JP2010017687A - 排ガス浄化用触媒及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な方法で触媒表面の活性成分濃度を高めることのできる排ガス浄化用触媒およびその製造法を提供する。
【解決手段】予めケイ素が担持された酸化チタン、またはケイ素とタングステンが担持された酸化チタンを、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれた1種以上の元素のオキソ酸の塩と、水および/またはシリカゾルとからなる水溶液に、懸濁させたコーティング液を、チタン酸化物またはチタン酸化物を主成分とする担体に塗布または含浸後、乾燥、焼成する排ガス浄化用触媒の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】予めケイ素が担持された酸化チタン、またはケイ素とタングステンが担持された酸化チタンを、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれた1種以上の元素のオキソ酸の塩と、水および/またはシリカゾルとからなる水溶液に、懸濁させたコーティング液を、チタン酸化物またはチタン酸化物を主成分とする担体に塗布または含浸後、乾燥、焼成する排ガス浄化用触媒の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は排ガス浄化用触媒およびその製造法に係り、特に二酸化硫黄(SO2)濃度が高い排ガス中に含まれる、窒素酸化物及び金属水銀を除去するための排ガス浄化用触媒およびその方法に関する。
発電所、各種工場、自動車などから排出される排煙中の窒素酸化物(NOx)は、光化学スモッグや酸性雨の原因物質であり、その効果的な除去方法として、アンモニア(NH3)を還元剤として、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)等の酸化物を活性成分とした触媒を用いる、選択的接触還元による排煙脱硝法が火力発電所を中心に幅広く用いられている。
一方、米国などで亜瀝青炭(PRB炭)や瀝青炭など、イオウ(S)分を含有する炭種を使用するボイラが増加傾向にあるが、このような排ガス処理に上記V含有触媒を用いると、Vの触媒作用により排ガス中のSO2が酸化されてSO3を生成し、(1)後流機器の腐食、(2)リークアンモニア(NH3)と反応して硫安を生成し後流のエアヒータを閉塞、などの問題を引き起こす。そのため、S分の多い炭種を使用するボイラ排ガス用の脱硝触媒では、高脱硝活性で、かつSO2のSO3への酸化率を低減した脱硝触媒が必要である。
さらに、近年では、ボイラ排ガス中に含まれる微量成分の一つである金属水銀(Hg)が、乳幼児の脳や神経の発育に悪影響を与えることから、これを極めて低いレベルに押さえることが必要とされている。 その排出防止法として、蒸気圧の高い金属水銀を、脱硝触媒上で蒸気圧の低い水銀化合物に酸化して回収する方法が注目されている。このため、高脱硝触媒には高い脱硝活性と低いSO2酸化活性に加え、 高いHg酸化活性が付与されることが強く要望されている。
これを実現する手段として、触媒表層部のVの濃度を触媒内部のV濃度よりも高める方法が有効である。この方法は、脱硝反応とHg酸化反応、SO2酸化反応のそれぞれの反応機構の差を利用しており、触媒の表層部のV濃度を内部のV濃度よりも高く維持することで、高い脱硝率とHg酸化率を得、かつSO2酸化率を低減させることが可能になっている。
触媒の内部よりも表面のV濃度を高める具体的な手段としては、大別して以下の2つの方法がある。一つは活性成分を予め酸化チタンに担持して得た触媒粉末を水に懸濁して得られるスラリ状物を担体に含浸する方法(特許文献1)、もう一つは、活性成分イオンを含有する水溶液または活性成分イオンを含有する水溶液に酸化チタンを分散させたスラリ状物を、担体に含浸する方法などである。これらの方法は、いずれも以下に示す解決すべき課題があった。
まず、前者では、予め活性成分の塩類と酸化チタンとを水と共に混練した後、一旦乾燥、焼成して原料粉末とし、これを水及び又はバインダに懸濁させてスラリ状の含浸液とする。この方法は、活性成分が酸化チタンによく吸着し、含浸液中にイオン状態で存在する活性成分は極めてわずかであるため、含浸液中の活性成分は担体表面に集中的に担持され、目的とする触媒形態が得やすいという利点があるが、原料粉末を調製する工程が多いため、コストが高くなるという難点がある。
