JP2010025024A - 温度センサの異常検出装置 - Google Patents

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正和 尾渡
Masahito Kaigawa
正人 甲斐川
Shusuke Saito
秀典 齋藤
Kiyoshi Kobayashi
清志 小林
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Abstract

【課題】内燃機関の機関停止期間が閾値を超えた場合に温度センサの異常検出を実行する温度センサの異常検出装置において、誤判定を回避するとともに温度センサの異常検出頻度を高めた温度センサの異常検出装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10の電子制御装置に、機関停止時における冷却水温度及び潤滑油温度などをパラメータとして、上記パラメータと、次の機関始動時に冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が十分小さい状態となる好適なソーク時間とを関連付けたデータを記憶させる。電子制御装置は、機関停止時に上記パラメータを検出し、その検出したパラメータと上記データとを用いて、機関停止時のその時々における内燃機関の温度状態に則したソーク時間の閾値を設定し、ソークタイマが計測したソーク時間が前記設定した閾値を超えている場合に油温センサ54の異常検出を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関に適用する温度センサの異常検出装置に関する。
内燃機関に関わるセンサには、シリンダヘッドなどを冷却する冷却水の温度を検出する水温センサや内燃機関の潤滑油の温度を検出する油温センサ、内燃機関の外気の温度を検出する外気温センサ等、内燃機関の運転状態を把握すべく各種の温度センサが用いられている。こうした温度センサを用いる内燃機関では、その検出誤差が大きくなると正確な運転状態を把握し難くなるので、そのような状態を回避する目的で各温度センサに対する異常検出処理が適宜行われている(例えば、特許文献1)。
油温センサの異常検出処理においては、冷却水温度と潤滑油温度との相関関係を利用してその異常の有無を検出する技術が知られている。例えば、内燃機関の停止期間が十分に長くなる場合には冷却水温度と潤滑油温度とが互いに安定(飽和)するので、この安定状態であることを条件にして上記潤滑油温度の推定値を水温センサの検出値から算出し、該推定値と油温センサの検出値とを比較することにより油温センサの異常が検出できる。
特開2004−339969号公報
ところで、内燃機関の始動直後には潤滑油温度よりも冷却水温度の方が変化し易いために、内燃機関の始動と停止とが短期間で繰り返されるといった特殊なドライバー操作が実行される場合には、冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が大きくなってしまう。上述する油温センサの異常検出処理では、こうした特殊なドライバー操作を含め、あらゆる状況下であっても冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅を小さくする必要があるために、内燃機関の停止時から異常検出時までの時間(上記停止期間)を一律に設定する上ではその停止期間を長くせざるを得なくなる。その結果、こうした停止期間を経過しないと異常検出処理が実行できないので同処理に要する時間が長くなるばかりか、温度センサの異常検出頻度が減少するという新たな問題を生じさせていた。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の停止期間が閾値を超えた場合に温度センサの異常検出を実行する温度センサの異常検出装置において、誤判定を回避するとともに温度センサの異常検出頻度を高めた温度センサの異常検出装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果を記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の停止時から始動時までの時間である停止期間が前記内燃機関における潤滑油温度と冷却水温度との相関を得るための閾値を超える場合に、前記潤滑油温度を検出する油温センサの検出値と前記冷却水温度を検出する水温センサの検出値との乖離幅が基準値であるか否かを判定することにより温度センサの異常の有無を検出する温度センサの異常検出装置であって、前記停止時における前記潤滑油温度と前記冷却水温度との乖離幅が小さくなるほど前記閾値が短くなるように前記停止時における前記乖離幅に基づいて前記閾値を設定することを要旨とする。
