JP2010015887A - Led点灯制御回路、及びこれを備えた車両用灯具 - Google Patents

Led点灯制御回路、及びこれを備えた車両用灯具 Download PDF

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伸治 福和
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Abstract

【課題】 LEDのVfバラツキに対応して、LEDの出力電力を所定範囲となるように、LEDを駆動する出力電流を制御できるLED点灯制御回路、及びこれを備えた車両用灯具を提供することができる。
【解決手段】 LED点灯制御回路10は、例えば、バッテリを入力とする直流電源と、直流電源に接続されたトランス16と、複数のLED光源14の出力電圧を検出する電圧検出部18と、LED光源14の出力電流を検出する電流検出部20と、電圧検出部18で検出された出力電圧値に基づいてLED光源14を駆動する電流値を設定する演算部22と、電流検出部20の出力電流値と演算部22の設定電流値からLED光源14を駆動する出力電流を制御するPWM制御部24と、PWM制御部24の信号によりスイッチング素子Q1をオン・オフするFETドライバ26を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直列に接続された複数のLEDを駆動するLED点灯制御回路及びこれを備えた車両用灯具に関する。
従来、発光ダイオード(LED)が車両の車室内の照明や夜間の計器類の照明等に用いられていた。近年において、赤色LEDのストップランプによる実用化の他にも、白色LEDの高輝度化等の性能向上により、白色LEDがデイタイムランニングランプやヘッドランプなど自動車照明の光源として、開発が盛んに行われるようになってきた。
これらのLEDを光源とする車載用途の照明では、車両電源であるバッテリを入力電源とし、そのバッテリ電圧に基づいてLEDを点灯させている。
一般的に、LEDを点灯する場合は、印加電圧に対して電流を制限する抵抗などの限流素子が必要となる。特にヘッドランプではLEDの性能を最大限に引き出すために、大電流が必要となる。それを抵抗で電流制限しようとすると抵抗による電力損失が相当大きくなる。抵抗の大型化や発熱の問題を解決するため、抵抗の代わりにLEDを駆動する電流を一定に制御する定電流制御によるスイッチング電源回路が用いられている。
例えば、特許文献に1には、点灯回路として、直列に接続された複数のLEDからなる発光ユニットにコンバータ回路を接続し、定電流回路の端子間電圧が一定になるようにコンバータ回路の出力電圧を制御しながら、発光ユニットと定電流回路を流れる電流を一定にすることが開示されている。
また、特許文献2には、複数のLEDを直列接続して形成されるLEDユニットに、LEDユニットに流す電流を一定に保つための定電流回路が接続され、電圧検出回路によりLEDユニットに印加されている電圧を検出するリアコンビネーションランプ装置が開示されている。
特開2001−215913号公報 特開2003−187614号公報
ところで、従来のLEDの点灯制御回路では、LEDの順方向電圧(Vf)の値に関係なく、常に一定の電流をLEDに流し、LEDを点灯させていた。一般に、高輝度LEDでは、Vfのバラツキが3〜4Vの範囲で発生する。そのため、図7のC点に示すような、Vfの値が大きいLEDを含んで構成された光源に一定の電流を流した場合には、B点で示すVfが標準値のLEDと比較して、その出力電力が大きくなり、LEDチップのジャンクション温度が非常に大きくなる。出力電力が大きくなると発熱が大きくなるため、ヘッドライト等の車両用灯具に取り付けられる放熱フィンを大型化したり、Vfの値の近いLED自体を選別して電流を下げるようにしたりする必要があった。
LEDのVf初期値のバラツキに加えて、Vfの経年変化による増大に対しては、一定電流制御では出力電力の増大による回路自体の発熱故障や、LEDの異常温度による加速劣化が生じるおそれがあった。
一方、図7のA点に示すように、Vfの値が小さいLEDを含んで構成された光源に一定の電流を流した場合、B点で示すVfが標準値のLEDに比較して、その出力電力は小さいため、熱的に余裕が生じているが、Vfを選別及び電流調整しないと明るさを上げることができない問題があった。また、一部のLEDが短絡故障し、Vfが大きく低下した場合でも、常に一定電流で制御するために、LED故障によるヘッドランプの明るさ低下は不可避であった。