これに対し後者は、活性成分の塩類を水及び又はバインダに溶解、もしくは懸濁させるのみで含浸液を調製するため、前者に比べて廉価な製造方法であるが調製した含浸液中に、活性成分の一部または全部がイオン形態で存在するため、含浸液を担体に担持すると、イオン状態の活性成分が担体にも担持され、担体と表層のV濃度に分布を付けることができなくなり、触媒表面の活性成分濃度を高くすることが出来ないと言う問題を生じる。
本発明の解決しようとする課題は、前記従来技術の問題を解決し、安価な方法で触媒表面の活性成分濃度を高めることのできる排ガス浄化用触媒およびその製造法を提供することにある。
特開平9−220468号公報
上述のように従来技術では、含浸液中に存在する活性成分のVの一部または全部がイオン形態で存在するため、含浸液を担体に担持する際に活性成分の一部が担体にも吸着担持されてしまうという問題があった。これを解決するため、本発明者らは、Vの酸化チタンへの吸着に注目して鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、一般に、活性成分のVは酸化チタンのOH基に吸着されやすいといわれており、また比表面積の大きい、結晶子径の小さな酸化チタンほど、OH基を多く有すると言われている。そこで、Vをより触媒表面に保持するには、OH基の多い酸化チタン原料を表面に担持するのがよいと考えられる。しかし、比表面積の大きい低温焼成された含水メタチタン酸は、焼成によるシンタリングが激しく、焼成後は初期の比表面積を維持することが出来ない。そこで、本発明では、表層部に担持する触媒原料用の酸化チタン原料として、予めケイ素(Si)を複合化させたTi-Si複合酸化物を用い、かつ担体の比表面積をコーティング層よりも小さくすることにより、上記の課題を解決するに至った。本願で特許請求する発明は下記のとおりである。
(1)酸化チタンまたは酸化チタンを主成分とする担体の表面に、予めケイ素が担持された酸化チタンと、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれる1種以上の元素の酸化物とからなる組成物がコーティングされていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
(2)予めケイ素が担持された酸化チタン、またはケイ素とタングステンが担持された酸化チタンを、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれた1種以上の元素のオキソ酸の塩と、水および/またはシリカゾルとからなる水溶液に、懸濁させたコーティング液を、チタン酸化物またはチタン酸化物を主成分とする担体に塗布または含浸後、乾燥、焼成することを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
(3)担体に使用する酸化チタンの平均結晶子径が150〜250Å、コーティング液に使用する酸化チタンの平均結晶径が100〜200Åであり、かつ該コーティング液に使用する酸化チタンの平均結晶子径が、担体に使用する酸化チタンの平均結晶子径よりも大きいことを特徴とする(2)記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
(2)予めケイ素が担持された酸化チタン、またはケイ素とタングステンが担持された酸化チタンを、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれた1種以上の元素のオキソ酸の塩と、水および/またはシリカゾルとからなる水溶液に、懸濁させたコーティング液を、チタン酸化物またはチタン酸化物を主成分とする担体に塗布または含浸後、乾燥、焼成することを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
(3)担体に使用する酸化チタンの平均結晶子径が150〜250Å、コーティング液に使用する酸化チタンの平均結晶径が100〜200Åであり、かつ該コーティング液に使用する酸化チタンの平均結晶子径が、担体に使用する酸化チタンの平均結晶子径よりも大きいことを特徴とする(2)記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
Siが複合化されたTi-Si複合酸化物は、TiO2粒子間にSiO2粒子が存在することによりTiO2のシンタリングが防止され、また焼成後もTiO2の結晶成長が抑制され、高い比表面積を維持することができる。表面積あたりのOH基量が同じであっても、焼成後に担体に対する表層部の比表面積が高く維持できれば、表層部にVを多く担持することができる。担体と表層のV吸着量に差を付ける方法は、表層よりも担体の表面積を小さくする方法のほかに、予め担体にWやMoなどの吸着力の大きい活性成分を担持しておいても良い。WやMoを予め担体中に存在させれば、コーティング液中のVイオンが担体へ吸着するのを防止できるからである。