内燃機関の始動後における冷却水温度と潤滑油温度との相関関係は、内燃機関の停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が小さくなるほど、より短い時間で再現され
る。この発明によれば、こうした乖離幅が小さくなるほど、停止時から異常検出時までの時間(閾値)、すなわち異常検出に要する所要時間が短く設定される。そのため、同所要時間に関しては、冷却水温度と潤滑油温度との相関関係が保証される範囲内でより短い時間を実現できる。それゆえに始動時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が大きいことに起因する誤判定を回避しつつ異常検出に要する所要時間の短縮化を図ることができる。また、機関停止時における温度をパラメータとして、その時々に応じた好適な機関停止期間の閾値が設定されることから、機関停止期間の閾値があらゆる条件に対応できるように一律に設定された場合よりも、温度センサの異常検出頻度を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、前記内燃機関の外気温度ごとに前記閾値を設定することを要旨とする。
内燃機関の始動後における冷却水温度と潤滑油温度との相関関係は、冷却系や潤滑系と外気との間の熱収支に応じた時間で再現される場合がある。この発明によれば、こうした場合であっても外気温度ごとに閾値が設定されているために、誤判定をより確実に回避しつつ温度センサの異常検出頻度を一層高めることができる。
請求項3に記載の発明は、前記停止時における乖離幅が前記潤滑油温度と前記冷却水温度との相関を示す値である場合には前記閾値に「0」を設定することを要旨とする。
この発明によれば、内燃機関の停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が十分小さいと判断される場合には閾値として最低値である「0」が設定されることから、異常検出に要する所要時間をさらに短縮することができ、また温度センサの異常検出頻度をさらに高めることができる。
請求項4に記載の発明は、前記内燃機関の始動時における前記水温センサの検出値を用いて該始動時から所定運転時間だけ経過したときの前記潤滑油温度の推定値を算出し、前記始動時から前記所定運転時間だけ経過したときの前記油温センサの検出値と前記推定値との乖離幅が基準値であるか否かを判定することにより前記油温センサの異常の有無を検出することを要旨とする。
この発明によれば、内燃機関の始動時から所定運転時間だけ経過した時に異常検出を行うために、異常検出の機会に関して自由度を持たせることができ、例えば定常運転状態においても異常検出を行うことができる。そして、こうした所定運転時間を設ける場合であれ、油温センサの異常検出に際しては誤判定を回避でき、また上述する閾値を設定する分だけ異常検出頻度を高めることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態における内燃機関10、該内燃機関10に潤滑油を供給する潤滑系40、温度センサの異常検出装置等についてその概略構成を示している。
内燃機関10は、シリンダブロック11を備え、そのシリンダブロック11の気筒12にはピストン13が往復動可能に収容されている。ピストン13は、コネクティングロッド14を介して内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト15に連結されている。ピストン13の往復運動は、コネクティングロッド14によってクランクシャフト15の回転運動に変換される。
各気筒12の燃焼室16には、燃焼室16に空気を吸気するための吸気通路20と、燃焼後の排気を燃焼室16から排出するための排気通路21とが接続されている。吸気通路20の吸気ポートには、クランクシャフト15の回転に応じて開閉する吸気バルブ22が
設けられ、この吸気バルブ22が所定の開弁時期及び開弁時間で開弁することにより、燃焼室16内に空気が導入される。排気通路21の排気ポートには、クランクシャフト15の回転に応じて開閉する排気バルブ23が設けられ、この排気バルブ23が所定の開弁時期及び開弁時間で開弁することにより、燃焼室16で燃焼した混合気が排気ガスとして排気される。
また、燃焼室16には、クランクシャフト15の回転に応じて燃料を噴射するインジェクタ17が設けられ、このインジェクタ17が所定の噴射時期及び噴射時間で燃料を噴射することにより、前記吸気バルブ22を介して導入される空気と当該燃料とからなる混合気が燃焼室16内に生成される。また、燃焼室16には、クランクシャフト15の回転に応じて前記混合気に点火する点火プラグ18が設けられ、この点火プラグ18が所定の点火時期に点火することにより燃焼室16内の混合気が燃焼し、作動流体である当該燃焼ガスの圧力が前記ピストン13の往復動を介してクランクシャフト15の回転動に変換される。