また、LED点灯後は常に一定の電流値で点灯していたため、高輝度LEDの一般的な特性として、LEDチップの温度上昇による発光効率の低下現象が発生し、LED点灯開始時から温度的に安定するまで30分程度は徐々に明るさが低下するという問題が発生していた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、LEDのVfバラツキに対応して、LEDの出力電力を所定範囲となるように、LEDを駆動する出力電流を制御できるLED点灯制御回路、及びこれを備えた車両用灯具を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のLED点灯制御回路は、直列に接続された複数のLEDを駆動するLED点灯制御回路であって、前記LEDを流れる出力電流を検出する電流検出部と、前記LEDの出力電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部で検出される出力電圧値に基づいて、前記LEDの出力電力値が所定の範囲内となるよう前記LEDを駆動する電流値を設定する演算部と、前記電流検出部で検出される出力電流値と前記演算部で設定される電流値とに基づいて、前記LEDを駆動する出力電流値を所定の範囲内に制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明のLED点灯制御回路は、前記発明において、前記電流検出部で検出された出力電流値を、所定の出力電流値内に制限する電流制限部を備えていることが好ましい。
本発明のLED点灯制御回路は、前記発明において、前記所定の出力電流制限値を、前記LEDの順方向電圧の加算による出力電圧範囲で、出力電圧が最低値から最大値までの範囲で所定の出力電力となる任意の電流値に設定することが好ましい。
本発明のLED点灯制御回路は、前記発明において、前記LEDの定格出力電流と定格出力電圧から算出される出力電力値に対して±15%の範囲内の出力電力値となるよう前記LEDを駆動する電流値を設定することが好ましい。
本発明のLED点灯制御回路は、前記発明において、前記制御部がPWM制御部を備えることが好ましい。
前記目的を達成するために、本発明の車両用灯具は、前記いずれかのLED点灯制御回路と、前記LED点灯制御回路で駆動される直列に接続された複数のLEDとを備えたことを特徴とする。
本発明の車両用灯具は、前記発明において、前記LEDで発生する熱を放熱する放熱フィンを備えることが好ましい。
本発明によれば、直列に接続されたLEDのVfの総和を出力電圧として検出して各VFの総和に応じて、LEDの出力電流を増減し、LEDの最大出力電力を抑えるので、放熱フィンを小型化することが可能となり、またVfバラツキの選別及び電流調整も不要となる。
本発明によれば、Vfの低下に対して出力電流を増加する制御であり、Vfが低くてLEDが温度に対する熱的余裕がある状態では出力電流を増加して、より明るくLEDを点灯することができる。また、LEDの一部が短絡故障の場合にもVfの低下を検知して出力電流を増加するので、正常なLEDにより明るさの低下を補償することができる。
本発明によれば、Vfの低下に対して出力電流を増加する制御であり、またLEDの温度が上昇するとVfの低下が検出できるので、LEDの温度上昇に伴う明るさの低下に対し、LEDの出力電流を増加することにより、明るさの低下を補償することができる。
本発明によれば、Vfの上昇に対しては出力電流を低下するのでLEDの出力電力は増大せずにLED劣化が抑えられる。また回路の出力電力についても同様に増大しないので発熱による回路故障を防止することができる。
本発明によれば、LEDの接合部の温度をセンサ等で直接検出することなく、LEDの出力電圧値に基づいてLEDの出力電力を制御することで、LEDの接合部の温度を直接検出することなしで、低コストでLED温度上昇を低減することができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行なうことができ、本実施形態以外の他の実施の形態を利用することができる。従って、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
図1は、本実施の形態に係るLED点灯制御回路の概略を示す回路図である。尚、本実施の形態では、LEDをヘッドランプの光源として用いる例で説明する。
LEDをヘッドランプの光源として用いる場合は、所定の明るさを得るため、複数個のLEDが必要となる。したがって、効率的に定電流で点灯させるために、LEDが全て直列に接続される。これにより、全てのLEDを一つの電源回路で同時に定電流制御することができる。図1に示すように、直列に接続された複数のLED12で構成されるLED光源14が、直列に複数接続されている。