本発明によれば、簡単な触媒調製法で、触媒の表面のV濃度を内部よりも高めることができ、その結果、従来よりも脱硝活性とHg酸化活性の高い触媒を得ることが出来る。
本発明に用いる触媒担体は、チタン酸化物またはチタン酸化物を主成分とするものであるが、ここで重要なことは、担体用の酸化チタンとして、酸化チタンの平均結晶子径が150〜250Å、好ましくは151〜200Åを有することである。これよりも小さい結晶子径の酸化チタンを用いると、表層の酸化チタンとの差が小さくなるため好ましくなく、これよりも大きな結晶子径の酸化チタンは、板状担体化するときにペースト化しにくい等、調製上の問題が発生しやすくなる。また、酸化チタン以外の活性成分(タングステンの塩類、モリブデンの塩類、バナジウムの塩類など)は、担体調製時に添加しても、しなくてもどちらでもよい。
次に、担体表面にコーティングするコーティング液は、少なくともケイ素(Si)が担持された酸化チタンと、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれた少なくとも1種の元素のオキソ酸塩と、水および/またはシリカゾルとからなる水溶液に懸濁させて調製する。ここで重要なことは、酸化チタン原料として、予めSiが担持された酸化チタンを用いることである。
SiO2の原料としては、ケイ素のアルコキシドまたはシリカゾル、水ガラスなどのケイ酸塩溶液、石英などのケイ酸塩鉱物のスラリ等が使用可能であり、これらのうちケイ素のアルコキシドまたはシリカゾルを用いるのが好ましい。TiO2原料としては、チタン酸、チタン水和物またはチタニアゾルが有効である。Siが複合化された酸化チタンの平均結晶子径は100〜200Åの範囲が好適である。結晶粒子径がこれより大きいものは、Vの吸着容量が小さくなる。また、これより小さい結晶子径を有するものは、Tiに対するSiの割合が多いTi-Si原料であるため、これを触媒の表層部に担持すると、表層部のTiの割合が低下することから好ましくない。酸化チタンにSiを複合化させた原料は、例えば特許第2583912号に記載されるように、ケイ酸エチルなどのケイ素のアルコキシド、シリカゾルなどをチタンスラリを水と共にニーダなどで混練後、焼成することで得ることができる。Tiに対するSi量は1を超えて20重量%、好ましくは3〜15重量%が好ましい。
コーティング剤に用いるタングステン酸塩には、タングステン酸のアンモニウム塩(メタタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム)を、モリブデン酸塩にはモリブデン酸アンモニウムが好適である。バナジン酸塩には、メタバナジン酸アンモニウム、シュウ酸バナジル、硫酸バナジルなど用いることが出来る。これらの塩類は、完全に溶解していても、また一部が溶解しないで水やバインダに懸濁した状態のいずれで用いてもよい。また、例えば示性式(NH4)3Mo2V3O15(特開2000−308822号公報)で表されるような、MoとVとが複合化した酸化物等を用いることもできる。
上記コーティング液の担体への担持法は、予め乾燥または焼成された担体をコーティング剤中に含浸するいわゆるウォッシュコート法や、製造直後の湿った状態の担体に、コーティング液を付着させたローラを接触させて、コーティング剤を添着させる方法などを採用することができる。
次に、具体的な実施例により詳細に示す。
実施例1
水72.7kg、コロイダルシリカ(日産化学社製、商品名OSゾル)37.2kg、メタバナジン酸アンモニウム2.465kg、酸化チタンとシリカの複合酸化物(SiO2含有量10重量%、TiO2結晶子径150Å)27.8kg、およびメタタングステン酸アンモニウム(WO3として92%)4.07kgを混合し脱硝触媒用コーティング液を作成した。このコーティング液中のTi/W/V比は原子比で89/5/6である。
実施例1
水72.7kg、コロイダルシリカ(日産化学社製、商品名OSゾル)37.2kg、メタバナジン酸アンモニウム2.465kg、酸化チタンとシリカの複合酸化物(SiO2含有量10重量%、TiO2結晶子径150Å)27.8kg、およびメタタングステン酸アンモニウム(WO3として92%)4.07kgを混合し脱硝触媒用コーティング液を作成した。このコーティング液中のTi/W/V比は原子比で89/5/6である。
一方、酸化チタン(石原産業社製、商品名MC50、結晶子径250Å)、メタタングステン酸アンモニウム、コロイダルシリカ(日産化学社製、OSゾル)、シリカアルミナ無機繊維(ITM社製) 及び水を、ニーダを用いて混練してペーストを得た。得られたペーストを厚さ0.2mmのSUS430製鋼板をメタルラス加工した基材の上に置き、これを二枚のポリエチレンシートに挟んで一対の加圧ローラを通して、前記メタルラス基材の網目間及び表面に塗布後乾燥し、担体Aを得た。担体AのTi/Wは原子比で96/4、コーティング層の重量は135g/m2であった。