吸気通路20の途中には、アクチュエータ32によって開閉駆動される電動式のスロットル弁31が設けられ、このスロットル弁31が所定のスロットル開度で開弁することにより燃焼室16への吸入空気量が調整される。
シリンダブロック11には、燃焼室16内の燃焼による機関燃焼熱によって加熱されたシリンダブロック11などを冷却するための機関冷却水が循環するウォータジャケット19が各気筒12を取り囲むように形成されている。内燃機関10は、電動ウォータポンプ(図示略)を備えており、この電動ウォータポンプを駆動させることにより機関冷却水がウォータジャケット19内などを循環する。
内燃機関10の潤滑系40は、クランクシャフト15のクランクケースの一部として形成され、シリンダブロック11と連結されるオイルパン41と、潤滑油供給装置42とを備えている。この潤滑油供給装置42は、オイルポンプ、フィルタ、オイルジェット機構(いずれも図示略)等を備えている。オイルパン41内の潤滑油は、フィルタを介してオイルポンプにより吸引され、オイルジェット機構に供給される。ピストン13と気筒12の内周面との間を潤滑する際には、このようにオイルジェット機構に供給された潤滑油が、同機構から気筒12の内周面に供給される。その後、潤滑油はピストン13が往復動するのに伴って気筒12の内周面からその下方にかき落とされ、最終的にオイルパン41に戻される。そして、このかき落とされた潤滑油はオイルパン41内の潤滑油と混合された後、再び内燃機関10の潤滑に供される。尚、気筒12の内周面に供給されてピストン13の潤滑に供された潤滑油は、機関燃焼熱により温度上昇した後、オイルパン41に戻される。したがって、機関始動に伴って潤滑系40による潤滑油の循環が開始されると、潤滑油全体の平均的な温度は、同潤滑油が熱的な平衡状態に移行するまで徐々に温度上昇する。
上記内燃機関10の各種制御は、車両に搭載された制御装置である電子制御装置50によって行われる。電子制御装置50は、内燃機関10の制御にかかる演算処理を実行する演算部と、各種制御に必要なプログラムやデータ、さらには上記演算部の演算結果が一時的に記憶される記憶部と、外部との間で信号を入出力するための入出力ポートとを備えている。また、電子制御装置50にはソークタイマ50aが内蔵されている。ソークタイマ50aは、内燃機関10の機関停止から次の機関始動までの経過時間であるソーク時間を計測する計測手段として機能する。
電子制御装置50の入力ポートには、内燃機関10が搭載された車両の運転状態などを検出するために、各種センサからの検出信号が入力される。具体的には、吸気通路20に
設けられたエアフロメータ51からは吸入空気量に関する検出信号が前記入力ポートに入力され、スロットル弁31に設けられたスロットルセンサ52からはスロットル開度に関する検出信号が前記入力ポートに入力される。また、シリンダブロック11に設けられた水温センサ53からは、ウォータジャケット19内を循環する機関冷却水の温度である冷却水温度に関する検出信号が入力される。オイルパン41に設けられた油温センサ54からは、オイルパン41に貯留されている潤滑油の温度である潤滑油温度に関する検出信号が入力される。内燃機関10の外気の温度を検出する外気温センサ55からは、内燃機関10の外気温に関する検出信号が入力される。さらに、内燃機関10が搭載された自動車の運転者により「オフ」、[アクセサリ]、「オン」、及び「スタート」といった四つの切換位置のいずれかに切り換え操作されるイグニッションスイッチ56からは、現在の切換位置に対応した検出信号が入力される。すなわち、電子制御装置50は、イグニッションスイッチ56からの検出信号に基づき、その時々における内燃機関10のソーク時間をソークタイマ50aにより計測する。
一方、電子制御装置50の出力ポートには、インジェクタ17、点火プラグ18、スロットル弁31を駆動するためのアクチュエータ32、潤滑油供給装置42などがそれぞれ電気的に接続されている。電子制御装置50は、上記各センサからの検出信号に基づいて内燃機関10の運転状態を検出し、その時々の運転状態に応じた指令信号を、出力ポートを介して上記各部に出力する。そして、電子制御装置50は、内燃機関10の始動停止制御、スロットル弁31のスロットル開度制御、点火プラグ18の点火制御、インジェクタ17による燃料噴射制御等を運転状態に基づいて実行する。