LED点灯制御回路10は、例えば、バッテリを入力とする直流電源(不図示)と、直流電源に接続されたトランス16と、複数のLED光源14の出力電圧を検出する電圧検出部18と、LED光源14の出力電流を検出する電流検出部20と、電圧検出部18で検出された出力電圧値に基づいてLED光源14を駆動する電流値を設定する演算部22と、電流検出部20の出力電流値と演算部22の設定電流値からLED光源14を駆動する出力電流を制御するPWM制御部24と、PWM制御部24の信号によりスイッチング素子Q1をオン・オフするFETドライバ26を備えている。電流検出部20で検出された出力電流値を、所定の出力電流値内に制限するための電流制限部28が設けられている。ここで所定の電流値として、LEDの最大定格電流値を用いることができる。
また、LED点灯制御回路10は、直流電源の入力電源側と接地間に接続された入力コンデンサC1と、トランス16の2次側巻線に接続されたダイオードD1と、ダイオードD1に対し直列で、LED光源14に対し並列に接続された平滑コンデンサC2を備えている。
次に、本実施の形態のLED点灯制御回路10の回路動作について、ヘッドライトを例に、図1を参照して説明する。
LED光源14に使用する高輝度タイプのLED12の順方向電圧(Vf)は、例えば、InGaNを主材料とする場合、3〜4V程度となる。現状のLED発光効率からすると、すれ違い用のLoビームでは20チップ程度は必要となり、合計で最大80V以上の出力電圧が必要となる。
一方、車両のバッテリ電圧は、12V程度となるので上述のヘッドライトを点灯させる場合、点灯回路は昇圧電源となる。そこで、図1に示すように、バッテリを入力として、所定の出力電圧となるようなパルス幅の数10kHz〜数100kHz程度のスイッチング周波数で、入力コンデンサC1に充電されたバッテリ入力電圧及び電流をパワーMOS・FETなどのスイッチング素子Q1でトランス16の1次側巻線の導通をオン・オフしてパルス電力化する。これを磁気エネルギーとしてトランス16の2次側へ変換する。
これにより、トランス16の2次側巻線に発生したパルス電力がダイオードD1で整流され、平滑コンデンサC2で平滑化され、所定の出力電圧に変換される。
一定の設定電流でこの出力を制御するため、LED光源14の駆動電流が通る出力経路に電流検出部20が設けられる。電流検出部20では電流検出回路として抵抗が設けられる。この電流検出用の抵抗で検出した電圧信号を基準に、設定電流値として設けられた基準電圧信号とを比較して、フィードバック制御することで、出力が一定の設定電流での制御が可能となる。
フィードバック制御をするため、PWM制御部24が設けられている。PWM制御部24は、電流検出部20の出力電流値を基準に、出力が設定値に対して低い状態では、1次側のスイッチングパルス幅を拡大し出力を増大し、逆に出力が高くなった場合はパルス幅を狭めて出力を低減することで、常に出力電流が一定値をなるようにスイッチング周波数毎に適正なパルス幅をフィードバック制御する。
本実施の形態では、上述のフィードバック制御に加え、LED12の順方向電圧のバラツキに対応して、LED12の出力電流を、複数のLED光源14の出力電力が所定の範囲内となるよう、任意に設定することができる。
そのため、LED光源14の出力電圧を検出する電圧検出部18と、電圧検出部18で検出された出力電圧値の信号に基づいてLED光源14の駆動電流を設定する演算部22を備えている。
演算部22では、基準となる複数のLED光源14の出力電力値が設定されている。電圧検出部18で検出された出力電圧値の信号が演算部22に供給されると、設定された出力電力値と検出された出力電圧値から、所定の出力電力値となるようLED光源14を駆動すべき出力電流値が設定される。設定された出力電流値に基づいて、PWM制御部24はFETドライバ26を制御し、スイッチング素子Q1のオン・オフを制御する。この制御により、LED光源14を駆動する出力電流値が、演算部22で設定された電流値に変更される。
演算部22に設定される出力電圧値として、LEDの定格出力電流と定格出力電圧から算出される出力電力値に、光源として使用するLEDの個数を乗じたものを使用するのが好ましい。光源として使用するLEDの個数は、ヘッドランプを構成するために必要な光源の明るさと、LEDの単体の明るさ性能から決定される。したがって、設定される出力電圧値は以下の式で求められる。
設定出力電圧値=LEDの使用個数×定格出力電圧×定格出力電流
また、設定された定格出力電圧値に対して±15%の範囲内の出力電力値となるようLEDを駆動する電流値を設定することが好ましい。ここで、複数のLED12の出力電力が定格出力電圧値に対して15%以上増加するように、LED12の駆動電流を設定した場合、LED12で発生する熱が大きくなる。