担体A(500×500mm)をコーティング剤に含浸した後液切りし、150℃で2時間乾燥した後、500℃で2時間焼成し、本発明の触媒を得た。
担体A(500×500mm)をコーティング剤に含浸した後液切りし、150℃で2時間乾燥した後、500℃で2時間焼成し、本発明の触媒を得た。
実施例2、3
実施例1のメタバナジン酸アンモニウムを、それぞれ当モルの硫酸バナジルおよび、蓚酸バナジルに変えた以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、それぞれ120 g/m2および130g/m2であった。
実施例1のメタバナジン酸アンモニウムを、それぞれ当モルの硫酸バナジルおよび、蓚酸バナジルに変えた以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、それぞれ120 g/m2および130g/m2であった。
実施例4、5
実施例1の酸化チタンとシリカの複合酸化物を、酸化チタン(TiO2)の結晶子径が180Åおよび100Åの原料に変える以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、それぞれ140 g/m2および110g/m2であった。
実施例1の酸化チタンとシリカの複合酸化物を、酸化チタン(TiO2)の結晶子径が180Åおよび100Åの原料に変える以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、それぞれ140 g/m2および110g/m2であった。
実施例6
実施例1の酸化チタン(石原産業社製、MC50、結晶子径250Å)を、酸化チタン(ミレニアム社製、商品名DT51、結晶子径150Å)に変え、また、実施例1の酸化チタンとシリカの複合酸化物を、TiO2結晶子径100Åの原料に変える以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、120g/m2であった。
実施例1の酸化チタン(石原産業社製、MC50、結晶子径250Å)を、酸化チタン(ミレニアム社製、商品名DT51、結晶子径150Å)に変え、また、実施例1の酸化チタンとシリカの複合酸化物を、TiO2結晶子径100Åの原料に変える以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、120g/m2であった。
実施例7
酸化チタン(石原産業社製、MC50、結晶子径250Å)、コロイダルシリカ(日産化学社製、OSゾル)、シリカアルミナ無機繊維(ITM社製) および水を、ニーダを用いて混練してペーストを得た。得られたペーストを厚さ0.2mmのSUS430製鋼板をメタルラス加工した基材の上に置き、これを二枚のポリエチレンシートに挟んで一対の加圧ローラを通して、メタルラス基材の網目間及び表面に塗布し担体Bを得た。
得られた担体Bに、実施例1で得られたコーティング剤を含浸し、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は132g/m2であった。
酸化チタン(石原産業社製、MC50、結晶子径250Å)、コロイダルシリカ(日産化学社製、OSゾル)、シリカアルミナ無機繊維(ITM社製) および水を、ニーダを用いて混練してペーストを得た。得られたペーストを厚さ0.2mmのSUS430製鋼板をメタルラス加工した基材の上に置き、これを二枚のポリエチレンシートに挟んで一対の加圧ローラを通して、メタルラス基材の網目間及び表面に塗布し担体Bを得た。
得られた担体Bに、実施例1で得られたコーティング剤を含浸し、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は132g/m2であった。
実施例8
実施例1の酸化チタンとシリカの複合酸化物を、それぞれTi、SiおよびWの複合酸化物(ミレニアム社製DT58、結晶子径140Å)に変えた以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、110g/m2であった。
実施例1の酸化チタンとシリカの複合酸化物を、それぞれTi、SiおよびWの複合酸化物(ミレニアム社製DT58、結晶子径140Å)に変えた以外は、実施例1と同様にして本発明の触媒を得た。コーティング層の重量は、110g/m2であった。
比較例1