また、電子制御装置50は、上記各種制御のほか、上記各種センサの検出信号などに基づいて油温センサ54の異常を検出する異常検出処理を実行する。油温センサ54の異常は、機関始動後の冷却水温度と潤滑油温度との間における相関関係を利用して検出される。詳述すると、電子制御装置50は、機関始動後における冷却水温度と潤滑油温度とを関連付けた相関マップを記憶している。この相関マップは、機関始動時に冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が十分小さく略等しい状態(安定状態)から機関始動後のそれぞれの温度変化を示すマップである。電子制御装置50は、機関始動時に冷却水温度を検出し、その検出した冷却水温度と上記相関マップとに基づいて、機関始動時から所定運転時間だけ経過したときの潤滑油温度を所定の範囲を持たせて推定する。電子制御装置50は、上記所定運転時間経過時に実際の潤滑油温度を検出し、その検出した潤滑油温度が上記推定した温度範囲外である場合には、油温センサ54が異常であると判定し警告灯(図示略)などを点灯する。なお、上記所定運転時間とは、例えば、各種センサの検出信号に基づいて内燃機関10の暖機が完了したと判定されるまでの時間であってもよく、一般にこの種の時間に相当する数百秒以下の短期的な範囲から選択される任意の値であってもよい。上記安定状態とは、冷却水温度と潤滑油温度とが略一致する状態に限らず、これら2つの温度が相関を有して変動する状態であっても良い。
また、油温センサ54の異常検出処理は、機関停止期間であるソーク時間が閾値以上である場合に実行される。電子制御装置50は、内燃機関10の機関停止時における冷却水温度及び潤滑油温度を記憶し、これら2つの温度をパラメータとして用いて上記ソーク時間の閾値を設定する。詳述すると、電子制御装置50は、機関停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅と、この乖離幅が安定状態になるまでの最短のソーク時間(前記閾値)とを関連付けたデータ(閾値データ)を記憶している。なお、閾値データが有する上記閾値は、上記安定状態に到達するまでの最短時間に限らず、機関停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が小さくなるほど短くなる値であれば良い。
図2は上記閾値データをグラフ化した一例であり、機関停止時における潤滑油温度が30℃の場合であって、機関停止時における冷却水温度と潤滑油温度との間の乖離幅と、そ
の時々に応じた閾値との関係を示している。内燃機関10において、冷却水と潤滑油との間では熱伝導性の高い剛体を介した熱交換が常に行われている。内燃機関10の始動時における冷却水温度と潤滑油温度とは、こうした熱交換があるゆえに、先行する停止時の乖離幅が小さいほど、より早く安定状態に到達するようになる。そこで、図2に示されるように、閾値データにおいては、機関停止時における潤滑油温度と冷却水温度との乖離幅が小さくなるほど前記閾値が短くなるように規定されている。
そして、電子制御装置50は、内燃機関10の機関停止時にはその時の冷却水温度及び潤滑油温度をパラメータとして記憶し、機関始動時には上記閾値データを参照して機関停止時に記憶した冷却水温度及び潤滑油温度に基づく閾値を決定する。こうした閾値の決定により、冷却水温度と潤滑油温度とを安定状態にすべく最短の閾値が設定される。それゆえに異常検出処理に際して誤判定を回避できるとともに、ソーク時間の閾値をあらゆる条件に対応させるべく一律に設定する場合に比べて、異常検出処理に要する時間を短縮でき、また油温センサ54の異常検出頻度を高めることができる。
なお、図2からも明らかなように、本実施形態では、機関停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が下限値T以下である場合には、停止直後の機関始動時において既に冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が十分小さいものであると判定しソーク時間の閾値が「0」に規定される。すなわち、次の機関始動時においては油温センサ54の異常検出処理が必ず実行される。こうすることにより油温センサ54の異常検出頻度をさらに高めることができる。
次に、油温センサ54の異常検出処理の制御ルーチンについて図3を参照しながら説明する。図3は、該制御ルーチンを説明するためのフローチャートである。
まず、運転者によってイグニッション操作が行われて内燃機関10が停止される(ステップS101)と、電子制御装置50は、ソークタイマ50aによるソーク時間の計時を開始するとともに、ソーク時間の閾値を設定するためのパラメータとして機関停止時における冷却水温度及び潤滑油温度を検出し、記憶する(ステップS102)。
次に、運転者によってイグニッションスイッチ56が操作されて内燃機関10が始動(ステップS103)すると、電子制御装置50は、ステップS102において記憶したパラメータと上記閾値データとに基づいて、その時々における好適な閾値を設定する(ステップS104)。