また、複数のLED12の出力電力が定格出力電圧値に対して15%以上低下するように、LED12の駆動電流を設定した場合、LED12で発生する熱は小さくなるが、出力電流が低くなり、LEDの明るさが不足するおそれがある。
ここで、演算部22に予め設定される出力電力値は、図2のWの一点鎖線に示されるように、LEDの定格出力電圧と定格出力電流とによる定格電力曲線を基準に設定される。実際には、LED光源として使用されるLEDの数に乗じた定格電力曲線が設定値の基準として使用される。図2において点線のW‘は、従来の最大電力力線を示している。
次に、本実施の形態の制御方法について図1及び図2を参照して説明する。
本実施の形態において、各LED12の直列接続の順方向電圧(Vf)を加算して、電圧検出部18で出力電圧を検出する。電圧検出部18で検出された各Vfの直列加算した出力電圧が、LED12の定格出力電圧値の加算値に対して、図2のC点に示すように大きくなる場合、図2のWに示される定格電力曲線に近似するように出力電流を低減する制御がPWM制御部24で行なわれる。
従って、Vfが最大となる場合でも各LED12の総出力電力は、B点を通る定格電力曲線の値以下となる。これにより、C点において、従来の定電流駆動で発生していた、Vfバラツキの最大値のときに生じる、出力電力に比べてLEDの出力電力を低減することができる。
また、Vfのバラツキは各LED12について発生しているので、実際は各LED12の発熱も個々に異なる。しかし、ヘッドランプに使用される場合、密閉されたヘッドランプのハウジングカバーに配置された放熱フィンにLED12が取り付けられるので、十分に温度上昇した密閉状態では総発熱量が低下するとハウジングカバー内部の雰囲気温度が低下する。ハウジングカバー内部の温度が低下するので、実質的に全てのLED12の温度上昇の低下に効果を奏する。
また、一部のLED12が劣化してVfが上昇した場合は、本発明ではVf増大を検出して電流低下するので、Vfが上昇したLED12の出力電力の増大による加速劣化を抑えることができる。ここでLED12の発光特性としては、明るさは電流値にリニアに変化するが、Vf上昇によるLEDの出力電力の増加は発光に寄与せずに、損失としてLED12の温度上昇の主な要因となる。
これにより、一定電流で制御するために電力が増大して、更なる加速劣化で最終的なLEDオープン故障による点灯不能となるのを防止することができる。
一方、電圧検出部18で検出された各Vfの直列加算した出力電圧が、LED12の定格出力電圧値の加算値に対して、図2に示すA点のように小さい場合、Wで示される定格電力曲線に近似するように、出力電流を増加する制御がPWM制御部24で行われる。したがって、Vfが最小となる場合でも、LED12の総出力電力は定格出力電力と同程度となり、大きくは低下しない。出力電流を増加する制御が行われるので、従来に比べて、より明るくLED12を点灯することができる。
また、各Vfの直列加算した出力電圧がVfバラツキの最小値であるA点以下の場合でも、LED12の最大定格電流値以上は流れないように常時、電流制限部28に所定の電流値に出力を制限する制御を行なっているので、一部LED12のVf低下または短絡時に制御遅れによる突入電流や最大定格を超える異常電流が流れてLED故障を誘発することはない。
また、電流制限部28により電流制限値を出力電圧が最低時から最大時までの範囲で任意の出力電圧に対して一定出力電力となる任意の電流値に設定することでLED12の最大光度を制限することもできる。この場合、図2に示される、電流値を最大定格電流値と定格電流値の間の任意の値とすることで、電流制限することで最大輝度を低減することができる。
したがって、LED12の一部が短絡故障した場合では、本発明では複数の直列接続されたLED12の電圧を検出して適正な電流値を設定できる。そのためVfが低下しても熱的に余裕がある場合は、出力電流を最大定格電流まで増加する制御を行い、短絡故障していないLED12を明る過ぎない範囲で光度を増加できるので、ヘッドランプとしての明るさ低下を安全に補償することができる。ヘッドランプに使用されるLED12は、全てが正常で、最大定格電流の電流を流した場合でも、対向車に眩しくならなように設計されている。したがって、最大定格電流を上限として、一部短絡した複数のLED12を点灯する限り、対向車に対して眩しすぎる問題を生じることはない。
