直径が0.1nm以上1000nm以下である金属炭化物M3C粒子を含む膜が得られる。
[2. カーボンオニオン粒子分散膜の製造方法]
本発明に係るカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法は、少なくともその表面に金属炭化物を含む基材の表面にパルスレーザーを照射する照射工程を備えている。
[2.1 基材]
基材は、少なくともその表面に金属炭化物M2Cを含むものからなる。基材は、全体に金属炭化物M2Cを含むものでも良く、あるいは、表面のみに金属炭化物M2Cを含むものでも良い。また、基材の少なくとも表面は、金属炭化物M2Cのみからなるものでも良く、あるいは、金属炭化物M2Cからなる相とこれとは異なる相(例えば、金属相、酸化物相、窒化物相など)との複合体であっても良い。
基材の形状は、特に限定されるものではなく、目的に応じて種々の形状を有する基材を用いることができる。
金属炭化物M2Cを構成する金属元素M2は、金属炭化物を形成可能なものからなる。このような金属元素M2としては、具体的には、IVA族元素(Ti、Zr、Hf)、VA族元素(V、Nb、Ta)、VIA族元素(Cr、Mo、W)、IVB族元素(Si、Ge、Sn、Pb)などがある。金属炭化物M2Cは、これらのいずれか1種の金属元素M2を含むものでも良く、あるいは、2種以上の金属元素M2を含む混合物又は複合体であっても良い。
基材としては、具体的には、
(1)金属炭化物M2C(例えば、SiC、TiC、ZrC、WC、VC、NbCなど、又はこれらの2以上を含む混合物又は複合体など)からなる単結晶、多結晶、又はアモルファスの基材、
(2)金属炭化物M2C相と他の相(例えば、金属相、酸化物相、窒化物相など)との複合体からなる基材(例えば、WC−Co合金からなる基板)、
(3)金属材料、有機材料、非金属無機材料などからなる支持体の表面に、金属炭化物M2Cを含む結晶質又はアモルファスの薄膜が形成された基材(例えば、多結晶SiCウェハの表面にアモルファスSiC薄膜が形成された基板)、
などがある。
[2.2 パルスレーザー照射]
基材表面には、パルスレーザーが照射される。カーボンオニオン粒子分散膜を得るためには、強力なパルスレーザーを照射する必要がある。パルスレーザーの照射強度が低すぎると、基材表面に周期的な凹凸構造が形成されるだけで、カーボンオニオン粒子を形成することはできない(例えば、非特許文献3参照)。従って、パルスレーザーの照射強度は、5×1013W/cm2以上とする必要がある。
一方、パルスレーザーの照射強度が高すぎると、生成したカーボンオニオン粒子分散膜が吹き飛ばされる、又は、生成したカーボンオニオン粒子がアモルファス化する。従って、パルスレーザーの照射強度は、1017W/cm2以下とする必要がある。
最適な照射強度は、基材表面の組成や、カーボンオニオン粒子分散膜に要求される特性などに応じて選択するのが好ましい。
パルスレーザーのパルス幅は、膜の状態に影響を与える。一般に、パルス幅が狭すぎると、基材表面に投入されるエネルギーが少なくなるので、カーボンオニオン粒子の生成量が減少する。従って、パルス幅は、1fsec以上が好ましい。
一方、パルス幅が広すぎると、基材表面に投入されるエネルギーが過剰となるので、カーボンオニオン粒子が生成されなくなる。従って、パルス幅は、100psec以下が好ましい。
最適なパルス幅は、基材表面の組成や、カーボンオニオン粒子分散膜に要求される特性などに応じて選択するのが好ましい。
さらに、カーボンオニオン粒子は、非常に短いパルス幅で強力なレーザーを照射することにより形成される。そのため、1つの領域に多数回の強力なパルスレーザーを照射すると、直前のパルスレーザー照射で生成したカーボンオニオン粒子が繰り返しのパルスレーザー照射で破壊され、アモルファス化するおそれがある。従って、1つの領域に所定の照射強度を持つ1パルスのパルスレーザーを照射するのが好ましい。