電子制御装置50は、設定したソーク時間の閾値とソークタイマ50aが計測した実際のソーク時間とを比較して、実際のソーク時間が閾値以上であるか否かを判断する(ステップS105)。電子制御装置50は、実際のソーク時間が閾値以上である場合(ステップS105:YES)には、内燃機関10の機関始動時における冷却水温度を検出して、その機関始動時から所定運転時間だけ経過後の潤滑油温度の温度範囲を上記相関マップに基づいて推定する。そして、電子制御装置50は、所定運転時間だけ経過後に実際の潤滑油温度を検出し、その検出した潤滑油温度と上記推定した潤滑油温度の温度範囲とを比較することにより油温センサ54の異常検出を実行し(ステップS106)、油温センサ54の異常が検出された場合には警告灯(図示略)を点灯させて、本ルーチンを終了する。
一方、電子制御装置50は、ステップS105において実際のソーク時間が閾値を超えていない場合(ステップS105:NO)には、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、上記第1実施形態によれば下記のような効果が得られる。
(1)電子制御装置50は、内燃機関10の機関停止時には冷却水温度及び潤滑油温度を記憶し、内燃機関10の機関始動時には上記記憶した各温度と閾値データとに基づく閾
値を設定する。これにより、ソーク時間の閾値をあらゆる条件に対応させるべく一律に設定する場合に比べて、機関停止時の各パラメータに応じた好適な閾値を設定できることから、異常検出処理に要する時間を短縮するとともに、誤判定を回避しつつ油温センサ54の異常検出頻度を高めることができる。
(2)機関停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が下限値T以下である場合には、ソーク時間の閾値を「0」とした。こうすることで、次の機関始動時には油温センサ54の異常検出処理が必ず実行されることから、油温センサ54の異常検出頻度をさらに高めることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明にかかる温度センサの異常検出装置の第2実施形態について図4を参照して説明する。なお第2実施形態においては、第1実施形態と異なる構成についてのみ詳細に説明し、同じ構成についてはその詳細な説明は省略する。
第2実施形態では、機関停止時における冷却水温度、潤滑油温度、及び外気温度をパラメータとしてソーク時間の閾値を設定する。電子制御装置50は、機関停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅と、この乖離幅が安定状態になるまでの最短のソーク時間(前記閾値)とを上記外気温度ごとに関連付けたデータ(閾値データ)を記憶している。なお、閾値データが有する上記閾値は、上記安定状態に到達するまでの最短時間に限らず、機関停止時における冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が小さくなるほど短くなる値であれば良い。
図4はその閾値データをグラフ化した一例であり、機関停止時における潤滑油温度が20℃の場合を示している。図4からも明らかなように、閾値データでは、冷却水温度と潤滑油温度との乖離度が同じ値であっても、外気温度が低い場合ほどソーク時間の閾値が長く規定されている。これは、内燃機関10が停止された後、冷却水温度と潤滑油温度は、その乖離幅を小さくしながら外気温度に収束するためである。
そして、電子制御装置50は、内燃機関10の機関停止時にはその時の冷却水温度、潤滑油温度、及び外気温度をパラメータとして記憶し、機関始動時には上記閾値データを参照して機関停止時に記憶した各温度に基づく閾値を決定する。こうした閾値の決定により、冷却水温度と潤滑油温度とを安定状態にすべく、これらの変動に関わる外気温度を加味した上で最短の閾値が設定される。それゆえに異常検出処理に要する時間をより好適に短縮できるとともに、誤判定をより確実に回避しつつ異常検出頻度を一層高めることができる。
以上説明したように、上記第2実施形態によれば第1実施形態の効果に加えて下記のような効果を得ることができる。
(3)第2実施形態では、機関停止時における冷却水温度及び潤滑油温度に加えて外気温をパラメータとしてソーク時間の閾値を設定する。こうすることによってソーク時間の閾値をより好適な値に設定できることから、異常検出処理に要する時間をより好適に短縮できるとともに、誤判定をより確実に回避しつつ油温センサ54の異常検出頻度を一層高めることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、機関始動時の冷却水温度に基づいて該始動時から所定運転時間だけ経過した時の潤滑油温度の温度範囲を推定し、その推定した温度範囲と同待機時間だけ経過した時の実際の潤滑油温度とを比較することにより油温センサ54の異常検出を実行した。これに限らず、温度センサの異常を検出する上では、例えば、ソーク時間が閾値を超えた場合に冷却水温度と潤滑油温度との双方を検出し、それらの値が略等しいか否かに
よって温度センサの異常を検出してもよい。