図3は、本発明に係るLED点灯制御回路を組み込んだヘッドランプの概略構成図である。ヘッドランプ50は、ハウジングカバー52と、ハウジングカバー52の先端に設けられたレンズカバー54とを備えている。ハウジングカバー52内に、複数のLEDが直列に接続されたLED基板56と、LED基板56からの光を前方に反射させるリフレクタ58と、LED基板56の裏面に配置された放熱フィン60と、LED基板56と出力線64を介して接続されたLED点灯制御回路62を備えている。
このヘッドランプ50において、上述したLEDの点灯制御が行われる。その結果、放熱フィン60を従来に比して小型にすることができる。
図4は本発明による電流制御と、従来の定電流制御の場合における、それぞれLEDの順方向電圧を同様に変化させた場合の出力変化を比較した実験データである。各LEDのVfは(1)2.6V、(2)3.5V、(3)4.4Vであり、LED光源として、そのLEDを17個直列に接続したものを使用した。
Vfが基準値となる(2)3.5Vの値では、それぞれのLEDの出力電流を定格電流である0.7Aに設定すると、本発明による電流制御と従来の定電流制御のLEDの出力電力は42.7Wと同じとなる。
Vfが最大値である(3)4.4Vに増加した場合、本発明の電流制御によるLED電流は0.7Aから0.6Aに低減されるのでLEDの出力電力は44.4W程度となり、定格時の出力電力に対して約4%の増加程度に収まる。それに対し、従来の定電流制御においてはVfが上昇してもLEDの出力電流は設定された定格電流は0.7Aで一定である。そのためLEDの出力電力は53.9Wとなり、定格時の出力電力に対して約26%と大幅に増加する。
したがって、従来の電流制御では、Vfの上昇、またはVfの初期バラツキを考慮すると必然的にLEDに対する放熱フィンが大型化してしまう。また、点灯回路においても出力電力が大きく増加するので、それに伴う回路発熱の増大も考慮すると点灯回路についても大型化する必要がある。
Vfが最小値である(1)2.6Vに低下した場合、本発明の電流制御ではLEDの出力電流が0.8Aに増加するように制御される。直列に複数接続されたLEDの一部が短絡した場合でも出力電流を増加することにより、LEDの明るさを増加できる。したがって、正常なLEDで明るさの低下を補償することができる。この時の出力電力は37.7W程度であり、定格時の出力電力に対して約12%と低下となり、熱的に問題ないことが理解できる。
それに対して、従来の電流制御のおいては、LEDの出力電流値は0.7A設定の一定で、出力電力も31.5Wと大きく低下し、定格時の出力電力に対して約26%と大幅に低下し、一部のLEDが短絡した時の明るさの不足を補償することができない。

実験データに基づいて、定格出力電力に対する、制御による出力電力変化の範囲を検証する。定格電圧3.5Vで定格電流0.7Aで17個のLEDを使用した場合、出力電力は42.7Wとなる。一般的に、自然空冷のアルミニウム製の放熱フィンは、放熱性能が1℃/W(1K/W)程度である。LEDの出力電力が42.7Wの場合、42.7℃の温度上昇を伴うことになる。
自動車の場合、エンジンルーム付近の雰囲気温度は、最高で100℃で想定されている。したがって、LEDの出力電力が42.7Wの場合、LEDチップの温度は、100℃(環境温度)+42.7℃(LEDの出力電力による温度上昇)=142.7℃となる。
一般的に、LEDチップのジャンクション温度に関して、150℃が限界温度となる。出力電力は42.7Wの場合は142.7℃であるので、150℃に対し約7℃程度の温度的余裕が存在する。
Vfが最大値である(3)4.4Vに増加した場合、本発明の電流制御によるLED電流は0.7Aから0.6Aに低減されるのでLEDの出力電力は44.4W程度となる。これは定格出力電力に対し4%程度の増加となる。この場合、LEDチップの温度は144.4℃となる。150℃に対し約5℃程度の温度的余裕が存在する。
次に、出力電流を制御した結果、出力電力が定格出力電力に対し10%程度増加した場合を検討する。定格出力電力に対し10%程度増加は約47Wの出力電力となる。この場合、LEDチップの温度は147℃となる。150℃に対し約3℃程度の温度的余裕が存在する。
次に、出力電流を制御した結果、出力電力が定格出力電力に対し15%程度増加した場合を検討する。定格出力電力に対し15%程度増加は約49.1Wの出力電力となる。この場合、LEDチップの温度は149.1℃となる。150℃に対し約1℃程度の温度的余裕が存在する。
従来の定電流制御においてはVfが上昇してもLEDの出力電流は設定された定格電流は0.7Aで一定である。そのためLEDの出力電力は53.9Wとなり、定格時の出力電力に対して約26%と大幅に増加する。この場合、LEDチップの温度は153.9℃となる。150℃を超えてしまうためLEDチップの破壊等の品質劣化の原因となる。