基材表面上に所定の範囲にカーボンオニオン粒子分散膜を形成するには、パルスレーザーあるいは基材を2次元に移動しながら照射すれば良い。この時、1パルスの照射部の重なりをできる限り少なくすることが必要である。
また、基材表面上に所定の範囲にカーボンオニオン粒子分散膜を形成する他の方法としては、レーザー照射径の拡大、及び面内の照射強度の均一化を施して、所定パターンのマスクが形成された基材表面にレーザーを照射する方法などがある。
パルスレーザーの照射径は、膜の状態に影響を与える。一般に、照射径が小さすぎると、所定の面積をパルスレーザーで照射するには、長時間を要するので好ましくない。
一方、照射径が大きすぎると、照射面内での照射強度が不均一になる、あるいは、所定の照射強度のパルスレーザーを照射できなくなるので好ましくない。
最適な照射径は、基材表面の組成や、カーボンオニオン粒子分散膜に要求される特性などに応じて選択するのが好ましい。
パルスレーザーの照射の際には、基材を適当な温度に加熱しても良い。しかしながら、基材の加熱は必ずしも必要ではなく、照射強度が適切であれば、室温における処理であってもカーボンオニオン粒子を生成させることができる。
[2.3 その他の工程]
表面にカーボンオニオン粒子分散膜が形成された基材は、そのまま各種の用途に用いることができる。あるいは、基材を除去し、カーボンオニオン粒子分散膜を単独で使用することもできる。基材の除去方法は、特に限定されるものではなく、基材の種類に応じて、周知の方法(例えば、エッチング法など)を用いることができる。
また、カーボンオニオン粒子分散膜中の金属粒子あるいは炭化物粒子の寸法を増大させるため、あるいは膜中のひずみを除去するために熱処理を施しても良い。
[3. カーボンオニオン粒子分散膜及びその製造方法の作用]
金属炭化物を含む基材の表面に照射強度の高いパルスレーザーを照射すると、基材表面に、カーボンオニオン粒子と、金属粒子と、非晶質相とを含む混合層からなるカーボンオニオン粒子分散膜が得られる。しかも、その際に、基材を高温に加熱する必要がない。また、カーボンオニオン粒子を含む単一の層からなる膜が得られ、カーボンオニオン粒子を含む複数層が形成されることもない。さらに、得られた膜は緻密であり、膜形成後に必ずしも後工程を必要としない。
これは、以下のような理由によると考えられる。すなわち、金属炭化物に強力なパルスレーザーが照射されると、表面近傍の金属炭化物の全部又は一部がCと金属に分解する。この時、表面近傍の温度は、約4000Kに達するため、金属はCを過飽和に溶解した状態で融解する。一方、レーザーのパルス幅は極めて短いために、温度上昇した表面は瞬時に冷却され、融解した金属中に含まれる過飽和のCは、まずフラーレンを形成する。さらに、生成したフラーレンの周囲に、次々とグラファイト層が積み重なってカーボンオニオン粒子が析出する。金属炭化物の分解により生成した融液の一部は、冷却時に結晶質の金属粒子として粒状に析出し、結晶化できなかった部分が非晶質相として残存する。
カーボンオニオン粒子は、巨大フラーレンであるが故に、固体潤滑剤や電子デバイスなどの各種の機能材料としての応用が期待されている。本発明に係るカーボンオニオン粒子分散膜は、緻密な膜中にカーボンオニオン粒子以外に金属粒子や金属炭化物粒子が共存しているので、特性の飛躍的向上や新規特性の発現が期待できる。さらに、本発明に係る製造方法は、カーボンオニオン粒子を含有する膜を室温において極めて短時間の処理により形成することができるので、プロセスを低コスト化することができる。
(実施例1)
[1. 試料の作製]
ターゲットとして、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で作製した市販の超高純度多結晶SiCウェハ(30×30×0.5mm)を準備した。多結晶SiCの結晶系は、立方晶系の3C−SiCであり、ウェハ面が(111)面に相当する配向多結晶体である。そのターゲットを真空槽内の並進機構を有するターゲット保治具に設置した。