実施例1で用いた酸化チタンとシリカの複合酸化物を、酸化チタン(ミレニアム社製DT51、TiO2結晶子径80Å)に変えた以外は、実施例1と同様にして脱硝触媒用コーティング剤を得た。
一方、実施例1の酸化チタンを堺化学社製、SSP-200、結晶子径100Åに変えた以外は、実施例1と同様にして担体Cを得た。
コーティング剤中に担体(500×500mm)を含浸した後、液切りし、150℃で2時間乾燥した後、500℃で2時間焼成し、触媒を得た。コーティング層の重量は130g/m2であった。
実施例1で用いた酸化チタンとシリカの複合酸化物を、酸化チタン(ミレニアム社製DT51、TiO2結晶子径80Å)に変えた以外は、実施例1と同様にして脱硝触媒用コーティング剤を得た。
一方、実施例1の酸化チタンを堺化学社製、SSP-200、結晶子径100Åに変えた以外は、実施例1と同様にして担体Cを得た。
コーティング剤中に担体(500×500mm)を含浸した後、液切りし、150℃で2時間乾燥した後、500℃で2時間焼成し、触媒を得た。コーティング層の重量は130g/m2であった。
比較例2
比較例1のコーティング剤に、実施例1の担体(500×500mm)を含浸した後液切りし、150℃で2時間乾燥してから500℃で2時間焼成し、触媒を得た。コーティング層の重量は130g/m2であった。
比較例1のコーティング剤に、実施例1の担体(500×500mm)を含浸した後液切りし、150℃で2時間乾燥してから500℃で2時間焼成し、触媒を得た。コーティング層の重量は130g/m2であった。
試験例1
実施例1〜7、および比較例1、2で得られた触媒の表面のV量と、触媒を基板から剥がして粉砕した粉末中のV量(触媒全体のV量)を、蛍光X線回折装置を用いて分析した。
結果を表1にまとめて示す。本発明の実施例の触媒は、比較例の触媒に比べて触媒全体のV量に対し、表面のV量が多く、触媒表層部のV濃度を高めることができる。
実施例1〜7、および比較例1、2で得られた触媒の表面のV量と、触媒を基板から剥がして粉砕した粉末中のV量(触媒全体のV量)を、蛍光X線回折装置を用いて分析した。
結果を表1にまとめて示す。本発明の実施例の触媒は、比較例の触媒に比べて触媒全体のV量に対し、表面のV量が多く、触媒表層部のV濃度を高めることができる。
試験例2
実施例1、および比較例1で得られた触媒を、100×20mmに切断後、流通式反応管に充填し、表2のガス条件下において脱硝率、Hg酸化率及びSO2酸化率を測定した。本発明による実施例の触媒は、比較例の触媒とSO2酸化率はほぼ同等であるが、脱硝率及びHg酸化率を高めることができる。
実施例1、および比較例1で得られた触媒を、100×20mmに切断後、流通式反応管に充填し、表2のガス条件下において脱硝率、Hg酸化率及びSO2酸化率を測定した。本発明による実施例の触媒は、比較例の触媒とSO2酸化率はほぼ同等であるが、脱硝率及びHg酸化率を高めることができる。
Claims (3)
- 酸化チタンまたは酸化チタンを主成分とする担体の表面に、予めケイ素が担持された酸化チタンと、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれる1種以上の元素の酸化物とからなる組成物がコーティングされていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
- 予めケイ素が担持された酸化チタン、またはケイ素とタングステンが担持された酸化チタンを、タングステン、モリブデンおよびバナジウムから選ばれた1種以上の元素のオキソ酸の塩と、水および/またはシリカゾルとからなる水溶液に、懸濁させたコーティング液を、チタン酸化物またはチタン酸化物を主成分とする担体に塗布または含浸後、乾燥、焼成することを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
- 担体に使用する酸化チタンの平均結晶子径が150〜250Å、コーティング液に使用する酸化チタンの平均結晶径が100〜200Åであり、かつ該コーティング液に使用する酸化チタンの平均結晶子径が、担体に使用する酸化チタンの平均結晶子径よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
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WO2018066659A1 (ja) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | 日立造船株式会社 | 触媒担持構造体およびその製造方法 |
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