・上記実施形態では、冷却水温度と潤滑油温度との乖離幅が下限値T以下であった場合には、ソーク時間の閾値を「0」に設定した。これに限らず、ソーク時間の閾値を機関停止時のパラメータに基づいて設定する上では、他の値を設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、機関始動後にソーク時間の閾値を設定したが、ソーク時間の閾値を設定する時期はこれに限られるものではなく、例えば、機関停止時に各パラメータを検出した直後であってもよい。
・上記実施形態では、機関始動後に油温センサ54の異常を検出する温度センサの異常検出装置に具体化した。これに限らず、機関停止時にソーク時間の閾値を設定して温度センサの異常を検出する場合には、例えば、機関停止中において、ソークタイマの計時が閾値を超えたときに起動して、各温度センサからの検出値を取得するためのウェイクアップ機能を備えた電子制御装置を用いて、機関停止中に温度センサが検出した検出値が略等しいか否かによって異常を検出するような、機関停止中に温度センサの異常検出を実行する温度センサの異常検出装置に具体化してもよい。
・上記実施形態では、水温センサ53の検出した冷却水温度に基づいて油温センサ54の異常検出を実行した。これに限らず、油温センサ54の検出した潤滑油温度に基づいて水温センサ53の異常検出を実行してもよい。
・上記実施形態では1つの電子制御装置50によって、判定手段、閾値設定手段を具体化したが、これに限らず、複数の電子制御装置によってこれらを具体化してもよい。
本発明にかかる温度センサの異常検出装置の実施形態が適用される内燃機関及びその周辺構成を示す概略図。 第1実施形態におけるパラメータと閾値とを関連付けたデータの一例を示すグラフ。 温度センサの異常検出処理の制御ルーチンを説明するためのフローチャート。 第2実施形態におけるパラメータと閾値とを関連付けたデータの一例を示すグラフ。
符号の説明
…下限値、10…内燃機関、11…シリンダブロック、12…気筒、13…ピストン、14…コネクションロッド、15…クランクシャフト、16…燃焼室、17…インジェクタ、18…点火プラグ、19…ウォータジャケット、20…吸気通路、21…排気通路、22…吸気バルブ、23…排気バルブ、31…スロットル弁、32…アクチュエータ、40…潤滑系、41…オイルパン、42…潤滑油供給装置、50…電子制御装置、50a…ソークタイマ、51…エアフロメータ、52…スロットルセンサ、53…水温センサ、54…油温センサ、55…外気温センサ、56…イグニッションスイッチ。

Claims (4)

  1. 内燃機関の停止時から始動時までの時間である停止期間が前記内燃機関における潤滑油温度と冷却水温度との相関を得るための閾値を超える場合に、前記潤滑油温度を検出する油温センサの検出値と前記冷却水温度を検出する水温センサの検出値との乖離幅が基準値であるか否かを判定することにより温度センサの異常の有無を検出する温度センサの異常検出装置であって、
    前記停止時における前記潤滑油温度と前記冷却水温度との乖離幅が小さくなるほど前記閾値が短くなるように前記停止時における前記乖離幅に基づいて前記閾値を設定することを特徴とする温度センサの異常検出装置。
  2. 前記内燃機関の外気温度ごとに前記閾値を設定する請求項1に記載の温度センサの異常検出装置。
  3. 前記停止時における乖離幅が前記潤滑油温度と前記冷却水温度との相関を示す値である場合には前記閾値に「0」を設定する請求項1又は2に記載の温度センサの異常検出装置。
  4. 前記内燃機関の始動時における前記水温センサの検出値を用いて該始動時から所定運転時間だけ経過したときの前記潤滑油温度の推定値を算出し、前記始動時から前記所定運転時間だけ経過したときの前記油温センサの検出値と前記推定値との乖離幅が基準値であるか否かを判定することにより前記油温センサの異常の有無を検出する請求項1〜3のいずれか1つに記載の温度センサの異常検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013002421A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Honda Motor Co Ltd 車両用油圧センサ故障検知装置及び方法
CN106233115A (zh) * 2014-03-27 2016-12-14 赛峰飞机发动机公司 估计飞行器发动机的物理参数的测量值是否正常的方法
KR20190075201A (ko) * 2017-12-21 2019-07-01 현대자동차주식회사 차량 및 그 차량의 엔진 오프 타이머 진단방법
CN114542263A (zh) * 2022-03-22 2022-05-27 潍柴动力股份有限公司 一种冷却水温度调控方法及控制***

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