レーザーを真空槽内のoff-axisパラボラミラーにより集光してターゲット表面上に照射した。照射径は、長径:約50μm×短径:約25μmとし、照射強度は1016W/cm2とした。照射に際して、ターゲットは加熱せずに室温下において、水平方向に2.5mm/secの速度で移動させ、1パルス毎の照射痕を形成した。照射時の真空度は10-5Torr(1.33×10-3Pa)とした。レーザーは、波長800nmのTi−サファイアレーザーを用い、パルス幅は70fsecとした。
[2. 結果]
図1に、照射部と未照射部(3C−SiC)のラマン散乱スペクトルを示す。
照射部は、
(1)結晶Siに由来する520cm-1のピーク、
(2)グラファイトライクカーボンに由来する1360cm-1と1590cm-1のピーク、及び、
(3)3C−SiC由来の微弱なピーク
からなっていた。
この結果は、レーザー照射により、SiCはSiとCに分解して、分解したSiが結晶として析出し、一部未分解のSiCはそのまま残存あるいは再析出したと推察される。
図2に、照射部の断面TEM像及び第1層の電子線回折図形を示す。照射部は、元の3C−SiCとは異なる2層からなっていた。第1層は、厚みが約100nmであり、電子線回折図形から単結晶Si、単結晶3C−SiC、及びグラファイト構造の存在が確認された。単結晶Si、単結晶3C−SiC、及びグラファイト構造の存在は、図1に示したラマン散乱スペクトルの結果と一致した。
これに対し、第2層は、厚みが約100nmであり、3C−SiCのみの存在を電子線回折図形から確認した。TEM像からは、元の3C−SiCと異質のように見えるが、多数の線状模様は転位であり、レーザーの照射により多くの転位が発生したと推察される。
図3に、第1層の異なる領域(3視野)での高倍率TEM像を示す。グラファイト面が玉葱状に何層も巻いているカーボンオニオン(C-onion)と、結晶Si粒子が観察された。しかし、TEM像からは、3C−SiCの存在は確認できなかった。これは、ラマン散乱スペクトル及び電子線回折図形での信号強度が弱いことから、数密度が低い、あるいは極めて小さいためと推察される。
高倍率TEM像からは、結晶性のSiとカーボンオニオンを確認できたが、それら以外の領域も存在していた。この領域は、非晶質相と考えられる。非晶質相の構成元素としては、Si、C、Oが考えられる。Oは、レーザー照射時の真空槽の真空度があまり良くないために混入する可能性があると考えられる。
複数の高倍率TEM像から、カーボンオニオンとSi粒子の寸法を測定した。各々、26±2.4nm、及び9.3±3.0nmであった。また、面内数密度は、各々、9.5個/0.01μm2、及び76個/0.01μm2であった。
照射部の電流(I)−電圧(V)特性を2端子2探針法により測定した。探針間距離は、約20μmとした。図4に、その結果を示す。低電圧域でのI−Vの関係は直線であるが、±10V、及び±15Vにて、ステップ状に増加し、さらに傾きも増加する特異な特性を示した。これは、電流の担い手が10nm程度のSi粒子と、それより大きなカーボンオニオンであり、電圧により電子の流れる経路が変わることによると考えられる。
(実施例2)
[1. 試料の作製]
レーザーのパルス幅:150fsec、照射強度:9×1014W/cm2とした以外は、実施例1と同一条件下で、3C−SiCウェハにレーザーを1パルスだけ照射した。
[2. 結果]
照射部のラマン散乱スペクトルは、実施例1と同様であった。また、断面TEM観察により、実施例1と同様に、第1層と第2層の形成を確認した。
図5に、第1層のTEM像を示す。図中には、カーボンオニオンの位置及び大きさを直径の異なる円で模式的に示してある。カーボンオニオン粒子の直径及び面内数密度は、各々26±4.0nm、及び18個/0.01μm2であった。この場合も、実施例1と同様に、照射部は、カーボンオニオン、Si粒子、3C−SiC粒子、及び非晶質相が形成されていた。