Vfが最小値である(1)2.6Vに低下した場合、本発明の電流制御ではLEDの出力電流が最大定格電流である0.8Aに増加するように制御される。この時の出力電力は37.7W程度であり、定格時の出力電力に対して約12%と低下となる。この場合、LEDチップの温度は137.7℃となり、熱的に問題ないことが理解できる。
したがって、放熱フィンを限界まで小型化し、LEDチップのジャンクション温度を超えないようにするには、定格出力電力に対し出力電力が±15%となるよう電流制御を行なうことが好ましい。ジャンクション温度に対する熱的余裕の観点から、定格出力電力に対し出力電力が±10%となるよう電流制御することが、さらに好ましい。
図5は高輝度LEDを点灯開始した場合の本発明の電流制御と従来の電流制御におけるLEDの明るさと時間の関係を示したグラフである。一般的、LEDは温度が上昇すると発光効率が低下するために、従来の定電流制御で点灯させた場合は図5のaに示すように点灯直後から温度が安定するまでの期間は徐々に明るさが低下する特性であった。
これに対して本発明では、図6に示すようにLEDの温度上昇に応じて順方向電圧が徐々に低下するのを、出力電圧値として電圧検出部で検出できるので、LED温度上昇による発光効率の低下に応じて、LEDの出力電流を増加するよう制御して明るさに対する温度補償をすることができる。
すなわち、LEDが温度上昇して発光効率の低下が徐々に起きた場合は順方向電圧が徐々に低下するので、これに応じて本発明ではLEDの出力電流を徐々に増加して発光低下に対する補償をすることができる。このように、LEDの接合部の温度をセンサ等で直接検出することなく、電圧検出部で検出した出力電圧値からLEDの最大出力電力を制御することで、低コストでLEDの接合部の温度上昇を低減することができる。
本発明の電流制御によれば、図5のbに示すように、時間が経過しても発光効率の低下を防止することができる。
本発明の実施形態を示すLED点灯制御回路の概略構成図 本発明に係るLEDにおける出力電流と出力電圧の関係を示すグラフ ヘッドランプの概略構成図 本発明と従来の電流制御の実験結果を示す表図 本発明と従来の電流制御におけるLEDの明るさと時間の関係を示すグラフ 順方向電圧とLEDの接合部の温度の関係を示すグラフ 従来のLEDにおける出力電流と出力電圧の関係を示すグラフ
符号の説明
10…LED点灯制御回路、12…LED(発光ダイオード)、14…LED光源、16…トランス、18…電圧検出部、20…電流検出部、22…演算部、24…PWM制御部、26…FETドライバ、28…電流制限部、50…ヘッドランプ、52…ハウジングカバー、54…レンズカバー、56…LED基板、58…リフレクタ、60…放熱フィン、62…LED点灯制御回路、64…出力線

Claims (7)

  1. 直列に接続された複数のLEDを駆動するLED点灯制御回路であって、
    前記LEDを流れる出力電流を検出する電流検出部と、
    前記LEDの出力電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部で検出される出力電圧値に基づいて、前記LEDの出力電力値が所定の範囲内となるよう前記LEDを駆動する電流値を設定する演算部と、
    前記電流検出部で検出される出力電流値と前記演算部で設定される電流値とに基づいて、前記LEDを駆動する出力電流値を所定の範囲内に制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするLED点灯制御回路。
  2. 前記電流検出部で検出された出力電流値を、所定の出力電流値内に制限する電流制限部を備えた請求項1記載のLED点灯制御回路
  3. 前記所定の出力電流制限値を、前記LEDの順方向電圧の加算による出力電圧範囲で、出力電圧が最低値から最大値までの範囲で所定の出力電力となる任意の電流値に設定することを特徴とする請求項2記載のLED点灯制御回路。
  4. 前記LEDの定格出力電流と定格出力電圧から算出される出力電力値に対して±15%の範囲内の出力電力値となるよう前記LEDを駆動する電流値を設定する請求項1〜3のいずれか記載のLED点灯制御回路。
  5. 前記制御部が、PWM制御部を備える請求項1〜4のいずれか記載のLED点灯制御回路。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載のLED点灯制御回路と、前記LED点灯制御回路で駆動される直列に接続された複数のLEDと、を備えたことを特徴とする車両用灯具。
  7. 前記LEDで発生する熱を放熱する放熱フィンを備えた請求項6記載の車両用灯具。
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