(実施例3)
[1. 試料の作製]
レーザーの照射強度を1014W/cm2とした以外は、実施例1と同一条件下で、3C−SiCウェハにレーザーを1パルスだけ照射した。
[2. 結果]
照射部のラマン散乱スペクトルは、実施例1と同様であった。図6に、照射部表面のSEM像を示す。照射部表面には、カーボンオニオンと考えられる20〜60nmの微量粒子が多数析出した。この場合も、実施例1と同様に、照射部は、カーボンオニオン、Si粒子、3C−SiC粒子、非晶質相が形成されたと推定される。
(比較例1)
[1. 試料の作製]
レーザーの照射強度を1013W/cm2とした以外は、実施例1と同一条件下で、3C−SiCウェハにレーザーを1パルスだけ照射した。
[2. 結果]
照射部は照射前と同様であり、実施例のような反応は生じなかった。
(比較例2)
[1. 試料の作製]
レーザーは、波長:532nmのNd−YAGレーザーを用い、パルス幅:7nsec、照射径φ3mm、照射強度:2×109W/cm2とした以外は、実施例1と同一条件下で、3C−SiCウェハにレーザーを1パルスだけ照射した。
[2. 結果]
照射部には、反応が起こった痕跡は生じていたが、断面TEM観察においてはカーボンオニオンの生成は確認できなかった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係るカーボンオニオン粒子分散膜及びその製造方法は、固体潤滑剤、各種電子デバイス、及びその製造方法として用いることができる。
高純度多結晶SiCウェハのレーザー照射部(上図)及び未照射部(下図)のラマン散乱スペクトルである。 実施例1で得られたカーボンオニオン粒子分散膜の断面TEM像(左図)及び第1層の電子線回折図形(右図)である。 実施例1で得られたカーボンオニオン粒子分散膜の異なる領域(3視野)での高倍率TEM像である。 実施例1で得られたカーボンオニオン粒子分散膜の電流(I)−電圧(V)特性である。 実施例2で得られたカーボンオニオン粒子分散膜のTEM像である。 実施例3で得られたカーボンオニオン粒子分散膜のSEM像である。

Claims (9)

  1. カーボンオニオン粒子と、金属粒子と、非晶質相とを含む混合層からなるカーボンオニオン粒子分散膜。
  2. 前記カーボンオニオン粒子の面内数密度は、1個/0.01μm2以上である請求項1に記載のカーボンオニオン粒子分散膜。
  3. 前記カーボンオニオン粒子の平均直径は、2nm以上50nm以下である請求項1又は2に記載のカーボンオニオン粒子分散膜。
  4. 前記金属粒子の平均直径は、0.1nm以上1000nm以下である請求項1から3までのいずれかに記載のカーボンオニオン粒子分散膜。
  5. 前記金属粒子は、IVA族元素、VA族元素、VIA族元素、及びIVB族元素(Cを除く)から選ばれるいずれか1以上の元素を含む請求項1から4までのいずれかに記載のカーボンオニオン粒子分散膜。
  6. 金属炭化物粒子をさらに含む請求項1から5までのいずれかに記載のカーボンオニオン粒子分散膜。
  7. 少なくともその表面に金属炭化物を含む基材の表面にパルスレーザーを照射する照射工程を備え、
    前記パルスレーザーは、照射強度が5×1013W/cm2以上1017W/cm2以下であるカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法。
  8. 前記パルスレーザーは、パルス幅が1fsec以上100psec以下である請求項7に記載のカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法。
  9. 前記照射工程は、1つの領域に1パルスの前記パルスレーザを照射するものである請求項7又は8に記載のカーボンオニオン粒子分散膜の製造方法。
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